JP2002278501A - 階調表示方法、画像表示方法及び画像表示装置 - Google Patents

階調表示方法、画像表示方法及び画像表示装置

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JP2002278501A
JP2002278501A JP2001078884A JP2001078884A JP2002278501A JP 2002278501 A JP2002278501 A JP 2002278501A JP 2001078884 A JP2001078884 A JP 2001078884A JP 2001078884 A JP2001078884 A JP 2001078884A JP 2002278501 A JP2002278501 A JP 2002278501A
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JP2001078884A
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English (en)
Inventor
Kenji Kameyama
健司 亀山
Ikuo Kato
幾雄 加藤
Kazuya Miyagaki
一也 宮垣
Keishin Aisaka
敬信 逢坂
Yasuyuki Takiguchi
康之 滝口
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応答速度の制限から表示できない階調数を実
現し、かつ、時分割駆動可能な階調表示方法を実現す
る。 【解決手段】 少なくとも空間光変調素子(以下LVと
記す)と、これを照明する光源を有する画像表示装置の
階調表示方法において、該光源を変調する光源変調手段
を有し、階調を行なうための1単位を複数の画素により
構成する前記LVの各画素を個別にON/OFFする。
また、前記階調を表示するフレームを複数のサブフレー
ムに分割し、同一フレームを構成する少なくとも2以上
のサブフレーム間で、照射光の明るさの比を略2のべき
乗とする。または、前記各サブフレームは、少なくと
も、前記画素が、状態変化をする期間TRと、状態変化
後の定常状態の期間1,2,3,4とを含み、前記光源
が、前記画素の前記状態変化の期間中は消灯し、前記定
常状態の期間は点灯する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空間光変調素子に
おける階調表示方法,該階調表示方法を用いた画像表示
方法,及び、該階調表示方法あるいは該画像表示方法を
用いたプロジェクタ装置やファインダ形式のディスプレ
イ装置などの画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種の空間光変調素子(L
V:Light Valve)における階調表示方法
が、報告され、かつ、製品化されている。ここで、階調
表示を行なう場合は、画素を透過(または、反射)する
光量を変調することにより実現される。かかる光量の変
調方法としては、各種の方法が実用化されている。
【0003】近年の画素の高密度化と高解像度化に対応
して、空間光変調素子LVとしては、スイッチング特性
が良好なデジタルミラーデバイス(Digital M
irror Device。以下、DMDと略称す
る。)や、強誘電液晶等が使用されている。しかし、こ
れらのデバイス自体は、中間調表示を持たないため、駆
動上の工夫により階調表示を行なう必要がある。1つの
方法としては、パルス幅変調(Pulse Width
Modulation:PWM)を用いるものであり、
1フレームを複数のサブフレームに分割し、サブフレー
ム毎に画素をON/OFFすることにより、1フレーム
内の光量を変調する方法が使用されている。
【0004】しかしながら、パルス幅変調PWMでは、
階調数が増加すると、フレームを分割するサブフレーム
数が増加し、空間光変調素子LVの応答速度の制限によ
り高いフレーム周波数に対しては高階調に対応すること
ができない欠点がある。(なお、高いフレーム周波数の
実施例としては、R,G,Bを時分割で駆動するフィー
ルドシーケンシャルや、空間光変調素子LVからの画像
を時分割で動かすことで高精細化する駆動方法等が挙げ
られる。)
【0005】特開平11−24038号公報において
は、2値表示を行なう空間光変調素子LVと光源とを組
み合わせて、光源の光を変調することにより、階調表示
を行なっている。詳細には、1フレームを複数のサブフ
レームに分解し、光源から2つ以上のパルス光を入射す
る。入射するパルス光の照射時間と照射強度を掛け合わ
せた値に基づき、階調表示を行なうことにより、空間光
変調素子LVを高速に応答させなくても、輝度に階調を
