JP2002285556A - 緑化用棒状体と水質浄化用棒状体及びその使用方法 - Google Patents

緑化用棒状体と水質浄化用棒状体及びその使用方法

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JP2002285556A
JP2002285556A JP2001086924A JP2001086924A JP2002285556A JP 2002285556 A JP2002285556 A JP 2002285556A JP 2001086924 A JP2001086924 A JP 2001086924A JP 2001086924 A JP2001086924 A JP 2001086924A JP 2002285556 A JP2002285556 A JP 2002285556A
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water
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seawall
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JP2001086924A
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Tatsuhei Matsuno
立兵 松野
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KYUSHU NISSHOKU KK
Nisshoku Corp
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KYUSHU NISSHOKU KK
Nisshoku Corp
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Publication date
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路や土地造成によって形成される法面保護
・緑化において、現場内で発生する廃棄物や、県内さん
の差材等を有効活用する緑化用棒状体及び水質浄化用棒
状体を提供する。 【解決手段】 5〜15mmの目合いを周面に形成したプ
ラスチックの網状パイプ内に、バーク堆肥および木材を
粉砕したチップを適宜の割合で混合したものを、混合物
の見かけの体積の4分の3〜3分の1圧縮して充填した
緑化用棒状体及び水質浄化用棒状体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面土壌の流亡防
止や法面緑化用の棒状体及び河川の水質を浄化する棒状
体及びその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、我が国では、主として、現存する
立木などを伐採して土地造成など開発行為を行う場合、
伐採した立木を現場から廃棄物としてもちだすことに規
制がかけられたり、県産品の利用促進が叫ばれ、例えば
道路や土地造成によって形成される法面保護・緑化にお
いても、上記の現場内で発生する廃棄物や、県内産の素
材などを有効活用することが望まれて来ている。
【0003】しかしながら、これらの現場産の廃棄物
や、県内産品の有効利用は現実にはあまり進んでいない
のが現状であり、その適切な利用が切に望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した現
場発生廃棄物や、県内産品を有効利用するために、こら
らの材料を有孔パイプに収納充填し、大量に有効利用す
ることを目的とするもので、法面緑化や土留編柵、法面
の侵食防止、河川の護岸緑化、構築物表面の緑化、及び
河川の水質浄化など多方面に活用することができる棒状
体を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、5〜15mmの
目合いを周面に形成したプラスチックの網状パイプ内
に、バーク堆肥および木材を粉砕したチップを適宜の割
合で混合したものを、混合物の見かけの体積の4分の3
〜3分の1圧縮して充填したことを特徴としている(請
求項1)。この緑化用の棒状体は現地産の廃棄物であ
る、現地で発生する端材や根株等を粉砕したチップ材や
その付近で発生する木材の皮などを腐食させてできるバ
ーク堆肥等を上記のようにパイプに充填することによ
り、有効利用できる形にすることができる。この網状パ
