JP2002280592A - 光発電パネルおよびその製造方法 - Google Patents

光発電パネルおよびその製造方法

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JP2002280592A
JP2002280592A JP2001388025A JP2001388025A JP2002280592A JP 2002280592 A JP2002280592 A JP 2002280592A JP 2001388025 A JP2001388025 A JP 2001388025A JP 2001388025 A JP2001388025 A JP 2001388025A JP 2002280592 A JP2002280592 A JP 2002280592A
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photovoltaic
layer
photovoltaic element
light
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JP2001388025A
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English (en)
Inventor
Kouichi Asai
鎬一 浅井
Yasuo Muto
康雄 武藤
Kazuya Suzuki
和也 鈴木
Kazutoshi Sakai
一俊 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Corp
Original Assignee
Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】光発電パネルにおいて、発電効率を向上させ
る。 【解決手段】光透過性を有する保持板16に多数個の光
発電素子10を保持させることによって光発電素子保持
部材22が形成される。光発電素子保持部材22の片側
に第1電極部32,第2電極部60が形成される。受光
面72に電極部が形成されることがないのであり、受光
面72の面積が小さくされることがない。光発電パネル
70の受光面72に照射された光が有効に光発電素子1
0の発電に利用されるのであり、発電効率を向上させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は光発電パネルおよび
その光発電パネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平7−335925号公報には、
(a)核部と殻部とがPN接合されて形成された光発電素
子を有する透明な板状部材と、(b)その板状部材の一方
の側に設けられ、殻部と電気的に接続された第1電極部
と、(c)前記板状部材の他方の側に設けられ、核部と電
気的に接続された第2電極部とを含む光発電パネルが記
載されている。この公報に記載の光発電パネルにおいて
は、他方の側から光りが照射されるのであるが、他方の
側に設けられた第2電極部は部分的に設けられている。
第2電極部を部分的に設けることによって、板状部材へ
の他方の側からの光の照射が阻止されないようにされて
いる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題、課題解決手段および
効果】しかし、上記公報に記載の光発電パネルにおいて
は、板状部材の受光面の一部が電極部によって覆われる
ため、受光面積が減少し、光発電パネルに照射された光
を有効に利用することができないという問題があった。
そこで、本発明は、光発電パネルに照射された光を有効
に利用し得るようにすることを課題として為されたもの
である。この課題は、光発電パネルを下記各態様の構成
のものとすることによって解決される。各態様は、請求
項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応
じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、
あくまで、本明細書に記載の技術の理解を容易にするた
めであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの
組み合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべき
ではない。また、1つの項に複数の事項が記載されてい
る場合、常に、すべての事項を一緒に採用しなければな
らないものではなく、一部の事項のみを取り出して採用
することも可能である。 (1)光透過性を有し、P層とN層とを有する多数個の光
発電素子を保持した板状部材を形成する光発電素子保持
板形成工程と、その光発電素子保持板形成工程において
形成された光発電素子保持板の一方の側に、光発電素子
のP層に電気的に接続された第1電極部とN層に電気的
に接続された第2電極部とを形成する電極部形成工程と
を含むことを特徴とする光発電パネルの製造方法(請求
項1)。本項に記載の光発電パネル製造方法によれば、
光発電素子を保持する板状部材が形成され、その形成さ
れた板状部材の一方の側にP層に電気的に接続された第
1電極部とN層に電気的に接続された第2電極部との両
方が設けられる。光発電素子保持板の他方の側には第1
電極部も第2電極部も形成されていない。そのため、他
方の側の面を受光面とすれば、受光面積が減少すること
なく、光発電パネルに照射された光を有効に利用するこ
とができる。 (2)前記光発電素子保持板形成工程が、光透過性を有す
る板状部材に光発電素子を保持する光発電素子保持部を
形成する保持部形成工程と、その保持部形成工程におい
て形成された光発電素子保持部に光発電素子を保持させ
る光発電素子保持工程とを含む(1)項に記載の光発電パ
ネル製造方法。光発電素子保持部は、例えば、光発電素
子保持板の保持面に形成された凹部とすることができ、
凹部は、機械的にドリル等を利用して形成したり、化学
反応を利用して形成したりすることができる。光発電素
子保持部は、例えば、予め定められた間隔で、規則的に
設けられる。隣接する保持部の間隔が大きすぎると光発
電素子の密度が小さくなり、小さすぎると個々の光発電
素子における発電効率が低くなる。したがって、間隔は
これらを考慮して決定される。光発電素子保持部には、
接着剤を利用して固定することができる。接着剤は硬化
