JP2002285636A - 管渠の洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

管渠の洗浄方法及び洗浄装置

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JP2002285636A JP2001085310A JP2001085310A JP2002285636A JP 2002285636 A JP2002285636 A JP 2002285636A JP 2001085310 A JP2001085310 A JP 2001085310A JP 2001085310 A JP2001085310 A JP 2001085310A JP 2002285636 A JP2002285636 A JP 2002285636A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管内に堆積する土砂等を効率的に除去清掃す
る。 【解決手段】 バイパス通路3を挟んで管2を貯留槽4
に連通する。バイパス通路3内にこの通路3を開閉制御
する円盤形のバタフライ弁6を設ける。バタフライ弁6
の下部に突起部9を設け、貫通する孔部10の端部開口
10aを開閉する逆止弁8を取り付ける。逆止弁8は管
2と貯留槽4の水位差に基づく水圧差によって開いて管
2内の水を貯留槽4内に引き込む。管2内と貯留槽4内
に水位計T1,T2を設けて貯留槽4内の水位が高い場
合にバタフライ弁6を開いて管2に水を吐出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水路中等の管渠に
堆積する土砂や塵芥等を洗浄するための管渠の洗浄方法
及び洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
雨水や各種排水等を集めて流す下水管や処理管等の管内
には、流水中に含まれる土砂や塵芥等が経時的に堆積し
て、水の流れを悪くしたり、管を詰まらせたりすること
がある。すると、水が管内を逆流したり、管内に水が滞
留して腐敗や汚濁、汚染等の原因になる。そのため、従
来、清掃業者等が定期的に管内を清掃したり洗浄したり
して堆積した土砂や塵芥等の堆積物を除去して管を洗浄
していた。しかしながら、人力や洗浄装置等による定期
的な清掃作業は多大な労力を要し人的な負担や経済的な
負担が大きかった。本発明は、このような実情に鑑み
て、管渠内に堆積する土砂や塵芥等を効果的に除去でき
て人的経済的労力を軽減できるようにした管渠の洗浄方
法及び洗浄装置を提供することを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明による管渠の洗浄
方法は、管渠内の流体の一部を槽内に引き込んで貯溜
し、管渠内の流体液面高さが槽内の流体の液面高さより
低下した状態で、槽内の流体を管渠内に吐出させるよう
にしたことを特徴とする。管渠内を流れる流体の流量が
増大した場合には、その一部を液面高さの低い槽内に引
き込んで貯溜することで管渠内の流量を低減させて、管
渠内の流量がその許容量を超えたりしないように適切に
制御するものとする。そして管渠内の流量が低減すると
管渠内に土砂や塵芥等が経時的に堆積することになる
が、管渠内の流体液面高さが槽内に貯溜された液面高さ
より低くなった場合に、槽内の流体を管渠内に吐出させ
ることで、管渠内と槽内との液面高さの違いによる流体
圧によって槽内の流体が管渠内に勢い良く流れて堆積し
た土砂や塵芥等を押し流すフラッシングを行うことがで
きる。
【0004】本発明による管渠の洗浄装置は、管渠内の
流体の一部をバイパス通路を介して槽内に引き込んで貯
溜し、管渠内の流体液面高さが槽内の貯溜流体の液面高
さより低下したことを検知して、槽内の流体を管渠内に
吐出させるようにしたことを特徴とする。この洗浄装置
によれば、管渠内の流体の液面が槽内の液面より高い場
