JP2019089675A - 二酸化炭素の回収及び変換システム、及び石炭ガス化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】回収したCO2から変換された可燃ガスを酸素から分離して回収でき、CO2を安全に再利用できる二酸化炭素の回収及び変換システムを提供する。【解決手段】CO2含有ガス10に含まれるCO2をCO2吸収液に吸収させる吸収塔8と、吸収塔8から供給されたCO2リッチ液18をCO2リーン液20に変換し吸収塔8に供給するCO2変換容器11を備える。CO2変換容器11は、内部を第1の空間と第2の空間に分ける基板13と、基板13に設けられた素子と、第1の空間に設けられた第1の開口部と、第2の空間に設けられた第2の開口部を備える。第1の空間と第2の空間とは互いに連通する。素子は、一方の面で太陽光12を受けてCO2リッチ液から可燃ガス14を生成し、他方の面でCO2リッチ液から酸素15を生成する半導体素子である。CO2変換容器11は、可燃ガス14を第1の開口部から排出し、酸素15を第2の開口部から排出する。【選択図】図1B

Description

本発明は、二酸化炭素(以下「CO」とも表記する)を含むガスからCOを回収し、回収したCOを可燃ガスに変換する二酸化炭素の回収及び変換システム、及び石炭ガス化システムに関する。
地球温暖化対策として、排出されるCOを回収する技術が開発されている。特に、石炭、石油、及び天然ガス(以下「NG」とも表記する)などの化石燃料を燃焼し、タービンを駆動させ発電する装置では、排ガス中に数%から十数%のCOが含まれ、COの回収源の対象になっている。
例えば、石炭ガス化複合発電(以下「IGCC」とも表記する)システムでは、石炭を燃料として高温高圧下の条件で燃焼させ、このときの燃焼熱によって蒸気タービンを駆動させるとともに、石炭を空気不足の条件で燃焼させることにより一酸化炭素(以下「CO」とも表記する)を主成分とする可燃ガスを生成させ、この可燃ガスを再び燃焼させることによりガスタービンを駆動させる。蒸気タービンとガスタービンの両方で発電することにより、蒸気タービンだけで発電する場合よりも高い発電効率を得ることができる。
COを回収するIGCC(以下「CO回収型IGCC」とも表記する)では、燃焼ガス中のCOを水蒸気と反応させて水素(以下「H」とも表記する)とCOに転換し、濃度を高めてCOを分離・回収することで、Hを主成分とする燃料(可燃ガス)を得る。COへの転換で必要な水蒸気は、蒸気タービンから抽気する。水蒸気の抽気量が多いと、蒸気タービンの水蒸気量が減り、発電効率が低下する。特許文献1には、発電効率の低下を抑制するために、少ない水蒸気量でCOをCOに転換させることができる触媒(以下「シフト触媒」とも表記する)が記載されている。
代表的なCOの回収方法には、アミン水溶液を用いるCO化学吸収法がある。CO化学吸収法は、アミン水溶液にCOを含むガス(以下、「CO含有ガス」とも表記する)を気液接触させてCOを吸収させる方法であり、COをアミン水溶液に吸収させる吸収塔と、COを吸収したアミン水溶液が輸送され、アミン水溶液を加熱又は減圧してアミン水溶液からCOを脱離させる再生塔を用いる。脱離したCOは、圧縮されて液化された後、貯留される。
貯留されたCOは、最終的に地中又は海洋に投棄されて隔離される。しかし、いったん貯留されたCOは、貯留場所に永遠にとどまっているわけではなく、大気中に漏れ出す可能性がある。漏出したCOが、気温・生態系・植生などの変化により、人間にどのような影響を与えるかは不明確である。このため、長期にわたってCOを貯留することを不安視する考えもある。このような理由により、回収したCOを貯留するのではなく、別なものに変換して再利用する技術が開発されている。
特許文献2には、太陽光を利用して水溶液中の二酸化炭素を還元し、可燃ガスであるH、メタン(以下「CH」とも表記する)、及びメタノール(以下「CHOH」とも表記する)に変換する半導体素子が記載されている。この半導体素子は、電極層と、第1の半導体層と、第2の半導体層とを備え、電極層と第1の半導体層との間に第2の半導体層が設けられている。第1の半導体層の伝導帯の下端電位は、Hの生成電位(又は、CH又はCHOHの反応電位)よりも高く、第2の半導体層の価電子帯の上端電位は、酸素の生成電位よりも低く、第1の半導体層のバンドギャップは、第2の半導体層のバンドギャップよりも大きい。半導体素子の表面にCOを含む水溶液を接触させ、半導体素子の第1の半導体層を太陽光で照射することにより、第1の半導体層の表面で酸素(以下「O」とも表記する)が生成され、電極層の表面で可燃ガスが生成される。特許文献2には、さらに、水溶液の電解質には、アルカリ金属の水酸化物など塩基性の電解質を用いると都合が良いことが記載されている。
特開2012−66237号公報 国際公開第2012/137240号
特許文献2に記載された半導体素子は、板状であり、一方の面で可燃ガスを生成し、他方の面でOを生成する。これらのガスは混合して回収されるが、混合して回収すると、Oは助燃ガスであることから、回収したガスを再利用するまでの工程において、静電気などの衝撃によって可燃ガスが燃焼したり爆発したりする恐れがある。すなわち、特許文献2に記載された半導体素子には、COを安全に回収し変換する点で課題がある。
本発明は、回収した二酸化炭素から変換された可燃ガスを酸素から分離して回収でき、二酸化炭素を安全に再利用できる二酸化炭素の回収及び変換システム及び石炭ガス化システムを提供することを目的とする。
本発明による二酸化炭素の回収及び変換システムは、次のような特徴を備える。二酸化炭素を含む二酸化炭素含有ガスと二酸化炭素吸収液とを接触させ、前記二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を前記二酸化炭素吸収液に吸収させる吸収塔と、前記吸収塔で二酸化炭素を吸収した前記二酸化炭素吸収液であるリッチ液が前記吸収塔から供給され、前記リッチ液を前記リッチ液よりも二酸化炭素の含有量が少ない前記二酸化炭素吸収液であるリーン液に変換し、前記リーン液を前記吸収塔に供給する二酸化炭素変換容器とを備える。前記二酸化炭素変換容器は、内部に設けられ内部を第1の空間と第2の空間に分ける基板と、前記基板に設けられた板状の素子と、前記第1の空間の上部に設けられた第1の開口部と、前記第2の空間の上部に設けられた第2の開口部と、前記リッチ液が供給されるリッチ液入口と、前記リーン液を排出するリーン液出口とを備える。前記第1の空間と前記第2の空間とは、前記二酸化炭素変換容器の下部で互いに連通する。前記素子は、一方の面で太陽光を受けて前記リッチ液から可燃ガスを生成するとともに、他方の面で前記リッチ液から酸素を生成する半導体素子である。前記二酸化炭素変換容器は、前記素子が生成した前記可燃ガスを前記第1の空間で蓄積して前記第1の開口部から排出し、前記素子が生成した前記酸素を前記第2の空間で蓄積して前記第2の開口部から排出する。前記可燃ガスは、水素、メタン、又はメタノールである。