した状態で光透過性を有するものとする。また、嵌合に
よって固定することもできる。この場合には、保持部と
しての嵌合穴を光発電素子に対応する大きさより多少小
さめの大きさとすることが望ましい。 (3)前記光発電素子保持板形成工程が、光透過性を有す
る硬化前の材料によって光透過層を形成する光透過層形
成工程と、その光透過層形成工程において形成された光
透過層に前記光発電素子の少なくとも一部を埋め込む埋
込み工程と、その埋込み工程において光発電素子の少な
くとも一部が光透過層に埋め込まれた状態で、前記光透
過層を硬化させる硬化工程とを含む(1)項または(2)項に
記載の光発電パネル製造方法。本項に記載の光発電パネ
ル製造方法によれば、光透過性を有する光透過層を形成
し、その光透過層に光発電素子の少なくとも一部を埋め
込み、その後、硬化させることによって、光発電素子保
持部材を形成する。硬化前の光透過層は、光発電素子の
一部を埋込み可能な形態を成したものであり、換言すれ
ば、光発電素子の一部が埋め込まれた状態を維持可能な
形態を成したものである。この場合において、光透過層
は、半溶融状態(ゲル状)にある場合が多いが、溶融状
態にある場合もある。この光透過層が光発電素子を埋込
み可能な状態にあることは、光透過層の粘性や弾性等に
よって表すことが可能である。なお、光透過層は、作業
時、すなわち、埋込み工程が実行される際に、光発電素
子の一部を埋込み可能な形態であればよく、光透過層を
形成する際には、どのような形態であっても差し支えな
い。例えば、光透過層を形成する際には粘性が非常に低
く、光発電素子の一部が埋め込まれた状態に維持するこ
とが不可能な状態であってもよいのである。硬化前の光
透過層に光発電素子の少なくとも一部が埋め込まれた状
態で、光透過層を硬化させれば、光透過層に光発電素子
を保持させることができる。光発電素子は少なくとも一
部が埋め込まれていれば、保持され得る。光発電素子全
体が埋め込まれていてもよいが、埋め込まれていない部
分があった方が、電極部を形成するのに便利である。 (4) 前記埋め込み工程が、仮保持部材の保持面に多数
個の光発電素子を仮に保持させる仮保持工程と、その仮
保持工程において前記光発電素子が仮保持させられた仮
保持部材を、前記光透過層形成工程において形成された
光透過層に前記光発電素子の一部が埋め込まれるまで接
近させる接近工程とを含む(3)項に記載の光発電パネル
製造方法。本項に記載の製造方法に従えば、仮保持部材
の仮保持面に多数個の光発電素子を仮保持させて、多数
個の光発電素子が仮保持させられた仮保持部材を光透過
層に接近させることによって、光透過層に光発電素子の
少なくとも一部を埋め込ませる。光発電素子を光透過層
に仮保持部材を利用して埋め込むのであり、直接埋め込
むわけではない。光発電素子を、硬化前の光透過層の予
め定められた位置に(予め定められた配列で)直接埋め
込む場合より、仮保持部材の仮保持面に保持させた後に
埋め込む方が容易な場合がある。また、仮保持部材を利
用すれば、光透過層から突出する光発電素子の突出量を
調節することが可能となる。例えば、光発電素子の突出
量を電極部等を形成する最小限とすることもできる。突
出量は、光発電素子の形状や大きさによらず、一定とす
ることもできる。仮保持部材を平板状の部材とすれば、
作業を容易に行うことができるが、平板状の部材とする
ことは不可欠ではない。同様に、仮保持面は平面状であ
っても、曲面状であってもよい。また、光透過層が光硬
化性を有する材料で形成されたものであって、仮保持部
材側から光を照射して硬化させる場合には、仮保持部材
を光透過性を有するものとすることが望ましい。それに
対して、光透過層が熱硬化性を有する材料で形成された
ものであって、仮保持部材側から加熱する場合には、熱
伝達性が良好なものとすることが望ましい。光透過層を
硬化させる場合には、仮保持部材側から加熱したり、光
を照射したりする方が容易であることが多い。さらに、
板状保持部材に光発電素子を仮接着する際には、粘着シ
ートを使用することができる。光発電素子と接着剤との
接着性が光透過層との接着性より低い接着剤を使用する
ことが望ましい。光透過層が硬化されることにより光発
電素子が光透過層に保持された後に板状保持部材を取り
外す際に、光透過層に保持された光発電素子が剥がれな
いようにするためである。 (5)前記接近工程が、前記仮保持部材を前記光透過層に
接触させた状態で、前記仮保持部材と前記光透過層とを
互いに押し付ける加圧工程を含む(4)項に記載の光発電
パネル製造方法。仮保持部材と光透過層とを互いに押し
付ければ、光発電素子を光透過層に確実に埋め込むこと
ができる。 (6)前記光透過層形成工程において、光透過性を有する
材料を収容容器に供給することによって、光透過層が形
成される(3)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の光発
電パネル製造方法。光透過層は、溶融状態あるいは半溶
融状態にある材料で形成されることが多いため、収容容
器を利用すれば、容易に形成することができる。また、
収容容器は光透過層を形成するためのものであり、本
来、光発電パネルの構成要素ではない。そのため、通常
は、光発電素子保持部材が形成された後、あるいは、光
発電パネルが形成された後に取り外されるのであるが、
光発電パネルの構成要素とすることもできる。収容容器
の少なくとも一部が光透過性を有する材料で形成された
場合には、その部分については取り外す必要がないので
ある。光透過性を有する材料で形成された部分について
は光透過層の一部として考えることができ、光発電パネ
ルの剛性を大きくすることができる。また、取り外す場
合においても、光発電パネルが形成された後に取り外さ
れるようにすれば、製造中に光透過層を保護するために
利用することができる。さらに、実施形態で説明するよ
うに、容器の一部を仮保持部材を接近させる際の接近限
度を規定するストッパとすることもできる。なお、収容
容器は光透過層を形成する際に不可欠のものではない。
例えば、光透過層が粘性の高い状態で形成される場合等
には不要である。 (7)前記光発電素子保持板形成工程が、透明性を有する
球状保持部材を、予め定められた規則に従って平面状に
並べる透明球状部材配列工程と、その透明球状部材配列
工程において配列された透明球状部材上に前記光発電素
子を保持させる光発電素子保持工程とを含む(1)項に記
載の光発電パネル製造方法。透明球状部材は、図25、
26に示すように、三角形の頂点に位置する状態で配置
