JP2002282975A - 位置決め装置およびこれを具備するプレス機械 - Google Patents

位置決め装置およびこれを具備するプレス機械

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JP2002282975A
JP2002282975A JP2001095121A JP2001095121A JP2002282975A JP 2002282975 A JP2002282975 A JP 2002282975A JP 2001095121 A JP2001095121 A JP 2001095121A JP 2001095121 A JP2001095121 A JP 2001095121A JP 2002282975 A JP2002282975 A JP 2002282975A
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retreat
advance
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moving
movable member
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Masao Inoue
政夫 井上
Michie Harachi
美智恵 原地
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Aida Engineering Ltd
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Aida Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の静止平面上に構築することができかつ
取扱が容易で移動対象物の種類に対する適応性が広い位
置決め装置を提供する。 【解決手段】 X方向進退機構とX方向弾性支持機構と
をX方向に移動対象物を挟み対向配設してなるX方向位
置決め機構と、Y方向進退機構とY方向弾性支持機構と
をY方向に移動対象物を挟み対向配設してなるY方向位
置決め機構とを設け、移動対象物を、該X方向進退機構
を作動させて得た該X1可動部材の進退量分だけX方向
に移動可能かつ該Y方向進退機構を作動させて得た該Y
1可動部材の進退量分だけY方向に移動可能としてX方
向およびY方向に位置決め可能に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静止平面上におい
て、この静止平面に対向する移動平面を有する移動対象
物をX方向およびこれに直交するY方向に移動させかつ
移動先に停止させることで当該移動対象物を停止位置に
位置決めするように形成された位置決め装置およびこれ
を具備するプレス機械に関する。
【0002】
【背景の技術】平面上で移動対象物を2次元方向に平行
移動して位置決めを行う必要が多い。これがための位置
決め装置として、直行するX方向およびY方向に延設さ
れた2つのリニアガイドを組み合わせ、それらを駆動機
構に連結して駆動可能に形成したいわゆるXYテーブル
が周知である。
【0003】例えば、公知(例えば、実開平4−734
34号公報)の移動テーブルは、「固定盤の上にスラス
ト軸受を介して可動盤を移動可能に設け、その可動盤に
それをスラスト軸受に沿って移動させる駆動装置を設
け、その位置検出器の検出値と目標値とを比較してその
比較結果に基づき駆動装置の作動量を制御する制御装置
を備えた、」ことを特徴とする構造(公報第1頁左下欄
第2行目〜第8行目を参照)である。
【0004】すなわち、この移動テーブルは、固定盤と
可動盤とをスラスト軸受を介して2段積みとした構造
で、使用に際しては、固定盤を基台(床等)に、その上
面(静止平面)が水平になるようにして載置し、試料
(移動対象物)を可動盤の上面に埋込立設された多数の
固定ボルト等を利用して固定する。多くの場合は、試料
(移動対象物)の底面(可動平面)を可動盤の上面に平
行接触(密接)させた状態で取付け固定する。
【0005】したがって、駆動装置を作動させて、可動
盤をスラスト軸受を介しかつ固定盤に対して、例えばX
方向に移動させかつ目標値だけ進退(移動)させたとこ
ろで停止させれば、可動盤上の移動対象物(試料)を固
定盤(乃至基台)に対して位置決めすることができる。
移動対象物にはX方向の外力が加わらずかつ駆動装置が
不作動であれば、移動対象物(試料)の当該停止位置を
一定に維持し得る。
【0006】さらに、上記公知の移動テーブルでは、直
交X・Y方向の2次元移動に加え、回転方向θの回転移
動可能な回転テーブルを3段目として重ねて組込んだX
Yθテーブルとして形成されている。つまり、このXY
θテーブルでは、微小な回転移動に限定されるが、一つ
の固定盤(静止平面)上で2次元方向移動と回転移動と
を行える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば軽量
な移動対象物(光ファイバー等)を高速でかつ広範囲内
で位置決めしたり、これとは逆に大重量・大型の移動対
象物を比較的に低速で狭範囲内で位置決めしたりする必
要がある。さらに、位置決め終了後の移動対象物に大き
な外力が加わる場合や、移動対象物の交換(取外し・取
付け)を比較的に頻繁に行いたい場合がある。
【0008】特に、条件複雑で過酷なプレス機械におい
て、金型(移動対象物)をボルスタ(または、ダイセッ
ト)上に固定する際に必要とする位置決め微調整(取付
位置調整)を例として詳細に説明する。
【0009】この場合、移動対象物である金型を移動さ
せるための対象平面(静止平面)は、ボルスタ(あるい
は、ダイセット)として既に存在している。このような
用途については、上記した固定盤および可動盤の2段積
構造を前提とした従来移動テーブル方式の位置決め装置
は不向きである。2段積構造では、移動テーブル自体が
大型(幅広,嵩高)・高重量でかつ大幅なコスト高を招
くばかりか、プレス機械への組込みがスペース的にも困
難となるためである。しかも、可動盤が撓みが大きいの
で、移動量および移動後の位置決め精度を高く維持する
のが難しい。
【0010】また、金型の位置決め後は、当該金型で大
きなプレス荷重を受けられるように、金型をクランプ手
段(例えば、ボルトあるいはクランパ等)を用いてボル
スタ(または、ダイセット)に強固にクランプする必要
がある。この固定時に位置ずれが発生しないように、位
置決め装置は位置決め後に於いてもある程度大きな保持
力を持続する必要がある。しかるに、従来の移動テーブ
ルでは、移動対象物を取付けた可動盤を移動するだけの
駆動力しか持たず、また移動後の停止時には大きな保持
力を発生させることが難しい。
【0011】さらに、移動対象物(金型等)を頻繁に取
付け・取外しを行うことが難しい。つまり、取付け・取
外しが容易であると同時に、取付け位置の再現性が高く
したい要求を満たせない。また、移動対象物の種類に対
する適応性が狭いと指摘されている。
【0012】本発明の目的は、既存の静止平面上に構築
することができかつ取扱が容易で移動対象物の種類に対
する適応性が広い位置決め装置およびこれを具備するプ
レス機械を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、静止
平面に対向する移動平面を有する移動対象物を静止平面
上においてX方向およびこれに直交するY方向に移動さ
せかつ移動先に停止させることで当該移動対象物を停止
位置に位置決めするように形成された位置決め装置であ
って、X方向に変位不能として前記静止平面側に取付け
られたX1静止部材と,このX1静止部材に対してX方
向に進退可能でかつ前記移動対象物にX方向で係合可能
なX1可動部材とを有するX方向進退機構と、X方向に
変位不能として前記静止平面側に取付けられたX2静止
部材と,前記移動対象物にX方向で係合可能かつX方向
の弾性支持力を付加しつつ当該移動対象物を支持可能で
あるとともにX2静止部材に対して前記移動対象物のX
方向の移動変位量だけ変位可能なX2可動部材とを有す
るX方向弾性支持機構と、をX方向に前記移動対象物を
挟み対向配設してなるX方向位置決め機構と、Y方向に
変位不能として前記静止平面側に取付けられたY1静止
部材と,このY1静止部材に対してY方向に進退可能で
かつ前記移動対象物にY方向で係合可能なY1可動部材
とを有するY方向進退機構と、Y方向に変位不能として
前記静止平面側に取付けられたY2静止部材と,前記移
動対象物にY方向で係合可能かつY方向の弾性支持力を
付加しつつ当該移動対象物を支持可能であるとともにY
2静止部材に対して前記移動対象物のY方向の移動変位
量だけ変位可能なY2可動部材とを有するY方向弾性支
持機構と、をY方向に前記移動対象物を挟み対向配設し
てなるY方向位置決め機構とを設け、前記移動対象物
を、該X方向進退機構を作動させて得た該X1可動部材
の進退量分だけX方向に移動可能かつ該Y方向進退機構
を作動させて得た該Y1可動部材の進退量分だけY方向
に移動可能としてX方向およびY方向に位置決めできる
ように構成された、位置決め装置である。
【0014】かかる発明では、X方向進退機構を退作動
させてX方向弾性支持機構との間を広げかつY方向進退
機構を退作動させてY方向弾性支持機構との間を広げ、
それら間で静止平面上に移動対象物(移動平面)を静止
平面に対向させた状態で載置する。移動対象物(移動平
面)を直接に静止平面上に載置するので、従来移動テー
ブル方式の位置決め装置における可動盤を一掃できかつ
固定盤も例えば基礎台(静止平面)をそのまま利用する
