JP2002280334A - 酸化セリウム研磨剤及びこれを用いた基板の研磨方法 - Google Patents

酸化セリウム研磨剤及びこれを用いた基板の研磨方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線パターンによる凹凸を有する半導体基板
の被研磨面内全体での高平坦化を可能にする酸化セリウ
ム研磨剤および基板の研磨方法を提供する。 【解決手段】 本発明は、酸化セリウム粒子と、アクリ
ル酸エステル誘導体及びポリアクリル酸からなる分散剤
とを水中に分散させてなることを特徴とする酸化セリウ
ム研磨剤及びこれを用いた基板の研磨方法を提供するこ
とで、課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子製造技
術等で使用される研磨剤およびこれを用いた基板の研磨
方法に関する。より詳しくは、酸化セリウムと特定の分
散剤を用いるCMP用研磨剤およびこれを用いた基板の
研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の超々大規模集積回路では、実装密
度を高める傾向にあり、種々の微細加工技術が研究、開
発されている。既に、デザインルールは、サブハーフミ
クロンのオーダーになっている。このような厳しい微細
化の要求を満足するために開発されている技術の一つに
CMP(ケミカルメカニカルポリッシング)技術があ
る。この技術は、半導体装置の製造工程において、露光
を施す層を完全に平坦化し、露光技術の負担を軽減し、
歩留まりを安定させることができるため、例えば、層間
絶縁膜の平坦化、シャロー・トレンチ分離等を行う際に
必須となる技術である。
【0003】半導体装置の製造工程において、プラズマ
−CVD(Chemical Vapor Depos
ition、化学的蒸着法)、低圧−CVD等の方法で
形成される酸化珪素絶縁膜等の無機絶縁膜層を平坦化す
るためのCMP用研磨剤の1つとして、Na等の不純物
の少ないフュームドシリカ系の研磨剤が用いられてい
る。このフュームドシリカ系の研磨剤は、シリカ粒子を
四塩化珪酸にて熱分解する等の方法で粒成長させ、pH
調整を行うことで製造されているが、無機絶縁膜、特に
シリカ系の被研磨面に対する研磨速度が非常に低いとい
う課題があり、さらに、研磨剤に添加されるシリカ粒子
の硬度が高いことから研磨表面に傷が付きやすいという
課題もある。さらには、研磨剤のアルカリ度又は酸性度
をpH調整剤により調整し、エッチング効果を持たせる
ことは、歩留り低下の原因となるばかりでなく、製造装
置の耐食性、作業者の安全性をも考慮せねばならず、好
ましくない。
【0004】一方、フォトマスクやレンズ等のガラス表
面研磨剤として、酸化セリウム系研磨剤が用いられてい
る。酸化セリウム粒子はシリカ粒子やアルミナ粒子に比
べ硬度が低く、したがって、研磨表面に傷が入りにくい
ことから、仕上げ鏡面研磨に有用である。また、シリカ
研磨材に比べ、研磨速度が高いという利点も有する。近
年、高純度酸化セリウム砥粒を用いた半導体用酸化セリ
ウム研磨剤が使用されている。例えば、その技術は特開
平10−106994、特開平8−134435等に開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の研磨剤で無機絶縁膜等を平坦化するCMP
技術では、研磨速度が基板上の被研磨面の配線パターン
密度差或いは配線サイズ差の大小等の配線パターン依存
性に大きく左右されるために、被研磨面凸部の研磨量に
大きな差が生じると同時に、被研磨面凹部の研磨も進行
し、結果として研磨面内全体での高いレベルの平坦化を
実現することができないという問題があった。
【0006】以上を鑑み、本発明は、配線パターンによ
る凹凸を有する半導体基板の研磨面内全体での高平坦化
が可能な酸化セリウム研磨剤および基板の研磨方法を提
供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による高平坦化
は、研磨剤に添加される分散剤が研磨時に酸化セリウム
粒子から脱離し、被研磨面に吸着し被膜を形成すること
を必要とする。形成された分散剤の被膜は、酸化セリウ