持たせることができるとしている。しかし、かかる駆動
方法では、1フレーム期間中に、照明光が消灯または輝
度変調を行なっている期間があるため、本来、最高照度
で点灯した場合に比べて、光利用効率が低下するという
欠点がある。また、前述したごとき高速応答が必要とさ
れる駆動方法には対応することができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】(請求項1乃至10に
対応する課題)光源変調、PWM、面積階調を組み合わ
せることにより、階調を構成するためのサブフレームの
期間を確保することにより、既存の空間光変調素子LV
では、応答速度の制限から表示できない階調数や、時分
割駆動を実現せんとするものである。
【0007】(請求項2に対応する課題)各サブフレー
ムの少なくとも2つ以上で、互いに2のべき乗の実質的
な強度比をもつことにより、階調表示を実現するサブフ
レームへの分割数を削減することを可能にし、既存の空
間光変調素子LVでは応答速度の制限から表示できない
階調数や、時分割駆動を実現せんとするものである。
【0008】(請求項3に対応する課題)各サブフレー
ムでの光源変調として照射時間を変調することにより、
強度変調に比べて、高い光の利用効率を実現せんとする
ものである。
【0009】(請求項4に対応する課題)状態変化時に
消灯し、定常状態のみ照明することにより、状態変化時
のバラツキに影響されず、定常状態のみで階調制御を行
ない、各階調間のバラツキを低減せんとするものであ
る。
【0010】(請求項5に対応する課題)フレームのサ
ブフレームへの分割数と各サブフレームにおける光源変
調の照度値を規定することにより、サブフレームへの分
割数を削減することを可能にし、既存の空間光変調素子
LVでは、応答速度の制限から表示できない階調数や、
時分割駆動を実現せんとするものである。
【0011】(請求項6に対応する課題)各サブフレー
ム期間に、空間光変調素子LVの立ち上がり(または立
ち下がり)時間をそれぞれ配分し、その後、階調を表現
するための期間を設定することにより、空間光変調素子
LVの立ち上がり(立ち下がり)時間の影響を受けず
に、階調表示を実現することができ、画質を向上させん
とするものである。
【0012】(請求項7に対応する課題)面積階調にお
いて、階調数から面積比を規定することにより、フレー
ムを効率よくサブフレームに分離し、サブフレーム数の
削減と長いサブフレーム期間を確保して、高画質を実現
せんとするものである。
【0013】(請求項8に対応する課題)面積階調の小
さい面積の画素による階調の効果を、画素のON/OF
F時間(デューティ比)を調整することにより実現し、
高階調表示や、画素の微細化を行なうことなく高階調を
実現せんとするものである。
【0014】(請求項9に対応する課題)光源変調、面
積階調、PWMを使用することにより、サブフレーム期
間を長く確保し、画素の表示内容と表示位置を時間上で
変化させる画像表示方法(以下、ピクセルシフトと記
す)を高階調、フィールドシーケンシャルで実現せんと
するものである。
【0015】(請求項10に対応する課題)光源変調、
面積階調、PWMを使用することにより、サブフレーム
期間を長く確保し、高画質を実現した画像表示装置を実
現せんとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、少なくとも空間光変調素子(以下、LVと記す)
と、これを照明する光源を有する画像表示装置の階調表
示方法において、該光源を変調(以下、光源変調と記
す)する光源変調手段を有していて、前記LVが階調を
行なうための1単位が複数の画素により構成されてい
て、前記各画素が個別にON/OFFを行なう階調表示
方法とすることを特徴としたものである。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記階調を表示するための期間(以
下、フレームと記す)を少なくとも複数の期間(以下、
サブフレームと記す)に分割し、同一フレームを構成す
る少なくとも2以上のサブフレーム間で、前記光源から
照射される照射光の明るさの比が、略2のべき乗で表さ
れる階調表示方法とすることを特徴としたものである。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、前記各サブフレームの期間
中、前記光源からの前記照射光の照射時間を変調する階
調表示方法とすることを特徴としたものである。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれかに記載の発明において、前記LVとして、2
値表示を行なうLVを使用し、前記各サブフレームは、
表示するデータに従い、少なくとも、前記画素が、状態
変化をする期間と状態変化後の定常状態の期間、また