イプへの充填物としては、上記の材料に他に、施工地付
近の表層土(土壌菌や埋土種子の含まれているもの)や
種子(現地付近から採取したものや在来種の種子、その
他早期緑化の必要な場合には外来草本種子や、木本種子
が使用される)、肥料、保水材(剤)、土壌改良材等を
混合して使用される。特に、上記の木材チップなどが腐
食する際に、周辺から窒素肥料を吸収して、植物に生育
に悪影響を与えるおそれがある場合には、通常より余分
にアンモニア態などの窒素肥料を予め混合しておくこと
が有効である。
【0006】これらの充填混合物を網状パイプに充填す
るには、人力で充填することも可能であるが、より効率
的には、エジェクタ−(コアンダ効果をもつ搬送吹付
機)、やブロアー(送風機形式の搬送吹付機)等の乾式
吹付装置を使用することが有効である。網状パイプの網
目が大きい場合または充填物の粒径が網目に対して小さ
い場合には、網状パイプ内に小目合いまたは不織布の袋
を収容して二重構造とすることもある。
【0007】上記した、緑化用の棒状体を利用して、緑
化用土留柵を形成するには、底辺部と、その前端から立
ちあがった立ち上がり部とを備えた複数本のL型曲折線
材を適宜間隔に並べて配置し、立ち上がり部に上記の緑
化用の棒状体を多段に支承して、柵状体を形成すること
を特徴としている(請求項2)。
【0008】上記の、L型曲折線材は直径1cm程度の
鉄筋材を使用し、曲折勾配は、65〜80度程度とす
る。立ち上がり部と底辺部の端部付近とを別の線材など
で連結し、補強することが有効で、その他の補強転倒防
止には、底辺部を地面に固定したり、底辺部の端部に重
しを置くなどの手段をとることがある。曲折線材に支承
する方法は、緑化用棒状体を多段的に曲折線材に櫛刺し
て嵌挿する方法の他に曲折線材の内側に裏込め土を積み
上げながら多段的に支承する方法などがある。この土留
柵には、上記の緑化用棒状体のみを使用する場合の他、
間伐材の丸太を1段または数段おきに支承する場合があ
る。以上の土留柵を使用すると、現地産出物が有効に処
理できると共に、法面や、崩壊地に安定を図ることがで
き、これらに場所において、良好な植栽基盤を形成する
ことができる
【0009】上記の緑化用の棒状体の使用例として、緑
化用の棒状体を法面の等高線状に適宜の間隔で1〜数段
積み重ねて固定する法面における緑化及び侵食防止工法
がある(請求項3)。この工法によると、緑化用棒状体
を、法面に、例えば、1〜2m間隔の等高線状に固定す
る。固定の方法は、緑化用棒状体に櫛刺し状にアンカー
を打ち込んだり(1〜3本程度を積層して施工する場
合)、1.5m長さの丸太杭を地上部に約半分程度残し
た状態で、等高線状に70cm〜1.5m間隔に打ち込
み、この杭に緑化用棒状体を針金などを用いて支承して
50〜70cmの高さの柵工を形成する。
【0010】このような柵工を形成すると、法面を流下
する水は、この柵工により流速が弱められ、法面の浸食
が防止されると共に、緑化用棒状体を通過する泥水は、
棒状体の充填物によって固形物が濾過され、下流に泥水
を流さないという効果もある。特に沖縄等のような赤土
地帯においては、赤土の泥水である赤水がサンゴ礁に流
れこんで、サンゴに被害を与えるようなことを防止でき
る。充填材に、土壌の凝集剤を併用すれば、流下してき
た泥水中の土粒子はこの凝集剤と反応して、大きな塊と
なり、柵工の有機質などに補足され、下流に泥水が流れ
ることを効果的に防止できる。その他、シラス地帯やク
ロボク地帯などにおいても有効である。緑化よう棒状体
に植物種子を充填した場合には、全面が緑によって被覆
されるようになり、美しい景観を呈することができると
共に、法面流下水の浄化力も増大させることができる。
柵工の内側(山側)に土砂を埋め戻し、この部分を植裁
基盤とすることもある。
【0011】本発明の緑化用の棒状体の他の使用方法と
して、河川や湖沼の護岸工において、河岸等に適宜間隔
にH型注状体を柱状体の凹部が相対向するように立設さ
せ、この凹部に、請求項1の緑化用棒状体を複数段積層
して護岸を形成することを特徴とする護岸工法(請求項
4)がある。
【0012】このような利用方法をとると、河川や湖沼
の護岸において、簡易に土留ができると共に、緑化用の
棒状体から植物が生育し、美しい緑で被覆すると共に、
植物の根茎が緑化用の棒状体から地山に伸長し、植物の
根茎が地山にしっかりと根を蔓延させるために、護岸の
強度を一層増大することができる。また、河川を浮遊す
る現地植物の種子等も、漂着して発芽生育することにも
