JP2002283090A - レーザーアブレーション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、レーザアブレーション装置およびレーザアブレーション方法 - Google Patents
レーザーアブレーション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、レーザアブレーション装置およびレーザアブレーション方法Info
- Publication number
- JP2002283090A JP2002283090A JP2001090397A JP2001090397A JP2002283090A JP 2002283090 A JP2002283090 A JP 2002283090A JP 2001090397 A JP2001090397 A JP 2001090397A JP 2001090397 A JP2001090397 A JP 2001090397A JP 2002283090 A JP2002283090 A JP 2002283090A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- laser
- optical window
- laser ablation
- self
- laser beam
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laser Beam Processing (AREA)
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】レーザー光導入光学窓の汚れを少なくする。
【解決手段】厚さ20μmにおいて、波長190〜26
0nmの紫外光の透過率が80%以上の値であるフッ素
樹脂から作製された自立膜を備えるレーザ光導入光学窓
用防着部材22を、レーザ光導入光学窓21とターゲッ
ト32との間に置く。好ましくは、アパチャー24を有
する防着板23を、レーザ光導入光学窓用防着部材22
とターゲット32との間に設置する。O2、O3および
酸化窒化類(NOx)からなる群より選ばれる少なくと
も一種を含む雰囲気中で、波長260nm以下のレーザ
ー光をターゲット32に照射してレーザアブレーション
を行って、基板33上に成膜する。
0nmの紫外光の透過率が80%以上の値であるフッ素
樹脂から作製された自立膜を備えるレーザ光導入光学窓
用防着部材22を、レーザ光導入光学窓21とターゲッ
ト32との間に置く。好ましくは、アパチャー24を有
する防着板23を、レーザ光導入光学窓用防着部材22
とターゲット32との間に設置する。O2、O3および
酸化窒化類(NOx)からなる群より選ばれる少なくと
も一種を含む雰囲気中で、波長260nm以下のレーザ
ー光をターゲット32に照射してレーザアブレーション
を行って、基板33上に成膜する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザーアブレー
ション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、レーザア
ブレーション装置およびレーザアブレーション方法に関
し、特に、配線ルール、0.07μm世代のLSI素子
形成における、高誘電率ゲート絶縁膜形成に用いられる
レーザーアブレーション用、エキシマレーザー光導入部
における汚染物付着防止に関する。
ション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、レーザア
ブレーション装置およびレーザアブレーション方法に関
し、特に、配線ルール、0.07μm世代のLSI素子
形成における、高誘電率ゲート絶縁膜形成に用いられる
レーザーアブレーション用、エキシマレーザー光導入部
における汚染物付着防止に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIやメモリに用いられるトランジス
タのゲート電極、構造は、金属/絶縁膜/シリコン(以
下、MIS)タイプのトランジスタが用いられ、ゲート
絶縁膜材料としては、SiO2膜が現在用いられてい
る。ゲート長が100nm以下の世代になると、SiO
2膜の厚みは、1.5nm以下とする必要があり、現実
的ではなくなる。このため、ゲート絶縁膜材料として、
SiO2より誘電率が大きな金属酸化物の研究開発が進
められている、
タのゲート電極、構造は、金属/絶縁膜/シリコン(以
下、MIS)タイプのトランジスタが用いられ、ゲート
絶縁膜材料としては、SiO2膜が現在用いられてい
る。ゲート長が100nm以下の世代になると、SiO
2膜の厚みは、1.5nm以下とする必要があり、現実