したり、四角形の頂点に位置する状態で配置したりする
ことができ、それに応じて光発電素子の位置も決まる。
図25においては、1つの光発電素子は、3つの球状保
持部材に支持されることになり、図26においては、4
つの球状保持部材に支持されることになる。この2つの
場合を比較すれば、三角形の頂点に配置(最密充填状
態)した方が、光発電パネルにおける光発電素子の密度
を高くすることができる。このように、球状保持部材を
平面状に、すなわち、重ねることなく並べて配置してお
けば、それによって、光発電素子の位置が決まる。換言
すれば、球状保持部材の大きさや配置状態によって、光
発電素子を所望の位置に配置することができる。球状保
持部材は、光学セラミックスや光学樹脂等によって製造
されたものとすることが望ましい。光発電素子より強度
の大きいものとすることが望ましいが不可欠ではない。
例えば、球状保持部材に光発電素子を保持させた後に、
硬化前の材料を流し込んで硬化させることにより、光発
電素子保持板状部材が形成される。この場合の硬化前の
材料は、(3)項の光透過層を有する材料より、粘性が低
いものとすることが望ましい。 (8)前記仮保持部材が弾性を有する材料によって形成さ
れたものであり、前記仮保持工程が、多数個の光発電素
子を保持させた仮保持部材を延伸させて、光発電素子間
の隙間を調節する延伸工程を含む(4)項ないし(7)項に記
載の光発電パネル製造方法。仮保持部材を延伸させれ
ば、延伸前より光発電素子間の隙間を広げることができ
る。この場合において延伸倍率を変更すれば、隙間の大
きさを変更することができる。例えば、光発電素子を隙
間なく並べた状態で仮保持部材に保持させれば、仮保持
部材の延伸によって隙間を形成することができる。光発
電素子を隙間なく並べることは、一定の隙間を隔てて並
べることに比較して容易であることが多く、また、光発
電素子の保持密度を向上させることが容易であることが
多い。仮保持部材は、1軸方向に延伸させても、互いに
交差する2軸方向に延伸させてもよい。互いに直交する
2軸方向に延伸させることが望ましい。
【0004】(9)P層とN層とを有する光発電素子と、
その光発電素子と交差する一平面のいずれか一方の側に
設けられ、前記光発電素子のP層に電気的に接続された
第1電極部および前記N層に電気的に接続された第2電
極部と、前記一平面の他方の側に設けられ、少なくとも
その一平面とその一平面に平行で、前記光発電素子に接
する平面との間の空間を埋める光透過性を有する材料で
形成された光透過層とを含むことを特徴とする光発電パ
ネル(請求項2)。本項に記載の光発電パネルにおいて
は、光発電素子を交差する一平面の一方の側に第1、第
2電極部が形成され、他方の側に光透過層が形成され
る。光透過層はその一平面と光発電素子に接する平面と
の間の空間を埋める光透過性を有する材料で形成され
る。この場合において、光透過層側においては、第1電
極部も第2電極部も設けられていない。そのため、光透
過層側から光が照射されるようにすれば、受光面積が小
さくなることが回避され、光発電パネルに照射された光
を有効に利用することができる。光透過層を形成する材
料は、光学セラミックス、光学樹脂等とすることができ
る。光透過性に優れ、かつ、光によって黄変等しない材
料とすることが望ましい。さらに、耐候性、耐薬品性、
電気的絶縁性を有し、しかも、ある程度以上の機械的強
度を有するものとすることが望ましい。成型性が優れた
ものとすれば、さらに、望ましい。これらの材料として
は、強化ガラス、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、不飽和ポリエステル等が該当す
る。光発電素子は光透過層において保持されるため、光
透過層を光発電素子の保持層と称することができる、 (10)前記一平面が、前記光発電素子を容積の1/2よ
り小さい部分と1/2より大きい部分とに仕切る状態で
設定され、前記光透過層が、その一平面より光発電素子
の1/2より大きい部分の側に形成されたものである
(9)項に記載の光発電パネル(請求項3)。光発電素子
のうち光透過層に埋め込まれた部分が多いほど剥がれ難
くなる。この観点からすれば、埋め込まれる部分が多い
ほど望ましいのであり、具体的には、光発電素子の45
%、50%、55%。60%。65%、70%以上が埋
め込まれるようにすることが望ましい。また、光発電
は、P層とN層との接合部分において起きるのである
が、PN接合部の光透過層に埋め込まれた部分において
発電が起きる場合には、光透過層に埋め込まれるPN接
合部が多いほど望ましい。しかし、PN接合された部分
が多い状態と、光発電が有効に行われる状態とは必ずし
も一致するとは限らない。光発電に有効な埋め込み状態
は、光が照射される方向、光発電素子の形状等によって
決まる。照射方向によっては、光発電素子の一部が他の
部分の陰になってしまうことがあるのである。光発電素
子がほぼ球状を成す場合において50%よりやや多めの
部分が光透過層に覆われていれば、光発電素子のいずれ
の側ら光が照射されても、少なくとも半球の部分を発電
に利用することが可能となる。さらに、電極部を形成す
るためには、埋め込まれていない部分がある程度必要で
ある。この意味において、光発電素子の60%、65
%、70%、75%、80%以下が埋め込まれるように
すればよい。 (11)前記光透過層が、互いに平行な2平面を有する形
状を成したものであり、前記2平面のうちの一方が前記
一平面とほぼ平行であり、他方が前記光発電素子に接す
る平面とほぼ平行である(9)項または(10)項に記載の光
発電パネル。光透過層は概して平板状を成したものであ
るため、光発電パネルの使い勝手がよいという効果があ
る。また、受光面を平面とすることができるため、受光
面における光の散乱を防止することができる。さらに、
光発電パネルへの光の入射角度を調節する場合に便利で
ある。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図面
に基づいて詳細に説明する。図1において、10は光発
電素子としてのシリコンボールであり、核部に設けられ
たP層12と殻部に設けられたN層14とを有する。1
6は光発電素子10を保持する光透過層としての保持板
である。シリコンボール10は、例えば、P型のシリコ
ンボールをドーピングすることによって製造される。ド
ーピングによって殻部にN層が形成されるのである。保
持板16の光発電素子10を保持する保持面17に、予
め定められた間隔で光発電素子保持部としての凹部18