は、該定常状態の期間とその後の状態変化をする期間と
を含み、前記光源が、前記画素の前記状態変化の期間中
は消灯し、前記定常状態の期間は点灯している階調表示
方法とすることを特徴としたものである。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
のいずれかに記載の発明において、前記階調の数を2
と表現した場合において、1フレームの分割数mが nが偶数の場合、m=(n/2) の関係を示し、一方、 nが奇数の場合、m={(n+1)/2} の関係を示し、かつ、分割されたサブフレーム数をm
(m:自然数)とした場合、前記光源変調により、前記
各サブフレームの照度が、略、 {(光源の最高照度)×(1/2)m-1} で示される階調表示方法とすることを特徴としたもので
ある。
【0021】請求項6に記載の発明は、少なくとも空間
光変調素子(以下、LVと記す)と、これを照明する光
源を有する画像表示装置の階調表示方法において、階調
を表示するための期間(以下、フレームと記す)を少な
くとも複数の期間(以下、サブフレームと記す)に分割
した際、前記各サブフレームの期間は互いに異なってい
て、前記LVの状態変化に必要な時間をtpdとし、フ
レームの分割数をnで表現した場合において、前記各サ
ブフレームの期間が、 t={(フレーム期間−n×tpd)/(2−1)} で示されるtの値を用いて、最小のサブフレームの期間
から順次、 {1×t+tpd},{2×t+tpd},{22×t
+tpd},…,{2×t+tpd} であり、かつ、前記各サブフレームの期間中、前記光源
が、少なくともtpdを除く期間は、一定の照度を維持
している階調表示方法とすることを特徴としたものであ
る。
【0022】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6
のいずれかに記載の階調表示方法において、前記LVは
階調を行なうための1単位を複数の画素で構成し、階調
数を2で表現した場合、各画素の面積比が、 nが偶数の場合には、略、[1:2(n/2)] の関係を示し、一方、 nが奇数の場合には、略、[1:2{(n-1)/2}] の関係を示す階調表示方法とすることを特徴としたもの
である。
【0023】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれかに記載の階調表示方法において、面積階調を
行なう画素の変調方法として、前記サブフレーム内の時
間に係数をかけた値を100%とするパルス幅変調を使
用する階調表示方法とすることを特徴としたものであ
る。
【0024】請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8
のいずれかに記載の階調表示方法を使用して、画像を1
フレーム内で時分割し、時分割した前記画像を空間光変
調素子に表示する画像表示方法とすることを特徴とした
ものである。
【0025】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
9のいずれかに記載の階調表示方法あるいは画像表示方
法を実現する階調表示手段あるいは画像表示手段を有す
ることにより、画像表示を行なわしめる画像表示装置と
することを特徴としたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明は、空間光変調素子(ライ
トバルブLight Valve、以下、空間光変調素
子LVと記す)の階調表示方法(変調方法)、該階調表
示方法を用いた画像表示方法、及び、かかる表示方法を
用いたプロジェクタ装置やファインダ形式のディスプレ
イ装置に関するものである。より詳しくは、階調を表示
するために分割されたサブフレームを長くすることによ
り、空間光変調素子LVの応答速度による階調表示数の
制限を緩和し、また、高い光利用効率を達成するもので
ある。以下に、本発明の具体的な実施例を示し、図を用
いて説明する。
【0027】階調を表示する方法としては、1枚の画面
を表示している時間を複数のサブフレームに分割し、各
サブフレームのON/OFF等を行なう方法が、一般的
に行なわれている。かかる方法で階調数を上げるために
は、フレームをより多くのサブフレームに分割する必要
がある。但し、空間光変調素子LVには応答速度がある
ため、最悪、サブフレームが空間光変調素子LVの応答
速度より短くなると、サブフレーム中に充分な表示が行
なえず、表示品質が劣化してしまう。
【0028】本発明は、階調表示を、少なくとも空間光
変調素子LVと照明する光源とを有する画像表示装置に
おいて、該光源を変調(以下、光源変調を記す)するこ
とと、空間光変調素子LVのデューティ比を変調する
(以下、PWMと記す)ことと、表示を行なう最小単位
を複数の画素で構成した面積比で変調(以下、面積変調