的ではなくなる。このため、ゲート絶縁膜材料として、
SiO2より誘電率が大きな金属酸化物の研究開発が進
められている、
【0003】高誘電率ゲート絶縁膜材料としては、Zr
O2、HfO2、La2O3、Pr 2O3等の比較的イ
オン半径の大きな金属酸化物が用いられようとしてい
る。これらの材料は、室温では固体であり、金属ソース
として有機金属錯体および酸化ソースを用いた化学気相
堆積(CVD)法で形成する以外は、スパッタ法によっ
て形成するのが一般的である。しかしながら、CVD法
では有機物汚染の問題があり、スパッタ法では、ゲート
絶縁膜へのプラズマ損傷が問題である。また、ターゲッ
トを直接加熱する方法や、YAGレーザーでターゲット
表面の金属酸化物を熱的に気化させる方法では、気化物
組成の時間的変化が大きく、量産ラインでは使用できな
いと考えられた。そこで、第57回VLSI FORU
M pp85-92でも報告がなされているとおり、ArF等の
紫外光レーザーを用いるアブレーション法により、ター
ゲット表面の金属酸化物分子を気化させることで、均一
な膜厚を有する金属酸化物およびそのシリケート膜が形
成できるようになった。
O2、HfO2、La2O3、Pr 2O3等の比較的イ
オン半径の大きな金属酸化物が用いられようとしてい
る。これらの材料は、室温では固体であり、金属ソース
として有機金属錯体および酸化ソースを用いた化学気相
堆積(CVD)法で形成する以外は、スパッタ法によっ
て形成するのが一般的である。しかしながら、CVD法
では有機物汚染の問題があり、スパッタ法では、ゲート
絶縁膜へのプラズマ損傷が問題である。また、ターゲッ
トを直接加熱する方法や、YAGレーザーでターゲット
表面の金属酸化物を熱的に気化させる方法では、気化物
組成の時間的変化が大きく、量産ラインでは使用できな
いと考えられた。そこで、第57回VLSI FORU
M pp85-92でも報告がなされているとおり、ArF等の
紫外光レーザーを用いるアブレーション法により、ター
ゲット表面の金属酸化物分子を気化させることで、均一
な膜厚を有する金属酸化物およびそのシリケート膜が形
成できるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合、レ
ーザー光導入部光学窓内面に、成膜時間とともに膜が付
着し、紫外光透過率が著しく低下してしまうことで、ク
リーニングのためのチャンバー開放を高頻度で行う必要
性が正じ、量産化できないことが問題として想定され
た。
ーザー光導入部光学窓内面に、成膜時間とともに膜が付
着し、紫外光透過率が著しく低下してしまうことで、ク
リーニングのためのチャンバー開放を高頻度で行う必要
性が正じ、量産化できないことが問題として想定され
た。
【0005】従って、本発明の主な目的は、レーザー光
導入光学窓の汚れを少なくできるレーザ光導入光学窓用
防着部材、レーザアブレーション装置およびレーザアブ
レーション方法を提供することにある。
導入光学窓の汚れを少なくできるレーザ光導入光学窓用
防着部材、レーザアブレーション装置およびレーザアブ
レーション方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
れば、厚さ20μmにおいて、波長190〜260nm
の紫外光の透過率が80%以上の値であるフッ素樹脂か
ら作製された自立膜を備える、波長260nm以下のレ
ーザー光を使用するレーザアブレーション装置のレーザ
光導入光学窓用防着部材が提供される。
れば、厚さ20μmにおいて、波長190〜260nm
の紫外光の透過率が80%以上の値であるフッ素樹脂か
ら作製された自立膜を備える、波長260nm以下のレ
ーザー光を使用するレーザアブレーション装置のレーザ
光導入光学窓用防着部材が提供される。
【0007】本発明の第2の態様によれば、レーザ光導
入光学窓と、厚さ20μmにおいて、波長190〜26
0nmの紫外光の透過率が80%以上の値であるフッ素
樹脂から作製された自立膜を有する前記レーザ光導入光
学窓用の防着部材と、を備えることを特徴とする、波長
260nm以下のレーザー光を使用するレーザアブレー
ション装置が提供される。
入光学窓と、厚さ20μmにおいて、波長190〜26
0nmの紫外光の透過率が80%以上の値であるフッ素
樹脂から作製された自立膜を有する前記レーザ光導入光
学窓用の防着部材と、を備えることを特徴とする、波長
260nm以下のレーザー光を使用するレーザアブレー
ション装置が提供される。
【0008】好ましくは、アパチャーを有する防着板で
あって、前記自立膜とターゲットとの間に設置される前
記防着板をさらに備える。
あって、前記自立膜とターゲットとの間に設置される前
記防着板をさらに備える。
【0009】さらに好ましくは、前記自立膜を移動させ