ム粒子の被研磨面への作用を阻害し、研磨速度を低下さ
せるが、被研磨面に配線パターンによる凹凸が存在する
場合、凸部の実効研磨荷重が凹部に比較して大きくなる
ため、凸部が選択的に研磨され、その結果、パターン依
存性の少ないグローバル平坦化が達成可能となる。
【0008】すなわち、本発明では、アクリル酸エステ
ル誘導体とポリアクリル酸が特定の重量比で混合されて
いる分散剤を、特定の重量含む酸化セリウム研磨剤及び
これを用いた基板の研磨方法を提供することをその特徴
とする。
【0009】
【発明の実施の形態】一般に酸化セリウムは、炭酸塩、
硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩等のセリウム化合物を酸化
することによって得られる。TEOS−CVD法等で形
成される酸化珪素膜等の研磨に使用される酸化セリウム
研磨剤中の酸化セリウム粒子は、結晶子径が大きく、か
つ結晶ひずみが少ないほど、すなわち結晶性が良いほど
より高速な研磨が可能であるが、研磨傷が入りやすくも
なる。
【0010】そこで、本発明で用いる酸化セリウム粒子
は、その製造方法を限定するものではないが、酸化セリ
ウム結晶子径が5nm以上300nm以下であることが
好ましい。また、半導体製造に係る基板の研磨に使用す
ることから、酸化セリウム粒子中のアルカリ金属及びハ
ロゲン類の含有率は10ppm以下に抑えることが好ま
しい。
【0011】本発明において、酸化セリウム粒子を作製
する方法として、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩
等のセリウム化合物を焼成または過酸化水素等により酸
化する酸化法が使用できる。焼成する場合の温度は35
0℃以上900℃以下が好ましい。
【0012】上記の方法により製造された酸化セリウム
粒子は凝集しているため、機械的に粉砕することが好ま
しい。粉砕方法として、ジェットミル等による乾式粉砕
方法や遊星ビーズミル等による湿式粉砕方法など、一般
的に用いられる粉砕方法であれば特に限定されない。ジ
ェットミルは例えば化学工業論文集第6巻第5号(19
80)527〜532頁に説明されている。また、結晶
子サイズの微粒子を得るために、粉砕後に乾式サイクロ
ン分級処理を行うこともできる。
【0013】本発明における分散剤の1つであるアクリ
ル酸エステル誘導体としては、以下に限定されるわけで
はないが、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタ
クリル酸t−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、ジメタクリル
酸エチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレング
リコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレングリコール
等が挙げられ、これらの中ではメタクリル酸2−ヒドロ
キシエチルが好ましい。
【0014】また、本発明で用いるもう1つの分散剤で
あるポリアクリル酸の平均分子量は、100以上50,
000以下が好ましく、1,000以上10,000以下
がより好ましい。ポリアクリル酸の平均分子量が100
未満の場合は、研磨するときに十分な研磨速度が得られ
ず、分散剤の分子量が50,000を越えた場合は、粘
度が高くなり、CMP研磨剤の保存安定性、研磨速度等
が低下するからである。
【0015】本発明の分散剤は、上記のようなアクリル
酸エステル誘導体とポリアクリル酸を混合して得ること
ができる。このときのアクリル酸エステル誘導体(AE)
とポリアクリル酸(PE)の重量比AE/PEは1以上100
以下であることが好ましい。アクリル酸エステル誘導体
とポリアクリル酸の重量比AE/PEが1未満では、研磨表
面の平坦化効率が低下する。また、100より大きいと
分散剤が研磨を阻害する。
【0016】本発明の酸化セリウム研磨剤は、例えば上
記の特徴を有する酸化セリウム粒子と分散剤を水に分散
することによって得られる。ここで、酸化セリウム粒子
の濃度に制限はないが、研磨剤の取り扱いやすさから分
散させる水に対して0.5重量%以上20重量%以下の
