JP2002285173A - ガス化システム - Google Patents

ガス化システム

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JP2002285173A
JP2002285173A JP2001091795A JP2001091795A JP2002285173A JP 2002285173 A JP2002285173 A JP 2002285173A JP 2001091795 A JP2001091795 A JP 2001091795A JP 2001091795 A JP2001091795 A JP 2001091795A JP 2002285173 A JP2002285173 A JP 2002285173A
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hydrogen
gasification
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Toru Akiyama
穐山  徹
Yasuo Yoshii
泰雄 吉井
Atsushi Morihara
森原  淳
Shinji Tanaka
真二 田中
Fumihiko Kiso
文彦 木曽
Norifune Hosoi
紀舟 細井
Katsuo Wada
克夫 和田
Junichi Iritani
淳一 入谷
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Electric Power Development Co Ltd
Hitachi Ltd
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Electric Power Development Co Ltd
Hitachi Ltd
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    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]
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    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス化システムで生成されたガス中のハロゲ
ン化物およびシアン化物を効率よく除去する。 【解決手段】 ガス化原料101をガス化して生成ガス
104を得るガス化炉1と、前記生成ガスを除塵するサ
イクロン3と、除塵された生成ガス104にNaOH1
07を混合した洗浄水106を接触させる第1水洗浄塔
4と、第1水洗浄塔4を通過した生成ガスの硫化カルボ
ニルを硫化水素に変化させる触媒反応器5と、触媒反応
器5を通過した生成ガス104を冷却する熱交換器6
と、熱交換器6で冷却された生成ガスにNaOH10
7'を混合した洗浄水106'を接触させる第2水洗浄塔
7と、を含んでガス化システムを構成し、上記第1水洗
浄塔4と第2水洗浄塔7に単位時間あたりに供給される
NaOHのモル数を、第1水洗浄塔4と第2水洗浄塔7
に単位時間あたりに導入される生成ガス中のHCl,H
F,HCNの合計モル数の1〜2倍とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体または液体の
化石燃料またはバイオマスを酸素や空気などのガス化剤
によりガス化して、生成ガスを得、該ガスをクリーンに
して発電等に用いる燃料ガスを得る装置に係り、特に生
成ガス中のハロゲンやシアンを除去する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭や重油などの固体または液体の化石
燃料またはバイオマスをガス化剤によりガス化し、水素
や一酸化炭素などを主成分とする生成ガスを得、発電用
の燃料や化学工業の原料として用いる技術について、多
くの開発が行われている。
【0003】特に、化石燃料中の塩素化合物、弗素化合
物、シアン化合物に起因する前記生成ガス中の、塩化水
素、弗化水素、シアン化水素などの気体は、毒性や腐食
性があるため、除去する必要がある。これらの除去方法
としては、乾式による除去方法と湿式による除去方法が
ある。
