JP2002281513A - 画像撮影方法およびスペクトル画像取得装置およびプログラム - Google Patents

画像撮影方法およびスペクトル画像取得装置およびプログラム

Info

Publication number
JP2002281513A
JP2002281513A JP2001078973A JP2001078973A JP2002281513A JP 2002281513 A JP2002281513 A JP 2002281513A JP 2001078973 A JP2001078973 A JP 2001078973A JP 2001078973 A JP2001078973 A JP 2001078973A JP 2002281513 A JP2002281513 A JP 2002281513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
band
photographing
image
bands
divided
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001078973A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Murooka
孝 室岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001078973A priority Critical patent/JP2002281513A/ja
Publication of JP2002281513A publication Critical patent/JP2002281513A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cameras In General (AREA)
  • Blocking Light For Cameras (AREA)
  • Image Input (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のバンド帯域画像を撮影してスペクトル画
像を取得する際、被写体が撮影中僅かに動いても、測色
画像として再現した場合に色ずれが発生しないように、
本来の被写体が有する分光反射率分布を持つスペクトル
画像を取得することのできるバンド帯域画像の画像撮影
方法、スペクトル画像取得装置およびプログラムを提供
する。 【解決手段】少なくとも5つ以上のバンド帯域の各々に
対応した被写体像をバンド帯域を変えながら連続して撮
影して複数のバンド帯域画像を得る際、撮影波長帯域を
分割して、バンド帯域がいずれかに属する分割帯域、例
えば、B帯域、G帯域およびR帯域を設定し、撮影の
際、撮影に用いるバンド帯域の属する分割帯域を撮影の
度に変えることによってB帯域、G帯域およびR帯域の
すべての分割帯域を連続して用いるように、バンド帯域
を変えながら被写体像を撮影する撮影工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体の撮影波長
帯域を少なくとも5つ以上のバンド帯域に分割し、この
複数のバンド帯域の各々に対応した被写体像をバンド帯
域毎に撮影して複数のバンド帯域画像を得る画像撮影方
法、および、この画像撮影方法を用いて撮影されたバン
ド帯域画像からスペクトル画像を得るスペクトル画像取
得装置およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、デジタル画像処理の進歩によっ
て、赤(R)、緑(G)および青(B)の3原色を用い
た3画像によって形成されるカラー画像の他に、波長領
域が異なる少なくとも5チャンネル以上で同一の被写体
を撮影した複数のバンド帯域画像(マルチバンド画像)
が利用されている。たとえば、絵画等の美術工芸品の分
野では、色の忠実な再現を行なうために、マルチバンド
画像を用いて整理保存等を行なっている。また、色再現
の良好な画像を得ることのできるフィルムやデジタルカ
メラの撮像素子の開発のために、マルチバンド画像から
分光反射率分布を画素毎に有するスペクトル画像を算出
している。
【0003】このようなマルチバンド画像からスペクト
ル画像を算出するには、一般にスペクトル画像取得装置
が用いられる。このスペクトル画像取得装置は、一般に
被写体を撮影する際に、波長領域が異なる少なくとも5
つ以上のバンド帯域に対応した被写体像を透過する可変
フィルタと、この可変フィルタを透過した被写体像を受
光して、各バンド帯域毎の画像(バンド帯域画像)をデ
ジタル画像として取得するCCDカメラと、このCCD
カメラで取得したバンド帯域画像から被写体の分光反射
率分布を算出する処理アルゴリズムを備えたソフトウェ
アとこのソフトウェアを実行するコンピュータとから成
る処理装置とから構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スペクトル
画像取得装置でスペクトル画像を精度良く算出するため