ことができると理解される。
【0015】ここで、X方向進退機構のX1可動部材を
X1静止部材に対してX方向に設定移動量(例えば、3
mm分)だけ進作動させ、当該X1可動部材の先端を移
動対象物にX方向で接触させる。つまり、X1可動部材
を移動対象物に係合させる。すると、移動対象物がX1
可動部材の進作動に伴ってX方向に変位するので、移動
対象物のX方向の反対側がX方向弾性支持機構を構成す
るX2可動部材に係合しかつX2可動部材側から付加さ
れたX方向の弾性支持力で支持される。
【0016】つまり、X1静止部材に対してX方向に進
退動可能なX1可動部材と, X2静止部材に対してX
方向に移動対象物のX方向の移動変位量だけ変位可能な
X2可動部材とにより移動対象物を挟持した状態で弾性
支持することができる。
【0017】かくして、X方向位置決め機構を構成する
X方向進退機構のX1可動部材を位置決め目標位置(例
えば、1mm分)だけ進(退)動作させて移動対象物を
X方向に移動させかつ目標位置で停止させれば、移動対
象物をその目標位置に迅速かつ正確に位置決めすること
ができる。この位置はX方向弾性支持機構のX2可動部
材から付加される弾性支持力で確実かつ安定して保持さ
れる。
【0018】また、Y方向進退機構のY1可動部材をY
1静止部材に対してY方向に設定移動量(例えば、3m
m分)だけ進作動させ、当該Y1可動部材の先端を移動
対象物にY方向で接触させる。つまり、Y1可動部材を
移動対象物に係合させる。すると、移動対象物がY1可
動部材の進作動に伴ってY方向に変位するので、移動対
象物のY方向の反対側がY方向弾性支持機構を構成する
Y2可動部材に係合しかつY2可動部材側から付加され
たY方向の弾性支持力で支持される。
【0019】つまり、Y1静止部材に対してY方向に進
退動可能なY1可動部材と,Y2静止部材に対してY方
向に移動対象物のY方向の移動変位量だけ変位可能なY
2可動部材とにより移動対象物を挟持した状態で弾性支
持することができる。
【0020】かくして、Y方向位置決め機構を構成する
Y方向進退機構のY1可動部材を位置決め目標位置(例
えば、1mm分)だけ進(退)動作させて移動対象物を
Y方向に移動させかつ目標位置で停止させれば、移動対
象物をその目標位置に迅速かつ正確に位置決めすること
ができる。この位置はY方向弾性支持機構のY2可動部
材から付加される弾性支持力で確実かつ安定して保持さ
れる。
【0021】すなわち、X方向位置決め機構およびY方
向位置決め機構で、同時にまたは時間差をもって、X方
向位置決めとY方向位置決めとをすれば、移動対象物
(移動平面)を静止平面上で2次元的に位置決めするこ
とができる。位置決め後の位置は、X・Y方向弾性支持
機構のX2・Y2可動部材から付加される弾性支持力
(挟持力)で一定に保持される。
【0022】したがって、既存の静止平面上に構築する
ことができ、取扱が容易で移動対象物の種類(大きさ・
重量等)に対する適応性が広い。詳しくは、従来移動テ
ーブル方式の位置決め装置に見られる固定盤および可動
盤を介すことなく、移動対象物を既存の静止平面上で直
接に移動、位置決めが行えるとともに、位置決め時に大
きな保持力を発生し、外力による移動対象物の位置ずれ
が発生し難い。これは、移動対象物を静止平面側にクラ
ンプ手段により一段と強固にクランプさせる場合に、ク
ランプ作業中に発生する分力による移動対象物の位置ず
れを心配しなくてもよくなるので、クランプ作業を簡単
かつ迅速に行える。また、静止平面に対する移動対象物
の取付け・取外し作業を迅速かつ容易に行え、移動対象
物の取付け位置の再現性が高い。さらに、従来移動テー
ブル方式の位置決め装置の場合におけるガイドや駆動系
のガタの影響がないから、位置決め精度が高い。2段積
構造ではないから、小型・軽重量を図れかつコスト低減
を図れる。
【0023】また、請求項2の発明は、前記X方向位置
決め機構を1台の前記X方向弾性支持機構とY方向に離
隔配設された2台の前記X方向進退機構とから構成しか
つ各X方向進退機構のX方向進退量を異なるように設定
して、または前記Y方向位置決め機構を1台の前記Y方
向弾性支持機構とX方向に離隔配設された2台の前記Y
方向進退機構とから構成しかつ各Y方向進退機構のY方
向進退量を異なるように設定して、前記移動対象物を回
転移動させて2次元的に位置決め可能に形成された位置
決め装置である。
【0024】かかる発明では、X方向位置決め機構を1
台のX方向弾性支持機構とY方向に離隔配設された2台
のX方向進退機構とで構成した場合で、各X方向進退機
構による当該各X1可動部材の各移動量を異なるものと
すれば、X方向弾性支持機構を構成するX2可動部材の
係合部を固定的支点としかつ移動対象物をX(Y)方向
に対して傾斜動乃至回転動させることができる。
【0025】同様に、Y方向位置決め機構を1台のY方
向弾性支持機構とX方向に離隔配設された2台のY方向
進退機構とで構成した場合で、各Y方向進退機構による
当該各Y1可動部材の各移動量を異なるものとすれば、
Y方向弾性支持機構を構成するY2可動部材の係合部を
固定的支点としかつ移動対象物をY(X)方向に対して
傾斜動乃至回転動させることができる。
【0026】すなわち、各X方向進退機構のX方向進退
量(または、各Y方向進退機構のY方向進退量)を異な
るように設定すれば、移動対象物を回転移動させて2次
元的に位置決めすることができる。したがって、請求項
1の発明の場合と同様な作用効果を奏することができる
ことに加え、さらに移動対象物を静止平面上から取外す
ことなく静止平面上で傾斜乃至回転できるので、位置決
め作業能率を一段と大幅に向上できかつ移動対象物の向
きに対する適応性を一段と拡大できる。
【0027】また、請求項3の発明は、前記X方向位置
決め機構を各2台のY方向に離隔配設された前記X方向
進退機構および前記X方向弾性支持機構とから構成しか
つ各X方向進退機構のX方向進退量を異なるように設定
して、または前記Y方向位置決め機構を各2台のX方向
に離隔配設された前記Y方向進退機構および前記Y方向
弾性支持機構とから構成しかつ各Y方向進退機構のY方
向進退量を異なるように設定して、前記移動対象物を回
転移動させて2次元的に位置決め可能に形成された位置
決め装置である。
【0028】かかる発明では、X方向位置決め機構をY
方向に離隔配設された各2台のX方向弾性支持機構とX
方向進退機構とで構成した場合で、各X方向進退機構に
よる当該各X1可動部材の各移動量を異なるものとすれ
ば、各X方向弾性支持機構を構成する各X2可動部材の
各係合部を従動的支点としかつ移動対象物をX(Y)方
向に対して傾斜動乃至回転動させることができる。
【0029】同様に、Y方向位置決め機構をX方向に離
隔配設された各2台のY方向弾性支持機構とY方向進退
機構とで構成した場合で、各Y方向進退機構による当該
各Y1可動部材の各移動量を異なるものとすれば、各Y
方向弾性支持機構を構成する各Y2可動部材の各係合部
を従動的支点としかつ移動対象物をY(X)方向に対し
て傾斜動乃至回転動させることができる。
【0030】すなわち、各X方向進退機構のX方向進退
量(または、各Y方向進退機構のY方向進退量)を異な
るように設定すれば、移動対象物を回転移動させて2次
元的に位置決めすることができる。一方において、各X
方向進退機構のX方向進退量(または、各Y方向進退機
構のY方向進退量)を同一となるように設定すれば、移
動対象物をX(Y)方向に移動させて1次元位置決めを
することができる。
【0031】したがって、請求項1および請求項2の各
発明の場合と同様な作用効果を奏することができること
に加え、さらに請求項2の発明の場合と比較して移動対
象物に対するX(Y)方向の挟持力を2分配できるから
各X(Y)方向進退機構および各X(Y)方向弾性支持
機構の負荷(容量)を半減化できるとともに一段の小型
化を図れる。
【0032】また、請求項4の発明は、前記X1可動部
材側をY方向に変位可能として前記X1静止部材に取付
けかつ前記X2可動部材側をY方向に変位可能として前
記X2静止部材に取付け、前記Y1可動部材側をX方向
に変位可能として前記Y1静止部材に取付けかつ前記Y
2可動部材側をX方向に変位可能として前記Y2静止部
材に取付けた位置決め装置である。
【0033】かかる発明では、X方向進退機構を構成す
るX1可動部材側にY方向分力(外力)が掛かると、当
該X1可動部材側はX1静止部材に対してY方向に変位
することができる。また、X方向弾性支持機構を構成す
るX2可動部材側にY方向分力(外力)が掛かると、当
該X2可動部材側はX2静止部材に対してY方向に変位
することが許される。
【0034】同様に、Y方向進退機構を構成するY1可
動部材側にX方向分力(外力)が掛かると、当該Y1可
動部材側はY1静止部材に対してX方向に変位すること
ができる。また、Y方向弾性支持機構を構成するY2可
動部材側にX方向分力(外力)が掛かると、当該Y2可
動部材側はY2静止部材に対してY方向に変位すること
が許される。
【0035】したがって、請求項2および請求項3の各
発明の場合と同様な作用効果を奏することができること
に加え、さらに傾斜動乃至回転動に際する移動対象物の
2次元的移動の円滑化を図れかつX(Y)方向進退機構
およびX(Y)方向弾性支持機構に加わる直交方向[Y
(X)方向]からの外力(分力)の一掃化を図れる。
【0036】また、請求項5の発明は、前記X1可動部
材およびX2可動部材と前記移動対象物の当該各係合部
とがX方向の相対位置を一定に維持したまま傾斜係合可
能に形成され、Y1可動部材およびY2可動部材と前記
移動対象物の当該各係合部とがY方向の相対位置を一定