【0004】乾式による除去方法には、ガス化工程によ
り生成した生成ガスを乾式脱塵装置に導入して、生成ガ
スに同伴する灰分などの煤塵を除去した後、吸収剤を生
成ガス中に投入し、塩化水素、弗化水素などを吸収剤に
吸収した後、該吸収剤を脱塵装置により回収する方法が
ある(特開平10−287887)。上記方法では、第
1脱塵工程、吸収剤投入工程、第2脱塵工程、水洗浄工
程が必要であり、除去効率の向上には種々の問題があ
る。
【0005】湿式による除去方法では、ガス化工程によ
り生成した生成ガスをサイクロンなどの脱塵装置に導入
して生成ガスに同伴する灰分などの煤塵を除去した後、
水洗浄塔に導き、水を生成ガス中に散布し、塩化水素、
弗化水素などを水に吸収した後、生成ガス中の硫化カル
ボニルを硫化水素に転換する触媒を充填した触媒反応
器、熱交換器を経て後工程に供給するものがある。
【0006】
【発明が解決使用とする課題】しかし、上記水洗浄によ
る湿式方法では、弗化水素こそ40%程度の除去率が得
られるものの、塩化水素の除去率は20%に満たず、シ
アン化水素はほとんど除去されない程度であり、前記触
媒反応器の前に、吸着剤式の除去装置を別に設置する必
要があるなどの問題があった。
【0007】また、気体中に含まれる上記塩化水素、弗
化水素、シアン化水素などの気体を除去する方法として
は、前記水洗浄によるほか、水酸化ナトリウムによる方
法が知られているが、石炭ガス化により得られる前記生
成ガスのように、塩化水素、弗化水素、シアン化水素が
混在している場合、どのような比率の水酸化ナトリウム
(以下、NaOHという)を投入すれば、除去率を大き
くできるかについては、知られていなかった。
【0008】本発明の目的は、固体または液体の化石燃
料またはバイオマスを酸素や空気などのガス化剤により
ガス化する装置において、生成ガス中に含まれるハロゲ
ン化物やシアン化物のそれぞれを効率よく除去するにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、すでに知られ
ている、水酸化ナトリウムにより塩化水素、弗化水素、
シアン化水素を除去する方法を、ガス化により生成され
たガスに適用することにより、生成ガス中に含まれるハ
ロゲン化物やシアン化物のそれぞれを除去するようにし
たものである。
【0010】上記目的は、生成ガスの水洗浄工程にNa
OHを供給するよう構成し、水洗浄工程に供給する単位
時間あたりのNaOHの量(モル数)を、ガス化工程か
ら水洗浄工程に送り込まれる単位時間あたりの生成ガス
に含まれる塩化水素、弗化水素、シアン化水素の量(モ
ル数)の1から2倍とすることにより、達成される。
【0011】ガス化に使用されるガス化原料の種類が決
まると、一般的に、生成ガスに含まれる塩化水素、弗化
水素、シアン化水素の比率が決まるから、塩化水素、弗
化水素、シアン化水素のいずれかの量に基づいて、供給
するNaOHの量(モル数)を決定することも可能であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のハロゲン、シアンの除去
工程を備えたガス化システムの実施の形態を図1、図
2、図3、図4及び図5を用いて説明する。
【0013】図1は本発明に係るガス化システムの実施
の形態の主要構成を示す系統図である。図示の装置は、
ガス化燃料101をガス化剤102を用いてガス化し、
残渣103を底部から取出すガス化手段であるガス化炉
1と、該ガス化炉1に管路で接続されガス化炉1で生成
された生成ガス104の熱を回収する熱交換器2と、熱
交換器2に管路で接続され生成ガス中に含まれる固体粒
子を捕集する集塵装置(例えばサイクロン3)と、サイ
クロン3に接続され生成ガスをNaOH107を含む洗
浄水106で洗浄する洗浄手段である第1水洗浄塔4
と、第1水洗浄塔4に生成ガス流路で接続され生成ガス
中に含まれる硫化カルボニルを硫化水素に転換させる触
媒反応器5と、触媒反応器5に生成ガス流路で接続され
触媒反応器5を通過した生成ガスを冷却する熱交換器6
と、熱交換器6に生成ガス流路で接続され熱交換器6で
冷却された生成ガスをNaOH107'を含む洗浄水1
06'で洗浄する洗浄手段である第2水洗浄塔7と、を
含んで構成されている。
【0014】石炭や重油などの固体または液体の化石燃
料またはバイオマスなどのガス化原料101は、酸素や