合には一部の液体がバイパス通路を介して槽内に引き込
まれて貯溜され、槽内の流体液面に対して管渠内の流体
液面が低下した状態で、槽内の流体を管渠内に吐出すれ
ば槽内の流体が管渠内に勢い良く流れて堆積した土砂や
塵芥等を押し流し、フラッシングが行える。
【0005】またバイパス通路には槽内に流体を引き込
む逆止弁と、槽内の流体を管渠に吐出させる開閉弁とが
設けられていてもよい。開閉弁でバイパス通路を閉鎖し
た状態で逆止弁を開弁して管渠内の流体を槽内に引き込
むことができ、逆に槽内の流体を管渠内に流す場合には
開閉弁を開けて流体を通過させる。尚、逆止弁は開閉弁
に一体に設けられていてもよい。一体形成することで開
閉弁と逆止弁をユニット化できてバイパス通路への組立
や装着が容易になり、開閉弁の作動時に逆止弁が干渉し
ない。また管渠内の流体液面高さが槽内の流体の液面高
さより低下したことを検知する検知手段として、管渠内
の流体液面高さを検出する第一センサと、槽内の流体液
面高さを検出する第二センサとを備えていてもよい。第
一センサと第二センサでそれぞれ流体の液面高さを検知
することで、管渠内の土砂や塵芥等を押し流すために必
要な管渠内と槽内の液面高さの差を確実に検出でき、精
度の良いフラッシングが行える。また管渠内の流体液面
高さが槽内の流体液面高さより低下したことを検知する
検知手段として、管渠内の流体圧力を検出する第一圧力
センサと、槽内の流体圧力を検出する第二圧力センサと
を備えていてもよい。バイパス通路を通して管渠内に吐
出し土砂等を押し流すための流体圧力は管渠内の流体と
の液面の高低差によって設定されるから、管渠内と槽内
の流体圧力差を検知することで流体吐出の高精度な制御
が可能になる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面により説明する。図1乃至図4は実施の形態による
管の洗浄装置を示すものであり、図1は下水本管から分
岐した管と洗浄装置の構成を示す概略図、図2は管と貯
水槽からなる洗浄装置の略縦断面図、図3はバイパス通
路に設けられた開閉弁としてのバタフライ弁を示す要部
縦断面図、図4はバタフライ弁に設けられた逆止弁の構
成を示す概略図、図5は第二の開閉弁を示す図4と同様
な縦断面図、図6は第三の開閉弁を示す要部縦断面図で
ある。本実施の形態による管の洗浄装置は、下水本管1
から分岐された管2において、管2の途中から端縁にか
けてバイパス通路3を介して貯留槽4(槽)が1または
複数設けられて構成されている。下水本管1から管2へ
の流水の供給は例えばポンプPを介して行われる。
【0007】図2はバイパス通路3を通して連結された
管2と貯留槽4を示す概略縦断面図であり、管2内には
バイパス通路3付近にその水位を計測する水位計T1が
取り付けられている。バイパス通路3は管2と貯留槽4
の最下部である各底面で接続されている。そしてバイパ
ス通路3内には、例えば断面円形のバイパス通路3に対
して開閉可能なバタフライ弁6が開閉弁として設けられ
ている。バタフライ弁6は略円盤状に形成され、その内
部には直径方向に支軸7が貫通して形成されている。こ
の支軸7はバイパス通路3の長手方向の中心軸Oに直交
して水平に延びて両端がバイパス通路3の内壁に回転可
能に支持されている。そのため、バタフライ弁6は支軸
7回りに上下方向に回転可能で、図3において実線で示
すように垂直に起立した状態でバイパス通路3を閉鎖
し、一点鎖線で示すように水平状態でバイパス通路3を
開放することになる。バタフライ弁6の開閉はモータ等
で機械的に行っても良いし手動で行っても良い。また閉
鎖状態におけるバタフライ弁6の下部には逆止弁8が取
り付けられている。バタフライ弁6の下部から例えば貯
留槽4側に突起部9が形成され、突起部9とバタフライ
弁6を貫通する孔部10の端部開口10aに逆止弁8が
ヒンジ等で開閉可能に取り付けられている。そして逆止
弁8は管2内の水圧が貯留槽4内の水圧より大きい場合
に開弁して管2内の下水の一部を貯留槽4内に引き込む
