JP4323043B2 - 固体撮像装置および光学フィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像装置および光学フィルタに関し、たとえば、色再現性に優れた画像入力装置および画像処理装置等に用い、特に、忠実な色再現性の潜在能力を有するディジタルスチルカメラやムービーカメラ等に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
カラー撮像画像を得る際に、ユーザからは、一般的に解像度をより一層向上させるとともに、この画像に対して忠実な色(特に、忠実な色相)に表現させたいという強い要求がある。このような色再現性の好ましい画像を得るには、原刺激の種類やその相対強度に依存して決定される、等色関数と同じ形の分光感度にしておくとよいことが知られている。
【0003】
また、よく知られているように原刺激を実在する色から選ぶとその等色関数には、負の感度が含まれる。負の感度は、実際の分光感度では実現できない感度である。
【0004】
一方、近年、CCD (Charge Coupled Device)を代表とする固体撮像素子を用いたディジタルカメラは、搭載するピクセルの数、すなわち画素数を飛躍的に増大させている。この画素数の増大にともなって、得られる画像の解像度(または解像力)も著しい向上をみせている。この解像度の向上だけにとどまらず、ディジタルカメラは画質評価のもう一つの大きな項目である色再現性の改善も望まれている。しかもディジタルカメラは、この色再現性に関して、原理的に、銀塩写真よりも忠実な色再現性を達成できる能力を秘めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現状は、第1に前述した色再現に用いる色G の分光感度について検討してみると、色G の分光感度は、これまで理想とされる分光感度が得られるようには設計されていなかった。従来の設計では、色G の分光感度の特性のうち、短波長側のゆるやかな傾斜で感度を低下させる裾引き、いわゆるブロードニング化が色再現性に悪影響をもたらしている。この影響の改善にはリニアマトリクスを導入して分光感度の色G と色B の引き算を行うとよいことが知られている。しかしながら、このような信号処理は、信号のS/N 比を悪化させ、さらに、たとえば補間処理で得られた値が示す本来ない色の演算処理を行うことから偽色も悪化する等の問題を生じてしまう。
【0006】
また、第2に、前述したようにディジタルカメラにおける色再現性の潜在能力は原理から明らかではあるが、まだ十分な検討がなされていない。この結果、ディジタルカメラから得られた画像は、銀塩写真に及ばない画質レベルのままになっている。
【0007】
これらの問題点について具体的な例を挙げて簡単に説明する。たとえば、国際電気通信連合の勧告709 (International Telecommunications Union Recommendation 709: ITU-R709)により規定されている標準CRT (Cathode Ray Tube:冷陰極線管)に対応した等色関数には、前述した負の分光感度が色R, G, B のいずれにも存在することから、忠実な色再現はこれまで述べてきたように実現できない。これの対処方法としては、色R, G, B 間で演算処理(たとえば、リニアマトリクス処理(線形変換)の適用)を行うことで分光感度の負の領域を発生させることができる。
【0008】
しかしながら、モザイク型のマイクロフィルタを用いる単板式のディジタルカメラの場合に、忠実な色再現を重視したリニアマトリクスの係数を用いて演算処理を施すと、画像に偽色が発生し、画質を悪化させる。この偽色を防止するには、結果的に、色G の信号から色R や色B の信号を引く処理が禁止される。
【0009】
一方、3板式のディジタルカメラの場合、(G-R),(G-B)が許される。ところが、これらの色R, G, B 間の減算処理は、信号のS/N 比を劣化させる。このため、得られる画像は、いわゆるざらつき感の目立つ絵柄になってしまう。
【0010】
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、画像に対して忠実な色相再現および高彩度再現を行うとともに、これまで以上に画像のS/N 比と感度を向上させることのできる固体撮像装置および光学フィルタを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するために、入射光を色分解手段により分光し、それぞれに分光した入射光を光電変換する撮像手段により電気信号に変換し、変換した信号に信号処理を施す固体撮像装置において、色分解手段は、入射光を色分解するうち、色G の分光感度のピークを100 とする相対感度で表した際に、このピークの波長よりも短波長側における相対感度80と相対感度20との間の色G の分光感度特性の傾きを2.0 以上の値とする分光感度特性を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の固体撮像装置は、色分解手段のうちの色G の色フィルタを分光感度特性に所定の傾きが得られるように設計することにより、分光感度特性を表す曲線のピーク波長に対する短波長側での傾斜が急峻になるとともに、結果的に波長470nm 以下での分光感度(相対感度)が20以下になり、これらにより、色相の忠実性および彩度を高めることができる。
