JP2002279013A - 回路遅延計算方法 - Google Patents
回路遅延計算方法Info
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- JP2002279013A JP2002279013A JP2001083420A JP2001083420A JP2002279013A JP 2002279013 A JP2002279013 A JP 2002279013A JP 2001083420 A JP2001083420 A JP 2001083420A JP 2001083420 A JP2001083420 A JP 2001083420A JP 2002279013 A JP2002279013 A JP 2002279013A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 回路遅延計算方法において、修正レイアウト
データのRC接続情報の抽出と遅延時間の計算を高精度
且つ高速に行う。 【解決手段】 レイアウト修正工程104で、レイアウ
トデータ101における修正図形情報、その修正内容を
新レイアウトデータ105、修正リスト106として出
力し、部分抽出工程107で、修正リストに基づいて新
レイアウトデータから影響図形情報109に関してのみ
部分RC接続情報108を抽出し、RC接続修正工程1
10で、修正リストに従って修正前RC接続情報102
を修正し仮RC接続情報111を出力し、RC値更新工
程112で、仮RC接続情報に部分RC接続情報のRC
値を書き込み新RC接続情報113として出力し、部分
遅延計算工程114で、影響図形情報に係る経路にのみ
新RC接続情報から遅延時間を計算して回路遅延情報1
03に追記し、新回路遅延情報115として出力する。
データのRC接続情報の抽出と遅延時間の計算を高精度
且つ高速に行う。 【解決手段】 レイアウト修正工程104で、レイアウ
トデータ101における修正図形情報、その修正内容を
新レイアウトデータ105、修正リスト106として出
力し、部分抽出工程107で、修正リストに基づいて新
レイアウトデータから影響図形情報109に関してのみ
部分RC接続情報108を抽出し、RC接続修正工程1
10で、修正リストに従って修正前RC接続情報102
を修正し仮RC接続情報111を出力し、RC値更新工
程112で、仮RC接続情報に部分RC接続情報のRC
値を書き込み新RC接続情報113として出力し、部分
遅延計算工程114で、影響図形情報に係る経路にのみ
新RC接続情報から遅延時間を計算して回路遅延情報1
03に追記し、新回路遅延情報115として出力する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
論理検証を行う遅延時間計算方法に関し、特に、半導体
集積回路の配線の抵抗成分・容量成分(RC)接続情報
を抽出して、信号の遅延時間を計算する技術に関する。
論理検証を行う遅延時間計算方法に関し、特に、半導体
集積回路の配線の抵抗成分・容量成分(RC)接続情報
を抽出して、信号の遅延時間を計算する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体集積回路の設計において、
設計した回路の実遅延を計算する場合には、設計したレ
イアウトデータから、配線上の寄生抵抗(R)および寄
生容量(C)を抽出したRC接続情報を作成し、そのR
C接続情報をもとに、配線により形成される遅延時間を
計算している。
設計した回路の実遅延を計算する場合には、設計したレ
イアウトデータから、配線上の寄生抵抗(R)および寄
生容量(C)を抽出したRC接続情報を作成し、そのR
C接続情報をもとに、配線により形成される遅延時間を
計算している。
【0003】また、一旦作成されたレイアウトデータ
に、セル追加、セル削除、セルタイプ変更、配線追加、
配線削除、または配線形状変更等の変更を加えた、変更
後のレイアウトデータの遅延時間を計算する場合、変更
後のレイアウトデータすべてについて、RC接続情報を
抽出し直し、また、そのRC接続情報をもとに、すべて
の経路における遅延時間を計算し直している。
に、セル追加、セル削除、セルタイプ変更、配線追加、
配線削除、または配線形状変更等の変更を加えた、変更
後のレイアウトデータの遅延時間を計算する場合、変更
後のレイアウトデータすべてについて、RC接続情報を
抽出し直し、また、そのRC接続情報をもとに、すべて
の経路における遅延時間を計算し直している。
【0004】図12は、配線上の寄生抵抗および寄生容
量を抽出したRC接続情報により、遅延時間を計算する
従来の処理内容を示す図である。図12に示すように、
従来の遅延時間計算方法では、レイアウトデータ120
0に含まれる配線ごとの寄生容量および寄生抵抗に関す
る回路網であるRC接続情報1202をRC接続情報抽
出工程1201で抽出し、レイアウトデータ1200の
遅延時間である遅延時間情報1204を遅延時間計算工
程1203により算出している。
量を抽出したRC接続情報により、遅延時間を計算する
従来の処理内容を示す図である。図12に示すように、
従来の遅延時間計算方法では、レイアウトデータ120
0に含まれる配線ごとの寄生容量および寄生抵抗に関す
る回路網であるRC接続情報1202をRC接続情報抽
出工程1201で抽出し、レイアウトデータ1200の
遅延時間である遅延時間情報1204を遅延時間計算工
程1203により算出している。
【0005】また、RC接続情報抽出工程1201にお
いては、寄生容量、寄生抵抗を定量的に与えるためのパ
ラメータとして、遅延パラメータライブラリ1205が
用いられる。このライブラリ1205は、セル毎の遅延
時間、または各ピンのピン抵抗と容量を示すセル遅延パ
ラメータや、配線層毎の単位長さあたりの寄生抵抗およ
び寄生容量、配線間隔ごとの同層配線および異層配線間
の寄生容量を示す配線遅延パラメータを定義したライブ
ラリである。
いては、寄生容量、寄生抵抗を定量的に与えるためのパ
ラメータとして、遅延パラメータライブラリ1205が
用いられる。このライブラリ1205は、セル毎の遅延
時間、または各ピンのピン抵抗と容量を示すセル遅延パ
ラメータや、配線層毎の単位長さあたりの寄生抵抗およ
び寄生容量、配線間隔ごとの同層配線および異層配線間
の寄生容量を示す配線遅延パラメータを定義したライブ
ラリである。
【0006】また、修正後のレイアウトデータに対し
て、寄生抵抗および寄生容量を抽出し直したRC接続情
報により遅延時間を再計算する方法としては、たとえば
特開平11−8308号公報に開示されているような方
法がある。その方法の概略図を、図13に示した。
て、寄生抵抗および寄生容量を抽出し直したRC接続情
報により遅延時間を再計算する方法としては、たとえば
特開平11−8308号公報に開示されているような方
法がある。その方法の概略図を、図13に示した。
【0007】簡単に説明すると、図13において、修正