を多数個形成し(光発電素子保持部形成工程)、凹部1
8の各々に光発電素子10を配置する。凹部18には、
接着剤が供給されており、光発電素子10は接着層20
により固定される(光発電素子保持部材形成工程または
光発電素子固定工程)。光発電素子10と保持板16と
によって光発電素子保持部材22としての光発電素子保
持板が構成される。
【0006】保持板16は、光透過性、耐薬品性、耐候
性、電気的絶縁性、シリコンとの接着性が良好で、ある
程度の機械的な強度を有する特性を有する材料で製造す
ることが望ましい。また、黄変等しない材料を選択する
ことが望ましい。例えば、光学セラミックスとしての強
化ガラス、光学樹脂としてのアクリル系樹脂、ウレタン
系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が該当する。保持板1
6の凹部18は、光発電素子10を配置するのに最適な
間隔で形成される。間隔が狭すぎると個々の光発電素子
各々における発電効率が低下し、間隔が広すぎると光発
電素子の密度が小さくなって、1つの光発電パネルにお
ける発電電力が小さくなる。これらを考慮して間隔、す
なわち、凹部18の位置が決定されるのであり、光発電
素子10の大きさ等に基づいて決定することができる。
光発電素子10は、保持板10の凹部18が形成されて
いる位置に配置されるのであり、その意味において、保
持板16を配列板と称することができる。また、後述す
るように、保持板16を経て光発電素子10が光を受光
するため、受光板、入光板等と称することもできる。
【0007】接着層20の接着剤(樹脂)は、保持板1
6と同様な特性を有する材料(同じ材料とすることもで
きる)を使用することができるが、機械的強度はそれほ
ど必要ではなく、少なくとも光透過性、光発電素子10
(シリコン)との接着性、保持板16との接着性がとも
に良好なものとすることが望ましい。また、塗布性に優
れたもの、すなわち、作業環境で半溶融状態(ゲル状)
あるは液体状のものとすることが望ましく、熱硬化性の
樹脂や光硬化性の樹脂を含むものを使用することが望ま
しい。光発電素子10を配置した後に、加熱したり、光
を照射したりして、光発電素子10を固定させる。具体
的には、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を含む接着剤を
使用することができる。いずれにしても、光発電素子1
0の保持板16に対する位置精度を高くする必要も、光
発電素子10自体の寸法精度を高くする必要等も殆どな
い。そのため、光発電素子保持板22を製造する際に、
高い加工精度は不要であり、その分、製造費用を安くす
ることができる。
【0008】図2に示すように、保護層30を、保持板
16の保持面17とは反対側に設け(保護層形成工
程)、その後、光発電素子保持板22の保持面17側、
すなわち、光発電素子10の保持板16から突出した部
分および保持板16の板面を覆う状態で第1電極部32
を形成する(電極板形成工程)。保護層30はメッキ液
等の付着を防止したり、機械的な傷が付くことを防止し
たりすることによって、保持板16の光透過性が低下す
ることを防止するために設けられるものであり、市販の
マスキングテープ等を使用することができる。マスキン
グテープ(例えば、半田付着防止テープを使用すること
ができる。半田付着防止テープはソルダーマスキングテ
ープと称することもできる)であれば、剥がすのが容易
であり、糊残りが少ない等の利点がある。
【0009】第1電極部32は、本実施形態において
は、化学メッキ(無電解メッキ)により形成される。メ
ッキ液としてニッケル合金を含むものが使用され、ニッ
ケル皮膜(導電層)が形成されるのである。なお、導電
層は、ニッケル合金に限らず、アルミニウム、コバル
ト、パラジウム、銅、銀、金、あるいは、これらのうち
の少なくとも1つを含む合金で形成することもできる。
また、化学メッキによらないで導電層を形成することも
できる。化学メッキ以外のCVD(化学的蒸着)、蒸着
等のPVD(物理的蒸着)によって形成したり、導電性
の材料(例えば、導電性銀ペースト接着剤)を塗布する
ことによって形成したりすることができるのである。さ
らに、第1電極部32は、1層の導電層から成るもので
はなく、厚み方向に重ねられた複数の導電層(金属層)
を含むものとすることができる。複数の金属層を含むも
のとすれば、導通安定化を図ることができる。複数の金
属層を含む場合には、金属層を形成する金属の種類は、
互いに同じものであっても異なっていてもよい。
【0010】図3に示すように、第1電極部32の保持
板16の保持面17に対応する部分に絶縁体層40が形
成される(絶縁体層形成工程)。絶縁体層40は、電気
的絶縁性を有することが必要であるが、光透過性を有す
ることは不可欠ではない。例えば、アクリル系樹脂、ウ
レタン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、エポキシ系樹脂等を使用することができる。
絶縁体層40は、例えば、これらのゲル状あるいは液体
状(溶融状態)の樹脂を刷毛等を利用して塗布した後、
光を照射させたり、加熱したりすることによって形成す
ることができる。この場合において、絶縁体層40は、
第1電極部32の光発電素子10に対応する部分にも形
成されてしまうことがあるが、次の、除去工程におい
て、第1電極部32の除去と併せて除去することができ
るため、差し支えない。なお、保持板16の凹部18に
対応する部分に開口部が形成されたフィルムを、開口部
と光発電素子10とを対応させた状態で、光発電素子保
持板22の第1電極部32側に被せた後に、加熱あるい
は加熱しつつ加圧することによって絶縁体層40を形成
することができる(熱圧着性皮膜形成工程)。フィルム
を、可撓性を有するものや透明性を有するとすれば作業
が容易になる。
【0011】図4に示すように、第1電極部32および
絶縁体層40をサンドブラスト法により機械的に除去す
る(絶縁体層除去工程、第1電極部除去工程)。次に、
殻部であるN層14をエッチングにより除去して、P層
12を露出させる(N層除去工程)。エッチング液とし
て、フッ酸(HF)と硝酸(HNO3)との混酸溶液を
使用することができる。
【0012】図5に示すように、光発電素子保持板22
の保持面17側に前述の場合と同様に絶縁体層50が形
成される(絶縁体層形成工程)。絶縁体層50により、
N層14、第1電極部32を覆うことができる。絶縁体