【0013】
また、本発明は上述の課題を解決するために、入射光を色分解する手段により分光し、それぞれに分光した入射光を電気信号に変換する撮像素子に、この分光した光を入射光として供給する光学フィルタにおいて、入射光を色分解するうち、色G における分光透過濃度を該色G のピーク透過率の波長に対する分光透過濃度値で規格化した際に、この色G の波長470nm にて規格化した比率が10以上、かつ波長485nm にて3以下の特性を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の光学フィルタにより、色相の忠実性および彩度が高まる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明による固体撮像装置の実施例を詳細に説明する。
【0016】
本発明の固体撮像装置は、色分解フィルタのうちの色G に分光感度特性を所定の傾きが得られるようにすることにより、分光感度特性を表す曲線がピーク波長に対する短波長側での傾斜を急峻になるとともに、結果的に波長470nm 以下での分光感度が20以下になり、色相の忠実性および彩度を高めることに特徴がある。
【0017】
この固体撮像装置をディジタルスチルカメラ10に適用した場合について説明する。また、本発明と直接関係のない部分について図示および説明を省略する。ここで、信号の参照符号はその現れる接続線の参照番号で表す。
【0018】
ディジタルスチルカメラ10には、図1に示すように、撮像系10A 、信号処理系10B 、駆動信号生成部10C 、信号出力系10D 、モード指定部10E およびシステム制御部12が備えられている。
【0019】
撮像系10A には、撮像レンズ102 、撮像部104 、ピント調整機構を含むAF調整部106 および絞り機構を含むAE調整部108 が備えられている。この他、図示しないが撮像部104 の入射光の側に入射光を完全に遮光するためシャッタ機構を含めてもよい。撮像レンズ102 は、被写界からの入射光を撮像部104 の受光面上に焦点を結ぶように集光する光学系である。
【0020】
撮像部104 は、供給される入射光を光電変換する受光素子(図示せず)で受光面が形成されるように行方向および列方向に2次元配列されている。また、配列は受光素子のそれぞれのうちで、斜めに隣接する素子のピッチを行方向および列方向に1/2 ずつずらした相互の位置関係に配された配置のハニカム型でもよい。撮像部104 には、受光素子より入射光の側に入射光を色分解する色フィルタ104aが受光素子のそれぞれに対応し、単板で一体的に形成されている。この色フィルタ104aの配設により、受光素子には、たとえば、三原色RGB というそれぞれの色の属性を有するように色分解された入射光が入射することになる。この関係は撮像部104 において一体的に形成されている。色フィルタR, G, B の配列は、たとえば、単に色G だけに着目して読み出す場合等で読み出す信号電荷の位置関係が重要な意味を持つことになる。撮像部104 は、撮像信号10a を信号処理系10B に出力する。色フィルタ部104aの分光感度特性、特に色G については後段で詳述する。
【0021】
撮像部104 は、図示しないが後述する駆動信号生成部10C からそれぞれ出力される駆動信号10b に応動する。各受光素子は、電荷結合素子(Charge Coupled Device:以下、CCD という)で構成されている。受光素子には、受光素子に隣接配設された転送素子、すなわち垂直転送素子との間に、受光して変換した信号電荷を漏らさないように信号読出しゲート(トランスファゲート)が形成されている。信号読出しゲートは電極を介して供給される垂直駆動信号に含まれるフィールドシフトパルスの有無に応動してゲートの開閉を行うことにより信号電荷を受光素子から垂直転送路に転送する。垂直転送路は、読み出した信号電荷を列方向、すなわち垂直方向に順次転送する。垂直転送により、信号電荷はラインシフトして行方向の転送素子、すなわち水平転送路に供給される。水平転送路は、供給される水平駆動信号に応動してこの信号電荷10a をアンプを介して前述したように信号処理系10B に出力する。
【0022】
AF調整部106 は、ピント調整機構(具体的には図示せず)により被写体とカメラ10との距離を測距して得られた情報に応じて撮像レンズ102 を最適な位置に配するようにこの位置調整を行う。このとき、測距情報の算出とこの測距情報からの制御量は、システム制御部12で処理される。この結果、供給される制御信号12a に応じてAF調整部106 は、ピント調整機構を駆動信号106aにより駆動させ、撮像レンズ102 を矢印A 方向に光軸に沿って移動させている。
【0023】
また、AE調整部108 は、被写体を含む被写界の測光値の算出が行われるシステム制御部12内に設けられる露光制御部(図示せず)からの制御により絞り機構の絞り位置を変位させ、入射する光束量を調整する。測光は、撮像信号の一部を用いている。この場合もシステム制御部12で測光値に基づいて露光量が算出され、この露光量になるように絞り値とシャッタ速度値を制御する制御信号12a をAE調整部108 に供給する。AE調整部108 は、この制御信号12a に応じて絞り機構およびシャッタ機構に駆動信号108aを供給し、それぞれ絞り値とシャッタ速度値が所定の値になるように調整している。この調整により露出を最適にすることができる。