前レイアウトデータ1300に対して、レイアウトデー
タ修正情報1302に記載されているような修正作業を
施した結果、修正後レイアウトデータ1301が作成さ
れたとき、このレイアウトデータ修正情報1302に記
載されている経路に対してのみ、RC接続情報抽出工程
1304および遅延時間修正工程1307を行い、修正
後レイアウトデータ1301に対応した修正後遅延時間
情報1309を作成する。
前レイアウトデータ1300に対して、レイアウトデー
タ修正情報1302に記載されているような修正作業を
施した結果、修正後レイアウトデータ1301が作成さ
れたとき、このレイアウトデータ修正情報1302に記
載されている経路に対してのみ、RC接続情報抽出工程
1304および遅延時間修正工程1307を行い、修正
後レイアウトデータ1301に対応した修正後遅延時間
情報1309を作成する。
【0008】具体的には、まず、レイアウトデータ修正
情報1302に基づき、この修正内容により影響を受け
る配線経路を割り出し、その配線経路を構成しているす
べての配線の寄生容量および寄生抵抗を修正後レイアウ
トデータ1301から抽出し、その抽出結果を、修正前
RC接続情報1303に反映させ、修正後RC接続情報
1305として出力する。また、その際に、修正前RC
接続情報1303に対して加えた修正内容をRC修正情
報1306として出力する。
情報1302に基づき、この修正内容により影響を受け
る配線経路を割り出し、その配線経路を構成しているす
べての配線の寄生容量および寄生抵抗を修正後レイアウ
トデータ1301から抽出し、その抽出結果を、修正前
RC接続情報1303に反映させ、修正後RC接続情報
1305として出力する。また、その際に、修正前RC
接続情報1303に対して加えた修正内容をRC修正情
報1306として出力する。
【0009】次に、RC修正情報1306に記載されて
いる寄生素子を有する経路に関してのみ、遅延時間修正
工程1307で、修正後RC接続情報1305から遅延
時間の再計算を行う。そして、ここで再計算を行った経
路をもとに、修正前遅延時間情報1308を修正し、修
正後遅延時間情報1309として出力する。
いる寄生素子を有する経路に関してのみ、遅延時間修正
工程1307で、修正後RC接続情報1305から遅延
時間の再計算を行う。そして、ここで再計算を行った経
路をもとに、修正前遅延時間情報1308を修正し、修
正後遅延時間情報1309として出力する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の遅延時間計算方法では、レイアウトデータに対し、
セル追加、セル削除、セルタイプ変更、配線追加、配線
削除、または配線形状変更が行われた場合、変更対象配
線のみについてRC接続情報を再度抽出して遅延時間の
再計算を行うのではなく、常に、変更後の全レイアウト
データについてRC接続情報を抽出して、遅延時間の再
計算を行っている。
来の遅延時間計算方法では、レイアウトデータに対し、
セル追加、セル削除、セルタイプ変更、配線追加、配線
削除、または配線形状変更が行われた場合、変更対象配
線のみについてRC接続情報を再度抽出して遅延時間の
再計算を行うのではなく、常に、変更後の全レイアウト
データについてRC接続情報を抽出して、遅延時間の再
計算を行っている。
【0011】したがって、小規模なレイアウトデータの
修正である場合でも、全レイアウトデータに対するRC
接続情報を再度抽出し、全経路に対して遅延計算を行っ
ていたために、レイアウトデータの修正の影響を受けて
いない領域についても、修正された領域と同じ処理を行
っていた。そのため、修正規模が小さいにも関わらず、
RC接続情報の抽出する段階、および遅延時間を計算す
る段階で時間がかかるという問題点があった。
修正である場合でも、全レイアウトデータに対するRC
接続情報を再度抽出し、全経路に対して遅延計算を行っ
ていたために、レイアウトデータの修正の影響を受けて
いない領域についても、修正された領域と同じ処理を行
っていた。そのため、修正規模が小さいにも関わらず、
RC接続情報の抽出する段階、および遅延時間を計算す
る段階で時間がかかるという問題点があった。
【0012】また、前記特開平11−8308号公報に
開示されているような、修正後のレイアウトデータに対
する遅延時間計算方法では、配線単位でRC接続情報を
抽出するので、配線の一部を修正したケースでも、配線
全部を修正したケースでも、修正した配線を構成する図
形すべてに対して、RC接続情報の抽出を行ってしま
う。
開示されているような、修正後のレイアウトデータに対
する遅延時間計算方法では、配線単位でRC接続情報を
抽出するので、配線の一部を修正したケースでも、配線
全部を修正したケースでも、修正した配線を構成する図
形すべてに対して、RC接続情報の抽出を行ってしま
う。
【0013】図14(a)に、修正前配線1501を、
図14(b)に、修正前配線1501に対して、終端の
一部を修正した修正後配線1502を模式的に示す。こ
のような修正に対して、前記遅延時間計算方法では、修
正個所の寄生容量および寄生抵抗の抽出だけでなく、修
正後配線に寄生するすべての容量および抵抗を抽出す
る。そのため、修正自体が小規模でも、RC接続情報を
抽出する段階で時間がかかるという問題点があった。
図14(b)に、修正前配線1501に対して、終端の
一部を修正した修正後配線1502を模式的に示す。こ
のような修正に対して、前記遅延時間計算方法では、修
正個所の寄生容量および寄生抵抗の抽出だけでなく、修
正後配線に寄生するすべての容量および抵抗を抽出す
る。そのため、修正自体が小規模でも、RC接続情報を
抽出する段階で時間がかかるという問題点があった。
【0014】本発明の目的は、上記問題を解決し、修正
後レイアウトデータのRC接続情報の抽出と遅延時間の
計算を高精度且つ高速に行うことが可能な回路遅延計算
方法を提供することにある。
後レイアウトデータのRC接続情報の抽出と遅延時間の
計算を高精度且つ高速に行うことが可能な回路遅延計算
方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る回路遅延計算方法は、半導体集積回路
のレイアウトデータから配線の抵抗成分および容量成分
(RC)接続情報を抽出して、抽出したRC接続情報か
ら配線による信号の遅延時間を回路遅延情報として計算
する回路遅延計算方法であって、レイアウトデータを入
力し、レイアウトデータに含まれる図形情報を修正し、
修正した図形情報およびその修正内容をそれぞれ新レイ
アウトデータおよび修正リストとして出力するレイアウ
ト修正工程と、修正リストに基づいて、新レイアウトデ
ータから、修正によって影響を受ける配線を影響図形情
報として取り出し、影響図形情報に関してのみRC接続
情報を抽出して、部分RC接続情報として出力する部分
抽出工程と、修正リストに従って、修正前RC接続情報
に含まれる配線情報を修正し、仮RC接続情報として出
力するRC接続修正工程と、仮RC接続情報に含まれる