本発明によると、回収した二酸化炭素から変換された可燃ガスを酸素から分離して回収でき、二酸化炭素を安全に再利用できる二酸化炭素の回収及び変換システム及び石炭ガス化システムを提供することができる。
従来のCO回収型IGCCの構成を示す図。 本発明の実施例1によるCOの回収及び変換システムの構成を示す図。 CO変換容器の横断面図。 配列した複数のCO変換容器を示す図。 鏡を備えるCO変換容器を示す図。 本発明の実施例4によるCOの回収及び変換システムの構成を示す図。 本発明の実施例5によるCOの回収及び変換システムの構成を示す図。
本発明による二酸化炭素の回収及び変換システムでは、回収したCOから変換された可燃ガスとOとを分離でき、得られたガスを圧縮、貯留する際の安全性を確保することができる。さらに、回収したCOから可燃ガスを生成するので、この可燃ガスを燃料として再利用することができ、COの排出量を抑え、地球温暖化を防止することができる。
以下、本発明の実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムを説明する。以下の実施例では、本発明による二酸化炭素の回収及び変換システムをCO回収型IGCCに適用した例を説明する。但し、本発明による二酸化炭素の回収及び変換システムは、CO回収型IGCCに限らず、石炭を燃焼することで得られたCOを含むガスからCOを回収する石炭ガス化システムなど、COを含むガス(CO含有ガス)からCOを回収するシステムに広く適用できる。なお、以下の実施例において、「下流」とは、CO吸収液の流れの向きについて述べている。
本発明の実施例1による二酸化炭素の回収及び変換システムを、図1Aと図1Bを用いて説明する。図1Aは、従来のCO回収型IGCCの構成を示す図である。従来のCO回収型IGCCは、破線の枠内に示すようにCO吸収塔8及びCO再生塔9を備える。図1Bは、本発明の実施例1による二酸化炭素の回収及び変換システムの構成を示す図である。本実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムは、CO回収型IGCCにおいて、従来のCO吸収塔8及びCO再生塔9の代わりに用いられる。すなわち、図1Aの破線で示した部分に、本実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムが配置される。図1Bに示すように、本発明の実施例1による二酸化炭素の回収及び変換システムでは、CO再生塔9を用いず、CO変換容器11を用いる。CO吸収塔8の構成は、図1Aと図1Bとで同一である。
CO回収型IGCCでは、石炭1と空気又は酸素2とを石炭ガス化炉3に供給し、石炭ガス化炉3で石炭1を燃焼させる。このときの燃焼熱を用いて水蒸気を発生させ、蒸気タービンを駆動し、発電する(このための構成は図1Aに示していない)。石炭ガス化炉3は、石炭1を完全燃焼させるのに必要な量よりも少ない量の酸素を用いて1000℃を超える高温で石炭1を燃焼させ、ガスを生成する。石炭中の灰分は溶融し、スラグとして排出される。燃焼した後のガスには、可燃ガスであるCO、H、及びCHが含まれる。
石炭ガス化炉3での未燃分であるチャーは、燃焼した後のガスに含まれるため、脱塵装置4で回収する。図1Aに示していないが、回収したチャーは、再度石炭ガス化炉3に供給され、燃料として再利用される。
脱塵装置4を通過したガスには、CO、H、及びCHの他に、硫黄化合物であるHSとCOS、及び窒素化合物であるNHが含まれ、微量成分としてHClとHCN等の物質も混在している。また、チャーや石炭灰の微粒子も微量混入している。これらの物質は、後段に位置するガスタービン6の部材を腐食させたり摩耗させたりし、さらには大気中に放出されて大気汚染を起こす要因になる。このため、これらの物質を、ガス精製装置5で除去する。
ガス精製装置5を通過したガスは、シフト触媒が備えられたシフト反応器7に導かれる。シフト反応器7は、水蒸気が供給されて、ガスに含まれるCOをCOとHに変換し、COを含むガスを生成する。このガスは、CO濃度が高いガスである。シフト反応器7から排出されるCO濃度が高いガスを「CO含有ガス」と呼ぶ。
シフト反応器7から排出されたCO含有ガス10は、CO吸収塔8に導かれる。CO吸収塔8は、CO含有ガス10とCO吸収液とを気液接触させ、CO含有ガス10に含まれるCOをCO吸収液に吸収させて、CO含有ガス10からCOを除去する。
CO吸収塔8を通過したガスは、COが除去されており、可燃ガスとして主にHを含み、燃焼してガスタービン6での発電に用いられ、燃焼によって水(以下「HO」とも表記する)を生成する。ガスタービン6での発電に用いられたガスは、排熱回収ボイラ71に供給された後、煙突から大気中に放出される。
このように、シフト反応器7でCOをCOとHに変換し、CO吸収塔8でCOを除去することにより、ガスタービン6を通過したガスのCO濃度を抑制することができ、COの大気放出を抑制する。
従来のCO回収型IGCCでは、CO吸収塔8でCOを吸収したCO吸収液18(以下「COリッチ液18」とも表記する)は、CO再生塔9に輸送される。CO再生塔9では、COリッチ液18が加熱及び減圧され、COがCOリッチ液18から脱離する。COが脱離したCO吸収液は、COリッチ液18よりもCO含有量が少ない吸収液20(以下「COリーン液20」とも表記する)となり、再びCO吸収塔8に供給され、COの吸収に使用される。COリッチ液18から脱離したCOは、図1Aに示していないが、圧縮、液化され、貯留される。CO吸収液には、COの吸収、脱離のし易さから、アミン水溶液が用いられている。
本発明の実施例1による二酸化炭素の回収及び変換システムでは、上述したように、CO再生塔9を用いず、CO変換容器11を用いてCOリッチ液18をCOリーン液20に変換する。本実施例でも、CO吸収塔8は、シフト反応器7が生成したCO含有ガス10からCOを除去する。CO吸収塔8から排出されたCOリッチ液18は、CO変換容器11に供給される。
CO変換容器11は、内部に基板13を備え、COリッチ液18を収容することができる。基板13は、板状部材であり、一方の面で太陽光12を受けるようにCO変換容器11の内部に配置される。基板13には、太陽光12を受ける面(以下「表面」とも表記する)ではCOリッチ液18に含まれるHOとCOから可燃ガス(H、CH又はCHOH)を生成するとともに、太陽光12を受けない面(以下「裏面」とも表記する)では酸素を生成する素子が設けられる。
CO変換容器11は、基板13によって、内部が2つの空間に分けられる。1つは、基板13の表面とこの表面に面するCO変換容器11の内面との間にある空間(以下「表面空間」とも表記する)であり、もう1つは、基板13の裏面とこの裏面に面するCO変換容器11の内面との間にある空間(以下「裏面空間」とも表記する)である。