範囲が好ましい。また、分散剤の添加量は酸化セリウム
粒子100重量部に対して、1重量部以上50重量部以
下であることが好ましい。分散剤の添加量が1重量部未
満だと、分散性が悪く、沈降しやすい。また、50重量
部より大きいと分散剤が研磨を阻害する。
【0017】また、酸化セリウム粒子と分散剤を水に分
散する方法としては、通常の撹拌機による分散処理の他
にホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミルなど
も使用でき、特に限定されない。
【0018】こうして作製される本発明の酸化セリウム
研磨剤中の酸化セリウム粒子の平均粒径は、0.01μm
以上1.0μm以下であることが好ましい。酸化セリウム
粒子の平均粒径が0.01μm未満であると研磨速度が低
くなりすぎ、1.0μmを超えると研磨する膜に傷がつき
やすくなるからである。
【0019】本発明の酸化セリウム研磨剤で研磨される
基板に無機絶縁膜等を作製する方法としては、低圧CV
D法、プラズマCVD法等が挙げられるが、特に限定さ
れない。
【0020】例えば、低圧CVD法による酸化珪素膜形
成では、Si源としてモノシラン:SiH4、酸素源と
して酸素:O2を用いる。このSiH4−O2系酸化反応
を400℃以下の低温で行わせることにより得られる。
場合によっては、CVD後1000℃またはそれ以下の
温度で熱処理される。高温リフローによる表面平坦化を
図るためにリン:Pをドープするときには、SiH4
2−PH3系反応ガスを用いることが好ましい。また、
低圧CVD法による窒化珪素膜形成は、Si源としてジ
クロルシラン:SiH2Cl2、窒素源としてアンモニ
ア:NH3等を用いる。SiH2Cl2−NH3系酸化反応
を用いる場合、900℃の高温で行わせることにより窒
化珪素膜が得られる。
【0021】プラズマCVD法による酸化珪素膜形成で
は、通常の熱平衡下では高温を必要とする化学反応が低
温でできる利点を有する。プラズマ発生法には、容量結
合型と誘導結合型の2つが挙げられる。反応ガスとして
は、Si源としてSiH4、酸素源としてNOを用い
たSiH4−NO系ガス、テトラエトキシシラン(T
EOS)をSi源に用いたTEOS−O2系ガス(TE
OS−プラズマCVD法)等が挙げられる。また、この
ときの基板温度は250℃〜400℃、反応圧力は67
〜400Paの範囲が好ましい。また、プラズマCVD
法による窒化珪素膜形成では、Si源としてSiH4
窒素源としてNH3を用いたSiH4−NH3系ガス等が
挙げられ、この場合、基板温度は300℃〜400℃が
好ましい。
【0022】これらの無機絶縁膜等にはリン、ホウ素等
の元素がドープされていても良い。
【0023】本発明の基板の研磨方法において、使用で
きる研磨装置としては、基板を保持するホルダーと、研
磨布(パッド)を貼り付けた定盤(回転数が変更可能な
モータ等を取り付けてある)を有する一般的な研磨装置
を使用することができる。また、研磨布としては、一般
的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等で
あれば特に限定されないが、研磨布に酸化セリウム研磨
剤がたまるような溝加工を施すことが好ましい。
【0024】本発明の酸化セリウム研磨剤を研磨装置に
供給する方法は、研磨している間、研磨布に酸化セリウ
ム研磨剤をポンプ等で連続的に供給できれば特に限定さ
れない。さらに、この供給量に制限はないが、研磨布の
表面が常に酸化セリウム研磨剤酸化セリウム研磨剤で覆
われていることが好ましい。
【0025】また、定盤の回転速度は基板が飛び出さな
いように200rpm以下の低回転が好ましい。
【0026】さらに、基板にかける圧力は研磨圧力は1
kg/cm以下であることが好ましい。研磨時に上記
より高い研磨荷重をかけると酸化セリウム粒子が分散剤
の被膜を突き破り研磨速度が増大し、課題を解決するこ
とができなくなる恐れがある。
【0027】研磨終了後の基板は、流水中で良く洗浄し
て研磨剤を除去した後、スピンドライヤ等を用いて基板
上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが
好ましい。
【0028】本発明のCMP研磨剤は、半導体基板に形