空気などのガス化剤102とともにガス化炉1に供給さ
れ、ガス化炉1でガス化反応を生じて水素や一酸化炭素
などの可燃性のガスを主成分とする生成ガス104が生
成される。化石燃料やバイオマス中には一般的に灰分が
含有されているが、該灰分の大部分は上記ガス化炉1内
の高温により溶融し、残渣103としてガス化炉1外に
取り出される。
【0015】生成ガス104は高温であるため、熱交換
器2に供給されて冷却される。また、生成ガス104は
前記灰分の残りや未反応物から構成される微粒の固形物
を同伴しているため、サイクロン3などの集塵装置に供
給されて、除塵される。
【0016】生成ガス104中には、ガス化原料101
に含有される塩素化合物などのハロゲン化合物やシアン
化合物に起因する塩化水素、弗化水素などのハロゲン化
物やシアン化水素などのシアン化物が含まれる。生成ガ
ス101は最終的には、発電用のガスタービン燃料とし
て燃焼されたり、燃料電池の燃料や、化学合成の原料と
して用いられたりするため、そのままにしておくと、上
記ハロゲン化物やシアン化物などの物質が、燃焼排ガス
中に混入したりする。上記の除塵後の生成ガス104は
第1水洗浄塔4に供給され、洗浄水106により洗浄さ
れ、生成ガス104に含まれるアンモニアや、集塵装置
で捕捉されなかった微細な煤塵を除去されるが、塩化水
素、弗化水素などのハロゲン化物やシアン化水素などの
シアン化物を除去するため、洗浄水106中に固体また
は水溶液としたNaOH107を混合させる。NaOH
107は、生成ガス104中の塩化水素(HCl)、弗
化水素(HF)などのハロゲン化物やシアン化水素(H
CN)などのシアン化物と、次のような反応を生じ、反
応生成物は洗浄水106に捕捉されて排水108ととも
に取出される。
【0017】 HCl + NaOH → NaCl+HO HF + NaOH → NaF +H2O HCN + NaOH → NaCN+H2O 水洗浄塔4は、その底部に洗浄水が貯留される貯留部を
備え、その上方に充填材が充填された気液接触部が設け
られている。生成ガス104は前記貯留部の水面下で水
洗浄塔に供給され、貯留部に貯留された洗浄水の中を泡
状になって洗浄水と接触して反応しつつ上昇する。洗浄
水の水面状に出た生成ガスはさらに、前記気液接触部で
上方から供給されるNaOHを含む洗浄水と接触して反
応しつつ上昇し、最上部から取出される。NaOHを含
む洗浄水は、前記気液接触部の上方から散布され、下方
から上昇してくる生成ガスと接触して前記反応を行う。
反応生成物は、洗浄水と共に下方に滴下し、前記貯留部
に溜まる。貯留部の洗浄水は上方から供給される洗浄水
と同量が排水として抜き出される。
【0018】洗浄後の生成ガス104は、同伴する硫化
カルボニルを後の脱硫工程で除去しやすい硫化水素に転
換するため、触媒反応器5に供給される。触媒反応器5
は生成ガス中の硫化カルボニルを硫化水素に転換する触
媒を充填した反応器であるが、該触媒は一般的に150
℃以上で作用するものが多いため、第1水洗浄塔4通過
後の生成ガス104の温度は150℃以上であることが
望ましい。
【0019】触媒反応器5を通過した生成ガス104
は、さらに熱交換器6で冷却後、第2水洗浄塔7に供給
され、第1水洗浄塔と同様に水酸化ナトリウム107'
を混合した洗浄水106'により洗浄される。先に述べ
たように、触媒反応器5を流れる生成ガスの温度は15
0℃以上であることが望ましいが、一方、水洗浄は低温
な方が、ガス中のハロゲン化物やシアン化物などを除去
しやすい。従って、触媒反応器5通過後の生成ガス10
4は熱交換器6により50℃以下に冷却した後、第2水
洗浄塔7に導かれて再び洗浄され、ハロゲン化物やシア
ン化物が除去される。洗浄後のガスは燃料ガス109と
なり、脱硫工程などを経てクリーンな燃料となる。
【0020】第1水洗浄塔4と第2水洗浄塔7の洗浄水
106、106'と排水108、108'は循環して利用
してもよいが、その場合は排水108、108'の一部
を廃棄してその分だけ新しい水を補給するか、循環する
場合は循環水中の前記反応生成物やアンモニア、微細な
煤塵など除去する必要がある。
【0021】図2は、水洗浄塔に供給されるNaOHの
単位時間当りモル数と水洗浄塔に導入される単位時間当
りの生成ガス中の塩化水素、弗化水素、シアン化水素の