と記す)することとを用いた階調表示方法とするもので
ある。
【0029】図1から図3において、従来方法による階
調表示方法との比較を示す。ここで、比較のために、各
図とも、64階調表示時の状態を示している。図1は、
面積比を1:8とした面積変調を行なう場合の例を示す
図である。面積比1、8それぞれのピクセルは単独でO
N/OFF可能である。本実施例における面積変調にお
いては、64階調の1フレームは7サブフレームに分割
されている。
【0030】図2は、光源変調とPWM変調とを組み合
わせた場合の例を示す図である。なお、従来技術として
は、Osamu Akimoto et al;“High-resolution FLC Mic
ro-display”,Projection Display2000.Vol.395
4(2000)pp.104-110にも開示されている。
図2においては、3bitを光源変調し、3bitをP
WM変調している場合を表示している。64階調のフレ
ームは10分割される。
【0031】図3は、PWM変調のみの場合の例を表示
した図である。図3においては、単純にパルス幅で64
階調を表現するために、フレームは63分割される。
【0032】なお、図1乃至図3のそれぞれの横軸は、
時間軸であり、基本的には、1フレームの期間を示して
いる。また、図1乃至図3のそれぞれの図中に示してい
る階調数(階調1,2,3,…,10)は、各該当の階
調を示すためにONにする必要がある画素を、両矢印で
示している。
【0033】図1においては、1の面積比と8の面積比
とを用いて階調数が表現され、たとえば、階調10は、
1の面積比二つと8の面積比一つにより示される。ま
た、図2においては、縦軸は光強度を示している。最初
の3bitは、それぞれ1:2:4の強度比の光源変調を
示しており、4bit目以降は、光源変調を行わず、1
00%の照度で駆動し、それぞれ8の階調の強度比を示
している。また、図3は、単純なPWM変調を示してお
り、階調数が、そのまま幅の大きさに対応している。
【0034】空間光変調素子LVは、駆動時の立ち上が
り(立ち下がり)に時間がかかる。このため、立ち上が
り(立ち下がり)時間中は、画像表示のために本来想定
したON/OFFとは異なり、中間状態が生じるので、
表示には使えない。つまり、この部分の全体に占める割
合が低いほど、表示品質は良好となる。言い替えれば、
サブフレームの期間が長いほど、表示品質は良好とな
る。
【0035】フレーム周波数を60Hzとした場合にお
いて、図1乃至図3における各駆動方法を用いた場合の
サブフレーム時間を図4に示す。
【0036】また、空間光変調素子LVの立ち上がり時
間を80μsec、フレーム周波数60Hzとした場合
において、図1乃至図3における各駆動方法を用いた場
合の光利用効率は図5に示すような値となる。
【0037】以下に、本発明に係る空間光変調素子LV
の変調方法,該変調方法を用いたプロジェクタ装置やフ
ァインダ形式のディスプレイ装置の構成について、本発
明に係る請求項毎に、説明する。 (請求項1)請求項1に係る発明の構成は、光源変調と
空間光変調素子LVによる面積変調およびPWM変調を
使用し、これに光源変調を行なうことにより、フレーム
の分割数を減らし、サブフレーム時間を長くするもので
ある。
【0038】(請求項2)請求項2に係る発明の構成
は、階調を表示するフレームを複数のサブフレームに分
離して階調表示を行なうことと、このとき、各サブフレ
ームでの光源からの照射光の実質的な比が、少なくとも
2つ以上のサブフレーム間で、略2のべき乗で表される
ようにするものである。ここで示す「実質的」の意味
は、光源の照射時間を含めて変調された結果としてのサ
ブフレーム期間内の照射光量の比であることを示してい
る。なお、調整範囲は、±10%以内が望ましく、階調
の再現性を重視する場合には、より望ましくは、±5%
以内となる。
【0039】(請求項3)請求項3に係る発明の構成
は、光源の変調方法をパルス幅変調(PWM)するもの
である。図6は、光源変調を強度変調により行なった例
を示している。この場合、階調表示を行なうために、互
いに2のべき乗の強度比を使用している。図6において
は、光源を変調しているため、変調しない場合に比べ
て、灰色部分BLの光量は使用されない。従って、図6
の場合、使用される光量は光源単独の部分で46.9%
となる。
【0040】図6中、1、2、3、4で示す各領域は、
それぞれ強度比が1:2:4:8の光源強度を示してい
る。階調表示は、これら4つのサブピクセルを単純にO
N/OFFすることにより、16階調を表示することが
できる。しかし、図6中において、塗りつぶした灰色部
分(符号BLで示す)は、点灯されていないため、他の
階調表示方法(単純なPWM等、少なくとも、光源変調
を行なわない階調方法)に比較して、光源部分だけでも