成された酸化珪素膜だけでなく、所定の配線を有する配
線板に形成された酸化珪素膜、ガラス、窒化珪素等の無
機絶縁膜、ポリシリコン、Al、Cu、Ti、TiN、
W、Ta、TaN等を主として含有する膜、フォトマス
ク・レンズ・プリズムなどの光学ガラス、ITO等の無
機導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回
路・光スイッチング素子・光導波路、光ファイバーの端
面、シンチレータ等の光学用単結晶、固体レーザ単結
晶、青色レーザLED用サファイヤ基板、SiC、Ga
P、GaAs等の半導体単結晶、磁気ディスク用ガラス
基板、磁気ヘッド等を研磨することができる。
【0029】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。
【0030】
【実施例】実施例1 (酸化セリウム粒子の作製)炭酸セリウム水和物2kg
を白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成す
ることにより黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末を
X線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムである
ことを確認した。焼成粉末粒子径は30〜100μmで
あった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒界に囲
まれた酸化セリウム結晶子径を測定したところ、体積分
布の中央値が190nm、最大値が500nmであっ
た。酸化セリウム粉末1kgを、ジェットミルを用いて
乾式粉砕を行った。粉砕粒子について走査型電子顕微鏡
で観察したところ、結晶子径と同等サイズの小さな粒子
の他に、1〜3μmの大きな多結晶粒子と0.5〜1μ
mの多結晶粒子が混在していた。
【0031】(酸化セリウム研磨剤の作製)上記作製の
酸化セリウム粒子1kgとメタクリル酸2−ヒドロキシ
エチル10gとポリアクリル酸10gと脱イオン水89
80gを混合し、攪拌しながら超音波分散を10分間施
した。得られた酸化セリウム研磨剤を1ミクロンフィル
ターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより
1wt.%酸化セリウム研磨剤を得た。この酸化セリウ
ム研磨剤のpHは4.0であった。粒子をレーザ回折式
粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測
定した結果、粒子径の中央値が190nmであった。ま
た、酸化セリウム粒子のゼータ電位を測定するため、1
5000rpm、10分間遠心分離し、その上澄み液を
マルバーン社製ゼータサイザー3000HSでゼータ電位
を測定した。その結果、−35mVと分散性は良好であ
った。
【0032】(絶縁膜層の研磨)φ200mmSi基板上
にLine/Space幅が0.05〜5mmで高さが1000nm
のAl配線Line部を形成した後、その上にTEOS−プ
ラズマCVD法で酸化珪素膜を2000nm形成したパタ
ーンウエハを作製する。保持する基板取り付け用の吸着
パッドを貼り付けたホルダーに上記パターンウエハをセ
ットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付け
たφ600mmの定盤上に絶縁膜面を下にしてホルダーを
載せ、さらに加工荷重を300gf/cmに設定し
た。定盤上に上記の酸化セリウム研磨剤(固形分:1重
量%)を200cc/minの速度で滴下しながら、定
盤及びウエハを50rpmで2分間回転させ、絶縁膜を
研磨した。研磨後のウエハを純水で良く洗浄後、乾燥し
た。同様に、研磨時間を3分、4分、5分、6分にして
上記パターンウエハの研磨を行った。その後、光干渉式
膜厚測定装置を用いて、研磨前後の膜厚差を測定し、研
磨速度を計算した。Line/Space幅1mmのLine部分の研
磨速度R、Line/Space幅3mmのLine部分の研磨速度
及びLine/Space幅5mmのLine部分の研磨速度R
とすると、研磨速度比R/R及びR/Rは、研