が、両方の水圧が同等か貯留槽4内の水圧の方が高い場
合には閉鎖状態を維持する。
【0008】貯留槽4は好ましくは管2と同一高さ位置
に設けられ、その内部高さは管2の高さと同等以上に設
定されている。貯留槽4内には水位計T2が設けられ、
また貯留槽4の天井には地表に連通する排気孔11が接
続されている。そして貯留槽4内の水位計T2と管2内
の水位計T1とは図示しない制御手段に電気的に接続さ
れていて、管2内と貯留槽4内の水位差を検出して貯留
槽4内の貯溜水を管2内に吐出するタイミングを決定し
てバタフライ弁6の開閉を制御するようになっている。
或いは開放タイミングを表示して手動でバタフライ弁6
を作動させてもよい。
【0009】本実施の形態による管の洗浄装置は上述の
構成を有しており、次に管の洗浄方法について説明す
る。先ず降雨や排水等によって下水本管1内に雨水や排
水等が集められ、その下水本管1内を流れる水量が増大
すると、ポンプP等を介して増水した流水の一部が管2
内に供給される。すると管2内では水面が例えば図2で
A1レベルからB1レベルまで増大し、この時の各貯留
槽4内の水位がA2レベルであったとすると、管2内と
貯留槽4内の水位の差による水圧によってバイパス通路
3の逆止弁8が開弁させられる。これによって管2内の
水流の一部は貯留槽4内に少しずつ引き込まれ、貯留槽
4内の水位は管2内の水位B1と同等のレベルB2まで
上昇する。そして逆止弁8が閉鎖する。その後、下水本
管1の水量が落ちて水位が低下すると管2内の下水は下
水本管2へ流れて管2の水位もA1レベルまで低下す
る。すると、下水本管1から運ばれた塵芥等が混ざった
土砂Eが管2の底部に堆積する。この時、貯留槽4内は
管2内より水圧が高いために逆止弁8は閉弁状態に維持
され、管2内に流出しない。
【0010】そして管2と貯留槽4内の各水位計T1,
T2の水位差が予め設定した大きさ以上になった場合、
制御手段または手動によってバタフライ弁6を開弁し貯
留槽4内の水をバイパス通路3を介して管2内に一気に
吐出させる。これによってフラッシングが起こり、管2
内の底部に堆積している土砂Eは水流によって管2内を
押し流されて洗浄される。その後、貯留槽4内の水位が
管2内の水位A1と同レベルのA2程度まで低下し、こ
れを水位計T2で検知してバタフライ弁6を閉鎖させ
る。
【0011】上述のように本実施の形態による管2の洗
浄装置によれば、管2内と貯留槽4内の水位差によって
貯留槽4内の水を管2内に吐出して堆積した土砂Eを押
し流し清掃できる。しかも貯留槽4内の水は管2内の水
位が上昇した際に、一部を引き込んで貯溜するから、貯
留槽4が貯水タンクとしても機能し、集中豪雨等による
雨水や排水の急激な増大に対処して下水本管1や管2か
ら地表への溢水等を抑制でき、下水本管1や管2等の水
量コントロールを容易に行える。
【0012】次に実施の形態による開閉弁の変形例につ
いて図5及び図6により説明するが、上述の実施の形態
と同一または同様の部分には同一の符号を用いて説明を
省略する。図5に示す開閉弁は上述の実施の形態による
ものと同じくバタフライ弁であるが、このバタフライ弁
13は略円盤形のバタフライ弁13の支軸14が垂直方
向に延びて、両端がバイパス通路3の内壁に回転可能に
支持されており、この支軸14回りに水平回転すること
でバタフライ弁13の開閉を制御する。図6に示す開閉
弁はフラットゲート16であり、例えばバイパス通路3
の断面形状に沿って平板な円盤状に形成されていて、バ
イパス通路3と貯留槽4との連結口3aの上部に取り付
けた支軸17回りに管2側に回転可能とされている。フ
ラットゲート16の下部には略板状の逆止弁18が設け
られ、貯留槽4側に開閉可能とされている。そのため、
管2内の水位が貯留槽4内の水位より高い場合にはフラ
ットゲート16はバイパス通路3を閉鎖し、下端の逆止
弁18は水圧差によって管2の水を貯留槽4内に流入さ
せるように開弁する。そして貯留槽4の水位が管2内の