基板13は、太陽光12を強く受けることができるように、太陽光12が基板13の表面に対して垂直に又は垂直に近い角度で照射するように配置するのが望ましい。このため、CO変換容器11は、水平方向に対して傾斜させて配置して使用するのが望ましい。
さらに、CO変換容器11には、CO変換容器11を使用する状態の配置(水平方向に対して傾斜させた配置)における表面空間の上部と裏面空間の上部に、開口部を設ける。表面空間の上部と裏面空間の上部に開口部を設けても、水平方向に対する傾斜角度を調整してCO変換容器11を配置することで、これらの開口部からCO変換容器11が収容したCO吸収液が流出しないようにすることができる。基板13の表面で発生したガスの気泡は、表面空間を上昇し、表面空間の上部に設けられた開口部を通ってCO変換容器11から排出される。基板13の裏面で発生したガスの気泡は、裏面空間を上昇し、裏面空間の上部に設けられた開口部を通ってCO変換容器11から排出される。CO変換容器11では、このようにして、可燃ガス14と酸素15を分離して回収することができる。
CO変換容器11を使用する状態の配置における基板13の下部には、開口部を設ける。又は、CO変換容器11を使用する状態の配置における基板13の下端とCO変換容器11の内面との間には、隙間を設ける。このようにしてCO変換容器11の下部に開口部又は隙間を設けることにより、CO変換容器11の表面空間と裏面空間とを連通させ、基板13の表面で生成した水素イオン(以下「H」とも表記する)を、液内拡散によって表面空間に移動させることができる(後述する図2を参照)。
CO変換容器11の裏面空間にあるCO吸収液(COリッチ液18)は、基板13に設けられた素子の働きにより、COリーン液20になる。このCOリーン液20は、再びCO吸収塔8に供給され、COを吸収するのに用いられる。
本実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムは、このようにして、回収したCOから変換された可燃ガス14(H、CH又はCHOH)を、酸素15から分離して回収できる。また、COリッチ液18からCOを脱離させるCO再生塔9が不要であるので、システムの構成を簡素化することができる。
実施例2では、本発明の二酸化炭素の回収及び変換システムで用いるCO変換容器11の構成を、図2を用いて説明する。図2は、CO変換容器11の横断面図である。
CO変換容器11は、太陽光12に照射されて使われるが、太陽光12の入射方向(CO変換容器11の厚さ方向)の中央に基板13が設けられる。CO変換容器11は、基板13を境に、太陽光12に照射される表面空間11aと照射されない裏面空間11bとに区分される。
基板13は、少なくとも一部に素子16を備える。素子16は、板状であり、太陽光12を受け、CO吸収液(COリッチ液18)中のHOとCOから可燃ガス(H、CH又はCHOH)を生成する表面と、酸素を生成する裏面とを有する。
CO変換容器11は、COリッチ液入口18aを備え、COリッチ液入口18aからCOリッチ液18が供給される。CO変換容器11に供給されたCOリッチ液18は、液面22を形成する。CO変換容器11の表面空間11aにおいて、液面22より上部は可燃ガス14が蓄積する空間である。CO変換容器11の裏面空間11bにおいて、液面22より上部は酸素15が蓄積する空間である。可燃ガス14及び酸素15が蓄積する空間では、基板13が素子16を備えなくてもよい。
CO変換容器11は、表面空間11aと裏面空間11bの上部に、それぞれ開口部である可燃ガス出口14aと酸素出口15aとを有する。可燃ガス出口14aから可燃ガス14が排出され、酸素出口15aから酸素15が排出される。可燃ガス出口14aと酸素出口15aは、他の実施例で述べるように、それぞれ異なる配管(ヘッダ)に接続される。このため、CO変換容器11で生成した可燃ガス14と酸素15とは、混合しない。
素子16は、表面で太陽光12を受けて、CO吸収液に含まれるCOから可燃ガス14を生成する。例えば、可燃ガス14としてCHを生成する場合には、次式に示す反応が起こる。
CO+8H+8e→CH↑+2HO (1)
生成されたCHは、気泡21aとなってCO吸収液中を上昇する。
一方、素子16の裏面では、次式に示す反応が起こり、CO吸収液に含まれるHOからOが生成される。
2HO→4H+O↑+4e (2)
生成されたOは、気泡21bとなってCO吸収液中を上昇する。
可燃ガス14と酸素15とが混合すれば、静電気などの外的要因で爆発する恐れがある。このため、CO変換容器11を使用する状態の配置における基板13の下部は、素子16を備えないようにし、生成した可燃ガス14と酸素15とが混合しないようにすることが好ましい。
前述したように、CO変換容器11の表面空間11aと裏面空間11bの上部は、それぞれ可燃ガス14と酸素15が蓄積する空間であり、基板13が素子16を備えなくてもよい。従って、基板13は、上部と下部には素子16を備えなくてもよく、上下方向の中央部に素子16を備えるのが好ましい。
式(1)から、素子16の表面では、Hとeを消費する。式(2)から、素子16の裏面では、Hとeを生成する。
特許文献2(WO2012/137240)には、電極層と第1の半導体層と第2の半導体層とを有し、電極層と第1の半導体層との間に第2の半導体層が設けられ、第1の半導体層の伝導帯の下端電位は可燃ガス(H、CH、又はCHOH)の生成電位よりも高く、第2の半導体層の価電子帯の上端電位は酸素の生成電位よりも低く、第1の半導体層のバンドギャップは第2の半導体層のバンドギャップよりも大きい半導体素子が記載されている。
特許文献2に記載のこの半導体素子を、電極層を裏面にし、第1の半導体層を表面にして、素子16として用いると、eは、電極層から第2の半導体層を経て第1の半導体層に移動する。すなわち、eは、素子16内を裏面から表面に移動することができる。一方、Hは、素子16内を移動できないので、実施例1で述べた液内拡散によって、図2の矢印で示すように裏面空間から表面空間に移動する。
本発明で用いるCO変換容器11は、板状の素子16を備える基板13を内部に有し、基板13が、太陽光12を受け、表面でCO吸収液(COリッチ液18)中のCOから可燃ガス14を生成し、裏面でHOから酸素15を生成することに特徴がある。このため、素子16には、特許文献2に記載されている半導体素子を用いることが望ましい。
太陽光12の照射によって、CO変換容器11中のCO吸収液は、温度が上昇して水分が蒸発する。また、CO変換容器11の可燃ガス14が蓄積する表面空間11aと酸素15が蓄積する裏面空間11bの圧力を減らせば、水分の蒸発が促進される。したがって、好ましくは、表面空間11aと裏面空間11bのガスの圧力を正圧とし、水分の蒸発を抑制する。