磨時間2〜4分の間は、研磨時間とともに値が大きくな
り、研磨時間4〜6分ではほぼ一定であった。研磨速度
比、すなわちパターン幅依存性が一定になった研磨時間
4分において、研磨速度Rは330nm/分、研磨速度
は315nm/分、研磨速度Rは315nm/分であ
り、研磨速度比R/R及びR/Rは、それぞれ
0.95であった。また、研磨時間が5分、6分の場合
の各Line/Space幅のLine部分の研磨量は研磨時間が4
分の場合とほぼ同じ(各研磨速度は減少)であり、4分
以降研磨がほとんど進行していないことがわかった。
【0033】実施例2 (酸化セリウム粒子の作製)炭酸セリウム水和物2kg
を白金製容器に入れ、700℃で2時間空気中で焼成す
ることにより黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末を
X線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムである
ことを確認した。焼成粉末粒子径は30〜100μmで
あった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒界に囲
まれた酸化セリウム結晶子径を測定したところ、体積分
布の中央値が88nm、最大値が120nmであった。
酸化セリウム粉末1kgをジェットミルを用いて乾式粉
砕を行った。粉砕粒子について走査型電子顕微鏡で観察
したところ、結晶子径と同等サイズの小さな粒子の他
に、1〜3μmの大きな多結晶粒子と0.5〜1μmの
多結晶粒子が混在していた。粉砕粒子を乾式サイクロン
処理を施した。走査型電子顕微鏡で観察したところ、結
晶子径と同等サイズの微粒子だけになっていた。
【0034】(酸化セリウム研磨剤の作製)上記作製の
酸化セリウム粒子1kgとメタクリル酸2−ヒドロキシ
エチル10gとポリアクリル酸10gと脱イオン水89
80gを混合し、攪拌しながら超音波分散を10分間施
した。得られた酸化セリウム研磨剤を1ミクロンフィル
ターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより
1wt.%酸化セリウム研磨剤を得た。この酸化セリウ
ム研磨剤のpHは4.0であった。酸化セリウム研磨剤
粒子をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当
な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が10
0nmであった。また、酸化セリウム研磨剤粒子のゼー
タ電位を測定するため、15000rpm、10分間遠
心分離し、その上澄み液をマルバーン社製ゼータサイザ
ー3000HSでゼータ電位を測定した。その結果、−4
0mVと分散性は良好であった。
【0035】(絶縁膜層の研磨)上記酸化セリウム研磨
剤を用い、実施例1と同様にして、研磨時間2分、3
分、4分、5分、6分のパターンウエハの研磨を行っ
た。その後、光干渉式膜厚測定装置を用いて、研磨前後
の膜厚差を測定し、研磨速度を計算した。その結果、研
磨速度比R/R及びR/Rは、研磨時間2〜4
分の間は、研磨時間とともに値が大きくなり、研磨時間
4〜6分ではほぼ一定であった。研磨速度比、すなわ
ち、パターン幅依存性が一定になった研磨時間4分にお
いて、研磨速度R は250nm/分、研磨速度Rは2
35nm/分、研磨速度Rは230nm/分であり、研磨
速度比R/R及びR/Rは、それぞれ0.94
及び0.92であった。また、研磨時間が5分、6分の
場合の各Line/Space幅のLine部分の研磨量は4分の場
合とほぼ同じ(研磨速度は減少)であり、4分以降研磨
がほとんど進行していないことがわかった。
【0036】比較例 (酸化セリウム研磨剤の作製)実施例1で作製した酸化
セリウム粒子1kgとポリアクリル酸アンモニウム塩水
溶液(40重量%)23gと脱イオン水8980gを混
合し、攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得ら
れたスラリーを1ミクロンフィルターでろ過をし、さら
に脱イオン水を加えることにより1wt.%酸化セリウ
ム研磨剤を得た。この酸化セリウム研磨剤のpHは8.