には、例えば、同一の被写体像を、分光波長の可視領域
である410nmから710nmまでの帯域を16分割
して、16個のバンド帯域画像を撮影しなければなら
ず、バンド帯域の中心波長を410nm、430nm、
450nm、・・・とするバンドパスフィルターを可変
フィルターに設定して、短波長側から長波長側へ、ある
いは、長波長側から短波長側へ、バンド帯域を順々に変
えながら、16回CCDカメラで撮影しなければならな
い。そのため、この撮影にかかる時間は少なくとも数秒
から場合によっては数分にも及び、被写体が撮影中に僅
かに動いたりすると、可変フィルタで撮影した各バンド
帯域画像で被写体の画像の画素ずれが生じ、算出された
スペクトル画像から測色画像を再現した際、色ずれが発
生してしまうといった問題が度々生じた。つまり、上記
スペクトル画像取得装置では、被写体の撮影時間が長い
ため、被写体が撮影の前半と後半で動く場合、短波長側
と長波長側のマルチバンド画像の信号の強度が変化し、
本来被写体の固有の属性でない分光反射率分布を算出し
てしまう。
【0005】そこで、本発明は、上記問題点を解決する
ために、複数のバンド帯域画像を撮影してスペクトル画
像を取得する際、被写体が撮影中僅かに動いても、測色
画像を再現した場合に色ずれの発生が少なく、本来の被
写体が有する分光反射率分布を持つスペクトル画像を取
得することのできるバンド帯域画像の画像撮影方法、ス
ペクトル画像取得装置および上記スペクトル画像取得方
法を実行するプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、被写体の撮影波長帯域を少なくとも5つ
以上のバンド帯域に分割し、この複数のバンド帯域の各
々に対応した被写体像を前記バンド帯域を変えながら連
続して撮影して複数のバンド帯域画像を得る画像撮影方
法であって、前記撮影波長帯域を分割して、前記バンド
帯域がいずれかに属する分割帯域を複数設定し、撮影に
用いる前記バンド帯域の属する前記分割帯域を撮影の度
に変えることによってすべての前記分割帯域を連続して
用いるように、前記バンド帯域を変えながら被写体像を
撮影する撮影工程を有することを特徴とする画像撮影方
法を提供する。
【0007】ここで、前記撮影工程は、複数の前記分割
帯域の各々の中で、所定の分光感度特性における感度が
最も高くなる領域を持つ、複数の前記分割帯域の各々に
対応した最高感度バンド帯域の撮影を、連続して行うの
が好ましい。また、前記撮影工程は、複数の前記分割帯
域各々において、所定の分光感度特性における感度の高
いバンド帯域の順番で、あるいは、前記分光感度特性に
おける感度の低いバンド帯域の順番で、撮影するのが好
ましい。また、前記分光感度特性は、XYZ表色系にお
ける等色関数x(λ)、y(λ)およびz(λ)の特性
であるのが好ましい。また、前記分割帯域は、短波長帯
域、中波長帯域および長波長帯域の3つの帯域であるの
が好ましい。さらに、前記バンド帯域画像は、このバン
ド帯域画像から分光反射率を求めることによってスペク
トル画像を取得するために用いられるのが好ましい。
【0008】さらに、上記目的を達成するために、本発
明は、被写体の撮影波長帯域を少なくとも5つ以上のバ
ンド帯域に分割する可変フィルターと、この可変フィル
ターを通過した被写体像をバンド帯域を変えながら連続
して撮影して複数のバンド帯域画像を得る撮影手段と、
前記撮影波長帯域を分割して、前記バンド帯域がいずれ
かに属する分割帯域を複数設定し、撮影に用いる前記バ
ンド帯域の属する前記分割帯域を撮影の度に変えること
によってすべての前記分割帯域を連続して用いるよう
に、前記可変フィルターのバンド帯域の順番を設定する
フィルター設定部、および、前記撮影手段によって撮影
された複数のバンド帯域画像からスペクトル画像を算出
するスペクトル画像算出部を有する制御・処理装置とを
備えることを特徴とするスペクトル画像取得装置を提供
する。
【0009】また、上記目的を達成するために、本発明
は、被写体の撮影波長帯域を可変フィルターによって少
なくとも5つ以上のバンド帯域に分割した複数のバンド
帯域画像を撮影手段を用いて連続して撮影し、この撮影
した複数のバンド帯域画像からスペクトル画像を取得す
るための手順をコンピュータに実行させるプログラムで
あって、前記撮影波長帯域を分割して、前記バンド帯域
がいずれかに属する分割帯域を複数設定し、前記バンド
帯域画像を連続して撮影する際、撮影に用いる前記バン
ド帯域の属する前記分割帯域を撮影の度に変えることに
よってすべての前記分割帯域を連続して用いるように、
前記バンド帯域を変えながら前記撮影手段に前記バンド
帯域画像を撮影させる撮影手順と、この撮影手順で得ら
れた複数のバンド帯域画像の画素毎の信号値から分光反
射率分布を演算手段に算出させ、算出された分光反射率
分布を記憶手段に記憶させる分光反射率分布算出手順と
を備えたことを特徴とするプログラムを提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像撮影方法を実