る移動機構をさらに備える。
る移動機構をさらに備える。
【0010】また、好ましくは、前記自立膜を巻き付け
た一方のロールから他方のロールに前記自立膜を供給す
るロールツーロール機構をさらに備える。
た一方のロールから他方のロールに前記自立膜を供給す
るロールツーロール機構をさらに備える。
【0011】本発明の第3の態様によれば、レーザ光導
入光学窓とターゲットとの間に、厚さ20μmにおい
て、波長190〜260nmの紫外光の透過率が80%
以上の値であるフッ素樹脂から作製された自立膜を有す
る前記レーザ光導入窓用の防着部材を設け、O2、O3
および酸化窒化類(NOx)からなる群より選ばれる少
なくとも一種を含む雰囲気中で、前記レーザ光導入光学
窓および前記自立膜を介して波長260nm以下のレー
ザー光を前記ターゲットに照射して行うことを特徴とす
るレーザアブレーション方法が提供される。
入光学窓とターゲットとの間に、厚さ20μmにおい
て、波長190〜260nmの紫外光の透過率が80%
以上の値であるフッ素樹脂から作製された自立膜を有す
る前記レーザ光導入窓用の防着部材を設け、O2、O3
および酸化窒化類(NOx)からなる群より選ばれる少
なくとも一種を含む雰囲気中で、前記レーザ光導入光学
窓および前記自立膜を介して波長260nm以下のレー
ザー光を前記ターゲットに照射して行うことを特徴とす
るレーザアブレーション方法が提供される。
【0012】好ましくは、O2、O3および酸化窒化類
(NOx)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含
む前記雰囲気中が、O2雰囲気である。
(NOx)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含
む前記雰囲気中が、O2雰囲気である。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
施の形態を説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施の形態のレーザア
ブレーション法によるゲート絶縁膜を成膜するレーザア
ブレーション装置1を説明するための概略断面図であ
る。
ブレーション法によるゲート絶縁膜を成膜するレーザア
ブレーション装置1を説明するための概略断面図であ
る。
【0015】レーザアブレーション装置1では、天井壁
11、底壁12および側壁15により成膜室10を画成
している。底壁12を貫通して排気管14を成膜室10
と連通して設け、成膜室10内を排気できるようにして
いる。また、側壁15を貫通してガス導入管13を成膜
室10と連通して設け、ガス導入管13より成膜室10
内にガスを導入できるようにしている。
11、底壁12および側壁15により成膜室10を画成
している。底壁12を貫通して排気管14を成膜室10
と連通して設け、成膜室10内を排気できるようにして
いる。また、側壁15を貫通してガス導入管13を成膜
室10と連通して設け、ガス導入管13より成膜室10
内にガスを導入できるようにしている。
【0016】底壁12上にはターゲット32を保持し、
水冷機構を備えたターゲットホルダー31を設けてい
る。天井壁11には、基板33を加熱するヒータ35を
介して基板ホルダ34を設けている。基板ホルダは34
は、回転機構(図示せず)によって回転できるようにな
っている。側壁15には、エキシマレーザ光20を成膜
室10内に導入するレーザ光導入光学窓21を設けてい
る。
水冷機構を備えたターゲットホルダー31を設けてい
る。天井壁11には、基板33を加熱するヒータ35を
介して基板ホルダ34を設けている。基板ホルダは34
は、回転機構(図示せず)によって回転できるようにな
っている。側壁15には、エキシマレーザ光20を成膜
室10内に導入するレーザ光導入光学窓21を設けてい
る。
【0017】レーザ光導入光学窓21の内側であって、
レーザ光導入光学窓21とターゲット32との間には、
光学透明自立膜22を設けている。アパチャーの開口部
の大きさはターゲットを有効利用できるようレーザをス
キャンさせた時に障害とならない大きさであればよい。
レーザ光導入光学窓21とターゲット32との間には、
光学透明自立膜22を設けている。アパチャーの開口部
の大きさはターゲットを有効利用できるようレーザをス
キャンさせた時に障害とならない大きさであればよい。
【0018】光学透明自立膜22の内側であって、光学
透明自立膜22とターゲット32との間には、アパチャ
ー24を有する防着板23を設けている。
透明自立膜22とターゲット32との間には、アパチャ
ー24を有する防着板23を設けている。
【0019】レーザ光導入光学窓21は、光学的に透明
なフッ化カルシウムまたはフッ素ドープ石英ガラスが通