3であった。酸化セリウム研磨剤粒子をレーザ回折式粒
度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定
した結果、粒子径の中央値が190nmであった。ま
た、酸化セリウム研磨剤粒子のゼータ電位を測定するた
め、15000rpm、10分間遠心分離し、その上澄
み液をマルバーン社製ゼータサイザー3000HSでゼー
タ電位を測定した。その結果、−46mVと分散性は良
好であった。
【0037】(絶縁膜層の研磨)上記酸化セリウム研磨
剤を用い、実施例と同様にして、研磨時間2分、3分、
4分、5分、6分のパターンウエハの研磨を行った。そ
の結果、研磨速度比R/R及びR/Rは、研磨
時間2〜5分の間は、研磨時間とともに値が大きくな
り、研磨時間5〜6分ではほぼ一定であった。研磨速度
比、すなわちパターン幅依存性が一定になった研磨時間
5分における研磨速度Rは283nm/分、研磨速度R
は218nm/分、研磨速度Rは169nm/分であ
り、研磨速度比R/R及びR/Rは、それぞれ
0.77及び0.60であった。しかし、研磨時間6分
の場合の各Line/Space幅のLine部分の研磨速度が、5
分の場合とほぼ同じであり、研磨量が増加していた。こ
れは、研磨速度のパターン幅依存性が一定になった後も
同様の速度で研磨が進行してしまい、凸部のみを選択的
に研磨することができないことを示している。
【0038】以上より、本発明の酸化セリウム研磨剤を
用いた研磨を行うことで、基板の研磨表面が配線パター
ンに依らずに高度に平坦化されることが理解されよう。
【0039】本発明は上記に複数の実施の形態を示した
が、この記載が本発明を限定するものであると理解すべ
きではない。この開示から当業者にはここでは記載して
いない様々な代替実施の形態、実施例、運用技術が明ら
かとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は上記の
説明から妥当な特許請求に係る発明特定事項によっての
み定められるものである。
【0040】
【発明の効果】本発明の酸化セリウム研磨剤を用いて半
導体基板を研磨することによって、被研磨面内全体の配
線パターンによる凹凸を解消し、高度な平坦化が可能と
なる。さらに、この工程を繰り返すことにより、所望の
層数の半導体素子を製造することが可能である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子製造プロセスに用いる研磨剤
    であって、酸化セリウム粒子と、アクリル酸エステル誘
    導体及びポリアクリル酸からなる分散剤とを水中に分散
    してなることを特徴とする酸化セリウム研磨剤。
  2. 【請求項2】 前記酸化セリウム粒子の結晶子径が5n
    m以上300nm以下であることを特徴とする請求項1
    記載の酸化セリウム研磨剤。
  3. 【請求項3】 前記分散剤中のアクリル酸エステル誘導
    体(AE)とポリアクリル酸(PE)の重量比AE/PEが1以
    上100以下であることを特徴とする請求項1又は2記
    載の酸化セリウム研磨剤。
  4. 【請求項4】 前記分散剤が前記酸化セリウム粒子10
    0重量部に対して、1重量部以上50重量部以下添加さ
    れることを特徴とする請求項1〜3記載の酸化セリウム
    研磨剤。
  5. 【請求項5】 前記分散剤中のアクリル酸エステル誘導
    体がメタクリル酸2−ヒドロキシエチルであることを特
    徴とする請求項1〜4記載の酸化セリウム研磨剤。
  6. 【請求項6】 pH値が2.5以上6以下であることを
    特徴とする請求項1〜5記載の酸化セリウム研磨剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載の酸化セリウム研磨剤
    を用いることを特徴とする基板の研磨方法。
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