に維持したまま傾斜係合可能に形成された位置決め装置
である。
【0037】かかる発明では、X1(X2)可動部材と
移動対象物の当該各係合部とは、X方向の相対位置を一
定に維持したまま傾斜(回転)係合することができる。
同様に、Y1(Y2)可動部材と移動対象物の当該各係
合部とは、Y方向の相対位置を一定に維持したまま傾斜
(回転)係合することができる。
【0038】したがって、請求項1から請求項4までの
各発明の場合と同様な作用効果を奏することができるこ
とに加え、さらに移動対象物側からX(Y)方向進退機
構側およびX(Y)方向弾性支持機構側に加わる無理な
反力を吸収することができるから、移動対象物の1次元
乃至2次元的移動の円滑化を一段と図れかつX(Y)方
向進退機構およびX(Y)方向弾性支持機構の構造簡素
化を図れる。
【0039】さらに、請求項6の発明は、前記X方向進
退機構およびY方向進退機構がボルト・ナット駆動機構
を含みボルト作動により進退動可能に形成された位置決
め装置である。
【0040】かかる発明では、X(Y)方向進退機構の
一部を構成するボルト・ナット駆動機構の自動あるいは
手動でのナット駆動(回転運動)に伴うボルト作動(ボ
ルトの出没)により、X1(Y1)可動部材(ボルト)
を進退動可能な構成であるから、請求項1から請求項5
までの各発明の場合と同様な作用効果を奏することがで
きることに加え、さらに進退機構を低コストで具現化で
きかつ高速移動が容易になる。
【0041】さらに、請求項7の発明は、前記X方向進
退機構およびY方向進退機構がカム駆動機構を含みカム
作動により進退動可能に形成された位置決め装置であ
る。
【0042】かかる発明では、X(Y)方向進退機構の
一部を構成するカム駆動機構の自動あるいは手動でのカ
ムの軌跡運動に伴うカム作動により、X1(Y1)可動
部材(ボルト)を進退動可能な構成であるから、請求項
1から請求項6までの各発明の場合と同様な作用効果を
奏することができることに加え、さらに微小な進退量で
も正確に移動させられかつ大きな挟持力を保持できる。
【0043】さらに、請求項8の発明は、前記X方向弾
性支持機構および前記Y方向弾性支持機構がバネ,ゴム
およびエヤ圧のいずれかの弾性力復元力を利用して弾性
支持力を発生可能に形成された位置決め装置である。
【0044】かかる発明では、X(Y)方向弾性支持機
構はバネ,ゴムおよびエヤ圧のいずれかの弾性力復元力
を利用して弾性支持力を発生する。バネを選択すれば構
造簡単で、ゴムを選択すればY(X)方向の変位をも吸
収できる。エヤ圧を選択すれば弾性支持力の強弱を変更
し易い。
【0045】したがって、請求項1から請求項7までの
各発明の場合と同様な作用効果を奏することができるこ
とに加え、さらに運用上の実際に対する適応性が広い。
【0046】さらに、請求項9の発明は、前記静止平面
と前記移動平面との間に摩擦抵抗軽減手段を介装させた
位置決め装置である。
【0047】かかる発明では、静止平面と移動平面との
間に摩擦抵抗軽減手段(例えば、油膜,滑りシュー等)
を介装させたので、請求項1から請求項8までの各発明
の場合と同様な作用効果を奏することができることに加
え、さらに移動対象物を移動させるための力を軽減でき
かつ円滑な移動を担保できる。
【0048】さらに、請求項10の発明は、前記X方向
進退機構およびY方向進退機構を電動モータ駆動方式に
形成するとともに、X方向進退量およびY方向進退量を
入力するための進退量入力手段と,この進退量入力手段
を用いて入力されたX方向進退量分だけX方向進退機構
を進退動させかつ入力されたY方向進退量分だけY方向
進退機構を進退動させつつ位置決め駆動制御する制御装
置とを設け、前記移動対象物を前記静止平面上で2次元
位置決め可能に形成された位置決め装置である。
【0049】かかる発明では、進退量入力手段を用いて
X方向進退量およびY方向進退量を入力すると、制御装
置が、電動モータを回転駆動しつつ、入力されたX方向
進退量分だけX方向進退機構を進退動させかつ入力され
たY方向進退量分だけY方向進退機構を進退動させつつ
位置決め駆動制御する。移動対象物の傾斜(回転)動で
も位置決め駆動制御可能である。
【0050】したがって、請求項1から請求項9までの
各発明の場合と同様な作用効果を奏することができるこ
とに加え、さらに進退量を入力するだけで移動対象物の
X方向,Y方向および傾斜(回転)の位置決めを自動的
に行える。
【0051】さらにまた、請求項11の発明は、請求項
1から請求項10までのいずれか1項に記載された前記
位置決め装置を具備し、前記静止平面側を構成するボル
スタまたはダイセットに前記移動対象物を構成する金型
を載置可能かつ金型を移動させかつ移動先に停止させる
ことで当該金型を停止位置に位置決めするとともに各進
退機構とこれらに対応する弾性支持機構との協働により
位置決め固定可能に形成されたプレス機械である。
【0052】かかる発明では、例えば請求項1の位置決
め装置を選択使用した場合、X方向進退機構を退作動さ
せてX方向弾性支持機構との間を広げかつY方向進退機
構を退作動させてY方向弾性支持機構との間を広げ、そ
れら間で静止平面を形成するところのボルスタ(また
は、ダイセット)の上面に、金型(移動平面)を当該静
止平面に対向させた状態で載置する。金型(移動平面)
を直接にボルスタ上面(静止平面)上に載置するので、
従来移動テーブル方式の位置決め装置における可動盤を
一掃できかつ固定盤もボルスタ等(静止平面)をそのま
ま利用することができる、つまり嵩高な2段積構造を背
低プレス本体内に組込まなくてもよいと理解される。
【0053】ここで、X方向進退機構のX1可動部材を
X1静止部材に対してX方向に設定移動量(例えば、3
mm分)だけ進作動させ、当該X1可動部材の先端を金
型にX方向で接触させる。つまり、X1可動部材を金型
に係合させる。すると、金型がX1可動部材の進動に伴
ってX方向に変位するので、金型のX方向の反対側がX
方向弾性支持機構を構成するX2可動部材に係合しかつ
X2可動部材側から付加されたX方向の弾性支持力で支
持される。つまり、X1静止部材に対してX方向に進退
動可能なX1可動部材と, X2静止部材に対してX方
向に金型のX方向の移動変位量だけ変位可能なX2可動
部材とで金型を挟持した状態で当該金型を弾性支持する
ことができる。
【0054】かくして、X方向位置決め機構を構成する
X方向進退機構のX1可動部材を位置決め目標位置(例
えば、1mm分)だけ進(退)動作させて金型をX方向
に移動させかつ目標位置で停止させれば、金型をその目
標位置に迅速かつ正確に位置決めすることができる。こ
の位置はX方向弾性支持機構のX2可動部材から付加さ
れる弾性支持力で確実かつ安定して保持される。
【0055】また、Y方向進退機構のY1可動部材をY
1静止部材に対してY方向に設定移動量(例えば、3m
m分)だけ進作動させ、当該Y1可動部材の先端を金型
にY方向で接触させる。つまり、Y1可動部材を金型に
係合させる。すると、金型がY1可動部材の進動に伴っ
てY方向に変位するので、金型のY方向の反対側がY方
向弾性支持機構を構成するY2可動部材に係合しかつY
2可動部材側から付加されたY方向の弾性支持力で支持
される。つまり、Y1静止部材に対してY方向に進退動
可能なY1可動部材と,Y2静止部材に対してY方向に
金型のY方向の移動変位量だけ変位可能なY2可動部材
とで金型を挟持した状態で当該金型を弾性支持すること
ができる。
【0056】かくして、Y方向位置決め機構を構成する
Y方向進退機構のY1可動部材を位置決め目標位置(例
えば、1mm分)だけ進(退)動作させて金型をY方向
に移動させかつ目標位置で停止させれば、金型をその目
標位置に迅速かつ正確に位置決めすることができる。こ
の位置はY方向弾性支持機構のY2可動部材から付加さ
れる弾性支持力(挟持力)で確実かつ安定して保持され
る。
【0057】なお、請求項2から請求項10までの各位
置決め装置のいずれを選択使用した場合でも当該選択位
置決め装置の場合と同じ作用効果を奏し得る。
【0058】すなわち、X方向位置決め機構およびY方
向位置決め機構を、同時にまたは時間差をもって、X方
向位置決めとY方向位置決めとをすれば、金型(移動平
面)を静止平面上で傾斜(回転)を含む2次元的に位置
決めすることができる。位置決め後の位置は、X・Y方
向弾性支持機構のX2・Y2可動部材から付加される弾
性支持力で一定に保持される。
【0059】したがって、請求項1から請求項10まで
の各位置決め装置としての作用効果と同じ作用効果を得
られるとともに、金型をボルスタ(または、ダイセッ
ト)上に載置したまま当該金型の向き変更して使用する
ことができるので、被プレス加工品の複数プレス加工
(特に、小ロット生産)に際する金型の必要数を半減化
できる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0061】(第1の実施形態)本位置決め装置は、図
1〜図4に示す如く、X1静止部材12とX1可動部材
15とを有するX方向進退機構11と,X2静止部材2
2とX2可動部材25とを有するX方向弾性支持機構2
1とをX方向に移動対象物(金型5)を挟み対向配設し
てなるX方向位置決め機構10と、Y1静止部材12と
Y1可動部材15とを有する2台のY方向進退機構31
(31L,31R)と,Y2静止部材22とY2可動部
材25とを有するY方向弾性支持機構41とをY方向に
移動対象物(金型5)を挟み対向配設してなるY方向位
置決め機構30とを設け、移動対象物(5)を、X方向
進退機構11を作動させて得たX1可動部材15の進退
量分だけX方向に移動可能かつY方向進退機構31(3