素子16で効率的に可燃ガス14と酸素15を生成させるためには、素子16の表面と裏面の両方をCO吸収液で覆うことが望ましい。そこで、表面空間11aと裏面空間11bのそれぞれに液面計23を設置し、CO吸収液の液面22の位置を計測するとともに、表面空間11aと裏面空間11bとで液面22の位置が所定の位置と同じかこれよりも高い位置になるように、液面22を制御する。液面22の所定の位置は、例えば、素子16の表面と裏面の両方がCO吸収液で覆われるような位置である。この液面22を制御する構成については、他の実施例で述べる。
特許文献2に記載されているように、CO吸収液には、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム)の水溶液を用いるのが望ましい。CO吸収液は、COを吸収していない状態であればアルカリ性を示しpHが高いが、COを吸収することによりpHが低くなる。したがって、CO変換容器11内のCO吸収液は、CO変換容器11の使用状態の配置において、下部ではCOリッチ液18であるためpHが低く、上部に向かってCOリーン液20になりpHが高くなる。
CO変換容器11は、COリーン液出口20aを備え、COリーン液出口20aからCOリーン液20が排出される。COリーン液出口20aは、裏面空間11bの上部で、かつ液面22より低い位置に設ける。
CO変換容器11は、さらに、COリーン液出口20aの近傍にpH計24を備える。この位置にpH計24を設けることにより、CO変換容器11から排出されるCOリーン液20のpHの値が所定の値以上になるように制御することができる。COリーン液20のpHの所定の値は、予め任意に定めることができる。このpHの値を制御する構成については、他の実施例で述べる。
本実施例で説明したCO変換容器11を用いることにより、回収したCOから変換された可燃ガスを酸素と分離して回収することができ、可燃ガスと酸素を安全に圧縮、貯留、さらには再利用することができる。
実施例3では、実施例2で述べたCO変換容器11を複数用いた二酸化炭素の回収及び変換システムの構成を説明する。
初めに、CO変換容器11の寸法について説明する。
実施例2のCO変換容器11(図2)において、生成したガスの気泡21a、21bは、それぞれ表面空間11aと裏面空間11bの液面22から上部の気中に速やかに移動するのが望ましい。さらに、裏面空間11bのCO吸収液中にあるHは、速やかに表面空間11aに拡散して移動するのが望ましい。
ガスの気泡21a、21bの移動の速さは、CO変換容器11の厚さ(太陽光12の入射方向の長さ)に依存する。この厚さが大きいほど、気泡21a、21bの移動は速くなるが、表面空間11aで基板13に到達する太陽光12が弱まる。このため、CO変換容器11の表面空間11aの厚さは、気泡21aの移動の速さと基板13に到達する太陽光12の強さとの兼ね合いで決定する。一方、太陽光12が照射しない裏面空間11bの厚さは、気泡21bの移動の速さを基に決定する。
CO吸収液中にあるHの移動は、液内拡散によるため、CO変換容器11の高さ(太陽光12の入射方向に垂直な方向の長さ)が関係する。CO変換容器11には、表面空間11aと裏面空間11bとを連通させる空間(実施例1で述べた開口部又は隙間)が下部にあり、裏面空間11bのHは、この空間を通って表面空間11aに到達する。CO変換容器11の高さが高いと、裏面空間11bの素子16の上部で発生したHが表面空間11aの素子16の上部に到達するまでに時間がかかり、素子16の機能を有効に活用できなくなる。また、基板13は、平板であるため幅が広いと変形しやすく、変形すると耐久性や効率的な可燃ガス14の生成に悪影響を及ぼす恐れがある。
このように、CO変換容器11の寸法は、以上のような条件によって限定され、任意の大きさにできるというものではない。このため、CO変換容器11の寸法を大きくして、二酸化炭素の回収及び変換システムのCOの変換能力を向上させることは容易ではない。そこで、本実施例では、二酸化炭素の回収及び変換システムのCOの変換能力を向上させるために、複数のCO変換容器11を用いる例を説明する。
図3は、二酸化炭素の回収及び変換システムにおいて、配列した複数のCO変換容器11を示す図である。二酸化炭素の回収及び変換システムにおいて、多くのCOを吸収し、多くの太陽光12を受け、多くの可燃ガス14及び酸素15を得る、すなわちCO変換容器11をスケールアップするには、同一寸法のCO変換容器11を複数台、並列に並べることが望ましい。図3には、一例として3台のCO変換容器11を並列接続した様子を示しているが、2台や4台以上のCO変換容器11を並列接続することもできる。
CO変換容器11は、3台とも実施例2で述べたCO変換容器11と同一である。CO変換容器11は、COリッチ液18が供給されるCOリッチ液入口18a、可燃ガス14を排出する可燃ガス出口14a、酸素15を排出する酸素出口15a、及びCOリーン液20を排出するCOリーン液出口20aを備える。CO変換容器11に、COリッチ液ヘッダ33、可燃ガス集合ヘッダ31、酸素集合ヘッダ32、COリーン液ヘッダ35を設置する。各CO変換容器11のCOリッチ液入口18aをCOリッチ液ヘッダ33に、可燃ガス出口14aを可燃ガス集合ヘッダ31に、酸素出口15aを酸素集合ヘッダ32に、COリーン液出口20aをCOリーン液ヘッダ35に接続する。このような構成により、接続するCO変換容器11の数の増減作業を簡略にすることができる。
図4は、本発明の二酸化炭素の回収及び変換システムで用いるCO変換容器11の、別の構成を示す図である。図4に示すCO変換容器11は、側部に鏡36を備える。図3に示したように複数のCO変換容器11を並べると、隣り合うCO変換容器11の間には隙間が生じる。鏡36は、隣り合うCO変換容器11との隙間に設けるのが好ましい。鏡36は、この隙間に照射する太陽光12を反射して素子16(鏡36が設けられたCO変換容器11の素子16)に照射するので、太陽光12を素子16に集光するように形状と設置向きを取るのが好ましい。
鏡36をCO変換容器11に設けることにより、隣り合うCO変換容器11との間に生じた隙間に照射する太陽光12を有効に利用し、二酸化炭素の回収及び変換システムのCOの変換能力を向上させることができる。なお、二酸化炭素の回収及び変換システムが1台のCO変換容器11を備える場合でも、CO変換容器11の側部に鏡36を設置し、太陽光12を基板13に集光するようにしてもよい。
本発明の実施例4による二酸化炭素の回収及び変換システムを、図5を用いて説明する。本実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムでは、水を有効に利用することができる。本実施例では、二酸化炭素の回収及び変換システムが1台のCO変換容器11を備える場合を説明するが、図3のように複数のCO変換容器11を備えていてもよい。