有効に活用することができる。この護岸の内側の埋め戻
し基盤には、樹木の植栽基盤として有効であり、この基
盤に、河岸林の育成も可能である。
【0013】本発明の緑化用の棒状体を建築物の外壁面
に、壁面上に数段積層して固定することを特徴とする建
築物壁面の緑化工法(請求項5)を実施することも可能
である。
【0014】このように緑化用の棒状体を施工すると、
建築物の壁面を美しい緑で被覆することができるので、
景観上の向上と共に、断熱効果に優れ、建築物室内の室
温の緩衝作用が大きく、快適な生活空間を作ることがで
きると同時に、省エネルギーにも寄与することができ
る。特に、自然公園の中の建築物などの壁面の緑化は、
景観上特に有効である。
【0015】この建築物壁面の緑化に本発明の緑化用の
棒状体を使用する場合には、降雨が直接当たらないこと
も考慮する必要があり、適当な水分供給設備を備えるこ
とと、合わせて乾燥に強い植物の導入を使用する必要が
ある。
【0016】請求項6の発明は、5〜15mmの目合いを
周面に形成したプラスチックの網状パイプ内に、バーク
堆肥や木材を粉砕したチップ等の繊維物質材と木炭やゼ
オライト、パーライトなどの無機質多孔質材を適宜の割
合で混合したものを、混合物の見かけの体積の4分の3
〜3分の1に圧縮して充填した水質浄化用の棒状体であ
る。
【0017】この水質浄化用の棒状体を河川や湖沼の護
岸材料として使用し、河川や湖沼の水に接触すると、棒
状体に充填されている有機質などに、河川の富栄養化物
質である窒素やリンなどを吸着するという浄化能力を発
揮すると共に、これらの有機質が水質浄化を行う有効微
生物の住み処となり、この有効微生物による水質浄化も
期待できる。特に、棒状体の充填物として、木炭やゼオ
ライトなどの多孔質無機材料を混入すると、この多孔質
無機材料の間隙に有効微生物が多数住みつき、水質浄化
能力を飛躍的に向上することができる。
【0018】本発明の水質浄化方法としての一例を挙げ
ると、上記の水質浄化用棒状体を護岸法面の等高線状に
適宜の間隔で1〜数段積み重ねて固定することを特徴と
する護岸法面における水質浄化方法(請求項7)であ
る。
【0019】このように水質浄化用の棒状体を河川の護
岸法面に筋工または柵工として施工すると、法面を流下
する水は、この柵工により流速が弱められ、法面の浸食
が防止されると共に、緑化用棒状体を通過する泥水は、
棒状体の充填物によって固形物が濾過され、下流に泥水
を流さないという効果もある。特に沖縄等のような赤土
地帯においては、赤土の泥水である赤水がサンゴ礁に流
れこんで、サンゴに被害を与えるようなことを防止でき
る。充填材に、土壌の凝集剤を併用すれば、流下してき
た泥水中の土粒子はこの凝集剤と反応して、大きな塊と
なり、柵工の有機質などに補足され、下流に泥水が流れ
ることを効果的に防止できる。その他、シラス地帯やク
ロボク地帯などにおいても有効に働き、河川や湖沼ある
いは海に流れこむ水質を浄化することができるである。
【0020】更に、この筋工または柵工が、河川や湖沼
など常時水に直接する場所に施工されると、上記したよ
うに、水質浄化用の棒状体に充填された有機質や多孔質
無機材料に富栄養化物質を吸着したり、これらの充填材
に誘導されて住みついた微生物により、富栄養化物質で
ある、窒素やリンなどが消化され流水中のBODやCODを軽
減することができる。
【0021】本発明の水質浄化用の棒状体の他の使用方
法として、河川や湖沼の護岸工において、河岸等に適宜
間隔にH型注状体を柱状体の凹部が相対向するように立
設させ、この凹部に、前記の水質浄化用の棒状体を複数
段積層して護岸を形成することを特徴とする護岸工法
(請求項8)がある。
【0022】このような利用方法をとると、河川や湖沼
の護岸において、簡易に土留ができると共に、水質浄化
用の棒状体の充填された有機質や多孔質無機材料に富栄
養化物質を吸着したり、これらの充填材に誘導されて住
みついた微生物により、富栄養化物質である、窒素やリ
ンなどが消化され流水中のBODやCODを軽減することがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の緑化用棒状体1の斜視図
である。図中2は網状パイプ、1a網状パイプの目合い、
3は充填物である。本発明の具体的構成を説明する。
【0024】プラスチック網状パイプ2は、例えば直径
6〜15cmのポリエチレン製パイプを使用し、網の目
合1aは、1cm程度とする。充填物3は、現地産のバー
ク堆肥と現地産の木材チップ特に建築材などに使えない
端材や、根株等を粉砕して、長さ5cm、太さ1cm前