常用いられる。窓の表面にはレーザ光の反射を低減する
ためのARコートが施されている。窓の表面は平面でも
よいし、レンズ効果を持たせるため曲面でもよい。
なフッ化カルシウムまたはフッ素ドープ石英ガラスが通
常用いられる。窓の表面にはレーザ光の反射を低減する
ためのARコートが施されている。窓の表面は平面でも
よいし、レンズ効果を持たせるため曲面でもよい。
【0020】また、エキシマレーザ光20の焦点がター
ゲット32上で結ぶようにし、レーザ光導入光学窓21
および光学透明自立膜22ではオフフォーカスとなる光
学系を備えている。エキシマレーザ光20はレーザ光導
入光学窓21、光学透明自立膜22および防着板23の
アパチャー24を通ってターゲット32上に照射され、
ターゲット材が気化し、分子またはクラスター状粒子と
して基板33に輸送され、基板上に堆積して薄膜とな
る。基板温度は形成する薄膜の材料用途により適宜設定
でき、通常室温から1000℃までの温度範囲で薄膜形
成が可能である。ターゲット材には高純度の金属、金属
酸化物などが用いられ、反応ガスを導入して酸化物や窒
化物などの薄膜も形成可能である。
ゲット32上で結ぶようにし、レーザ光導入光学窓21
および光学透明自立膜22ではオフフォーカスとなる光
学系を備えている。エキシマレーザ光20はレーザ光導
入光学窓21、光学透明自立膜22および防着板23の
アパチャー24を通ってターゲット32上に照射され、
ターゲット材が気化し、分子またはクラスター状粒子と
して基板33に輸送され、基板上に堆積して薄膜とな
る。基板温度は形成する薄膜の材料用途により適宜設定
でき、通常室温から1000℃までの温度範囲で薄膜形
成が可能である。ターゲット材には高純度の金属、金属
酸化物などが用いられ、反応ガスを導入して酸化物や窒
化物などの薄膜も形成可能である。
【0021】光学透明自立膜22は、厚さ20μmにお
いて、波長190〜260nmの紫外光の透過率が80
%以上の値であるフッ素樹脂から作製された自立膜であ
る。
いて、波長190〜260nmの紫外光の透過率が80
%以上の値であるフッ素樹脂から作製された自立膜であ
る。
【0022】自立膜とすることで、使い捨てにできる
点、基板を用いるものよりも使い勝手、実用性の点で有
利である。
点、基板を用いるものよりも使い勝手、実用性の点で有
利である。
【0023】また、光学透明自立膜22を支える枠(図
示せず)を設けることが好ましく、例えば、ABS樹脂
表面に防塵処理を施したものを用いる。なお、ABS樹
脂でなくとも、曲げ弾性率が近い材質のもので代用する
ことも可能である。
示せず)を設けることが好ましく、例えば、ABS樹脂
表面に防塵処理を施したものを用いる。なお、ABS樹
脂でなくとも、曲げ弾性率が近い材質のもので代用する
ことも可能である。
【0024】光学透明自立膜22として用いるフッ素樹
脂としては、好ましくは、主鎖に環構造を有するフッ素
樹脂が用いられる。このような主鎖に環構造を有するフ
ッ素樹脂としては、例えば次のようなものがある。これ
らのもののうち非結晶質のものが好ましい。
脂としては、好ましくは、主鎖に環構造を有するフッ素
樹脂が用いられる。このような主鎖に環構造を有するフ
ッ素樹脂としては、例えば次のようなものがある。これ
らのもののうち非結晶質のものが好ましい。
【0025】
【化1】 (ただし、l=0〜5、m=0〜4、n=0〜1、l+
m+n=1〜6、R=FまたはCF3)
m+n=1〜6、R=FまたはCF3)
【化2】 (ただし、o=0〜5、p=0〜5、q=0〜5、o+
p+q=1〜6)
p+q=1〜6)
【化3】 (ただし、R1=FまたはCF3、R2=FまたはCF
3) (d)上記(a)、(b)、(c)を構成する単量体の
一種もしくは二種以上と他の共重合性の含フッ素単量体
との共重合体。
3) (d)上記(a)、(b)、(c)を構成する単量体の
一種もしくは二種以上と他の共重合性の含フッ素単量体
との共重合体。
【0026】これらのうち、次にような主鎖に環構造を
有するフッ素樹脂が代表的なものである。
有するフッ素樹脂が代表的なものである。
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】 と、
【化10】 との共重合体。
【0027】主鎖に環構造を有するフッ素樹脂は、例え
ば、一般式
ば、一般式
【化11】 (ただし、n=0〜5、m=0〜5でm+n=1〜6で
ある。)で表わされる末端二重結合を二つ有するパーフ
ルオロエーテルやパーフルオロー2,2−ジメチル−1,3−
ジオキソールをラジカル重合せしめて得られる。また共
重合体は、上記のパーフルオロエーテル又は、パーフル
オロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールとフルオロオ
レフィンやフルオロビニルエーテルなどの含フッ素単量
体との共重合により得られる。単量体としては、例え
ば、テトラフルオロエチレン、パーフルオロビニルエー
テル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン
などである。
ある。)で表わされる末端二重結合を二つ有するパーフ
ルオロエーテルやパーフルオロー2,2−ジメチル−1,3−
ジオキソールをラジカル重合せしめて得られる。また共
重合体は、上記のパーフルオロエーテル又は、パーフル
オロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールとフルオロオ
レフィンやフルオロビニルエーテルなどの含フッ素単量
体との共重合により得られる。単量体としては、例え
ば、テトラフルオロエチレン、パーフルオロビニルエー
テル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン
などである。
【0028】さらに、本発明にて用いる樹脂は、結晶を
持たないわゆる非晶質のものが好ましい。それは微結晶
化による光の透過阻害がおこらないからである。
持たないわゆる非晶質のものが好ましい。それは微結晶
化による光の透過阻害がおこらないからである。
【0029】主鎖に環構造を有するフッ素樹脂として
は、例えばDu Pont社の製造になる主鎖に環構造を有す
るフッ素樹脂「FPX」又は「テフロンAF」(商品名)や
旭硝子(株)の製造になる主鎖に環構造を有するフッ素
樹脂「CYTOP」(登録商標)等を例示することができ
る。
は、例えばDu Pont社の製造になる主鎖に環構造を有す
るフッ素樹脂「FPX」又は「テフロンAF」(商品名)や
旭硝子(株)の製造になる主鎖に環構造を有するフッ素
樹脂「CYTOP」(登録商標)等を例示することができ
る。
【0030】ターゲット32と、光学透明自立膜22の
間に、アパチャー24を有する防着板23を設置して、
光学透明自立膜22に一度に膜付着が起きることを防止
している。この場合、光学透明自立膜22を適当量移動
する機構(図示せず)を付与することで、膜付着により
紫外線透過率が低下した場合でも、チャンバーを開放せ
ずに、アパチャーエリアの紫外線透過率を復旧させるこ
とができる。
間に、アパチャー24を有する防着板23を設置して、
光学透明自立膜22に一度に膜付着が起きることを防止
している。この場合、光学透明自立膜22を適当量移動
する機構(図示せず)を付与することで、膜付着により
紫外線透過率が低下した場合でも、チャンバーを開放せ
ずに、アパチャーエリアの紫外線透過率を復旧させるこ
とができる。
【0031】また、この光学透明自立膜22をロールに
巻き付け、ロールツーロール(Roleto Role)方式とす
ることも大変意味あることである。
巻き付け、ロールツーロール(Roleto Role)方式とす
ることも大変意味あることである。
【0032】排気管14によって成膜室10内を排気
し、また、ガス導入管13よりガスをを成膜室10内に
ガスを導入することによって、成膜室10内の圧力と雰
囲気を制御することができる。
し、また、ガス導入管13よりガスをを成膜室10内に
ガスを導入することによって、成膜室10内の圧力と雰
囲気を制御することができる。
【0033】レーザレーザアブレーションを行う場合に
は、成膜室10内を、O2、O3および酸化窒化類(N
Ox)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む雰
囲気としてターゲット32にエキシマレーザ光20を照
射することが好ましい。このようにすると、光学透明自
立膜の黒化速度が低減され、膜の交換頻度を大幅に低減
できる。その際の導入ガス濃度は、分圧を絶対値で表す
と、好ましくは、5Pa〜30,000Paであり、さ
らに好ましくは、500〜1000Paである。
は、成膜室10内を、O2、O3および酸化窒化類(N
Ox)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む雰
囲気としてターゲット32にエキシマレーザ光20を照
射することが好ましい。このようにすると、光学透明自
立膜の黒化速度が低減され、膜の交換頻度を大幅に低減
できる。その際の導入ガス濃度は、分圧を絶対値で表す
と、好ましくは、5Pa〜30,000Paであり、さ
らに好ましくは、500〜1000Paである。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより具体的に
説明する。
説明する。
【0035】(実施例1)8インチサイズのZrO2タ
ーゲット32上に1JのArFエキシマレーザ光20を
スキャン照射して、基板33の温度約600℃に加熱さ