光利用効率が低下する。
【0041】本発明においては、光源変調にパルス幅変
調を使用し、強度を変調することなく、ON/OFFの
時間のみで変調を加えているものである。これにより、
光利用効率は、空間光変調素子LV立ち上がり時間、反
射率等にのみ影響されることになる。光源のパルス幅変
調(PWM)の例を図7に示す。即ち、図7において
は、光源部分での光利用効率の低下は生じていない。
【0042】(請求項4)階調を表示するために、サブ
フレーム毎に空間光変調素子LV各画素は、必要に応じ
てON/OFFの状態が切り替わる。空間光変調素子L
Vには、立ち上がり(立ち下がり)時間があるため、n
番目とn+1番目のサブフレームで、データの切り替え
があったサブフレームと、連続して同じ表示のサブフレ
ームとでは、反射率(または、透過率)に差が生じる。
そこで、請求項4に係る発明では、サブフレームの定義
として、少なくとも定常状態とその後の変化状態(また
は、変化状態とその後の定常状態)とを含む期間をサブ
フレームとし、変化状態の期間は消灯することにより、
サブフレーム間での状態変化の有無による反射率(また
は、透過率)のバラツキをなくすこととしている。
【0043】状態変化をする期間としては、立ち上が
り、立ち下がり時間の2種類があるが、最も画質を優先
する場合には、1サブフレームで画素の立ち上がり、立
ち下がり時間の両方を状態変化する期間として用いるこ
とができる。この場合には、光の利用効率が下がること
となる。定常状態から状態が変化する時間は、立ち上が
りを行なう画素と立ち下がりを行なう画素とで、同じ期
間に発生するため、望ましくは立ち上がりまたは立ち下
がりの一方の時間と、定常状態の時間からサブフレーム
を構成することにより、高い光利用効率と画像品質を維
持することができる。
【0044】(請求項5)フレームのサブフレームへの
分割数は、表示品質に直接影響を与える。請求項5に係
る発明においては、分割数を規定し、効率よく階調表示
を実現するものである。具体的には、階調数を2で表
現すると、nが偶数の場合は、分割数(mと表現する)
m=n/2に、奇数の場合は、分割数m=(n+1)/
2に分割し、各サブフレームの光源変調による照度を、
{(光源最高照度)×(1/2)m-1}(ここに、サブ
フレーム数はm個であり、mは自然数である)で規定す
るものである。
【0045】(請求項6)空間光変調素子LVには、状
態変化するために必要とする時間(立ち上がり、立ち下
がり時間)がかかる。この時間は高速応答とされる強誘
電液晶であっても80〜150μsec程度かかる。従
来のパルス幅変調PWMでは、最小幅の部分(図7で
は、符号1で示す部分に当たる)で、この状態変化にか
かる時間以上を確保する必要があった。また、最小幅の
時間が状態変化にかかる時間以上であっても、この部分
は短時間であるため、他の部分(図7では、符号2,
3,4で示す部分に当たる)に比べて、状態変化部分の
影響が大きく、階調表示に影響を及ぼす。
【0046】そこで、請求項6に係る発明においては、
状態変化に必要な時間をtpdとし、tpdの影響を除
いた部分で表示を行なうこととしている。具体的には、
フレーム内に存在するtpd期間をフレーム時間から引
き、残りの時間を光源のパルス幅変調PWMに使用する
ものである。即ち、サブフレームは、先に求めた光源の
パルス幅変調の各時間に、更にtpdを加えたものをサ
ブフレームとするものである。図8に、従来例を、図9
に、本発明の概念を示すタイムチャートを示している。
【0047】ここで、図8は、図7に示す光源のパルス
幅変調PWMと同じ変調結果について、状態変化に必要
な時間tpdの部分(図8中において、符号TRにより
示している)を追加して表示しているものである。実質
的に、該tpd部分においては、正常な表示が行われな
いため、図8に示す白い部分、即ち、符号1,2,3,
4に示す部分が、動作部分となる。図8においては、各
サブフレームの正常に動作する部分は、2のべき乗の比
から大きくはずれており、正常な階調表示を行なうこと
は困難な状態である。
【0048】一方、図9は、本発明における概念を示し
ている。図9中における符号TRは、図8の場合と同じ
く、状態変化に必要な時間tpdを符号TRで示してい
るが、本発明により、あらかじめtpdを除いた期間
で、光源のパルス幅変調PWMの各期間を設けているた
め、tpd部分を除いても、図9中の符号1乃至4は、
互いのパルス幅が、2のべき乗の比をもち、正常な階調
表示を得ることができる。
【0049】ここで、tpdは、前述した通り、空間光
変調素子LV画素の立ち上がり、立ち下がり時間等、状
態変化にかかる時間を示している。透過率変化の10%
〜90%の変化にかかった時間をtpdとして使用する
ことができる。また、tpdは、立ち上がり、立ち下が