図5は、本実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムの構成を示す図である。本実施例の二酸化炭素の回収及び変換システムは、CO変換容器11、CO吸収塔8、2台の熱交換器43、2台の気液分離器44、2台の圧縮機45、2台のタンク72、制御装置49、流量調節弁48、COリーン液抜出しポンプ47、COリッチ液循環ポンプ50を備える。2台の熱交換器43、気液分離器44、圧縮機45、及びタンク72のうち、それぞれ1台は可燃ガス14用であり、もう1台は酸素15用である。COリッチ液18は、COリッチ液循環ポンプ50によりCO吸収塔8からCO変換容器11に供給され、流量調節弁48によりその流量が調整される。流量調節弁48は、CO吸収塔8とCO変換容器11のCOリッチ液入口18aとを接続する配管に設けられ、COリッチ液循環ポンプ50の下流に位置する。COリーン液抜出しポンプ47は、COリーン液出口20aとCO吸収塔8とを接続する配管に設けられ、CO変換容器11から排出されたCOリーン液20をCO吸収塔8に供給する。
可燃ガス出口14aから排出された可燃ガス14と酸素出口15aから排出された酸素15は、それぞれ熱交換器43に供給される。CO変換容器11から排出された可燃ガス14及び酸素15は、水蒸気を含んでいるので、それぞれ熱交換器43で冷却され、水分が除去される。除去された水分は、それぞれ気液分離器44で凝縮して回収され、回収水42として利用される。熱交換器43で水分が除去された可燃ガス14及び酸素15は、それぞれ気液分離器44で水分と分離され、圧縮機45で圧縮され、タンク72に貯留されて、利用される。
気液分離器44と圧縮機45とを接続する配管には、それぞれ逆止弁46が設けられる。逆止弁46により、CO変換容器11の表面空間11aと裏面空間11bに蓄積したそれぞれのガスの圧力を調整することができる。例えば、逆止弁46で、表面空間11aと裏面空間11bのガスの圧力を正圧とし、水分の蒸発を抑制することができる。また、可燃ガス14が流れる配管に設けられた逆止弁46と酸素15が流れる配管に設けられた逆止弁46との圧力特性を互いに同じくすることで、表面空間11aと裏面空間11bに蓄積したガスの圧力を互いに同じくすることができる。表面空間11aと裏面空間11bに蓄積したガスの圧力を互いに同じにすることで、表面空間11aと裏面空間11bの液面22を、図2に示したように互いに同じ位置にすることができる。
液面22の位置は、表面空間11aと裏面空間11bのそれぞれに設置した液面計23で計測され、制御装置49に読み込まれる。制御装置49は、表面空間11aと裏面空間11bとで液面22の位置が所定の位置(例えば、素子16の表面と裏面の両方がCO吸収液で覆われるような位置)と同じかこれよりも高い位置になるように、流量調節弁48の開度を制御してCOリッチ液18の流量を制御する。制御装置49がこのようにして液面22の位置を制御することで、基板13に備えられた素子16をCO吸収液で覆うことができ、CO変換容器11で効率的に可燃ガス14及び酸素15を生成することができる。
COリーン液20のpHの値は、COリーン液出口20aの近傍に設けられたpH計24で計測され、制御装置49に読み込まれる。pH計24は、COリーン液出口20aから排出されるCOリーン液20のpHの値を計測できる位置に、COリーン液出口20aの近傍に設けられる。制御装置49は、COリーン液20のpHの値が所定の値以上になるように、COリーン液抜出しポンプ47の出力を制御してCOリーン液20の流量を制御する。COリーン液20のpHの所定の値は、予め任意に定めることができる。制御装置49がこのようにしてCOリーン液20のpHの値を制御することで、CO吸収塔8に供給されるCOリーン液20のCO含有量を低い値にすることができ、CO吸収塔8でCO含有ガス10中のCOがCOリーン液20に吸収されやすくなる。
COリッチ液18をCO吸収塔8からCO変換容器11に供給する配管は、COリッチ液循環ポンプ50と流量調節弁48との間で分岐し、COリッチ液18は、一部がCO変換容器11に導入され、残りがCO吸収塔8にその上部から供給される。すなわち、CO吸収塔8には、CO変換容器11から排出されたCOリーン液20と、CO吸収塔8の底部から排出されて循環するCOリッチ液18との2種類のCO吸収液が供給される。
CO吸収塔8には、その底部のCO吸収液が溜まる空間にpH計25を設けてもよい。CO吸収塔8の底部に溜まったCO吸収液(COを吸収したCOリッチ液18)のpHの値は、pH計25で計測され、制御装置49に読み込まれる。制御装置49は、CO吸収塔8の底部のCOリッチ液18のpHの値が所定の値になるように、COリッチ液循環ポンプ50の出力を制御してCOリッチ液18の流量を制御する。CO吸収塔8の底部のCOリッチ液18のpHの所定の値は、予め任意に定めることができる。
COリッチ液18をCO吸収塔8にその上部から供給することで、CO吸収液のCO吸収能力を最大限活用することができる。CO吸収液のCO吸収能力に余力があれば、CO吸収塔8におけるCO含有ガス10の流量に対するCO吸収液の量の比率を上げると、気液接触面積が増加して、CO吸収塔8のCO吸収率を上げることができる。COが多く含まれたCOリッチ液18は、CO変換容器11にも供給され、CO変換容器11での可燃ガス14及び酸素15の生成を促進する。
CO変換容器11中のCO吸収液は、実施例2で示した式(1)及び式(2)により、可燃ガス14及び酸素15の生成過程でCO吸収液中のHOが減少する。また、CO変換容器11中のCO吸収液は、太陽光12によって温度が上昇して水分が蒸発し、CO吸収液中のHOが減少する。従って、二酸化炭素の回収及び変換システムでは、CO吸収液に水を補給する機能が必要である。
本実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムは、貯水タンク41を備える。貯水タンク41は、液面計26を備え、水を補給するための給水配管40が接続され、貯水量を一定に保つことができる。さらに、貯水タンク41は、可燃ガス14用の気液分離器44からと酸素15用の気液分離器44からの回収水42が供給され、回収水42を貯留する。回収水42を利用することにより、給水配管40から供給される水の量を減らし、CO吸収液に補給する水を節約することができる。
CO吸収液がアルカリ金属の水酸化物の水溶液であれば、アルカリ金属は、陽イオンの状態でCO吸収液中に存在する。CO吸収液は、CO変換容器11での可燃ガス14及び酸素15の生成過程で減少する。これにより、CO吸収液中のアルカリ金属の陽イオン濃度は次第に高くなり、アルカリ金属と結合して生成する炭酸塩の濃度も高くなる。この炭酸塩は、CO吸収液中の濃度が水に対する溶解度以上になると、固体として析出する。