れたシリコンウェーハにZrO2膜形成を行った。エキ
シマ導入部の防着板23のアパチャーエリアは約10m
mφとした。また、防着フィルム22に厚み20μmの
サイトップ:CYTOP)((登録商標)旭硝子(株)
製))を主原料とした樹脂から形成した自立膜を用い
た。4枚のシリコンウェハー33を、回転機構(図示せ
ず)を有する基板ホルダー34にセットし、適度の回転
数で回転させ、シリコンウェハー33上に、厚み計換算
で約2.5nmの膜厚のZrO2膜を成膜した。成膜室
10内の雰囲気は、酸素(O2)100%で、圧力は5
00Paであった。10バッチ40枚処理後、光学透明
自立膜22を取り出し、193nmにおける透過率測定
を行ったところ、初期は93%であったものが、89%
であった。
ーゲット32上に1JのArFエキシマレーザ光20を
スキャン照射して、基板33の温度約600℃に加熱さ
れたシリコンウェーハにZrO2膜形成を行った。エキ
シマ導入部の防着板23のアパチャーエリアは約10m
mφとした。また、防着フィルム22に厚み20μmの
サイトップ:CYTOP)((登録商標)旭硝子(株)
製))を主原料とした樹脂から形成した自立膜を用い
た。4枚のシリコンウェハー33を、回転機構(図示せ
ず)を有する基板ホルダー34にセットし、適度の回転
数で回転させ、シリコンウェハー33上に、厚み計換算
で約2.5nmの膜厚のZrO2膜を成膜した。成膜室
10内の雰囲気は、酸素(O2)100%で、圧力は5
00Paであった。10バッチ40枚処理後、光学透明
自立膜22を取り出し、193nmにおける透過率測定
を行ったところ、初期は93%であったものが、89%
であった。
【0036】なお、成膜室10内の雰囲気を酸素
(O2)100%、圧力2Paとして行った場合、10
バッチ40枚処理後の193nmにおける透過率は60
%に低下した。そのため光学透明自立膜を交換するか、
アブレーションを起こさせるレーザパワーを増加させる
必要がある。
(O2)100%、圧力2Paとして行った場合、10
バッチ40枚処理後の193nmにおける透過率は60
%に低下した。そのため光学透明自立膜を交換するか、
アブレーションを起こさせるレーザパワーを増加させる
必要がある。
【0037】光学透明自立膜22にフッ素樹脂を使うこ
とで、エキシマレーザー照射損傷による透過率低下を抑
制できる。また、レーザー導入光学窓21の汚れが無視
できるようになり、約20cm口の光学透明自立膜22
を適宜移動して用いることで、約1000枚のシリコン
ウェーハをチャンバーを開放しないで連続処理すること
が可能となった。
とで、エキシマレーザー照射損傷による透過率低下を抑
制できる。また、レーザー導入光学窓21の汚れが無視
できるようになり、約20cm口の光学透明自立膜22
を適宜移動して用いることで、約1000枚のシリコン
ウェーハをチャンバーを開放しないで連続処理すること
が可能となった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、波長260nm以下の
レーザー光照射損傷による透過率低下を抑制できると共
に、レーザー光導入光学窓の汚れを少なくできるレーザ
アブレーション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、
レーザアブレーション装置およびレーザアブレーション
方法が提供される。
レーザー光照射損傷による透過率低下を抑制できると共
に、レーザー光導入光学窓の汚れを少なくできるレーザ
アブレーション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、
レーザアブレーション装置およびレーザアブレーション
方法が提供される。
【図1】本発明の一実施の形態のレーザーアブレーショ
ン法によるゲート絶縁膜を成膜するレーザアブレーショ
ン装置の概略断面図である。
ン法によるゲート絶縁膜を成膜するレーザアブレーショ
ン装置の概略断面図である。
1…レーザアブレーション装置 10…成膜室 11…天井壁 12…底壁 13…ガス導入管 14…排気管 15…側壁 20…エキシマーレーザ光 21…レーザ導入光学窓 22…光学透明自立膜 23…防着板 24…アパチャー 31…ターゲットホルダー 32…ターゲット 33…基板(シリコンウェハー) 34…基板ホルダー 35…ヒータ
Claims (7)
- 【請求項1】厚さ20μmにおいて、波長190〜26
0nmの紫外光の透過率が80%以上の値であるフッ素
樹脂から作製された自立膜を備える、波長260nm以
下のレーザー光を使用するレーザアブレーション装置の
レーザ光導入光学窓用防着部材。 - 【請求項2】レーザ光導入光学窓と、 厚さ20μmにおいて、波長190〜260nmの紫外