り時間の一方(例えば、立ち上がり時間)を使用するこ
とで実現することができる。望ましくは、極端に立ち上
がり、立ち下がり時間に差がない場合には、両者の平均
を使用することにより画質向上を実現することができ
る。
【0050】立ち上がり、立ち下がり時間で長い方の時
間を、tpdとして使用することにより、階調の表示品
質は最も望ましい状態となるが、極端に長いtpdを有
する空間光変調素子LVでは、光利用効率の低下を起こ
すことになる。使用する空間光変調素子LVは、本発明
が高いフレームレートに対応した表示を実現することか
ら、1フレームを一度に更新する空間光変調素子LVが
好ましい。例をあげると、各表示素子に画像を蓄積する
記憶素子を少なくとも2つ以上設けることにより、デー
タの更新と表示素子の書き換えを同時に行なうことで、
実現することができる。ここで、前記記憶素子は、交互
に、表示データの記憶と前記表示素子の更新を行なうも
のである。
【0051】(請求項7)請求項7に係る発明の構成
は、画像を構成するカラー表示を行なうための1色の階
調数を2nと表記した場合、画素を構成する面積比を、 nが偶数の場合には、1:{2n/2} nが奇数の場合には、1:{2(n-1)/2} とするものである。ここで、nが奇数の場合、(n−
1)の偶数にまとめる方法と、(n+1)の偶数にまと
める方法とがある。(n+1)にまとめる方法の場合、
面積変調を行なうための面積比が、(n−1)にまとめ
る方法にくらべて大きくなり、製造時により一層の微細
加工を必要とする。従い、(n+1)にまとめると、製
造コストの増加、歩留まりの低下を起こす可能性があ
る。以上の理由から、本発明においては、nが奇数の場
合には、(n−1)の偶数にまとめることにより、加工
コストの低減を実現する方法としている。面積階調につ
いては、階調を表示するための最小単位の分割数が増加
すると、加工精度が必要となる。また、個別に、ON/
OFFを制御する必要性から、信号線の本数が増加し、
空間光変調素子LVインターフェースが、繁雑かつコス
ト高になる。階調性確保に効果が高く、かつ、好ましい
分割数は、2である。図10に、請求項7に係る発明に
おける分割された画素の例を示す。
【0052】(請求項8)請求項8に係る発明の構成
は、高階調表示の表示装置を実現するために、画素面積
の微細加工の負担を軽減することを目的としている。具
体的には、特に加工上において問題になるのは、微小面
積のピクセルを作製することである。そこで、本発明に
おいては、小さい方の画素としては、サブフレーム内で
のデューティ比を調整することにより、更に微細加工を
行ったことと同じ効果を実現させている。一例を説明す
る。面積比1:16を微細加工で実現する場合と同じ効
果を面積比1:8上の空間光変調素子LVを使用し、面
積比1の画素を面積比8の画素に対して、1/2デュー
ティを100%として動作させる。これにより、実質面
積比1の画素からくる光は、面積比8の画素に対して
0.5となる。
【0053】前述の例としては、低い階調数用の空間光
変調素子LVで、高い階調数を実現する方法を示した
が、本発明は、階調数の変更だけではない。この方法を
使用して、サブフレーム中のパルス幅変調PWMを行な
う期間(デューティ比)を調整することにより、画素面
積のバラツキを修正することが可能となる。これにより
加工精度バラツキによる階調表示ムラを少なくすること
が可能となる。図11に、本発明に係る面積比を256
階調表示する場合のタイムチャートの例を示している。
また、図13に、図11に示すタイムチャートにおける
空間光変調素子LVからの光強度比(LV強度・相対
値)を示している。
【0054】(請求項9)空間光変調素子LVの画素数
以上の画像データに対し、本来の空間光変調素子LVの
一画素からの映像情報を、時分割でスクリーン上の異な
る位置に表示することにより高解像度化を図る駆動方法
(ピクセルシフト)がある。該ピクセルシフトは、特
に、通常の駆動方法に加えて、複数の画面を表示するこ
とから、サブフレームの時間が短くなる。図12に、4
画素のピクセルシフトの概念図を示す。空間光変調素子
LVは、スクリーン上の4画素に相当するデータを時分
割させて順次表示する。これを、空間光変調素子LV自
身や、光学的な手段(レンズ等光学素子)を高速に移動
させることにより、表示する画素数が、空間光変調素子
LV自体の画素数の4倍となる。図12においては、空
間光変調素子LV自体1画素の場合を示している。空間
光変調素子LVの画素へは、スクリーン上のA→B→C
→Dに対応するデータを順次表示する。これに対応し
て、空間光変調素子LVからの画像を対応するスクリー
ン上へ投射することにより、空間光変調素子LV1画素
からスクリーン上では4画素に相当する表示を得ること
ができる。
【0055】本発明に使用する光源としては、強度変調