RC値に対して、部分RC接続情報に含まれるRC値を
対応する抽出RC素子に関して代入し、新RC接続情報
として出力するRC値更新工程と、影響図形情報に含ま
れる図形情報を経由する経路に関してのみ、新RC接続
情報から遅延時間を計算し、出力された計算結果を回路
遅延情報に追記し、新回路遅延情報として出力する部分
遅延計算工程とを含むことを特徴とする。
め、本発明に係る回路遅延計算方法は、半導体集積回路
のレイアウトデータから配線の抵抗成分および容量成分
(RC)接続情報を抽出して、抽出したRC接続情報か
ら配線による信号の遅延時間を回路遅延情報として計算
する回路遅延計算方法であって、レイアウトデータを入
力し、レイアウトデータに含まれる図形情報を修正し、
修正した図形情報およびその修正内容をそれぞれ新レイ
アウトデータおよび修正リストとして出力するレイアウ
ト修正工程と、修正リストに基づいて、新レイアウトデ
ータから、修正によって影響を受ける配線を影響図形情
報として取り出し、影響図形情報に関してのみRC接続
情報を抽出して、部分RC接続情報として出力する部分
抽出工程と、修正リストに従って、修正前RC接続情報
に含まれる配線情報を修正し、仮RC接続情報として出
力するRC接続修正工程と、仮RC接続情報に含まれる
RC値に対して、部分RC接続情報に含まれるRC値を
対応する抽出RC素子に関して代入し、新RC接続情報
として出力するRC値更新工程と、影響図形情報に含ま
れる図形情報を経由する経路に関してのみ、新RC接続
情報から遅延時間を計算し、出力された計算結果を回路
遅延情報に追記し、新回路遅延情報として出力する部分
遅延計算工程とを含むことを特徴とする。
【0016】ここで、レイアウトデータに含まれる配線
は、2つ以上のノードを有するオブジェクトが複数個組
み合わされて成る。
は、2つ以上のノードを有するオブジェクトが複数個組
み合わされて成る。
【0017】また、RC接続情報は、レイアウトデータ
に含まれるノードの名称を抽出RC素子の端子名称とし
て含む。
に含まれるノードの名称を抽出RC素子の端子名称とし
て含む。
【0018】また、レイアウト修正工程は、修正の過程
で、新レイアウトデータに追加されたノードおよびオブ
ジェクトの一覧である追加情報と、レイアウトデータか
ら削除されたノードおよびオブジェクトの一覧である削
除情報とを修正リストとして出力する工程を含むことが
好ましい。
で、新レイアウトデータに追加されたノードおよびオブ
ジェクトの一覧である追加情報と、レイアウトデータか
ら削除されたノードおよびオブジェクトの一覧である削
除情報とを修正リストとして出力する工程を含むことが
好ましい。
【0019】また、部分抽出工程は、オブジェクトの寄
生容量が発生する範囲を記載した影響テーブルファイル
から、修正リストに含まれるオブジェクトごとに、影響
テーブルファイルに記載された範囲内に含まれる、新レ
イアウトデータ上のノードを検索する検索工程と、検索
したノードおよび該ノードを含むオブジェクトを影響図
形情報として出力する出力工程と、影響図形情報に含ま
れるオブジェクトに対してRC接続情報を抽出し、部分
RC接続情報として出力する抽出工程とを含むことが好
ましい。
生容量が発生する範囲を記載した影響テーブルファイル
から、修正リストに含まれるオブジェクトごとに、影響
テーブルファイルに記載された範囲内に含まれる、新レ
イアウトデータ上のノードを検索する検索工程と、検索
したノードおよび該ノードを含むオブジェクトを影響図
形情報として出力する出力工程と、影響図形情報に含ま
れるオブジェクトに対してRC接続情報を抽出し、部分
RC接続情報として出力する抽出工程とを含むことが好
ましい。
【0020】また、RC接続修正工程は、修正リストに
含まれる追加情報および削除情報に従って、抽出RC素
子を修正前RC接続情報に追加および修正前RC接続情
報から削除して、仮RC接続情報として出力する工程を
含み、RC値更新工程は、仮RC接続情報に部分RC接
続情報の内容を書き込み、新RC接続情報として出力す
る工程を含むことが好ましい。
含まれる追加情報および削除情報に従って、抽出RC素
子を修正前RC接続情報に追加および修正前RC接続情
報から削除して、仮RC接続情報として出力する工程を
含み、RC値更新工程は、仮RC接続情報に部分RC接
続情報の内容を書き込み、新RC接続情報として出力す
る工程を含むことが好ましい。
【0021】また、本発明に係る回路遅延計算方法は、
遅延計算を行う各経路に含まれる前記ノードを経路ごと
にまとめて経路ノード情報として出力する通常遅延計算
工程を含み、部分遅延計算工程は、経路ノード情報か
ら、影響図形情報に含まれるノードを有する経路を選択
し、該経路に対してのみ遅延時間の計算を行い、その計
算結果を、回路遅延情報の経路に関する遅延時間に書き
加え、新回路遅延情報として出力することが好ましい。
遅延計算を行う各経路に含まれる前記ノードを経路ごと
にまとめて経路ノード情報として出力する通常遅延計算
工程を含み、部分遅延計算工程は、経路ノード情報か
ら、影響図形情報に含まれるノードを有する経路を選択
し、該経路に対してのみ遅延時間の計算を行い、その計
算結果を、回路遅延情報の経路に関する遅延時間に書き
加え、新回路遅延情報として出力することが好ましい。
【0022】上記の方法によれば、レイアウト修正がな
されたとき、変更オブジェクトおよび変更オブジェクト
によって影響を受けるオブジェクトに対してのみRC接
続情報の抽出を行ない、また、抽出したRC接続情報を
経由する経路に対してのみ遅延時間の計算を行うこと
で、修正レイアウトデータに関するRC接続情報の抽出
および遅延時間の計算を高精度で且つ高速に行うことが
できる。
されたとき、変更オブジェクトおよび変更オブジェクト
によって影響を受けるオブジェクトに対してのみRC接
続情報の抽出を行ない、また、抽出したRC接続情報を
経由する経路に対してのみ遅延時間の計算を行うこと
で、修正レイアウトデータに関するRC接続情報の抽出
および遅延時間の計算を高精度で且つ高速に行うことが
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
て、図面を参照して説明する。
【0024】図1は、本発明の一実施形態による回路遅
延計算方法における処理内容を示す図である。図1にお
いて、101はレイアウトデータ、102は、レイアウ
トデータ101から抽出した修正前RC接続情報であ
る。103は、修正前RC接続情報102から計算して
得られた回路遅延情報である。いま、レイアウトデータ
101には遅延時間に関して不正な箇所があり、これを
取り除くために、レイアウト修正を必要とする状態にあ
る。
延計算方法における処理内容を示す図である。図1にお
いて、101はレイアウトデータ、102は、レイアウ
トデータ101から抽出した修正前RC接続情報であ
る。103は、修正前RC接続情報102から計算して
得られた回路遅延情報である。いま、レイアウトデータ
101には遅延時間に関して不正な箇所があり、これを