合計のモル数の比を変更した場合の塩化水素の除去率を
示す。図2では、横軸が水洗浄塔に供給するNaOHの
モル数Aと生成ガス中の塩化水素、弗化水素、シアン化
水素の合計のモル数Bとの比(モル比A/B)を表し、
縦軸は水洗浄塔で除去された塩化水素の除去率を表す。
生成ガス中の塩化水素の除去率は、前記モル比A/Bが
0.8未満では、15%前後でほぼ一定であるが、前記
モル比A/Bが0.8を越えると急激に増加し、1.5
以上になると除去率がほぼ85%に落ち着く。前記モル
比A/Bがほぼ1以上であれば、塩化水素の除去率はほ
ぼ40%以上となる。また、モル比A/Bがほぼ1.2
以上であれば、塩化水素の除去率はほぼ70%以上とな
る 図3は、水洗浄塔に供給されるNaOHの単位時間当り
モル数と水洗浄塔に導入される単位時間当りの生成ガス
中の塩化水素、弗化水素、シアン化水素の合計のモル数
の比(モル比A/B)を変更した場合の弗化水素の除去
率を示す。図3では、横軸が前記モル比A/Bを表し、
縦軸は水洗浄塔で除去された弗化水素の除去率を表す。
生成ガス中の弗化水素の除去率は、前記モル比A/Bが
2以下の範囲ではほぼ43〜50%であまり変動しない
が、2以上になると急激に低下する。したがって、供給
するNaOHの量は、生成ガス中の塩化水素、弗化水
素、シアン化水素の合計のモル数の2倍以下とするのが
適当である。
【0022】図4は、水洗浄塔に供給されるNaOHの
単位時間当りモル数と水洗浄塔に導入される単位時間当
りの生成ガス中の塩化水素、弗化水素、シアン化水素の
合計のモル数の比(モル比A/B)を変更した場合のシ
アン化水素の除去率を示す。図4では、横軸が前記モル
比A/Bを表し、縦軸は水洗浄塔で除去されたシアン化
水素の除去率を表す。生成ガス中のシアン化水素の除去
率は、水洗浄塔に供給されるNaOH量が増えるにつれ
て高くなるが、前記モル比A/Bが1.5付近で最大と
なり、それを越えると逆に除去率は低下する。供給する
NaOHの量を、前記モル比A/Bで1〜2とすれば、
シアン化水素の除去率はほぼ70%以上となる。
【0023】上記図2、図3、図4のグラフから判断す
ると、弗化水素(HF)の除去率を40%以上に保つに
は、前記モル比A/Bは2以下とする必要があり、塩化
水素(HCl)の除去率を40%以上に保つには、前記
モル比A/Bは1以上とする必要がある。モル比A/B
を1〜2とすれば、シアン化水素(HCN)の除去率は
ほぼ70%以上となる。また、モル比A/Bを1.2〜
2とすれば、塩化水素(HCl)とシアン化水素(HC
N)の除去率は、いずれについてもほぼ70%以上とな
る(この場合も弗化水素の除去率は40〜50%であ
る)。したがって、水洗浄塔に供給されるNaOHの量
は、前記モル比A/Bで、1〜2、好ましくは1.2〜
2とするのが望ましい。
【0024】なお、ガス化により生成される生成ガスに
含まれるHCl,HF,HCNの量は、生成ガス中のそ
れら気体の濃度を測定して算出するが、濃度レベルとし
ては、HClが100ppm程度,HFが20ppm以
下程度,HCNが50〜100ppm程度である。
【0025】また、ガス化により生成される生成ガスに
含まれるHCl,HF,HCNの比率は、ガス化原料に
よりほぼ一定であるから、生成ガスに含まれるHCl,
HF,HCNのうちのいずれかの濃度を測定し、それに
基づいて生成ガスに含まれるHCl,HF,HCNの合
計モル数を算定して第1 水洗浄塔4に投入すべきNa
OHの量を決定してもよい。
【0026】図1に示す実施の形態では、第1水洗浄塔
4と、第2水洗浄塔7の双方でNaOHによるHCl,
HF,HCNの除去を行うが、第1水洗浄塔4に供給す
るNaOHと第2水洗浄塔7に供給するNaOHは、そ
れぞれ別に算定し、制御する。すなわち、第1水洗浄塔
4に送り込まれる生成ガス中のHCl,HF,HCNの
モル数に応じて第1水洗浄塔4に供給するNaOHの量
を制御する。第2水洗浄塔7においては、第1水洗浄塔
4での洗浄によりHCl,HF,HCNの濃度の低下し
た生成ガスが送り込まれるから、その中のHCl,H
F,HCNのモル数に応じて第2水洗浄塔7に供給する
NaOHの量を制御する。
【0027】なお、ガス化炉1で生成されるガス(生成
ガス104)の量は、例えばガスタービンの発電負荷の
変動に応じて変動するから、水洗浄塔に供給するNaO