を実現できること以外に特に制限は無く、LED(Ligh
t Emitting Diode)、無機・有機EL、電気光学素子
(EOM:Electro-Optic Modulator)による変調や音
響光学素子(AOM:Acousto-Optic Modulator)によ
る変調をかけたレーザ光を使用することができる。特
に、小型化と照度の点およびフィールドシーケンシャル
等を考えると、LEDが有望である。
【0056】カラー表示を実現する方法として、フィー
ルドシーケンシャルが、空間光変調素子LVコストの低
減から有効である。このフィールドシーケンシャルは、
1枚の空間光変調素子LVに、時分割(赤,緑,青を1
組として、人間の目でフリッカを感じない120Hz程
度の周波数を使用する。従い、赤,緑,青を単独フレー
ムと考えると、360Hzとなる。)で赤,緑,青の光
を照射し、照射された光に対応する表示データを空間光
変調素子LVに表示することにより、空間光変調素子L
V数を削減して低コスト化を図ったものである。このフ
ィールドシーケンシャルは、原理上、先に述べたよう
に、フレーム周波数が高いため、従来の階調表示方法で
は、DMD(デジタルミラーデバイス:応答速度は、1
0μsec)等、高速応答のデバイスでのみ商品化され
ているのが現状である。従い、前述のように、小型化と
照度およびフィールドシーケンシャル等を考慮し、LE
Dを光源とすることが望ましい。
【0057】(請求項10)請求項10として、前述し
た請求項1乃至9に係る発明のいずれかの階調表示方法
または画像表示方法を使用することにより、階調表示特
性が優れた画像表示装置を実現することができる。光源
としては、パルス幅による変調が可能なものであれば、
いかなる光源でも使用可能である。例としては、前述し
たLED、レーザを使用することができる。
【0058】空間光変調素子LVは、ON/OFF時間
の変調により階調を表示できれば、いかなる空間光変調
素子LVでも使用することができるが、本発明が高速な
フレームレートへの対応を目的とすることから、スイッ
チング素子と組み合わせた強誘電液晶や、DMDが望ま
しい。最も望ましいのは、たとえば、1画素に記憶素子
を複数持ち、交互に記憶素子へのデータの読込みと画素
へ書き出しを行なう機構等により、1画面一斉に更新す
る空間光変調素子LVとするものである。本発明による
表示装置は、フロントプロジェクション型、リアプロジ
ェクション型のような投射型や、バックやフロントに照
明をもつ直視型等のプロジェクタ装置に適用が可能であ
り、形式にとらわれることなく実現可能である。
【0059】以下に、具体的な実施例をあげて、更に説
明する。 (実施例1)本実施例は、請求項2の発明に関する。1
フレームを、それぞれ等しい長さの期間のサブフレーム
に分割し、64階調の表示を行った。 (試作1)まず、試作1として、画素の面積比1:8、
光源強度変調で、光源強度比を各サブフレームで1:
2:4の、互いに、2のべき乗で示す値に変調する表示
装置を作製した。結果、フレームは、3分割で64階調
を実現した。フレーム周波数60Hzにおいて、サブフ
レームは5.56msecとなった。 (試作2)次いで、試作2として、画素の面積比1:
8、光源強度変調で、光源強度比を各サブフレームで変
調を行わない表示装置を作製した。結果、フレームは、
7分割で64階調を実現した。フレーム周波数60Hz
において、サブフレームは2.38msecとなった。
光源変調を使用し、各サブフレーム間の強度比を2のべ
き乗の比に設定することで、サブフレーム時間を長くす
ることができた。サブフレームを長くすることにより、
空間光変調素子LVの立ち上がり等(時間は一定)、表
示に使用できない期間の影響を少なくし、表示品質を高
くすることができる。
【0060】次に、光源の変調をパルス幅変調で実現す
る実施例を説明する。 (実施例2)本実施例は、請求項3の発明に関する。 (試作3)即ち、試作3として、64階調表示を行なう
ことを前提に、1:2:4の比にパルス幅変調した3つ
のサブフレームを準備し、画素の面積比が1:8の表示
装置を作製した。空間光変調素子LVには応答速度80
μsecの強誘電液晶を使用し、比較のために、実施例
1における前記試作1と同じ表示装置を作製した。光の
利用効率を比較したところ、請求項3に係る発明に基づ
く試作3においては、光利用効率98.6%となった。
一方、比較のために、試作1において作製した同じく6
4階調表示(3分割、面積比1:8)の表示装置におい
ては、光利用効率57.8%となった。即ち、光源を照
射時間で変調することにより、高い光利用効率を実現で
きることがわかった。
【0061】(実施例3)本実施例は、請求項4の発明
に関する。 (試作4)試作4として、256階調を行なうことを前
提に、1フレームを15分割し、1:2:4:8の比に