1L,31R)を作動させて得たY1可動部材15,1
5の進退量分だけY方向に移動可能としてX方向および
Y方向に位置決め可能に構成されている。
【0062】この実施形態では、静止平面がプレス機械
を構成するボルスタ1(または、ダイセットでもよ
い。)の上面1Hとされ、移動対象物が金型5とされ、
各進退機構11、31L,31Rとこれらに対応する弾
性支持機構21、41との協働により金型5を静止平面
(1H)上でX方向,Y方向または回転(θ)方向に移
動させかつ移動先に停止させることで、当該金型5を停
止位置に位置決めするとともに、クランプ(固定)手段
によって位置決め固定(クランプ)可能に形成されてい
る。
【0063】つまり、本位置決め装置は既存の静止平面
(1H)上に取付けることができるので、従来装置の可
動盤(可動プレート)を介することなく、直接に移動対
象物(金型5)を移動、位置決めすることができる。し
かも、移動対象物(金型5)に対して詳細後記のコロ受
けカップ17R,27R等を設ける僅かな改造を追加す
るだけでよい。
【0064】金型5は、図1に示す取付け部5Bの底面
5Hが静止平面(1H)に対面可能な水平の移動平面を
形成し、かつこの実施形態では静止平面(1H)側のX
方向位置決め機構10およびY方向位置決め機構30と
の係合容易化,構造簡素化を図るために取付け部5B
(5H)が四角形状に形成してある。また、型部5Kに
は、図1において1点鎖線で表わした仮想円軌跡上に複
数の加工穴5Pが設けられ、隣同士の加工穴(例えば、
5P1,5P2)は角度(θ…例えば、1°〜5°)だ
け周方向に位置ずれされている。なお、図1では、加工
穴5P,5P1,5P2以外の加工穴については符号を
含み図示省略してある。
【0065】図1において、静止平面(1H)上には、
X軸線上で金型5を挟む状態としてX方向位置決め機構
10を構成する1台のX方向進退機構11と1台のX方
向弾性支持機構21とが対向配設されている。また、Y
軸線上で金型5を挟む状態としてY方向位置決め機構3
0を構成する2台のX方向に離隔配設されたY方向進退
機構31(31L,31R)と1台のY方向弾性支持機
構41とが対向配設されている。
【0066】2台のY方向進退機構31L,31Rを、
Y軸線を中心にX軸線と平行な軸線方向(図で左右方
向)に振分配設してある理由は、各Y方向進退機構31
L,31RのY方向の各設定進退量を異なるものとする
ことにより、X方向とY方向との位置決めを同時に行え
る、換言すれば図4に示すように移動対象物(金型5)
を角度(θ)方向に回転させて、2次元位置決めを行え
るようするためである。
【0067】つまり、静止平面(1H)上のある位置に
金型5(移動平面5H)が置かれた状態において、この
位置の近傍で金型5(移動平面5H)を微小な量(例え
ば、1mmや1°〜5°)だけ平行移動や回転移動を行
い、目標位置に位置決め可能に形成してある。
【0068】詳しくは、図4(金型5は図1の場合に比
較して簡略表示してある。)において、金型5を回転移
動させるには、Y方向進退機構31LとY方向進退機構
31Rとを、同量でかつ逆方向に進退動目標値を設定し
て進退動させる。例えば、Y方向進退機構31Lの回転
支持部(17,17R)とY方向進退機構31Rの回転
支持部(17,17R)との回転中心間の距離をLと
し、Y方向進退機構31Lの退動量を−YlでY方向進
退機構31Rの進動量を+Yrとするととともに、
[(+Yr)−(−Yl)]=+(Yr+Yl)=Hと
すると、金型5の回転移動量θは、次式で表される。
【0069】θ=sin-1{H/L} 但し、sin-1は正
接関数の逆関数を表す。
【0070】図2において、X方向進退機構11は、基
本的構造が、ケース19内に回動可能かつストッパ19
Sで軸線(X)方向(図で左右方向)に変位不能に拘束
されたナット部材18と,このナット部材18に螺合さ
れかつナット部材18の回転に伴ってX方向に変位(進
退動)可能な送りボルト15とから構成され、進退機構
を低コストで具現化できかつ高速移動が容易になる。
【0071】つまり、ボルト・ナット機構(18,1
5)を含み、送りボルト15の作動(進退動)により進
退動可能である。この送りボルト15は、ボルトであっ
てかつX1可動部材を形成する。
【0072】そして、送りボルト15の先端と金型5と
の係合の円滑化を図るとともに両者係合部分を相対回転
(回動)摺動可能とするために、送りボルト15に設け
たコロ17と,金型5側に設けられかつ円柱形状のコロ
17を嵌装可能な形状のコロ受けカップ17Rとから回
転支持部(17,17R)を形成してある。
【0073】コロ17は、静止平面(1H)に垂直にな
るようにコロ固定ブロック16を用いて送りボルト15
の先端に固定されている。すなわち、X1可動部材(1
5)の係合部(17)と金型5の係合部(17R)と
が、X方向の相対位置を一定に維持したまま傾斜係合可
能に形成されている。
【0074】また、X方向進退機構11の全体[詳しく
は、X1可動部材(15)側]がY方向に変位可能とし
て静止平面(1H)側つまりX1静止部材(12)に取
付けられている。すなわち、静止平面(1H)に立設固
定された固定部材(X1静止部材)12に、摺動ガイド
13(リニアガイド等から選択すればよい。)を介して
X方向進退機構11のX1可動部材(15)側であるケ
ース19がY方向に往復移動(変位)可能に装着されて
いる。
【0075】Y方向進退機構31LおよびY方向進退機
構31Rも、図2に示すようにX方向進退機構11の構
造と同じ構造である。したがって、Y方向進退機構31
L(およびY方向進退機構31R)では、送りボルト1
5がY1可動部材を、固定部材12がY1静止部材を形
成する。
【0076】図3において、X方向弾性支持機構21
は、ケース29とこのケース29内に軸線(X)方向
(図で左右方向)に変位可能に嵌装されかつバネ28で
図で左方向に付勢された係合部(コロ固定ブロック2
5)とから構成されている。コロ固定ブロック25の左
方向位置は、ストッパ29Sで規制(飛出し防止)され
る。
【0077】そして、この係合部(25…27)の先端
と金型5との係合の円滑化を図るとともに両者係合部分
を相対回転(回動)摺動可能とするために、コロ27
と,金型5側に設けられかつ円柱形状のコロ27を嵌装
可能な形状のコロ受けカップ27Rとから回転支持部
(27,27R)を形成してある。
【0078】コロ27は、静止平面(1H)に垂直にな
るようにコロ固定ブロック25に固定されている。すな
わち、X2可動部材(25)の係合部(27)と金型5
の係合部(27R)とを、X方向の相対位置を一定に維
持したまま傾斜係合可能に形成してある。
【0079】このように、各進退機構11,31(また
は、各弾性支持機構21,41)と移動対象物(金型
5)とは、回転支持部17,17R(27,27R)に
おいて狭持力により押し付けられて接触しているだけ
で、機械的に結合してはいない。よって、各進退機構を
それぞれに対向する弾性支持機構が復元力を発生しない
ところまで縮めることにより、移動対象物に対する狭持
力を解除すれば、移動対象物を静止平面(1H)に対し
て垂直な方向に容易に取付け・取外しが行える。さら
に、この方法により移動対象物を一度取外し、再度取付
けた時も、各進退機構の進退量が同じであれば、移動対
象物の位置決め位置も同一であり、高い位置の再現性が
得られる。
【0080】また、各進退機構(または、各弾性支持機
構)自体は、静止平面(1H)に固定されていない。静
止平面(1H)には固定部材12(22)のみ固定すれ
ばよく、本位置決め装置そのものの設置が容易である。
また、静止平面(1H)に固定されている固定部材12
(22)の一部のみを、取外し、それに対応した進退機
構(または、弾性支持機構)を一時取り除くことによ
り、移動対象物を静止平面(1H)に対して水平な方向
に容易に取付け・取外しが行える。さらに、進退機構に
対応した固定部材12を取外さない限り、この方法によ
り移動対象物を一度取外し、再度取付けた時も、高い位
置の再現性が得られる。
【0081】しかも、移動対象物や静止平面(1H)の
上下方向に何ら構造物を持たないので、本プレス機械に
よるプレス加工などの垂直方向に作動する各種機械への
組付けに好適である。また、常に一定方向に狭持力(バ
ネ28の付勢力)が働いているので、進退機構等にある
ガタが片側に押し付けられ、いわゆるバックラッシュが
なく、よって繰り返し位置決め精度が高い。
【0082】次に、X方向弾性支持機構21の全体[詳
しくは、X2可動部材(25)側]がY方向に変位可能
として静止平面(1H)側つまりX2静止部材(22)
に取付けられている。すなわち、静止平面(1H)に立
設固定された固定部材(X2静止部材)22に、摺動ガ
イド23(リニアガイド等から選択すればよい。)を介
してX方向弾性支持機構21のX2可動部材(25)側
であるケース29がY方向に往復移動(変位)可能に装
着されている。
【0083】Y方向弾性支持機構41も、図3に示すX
方向弾性支持機構21の構造と同じ構造である。したが
って、Y方向弾性支持機構41では、コロ固定ブロック
25がY2可動部材を、固定部材22がY2静止部材を
形成する。
【0084】ここに、図4に示す金型5の回転移動に伴
い、金型5と各進退機構31L,31R、11および各
弾性支持機構41、21との接触部で、移動平面(5
H)に平行な面での接触角の変化が発生するが、これは
各回転支持部(17,17R、27,27R)が回転す
ることで吸収され、その回転移動を妨げることはない。
【0085】これと同時に、各進退機構31L,31
R、11と各弾性支持機構41、21とにおいて、狭持