取り除くために、レイアウト修正を必要とする状態にあ
る。
【0025】そこで、まずレイアウト修正工程に関して
述べる。104はレイアウト修正工程であり、レイアウ
トデータ101に対して修正を施す工程である。105
は新レイアウトデータであり、レイアウト修正工程10
4で修正されたレイアウトデータである。106は、修
正リストであり、レイアウト修正工程104で行われた
修正作業の内容を出力したものであり、この修正リスト
106には、レイアウト修正工程104で行われた修正
作業が再現できるだけの作業情報が含まれる。
述べる。104はレイアウト修正工程であり、レイアウ
トデータ101に対して修正を施す工程である。105
は新レイアウトデータであり、レイアウト修正工程10
4で修正されたレイアウトデータである。106は、修
正リストであり、レイアウト修正工程104で行われた
修正作業の内容を出力したものであり、この修正リスト
106には、レイアウト修正工程104で行われた修正
作業が再現できるだけの作業情報が含まれる。
【0026】次に、RC接続情報の作成に関して述べる。
【0027】107は、部分抽出工程であり、116は
影響テーブルファイル、108は部分RC接続情報、1
09は影響図形情報である。
影響テーブルファイル、108は部分RC接続情報、1
09は影響図形情報である。
【0028】影響テーブルファイル116には、RC接
続情報の抽出にて入力されるセルおよび配線の遅延パラ
メータが記載されており、セルごとのピン抵抗および容
量、配線層ごとの単位長さあたりの寄生容量および抵抗、
配線間隔ごとの同層配線または異層配線間に働く寄生容
量、および変更配線により寄生容量に影響が及ぶ範囲を
示す配線間隔の最大距離である距離情報が定義されてい
る。
続情報の抽出にて入力されるセルおよび配線の遅延パラ
メータが記載されており、セルごとのピン抵抗および容
量、配線層ごとの単位長さあたりの寄生容量および抵抗、
配線間隔ごとの同層配線または異層配線間に働く寄生容
量、および変更配線により寄生容量に影響が及ぶ範囲を
示す配線間隔の最大距離である距離情報が定義されてい
る。
【0029】部分抽出工程107では、新レイアウトデ
ータ105と修正リスト106を受け取り、修正リスト
106に記載されている修正作業内容から、修正によっ
て追加ないし削除された配線、およびその修正によって
寄生容量値に影響を受ける配線を探索し、その内容を影
響図形情報109として出力する。また、その影響図形
情報109に記載された配線に関してのみ、影響テーブ
ルファイル116を用いて、RC接続情報の抽出を行っ
て、部分RC接続情報108を出力する。
ータ105と修正リスト106を受け取り、修正リスト
106に記載されている修正作業内容から、修正によっ
て追加ないし削除された配線、およびその修正によって
寄生容量値に影響を受ける配線を探索し、その内容を影
響図形情報109として出力する。また、その影響図形
情報109に記載された配線に関してのみ、影響テーブ
ルファイル116を用いて、RC接続情報の抽出を行っ
て、部分RC接続情報108を出力する。
【0030】110はRC接続修正工程であり、111
は仮RC接続情報である。RC接続修正工程101で
は、修正前RC接続情報102と修正リスト106を受
け取り、修正リスト106に記載されている修正作業内
容にしたがって、修正前RC接続情報102を修正し、
仮RC接続情報111として出力する。
は仮RC接続情報である。RC接続修正工程101で
は、修正前RC接続情報102と修正リスト106を受
け取り、修正リスト106に記載されている修正作業内
容にしたがって、修正前RC接続情報102を修正し、
仮RC接続情報111として出力する。
【0031】112はRC値更新工程であり、113は
新RC接続情報である。RC値更新工程112では、仮
RC接続情報111および部分RC接続情報108を受
け取り、仮RC接続情報111に記載されているRC接
続情報に、部分RC接続情報108に記載されているR
C接続情報を上書きし、新RC接続情報113として出
力する。
新RC接続情報である。RC値更新工程112では、仮
RC接続情報111および部分RC接続情報108を受
け取り、仮RC接続情報111に記載されているRC接
続情報に、部分RC接続情報108に記載されているR
C接続情報を上書きし、新RC接続情報113として出
力する。
【0032】つぎに、遅延時間計算工程について述べ
る。
る。
【0033】114は部分遅延計算工程であり、115
は新回路遅延情報である。部分遅延計算工程114で
は、回路遅延情報103および影響図形情報109を受
け取り、影響図形情報109に記載されている配線を通
過する経路を回路遅延情報103から選択して、その経
路だけに関して回路遅延の計算を行い、出力された計算
結果を回路遅延情報103に追記して、新回路遅延情報
115として出力する。
は新回路遅延情報である。部分遅延計算工程114で
は、回路遅延情報103および影響図形情報109を受
け取り、影響図形情報109に記載されている配線を通
過する経路を回路遅延情報103から選択して、その経
路だけに関して回路遅延の計算を行い、出力された計算
結果を回路遅延情報103に追記して、新回路遅延情報
115として出力する。
【0034】図1のような工程を経ることにより、レイア
ウト修正が行われた箇所だけに限定して、RC接続情報
の抽出および回路遅延情報の計算が行われるため、計算
時間を短縮することが可能になる。たとえば、数万本の
配線からなるレイアウトデータに対して、数本の配線だ
けを修正した場合、抽出および遅延計算の対象になる配
線は、数本から数百本程度に抑えられるため、回路遅延計
算の規模が飛躍的に小さくなり、計算時間の大幅な短縮
が可能となる。
ウト修正が行われた箇所だけに限定して、RC接続情報
の抽出および回路遅延情報の計算が行われるため、計算
時間を短縮することが可能になる。たとえば、数万本の
配線からなるレイアウトデータに対して、数本の配線だ
けを修正した場合、抽出および遅延計算の対象になる配
線は、数本から数百本程度に抑えられるため、回路遅延計
算の規模が飛躍的に小さくなり、計算時間の大幅な短縮
が可能となる。
【0035】図2は、本実施形態におけるオブジェクト
の一例を簡単に示した図である。図2において、201
はオブジェクト、202はノードである。オブジェクト2
01は、レイアウトデータ101に含まれるあらゆる配
線を構成する基本図形である。ノード202は、オブジ
ェクト201の内部に二つ以上存在する点である。
の一例を簡単に示した図である。図2において、201
はオブジェクト、202はノードである。オブジェクト2
01は、レイアウトデータ101に含まれるあらゆる配
線を構成する基本図形である。ノード202は、オブジ
ェクト201の内部に二つ以上存在する点である。
【0036】203は影響エリアであり、影響テーブル
ファイル116に記載された距離情報の分だけ、オブジ