層50は絶縁体層40と同様な材料を使用して、同様に
形成することができる。絶縁体層50も光透過性を有す
るものとする必要はない。図6に示すように、絶縁体層
50,P層12の一部をサンドブラスト法等の機械的な
方法により削除して、平坦部54を形成する(平坦化工
程)。平坦部54を形成すれば、光発電パネルを平板状
のものとすることができ、使いかってを良好にすること
ができる。また、第2電極部60の形成が容易になる。
なお、絶縁体層50がP層12の表面に設けられない場
合には絶縁体層50が削除されることは不可欠ではな
い。また、平坦部54を設けることは不可欠ではない。
【0013】図7に示すように、第2電極部60を形成
する(第2電極部形成工程)。本実施形態においては、
平坦部54、絶縁体層50の表面全体を覆う状態で、膜
状に形成される。第2電極部60は、第1電極部30と
同様な材料を使って同様な方法で形成することができ
る。図8に示すように、第2電極部60を保護する保護
層62を形成する(保護層形成工程)。保護層62は、
セラミックスや金属で形成しても、樹脂(強化プラスチ
ックス)等で形成してもよい。その後、保護層30が取
り除かれて光発電パネル70が形成されるのであるが、
保護層30が取り除かれることによって露出した面が受
光面72とされる。
【0014】光発電パネル素子70の受光面72から光
が照射されることにより、光発電素子10のP層12、
N層14との間で発電され、第1電極部32と第2電極
部60との間を外部抵抗を経て電流が流れる。このよう
に、光発電素子保持板22の一方の側に第1,第2電極
部32、60が形成され、他方の側には電極部が形成さ
れることはない。受光面72の面積が電極部によって減
少することがなく、照射された光を発電に有効に利用す
ることができる。
【0015】なお、光発電素子保持板22を形成する方
法は、上記実施形態におけるそれに限らない。例えば、
図9に示すように、保持板100の保持面102に形成
する光発電素子保持部104の形状を光発電素子10の
形状に対応した形状とすることができる。例えば、光発
電素子10に加圧力を加え、光発電素子保持部104に
嵌合することによって、光発電素子保持部材106を形
成する。この場合の光発電パネルの製造工程を図9ない
し15に示し、製造された光発電パネル110を図16
に示す。なお、光発電素子保持部104は、光発電素子
10に対応する大きさより多少小さいさめにすることが
望ましい。小さめにしておけば、嵌合によって光発電素
子10を保持板100に確実に保持させることができ
る。それに対して、上記実施形態における場合と同様に
接着剤を使用して保持させることもできる。
【0016】また、図17に示すように、球状の保持部
材を利用して光発電素子保持部材を形成することもでき
る。光発電素子10より多少大きめの光透過性を有する
概して球状の保持部材150を密接状態で、すなわち、
最密充填された状態で、重なることなく配置する(球状
保持部材配設工程)。その上に、光発電素子10を供給
して、ゲル状あるいは溶融状態にある材料を供給して
(光発電素子供給工程)硬化させることによって光発電
素子保持部材152を形成する。本実施形態において
は、ゲル状あるいは溶融状態にある材料が硬化させられ
ることによって接着層156が形成されるが、接着層1
56も光透過性を有するものである。球状保持部材15
0は、光透過性を有する材料であれば、プラスチックス
であっても、セラミックス(ガラス等)であっても、金
属であってもよい。接着層156は、光透過性を有し、
球状保持部材150と光発電素子10との両方と接着性
が良好な材料で形成されるようにすることが望ましい。
球状保持部材150と接着層156とを同じ材料で形成
すれば、屈折率の差を小さくすることができ、有効であ
る。
【0017】本実施形態においては、球状保持部材15
0は図25に示すように、三角形の頂点に位置する状態
(最密充填状態)で配設され、光発電素子10は、互い
に隣接する3つの球状保持部材150の間に位置するこ
となる。光発電素子10の位置は、球状保持部材150
の配置状態によって決まる。この場合の製造工程につい
ては、図17ないし図23に示し、形成された光発電パ
ネル160を図24に示す。このように、本実施形態に
おいては、光発電素子1つ1つを予め定められた位置に
配置する必要がなく、光発電素子10の配列を容易に行
うことができる。
【0018】なお、球状の保持部材150は、図25に
示す状態ではなく、図26に示す状態に並べることがで
きる。球状保持部材150は、正方形の頂点に位置する
状態で配設されるのであり、この場合には、4つの球状
保持部材150の間に光発電素子10が位置することに
なる。このように、球状保持部材150を正方形の頂点
に配列した場合と三角形の頂点に配列した場合とを比較
すれば、三角形の頂点に配列した場合の方が、光発電素
子の密度を高くすることができ、光発電パネルの単位面
積あたりの発電量を大きくすることができる。
【0019】さらに、図27に示すように、光発電素子
を保持する保持層を2層構造を成したものとすることが
できる。剛性を有し、かつ、光透過性を有する板状部材
200の板面に、光透過性を有する材料であって、硬化
前の、作業環境においてゲル状にある材料で樹脂層20
2を形成する(保持層形成工程)。その樹脂層202に
光発電素子10を埋め込み(埋め込み工程)、その後
に、樹脂層202を硬化させて(硬化工程)、光発電素
子10を保持させる。本実施形態においては、板状部材
200、樹脂層202によって光透過層としての保持層
204が構成され、保持層204と光発電素子10とに
よって光発電素子保持部材206が形成される。
【0020】本実施形態においては、硬化前の樹脂層2
02に光発電素子10を埋め込むようにされているた
め、保持層204に凹部等の光発電素子保持部を形成す
る必要がない。また、保持層204が剛性を有する板状
部材200を含むため、樹脂層202を構成する材料が
機械的な剛性を有するものとする必要がなくなり、その
分、材料の選択上の自由度を高めることができる。ま
た、光発電素子10を、板状部材200に当接するまで
埋め込めばよく、埋込み量を調節する必要がないという
利点もある。この場合の製造工程については、図27な
いし図33に示し、形成された光発電パネル210を図
34に示す。
【0021】なお、板状部材200は不可欠ではなく、
光透過層としての保持層が樹脂層202によって形成さ
れるようにすることもできる。また、上記実施形態にお