施する、本発明のスペクトル画像取得装置の一例につい
て、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明
する。
【0011】図1には、本発明のスペクトル画像取得装
置の一例であるスペクトル画像取得装置10が示されて
いる。スペクトル画像取得装置10は、複数のバンド帯
域画像を撮影する撮影装置12とバンド帯域画像からス
ペクトル画像を求め、また、撮影装置12の動作を制御
する制御・処理装置14を有して構成される。
【0012】撮影装置12は、撮影レンズ16と、可変
フィルター18と、CCD撮像素子20を主に有する。
制御・処理装置14は、図示されないCPU(中央処理
ユニット)やメモリ26を有する周知のコンピュータに
よって構成され、ソフトウェアを実行することで、スペ
クトル画像算出部22と、フィルター設定部24を形成
するものである。勿論、制御・処理装置14は、スペク
トル画像算出部22やフィルター設定部24が専用回路
によって組まれた専用装置であってもよいし、一部分が
ソフトウェアで、一部分が専用回路で構成されたもので
あってもよい。なお、スペクトル画像算出部22やフィ
ルター設定部24の処理や制御は、図示されないCPU
によって実質的に行われ、あるいは、制御される。
【0013】撮影レンズ16は、被写体の光学像をCC
D撮像素子20の受光面に結像させるレンズであって、
F値や焦点距離・ズーム比、解像度、分光透過率等が考
慮された公知のものが用いられる。
【0014】可変フィルター18は、フィルター設定部
24からの指示に従って、例えば、図2に示すようなピ
ーク値を持つバンドパスフィルターを自在に形成するこ
とのできるフィルターであって、例えば、液晶チューナ
ブルフィルターが好適に用いられる。図2では、410
〜710nmの撮影波長領域を16のバンド帯域に分割
して設定した例を示している。このように、可変フィル
ター18によって分割されたバンド帯域毎の被写体像を
CCD撮像素子20に結像させて撮影し、被写体像のバ
ンド帯域画像を得る。ここで、被写体の撮影波長帯域
は、図2に示されるように、波長の長短に従って、41
0nm〜490nmの青色帯域(B帯域)と、490n
m〜585nmの緑色帯域(G帯域)と、585nm〜
710nmの赤色帯域(R帯域)との3つの分割帯域に
分けられ、撮影の度に撮影に用いるバンド帯域の属する
分割帯域が変わることによってすべての分割帯域が連続
して用いられるように、撮影の際のバンド帯域の順番が
設定される。バンド帯域の順番の詳細については、後述
する。
【0015】CCD撮像素子20は、半導体基板上に絶
縁膜を介して多数の電極を配列して形成された複数の撮
像素子によって構成され、可変フィルター18によって
形成されたバンドパスフィルターを透過したバンド帯域
の被写体像をCCD撮像素子20の受光面で受光して、
バンド帯域画像の画像信号を得る。撮影によって得られ
る画像信号は、制御・処理装置22のスペクトル画像算
出部22に送られる。上述したように、被写体像のバン
ド帯域画像はバンド帯域を変えて撮影するので、撮影の
度に、画像信号がスペクトル画像算出部22に送られ
る。CCD撮像素子20による撮影は、図示されないC
PUの指示によって行われる。
【0016】制御・処理装置22のスペクトル画像算出
部22は、CCDカメラ20で受光して得られたバンド
帯域画像の画像信号をA/D変換して画像データを得、
さらにDCオフセットの補正等を行って、バンド帯域画
像の画像データとし、分光反射率が既知の画像から画像
データ値とこの既知の分光反射率の値との関係を予め求
めた1次元ルックアップテーブルを用いて、上記画像デ
ータから分光反射率の値を算出する部位である。被写体
像のバンド帯域画像が、撮影の度に送られ、算出された
分光反射率の値が算出されるので、すべてのバンド帯域
画像が撮影されて分光反射率の値の算出が終了すると、
バンド帯域に対応した分光反射率の値をバンド帯域の数
だけ有する分光反射率分布が得られる。このような分光
反射率分布は、画素毎に得られるので、分光反射率分布
を画素毎に有するスペクトル画像を取得することができ
る。このようなスペクトル画像は、メモリ26に記録さ
れる。
【0017】制御・処理装置22は、上記処理加えて、
得られた分光反射率の値のノイズ成分を除去するノイズ
除去処理や可変フィルター18のフィルター温度の変動
に伴って波長をシフトして調整する波長シフト調整処理
や分光反射率分布を滑らかに補間する補間処理や分光反
射率分布のシャープネス劣化を復元するデコンボリュー
ション処理を含むものであってもよい。
【0018】フィルター設定部24は、可変フィルター
18のバンド帯域を設定すると共に、図示されないCP
Uから指示されてCCD撮像素子20が被写体像を撮影
する際、バンド帯域の設定を可変フィルター18に指示
する部位である。すなわち、フィルター設定部24は、
可変フィルター18に指示するバンド帯域の順番を予め
設定し、この順番に基づいてバンド帯域の設定を可変フ
ィルター18に指示する。バンド帯域の撮影の際の順番