ェクト201の形状を拡大したものである。この影響エ
リア203に存在する他のオブジェクト201が、RC
接続情報抽出の際に、寄生容量の計算対象になる。
ファイル116に記載された距離情報の分だけ、オブジ
ェクト201の形状を拡大したものである。この影響エ
リア203に存在する他のオブジェクト201が、RC
接続情報抽出の際に、寄生容量の計算対象になる。
【0037】図3は、本実施形態におけるRC接続情報
について説明するための図である。図3(a)はRC回
路図、図3(b)はRC接続情報の例を示す。
について説明するための図である。図3(a)はRC回
路図、図3(b)はRC接続情報の例を示す。
【0038】ここでは、説明を簡単にするために、図3
(a)は、図2のオブジジェクト201からRC接続情
報を抽出したときのRC回路図を示している。図3
(a)において、na、nbは図2のノード202に対
応している。このように、オブジェクト201から抽出
された抽出素子のうち、容量成分は、ノードna、nb
に容量素子C1〜C4が接続されている状態で表現さ
れ、抵抗成分は、二つのノードnaとnbを結合する抵
抗素子Rとして表現される。
(a)は、図2のオブジジェクト201からRC接続情
報を抽出したときのRC回路図を示している。図3
(a)において、na、nbは図2のノード202に対
応している。このように、オブジェクト201から抽出
された抽出素子のうち、容量成分は、ノードna、nb
に容量素子C1〜C4が接続されている状態で表現さ
れ、抵抗成分は、二つのノードnaとnbを結合する抵
抗素子Rとして表現される。
【0039】また、図3(a)のRC回路図をRC接続
情報として書き表したのが、図3(b)のRC接続情報
であり、RC接続情報には、図3(a)に対応して、抵
抗素子Rおよび容量素子C1〜C4のそれぞれが接続さ
れる一端名称、他端名称、およびその大きさが記述され
ている。
情報として書き表したのが、図3(b)のRC接続情報
であり、RC接続情報には、図3(a)に対応して、抵
抗素子Rおよび容量素子C1〜C4のそれぞれが接続さ
れる一端名称、他端名称、およびその大きさが記述され
ている。
【0040】図4は、修正リスト106の内容を簡単に
示した図である。
示した図である。
【0041】図4において、401はノード削除項目で
あり、レイアウト修正されたときに削除されたノードが
記載されている。402はノード追加項目であり、レイ
アウト修正されたときに追加されたノードが記載されて
いる。403はオブジェクト追加項目であり、レイアウ
ト修正されたときに追加されたオブジェクトが記載され
ている。404はオブジェクト削除項目であり、レイア
ウト修正されたときに削除されたオブジェクトが記載さ
れている。修正リスト106は、ノード削除項目40
1、ノード追加項目402、オブジェクト追加項目40
3、およびオブジェクト削除項目404を含んで構成さ
れる。ここで、オブジェクトは、オブジェクトを構成する
ノードの組として記載される。
あり、レイアウト修正されたときに削除されたノードが
記載されている。402はノード追加項目であり、レイ
アウト修正されたときに追加されたノードが記載されて
いる。403はオブジェクト追加項目であり、レイアウ
ト修正されたときに追加されたオブジェクトが記載され
ている。404はオブジェクト削除項目であり、レイア
ウト修正されたときに削除されたオブジェクトが記載さ
れている。修正リスト106は、ノード削除項目40
1、ノード追加項目402、オブジェクト追加項目40
3、およびオブジェクト削除項目404を含んで構成さ
れる。ここで、オブジェクトは、オブジェクトを構成する
ノードの組として記載される。
【0042】図5から図9は、図1の部分抽出工程10
7を説明するための図である。ここでは説明を簡単にす
るために、二つのセルの間を結ぶ一本の配線に対して修
正が行われた場合を想定する。
7を説明するための図である。ここでは説明を簡単にす
るために、二つのセルの間を結ぶ一本の配線に対して修
正が行われた場合を想定する。
【0043】図5は、レイアウト修正を行う前のレイア
ウトデータの簡略図である。
ウトデータの簡略図である。
【0044】図5において、501はセル、502はオ
ブジェクトであり、二つのセル501は、複数のオブジ
ェクト(n10,n0)、(n0,n1)、(n1,n
2)、(n2,n3)、(n3,n4)がつながった形
で構成される配線で接続されている。また、その配線以
外にも他のオブジェクト(n5,n6)、(n6,n
8)、(n7,n5)が存在している。
ブジェクトであり、二つのセル501は、複数のオブジ
ェクト(n10,n0)、(n0,n1)、(n1,n
2)、(n2,n3)、(n3,n4)がつながった形
で構成される配線で接続されている。また、その配線以
外にも他のオブジェクト(n5,n6)、(n6,n
8)、(n7,n5)が存在している。
【0045】図6は、レイアウト修正を行った後のレイ
アウトデータの簡略図である。
アウトデータの簡略図である。
【0046】図6には、図5のレイアウトデータに対し
て、レイアウトデータ上の座標(X9,Y9)にノード
n9を追加し、オブジェクト(n1,n9)、(n9,
n4)を追加するとともに、ノードn2、n3を削除
し、オブジェクト(n1,n2)、(n2,n3)、
(n3,n4)を削除した後のレイアウトデータが示さ
れている。
て、レイアウトデータ上の座標(X9,Y9)にノード
n9を追加し、オブジェクト(n1,n9)、(n9,
n4)を追加するとともに、ノードn2、n3を削除
し、オブジェクト(n1,n2)、(n2,n3)、
(n3,n4)を削除した後のレイアウトデータが示さ
れている。
【0047】したがって、前述した図4は、図5のレイ
アウトデータに対する図6のレイアウトデータの修正内
容を修正リスト106として出力したものである。
アウトデータに対する図6のレイアウトデータの修正内
容を修正リスト106として出力したものである。
【0048】図7は、部分抽出工程107における検索
工程で行われるレイアウトデータ処理に関する簡略図で
ある。
工程で行われるレイアウトデータ処理に関する簡略図で
ある。
【0049】図7において、700は修正前後のオブジ
ェクトであり、図5および図6のオブジェクトを示し、
701は修正オブジェクトであり、修正リスト106に
記載されているオブジェクト追加情報403およびオブ
ジェクト削除情報404に対応している。702は影響
図形エリアであり、修正オブジェクト701のすべてに
対する影響エリア203を加算したものである。703
は影響図形ノードであり、影響図形エリア702の内部
にあるノードである。
ェクトであり、図5および図6のオブジェクトを示し、
701は修正オブジェクトであり、修正リスト106に
記載されているオブジェクト追加情報403およびオブ
ジェクト削除情報404に対応している。702は影響
図形エリアであり、修正オブジェクト701のすべてに
対する影響エリア203を加算したものである。703