【0024】
信号処理系10B には、前処理部110 、A/D 変換部112 、信号処理部114 、バッファ部116 および圧縮/伸張処理部118 が備えられている。また、信号処理系10B には、システム制御部12から上述した各部をモードに応じて制御するように制御信号12b が供給されるとともに、駆動信号生成部10C からそれぞれの動作に対応したタイミング信号10c が供給されている。図1のタイミング信号10c は複数の種類の信号線を表している。前処理部110 は、たとえば、供給される信号電荷10a に対して相関二重サンプリング(CDS )処理を施して雑音の低減を図ったり、信号にガンマ補正を施し、この信号10a を増幅させてA/D 変換部112 に出力する。これら前処理は、タイミング信号10c に同期して行う。ガンマ補正は、この位置に限らず後段の信号処理部114 で行ってもよい。
【0025】
A/D 変換部112 は、あらわに図示しないがシステム制御部12からの制御信号12b およびタイミング信号10c を用いて前処理部110 を介して供給されるアナログ信号10d をサンプリングし、量子化したディジタル信号(または画像データ)10e にする。タイミング信号10c は、高速処理する場合クロック信号を供給してもよい。変換したディジタル信号10e が信号処理部114 に供給される。
【0026】
信号処理部114 には、ディジタル信号10e に施す白バランス調整等のように各信号処理を行う構成を含むとともに、リニアマトリクス(Linear-MaTriX: L-MTX)回路114aおよび色差マトリクス(Color difference-MaTriX: C-MTX)回路114bが備えられている。L-MTX 回路114aは、供給されるディジタル信号10e の色再現が等色関数に近づくようにディジタル信号10e ( またはデータ)に演算処理を施す回路である。この処理において設定する係数の大きさが自由に設定できるほど、忠実な色相再現がし易くなる。たとえば、ITU-R709で規定されている標準CRT の原色に対応させた等色関数は、図2に示す分光感度(色B の曲線20: 色G の曲線22: 色R の曲線24)となる。実際には色フィルタ部104aを透過させ、得られる各透過光からの信号にL-MTX 処理を施すことにより、原色R, G, B の分光感度の形状が等色関数に近いほど、忠実な色相再現が行われる。
【0027】
得られるディジタル信号10e が三原色R, G, B の場合、演算処理に用いる乗算係数は、3行3列の要素に対応して計、9個である。具体的には、
L-MTX は
【0028】
【数1】
である。
【0029】
ここで、各演算処理の要素には、a+b+c=1, d+e+f=1, g+h+i=1 の関係がある。ところで、これらの要素のうち、非対角項の要素(b, c, d, f, g, h)の値は、できるかぎり小さい方の値が好ましい。たとえば、モザイク状のフィルタ配列を適用した場合、係数が大き過ぎると偽色が悪化する虞があるからである。
【0030】
この演算処理によって等色関数の負の分光感度を生成するには、L-MTX 処理を行う前に、この生成する波長域での分光感度をゼロにしておくとよい。特に、色G の分光感度を、図2の場合、波長470nm 以下と波長610nm 以上でゼロにすることが重要である。なぜなら偽色防止の観点から(G-R)と(G-B)は禁止されているからである。この波長域での分光感度の関係は図3の相対感度で表される。色R と色B の相対感度は、それぞれ破線で示す(曲線24a, 20a)。また、色G における解としては2つの相対感度曲線を示す。すなわち、相対感度の実線で示す曲線22a,太い破線で示す曲線22b である。また、図1に示すようにL-MTX 回路114aは偽色の発生が気になる場合、選択的に演算を行わないように動作を停止させ、C-MTX 回路114bに信号を供給して演算処理するようにしてもよい。
【0031】
C-MTX 回路114bは、従来から行われてきた輝度データと、2つの色差データを演算により生成する回路である。C-MTX 回路114bでは、ここでのC-MTX における要素、すなわち左上から右下に向かう対角項および右上から左下に向かう非対角項の有無に応じた演算処理が行われる。これら演算処理における設定およびそれにともなって得られる色相については後段で説明する。
【0032】
この他、図示しないが信号処理部114 は、一般的に行われる自動絞り調整(AE)、白バランス調整(AWB )、アパーチャ補正等を行った後、さらに信号処理を2つのモードそれぞれに応じて施す。すなわち、ここでのモードとは、後述するモード指定部10E のレリーズシャッタ124 で設定されたモードを示し、少なくとも得られた静止画を信号出力系10D の記録再生部122 に取り込む静止画撮影モードと単に撮像系10A のAFにおける測光制御モードの2つを示す。また、本実施例で静止画撮影モードは、後述するキースイッチ126 で記録容量や記録する画質に応じてたとえば、3種類(全画素、2ライン間引き、およびフレーム読出し)設定する。測光制御モードは、高速性の要求から2ライン間引き読出しに設定する。この構成では3種類のモードに限定されるものでなく、1/4 間引きを行ってもよい。ガンマ補正処理は、ここで行ってもよいし、さらに後段で行ってもよい。