方向と直交する方向へ発生する微小な平行移動量は、各
スライド支持部(13,23)で吸収され、金型5の回
転移動を妨げることはない。すなわち各進退機構と各弾
性支持機構は、移動対象物(5)の回転移動に左右され
ることなく、常に同一の方向を維持する。
【0086】但し、回転移動量を大きくすると、スライ
ド支持部(13,23)の摺動抵抗が、回転を復元する
時の妨げになる力のモーメントを発生し、元の方向へ回
転移動できなくなる虞があり得る。移動可能な回転範囲
を大きくするには、Y(X)方向進退機構31L(11
L)とY(X)方向進退機構31R(11R)とをX
(Y)方向に離して設置し、またY(X)方向の狭持力
をX(Y)方向の狭持力より大きく設定することが望ま
しい。
【0087】以上の場合(図1)とは逆(丁度、図1を
90度回転させた状態)に、X方向位置決め機構10を
1台のX方向弾性支持機構21とY方向に離隔配設され
た2台のX方向進退機構(11L,11R)とで構成し
た場合で、各X方向進退機構(11L,11R)による
各X1可動部材(15…17)の各移動量を異なるもの
とすれば、X方向弾性支持機構21を構成するX2可動
部材(25…27)の係合部を固定的支点としかつ移動
対象物をX(Y)方向に対して傾斜動乃至回転動させる
ことができる。すなわち、各X方向進退機構11L,1
1RのX方向進退量を異なるように設定すれば、金型5
を回転移動させて2次元的に位置決めすることができ
る。
【0088】なお、金型5を回転移動させずにY方向へ
の移動による位置決めをできればよいものとする場合に
は、1台のX方向進退機構11の場合と同様に、1台の
Y方向進退機構31をY軸線上に当該Y方向弾性支持機
構41と対向配設するだけでよい。つまり、2台のY方
向進退機構31L,31Rを設けなくともよい。
【0089】図5において、70は制御装置で、75は
位置入力手段を形成するジョイスティクで、80は位置
表示器で、これらを用いて金型5の移動および位置決め
を自動的に行うことができる。
【0090】ジョイスティク75は、信号生成出力器7
6に立設されたスティク77をX方向,Y方向およびθ
方向のいずれかまたは任意の組合せ方向に操作すること
で、金型5の移動後の位置に相当する位置信号(±X,
±Yおよび±θ)を入力することができる。
【0091】制御装置70は、信号生成出力器76から
生成出力された位置信号(±X,±Yおよび±θ)を入
力(目標値)としかつパルスジェネレータ11MG,3
1LMG,31RMGから出力された速度(および回転
角度)信号をフィードバック信号として、モータ11
M,31LM,31RMを駆動制御してX方向進退機構
11のナット部材18, Y方向進退機構31L,31
Rの各ナット部材18を回転制御しつつ送り各ボルト1
5(X1可動部材,各Y1可動部材)の進退動を制御す
る。入力された位置(目標値)および制御中の現在位置
は、位置表示器80で目視確認することができる。
【0092】なお、電動モータとしてステッピングモー
タを採用し、ステッピングモータの駆動パルスをカウン
トすることで、位置検出器を用いることなく進退量を推
測し、所望の位置に位置決め可能に構成してもよい。
【0093】かかる第1の実施形態では、図1を参照
し、X方向進退機構11を退作動させてX方向弾性支持
機構21(27)との間を広げかつ2つのY方向進退機
構31L,31Rを退作動させてY方向弾性支持機構4
1(27)との間を広げ、それら間で静止平面(1H)
上に金型5側の移動平面(5H)を静止平面(1H)に
対向させた状態で載置する。
【0094】金型5[移動平面(5H)]を直接に静止
平面(1H)上に載置するので、従来移動テーブル方式
の位置決め装置における可動盤を一掃できかつ固定盤も
例えば基礎台(静止平面)をそのまま利用することがで
きるわけである。
【0095】ここで、X方向進退機構11のX1可動部
材(15)をX1静止部材(12)に対してX方向(図
1で右方向)に設定移動量(例えば、3mm分)だけ進
作動させて、当該X1可動部材(15)の先端(17)
を金型5(17R)にX方向で接触させる。つまり、X
1可動部材(15)を移動対象物(5)に係合させる。
【0096】すると、移動対象物(5)がX1可動部材
(15)の進動に伴ってX方向に変位するので、金型5
のX方向の反対側がX方向弾性支持機構21を構成する
X2可動部材(25…27)に係合しかつX2可動部材
(25…27)側から付加されたX方向の弾性支持力
(挟持力)で支持される。
【0097】つまり、X1静止部材(12)に対してX
方向に進退動可能なX1可動部材(15)と, X2静
止部材(22)に対して金型5のX方向の移動変位量だ
け変位可能なX2可動部材(25)とで金型5を挟持し
た状態で当該金型5を弾性支持することができる。
【0098】かくして、X方向位置決め機構10を構成
するX方向進退機構11のX1可動部材(15…17)
を位置決め目標位置(例えば、1mm分)だけ進(退)
動作させて金型をX方向に移動させかつ目標位置で静止
させれば、金型をその目標位置に迅速かつ正確に位置決
めすることができる。この位置は、X方向弾性支持機構
21のX2可動部材(25…27)から付加される、つ
まりバネ28の付勢による弾性支持力で確実かつ安定し
て保持される。
【0099】また、図1で各Y方向進退機構31L,3
1Rの各Y1可動部材(15…17)をY1静止部材
(12)に対してY方向に同じ設定移動量(例えば、3
mm分)だけ進作動させて、当該各Y1可動部材(1
5)の先端(17)を金型5にY方向で接触させる。つ
まり、各Y1可動部材(15,15…17,17)を金
型5に係合させる。
【0100】すると、金型5が各Y1可動部材(15,
15)の進動に伴ってY方向に変位するので、当該金型
5のY方向の反対側(図1で上側)が1台のY方向弾性
支持機構41を構成するY2可動部材(25…27)に
係合しかつY2可動部材(25…27)側から付加され
たY方向のバネ28による弾性支持力で支持される。
【0101】つまり、各Y1静止部材(12)に対して
Y方向に同量だけ進退動可能な1対のY1可動部材(1
5,15)と,Y2静止部材(22)に対してY方向に
金型5のY方向の移動変位量だけ変位可能なY2可動部
材(25…27)とで挟持した状態で当該金型5を弾性
支持することができる。
【0102】同様に、Y方向位置決め機構30を構成す
る各Y方向進退機構31L,31Rの各Y1可動部材
(15…17)を同じ位置決め目標位置(例えば、1m
m分)だけ進(退)動作させて金型5をY方向に移動さ
せかつ目標位置で静止させれば、当該金型5をその目標
位置に迅速かつ正確に位置決めすることができる。この
位置は、Y方向弾性支持機構41のY2可動部材(25
…27)から付加される弾性支持力(バネ28の付勢
力)で確実かつ安定して保持される。
【0103】かくして、X方向位置決め機構10および
Y方向位置決め機構30を同時にまたは時間差をもって
X方向位置決めとY方向位置決めとをすれば、移動対象
物(移動平面)を静止平面(1H)上で2次元的に位置
決めすることができる。位置決め後の位置は、X・Y方
向弾性支持機構21・41のX2・Y2可動部材(15
…17、25…27)から付加される弾性支持力で一定
に保持される。
【0104】したがって、既存の静止平面(1H)上に
構築することができ、取扱が容易で移動対象物の種類
(大きさ・重量等)に対する適応性が広い。詳しくは、
従来移動テーブル方式の位置決め装置に見られる固定盤
および可動盤を介すことなく、移動対象物(金型5)を
既存の静止平面上で直接に移動、位置決めが行えるとと
もに、位置決め時に大きな保持力を発生し、外力による
移動対象物(5)の位置ずれが発生し難い。これは、移
動対象物(5)を静止平面(1H)側にクランプ手段に
より一段と強固にクランプさせる場合に、クランプ作業
中に発生する分力による移動対象物の位置ずれを心配し
なくてもよくなるので、クランプ作業を簡単かつ迅速に
行える。また、静止平面(1H)に対する移動対象物
(5)の取付け・取外し作業を迅速かつ容易に行え、移
動対象物(5)の取付け位置の再現性が高い。さらに、
従来移動テーブル方式の位置決め装置の場合におけるガ
イドや駆動系のガタの影響がないから、位置決め精度が
高い。2段積構造ではないから、小型・軽重量を図れか
つコスト低減を図れる。
【0105】しかも、図5に示す進退量入力手段(7
5)を用いてX方向進退量およびY方向進退量を入力す
るだけで、制御装置70が、各電動モータ11M、31
LM,31RMを回転駆動しつつ、入力されたX方向進
退量分だけX方向進退機構11を進退動させかつ入力さ
れたY方向進退量分だけY方向進退機構31L,31R
を進退動させつつ位置決め駆動制御する。移動対象物の
傾斜(回転)動の場合でも位置決め駆動制御可能であ
る。つまり、進退量を入力するだけで移動対象物のX方
向,Y方向および傾斜(回転)の位置決めを自動的に行
える。
【0106】また、この第1の実施形態では、Y方向位
置決め機構30を1台のY方向弾性支持機構41とX方
向に離隔配設された2台のY方向進退機構31L,31
Rとで構成したので、図4に示すように、各Y方向進退
機構31L,31Rによる当該各Y1可動部材(15…
17)の各移動量を異なるものとすれば、Y方向弾性支
持機構41を構成するY2可動部材(25…27)の係
合部を固定的支点としかつ金型5をY(X)方向に対し
て傾斜動乃至回転動させることができる。
【0107】すなわち、各Y方向進退機構31L,31
Rの各Y方向進退量を異なるように設定すれば、金型5
を回転移動させて2次元的に位置決めすることができる