いては、光発電素子保持部材206を製造する場合に、
ゲル状の樹脂層202に光発電素子10が直接埋め込ま
れるようにされていたが、仮保持部材を利用して埋め込
まれるようにすることができる。仮保持部材の保持面の
予め定められた位置に光発電素子10を仮保持させた後
に、樹脂層に埋め込むのである。この場合の光発電素子
保持部材形成工程について、以下、図35ないし図41
に基づいて説明する。
【0022】図35に示すように、容器310の内部に
樹脂を供給して光透過層312を形成する(光透過層形
成工程)。容器310は、底部314と枠部316とを
有するものであり、底部314はポリカーボネート製の
ものである。容器310に供給される樹脂は硬化前のも
のであり、本実施形態においては、ゲル状(半溶融状)
を成したものである。樹脂は、容器310に供給する際
にゲル状である必要はなく、溶融状態であっても差し支
えない。光発電素子10を埋め込む際にゲル状(半溶融
状)であればよい。光透過層312を形成する材料は、
光透過性、耐候性、電気絶縁性、耐薬品性、耐熱性を有
し、黄変しないものとすることが望ましい。さらに、成
形性が優れたものとすることが望ましく、例えば、熱硬
化性あるいは紫外線等の光によって硬化する光硬化性を
有するものとすることが望ましい。容器310は、後述
するように、取り外すため、光透過性を有するものとす
る必要はない。
【0023】一方、図36,37に示すように、仮保持
部材としての仮保持板318に光発電素子10を仮保持
させる(仮保持工程)。仮保持板318の平板状の仮保
持面322に接着剤を塗布することによって接着層32
4を設け、そこに、配列板326を利用して光発電素子
10を仮保持させるのであり、光発電素子10は接着層
324によって仮保持面322に一時的に保持させられ
る。
【0024】本実施形態においては、仮保持板318は
光透過性を有するものであり、ガラス板とされる。ゲル
状の光透過層312が紫外線等の光によって硬化する光
硬化性を有する材料で形成されているため、硬化させる
際に、仮保持板318側から紫外線または紫外線を含む
光が照射される。容器310を光透過性を有するものと
して、容器側から照射することもできるが、仮保持板3
18側から照射した方が容易である。なお、光透過層3
12が熱硬化性を有するものである場合には、仮保持板
を熱伝達性が良好な材料とすることが望ましい。仮保持
板318を経て光透過層312に良好に熱が伝達され
る。この場合には、仮保持板318を光透過性を有する
ものとする必要はない。なお、仮保持板318の仮保持
面322を平面状とする必要は必ずしもなく、曲面であ
ってもよい。仮保持面322の形状は、光発電パネルの
形状に応じた形状とすることができる。
【0025】接着層324を形成する接着剤は、接着剤
と光発電素子10との接着性が、光発電素子10と光透
過層312との接着性より低いものとすることが望まし
い。後述するように、仮保持板318を取り外す際に光
発電素子10が光透過層312から剥がれないようにす
るためである。配列板326には、図に示すように予め
多数の開口336が形成されており、その開口336を
経て落下した光発電素子10が接着層324の(仮保持
面322の)予め定められた位置に仮接着、すなわち、
一時的に保持させられる。
【0026】次に、図38に示すように、光透過層31
2に仮保持板318を、光発電素子10の約1/2が光
透過層312に埋め込まれるまで、加圧しつつ、接近さ
せる(接近工程、加圧工程)。その状態で、図39に示
すように、仮保持板318側から紫外線または紫外線を
含む光を照射して、光透過層312を硬化させる(硬化
工程)。仮保持板318は、仮保持面322が枠部31
6の端面338に当接するまで、加圧しつつ接近させ
る。本実施形態においては、図38に示すように、容器
310の内部の光透過層312の保持面が、枠部316
の端面338より多少下がった高さとされており、仮保
持板318の仮保持面322が枠部316の端面338
に当接した状態で、仮保持板318に仮保持させられた
光発電素子10の1/2より多少多い部分が、光透過層
312に埋め込まれる状態となるようにされている。こ
のように、端面338は仮保持板318の接近限度を規
定するストッパとして機能する。また、端面338に対
する光透過層312の保持面339の相対位置を変更す
ることによって、光透過層312に埋め込まれる光発電
素子10の量を変更することができる。光発電素子10
が球状に近い形状を成したものである場合には、光透過
層312に1/2より多少多い程度埋め込まれれば、光
透過層312のいずれの方向から光りが照射されても、
ほぼ1/2の部分を発電に利用することが可能となる。
また、1/2より多少多い程度埋め込まれれば、光透過
層12から剥がれ難くすることができる。
【0027】その後、仮保持板318および容器310
を取り外すことによって(取り外し工程)、図40に示
すように、光発電素子保持板340が形成される。な
お、上記実施形態においては、容器310が光発電素子
保持板340が形成された後に取り外されるようにされ
ていたが、光発電パネルが形成された後に取り外される
ようにすることもできる。容器310を光透過層312
を保護する保護部材として利用するのである。電極部形
成時等に光透過層312に金属が付着したり、製造過程
において機械的な傷が付いたりすることを回避すること
ができる。また、容器310を形成する底部314や枠
部316は光透過性を有するものであっても光透過性を
有しないものであってもよいが、光透過性を有するもの
とすれば、底部314や枠部316を光透過層312の
一部とみなすことができ、底部314、枠部316を外
す必要がなくなる。この場合には、その分、光透過層3
12の剛性を高めることができるのであり、ひいては、
光発電素子保持部材340,光発電パネルの剛性を高め
ることができる。
【0028】さらに、光発電素子保持板が、上記実施形
態における場合とは異なる方法で形成される場合につい
て説明する。上記実施形態においては、仮保持板318
の接着層324上に、配列板326を利用して光発電素
子10が仮保持させられ、それが、硬化前の光透過層3
12に埋め込まれることによって光発電素子保持板34
0が形成されるようにされていた。それに対して、本実
施形態においては、ゴム等の弾性部材によって形成され
た仮保持板450の仮保持面452の接着層454上に
高密度で光発電素子456が仮保持させられ、その後、