は、撮影の度に図2に示すB帯域、G帯域およびR帯域
が順に変わるように、バンド帯域が設定される。
【0019】スペクトル画像取得装置10は以上のよう
に構成される。次に、本発明の画像撮影方法について、
スペクトル画像取得装置10の動作に基づいて説明す
る。
【0020】まず、フィルター設定部24に、図示され
ないキーボードやマウス等の入力ユニットからバンド帯
域の設定数が入力され、バンド帯域が設定される。例え
ば、410nm〜710nmを分割する撮影波長帯域と
し、この帯域が16分割される場合、図2のように、4
10nm、430nm、450nm、・・・、710n
mをバンド帯域の中心波長とするバンド帯域が16個設
定される。
【0021】一方において、撮影波長帯域、例えば、4
10nm〜710nmの帯域を分割して、バンド帯域が
いずれかに属する分割帯域を3つ、例えば、B帯域、G
帯域およびR帯域を設定する。バンド帯域がどの分割帯
域に属するかは、バンド帯域の中心周波数がどの分割帯
域に含まれるかどうかで判断する。そして、撮影の際の
バンド帯域の順番は、分光感度特性、例えば、図3に示
すXYZ表色系における2°視野等色関数x(λ)、y
(λ)およびz(λ)における感度が最も高くなる領域
を持つ帯域の撮影、例えば、B帯域中の最高感度バンド
帯域の撮影、すなわち、450nmを中心波長とするバ
ンド帯域の撮影と、G帯域中の最高感度バンド帯域の撮
影、すなわち、550nmを中心波長とするバンド帯域
の撮影と、R帯域中の最高感度バンド帯域の撮影、すな
わち、610nmを中心波長とするバンド帯域の撮影
を、最初に連続して行うように設定される。ここで、
R、GおよびB帯域中の最高バンド帯域とは、分光感度
特性、例えば分光感度分布をバンド帯域でそれぞれ積分
した値がR、GおよびB帯域のそれぞれの中で最も大き
いバンド帯域である。2°視野等色関数x(λ)、y
(λ)およびz(λ)の場合、それぞれの関数のバンド
帯域における積分値の合計がR、GおよびB帯域のそれ
ぞれの中で最も大きいバンド帯域である。
【0022】その次に、B、GおよびR帯域中で2番目
に大きな感度を持つバンド帯域の撮影を連続して行うよ
うに、例えば、430nmを中心波長とするバンド帯域
の撮影と、530nmを中心波長とするバンド帯域の撮
影と、590nmを中心波長とするバンド帯域の撮影と
を連続して行うように、バンド帯域の順番が設定され
る。次に、B、GおよびR帯域中で3番目に大きな感度
を持つバンド帯域の撮影、例えば、470nmを中心波
長とするバンド帯域の撮影と、570nmを中心波長と
するバンド帯域の撮影と、630nmを中心波長とする
バンド帯域の撮影とを連続して行うように、バンド帯域
の順番が設定される。このように、B、GおよびR帯域
の各々の中では、2°視野等色関数x(λ)、y(λ)
およびz(λ)における感度の高いバンド帯域のバンド
帯域画像程先に撮影する。
【0023】なお、可変フィルター18のフィルター特
性は、図2に示すように、短波長側程、分光透過率が低
くなるが、後述するように、1次元ルックアップテーブ
ルを用いて分光反射率を算出する際、分光透過率の高低
の影響は補正される。
【0024】このように、撮影波長帯域が、波長の長短
に従ってB、GおよびR帯域の3つに分類され、バンド
帯域を変えながら撮影する際、このバンド帯域の属する
B、GおよびRの帯域が撮影の度に順番に変わるよう
に、すなわち、図4に示すように、B帯域、G帯域、R
帯域のすべての分割帯域が連続して用いられるように、
バンド帯域の順番が設定される。また、B、GおよびR
帯域中では、大きな感度を持つバンド帯域の撮影程先に
行うように、バンド帯域の順番が設定される。勿論、
B、GおよびR帯域に広狭があり、B、GおよびR帯域
に属するバンド帯域の数も異なる場合があるため、バン
ド帯域の撮影がすべて終わった分割帯域では、この分割
帯域に属するバンド帯域の撮影はこれ以降において行わ
れない。従って、すべての撮影において、B、Gおよび
R帯域が撮影の度に順番に変わるようにバンド帯域の撮
影の順番が設定されるものではなく、撮影の度に、B、
GおよびR帯域が撮影の度に順番に変わる撮影が、すべ
てのバンド帯域画像の撮影の際の一部分において設定さ
れていればよい。また、B、GおよびR帯域の順番は、
R、GおよびB帯域の順番や、B、R、およびG帯域の
順番等、順番はどのように設定されてもよい。
【0025】また、本実施例では、バンド帯域の順番
は、B、GおよびR帯域中の最高感度バンド帯域が最先
であるように設定されるが、最高感度バンド帯域が最後
に撮影されてもよく、少なくとも、B、GおよびR帯域
中の最高感度バンド帯域の撮影が連続して行われれるよ
うに、撮影するバンド帯域の順番が設定されていればよ
い。あるいは、B、GおよびR帯域の各々において、分
光感度特性における感度の高いバンド帯域の順番に、あ
るいは、分光感度特性における感度の低いバンド帯域の
順番に、撮影するバンド帯域の順番が設定されていれば
よい。
【0026】また、本発明における、複数のバンド帯域
がいずれかに属する分割帯域は、本実施例のように、