後のものを使用する。これらのバーク堆肥や木材チップ
をほぼ等量混合し、この混合物3をエジェクタ−(コア
ンダ効果をもつ搬送吹付機)やブロアータイプの吹付機
(図示せず)により、上記パイプ2内に充填する。この
場合、網目1aが小さすぎると搬送エアーの逃げ場がない
ために十分な充填ができず、また大きすぎると充填混合
物が網目から脱漏する。充填は、これらの吹付搬送機を
用いて、約1/2程度に圧縮して充填する。例えば、径
8cmのパイプの場合容積は、1m当たり約5リットル
となるがこれに、約10リットルの混合物を充填する。
網状パイプの網目が大きい場合または充填物の粒径が網
目に対して小さい場合には、網状パイプ内に小目合いま
たは不織布の袋を収容して二重構造とすることもある。
【0025】上記の充填物には、上記の混合物の他に、
施工地付近の表層土(土壌菌や、埋土種子の含まれてい
るもの)や種子(現地付近から採取したものや在来種の
種子、その他早期緑化の必要な場合には外来草本や、木
本種も使用される。)、肥料、保水材(剤)、土壌改良
材等を混合することもある。以上の、主に現地産の材料
を使用すると、最近言われている、廃棄物の焼却規制と
か、野積み防止規制等に触れることなく、積極的に、現
地産出物を有効に活用できる。
【0026】本発明の第2の実施例は、L型曲折線材4
を使用して緑化用の棒状体1による緑化用土留柵Aを形
成するものである。
【0027】上記の、L型曲折線材4は直径1cm程度
の鉄筋材を使用し、曲折勾配は、65〜80度程度とす
る。立ち上がり部5と底辺部6の端部付近とを別の線材
などの倒伏防止材7で連結し、補強することが有効で、
その他の補強転倒防止には、底辺部6を地面に固定した
り、底辺部6の端部に重しを置くなどの手段(図示せ
ず)をとることがある。曲折線材4に支承する方法は、
緑化用棒状体1を多段的に曲折線材4の立ち上がり部5
に櫛刺して嵌挿する方法の他に曲折線材4の立ち上がり
部5の内側に裏込め土を積み上げながら多段的に支承す
る方法などがある。この土留柵Aには、上記の緑化用棒
状体1のみを使用する場合の他、間伐材の丸太を1段ま
たは数段おきに支承する場合がある(図示せず)。以上
の土留柵Aを使用すると、現地産出物が有効に処理でき
ると共に、法面や、崩壊地に安定を図ることができ、こ
れらに場所において、良好な植栽基盤を形成することが
できる
【0028】本発明の第3の実施例は、緑化用の棒状体
1を法面の等高線状に適宜の間隔で1〜数段積み重ねて
固定する筋工8や柵工9等の土留工を法面に施工して法
面におけるおける緑化及び侵食防止工法として施工する
ものである(図3及び4)。この工法によると、緑化用
棒状体1を、法面に、例えば、1〜2m間隔の等高線状
に固定する。固定の方法は、緑化用棒状体1に櫛刺し状
にアンカー10を打ち込んだり(緑化用棒状体1を1〜
3本程度を積層して施工する場合)、1.5m長さの丸
太杭11を地上部に約半分程度残した状態で、等高線状
に70cm〜1.5m間隔に打ち込み、この杭11に緑
化用棒状体1を針金などを用いて支承して50〜70c
mの高さの柵工9を形成する。
【0029】このような筋工8や柵工9を形成すると、
法面を流下する水は、この筋工8や柵工9により流速が
弱められ、法面の浸食が防止されると共に、緑化用棒状
体1を通過する泥水は、棒状体1の充填物3によって固
形物が濾過され、下流に泥水を流さないという効果もあ
る。特に沖縄等のような赤土地帯においては、赤土の泥
水である赤水がサンゴ礁に流れこんで、サンゴに被害を
与えるようなことを防止できる。充填材3に、土壌の凝
集剤を併用すれば、流下してきた泥水中の土粒子はこの
凝集剤と反応して、大きな塊となり、筋工や柵工の有機
質などに補足され、下流に泥水が流れることを効果的に
防止できる。その他、シラス地帯やクロボク地帯などに
おいても泥水を下流に流さないようにできたり、侵食防
止に有効である。
【0030】緑化用棒状体1に植物種子を充填した場合
には、筋工8や柵工9の全面が緑によって被覆されるよ
うになり、美しい景観を呈することができると共に、法
面流下水の浄化力も増大させることができる。柵工9の
内側(山側)に土砂を埋め戻し、この部分を植裁基盤とす
ることもある。筋工8や柵工9の施工した間隔には、張
芝工(種子付きネットなど)や種子吹付工(厚層基材吹
付工)を施工して、法面全面を緑化することもある。
【0031】本発明の第4の実施例として、河川や湖沼
の護岸工において、河岸等に適宜間隔にH型柱状体12
を柱状体12の凹部13が相対向するように立設させ、