COリッチ液18でこのように固体の炭酸塩が析出するのを防ぐために、CO吸収塔8の底部のCO吸収液が溜まる空間に、貯水タンク41の水を供給する。貯水タンク41とCO吸収塔8とを接続する配管には、貯水供給ポンプ52が設けられ、貯水供給ポンプ52は、貯水タンク41の水をCO吸収塔8に供給する。
さらに、CO吸収塔8には、底部のCO吸収液が溜まる空間に陽イオン濃度計51を設けてもよい。陽イオン濃度計51は、CO吸収液の陽イオン濃度、望ましくはアルカリ金属イオン濃度を計測する。陽イオン濃度計51が計測した陽イオン濃度の値は、制御装置49に読み込まれる。制御装置49は、CO吸収塔8の底部に溜まったCO吸収液の陽イオン濃度が所定の濃度になるように、貯水供給ポンプ52の出力を制御し、貯水タンク41からCO吸収塔8に供給される水の流量を制御する。CO吸収塔8の底部のCO吸収液中の陽イオン濃度の所定の濃度は、予め任意に定めることができる。貯水タンク41の水は、このようにしてCO吸収塔8に供給してもよい。
CO含有ガス10の流量及びCO濃度は、COを生成する装置の運用条件によって変わる。従って、二酸化炭素の回収及び変換システムでは、CO含有ガス10中のCOを吸収する速度を変化させる必要がある。
一方、CO変換容器11は、太陽光12が照射する昼間はCOを可燃ガス14及び酸素15に変換することができるが、太陽光12が照射しない夜間はCOを可燃ガス14及び酸素15に変換することができない。また、昼間であっても、天気が曇り又は雨であれば、COを可燃ガス14及び酸素15に変換する速度が低下する。
CO吸収塔8でCO含有ガス10中のCOを吸収する速度と、CO変換容器11でCOを可燃ガス14及び酸素15に変換する速度とが同じであれば、CO吸収塔8からCO変換容器11に循環させるCO吸収液の流量を一定にすればよいが、これらの速度に相違があるため、この相違を緩和する必要がある。本実施例は、この相違を緩和することができる二酸化炭素の回収及び変換システムについて説明する。
本発明の実施例5による二酸化炭素の回収及び変換システムを、図6を用いて説明する。本実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムは、天候の変動に対応できるシステムである。本実施例では、二酸化炭素の回収及び変換システムが1台のCO変換容器11を備える場合を説明するが、図3のように複数のCO変換容器11を備えていてもよい。
図6は、本実施例による二酸化炭素の回収及び変換システムの構成を示す図である。本実施例の二酸化炭素の回収及び変換システムは、実施例4に示した二酸化炭素の回収及び変換システムの構成に、COリーン液貯留タンク61とCOリッチ液貯留タンク62とを追加した構成を備える。COリーン液貯留タンク61は、CO変換容器11とCO吸収塔8との間に設けられ、COリーン液貯留タンク61とCO吸収塔8とを接続する配管には、COリーン液供給ポンプ63が設けられる。COリッチ液貯留タンク62は、CO吸収塔8とCO変換容器11との間で流量調節弁48の下流に(すなわち、流量調節弁48とCO変換容器11との間に)設けられる。COリッチ液貯留タンク62とCO変換容器11とを接続する配管には、COリッチ液供給ポンプ64が設けられる。
COリーン液貯留タンク61は、CO変換容器11から排出されたCOリーン液20を貯留する。CO変換容器11でCOを可燃ガス14及び酸素15に変換する速度が、CO吸収塔8でCO含有ガス10中のCOを吸収する速度より大きい場合は、CO変換容器11でCOリーン液20が過剰に生成される。COリーン液貯留タンク61は、このように過剰に生成されたCOリーン液20を貯留することができる。なお、CO変換容器11でCOを可燃ガス14及び酸素15に変換する速度は、太陽光12の照射量と、素子16の大きさなどのCO変換容器11のCO変換特性などを用いて求めることができる。CO吸収塔8でCO含有ガス10中のCOを吸収する速度は、CO含有ガス10のCO濃度と、CO吸収塔8でのCO吸収液(COリッチ液18とCOリーン液20)の流量などを用いて求めることができる。
CO変換容器11から排出されたCOリーン液20は、COリーン液抜出しポンプ47によって、COリーン液貯留タンク61に貯留される。実施例4(図5)で述べたように、制御装置49は、COリーン液抜出しポンプ47の出力を制御する。
COリーン液貯留タンク61に貯留されたCOリーン液20は、COリーン液貯留タンク61の下流に設けられたCOリーン液供給ポンプ63により、CO吸収塔8に供給される。
COリッチ液貯留タンク62は、CO吸収塔8から排出されたCOリッチ液18のうち、CO変換容器11に供給されるCOリッチ液18を貯留する。CO吸収塔8でCO含有ガス10中のCOを吸収する速度が、CO変換容器11でCOを可燃ガス14及び酸素15に変換する速度より大きい場合は、CO吸収塔8でCOリッチ液18が過剰に生成される。COリッチ液貯留タンク62は、このように過剰に生成されたCOリッチ液18を貯留することができる。
CO吸収塔8から排出されたCOリッチ液18の一部は、COリッチ液循環ポンプ50によって、COリッチ液貯留タンク62に貯留される。実施例4(図5)で述べたように、制御装置49は、COリッチ液循環ポンプ50の出力を制御する。
COリッチ液貯留タンク62に貯留されたCOリッチ液18は、COリッチ液貯留タンク62の下流に設けられたCOリッチ液供給ポンプ64により、CO変換容器11に供給される。
実施例4では、CO変換容器11の液面22の位置は、CO変換容器11の表面空間11aと裏面空間11bにそれぞれ設けられた液面計23の計測データに基づき、制御装置49が流量調節弁48の開度を制御することで制御した。
本実施例では、CO変換容器11の液面22の位置は、制御装置49がCOリーン液抜出しポンプ47とCOリッチ液供給ポンプ64の出力とを制御することで制御する。
CO吸収塔8へのCOリーン液20の供給速度とCO吸収塔8からのCOリッチ液18の排出速度とが互いに異なれば、CO吸収塔8の底部に溜まっているCO吸収液の水位(液面の位置)は、変化して上限値を上回ったり下限値を下回ったりする。そこで、CO吸収塔8の底部のCO吸収液が溜まる空間に液面計27を設置し、CO吸収塔8の底部に溜まっているCO吸収液の液面の位置を計測して制御する。
制御装置49は、液面計27が計測した水位のデータを読み込み、COリーン液供給ポンプ63の出力を制御し、COリーン液貯留タンク61からCO吸収塔8に供給されるCOリーン液20の流量を制御する。さらに、制御装置49は、流量調節弁48の開度とCOリッチ液循環ポンプ50の出力を制御し、CO吸収塔8から排出されるCOリッチ液18の流量を制御するとともに、COリッチ液供給ポンプ64の出力を制御し、COリッチ液貯留タンク62からCO変換容器11に供給されるCOリッチ液18の流量を制御する。