【0033】
ディジタルスチルカメラ10において、現在、いずれのモードが選択されているかは前述した制御信号10b により制御される。このシステム制御部12の制御により、信号処理部114 では上述した信号処理の他に静止画撮影モードで所定のディジタルに伴う信号処理、たとえば、輝度信号の高帯域化等も施される。一方、信号処理部114 では測光制御モードにおいて、供給される信号10e がディジタルであることを考慮してシステム制御部12により撮像部104 からの信号読出しを、たとえば、他のモードに比べて速く読み出す制御およびその処理等が行われる。信号処理部114 は、静止画撮影モードでの信号処理によって撮像部104 からの撮像信号10a を記録可能な映像信号にしている。そして、信号処理部114 は、表示・記録が選択されたモードの信号10f をバッファ部116 に出力する。
【0034】
バッファ部116 は、前述した信号処理部114 から供給される映像信号10f を所定の振幅に増幅するとともに、記録時における時間調整の機能なども有している。バッファ部116 は、システム制御部12内に配される記録制御部(図示せず)の制御により信号出力系10D および/または圧縮/伸張処理部118 に画像10g を出力している。
【0035】
圧縮/伸張処理部118 は、画像を記録する場合、システム制御部12からの制御信号12b により画像信号10g を取り込む。供給された画像信号10g には、たとえば、JPEG(Joint Photographic coding Experts Group )規格に基づく圧縮処理が施される。また、記録再生部122 から記録されていた信号10h を読み出して再生する場合、上述した圧縮処理の逆変換等の信号処理を施すことによって元の画像信号を再生し、具体的に図示していないが復元した画像信号を表示部120 に供給し、表示させている。
【0036】
駆動信号生成部10C には、図示しないタイミング信号生成部およびドライバ部が含まれる。タイミング信号生成部は、たとえば、現行の放送方式(NTSC/PAL)でディジタルスチルカメラ10が駆動するように発生させた原発振のクロックを基に同期信号を生成して信号処理系10B に供給する。すなわち、タイミング信号生成部は、前処理部110 、A/D 変換部112 、信号処理部114 、バッファ部116 および圧縮/伸張処理部118 にサンプリング信号や書込み/読出し信号の動作基準となるクロックとしてタイミング信号をそれぞれ供給している。タイミング信号が共通化できる場合、タイミング信号生成部の構成部品が少なくて済む。
【0037】
タイミング信号生成部は、原発振のクロックから同期信号を生成し、さらにこれらの信号を用いて生成した各種のタイミング信号をドライバ部に出力している。生成されるタイミング信号には、撮像部104 で得られた信号電荷の読出しに用いるタイミング信号、たとえば、垂直転送路の駆動タイミングを供給する垂直タイミング信号、水平転送路の駆動タイミングを供給する水平タイミング信号、フィールドシフトやラインシフトさせるタイミング信号等がある。また、AF調整部106 、AE調整部108 の動作を制御する際にも駆動信号生成部10C からの信号を用いている(ここではその信号線をそれぞれあらわには図示せず)。このように各種の信号を前述した各部に出力するとともに、タイミング信号生成部は、垂直タイミング信号と水平タイミング信号とをドライバ部に供給する。測光制御モードが選択された際にタイミング信号生成部は、システム制御部12からの制御信号12c によりタイミング信号の生成を選択的に切り換える。
【0038】
ドライバ部は、それぞれの供給されるタイミングで駆動信号10b を生成する。一般的に、信号読出しする速度変更は、モードに応じてドライバ部から出力される垂直駆動信号が撮像部104 に供給され、たとえば、画面全体に対する駆動、色の選択的な駆動、色および領域を指定した駆動といった間引き読出し等が行われることによって速度の変更が施される。
【0039】
ドライバ部は、特にモードが測光制御モードに設定された際に対応した駆動信号が撮像部104 に供給され、たとえば、画面全体に対する駆動、本実施例では色配置について具体的に説明していないが、この配置に応じた色の選択的な駆動、色および領域を指定した駆動が行われることによって速度の変更が施される。ドライバ部は、垂直タイミング信号とトランスファゲート信号とを用いて3値の駆動信号を生成している。
【0040】
信号出力系10D には、表示部120 および記録再生部122 が備えられている。表示部120 には、たとえば、ディジタルRGB 入力によるVGA (Video Graphics Array)規格の液晶表示モニタなどが備えられている。記録再生部122 は、磁気記録媒体、メモリカード等に用いられる半導体メモリ、光記録媒体、または光磁気記録媒体に供給される映像信号10h を記録する。また、記録再生部122 は、記録した映像信号10h を読み出して表示部120 に表示させることもできる。なお、この記録再生部122 が記録媒体を着脱自在にできる場合、記録媒体だけ取りはずして外部の装置で記録した映像信号を再生表示させたり画像を印刷させるようにしてもよい。これらは、制御信号12d により制御される。