この凹部13に、緑化用棒状体1を複数段積層して護岸
を形成することを特徴とする護岸工法がある。
【0032】このような利用方法をとると、河川や湖沼
の護岸において、簡易に土留ができると共に、緑化用の
棒状体1から植物が生育し、美しい緑で被覆すると共
に、植物の根茎が緑化用の棒状体1から地山に伸長し、
植物の根茎が地山にしっかりと根を蔓延させるために、
護岸の強度を一層増大することができる。また、河川を
浮遊する現地植物の種子等も、漂着して発芽生育するこ
とにも有効に活用することができる。この護岸の内側の
埋め戻し基盤には、樹木の植栽基盤として有効であり、
この基盤に、河岸林の育成も可能である。
【0033】本発明の第5の実施例として、緑化用の棒
状体1を建築物の外壁面14に、壁面14上に数段積層
して固定することを特徴とする建築物壁面の緑化工法を
実施することができる。
【0034】このように緑化用の棒状体1を施工する
と、建築物の壁面14を美しい緑で被覆することができ
るので、景観上の向上と共に、断熱効果に優れ、建築物
室内の室温の緩衝作用が大きく、快適な生活空間を作る
ことができると同時に、省エネルギーにも寄与すること
ができる。特に、自然公園の中の建築物などの壁面の緑
化は、景観上特に有効である。緑化用の棒状体1のその
他の使用方法として、法面に、本発明の緑化用棒状体1
を格子状に敷設することにより、格子枠を形成し、法面
表層土壌の流亡を防止して、法面を安定させることも有
効であり、更に、格子枠内に張芝体や種子吹付工を施工
し、法面を全面緑化することもある。
【0035】本発明の第6の実施例として、図1に示し
たものと同様に、5〜15mmの目合いを周面に形成した
プラスチックの網状パイプ2内に、バーク堆肥や木材を
粉砕したチップ等の繊維物質材と木炭やゼオライト、パ
ーライトなどの無機質多孔質材を適宜の割合で混合した
充填材3を、混合物の見かけの体積の4分の3〜3分の
1に圧縮して充填した水質浄化用の棒状体1’である。
【0036】この水質浄化用の棒状体1’を河川や湖沼
の護岸材料として使用し、河川や湖沼の水に接触する
と、棒状体1’に充填されている有機質などに、河川の
富栄養化物質である窒素やリンなどを吸着するという浄
化能力を発揮すると共に、これらの有機質が水質浄化を
行う有効微生物の住み処となり、この有効微生物による
水質浄化も期待できる。特に、棒状体の充填物3とし
て、木炭やゼオライトなどの多孔質無機材料を混入する
と、この多孔質無機材料の間隙に有効微生物が多数住み
つき、水質浄化能力を飛躍的に向上することができる。
【0037】本発明の第7の実施例としては、上記の水
質浄化用棒状体1’を護岸法面の等高線状に適宜の間隔
で1〜数段積み重ねて筋工や柵工として固定することを
特徴とする護岸法面における水質浄化方法である。(図
は上記の図3、4と同様であるためにこれを流用する)
【0038】このように水質浄化用の棒状体1’を河川
の護岸法面に筋工8’または柵工9’として施工する
と、法面を流下する水は、この筋工8’や柵工9’によ
り流速が弱められ、法面の浸食が防止されると共に、水
質浄化用棒状体1’を通過する泥水は、棒状体1’の充
填物3’によって固形物が濾過され、下流に泥水を流さ
ないという効果もある。特に沖縄等のような赤土地帯に
おいては、赤土の泥水である赤水がサンゴ礁に流れこん
で、サンゴに被害を与えるようなことを防止できる。充
填材3’に、土壌の凝集剤を併用すれば、流下してきた
泥水中の土粒子はこの凝集剤と反応して、大きな塊とな
り、筋工8’や柵工9’に使用されている水質浄化用棒
状体1’に充填されたの有機質などに補足され、下流に
泥水が流れることを効果的に防止できる。その他、シラ
ス地帯やクロボク地帯などにおいても有効に働き、河川
や湖沼あるいは海に流れこむ水質を浄化することができ
るである。
【0039】更に、この筋工8’または柵工9’が、河
川や湖沼など常時水に直接する場所(図4のC)に施工
されると、上記したように、水質浄化用の棒状体1’に
充填された有機質や多孔質無機材料に富栄養化物質を吸
着したり、これらの充填材に誘導されて住みついた微生
物により、富栄養化物質である、窒素やリンなどが消化
され流水中のBODやCODを軽減することができる。
【0040】本発明の第8の実施例としては、河川や湖
沼の護岸工において、河岸等に適宜間隔、例えば1m間
隔にH型注状体12を柱状体12の凹部13が相対向す
るように立設させ、この凹部13に、前記の水質浄化用
の棒状体1’を複数段積層して護岸を形成することを特