は影響図形ノードであり、影響図形エリア702の内部
にあるノードである。
【0050】影響図形エリア702に含まれるオブジェ
クトは、図5から図6へのレイアウトデータの修正で、
追加ないし削除されたオブジェクトによって、寄生容量
が変化している。また、影響図形エリア702に含まれ
ないオブジェクトについては、寄生容量は変化していな
い。そこで、検出工程では、まず、修正前と修正後のレイ
アウトの和をとって修正前後オブジェクト700を作成
し、その影響図形エリア702を計算し、影響図形ノード
703を検索する。
クトは、図5から図6へのレイアウトデータの修正で、
追加ないし削除されたオブジェクトによって、寄生容量
が変化している。また、影響図形エリア702に含まれ
ないオブジェクトについては、寄生容量は変化していな
い。そこで、検出工程では、まず、修正前と修正後のレイ
アウトの和をとって修正前後オブジェクト700を作成
し、その影響図形エリア702を計算し、影響図形ノード
703を検索する。
【0051】図8は、部分抽出工程107における出力
工程で行われるレイアウトデータ処理に関する簡略図で
ある。
工程で行われるレイアウトデータ処理に関する簡略図で
ある。
【0052】図8には、修正後オブジェクトが示されて
おり、これは図6のオブジェクトと同一のものである。
801は影響図形であり、影響図形ノード703を有す
るオブジェクトである。出力工程は、修正後のレイアウ
トデータに含まれているオブジェクトの中から、影響図
形801を検索し、影響図形情報109として出力する
工程である。
おり、これは図6のオブジェクトと同一のものである。
801は影響図形であり、影響図形ノード703を有す
るオブジェクトである。出力工程は、修正後のレイアウ
トデータに含まれているオブジェクトの中から、影響図
形801を検索し、影響図形情報109として出力する
工程である。
【0053】図9は、影響図形情報109の内容を示す
図である。図9において、901は影響ノード記述であ
り、影響図形ノード703のノード名で構成されてい
る。902は影響オブジェクト記述であり、影響図形8
01のオブジェクトと同一のオブジェクト名で構成され
ている。よって、影響図形情報109には、影響ノード
記述901と影響オブジェクト記述902が含まれる。
図である。図9において、901は影響ノード記述であ
り、影響図形ノード703のノード名で構成されてい
る。902は影響オブジェクト記述であり、影響図形8
01のオブジェクトと同一のオブジェクト名で構成され
ている。よって、影響図形情報109には、影響ノード
記述901と影響オブジェクト記述902が含まれる。
【0054】部分抽出工程107には、上記の検索工程
および出力工程以外に、抽出工程が含まれる。まず、図7
の検索工程を行い、次に図8の出力工程を行う。その結
果、影響図形情報109を得ることができる。影響図形
情報109の中には、修正に伴ってRC接続情報に変化
が生じたオブジェクトが記述されている。そこで、抽出
工程では、影響図形情報109に記載されたオブジェク
トに対してのみ、RC接続情報の抽出を行う。
および出力工程以外に、抽出工程が含まれる。まず、図7
の検索工程を行い、次に図8の出力工程を行う。その結
果、影響図形情報109を得ることができる。影響図形
情報109の中には、修正に伴ってRC接続情報に変化
が生じたオブジェクトが記述されている。そこで、抽出
工程では、影響図形情報109に記載されたオブジェク
トに対してのみ、RC接続情報の抽出を行う。
【0055】図5から図9に示した部分抽出工程107
では、修正されたオブジェクト、およびその影響を受け
てRC値が変化したオブジェクトだけ抽出される。よっ
て、本実施形態によれば、特開平11−8308号公報
に開示されているような、ネットごとにしかRC接続情
報を抽出できず、たとえば、図5から図6へのレイアウ
ト修正を想定した場合、RC値が変化していない図8の
オブジェクト(n0,n10)まで抽出の対象となる従
来の方法に比べて、抽出計算に要する時間を短縮するこ
とができる。
では、修正されたオブジェクト、およびその影響を受け
てRC値が変化したオブジェクトだけ抽出される。よっ
て、本実施形態によれば、特開平11−8308号公報
に開示されているような、ネットごとにしかRC接続情
報を抽出できず、たとえば、図5から図6へのレイアウ
ト修正を想定した場合、RC値が変化していない図8の
オブジェクト(n0,n10)まで抽出の対象となる従
来の方法に比べて、抽出計算に要する時間を短縮するこ
とができる。
【0056】図10は、図1のRC接続修正工程110
およびRC値更新工程112で行われる処理について説
明するための図である。ここでは、説明を簡単にするた
めに、一つのオブジェクトが削除され、一つのオブジェ
クトが追加されたというレイアウト修正が発生した場合
を想定する。
およびRC値更新工程112で行われる処理について説
明するための図である。ここでは、説明を簡単にするた
めに、一つのオブジェクトが削除され、一つのオブジェ
クトが追加されたというレイアウト修正が発生した場合
を想定する。
【0057】図10(a)は、修正前オブジェクト10
01を示す簡略図であり、図10(b)は、修正後オブ
ジェクト1002を示す簡略図であり、図10(c)
は、RC接続修正工程110およびRC値更新工程11
2で行われる処理内容を示す図である。
01を示す簡略図であり、図10(b)は、修正後オブ
ジェクト1002を示す簡略図であり、図10(c)
は、RC接続修正工程110およびRC値更新工程11
2で行われる処理内容を示す図である。
【0058】修正後オブジェクト1002は、修正前オ
ブジェクト1001に対して、修正リスト106に記載
されている内容のレイアウト修正を行ったものである。
修正リスト106において、1061はオブジェクト削
除情報、1062はノード削除情報、1063はオブジ
ェクト追加情報である。
ブジェクト1001に対して、修正リスト106に記載
されている内容のレイアウト修正を行ったものである。
修正リスト106において、1061はオブジェクト削
除情報、1062はノード削除情報、1063はオブジ
ェクト追加情報である。
【0059】また、修正前RC接続情報102は、図1
0(a)の修正前オブジェクト1001から抽出され
る。修正前RC接続情報102において、1021は削
除抵抗R1に関する接続情報、1022は削除容量C
3、C4に関する接続情報である。
0(a)の修正前オブジェクト1001から抽出され
る。修正前RC接続情報102において、1021は削
除抵抗R1に関する接続情報、1022は削除容量C
3、C4に関する接続情報である。
【0060】まず、RC接続修正工程110では、オブ
ジェクト削除情報1061に記載されているオブジェク
ト(nc,nd)と同じノード組を持つ削除抵抗R1に
関する接続情報1021と、ノード削除情報1062に
記載されているノードndと同じノードを持つ削除容量
C3、C4に関する接続情報1022を、修正前RC接