から、金型5をボルスタ上面(静止平面)1H上から取
外すことなく静止平面上で傾斜乃至回転でき、位置決め
作業能率を一段と大幅に向上できるとともに金型5の向
きに対する適応性を一段と拡大できる。
【0108】また、X方向進退機構11を構成するX1
可動部材(15)側にY方向分力(外力)が掛かると、
当該X1可動部材側はX1静止部材(12)に対してY
方向に変位することができる。また、X方向弾性支持機
構21を構成するX2可動部材(25)側にY方向分力
(外力)が掛かると、当該X2可動部材側はX2静止部
材(22)に対してY方向に変位することが許される。
【0109】同様に、Y方向進退機構31を構成するY
1可動部材(15)側にX方向分力(外力)が掛かる
と、当該Y1可動部材側はY1静止部材(12)に対し
てX方向に変位することができる。また、Y方向弾性支
持機構41を構成するY2可動部材(25)側にX方向
分力(外力)が掛かると、当該Y2可動部材側はY2静
止部材(22)に対してX方向に変位することが許され
る。
【0110】したがって傾斜動乃至回転動に際する移動
対象物の2次元的移動の円滑化を図れかつX(Y)方向
進退機構11(31L,31R)およびX(Y)方向弾
性支持機構21(41)に加わる直交方向[Y(X)方
向]からの外力(分力)の一掃化を図れる。
【0111】また、X1(X2)可動部材と移動対象物
の当該各係合部とは、X方向の相対位置を一定に維持し
たまま傾斜(回転)係合することができる。同様に、Y
1(Y2)可動部材と移動対象物の当該各係合部とは、
Y方向の相対位置を一定に維持したまま傾斜(回転)係
合することができる。
【0112】すなわち、移動対象物側からX(Y)方向
進退機構側およびX(Y)方向弾性支持機構側に加わる
無理な反力を吸収することができるから、移動対象物の
1乃至2次元的移動の円滑化を一段と図れかつX(Y)
方向進退機構およびX(Y)方向弾性支持機構の構造簡
素化を図れる。
【0113】さらに、X(Y)方向進退機構11(31
L,31R)の一部を構成するボルト・ナット駆動機構
の自動(あるいは、手動でもよい。)のナット駆動(回
転運動)に伴うボルト作動(ボルトの出没)により、X
1(Y1)可動部材(ボルト)を進退動可能な構成であ
るから、進退機構を低コストで具現化できかつ高速移動
が容易になる。
【0114】なお、移動対象物(金型5)の位置決め後
に作動させ、当該移動対象物(5…5H)を静止平面
(1H)に対して垂直方向に押し当てて固定するクラン
プ手段(例えば、固定ボルトや油圧クランパ)を設けれ
ば、一段と確実な位置固定ができる。
【0115】すなわち、本位置決め装置が発生する狭持
力が従来移動テーブル方式の場合に比較して大幅に大き
いので、クランプ(固定)手段を作動させた時の衝撃に
よる位置ずれが起こり難く、よって高い位置精度を維持
したまま固定が行える。
【0116】クランプ手段を作動させた後は、狭持力よ
り大きな保持力が得られ、移動対象物(5)により大き
な外力が掛かっても位置ずれを起こさない。具体的に
は、金型5の位置調整を行う場合において、所望の位置
に金型5を位置決めした後に、油圧クランパ等のクラン
プ(固定)手段を作動させることにより、プレス加工時
の大きなプレス荷重に対しても、金型は位置ずれを起こ
さない。
【0117】なお、詳細後記のボールプランジャ等を利
用した浮上手段のように、常時浮上力が発生する場合
は、その浮上力に打ち勝って、クランプ手段は移動対象
物(5)を静止平面(1H)に固定できるものとする。
また、圧縮空気の吹き出しを利用した浮上手段のよう
に、適宜浮上力を解除できる場合は、クランプ手段を作
動させる前に浮上手段を解除するものとするのがよい。
【0118】(第2の実施形態)この第2の実施形態
は、図6に示され、1台のY方向弾性支持機構41を設
けた第1の実施形態の場合(図1)に比較して、各Y方
向進退機構31L,31Rのそれぞれについて、それぞ
れに対向する位置に2台のY方向弾性支持機構41L,
41Rを設けている。
【0119】かかる第2の実施形態によれば、Y方向位
置決め機構30を構成するY方向進退機構31L,31
Rによる当該各Y1可動部材15の各移動量を異なるも
のとすれば、各Y方向弾性支持機構41L,41Rを構
成する各Y2可動部材25の各係合部(27)を、従動
的支点としかつ移動対象物(金型5)をY(X)方向に
対して傾斜動乃至回転動させることができる。
【0120】一方において、各Y方向進退機構31L,
31RのY方向進退量を同一となるように設定すれば、
移動対象物をY方向に移動させて位置決めすることがで
きる。
【0121】したがって、第1の実施形態の場合と同様
な作用効果を奏することができることに加え、さらに第
1の実施形態の場合と比較して移動対象物に対するY方
向の挟持力を2分配できるから各Y方向進退機構31
L,31Rおよび各Y方向弾性支持機構41L,41R
の負荷(容量)を半減化できるとともに小型化を図れ
る。
【0122】なお、以上の場合とは逆に、各X方向進退
機構(11L,11R)のそれぞれについて、それぞれ
に対向する位置に2台のX方向弾性支持機構(21L,
21R)を設けるように構成してもよい。つまり、弾性
支持機構はX方向とY方向のそれぞれについて、必ずし
も1台である必要はなく、2台あるいは3台以上であっ
てもよい。
【0123】(第3の実施形態)この第3の実施形態
は、基本的構成・機能が第1(または第2)の実施形態
の場合[図1(図6)〜図5]と同様とされているが、
X方向進退機構31(Y方向進退機構41)が図7〜図
9に示す如くカム駆動機構(カム型位置調整機構60)
を含みカム65の作動により進退動可能に形成されてい
る。
【0124】図7〜図9において、カム型位置調整機構
60は、カム65を回動させて可動側カムフォロア(コ
ロ固定ブロックを兼用する。)66のX方向位置を調整
可能に形成されている。
【0125】カム65は、電動モータ61,モータシャ
フト62,カップリング63およびカムシャフト64を
介して回転される。このカム65は、ケース(カムケー
ス)19の内面(固定側カムフォロア)19Iに接触す
る図9の左側の半円形部65Eと,可動側カムフォロア
66(内面66I)に接触する右側の渦巻形部65Uと
からなる。なお、カム65(65E,65U)の形状
は、これに限定されず、また偏心軸等もカムとして利用
できる。
【0126】可動側カムフォロアつまりコロ固定ブロッ
ク(66)には、図7および図8に示す如く、移動対象
物(5)側のコロ受けカップ17Rとともに回転支持部
を形成するコロ17が固定されている。19Sはコロ固
定ブロック(66)のX方向(図で右方向)の位置規制
を行うストッパである。
【0127】電動モータ32は、静止平面(1H)側の
ユニットベース3上に立設固定されたモータブラケット
4を用いて取付けられている。電動モータ61には、必
要に応じて、パルスジェネレータ(回転位置検出)や変
速機、ブレーキ等を内蔵させることができる。
【0128】しかして、この第3の実施形態では、微小
な進退量でも正確に移動させられかつ大きな挟持力を保
持できる。
【0129】(第4の実施形態)この第4の実施形態
は、基本的構成・機能が下記事項を除いて第1(または
第2)の実施形態の場合[図1(図6)〜図5]と同様
とされているが、図10に示す如く、各弾性支持機構2
1,41が図3の場合と異なるものとされている。
【0130】すなわち、移動対象物(5)側に摺動ガイ
ド(スライド部)23を介してケース29を装着し、固
定部材(X・Y静止部材)22側に回転支持部(27,
27R)を設けた構成である。
【0131】このように、図3の場合に比較してケース
29と回転支持部(27,27R)との位置関係を逆に
しても、図3の場合と同様な作用効果を奏し得る。な
お、同一個所にスライド部と回転の機能をもった回転支
持部を設けてもよい。
【0132】(第5の実施形態)この第5の実施形態
は、基本的構成・機能が下記事項を除いて第1(または
第2)の実施形態の場合[図1(図6)〜図5]と同様
とされているが、図11に示す如く、各弾性支持機構2
1,41が図3の場合と異なるものとされている。
【0133】すなわち、図3の場合に比較して固定部材
(X2・Y2静止部材)22側にも回転支持部(27
A,27RA)を設けた構成になっている。このよう
に、平行移動量が小さい場合には、スライド支持に代わ
り2個の回転支持を設けても、実施することができる。
【0134】(第6の実施形態)この第6の実施形態
は、基本的構成・機能が下記事項を除いて第1(または
第2)の実施形態の場合[図1(図6)〜図5]と同様
とされているが、図12に示す如く、各弾性支持機構2
1,41が図3の場合と異なるものとされている。
【0135】すなわち、移動対象物(5)と固定部材
(X2・Y2静止部材)22との間にY(X)方向の変
位をも吸収できるゴム21A(41A)を設けた構成に
なっている。このように、ゴム等の弾性体によりスライ
ドと回転の支持機能を合わせ持たせてもよい。
【0136】(第7の実施形態)この第7の実施形態
は、基本的構成・機能が下記事項を除いて第1(または
第2)の実施形態の場合[図1(図6)〜図5]と同様
とされているが、図13に示す如く、各弾性支持機構2
1,41が図3の場合と異なるものとされている。
【0137】すなわち、固定部材(X2・Y2静止部
材)22に摺動ガイド23を介したスライドプレート2
4を設け、このスライドプレート24に弾性支持機構2
1(41)を構成するシリンダ型ダンパ50を固定部材
(X2・Y2静止部材)22の貫通部22Hを通して取
付けた構成である。
【0138】シリンダ型ダンパ50は、シリンダケース