B、GおよびR帯域に限定されるわけでなく、短波長帯
域、中波長帯域および長波長帯域であればよく、さら
に、波長の長短に従って、少なくとも2つ以上の分割帯
域が設定されれば、分割帯域の数は限定されず、2つや
4つや5つあるいはそれ以上であってもよい。
【0027】こうしてフィルター設定部24で設定され
たバンド帯域の順番に従って、可変フィルター18に4
50nmを中心波長とするバンド帯域が指示され、図2
に示すような450nmを中心波長とするバンドパスフ
ィルターが形成される。一方、撮影レンズ16および可
変フィルター18を透過した被写体像は、CCD撮像素
子20の受光面に結像されて撮影される。そして、45
0nmを中心波長とするバンド帯域画像の画像信号が得
られ、制御・処理装置14に送られる。
【0028】スペクトル画像算出部22では、送られて
きたバンド帯域画像の画像信号が、A/D変換されて画
像データが得られ、さらにDCオフセットの補正等を行
って、バンド帯域画像の画像データとし、分光反射率が
既知の画像から画像データ値とこの既知の分光反射率の
値との関係を予め求めた1次元ルックアップテーブルを
用いて、上記画像データから450nmを中心波長とす
るバンド帯域に応じた分光反射率の値が算出される。
【0029】次に、550nmを中心波長とするバンド
帯域が可変フィルター18に指示され、図2に示すよう
な550nmを中心波長とするバンドパスフィルターが
形成され、撮影レンズ16および可変フィルター18を
透過した被写体像は、CCD撮像素子20の受光面に結
像されて撮影される。そして、550nmを中心波長と
するバンド帯域画像の画像信号が得られ、制御・処理装
置14に送られる。スペクトル画像算出部22では、5
50nmを中心波長とするバンド帯域に応じた分光反射
率の値が算出される。
【0030】このように、設定されたバンド帯域の順番
にバンド帯域画像が撮影され、バンド帯域に応じた分光
反射率の値が算出されるので、最終的に、すべてのバン
ド帯域画像を撮影すると、画像の画素毎の分光反射率分
布が算出されので、分光反射率分布を画素毎に有するス
ペクトル画像が取得される。このようなスペクトル画像
は、メモリ26に記録される。さらに、得られた分光反
射率分布の各値のノイズ成分を除去するノイズ除去処理
や可変フィルター18のフィルター温度の変動に伴って
波長をシフトして調整する波長シフト調整処理や分光反
射率分布を滑らかに補間する補間処理や分光反射率分布
のシャープネス劣化を復元するデコンボリューション処
理を行ってもよい。
【0031】このように、2°視野等色関数x(λ)、
y(λ)およびz(λ)の感度が最も高いバンド帯域の
バンド帯域画像を少なくとも連続して撮影するので、被
写体が撮影中僅かに動いても、測色画像として再現した
場合に色ずれが発生しにくく、本来の被写体が有する分
光反射率分布を持ったスペクトル画像を忠実に取得する
ことができる。特に、撮影の際、最高感度バンド帯域を
最先に行うので、撮影開始時に被写体が有する分光反射
率分布を持ったスペクトル画像をより忠実に取得するこ
とができる。なお、上記実施例では、分光感度特性とし
て、2°視野等色関数x(λ)、y(λ)およびz
(λ)を用いたが、本発明においてはこれに限定され
ず、感光材の分光感度分布を用いてもよいし、撮影装置
等の画像を撮影する入力系の分光感度分布を用いてもよ
い。
【0032】
【実施例】上記方法で、図4に示すように、B帯域、G
帯域およびR帯域の順番に、それぞれの帯域中では、2
°視野等色関数x(λ)、y(λ)およびz(λ)の感
度の高い順に、屋外にある木を被写体としたバンド帯域
画像を撮影して、スペクトル画像を得た。一方、従来か
ら行われているように、波長の短い側から長い側に順
に、屋外にある木を被写体としたバンド帯域画像を撮影
して、スペクトル画像を得た。次に、CIED65を照明
光とし、CIED65の照明光の分光強度分布とスペクト
ル画像の分光反射率分布と2°視野等色関数を乗算して
410nm〜710nmの波長域で積分することによっ
て、XYZ表色系における3刺激値X、Y、Zを求め、
この3刺激値からCIEL* * * 色空間におけるL
* 値、a* 値およびb* 値を求めた。そして、このL*
値、a* 値およびb* 値を富士写真フイルム社製Pictro
graphy 3000のRGB色変換テーブルに入力してPictrog
raphy 3000に出力し、測色画像を得た。
【0033】得られた測色画像を3名の被験者に比較観
察させたところ、撮影被写体中の木の葉の部分が色づい
ているが、本実施例を用いて得られた測色画像の方が色
ずれが少なかった。なお、撮影時の屋外の風の強さは略
一定であったが、風の強さの変動の影響を受けていない
ことを確認するために、本実施例による方法と、従来の
方法によって撮影を交互に5回繰り返したが、上記結果
は変わらなかった。このように、本発明の効果は明白で
ある。
【0034】また、本発明は、上記スペクトル画像取得
装置10を作動させるための、コンピュータが実行可能
なプログラムを提供する。すなわち、撮影波長帯域を、