仮保持板450が互いに直交する2方向に延伸させられ
ることにより、互いに隣接する光発電素子間の隙間が調
節された後、光透過層312に埋め込まれることによっ
て光発電素子保持板458が形成される。
【0029】図41,42に示すように、底部460と
側部462とを有する容器464の内部に光発電素子1
0が供給される。例えば、容器464を振動させつつ光
発電素子10を供給すれば、容器464の内部に収容さ
れた光発電素子10間の隙間を小さくすることができ
る。一方、図43に示すように、仮保持板450の仮保
持面452に接着層454を形成しておく。図44、4
5に示すように、接着層454を容器464に並べられ
た光発電素子10に接触させて押圧する。押圧は、例え
ば、押さえ部材472を利用することができる。この状
態において、仮保持板450の仮保持面452が容器4
60の側部462の上面に当接するため、光発電素子1
0への押圧力が過大になることが回避される。
【0030】次に、図46に示すように、図示しない2
軸延伸装置により仮保持板450が互いに直交する2方
向に延伸させられる。仮保持板450が弾性部材によっ
て成形されたものであるため、比較的小さな力で延伸さ
せることができ、それによって、互いに隣接する光発電
素子10間に隙間が形成される。延伸倍率を変更すれ
ば、光発電素子10間の隙間の大きさを変更することが
できる。なお、仮保持板450は引っ張られた状態で保
持される。例えば、仮保持板450が2軸延伸装置にお
いて保持された状態で外周部に枠部材を嵌め込めば、仮
保持部材450の収縮を防止することができる。
【0031】その後、図47,48に示すように、上記
実施形態における場合と同様に、光透過層312に仮保
持板450が接近させられ、光発電素子10が埋め込ま
れる。本実施形態においては、仮保持面452がストッ
パ面338に接触した状態で、押圧部材480によって
押圧された状態で、紫外線または紫外線を含む光が照射
されることによって光発電素子保持板458が形成され
る。図には押圧部材480側から紫外光が照射される状
態が示されているが、押圧部材480が紫外線を通し難
いものである場合には容器464側から照射されるよう
にする。このように、本実施形態によれば、仮保持板4
50の延伸倍率を変更することによって、互いに隣接す
る光発電素子10の隙間の大きさ、すなわち、配置を自
由に調節することができる。また、仮保持板450に保
持される光発電素子10の保持密度を両説することがで
きる。さらに、配列板が利用されないため、光発電素子
10の密度を高くすることができ、発電効率を向上させ
ることができる。また、光発電素子10の形状は均一で
なくてもよい。本実施形態によれば、形や大きさ等の形
状が均一でなくても、光発電素子保持部材における光発
電素子10の密度を高くすることができる。なお、本実
施形態においては、仮保持板450が互いに直交する2
軸方向に延伸させられたが、90度とは異なる角度で交
差する2軸方向に延伸させられるようにすることもでき
る。また、1軸方向に延伸させられるだけでもよい。
【0032】さらに、光発電素子は、殻部がP層で核部
がN層のものとしたり、P層とN層との間にI層が形成
されたものとしたりすることができる。また、概して球
状のものに限らず、円筒状のものとし、外周側と内周側
とで、P層とN層とが形成されたものとすることができ
る。光発電素子10の形状は問わないのであり、P層と
N層とを含むものであればよい。また、光発電素子の保
持層に埋め込まれる部分は1/2未満とすることもでき
る。その他、本発明は〔発明が解決しようとする課題、
課題解決手段および効果〕の欄に記載の態様の他、当業
者による知識に基づいて改良を施した態様で実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である光発電パネル製造方
法によって光発電パネルが製造される場合の製造工程の
一部を示す図である。この光発電パネル製造方法によれ
ば、本発明の一実施形態である光発電パネルが形成され
る。
【図2】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図3】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図4】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図5】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図6】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図7】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図8】上記光発電パネルの製造方法によって製造され
た光発電パネルの断面図である。
【図9】本発明の別の一実施形態である光発電パネル製
造方法によって光発電パネルが製造される場合の製造工
程の一部を示す図である。この光発電パネル製造方法に
よれば、本発明の一実施形態である光発電パネルが形成
される。
【図10】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図11】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図12】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図13】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図14】上記光電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図15】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図16】上記光発電パネルの製造方法によって製造さ
れた光発電パネルの断面図である。
【図17】本発明のさらに別の一実施形態である光発電
パネル製造方法によって光発電パネルが製造される場合
の製造工程の一部を示す図である。この光発電パネル製
造方法によれば、本発明の一実施形態である光発電パネ
ルが形成される。