51に格納されたエアシリンダ52のピストンロッド5
3にピストン体54を取付け、これにコロ固定ブロック
25を介してコロ27が設けられている。コロ27の先
端は移動対象物(5)のコロ受けカップ27Rに嵌って
いる。そして、前後方向(図で左右方向)に摺動自在に
コロ固定ブロック25が組み込まれ、圧縮ガスを封入し
たエアシリンダ52がピストン体54を押し出す方向に
組み込まれている。
【0139】かくして、この実施形態によれば、エアシ
リンダを用いることにより、大きな狭持力を発生できる
ことである。また、弾性支持力の強弱を変更し易い。し
かも、スライド支持部を移動対象物に対して近い位置に
設けていることにより、回転移動の時にスライド支持部
の摺動抵抗により発生する回転を妨げる力のモーメント
を、小さくできることである。
【0140】(第8の実施形態)この第8の実施形態
は、基本的構成・機能が下記事項を除いて第1(または
第2)の実施形態の場合[図1(図6)〜図5]と同様
とされているが、さらに静止平面(1H)と移動平面
(5H)との間に摩擦抵抗軽減手段を介装させ、移動対
象物を移動させるための力を軽減できかつ円滑な移動を
担保可能に構成した場合である。
【0141】摩擦抵抗軽減手段としては、移動対象物
(移動平面5H)と静止平面(1H)との対向する摺動
面に、例えば、潤滑油の塗布等による油膜形成や滑りシ
ュー等を設ければよい。
【0142】さらには、移動対象物(5…5H)を静止
平面(1H)より僅かに上方に浮上させる手段を用いて
もよい。この浮上手段としては、ボールプランジャを、
ボール先端が静止平面(1H)上に僅かに出るように、
静止平面(1H)に多数個内蔵させればよい。ボールプ
ランジャのボールが転がることにより、移動対象物をよ
り滑らかに移動させることができる。
【0143】また、別の浮上手段として、静止平面(1
H)上に多数のエアーの吹出し孔を設け、移動時は吹出
し孔より圧縮空気を吹き出させ、移動対象物を浮上させ
る手段を採用してもよい。
【0144】さらに、浮上手段を設けると同時に、スラ
イド支持部または回転支持部において、静止平面(1
H)に垂直な浮上方向に僅かにスライドする構造とする
のも好ましい。
【0145】すなわち、摩擦抵抗軽減手段(浮上手段)
を付加することで、移動時の摺動抵抗が軽減され、また
移動対象物と移動平面の摺動面での傷の発生が抑えられ
る。
【0146】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、X方向進退機
構とX方向弾性支持機構とをX方向に移動対象物を挟み
対向配設してなるX方向位置決め機構と、Y方向進退機
構とY方向弾性支持機構とをY方向に移動対象物を挟み
対向配設してなるY方向位置決め機構とを設け、移動対
象物を、X方向進退機構を作動させて得たX1可動部材
の進退量分だけX方向に移動可能かつY方向進退機構を
作動させて得たY1可動部材の進退量分だけY方向に移
動可能としてX方向およびY方向に位置決め可能に構成
された位置決め装置であるから、次のような優れた効果
を奏することができる。
【0147】 位置決め装置を既存の静止平面上に構
築することが容易である。 移動対象物の種類(大きさ・重量等)に対する適応
性が広い。 従来移動テーブル方式の位置決め装置に見られる固
定盤および可動盤を介すことなく、移動対象物を既存の
静止平面上で直接に移動、位置決めが行える。 位置決め時に大きな保持力を発生し、外力による移
動対象物の位置ずれが発生し難い。これは、移動対象物
を静止平面側に例えば万力型のクランプ手段により一段
と強固にクランプさせる場合に、移動対象物の位置ずれ
を心配しなくてもよいから、クランプ作業を簡単かつ迅
速に行える。 静止平面に対する移動対象物の取付け・取外し作業
が容易で、移動対象物の取付け位置の再現性が高い。 従来移動テーブル方式の位置決め装置の場合のよう
なガイドや駆動系のガタの影響がなく、位置決め精度が
高い。 2段積構造ではないから、装置が小型・軽重量を図
れかつコスト低減を図れる。
【0148】また、請求項2の発明によれば、X(Y)
方向位置決め機構を1台のX(Y)方向弾性支持機構と
Y(X)方向に離隔配設された2台のX(Y)方向進退
機構とから構成しかつ各X(Y)方向進退機構のX
(Y)方向進退量を異なるように設定して、移動対象物
を回転移動させて2次元的に位置決め可能に形成されて
いるので、請求項1の発明の場合と同様な効果を奏する
ことができることに加え、さらに移動対象物を静止平面
上から取外すことなく静止平面上で傾斜乃至回転できる
ので、位置決め作業能率を一段と大幅に向上できかつ移
動対象物の向きに対する適応性を一段と拡大できる。
【0149】また、請求項3の発明によれば、X(Y)
方向位置決め機構を各2台のY(X)方向に離隔配設さ
れたX(Y)方向進退機構およびX(Y)方向弾性支持
機構とから構成しかつ各X(Y)方向進退機構のX
(Y)方向進退量を異なるように設定して、移動対象物
を回転移動させて2次元的に位置決め可能に形成されて
いるので、請求項1および請求項2の各発明の場合と同
様な効果を奏することができることに加え、さらに請求
項2の発明の場合と比較して移動対象物に対するX
(Y)方向の挟持力を2分配できるから各X(Y)方向
進退機構および各X(Y)方向弾性支持機構の負荷(容
量)を半減化できるとともに一段の小型化を図れる。
【0150】また、請求項4の発明によれば、X1(Y
1)可動部材側をY(X)方向に変位可能としてX1
(Y1)静止部材に取付けかつX2(Y2)可動部材側
をY(X)方向に変位可能としてX2(Y2)静止部材
に取付けられているので、請求項2および請求項3の各
発明の場合と同様な効果を奏することができることに加
え、さらに傾斜動乃至回転動に際する移動対象物の2次
元的移動の円滑化を図れかつX(Y)方向進退機構およ
びX(Y)方向弾性支持機構に加わる直交方向[Y
(X)方向]からの外力(分力)の一掃化を図れる。
【0151】また、請求項5の発明によれば、X1(Y
1)可動部材およびX2(Y2)可動部材と移動対象物
の当該各係合部とがX(Y)方向の相対位置を一定に維
持したまま傾斜係合可能に形成されているので、請求項
1から請求項4までの各発明の場合と同様な効果を奏す
ることができることに加え、さらに移動対象物側からX
(Y)方向進退機構側およびX(Y)方向弾性支持機構
側に加わる無理な反力を吸収することができる。よっ
て、移動対象物の1次元乃至2次元的移動の円滑化を一
段と図れかつX(Y)方向進退機構およびX(Y)方向
弾性支持機構の構造簡素化を図れる。
【0152】さらに、請求項6の発明によれば、X方向
進退機構およびY方向進退機構がボルト作動により進退
動可能に形成されているので、請求項1から請求項5ま
での各発明の場合と同様な効果を奏することができるこ
とに加え、さらに進退機構を低コストで具現化できかつ
高速移動が容易になる。
【0153】さらに、請求項7の発明によれば、X方向
進退機構およびY方向進退機構がカム駆動機構を含みカ
ム作動により進退動可能に形成されているので、請求項
1から請求項6までの各発明の場合と同様な効果を奏す
ることができることに加え、さらに微小な進退量でも正
確に移動させられかつ大きな挟持力を保持できる。
【0154】さらに、請求項8の発明によれば、X方向
弾性支持機構およびY方向弾性支持機構がバネ,ゴムお
よびエヤ圧のいずれかの弾性力復元力を利用して弾性支
持力を発生可能に形成されているので、請求項1から請
求項7までの各発明の場合と同様な効果を奏することが
できることに加え、さらに運用上の実際に対する適応性
が広い。
【0155】さらに、請求項9の発明によれば、静止平
面と移動平面との間に摩擦抵抗軽減手段を介装させたの
で、請求項1から請求項8までの各発明の場合と同様な
効果を奏することができることに加え、さらに移動対象
物を移動させるための力を軽減できかつ円滑な移動を担
保できる。
【0156】さらに、請求項10の発明によれば、X方
向進退機構およびY方向進退機構を電動モータ駆動方式
とし、進退量入力手段を用いて入力されたX方向進退量
分だけX方向進退機構を進退動させかつ入力されたY方
向進退量分だけY方向進退機構を進退動させつつ位置決
め駆動制御する制御装置とを設けたので、請求項1から
請求項9までの各発明の場合と同様な効果を奏すること
ができることに加え、さらに進退量を入力するだけで移
動対象物のX方向,Y方向および傾斜(回転)の位置決
めを自動的に行える。
【0157】さらにまた、請求項11の発明によれば、
請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載され
た位置決め装置を具備し、静止平面側であるボルスタ
(または、ダイセット)に移動対象物である金型を載置
可能かつ金型を移動先に停止させることで位置決めする
とともに各進退機構および弾性支持機構との協働により
位置決め固定可能に形成されたプレス機械であるから、
請求項1から請求項10までの各位置決め装置としての
効果と同じ効果を得られるとともに、金型をボルスタ等
上に載置したままその向き変更して使用することができ
るので、被プレス加工品の複数プレス加工(特に、小ロ
ット生産)に際する金型の必要数を半減化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するための平面
図である。
【図2】同じく、進退機構を説明するための側断面図で
ある。
【図3】同じく、弾性支持機構を説明するための平断面
図である。
【図4】同じく、回転位置決め動作を説明するための平
面図である。
【図5】同じく、位置決め制御装置を説明するための図