徴とする護岸工法がある。(図5の図面を流用する)
【0041】このような利用方法をとると、河川や湖沼
の護岸において、簡易に土留ができると共に、水質浄化
用の棒状体1’に充填された有機質や多孔質無機材料に
富栄養化物質を吸着したり、これらの充填材3’に誘導
されて住みついた微生物により、富栄養化物質である、
窒素やリンなどが消化され流水中のBODやCODを軽減する
ことができる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上のように、現場発生廃棄
物や、県内産品を有効利用するために、これらの材料を
有孔パイプに収納充填し、大量に有効利用することがで
きるもので、法面緑化や土留編柵、法面の侵食防止、河
川の護岸緑化、構築物表面の緑化、及び河川の水質浄化
など多方面に活用することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の緑化用棒状体及び第6実
施例の水質浄化用の棒状体の斜視図である。
【図2】本発明の第2実施例の断面図である。
【図3】本発明の第3実施例及び第7実施例を示す断面
図である。
【図4】本発明の第3実施例及び第7実施例を示す断面
図である。
【図5】本発明の第4実施例及び第8実施例を示す斜視
図である。
【図6】本発明の第5実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…緑化用棒状体、1’・…水質浄化用棒状体、2…網
状パイプ、3…充填物、A…緑化用土留柵、8,8’・
…筋工、9,9’柵工。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E02B 3/12 E02B 3/12 Fターム(参考) 2D018 DA06 2D044 DA01 DB41 4D003 AA01 BA02 BA07 CA10 EA01 EA06 EA14 EA22 EA24 EA25 4D024 AA05 AB12 AB13 BA03 BA05 BA07 BC01 DB14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5〜15mmの目合いを周面に形成したプ
    ラスチックの網状パイプ内に、バーク堆肥および木材を
    粉砕したチップを適宜の割合で混合したものを、混合物
    の見かけの体積の4分の3〜3分の1圧縮して充填した
    ことを特徴とする緑化用の棒状体。
  2. 【請求項2】 底辺部と、その前端から立ちあがった立
    ち上がり部とを備えた複数本のL型曲折線材を適宜間隔
    に並べて配置し、立ち上がり部に請求項1の緑化用棒状
    体を多段に支承して、柵状体を形成することを特徴とす
    る緑化用土留柵。
  3. 【請求項3】 請求項1の緑化用棒状体を法面の等高線
    状に適宜の間隔で1〜数段積み重ねて固定することを特
    徴とする法面における緑化及び侵食防止工法。
  4. 【請求項4】 河川や湖沼の護岸工において、河岸等に
    適宜間隔にH型注状体を柱状体の凹部が相対向するよう
    に立設させ、この凹部に、請求項1の緑化用棒状体を複
    数段積層して護岸を形成することを特徴とする護岸工
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1の緑化用棒状体を建築物の外壁
    面に、壁面上に数段積層して固定することを特徴とする
    建築物壁面の緑化工法。
  6. 【請求項6】 5〜15mmの目合いを周面に形成したプ
    ラスチックの網状パイプ内に、バーク堆肥や木材を粉砕
    したチップ等の繊維物質材と木炭やゼオライト、パーラ
    イトなどの無機質多孔質材を適宜の割合で混合したもの
    を、混合物の見かけの体積の4分の3〜3分の1に圧縮
    して充填したことを特徴とする水質浄化用の棒状体。
  7. 【請求項7】 請求項6の水質浄化用棒状体を護岸法面
    の等高線状に適宜の間隔で1〜数段積み重ねて固定する
    ことを特徴とする護岸法面における水質浄化方法。
  8. 【請求項8】 河川や湖沼の護岸工において、河岸等に
    適宜間隔にH型注状体を柱状体の凹部が相対向するよう
    に立設させ、この凹部に、請求項6の水質浄化用の棒状
    体を複数段積層して護岸を形成することを特徴とする水
    質浄化方法。
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