波長の長短に従って、少なくとも3つ以上の分割帯域、
例えばB帯域、G帯域およびR帯域に分割し、撮影の
際、撮影に用いるバンド帯域の属する分割帯域を撮影の
度に変えることによってすべての分割帯域を連続して用
いるように、例えば、B帯域、G帯域およびR帯域を順
に用いるように、可変フィルター18のバンド帯域を変
化させて撮影装置12にバンド帯域画像を撮影させる撮
影手順と、この撮影手順で得られた複数のバンド帯域画
像の画素毎の信号値から分光反射率分布をCPUに算出
させ、算出された分光反射率分布をメモリ26に記憶さ
せる分光反射率分布算出手順とを有するプログラムであ
る。上記各手順は、画像撮影方法の工程と同一の手順で
あるのでその説明は省略する。なお、このようなプログ
ラムは、CD−ROM等のコンピュータが読み取り可能
な公知の記録媒体に記録されるものであってもよく、あ
るいは、インターネット等を介して搬送されるものであ
ってもよい。
【0035】以上、本発明の画像撮影方法およびスペク
トル画像取得装置およびプログラムについて詳細に説明
したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の
要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更
を行ってもよいのはもちろんである。
【0036】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、被写体が
撮影中僅かに動いても、測色画像として再現した場合に
色ずれが発生しにくく、本来の被写体が有する分光反射
率分布を持ったスペクトル画像を忠実に取得することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスペクトル画像取得装置の一例であ
るスペクトル画像取得装置の概略の構成を示す構成図で
ある。
【図2】 図1に示されるスペクトル画像取得装置に用
いられる可変フィルターのフィルター特性を説明する図
である。
【図3】 本発明の画像撮影方法に用いられる分光感度
特性の一例である等色関数を示す図である。
【図4】 本発明の画像撮影方法で設定されるバンド帯
域の撮影の順番の一例を説明する図である。
【符号の説明】
10 スペクトル画像取得装置 12 撮影装置 14 制御・処理装置 16 撮影レンズ 18 可変フィルター 20 CCD撮像素子 22 スペクトル画像算出部 24 フィルター設定部 26 メモリ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体の撮影波長帯域を少なくとも5つ以
    上のバンド帯域に分割し、この複数のバンド帯域の各々
    に対応した被写体像を前記バンド帯域を変えながら連続
    して撮影して複数のバンド帯域画像を得る画像撮影方法
    であって、 前記撮影波長帯域を分割して、前記バンド帯域がいずれ
    かに属する分割帯域を複数設定し、 撮影に用いる前記バンド帯域の属する前記分割帯域を撮
    影の度に変えることによってすべての前記分割帯域を連
    続して用いるように、前記バンド帯域を変えながら被写
    体像を撮影する撮影工程を有することを特徴とする画像
    撮影方法。
  2. 【請求項2】前記撮影工程は、複数の前記分割帯域の各
    々の中で、所定の分光感度特性における感度が最も高く
    なる、複数の前記分割帯域の各々に対応した最高感度バ
    ンド帯域の撮影を、連続して行うことを特徴とする請求
    項1に記載の画像撮影方法。
  3. 【請求項3】前記撮影工程は、複数の前記分割帯域各々
    において、所定の分光感度特性における感度の高いバン
    ド帯域の順番で、あるいは、前記分光感度特性における
    感度の低いバンド帯域の順番で、撮影することを特徴と
    する請求項1または2に記載の画像撮影方法。
  4. 【請求項4】前記分光感度特性は、XYZ表色系におけ
    る等色関数x(λ)、y(λ)およびz(λ)の特性で
    あることを特徴とする請求項2または3に記載の画像撮
    影方法。
  5. 【請求項5】前記分割帯域は、短波長帯域、中波長帯域
    および長波長帯域の3つの帯域であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の画像撮影方法。
  6. 【請求項6】前記バンド帯域画像は、このバンド帯域画
    像から分光反射率を求めることによってスペクトル画像
    を取得するために用いられることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の画像撮影方法。
  7. 【請求項7】被写体の撮影波長帯域を少なくとも5つ以
    上のバンド帯域に分割する可変フィルターと、 この可変フィルターを通過した被写体像を前記バンド帯
    域を変えながら連続して撮影して複数のバンド帯域画像
    を得る撮影手段と、 前記撮影波長帯域を分割して、前記バンド帯域がいずれ