【0041】
モード指定部10E には、レリーズシャッタ124 およびキースイッチ126 が備えられている。レリーズシャッタ124 は、本実施例において、2段押し機能を備えている。すなわち、第1段の半押し状態では、測光制御モードを指定して、システム制御部12にこのモード設定がなされていることを信号として供給し、第2段の全押し状態では、画像の取込みタイミングをシステム制御部12に提供するとともに、この操作によりシステム制御部12に画像の記録設定(静止画撮影モード)がなされたことを信号として供給する。これらのモードは、信号線124aを介してシステム制御部12に供給されている。
【0042】
また、キースイッチ126 は、モード設定・項目・画像の選択等を行う。特に、モード設定は前述したように全画素、2ライン間引き、およびフレーム読出しの中からいずれか一つを選択している。この選択した情報も信号線126aを介してシステム制御部12に送られる。
【0043】
システム制御部12は、カメラ全体の動作を制御するコントローラである。システム制御部12には、中央演算装置(CPU )が含まれている。システム制御部12は、レリーズシャッタ124 からの入力信号(または指定信号)124aによりどのモードが選択されたかの判断を行う。また、システム制御部12は、キースイッチ126 からの選択情報126aにより、カメラの画像信号に対する処理等の制御を行う。このように供給された情報に基づいてシステム制御部12は、この判断結果を基に制御信号12c を供給して駆動信号生成部10C の動作を制御する。システム制御部12には、図示しないが記録制御部を設けている。記録制御部は、システム制御部12からの制御信号12b に従いバッファ部116 への入出力および制御信号12d に従い信号出力系10D の記録再生部122 の動作を制御している。
【0044】
次に、前述した色フィルタ部104aのうち、色G の色フィルタについて説明する。色R, Bの色フィルタは従来のものを用いる。図1に具体的に色フィルタ部104aの色G フィルタは示していない。この色G フィルタは、前述した撮像部104 をつくる場合、いわゆるピグメントイエロー150 (PY150)、ピグメントグリーン7 (PG7)、ピグメントグリーン36(PG36)の3種類の顔料を混合したカラーレジストを用いた。混合したカラーレジストは、本実施例でピーク波長を 530±15nmにし、より好ましくはピーク波長を 530±10nmにする。
【0045】
色G の分光感度は、たとえば、ピーク波長に対する短波長側の分光感度特性を図4に示すように、上述した短波長側の感度50の点30を支点に分光感度特性を矢印B が示す反時計周りに回転させる。この回転により、分光感度特性の傾斜は急峻になる。この分光感度特性22G は、実際には等色関数の形状から解離するものである。にもかかわらず、驚くべきことに色相の忠実性および彩度がこれまでの色G の分光感度を用いたときに比べて高くなる。なお、図4の点30は、波長500nm を示しているが、これより短波長側の波長495nm 以下、さらには波長490nm 以下であることが色G 感度を高くする上で好ましい。
【0046】
また、ピーク波長に対して、短波長側の波長495nm以上、かつ、長波長側の波長575nm 以下の波長領域で感度が50以上になっている。長い波長領域の例としては、波長580nm で感度50以上あり、さらに波長585nm でこの感度以上あると高い色G の感度が得られる。これら短波長側および長波長側の感度50の点をそれぞれ短波・長波へ拡げることを同時に行うことが忠実な色相再現の点で好ましい。
【0047】
忠実な色再現を行う上で等色関数における負の感度領域を補償しようとする考えが以前から提案されている。この最初の提案された近似方法の一つがエプスタイン近似(Epstein approximation )である。この提案は、”Epstein, d. W.: Colorimetric analysis of RCA color television system, RCA Rev., 14, pages 227-258 (1953 ) ”にある。この提案における基本的な考え方は、図6に示すように色G に対する分光感度特性曲線SG(λ)のうち、斜線領域42を負の感度を示す領域面積と同じにして引いた特性曲線にする直観的な近似方法である。このため、特性曲線の半値幅は狭くなる。
【0048】
エプスタイン近似の結果を図7に示す。図7では、被写体の色を記号(●)で表し、近似結果の再現色の位置を矢印の先とする。この図からわかるように高彩度の青色については色相がグリーン味にシフトしてしまう。
【0049】
これに対して、本実施例では、図4の支点30を軸に回転させて急峻にしたものであり、したがって、半値幅は狭くならず、感度低下を引き起こさない。また、本発明では、後述するように高彩度の青色の色相はむしろ忠実に再現されるという点においてもエプスタイン近似とは異なるものである。