Hの量も、それに応じて変化するように制御しなければ
ならない。一般的に、気体と液体を接触させて両者の間
で化学反応を行わせる場合、接触させる気体の体積と液
体の体積の間には、好ましい比率がある。したがって、
単位時間あたりに 水洗浄塔に送り込まれる生成ガスの
量が決まれば、それに対応して供給される単位時間当り
の洗浄水の量がきまり、生成ガスに含まれるHCl,H
F,HCNの濃度が得られれば、洗浄水に混入あるいは
溶解されるべきNaOHの量、すなわち、洗浄水のNa
OH含有量が決まる。したがって、生成ガス量が変動す
る場合のNaOH供給量の制御は、水洗浄塔に供給され
る単位量の洗浄水に含まれるNaOH量を変化させるの
ではなく、水洗浄塔に供給されるNaOHを含んだ洗浄
水の量を、図示されていない制御手段に入力される負荷
信号に基づいて、洗浄水供給ポンプの回転数、あるいは
洗浄水供給ポンプ出口弁の開度を制御して増減すること
で行われる。したがって、洗浄水供給ポンプの上流側
に、洗浄水に所定の濃度になるようにNaOHを混入す
る混合手段を設けておくのが望ましい。
【0028】図5は、本発明のハロゲン、シアンの除去
工程を備えたガス化システムに発電工程を備えたガス化
発電プラントの例である。
【0029】図示のガス化発電プラントは、上記図1に
示すガス化システムと、第2水洗浄塔7出側に接続され
た脱硫装置8と、脱硫装置8出側に接続されたガスター
ビン燃焼器9と、ガスタービン燃焼器9に燃焼ガス流路
で接続されたガスタービン10と、ガスタービン10に
連結されて駆動される発電機11と、を含んで構成され
ている。
【0030】ガス化システム部分は前記実施の形態と同
じであり、前記実施の形態において説明したので説明を
省略する。第2水洗浄塔7から送り出される燃料ガス1
09は、ガス化原料101である化石燃料またはバイオ
マス中に含有される硫黄化合物に起因する硫化水素を含
有している。硫化水素は後流のガスタービン燃焼器9で
上記燃料ガス109を燃焼した場合に、二酸化硫黄など
の硫黄酸化物を生成するため、ガスタービン燃焼器9に
送り込む前に除去する必要がある。このため、上記燃料
ガス109は、脱硫装置8に供給され、硫化水素が除去
される。脱硫後の燃料ガス109は、ガスタービン燃焼
器9に供給されて燃焼され、燃焼ガス110となる。こ
の燃焼ガス110により、ガスタービン10が駆動さ
れ、該ガスタービン10に結合された発電機11が回転
されて発電する。ガスタービン10を駆動した燃焼ガス
110は、排ガス111として大気に放出される。
【0031】ガスタービン燃焼器9に送り込まれる燃料
ガス109からは、前述のように、HCl,HF,HC
Nなどの有毒気体や腐食性気体が高い割合で除去されて
いるから、機器の腐食や有害な気体が大気に放出される
量が低減される。また、燃料ガスに含まれていた硫化水
素も脱硫装置8で除去されているから、二酸化硫黄など
の硫黄酸化物が生成される量も少ない。
【発明の効果】本発明によれば、固体または液体の化石
燃料またはバイオマスなどのガス化原料を酸素や空気な
どのガス化剤によりガス化して発電等に用いる燃料ガス
を得る装置において、生成ガス中に含まれるHCl,H
Fなどのハロゲン化物,HCNなどのシアン化物を除去
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の要部構成を示す系統図で
ある。
【図2】供給する水酸化ナトリウムのモル数と生成ガス
中の塩化水素、弗化水素、シアン化水素の合計のモル数
の比を変更した場合の塩化水素の除去率を示すグラフで
ある。
【図3】供給する水酸化ナトリウムのモル数と生成ガス
中の塩化水素、弗化水素、シアン化水素の合計のモル数
の比を変更した場合の弗化水素の除去率を示すグラフで
ある。
【図4】供給する水酸化ナトリウムのモル数と生成ガス
中の塩化水素、弗化水素、シアン化水素の合計のモル数
の比を変更した場合のシアン化水素の除去率を示すグラ
フである。
【図5】本発明の他の実施の形態の要部構成を示す系統
図である。
【符号の説明】