    かに属する分割帯域を複数設定し、撮影に用いる前記バ
    ンド帯域の属する前記分割帯域を撮影の度に変えること
    によってすべての前記分割帯域を連続して用いるよう
    に、前記可変フィルターのバンド帯域の順番を設定する
    フィルター設定部、および、前記撮影手段によって撮影
    された複数のバンド帯域画像からスペクトル画像を算出
    するスペクトル画像算出部を有する制御・処理装置とを
    備えることを特徴とするスペクトル画像取得装置。
  8. 【請求項8】被写体の撮影波長帯域を可変フィルターに
    よって少なくとも5つ以上のバンド帯域に分割した複数
    のバンド帯域画像を撮影手段を用いて連続して撮影し、
    この撮影した複数のバンド帯域画像からスペクトル画像
    を取得するための手順をコンピュータに実行させるプロ
    グラムであって、 前記撮影波長帯域を分割して、前記バンド帯域がいずれ
    かに属する分割帯域を複数設定し、前記バンド帯域画像
    を連続して撮影する際、撮影に用いる前記バンド帯域の
    属する前記分割帯域を撮影の度に変えることによってす
    べての前記分割帯域を連続して用いるように、前記バン
    ド帯域を変えながら前記撮影手段に前記撮影させる撮影
    手順と、 この撮影手順で得られた複数のバンド帯域画像の画素毎
    の信号値から分光反射率分布を演算手段に算出させ、算
    出された分光反射率分布を記憶手段に記憶させる分光反
    射率分布算出手順とを備えたことを特徴とするプログラ
    ム。
JP2001078973A 2001-03-19 2001-03-19 画像撮影方法およびスペクトル画像取得装置およびプログラム Withdrawn JP2002281513A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001078973A JP2002281513A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 画像撮影方法およびスペクトル画像取得装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001078973A JP2002281513A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 画像撮影方法およびスペクトル画像取得装置およびプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002281513A true JP2002281513A (ja) 2002-09-27

Family

ID=18935500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001078973A Withdrawn JP2002281513A (ja) 2001-03-19 2001-03-19 画像撮影方法およびスペクトル画像取得装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002281513A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005057541A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 分光カメラヘッド
KR100755680B1 (ko) 2006-06-26 2007-09-05 삼성전자주식회사 색 변환 장치 및 방법
JP2009033222A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Casio Comput Co Ltd 撮像装置、撮像装置制御プログラム及び撮像装置制御方法
WO2012157419A1 (ja) * 2011-05-17 2012-11-22 オリンパス株式会社 撮像装置およびこれを備える顕微鏡システム
WO2013111824A1 (ja) * 2012-01-27 2013-08-01 オリンパス株式会社 画像処理装置、撮像装置及び画像処理方法
WO2013125398A1 (ja) * 2012-02-20 2013-08-29 オリンパス株式会社 撮像装置及びフォーカス制御方法
JP2015161512A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 セイコーエプソン株式会社 電子機器及び電子機器の制御方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005057541A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 分光カメラヘッド
KR100755680B1 (ko) 2006-06-26 2007-09-05 삼성전자주식회사 색 변환 장치 및 방법