続情報102から削除し、その結果を仮RC接続情報1
11として出力する。このRC接続修正工程110で
は、修正後オブジェクト1002に存在しないノードお
よびオブジェクトを削除している。
ジェクト削除情報1061に記載されているオブジェク
ト(nc,nd)と同じノード組を持つ削除抵抗R1に
関する接続情報1021と、ノード削除情報1062に
記載されているノードndと同じノードを持つ削除容量
C3、C4に関する接続情報1022を、修正前RC接
続情報102から削除し、その結果を仮RC接続情報1
11として出力する。このRC接続修正工程110で
は、修正後オブジェクト1002に存在しないノードお
よびオブジェクトを削除している。
【0061】次に、RC値更新工程112では、仮RC
接続情報111に部分RC接続情報108を上書きし
て、新RC接続情報113として出力する。このRC値
更新工程112では、修正により追加されたノードおよ
びオブジェクトを書き加えている。
接続情報111に部分RC接続情報108を上書きし
て、新RC接続情報113として出力する。このRC値
更新工程112では、修正により追加されたノードおよ
びオブジェクトを書き加えている。
【0062】このような方法を用いることで、部分RC
接続情報108をオブジェクト単位で新RC接続情報1
13に反映させることができる。また、ノードがレイア
ウトデータとRC接続情報で統一されているので、レイ
アウト修正工程104で行った修正内容を、そのまま修
正リスト106という形でRC接続情報の修正に用いる
ことができる。
接続情報108をオブジェクト単位で新RC接続情報1
13に反映させることができる。また、ノードがレイア
ウトデータとRC接続情報で統一されているので、レイ
アウト修正工程104で行った修正内容を、そのまま修
正リスト106という形でRC接続情報の修正に用いる
ことができる。
【0063】図11は、図1の部分遅延計算工程114
で行われる処理内容を示した図である。
で行われる処理内容を示した図である。
【0064】図11において、1101は経路ノード情
報であり、新RC接続情報113から遅延計算を行う際
に、計算される経路の上に存在するすべてのノードを経
路ごとにまとめたものである。経路ノード情報1101
において、1102は計算経路である。また、影響図形
情報109において、1091は影響図形ノードであ
る。
報であり、新RC接続情報113から遅延計算を行う際
に、計算される経路の上に存在するすべてのノードを経
路ごとにまとめたものである。経路ノード情報1101
において、1102は計算経路である。また、影響図形
情報109において、1091は影響図形ノードであ
る。
【0065】部分遅延計算工程114では、影響図形ノ
ード1091と同じ、経路ノード情報1101に記載さ
れているノードを検索し、次に、そのノードを持つ経路
を、計算経路1102として出力する。これにより、レ
イアウト修正による影響を受けない経路を除外し、影響
を受けた経路だけを選択することができる。
ード1091と同じ、経路ノード情報1101に記載さ
れているノードを検索し、次に、そのノードを持つ経路
を、計算経路1102として出力する。これにより、レ
イアウト修正による影響を受けない経路を除外し、影響
を受けた経路だけを選択することができる。
【0066】そして、計算経路1102に記載された経
路だけ、新RC接続情報113に対して遅延計算を行
い、得られた遅延時間情報および経路ノード情報を、修
正前レイアウトデータの回路遅延情報103および修正
前の経路ノード情報1101に上書きしていく。
路だけ、新RC接続情報113に対して遅延計算を行
い、得られた遅延時間情報および経路ノード情報を、修
正前レイアウトデータの回路遅延情報103および修正
前の経路ノード情報1101に上書きしていく。
【0067】このような部分遅延計算工程114によ
り、レイアウト修正による影響を受けた経路についての
み遅延時間の計算を行い、影響を受けない経路に関して
は、レイアウト修正前の遅延時間情報を流用することで
きるので、計算時間を短縮することができる。
り、レイアウト修正による影響を受けた経路についての
み遅延時間の計算を行い、影響を受けない経路に関して
は、レイアウト修正前の遅延時間情報を流用することで
きるので、計算時間を短縮することができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レイアウトデータからRC接続情報および遅延時間情報
を計算する回路遅延計算工程において、レイアウトに対
して修正を行ったときに、その修正箇所およびその修正
によって影響を受ける箇所だけを選択してRC接続情報
の抽出を行い、また遅延時間についても修正の影響を受
けた経路だけを選択的に計算するので、レイアウト修正
に伴う回路遅延計算工程に要する時間を大幅に削減する
ことが可能になる。
レイアウトデータからRC接続情報および遅延時間情報
を計算する回路遅延計算工程において、レイアウトに対
して修正を行ったときに、その修正箇所およびその修正
によって影響を受ける箇所だけを選択してRC接続情報
の抽出を行い、また遅延時間についても修正の影響を受
けた経路だけを選択的に計算するので、レイアウト修正
に伴う回路遅延計算工程に要する時間を大幅に削減する
ことが可能になる。
【図1】 本発明の一実施形態による回路遅延計算方法
における処理内容を示す図
における処理内容を示す図
【図2】 オブジェクトの一例を示す図
【図3】 RC回路図(a)およびRC接続情報の内容
を示す図(b)
を示す図(b)
【図4】 修正リスト106の内容を示す図
【図5】 修正前のレイアウトデータの簡略図
【図6】 修正後のレイアウトデータの簡略図
【図7】 部分抽出工程107における検索工程で行わ
れるレイアウトデータ処理に関する簡略図
れるレイアウトデータ処理に関する簡略図
【図8】 部分抽出工程107における出力工程で行わ
れるレイアウトデータ処理に関する簡略図
れるレイアウトデータ処理に関する簡略図
【図9】 影響図形情報109の内容を示す図
【図10】 修正前オブジェクト1001を示す簡略図
(a)、修正後オブジェクト1002を示す簡略図
(b)、および図1のRC接続修正工程110およびR
C値更新工程112で行われる処理内容を示す図(c)
(a)、修正後オブジェクト1002を示す簡略図
(b)、および図1のRC接続修正工程110およびR
C値更新工程112で行われる処理内容を示す図(c)
【図11】 図1の部分遅延計算工程114で行われる
処理内容を示す図
処理内容を示す図
【図12】 従来の回路遅延計算方法における処理内容
を示す図
を示す図
【図13】 従来の修正後レイアウトデータに対する回
路遅延計算方法における処理内容を示す図
路遅延計算方法における処理内容を示す図
【図14】 修正前配線1501を示す簡略図(a)お
よび修正後配線1502を示す簡略図(b)
よび修正後配線1502を示す簡略図(b)