【0050】
換言すると、この特性曲線を形成する手法として、ピーク感度(相対感度100 )の波長に対して短波長側の相対感度80と相対感度20の点で結んで得られる 1nmあたりの傾きで規定することができる。本実施例の特性曲線44, 46は、ピーク波長が異なるがこの傾きを、それぞれ3.13, 3.43にしている。従来の特性曲線48では、傾きが1.14である(図8を参照)。
【0051】
また、本実施例における特性曲線44, 46に対して半値幅を狭くした場合の特性曲線62を図8に示す。このときの傾斜は4.0 である。この特性曲線62について後段での総合的な評価にも用いる。
【0052】
これまで色G の分光感度特性を用いて説明してきたが、色フィルタの分光透過特性によって本発明を説明する。この概念を表すパラメータとして、ピーク透過率の波長の分光透過濃度で各波長の分光透過濃度を規格化した透過濃度比(以下、透過濃度比という)を用いる。ここで、透過率はT (%) とし、ピークの透過率をTP% とする。透過濃度比は式(2)
【0053】
【数2】
透過濃度比=log10 (T/100 )/log10(TP/100) ・・・(2)
で表される(図9を参照)。本実施例で提案している色G の色フィルタは、図9の太い実線44である。また、図9には、前述した半値幅を狭くした特性曲線62や本実施例と若干異なる色G フィルタ候補の特性曲線64も示す。図から明らかなように従来の特性曲線48が特性曲線44, 64に比べていかにゆるやかな傾斜で濃度が濃くなっているかがわかる。そして、色G の色フィルタの特性曲線は、点D が示すように波長470nm でこの透過濃度比を10以上、好ましくは12以上の値になるように特性を採る。この条件に加えて、波長500nm で透過濃度比を3以下、好ましくは2.5 以下にするとよい。
【0054】
このような分光透過特性を有する色G の色フィルタ、その他色R, Bの色フィルタを介して撮像部104 の撮像素子(CCD)における分光感度特性は、図10の相対感度で表される。本実施例における色G に対する撮像素子の分光感度特性は、色G の色フィルタの特性を反映した特性曲線66になっている。色B, Rの特性曲線および従来の相対感度曲線は、それぞれ、符号68, 70および72で示す。本実施例の撮像素子の色G 分光感度は、明らかに波長470nm 以下で相対感度が20以下である。より好ましくは相対感度を10以下にするとよい。
【0055】
図10が示すように、色G の色フィルタはこれまで述べてきた条件を満足していることがわかる。波長470nm 以下の波長で色G の感度を実質上ゼロにすることで、この波長領域で色G の等色関数が負になっているにもかかわらず、負の特性を生じさせるリニアマトリクスが使えなくても色相の忠実再現および彩度を向上させる再現がもたらされる。
【0056】
本実施例に示した色G の色フィルタの特性は、従来の色G の分光感度と短波長側で特性形状が異なっているが、長波長側の特性は、波長610nm 以上の長い領域で従来の特性と同程度に感度低下させている。具体的な数値を挙げると、波長610nm 以上で相対感度20以下にするとよい。
【0057】
ところで、このような長波長側の特性にすることが難しい場合、撮像素子のパッケージ、ディジタルカメラまたはディジタルムービーカメラには、たとえば、図11に示す波長660nm 以上を遮断する、赤外(IR)カット蒸着フィルタ(以下、赤外フィルタという)を赤外フィルタ104bとして用いるとよい(図1を参照)。搭載する位置は図1の位置に限定されるものではない。
【0058】
この特性の赤外フィルタを組み込んでいる場合、波長660nm 以上で感度が高くても実質的に問題が生じない。また、図示していないが撮像素子は赤外領域にも感度があるので、赤外フィルタは1100nmまで入射光をカットするものがよい。赤外光の透過率は10% 以下にするとよく、より好ましくは5%以下が望ましい。本実施例で使用の赤外フィルタは図11の特性曲線74でわかるように波長660nm にて透過率50% であるがこの特性に限定されるものではない。また、破線で示した特性曲線76は、カメラレンズの分光感度特性を示している。
【0059】
具体的には図示していないが、長波長側だけに限らず、短波長の波長380nm 以下においても感度がないようにすることが好ましい。実質的に、たとえば、CCD のような撮像素子において固有の感度がこの紫外領域にそれほどにはないことが知られているが、紫外カットフィルタを組み合わせる構成にしてもよい。
【0060】
たとえば、3板式の電子カメラのようにリニアマトリクスが使える場合でもこのような色G フィルタを用いると、リニアマトリクス処理での(G-B)の減算量が小さくできる。これにより、3板式の電子カメラにおいて得られる画像信号のS/N が悪化することを防ぐことができる。
【0061】
さらに感度を向上させるには、色G の特性曲線に対してピーク波長の短波長側および長波長側の形状を維持させながら拡張させて、全体的に特性の形状を太らせる。このような形状に特性曲線をすることによって色相の忠実再現性の維持と感度の向上がなされる。しかしながら、この特性曲線にすると、彩度が低下する。
【0062】