US8363931B2 (en) 2006-06-26 2013-01-29 Samsung Electronics Co., Ltd. System, medium, and method converting colors
JP2009033222A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Casio Comput Co Ltd 撮像装置、撮像装置制御プログラム及び撮像装置制御方法
WO2012157419A1 (ja) * 2011-05-17 2012-11-22 オリンパス株式会社 撮像装置およびこれを備える顕微鏡システム
JP2012244277A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Olympus Corp 撮像装置およびこれを備える顕微鏡システム
US9528878B2 (en) 2011-05-17 2016-12-27 Olympus Corporation Imaging apparatus and microscope system having the same
WO2013111824A1 (ja) * 2012-01-27 2013-08-01 オリンパス株式会社 画像処理装置、撮像装置及び画像処理方法
WO2013125398A1 (ja) * 2012-02-20 2013-08-29 オリンパス株式会社 撮像装置及びフォーカス制御方法
JP2015161512A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 セイコーエプソン株式会社 電子機器及び電子機器の制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11463605B2 (en) Devices and methods for high dynamic range video
US8803994B2 (en) Adaptive spatial sampling using an imaging assembly having a tunable spectral response
US7969483B2 (en) White balance control method, imaging apparatus and storage medium storing white balance control program
JP3673549B2 (ja) カラーネガティブ走査及び原シーンのカラーへの変換
US8629919B2 (en) Image capture with identification of illuminant
KR20120073159A (ko) Hdri(high dynamic range imaging)을 위해 일시적으로 조정된 노출 브라케팅
JP4328424B2 (ja) 画像変換方法
JP2000013747A (ja) 複数段電子動画取得および処理システム及び方法
US7053935B2 (en) Apparatus and method for accurate electronic color capture and reproduction
JP2007278950A (ja) マルチバンド撮像装置およびカラーフィルタの特性設定方法
US7327876B2 (en) Image processing device
Hubel Foveon technology and the changing landscape of digital cameras
JP2002281513A (ja) 画像撮影方法およびスペクトル画像取得装置およびプログラム
JP4295149B2 (ja) 色シェーディング補正方法および固体撮像装置
JP2002271804A (ja) カラー画像撮像装置
JP2002296114A (ja) 分光反射率画像の取得方法、撮影装置および分光反射率画像取得システム
JP2011146893A (ja) 画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラム
JPH10142053A (ja) 分光反射率測定装置における補正方法
JP2005167444A (ja) 分光特性推定を行なう画像処理装置
JP4323043B2 (ja) 固体撮像装置および光学フィルタ
JP4460717B2 (ja) 色調整装置
JP2010193380A (ja) 撮影装置、色変換処理装置、サーバ情報処理装置、クライアント情報処理装置、およびサーバ情報処理装置における画像データ処理方法、およびクライアント情報処理装置における色変換処理方法
Allen et al. Digital cameras and scanners
JP2001005046A (ja) マルチバンドカメラ
JP4101438B2 (ja) 色調整装置および色調整方法並びにその方法を実行するためのプログラムを記録した記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080603