このようにして、制御装置49は、CO吸収塔8の底部に溜まっているCO吸収液の水位が上限値と下限値の間になるように水位を制御するとともに、CO変換容器11のCO吸収液の液面22の位置を制御する。なお、CO吸収塔8のCO吸収液の水位の上限値と下限値は、任意に定めることができる。
制御装置49は、CO吸収塔8の底部に溜まっているCO吸収液の水位が下限値を下回っている場合には、CO吸収塔8のCO吸収液の水位が上限値に達するまで、COリーン液供給ポンプ63でCOリーン液20をCO吸収塔8に供給する。CO吸収塔8の底部に溜まっているCO吸収液は、COリーン液20が供給されることでCOリッチ液からCOリーン液に変化し、CO含有ガス10中のCOを吸収することにより次第にCOリッチ液に変化する。
制御装置49は、CO吸収塔8の底部に溜まっているCO吸収液のpHの値が所定の値以下になったら、流量調節弁48を開き、CO吸収塔8のCO吸収液の水位が下限値に達するまで、流量調節弁48の開度を制御してCOリッチ液循環ポンプ50でCOリッチ液18をCO吸収塔8から排出し、COリッチ液18をCOリッチ液貯留タンク62に貯留する。制御装置49は、CO吸収塔8のCO吸収液の水位が下限値に達したら、流量調節弁48を閉じ、COリーン液供給ポンプ63を稼動させて、COリーン液貯留タンク61からCOリーン液20をCO吸収塔8に供給する。制御装置49は、CO吸収塔8のCO吸収液の水位が上限値に達するまで、COリーン液20をCO吸収塔8に供給する。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
1…石炭、2…空気又は酸素、3…石炭ガス化炉、4…脱塵装置、5…ガス精製装置、6…ガスタービン、7…シフト反応器、8…CO吸収塔、9…CO再生塔、10…CO含有ガス、11…CO変換容器、11a…表面空間、11b…裏面空間、12…太陽光、13…基板、14…可燃ガス、14a…可燃ガス出口、15…酸素、15a…酸素出口、16…素子、18…COリッチ液、18a…COリッチ液入口、20…COリーン液、20a…COリーン液出口、21a…可燃ガスの気泡、21b…酸素の気泡、22…液面、23、26、27…液面計、24、25…pH計、31…可燃ガス集合ヘッダ、32…酸素集合ヘッダ、33…COリッチ液ヘッダ、35…COリーン液ヘッダ、36…鏡、40…給水配管、41…貯水タンク、42…回収水、43…熱交換器、44…気液分離器、45…圧縮機、46…逆止弁、47…COリーン液抜出しポンプ、48…流量調節弁、49…制御装置、50…COリッチ液循環ポンプ、51…陽イオン濃度計、52…貯水供給ポンプ、61…COリーン液貯留タンク、62…COリッチ液貯留タンク、63…COリーン液供給ポンプ、64…COリッチ液供給ポンプ、71…排熱回収ボイラ、72…タンク。

Claims (15)

  1. 二酸化炭素を含む二酸化炭素含有ガスと二酸化炭素吸収液とを接触させ、前記二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を前記二酸化炭素吸収液に吸収させる吸収塔と、
    前記吸収塔で二酸化炭素を吸収した前記二酸化炭素吸収液であるリッチ液が前記吸収塔から供給され、前記リッチ液を前記リッチ液よりも二酸化炭素の含有量が少ない前記二酸化炭素吸収液であるリーン液に変換し、前記リーン液を前記吸収塔に供給する二酸化炭素変換容器と、
    を備え、
    前記二酸化炭素変換容器は、内部に設けられ内部を第1の空間と第2の空間に分ける基板と、前記基板に設けられた板状の素子と、前記第1の空間の上部に設けられた第1の開口部と、前記第2の空間の上部に設けられた第2の開口部と、前記リッチ液が供給されるリッチ液入口と、前記リーン液を排出するリーン液出口とを備え、
    前記第1の空間と前記第2の空間とは、前記二酸化炭素変換容器の下部で互いに連通し、
    前記素子は、一方の面で太陽光を受けて前記リッチ液から可燃ガスを生成するとともに、他方の面で前記リッチ液から酸素を生成する半導体素子であり、
    前記二酸化炭素変換容器は、前記素子が生成した前記可燃ガスを前記第1の空間で蓄積して前記第1の開口部から排出し、前記素子が生成した前記酸素を前記第2の空間で蓄積して前記第2の開口部から排出し、
    前記可燃ガスは、水素、メタン、又はメタノールである、
    ことを特徴とする二酸化炭素の回収及び変換システム。
  2. 前記基板は、上下方向の中央部に前記素子を備える、
    請求項1に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  3. 前記二酸化炭素変換容器を複数備え、
    複数の前記二酸化炭素変換容器の前記第1の開口部は、互いに接続され、
    複数の前記二酸化炭素変換容器の前記第2の開口部は、互いに接続され、
    複数の前記二酸化炭素変換容器の前記リッチ液入口は、互いに接続され、
    複数の前記二酸化炭素変換容器の前記リーン液出口は、互いに接続され、
    複数の前記二酸化炭素変換容器は、並列に接続される、
    請求項1に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  4. 前記二酸化炭素変換容器は、隣り合う前記二酸化炭素変換容器との間に、太陽光を反射して前記素子に照射する鏡を備える、
    請求項3に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  5. 前記第1の開口部から排出された前記可燃ガスを冷却する第1の熱交換器と、
    前記第2の開口部から排出された前記酸素を冷却する第2の熱交換器と、
    前記第1の熱交換器で冷却された前記可燃ガスから水を回収する第1の気液分離器と、
    前記第2の熱交換器で冷却された前記酸素から水を回収する第2の気液分離器と、
    前記第1の気液分離器と前記第2の気液分離器とで回収された前記水を貯留し、貯留した前記水を前記吸収塔に供給する貯水タンクと、
    前記第1の気液分離器で前記水と分離された前記可燃ガスを圧縮する第1の圧縮機と、
    前記第2の気液分離器で前記水と分離された前記酸素を圧縮する第2の圧縮機と、
    前記第1の圧縮機で圧縮された前記可燃ガスを貯留する第1のタンクと、
    前記第2の圧縮機で圧縮された前記酸素を貯留する第2のタンクと、
    をさらに備える、
    請求項1に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  6. 前記第1の気液分離器と前記第1の圧縮機とを接続する配管と、前記第2の気液分離器と前記第2の圧縮機とを接続する配管とに、それぞれ逆止弁を備え、