この点を回復させるため、C-MTX 回路114bの信号処理を有効に使うとよいことがわかった。この信号処理の非対角項の演算機能が、リニアマトリクス処理における非対角項の演算処理((G-R)と(G-B)の機能)に似ているからである。すなわち、C-MTX 演算処理における非対角項の機能は、それそれ色G の感度から色R の感度の減算と、色G の感度から色B の感度の減算がもたらす効果に似ている。C-MTX 回路114bでこの「減算」が行われると、色G の感度の領域が左右に太く領域を増やしても、結果的に色R と色B の感度の領域分を差し引くことになり、実質的に感度を向上させながら、色G の領域を多少狭くすることと同じ効果をもたらすからである。
【0063】
これまで述べてきたそれぞれの処理を鑑みて信号処理および用いる色G の色フィルタの仕様に基づいて総合的に忠実色相および高彩度再現性についての評価を行う。ここで用いる被写体の色度は、図12に示した被写体のオリジナルな色の値(L*a*b*色空間の座標で規定)に対して再現色との色相角差および彩度差を求めた。そして、色G の色フィルタには、従来のフィルタ(特性曲線48)、半値幅の狭いフィルタ(特性曲線62)および半値幅の広いフィルタ(特性曲線46)が用いられた。また、信号処理部114 での処理をL-MTX 処理(リニアマトリクス:ただし、式(1) において要素の値または係数d=f=0 とした)を行うかどうか、C-MTX 処理(色差マトリクス)における処理が対角項だけか非対角項も含めた処理かに分けて、再現色との色相角差および彩度差を求めた。求めた結果を図13に示す。
【0064】
なお、リニアマトリクスおよび色差マトリクスは、灰色も肌色もその色相および彩度がサンプル間で差が生じないように決められている。
【0065】
色相角差は、色G の色フィルタの素の影響を知るためリニアマトリクスを行わず、色差マトリクスも対角項だけで処理した結果、従来の色G フィルタに比べて本実施例の色フィルタの方の値が0 に近く、色相忠実性に優れていることがわかった。
【0066】
特に、半値幅の広い本発明の色G フィルタであっても半値幅の狭い色G フィルタと同等の色相忠実性を示していることは驚くべき予想外の結果である。さらに、C-MTX の非対角項があると、半値幅の違いによる色相忠実度のわずかな差が一層小さくなっていることがわかる。本発明の半値幅が広い色G の感度は、従来の色G に比べて15% ほど高かった。
【0067】
同時に、これら3つの色G フィルタに対して4種類の信号処理を行った際の被写体色と再現色の彩度差を求めた。いかなる信号処理の場合であっても、従来の色G フィルタに比べて、本発明の色G フィルタの方が彩度が高く再現されていることがわかる。特に、半値幅の広い本発明の色G フィルタであっても従来の色G フィルタに比べると、格段に高彩度が実現されている。また、半値幅の狭い本発明の色G フィルタに比べると、C-MTX の非対角項がない場合はわずかに劣るものの非対角項があると同等ないし色によっては同等以上の高い彩度に再現されることは驚くべきことである。さらに、本発明の色G フィルタに組み合わせて、L-MTX 処理を行い、かつ非対角項を含めたC-MTX 処理を行うと、彩度の高さは最高水準になる。
【0068】
以上のように構成することにより、従来に比べて忠実な色再現および彩度の向上を図り、色再現性に優れた画像を提供することができるようになる。また、本実施例の色G フィルタを介して得られる画像においてS/N 比の低下による画質のざらつき感を感じさせることなく、色再現性を向上させることができる。加えて、単板式の固体撮像素子に適用しても得られる画像に発生する偽色を抑えることができ、忠実な色再現を実現している。
【0069】
また、色G の感度も高めつつ色再現性を維持する。これら色相再現性、彩度および感度は、この色G フィルタを用いて向上させることができるが、さらには、リニアマトリクスおよび/または色差マトリクスの対角項や非対角項も組み合せて信号処理を施すことにより、一層被写体の色相に近く、かつ彩度の高い画像を得ることができる。
【0070】
【発明の効果】
このように本発明の固体撮像装置によれば、色分解手段のうちの色G の色フィルタを分光感度特性に所定の傾きが得られるように設計することにより、分光感度特性を表す曲線のピーク波長に対する短波長側での傾斜が急峻になるとともに、結果的に波長470nm 以下での分光感度が20以下になり、従来に比べて忠実な色相再現および彩度の向上を図り、色再現性に優れた画像を提供することができるようになる。また、本実施例の色G フィルタを介して得られる画像においてS/N 比の低下による画質のざらつき感を感じさせることなく、色再現性を向上させることができる。加えて、単板式の固体撮像素子に適用しても得られる画像に発生する偽色を悪化させることなく、忠実な色再現を実現している。そして、色G フィルタの半値幅を拡げることで色G の感度も高めつつ色再現性を維持する。これら色再現性、彩度および感度は、この色G フィルタを用いて向上させることができるが、さらには、リニアマトリクスおよび/または色差マトリクスの対角項や非対角項も組み合せて信号処理を施すことにより、一層被写体の色に近い画像を得ることができる。
【0071】