光の透過率が80%以上の値であるフッ素樹脂から作製
された自立膜を有する前記レーザ光導入光学窓用の防着
部材と、 を備えることを特徴とする、波長260nm以下のレー
ザー光を使用するレーザアブレーション装置。 - 【請求項3】アパチャーを有する防着板であって、前記
自立膜とターゲットとの間に設置される前記防着板をさ
らに備えることを特徴とする請求項2記載のレーザアブ
レーション装置。 - 【請求項4】前記自立膜を移動させる移動機構をさらに
備えることを特徴とする請求項3記載のレーザアブレー
ション装置。 - 【請求項5】前記自立膜を巻き付けた一方のロールから
他方のロールに前記自立膜を供給するロールツーロール
機構をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のレ
ーザアブレーション装置。 - 【請求項6】レーザ光導入光学窓とターゲットとの間
に、厚さ20μmにおいて、波長190〜260nmの
紫外光の透過率が80%以上の値であるフッ素樹脂から
作製された自立膜を有する前記レーザ光導入光学窓用の
防着部材を設け、O2、O3および酸化窒化類(NO
x)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む雰囲
気中で、前記レーザ光導入光学窓および前記自立膜を介
して波長260nm以下のレーザー光を前記ターゲット
に照射して行うことを特徴とするレーザアブレーション
方法。 - 【請求項7】O2、O3および酸化窒化類(NOx)か
らなる群より選ばれる少なくとも一種を含む前記雰囲気
中が、O2雰囲気であることを特徴とする請求項6記載
のレーザアブレーション方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001090397A JP2002283090A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | レーザーアブレーション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、レーザアブレーション装置およびレーザアブレーション方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001090397A JP2002283090A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | レーザーアブレーション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、レーザアブレーション装置およびレーザアブレーション方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002283090A true JP2002283090A (ja) | 2002-10-02 |
Family
ID=18945187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001090397A Pending JP2002283090A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | レーザーアブレーション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、レーザアブレーション装置およびレーザアブレーション方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002283090A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006239730A (ja) * | 2005-03-02 | 2006-09-14 | Sumitomo Electric Ind Ltd | レーザーアブレーションによる加工方法と前記加工方法により加工された材料 |
KR100745610B1 (ko) | 2006-04-11 | 2007-08-02 | 한국전기연구원 | 레이저윈도우 오염 방지를 위한 레이저 증착 장치 |
JP2008506565A (ja) * | 2004-07-19 | 2008-03-06 | ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド | 医薬品包装のための接着性プラスチックフィルムラミネートにおける防犯タガント(追跡用添加物) |
CN106011775A (zh) * | 2016-06-29 | 2016-10-12 | 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 | 超薄自支撑聚合物薄膜的制备方法 |