である。
【図6】本発明の第2の実施形態を説明するための平面
図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る進退機構を説明
するための平面図である。
【図8】同じく、側断面図である。
【図9】同じく、カムを説明するための平面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る弾性支持機構
を説明するための平面図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る弾性支持機構
を説明するための平面図である。
【図12】本発明の第6の実施形態に係る弾性支持機構
を説明するための平面図である。
【図13】本発明の第7の実施形態に係る弾性支持機構
を説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 ボルスタ(基台) 1H ボルスタ上面(静止平面) 5 金型(移動対象物) 5H 底面(可動平面) 10 X方向位置決め機構 11 X方向進退機構 12 固定部材(X1静止部材,Y1静止部材) 13 摺動ガイド 15 送りボルト(ボルト…X1可動部材,Y1可動部
材) 16 コロ固定ブロック 17 コロ(回転支持部) 17R コロ受けカップ(回転支持部…係合部) 18 ナット部材 19 ケース(カムケース) 21 X方向弾性支持機構 22 固定部材(X2静止部材,Y2静止部材) 23 摺動ガイド 25 コロ固定ブロック(X2可動部材,Y2可動部
材) 27 コロ(回転支持部) 27R コロ受けカップ(回転支持部…係合部) 28 バネ 30 Y方向位置決め機構 31 Y方向進退機構 41 Y方向弾性支持機構 50 シリンダ型ダンパ(X方向弾性支持機構,Y方向
弾性支持機構) 60 カム型位置調整機構(X方向進退機構,Y方向進
退機構) 65 カム 66 可動側カムフォロア(コロ固定ブロック) 70 制御装置 75 ジョイステック(位置入力手段) 80 表示部
フロントページの続き Fターム(参考) 2F078 CA03 CA08 CB12 5H303 AA01 AA02 BB02 BB08 BB18 DD01 EE03 FF10 GG11 HH02 QQ06 QQ07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止平面に対向する移動平面を有する移
    動対象物を静止平面上においてX方向およびこれに直交
    するY方向に移動させかつ移動先に停止させることで当
    該移動対象物を停止位置に位置決めするように形成され
    た位置決め装置であって、 X方向に変位不能として前記静止平面側に取付けられた
    X1静止部材と,このX1静止部材に対してX方向に進
    退可能でかつ前記移動対象物にX方向で係合可能なX1
    可動部材とを有するX方向進退機構と、X方向に変位不
    能として前記静止平面側に取付けられたX2静止部材
    と,前記移動対象物にX方向で係合可能かつX方向の弾
    性支持力を付加しつつ当該移動対象物を支持可能である
    とともにX2静止部材に対して前記移動対象物のX方向
    の移動変位量だけ変位可能なX2可動部材とを有するX
    方向弾性支持機構と、をX方向に前記移動対象物を挟み
    対向配設してなるX方向位置決め機構と、 Y方向に変位不能として前記静止平面側に取付けられた
    Y1静止部材と,このY1静止部材に対してY方向に進
    退可能でかつ前記移動対象物にY方向で係合可能なY1
    可動部材とを有するY方向進退機構と、Y方向に変位不
    能として前記静止平面側に取付けられたY2静止部材
    と,前記移動対象物にY方向で係合可能かつY方向の弾
    性支持力を付加しつつ当該移動対象物を支持可能である
    とともにY2静止部材に対して前記移動対象物のY方向
    の移動変位量だけ変位可能なY2可動部材とを有するY
    方向弾性支持機構と、をY方向に前記移動対象物を挟み
    対向配設してなるY方向位置決め機構とを設け、 前記移動対象物を、該X方向進退機構を作動させて得た
    該X1可動部材の進退量分だけX方向に移動可能かつ該
    Y方向進退機構を作動させて得た該Y1可動部材の進退
    量分だけY方向に移動可能としてX方向およびY方向に
    位置決めできるように構成された、位置決め装置。
  2. 【請求項2】 前記X方向位置決め機構を1台の前記X
    方向弾性支持機構とY方向に離隔配設された2台の前記
    X方向進退機構とから構成しかつ各X方向進退機構のX
    方向進退量を異なるように設定して、または前記Y方向
    位置決め機構を1台の前記Y方向弾性支持機構とX方向
    に離隔配設された2台の前記Y方向進退機構とから構成
    しかつ各Y方向進退機構のY方向進退量を異なるように
    設定して、前記移動対象物を回転移動させて2次元的に
    位置決め可能に形成した、請求項1記載の位置決め装
    置。
  3. 【請求項3】 前記X方向位置決め機構を各2台のY方
    向に離隔配設された前記X方向進退機構および前記X方
    向弾性支持機構とから構成しかつ各X方向進退機構のX
    方向進退量を異なるように設定して、または前記Y方向
    位置決め機構を各2台のX方向に離隔配設された前記Y
    方向進退機構および前記Y方向弾性支持機構とから構成
    しかつ各Y方向進退機構のY方向進退量を異なるように
    設定して、前記移動対象物を回転移動させて2次元的に
    位置決め可能に形成した、請求項1記載の位置決め装
    置。
  4. 【請求項4】 前記X1可動部材側をY方向に変位可能
    として前記X1静止部材に取付けかつ前記X2可動部材
    側をY方向に変位可能として前記X2静止部材に取付
    け、前記Y1可動部材側をX方向に変位可能として前記
    Y1静止部材に取付けかつ前記Y2可動部材側をX方向
    に変位可能として前記Y2静止部材に取付けた、請求項
    2または請求項3記載の位置決め装置。
  5. 【請求項5】 前記X1可動部材およびX2可動部材と
    前記移動対象物の当該各係合部とがX方向の相対位置を
    一定に維持したまま傾斜係合可能に形成され、Y1可動
    部材およびY2可動部材と前記移動対象物の当該各係合
    部とがY方向の相対位置を一定に維持したまま傾斜係合
    可能に形成されている、請求項1から請求項4までのい
    ずれか1項に記載された位置決め装置。
  6. 【請求項6】 前記X方向進退機構およびY方向進退機
    構がボルト・ナット駆動機構を含みボルト作動により進
    退動可能に形成されている請求項1から請求項5までの
    いずれか1項に記載された位置決め装置。
  7. 【請求項7】 前記X方向進退機構およびY方向進退機
    構がカム駆動機構を含みカム作動により進退動可能に形
    成されている請求項1から請求項6までのいずれか1項
    に記載された位置決め装置。
  8. 【請求項8】 前記X方向弾性支持機構および前記Y方
    向弾性支持機構がバネ,ゴムおよびエヤ圧のいずれかの
    弾性力復元力を利用して弾性支持力を発生可能に形成さ
    れている請求項1から請求項7までのいずれか1項に記
    載された位置決め装置。
  9. 【請求項9】 前記静止平面と前記移動平面との間に摩
    擦抵抗軽減手段が介装されている請求項1から請求項9
    までのいずれか1項に記載された位置決め装置。
  10. 【請求項10】 前記X方向進退機構およびY方向進退
    機構を電動モータ駆動方式に形成するとともに、X方向
    進退量およびY方向進退量を入力するための進退量入力
    手段と,この進退量入力手段を用いて入力されたX方向
    進退量分だけX方向進退機構を進退動させかつ入力され
    たY方向進退量分だけY方向進退機構を進退動させつつ
    位置決め駆動制御する制御装置とを設け、前記移動対象
    物を前記静止平面上で2次元位置決め可能に形成されて
    いる請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載さ
    れた位置決め装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10までのいずれ
    か1項に記載された前記位置決め装置を具備し、前記静
    止平面側を構成するボルスタまたはダイセットに前記移
    動対象物を構成する金型を載置可能かつ金型を移動させ
    かつ移動先に停止させることで当該金型を停止位置に位
    置決めするとともに各進退機構とこれらに対応する弾性
    支持機構との協働により位置決め固定可能に形成された
    プレス機械。
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JP2007137520A (ja) * 2005-11-14 2007-06-07 Holliger Paletten Logistik Ag パレット修理用整列および/または保持装置
JP2009279602A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Pascal Engineering Corp 移動式クランプ装置

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