また、本発明の光学フィルタによれば、分光感度をこの特性曲線にすることができ色相の忠実性および彩度を高めることができる。そして、上述した固体撮像装置と同様に単板式の固体撮像素子に適用しても画像に発生する偽色を抑えつつ、忠実な色相再現および高彩度再現を実現し、色G の感度も高めつつ色再現性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置をディジタルスチルカメラに適用した際の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】 ITU-R709で規定されている標準CRT の原色に対応させた等色関数の特性曲線を示した図である。
【図3】従来から用いられている色G 分光感度の特性曲線も含めた色R ,G, Bの分光感度の特性曲線を相対感度で表した図である。
【図4】色G の分光感度においてピーク波長に対して短波長側の分光感度をどのように変化させるのが好ましいかを示した模式図である。
【図5】図4の変形後の好ましい色G 分光感度をもたらす実際の色G フィルタの分光透過特性の特徴を表す図である。
【図6】エプスタイン近似の概念を説明する模式図である。
【図7】被写体の色と、エプスタイン近似結果の再現色の位置関係を示す色度図である。
【図8】本実施例に適用している異なる半値幅の色G フィルタ、および従来の色G フィルタを用いたCCD の分光感度特性を示す図である。
【図9】本実施例に適用している色G フィルタおよび従来の色フィルタの透過濃度比を表した図である。
【図10】図1に用いる撮像部の撮像素子での相対感度特性を示す図である。
【図11】ディジタルスチルカメラに搭載するレンズおよび赤外フィルタの分光透過特性を示す図である。
【図12】総合評価に用いた被写体色の色度を表した図である。
【図13】各信号処理と用いる色G フィルタの違いに応じて得られる被写体色と再現色との色相角差および彩度差を分類して表した図である。
【符号の説明】
10 ディジタルスチルカメラ
12 システム制御部
104 撮像部
114 信号処理部
104a 色フィルタ部
104b 赤外フィルタ
114a L-MTX 回路
114b C-MTX 回路
Claims (10)
- 入射光を色分解手段により分光し、それぞれに分光した入射光を光電変換する撮像手段により電気信号に変換し、変換した信号に信号処理を施す固体撮像装置において、
前記色分解手段は、前記入射光を色分解するうち、色G の分光感度のピークを100 とする相対感度で表した際に、該ピークの波長よりも短波長側における前記相対感度80と前記相対感度20との間の前記色G の分光感度特性の傾きを実質的に3.1 以上の値である分光感度特性を有することを特徴とする固体撮像装置。 - 請求項1に記載の装置において、前記色分解手段は、前記色G の分光感度特性が470nm から400nm の波長範囲で前記相対感度20以下の値となることを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項1または2に記載の装置において、前記色分解手段は、前記色G の分光感度特性がピーク波長に対して、短波長側の波長495nm以上、かつ、長波長側の波長575nm 以下の波長領域で感度が50以上の特性を有することを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の装置において、前記色分解手段は、単板式のフィルタを含むことを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項4に記載の装置において、単板式のフィルタは、原色系のフィルタであることを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の装置において、前記色分解手段は、赤外波長の光を遮断するフィルタ手段を組み合わせて用いることを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の装置において、前記ピーク波長は、波長 530±15nmの範囲内とすることを特徴とする固体撮像装置。
- 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の装置において、前記信号処理には、供給される変換した信号に対して線形変換を行う演算処理手段および/または該演算処理手段で処理した信号から色差信号を生成する色差演算手段を含むことを特徴とする固体撮像装置。
- 入射光を色分解する手段により分光し、それぞれに分光した入射光を電気信号に変換する撮像素子に、該分光した光を入射光として供給する光学フィルタにおいて、該光学フィルタは、
前記入射光を色分解するうち、色G における100%に対する透過率の対数値である分光透過濃度を、該色G における100%に対するピークの透過率の対数値であるピーク透過率である分光透過濃度値で規格化した際に、前記色G の波長470nm にて規格化した比率が12以上、かつ波長500nm にて2.5以下の特性を有することを特徴とする光学フィルタ。 - 請求項9に記載のフィルタにおいて、前記ピーク波長は、波長 530±15nmの範囲内とすることを特徴とする光学フィルタ。
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