WO2021204390A1 (en) * | 2020-04-09 | 2021-10-14 | MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. | Thermal laser evaporation system and method of providing a thermal laser beam at a source |
-
2001
- 2001-03-27 JP JP2001090397A patent/JP2002283090A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008506565A (ja) * | 2004-07-19 | 2008-03-06 | ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド | 医薬品包装のための接着性プラスチックフィルムラミネートにおける防犯タガント(追跡用添加物) |
JP2006239730A (ja) * | 2005-03-02 | 2006-09-14 | Sumitomo Electric Ind Ltd | レーザーアブレーションによる加工方法と前記加工方法により加工された材料 |
KR100745610B1 (ko) | 2006-04-11 | 2007-08-02 | 한국전기연구원 | 레이저윈도우 오염 방지를 위한 레이저 증착 장치 |
CN106011775A (zh) * | 2016-06-29 | 2016-10-12 | 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 | 超薄自支撑聚合物薄膜的制备方法 |
WO2021204390A1 (en) * | 2020-04-09 | 2021-10-14 | MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. | Thermal laser evaporation system and method of providing a thermal laser beam at a source |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7126032B2 (ja) | Euvリソグラフィ用のメンブレン | |
JP3127511B2 (ja) | 露光装置および半導体装置の製造方法 | |
TWI817073B (zh) | 極紫外光遮罩坯體硬遮罩材料 | |
JP2007094376A (ja) | 長寿命エキシマーレーザ光学素子 | |
TW202303702A (zh) | 用於減少應力之金屬矽化物氮化 | |
JPH01244623A (ja) | 酸化膜の製造方法 | |
US11988953B2 (en) | EUV masks to prevent carbon contamination | |
JP2002283090A (ja) | レーザーアブレーション装置のレーザ光導入光学窓用防着部材、レーザアブレーション装置およびレーザアブレーション方法 | |
KR20210030621A (ko) | 탄화규소 층을 포함하는 극자외선용 펠리클의 제조방법 | |
TWI810814B (zh) | 光學組件、使用遮罩薄膜系統的方法及形成光學組件的方法 | |
JP3890590B2 (ja) | 放電処理装置及び放電処理方法 | |
JPH11223707A (ja) | 光学部材及びその製造方法 | |
JPH0419998A (ja) | 放射線取り出し窓 | |
JPS5898933A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPS5928156A (ja) | 露光マスクの製造方法 | |
KR20240154685A (ko) | Euv 리소그래피를 위한 멤브레인 | |
TW202321808A (zh) | 具有塗層之光學組件及使用方法 | |
KR20240054331A (ko) | 다층 극자외선 반사기 재료들 | |
JPH07294705A (ja) | 紫外線照射後処理方法 | |
TW557409B (en) | Photomask and method for manufacturing the same | |
JPH03222324A (ja) | 光ビームアニール装置 | |
JPS59123839A (ja) | 露光マスク素材の製造方法 | |
JPH0437422B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060516 |