水位より所定以上高い場合にはフラットゲート16を管
2側に開放して水流を一気に吐出させることになる。
【0013】尚、上述の実施の形態では、下水本管1か
ら分岐した管2内にバイパス通路3と貯留槽4を設けて
洗浄装置としたが、この洗浄装置は下水本管1に直接取
り付けても良い。また貯留槽4内と管2内の水位を計測
する手段として水位計T1,T2を設けたが、水位計は
これに限定されることなく、例えばフロートセンサ等、
各種のものを採用できる。また貯留槽4内と管2内に水
圧計を設けて両者の水圧の差を検知して開閉弁の開放タ
イミングを制御してもよい。また実施の形態では、開閉
弁と逆止弁を一体に形成したが、これに限定されること
なく別個に設けてもよい。この場合、開閉弁を設けたバ
イパス通路3とは別に開閉弁を迂回する分岐通路をバイ
パス通路3に設けてこれに逆止弁を取り付けても良い。
尚、本発明による洗浄装置は、管2や下水本管1だけで
なく溝や掘り割り等にも適用でき、これらを含めて管渠
という。またバタフライ弁6,13、フラットゲート1
6は開閉弁を構成する。
【0014】
【発明の効果】上述のように本発明による管渠の洗浄方
法及び洗浄装置は、管渠内を流れる流体の流量が増大し
た場合に一部を槽内に引き込んで貯溜することで管渠内
の流量を低減させて、管渠内の流量がその許容量を超え
たりしないように制御でき、また管渠内の流体液面が槽
内に貯溜された液面高さより所定以上低くなった場合に
槽内の流体を管渠内に吐出させることで、管渠内と槽内
との液面高さの違いによる流体圧によって槽内の流体が
管渠内に勢い良く流れて堆積した土砂や塵芥等の堆積物
を押し流してフラッシングを行える。
【0015】また請求項3に係る本発明によれば、開閉
弁でバイパス通路を閉鎖した状態で逆止弁を開弁して管
渠内の流体を槽内に引き込むことができ、逆に槽内の流
体を管渠内に流す場合には開閉弁を開けて流体を通過さ
せる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による管の洗浄装置を示
す平面図である。
【図2】 図1に示す洗浄装置の要部縦断面図である。
【図3】 図2に示す洗浄装置のバイパス通路内の開閉
弁としてのバタフライ弁を示す要部縦断面図である。
【図4】 図3に示すバタフライ弁に設けた逆止弁の拡
大図である。
【図5】 開閉弁の変形例を示す要部縦断面図である。
【図6】 開閉弁の別の変形例を示す要部縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 下水本管(管渠) 2 管(管渠) 3 バイパス通路 4 貯留槽(槽) 6,13 バタフライ弁(開閉弁) 8,18 逆止弁 16 フラットゲート(開閉弁)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管渠内の流体の一部を槽内に引き込んで
    貯溜し、前記管渠内の流体水位が槽内の流体の水位より
    低下した状態で、槽内の流体を管渠内に吐出させるよう
    にしたことを特徴とする管渠の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 管渠内の流体の一部をバイパス通路を介
    して槽内に引き込んで貯溜し、前記管渠内の流体液面高
    さが槽内の流体の液面高さより低下したことを検知し
    て、前記槽内の流体を管渠内に吐出させるようにしたこ
    とを特徴とする管渠の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記バイパス通路には槽内に流体を引き
    込む逆止弁と、槽内の流体を管渠に吐出させる開閉弁と
    が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の管
    渠の洗浄装置。
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