101 レイアウトデータ 102 修正前RC接続情報 103 回路遅延情報 104 レイアウト修正工程 105 新レイアウトデータ 106 修正リスト 107 部分抽出工程 108 部分RC接続情報 109 影響図形情報 110 RC接続修正工程 111 仮RC接続情報 112 RC値更新工程 113 新RC接続情報 114 部分遅延計算工程 115 新回路遅延情報
Claims (7)
- 【請求項1】 半導体集積回路のレイアウトデータから
配線の抵抗成分および容量成分(RC)接続情報を抽出
して、抽出したRC接続情報から配線による信号の遅延
時間を回路遅延情報として計算する回路遅延計算方法で
あって、 前記レイアウトデータを入力し、前記レイアウトデータ
に含まれる図形情報を修正し、修正した図形情報および
その修正内容をそれぞれ新レイアウトデータおよび修正
リストとして出力するレイアウト修正工程と、 前記修正リストに基づいて、前記新レイアウトデータか
ら、修正によって影響を受ける配線を影響図形情報とし
て取り出し、前記影響図形情報に関してのみRC接続情
報を抽出して、部分RC接続情報として出力する部分抽
出工程と、 前記修正リストに従って、修正前RC接続情報に含まれ
る配線情報を修正し、仮RC接続情報として出力するR
C接続修正工程と、 前記仮RC接続情報に含まれるRC値に対して、前記部
分RC接続情報に含まれるRC値を対応する抽出RC素
子に関して代入し、新RC接続情報として出力するRC
値更新工程と、 前記影響図形情報に含まれる図形情報を経由する経路に
関してのみ、前記新RC接続情報から遅延時間を計算
し、出力された計算結果を前記回路遅延情報に追記し、
新回路遅延情報として出力する部分遅延計算工程とを含
むことを特徴とする回路遅延計算方法。 - 【請求項2】 前記レイアウトデータに含まれる配線
は、2つ以上のノードを有するオブジェクトが複数個組
み合わされて成ることを特徴とする請求項1記載の回路
遅延計算方法。 - 【請求項3】 前記RC接続情報は、前記レイアウトデ
ータに含まれる前記ノードの名称を抽出RC素子の端子
名称として含むことを特徴とする請求項2記載の回路遅
延計算方法。 - 【請求項4】 前記レイアウト修正工程は、修正の過程
で、前記新レイアウトデータに追加された前記ノードお
よび前記オブジェクトの一覧である追加情報と、前記レ
イアウトデータから削除された前記ノードおよび前記オ
ブジェクトの一覧である削除情報とを前記修正リストと
して出力する工程を含むことを特徴とする請求項2また
は3記載の回路遅延計算方法。 - 【請求項5】 前記部分抽出工程は、 前記オブジェクトの寄生容量が発生する範囲を記載した
影響テーブルファイルから、前記修正リストに含まれる
前記オブジェクトごとに、前記影響テーブルファイルに
記載された範囲内に含まれる、前記新レイアウトデータ
上のノードを検索する検索工程と、 検索したノードおよび該ノードを含むオブジェクトを前
記影響図形情報として出力する出力工程と、 前記影響図形情報に含まれる前記オブジェクトに対して
前記RC接続情報を抽出し、部分RC接続情報として出
力する抽出工程とを含むことを特徴とする請求項2から
4記載の回路遅延計算方法。 - 【請求項6】 前記RC接続修正工程は、 前記修正リストに含まれる追加情報および削除情報に従
って、抽出RC素子を前記修正前RC接続情報に追加お
よび前記修正前RC接続情報から削除して、前記仮RC
接続情報として出力する工程を含み、 前記RC値更新工程は、 前記仮RC接続情報に前記部分RC接続情報の内容を書
き込み、前記新RC接続情報として出力する工程を含む
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の
回路遅延計算方法。 - 【請求項7】 前記回路遅延計算方法は、遅延計算を行
う各経路に含まれる前記ノードを経路ごとにまとめて経
路ノード情報として出力する通常遅延計算工程を含み、 前記部分遅延計算工程は、前記経路ノード情報から、前
記影響図形情報に含まれるノードを有する経路を選択
し、該経路に対してのみ遅延時間の計算を行い、その計
算結果を、前記回路遅延情報の前記経路に関する遅延時
間に書き加え、新回路遅延情報として出力すること特徴
とする請求項2から6のいずれか一項記載の回路遅延計
算方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001083420A JP2002279013A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 回路遅延計算方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001083420A JP2002279013A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 回路遅延計算方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002279013A true JP2002279013A (ja) | 2002-09-27 |
Family
ID=18939229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001083420A Pending JP2002279013A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 回路遅延計算方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002279013A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009271607A (ja) * | 2008-04-30 | 2009-11-19 | Nec Electronics Corp | 回路解析方法、半導体集積回路の製造方法、回路解析プログラム、及び回路解析装置 |
US9436795B2 (en) | 2014-03-04 | 2016-09-06 | Socionext Inc. | Layout verification method and verification apparatus |
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2001
- 2001-03-22 JP JP2001083420A patent/JP2002279013A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009271607A (ja) * | 2008-04-30 | 2009-11-19 | Nec Electronics Corp | 回路解析方法、半導体集積回路の製造方法、回路解析プログラム、及び回路解析装置 |
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