    前記逆止弁は、前記第1の空間と前記第2の空間のガスの圧力を正圧とする、
    請求項5に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  7. 前記システムは、制御装置と、前記吸収塔と前記リッチ液入口とを接続する配管に設けられた流量調節弁とを備え、
    前記二酸化炭素変換容器は、前記第1の空間と前記第2の空間のそれぞれに、前記二酸化炭素吸収液の液面の位置を計測する液面計を備え、
    前記制御装置は、前記液面計がそれぞれ計測した前記液面の位置を読み込み、前記第1の空間と前記第2の空間とで前記素子が前記二酸化炭素吸収液で覆われるように、前記流量調節弁の開度を制御して前記リッチ液の流量を制御する、
    請求項1に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  8. 前記システムは、制御装置と、前記リーン液出口と前記吸収塔とを接続する配管に設けられたリーン液抜出しポンプとを備え、
    前記二酸化炭素変換容器は、前記リーン液出口の近傍に、前記リーン液出口から排出される前記リーン液のpHの値を計測するpH計を備え、
    前記制御装置は、前記pH計が計測したpHの値を読み込み、前記リーン液のpHの値が予め定めた値以下になるように、前記リーン液抜出しポンプの出力を制御して前記リーン液の流量を制御する、
    請求項1に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  9. 前記システムは、制御装置と、前記吸収塔と前記リッチ液入口とを接続する配管に設けられたリッチ液循環ポンプとを備え、
    前記吸収塔と前記リッチ液入口とを接続する前記配管は、前記リッチ液循環ポンプと前記リッチ液入口との間で2つに分岐し、分岐した一方が前記吸収塔の上部に接続し、他方が前記リッチ液入口に接続し、
    前記吸収塔は、前記吸収塔の底部に溜まった前記二酸化炭素吸収液のpHの値を計測するpH計を備え、
    前記制御装置は、前記pH計が計測したpHの値を読み込み、前記吸収塔の底部に溜まった前記二酸化炭素吸収液のpHの値が予め定めた値になるように、前記リッチ液循環ポンプの出力を制御して前記リッチ液の流量を制御する、
    請求項1に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  10. 前記システムは、制御装置と、前記貯水タンクと前記吸収塔とを接続する配管に設けられた水供給ポンプとを備え、
    前記吸収塔は、前記吸収塔の底部に溜まった前記二酸化炭素吸収液の陽イオン濃度を計測する陽イオン濃度計を備え、
    前記制御装置は、前記陽イオン濃度計が計測した陽イオン濃度の値を読み込み、前記吸収塔の底部に溜まった前記二酸化炭素吸収液の陽イオン濃度の値が予め定めた値になるように、前記水供給ポンプの出力を制御して前記貯水タンクから前記吸収塔に供給される前記水の流量を制御する、
    請求項5に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  11. 前記流量調節弁と前記リッチ液入口との間に、前記リッチ液を貯留するリッチ液貯留タンクを備える、
    請求項7に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  12. 前記リッチ液貯留タンクと前記リッチ液入口とを接続する配管に設けられたリッチ液供給ポンプを備え、
    前記制御装置は、前記リッチ液供給ポンプの出力を制御して前記リッチ液貯留タンクから前記二酸化炭素変換容器に供給される前記リッチ液の流量を制御することで、前記二酸化炭素変換容器の前記二酸化炭素吸収液の液面の位置を制御する、
    請求項11に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  13. 前記リーン液抜出しポンプと前記吸収塔との間に、前記リーン液を貯留するリーン液貯留タンクを備える、
    請求項8に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  14. 前記システムは、前記リーン液貯留タンクと前記吸収塔とを接続する配管に設けられたリーン液供給ポンプと、前記吸収塔と前記リッチ液入口とを接続する配管に設けられたリッチ液循環ポンプと、を備え、
    前記吸収塔は、前記吸収塔の底部に溜まった前記二酸化炭素吸収液の液面の位置を計測する液面計を備え、
    前記制御装置は、前記液面計が計測した液面の位置を読み込み、前記リーン液供給ポンプの出力を制御して、前記リーン液貯留タンクから前記吸収塔に供給される前記リーン液の流量を制御するとともに、前記リッチ液循環ポンプの出力を制御して、前記吸収塔から排出される前記リッチ液の流量を制御することで、前記吸収塔の底部に溜まった前記二酸化炭素吸収液の液面の位置を制御する、
    請求項13に記載の二酸化炭素の回収及び変換システム。
  15. 石炭を燃焼させて一酸化炭素を含むガスを生成する石炭ガス化炉と、
    前記石炭ガス化炉で生成された前記ガスに含まれるチャーを回収する脱塵装置と、
    前記脱塵装置を通過した前記ガスから硫黄化合物及び窒素化合物を除去するガス精製装置と、
    前記ガス精製装置を通過した前記ガスに含まれる一酸化炭素を二酸化炭素と水素に変換し、二酸化炭素を含むガスを生成するシフト反応器と、
    請求項1から14のいずれか1項に記載の二酸化炭素の回収及び変換システムと、
    を備え、
    前記二酸化炭素の回収及び変換システムは、前記吸収塔で、前記シフト反応器が生成した前記ガスに含まれる二酸化炭素を前記二酸化炭素吸収液に吸収させる、
    ことを特徴とする石炭ガス化システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111961502A (zh) * 2020-08-13 2020-11-20 四川淼垚森环保科技有限公司 一种用于生物质燃料加工的饱和蒸汽工艺
CN115285994A (zh) * 2022-08-12 2022-11-04 青岛大学 一种高效低能耗船舶co2捕集-膜解析-矿化固定系统及方法
WO2022264745A1 (ja) * 2021-06-18 2022-12-22 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 二酸化炭素分離回収・利用システムおよび二酸化炭素分離回収・利用方法
WO2023210581A1 (ja) * 2022-04-28 2023-11-02 株式会社大真空 二酸化炭素回収システム

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