【図18】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図19】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図20】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図21】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図22】上記光電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図23】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図24】上記光発電パネルの製造方法によって製造さ
れた光発電パネルの断面図である。
【図25】上記光発電パネルの光発電素子の配列状態を
示す図である。
【図26】本発明のさらに別の一実施形態である光発電
パネル製造方法によって形成された光発電パネルの光発
電素子の配列状態を示す図である。
【図27】本発明のさらに別の一実施形態である光発電
パネル製造方法によって光発電パネルが製造される場合
の製造工程の一部を示す図である。この光発電パネル製
造方法によれば、本発明の一実施形態である光発電パネ
ルが形成される。
【図28】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図29】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図30】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図31】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図32】上記光電パネルの製造工程の一部を示す図で
ある。
【図33】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図34】上記光発電パネルの製造方法によって製造さ
れた光発電パネルの断面図である。
【図35】本発明の別の一実施形態である光発電パネル
製造方法によって光発電パネルが製造される場合の製造
工程の一部を示す図である。
【図36】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図37】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図38】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図39】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図40】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
であり、光発電素子保持部材を示す図である。
【図41】本発明の別の一実施形態である光発電パネル
製造方法によって光発電パネルが製造される場合の製造
工程の一部を示す図である。
【図42】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図43】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図44】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図45】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図46】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図47】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
である。
【図48】上記光発電パネルの製造工程の一部を示す図
であり、光発電素子保持部材を示す図である。
【符号の説明】
10 光発電素子 16、100、312 保持層 22、106、152、206、340、458 光発
電素子保持部材 32 第1電極部 60 第2電極部 70、110、160、210 光発電パネル 72 受光面 150 球状保持部材 156 接着層 200 板状部材 202 樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 和也 愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械 製造株式会社内 (72)発明者 酒井 一俊 愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械 製造株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA04 AA18 BA12 DA03 EA20 FA18 GA03 GA05 GA20 JA04 JA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性を有し、P層とN層とを有する多
    数個の光発電素子を保持した板状部材を形成する光発電
    素子保持板形成工程と、 その光発電素子保持板形成工程において形成された光発
    電素子保持板の一方の側に、光発電素子のP層に電気的
    に接続された第1電極部とN層に電気的に接続された第
    2電極部とを形成する電極部形成工程とを含むことを特
    徴とする光発電パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】P層とN層とを有する光発電素子と、 その光発電素子と交差する一平面のいずれか一方の側に
    設けられ、前記光発電素子のP層に電気的に接続された
    第1電極部および前記N層に電気的に接続された第2電
    極部と、 前記一平面の他方の側に設けられ、少なくともその一平
    面とその一平面に平行で、前記光発電素子に接する平面
    との間の空間を埋める光透過性を有する材料で形成され
    た光透過層とを含むことを特徴とする光発電パネル。
  3. 【請求項3】前記一平面が、前記光発電素子を容積の1
    /2より小さい部分と1/2より大きい部分とに仕切る
    状態で設定され、前記透明層が、その一平面より光発電
    素子の1/2より大きい部分の側に形成されたものであ
    る請求項2に記載の光発電パネル。
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