1 ガス化炉 2 熱交換器 3 サイクロン 4 第1水洗浄塔 5 触媒反応器 6 熱交換器 7 第2水洗浄塔 8 脱硫装置 9 ガスタービン燃焼器 10 ガスタービン 11 発電機 101 ガス化原料 102 ガス化剤 103 残渣 104 生成ガス 106、106' 洗浄水 107、107' 水酸化ナトリウム 108 排水 109 燃料ガス 110 燃焼ガス 111 排ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10J 3/46 C10J 3/46 J D C10K 1/12 C10K 1/12 1/34 ZAB 1/34 ZAB F02C 3/28 F02C 3/28 (72)発明者 吉井 泰雄 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 森原 淳 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 田中 真二 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 木曽 文彦 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 細井 紀舟 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所火力・水力事業部内 (72)発明者 和田 克夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所火力・水力事業部内 (72)発明者 入谷 淳一 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 Fターム(参考) 4D020 AA10 BA01 BA08 BA23 BB03 CB01 CB08 CC01 CC09 CC10 CC20 CC21 CD02 CD03 DA03 DB01 DB05 DB06 4H060 AA01 AA02 BB02 BB23 DD12 DD13 FF04 GG01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス化原料をガス化剤を用いてガス化し
    て生成ガスを得るガス化手段と、前記生成ガスを洗浄す
    る洗浄手段とを有してなり、前記洗浄手段は、水酸化ナ
    トリウムを含む水を供給されて前記生成ガスに接触させ
    るものであることを特徴とするガス化システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のガス化システムにおいて、
    前記洗浄手段に単位時間あたりに供給される水に含まれ
    る水酸化ナトリウムのモル量は、前記洗浄手段に単位時
    間当りに導入される前記生成ガスに含まれる塩化水素と
    弗化水素とシアン化水素の合計モル量の1から2倍であ
    ることを特徴とするガス化システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のガス化システムにおい
    て、前記洗浄手段に単位時間当りに導入される前記生成
    ガスに含まれる塩化水素と弗化水素とシアン化水素の合
    計モル量は、前記洗浄手段に単位時間当りに導入される
    前記生成ガスに含まれる塩化水素と弗化水素とシアン化
    水素のうちのいずれかのモル量に基づいて算出されるこ
    とを特徴とするガス化システム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のガ
    ス化システムにおいて、前記洗浄手段は、生成ガスの流
    れ方向に直列に2段階に分けて配置され、その間を結ぶ
    生成ガスの流路に、生成ガスに含まれている硫化カルボ
    ニルを硫化水素に変化させる触媒反応器と生成ガスを冷
    却する熱交換器が配置されていることを特徴とするガス
    化システム。
  5. 【請求項5】 ガス化システムと、該ガス化システムで
    生成された燃料ガスを燃焼して燃焼ガスを生成するガス
    タービン燃焼器と、前記燃焼ガスにより駆動されるガス
    タービンと、該ガスタービンに駆動されて発電する発電
    機と、を有してなるガス化発電プラントにおいて、前記
    ガス化システムは、請求項1〜4のうちのいずれかに記
    載されたガス化システムであることを特徴とするガス化
    発電プラント。
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