パルス幅変調した4つのサブフレームを準備し、画素の
面積比が1:16の表示装置を作製した。空間光変調素
子LVには、応答速度80μsecの強誘電液晶を使用
した。本発明における駆動方法としては、図14に示す
駆動条件によって駆動を行った。また、比較のために、
図15に示す駆動条件でも駆動を行った。
【0062】本発明として図14に示す駆動条件により
駆動した場合においては、0〜255階調を、連続した
明るさの変化として表現でき、特に、階調性の乱れは見
られなかった。一方、比較例として図15に示す駆動条
件により駆動した場合においては、明るい表示側におい
て、階調の識別が困難な部分が見られた。また、連続し
た階調を表示した際に、一部に不連続な変化が見られ
た。本発明により、画質の向上を実現できることが確認
できた。
【0063】(実施例4)本実施例は、請求項5,6,
8,9,及び、請求項10の発明に関する。請求項5,
6,8,9,及び、請求項10のいずれかの発明による
階調方法を用い、かつ、空間光変調素子LVとして、1
フレームを一度に書き換えるTFT駆動による強誘電L
CDを用い、フィールドシーケンシャル法および4画素
でのピクセルシフトを行なう表示装置を作製した。フィ
ールドシーケンシャルとしては、R,G,B個別のLE
Dアレイを使用し、順次スイッチングと光源変調を行っ
た。フレーム周波数は、60Hzで、256階調の表示
を行なった。使用した空間光変調素子LVの立ち上がり
遅延時間(=tpd)は、80μsecであった。本発
明においては、分割数は4、画素面積比は1:16であ
る。
【0064】本発明におけるタイムチャートを図16
に、また、本発明における素子の駆動条件を図17に示
す。また、図16に示すタイムチャートにおける空間光
変調素子LVからの光強度比(LV強度・相対値)を図
18に示している。また、比較のために、使用空間光変
調素子LV(画素面積比1:16)、サブフレームへの
分割数4で、フレーム時間を1/(2−1)を基準と
した駆動方法で、図19に示す駆動条件でも駆動を行な
った。
【0065】結果から、図17に示す本発明において
は、実際に素子が駆動して有効な期間が、サブフレーム
毎に、2のべき乗となっているのに対し、図19に示す
比較例においては、各サブフレーム間の強度はばらばら
であり、特に、期間が短いサブフレームほど実際に有効
な期間は少なくなっている。即ち、図19に示す比較例
のサブフレーム1では、サブフレーム期間で、僅か13
%しか、素子は駆動していない。また、サブフレーム2
とサブフレーム1との強度比は8.7倍となっている。
【0066】また、図16に示す本発明による表示装置
を図17に示す駆動条件で駆動した場合においては、連
続した階調を0階調から256階調まで表示したとこ
ろ、滑らかな階調表示が得られた。階調間隔も均一で、
特に階調表示が乱れた部分は視認できなかった。一方、
図19に示す比較例においては、サブフレーム1近傍で
は、各階調間が識別できず、階調変化も不均一で、連続
した階調表示を表示しても帯状にむらが見られた。請求
項5,6,8,9,及び請求項10のいずれかの発明に
よるサブフレーム期間の設定により、応答速度80μs
ec程度の空間光変調素子LVを使用して、フィールド
シーケンシャル法、4画素ピクセルシフトを実現し、フ
レーム周波数60Hzで、256階調を高画質で実現す
ることができた。
【0067】(実施例5)本実施例は、面積規定に関す
る。応答速度(立ち上がり)が80μsecである強誘
電性液晶を使用し、1フレームの表示時間に図12に示
す4画素分の画像を表示するピクセルシフトを行なう駆
動方法とする、64階調表示装置を作製した。該表示装
置は、光源にR,G,Bの各LEDアレイを使用し、各
色を個別に点灯させることにより、フィールドシーケン
シャルを実現している。ピクセルシフトは、2軸方向に
ピエゾ素子を使用して、空間光変調素子LVをシフトす
ることにより行なった。本発明による方法においては、
面積比1:8、LED照明が図1に示すタイミングで
1:2:4の強度比で駆動することで実現できた。
【0068】1フレーム60Hzでは、階調を表示する
ためのサブフレームは、460μsecとなった。使用
した強誘電液晶の応答速度が80μsecであることか
ら、このサブフレーム期間中、83%の期間を実効的な
表示時間とすることができた。比較のために、使用する
空間光変調素子LVを面積比1:4のものに交換した表
示装置を作製した。比較のために作製した該表示装置で
は、1フレーム60Hz時に、サブフレームは、278
μsecとなった。強誘電液晶の応答時間から、サブフ
レームの有効な表示期間は、71%となる。従い、本発
明の階調方法においては、より長いサブフレーム期間を
確保することができ、表示品質を向上させることができ
る。
【0069】(実施例6)実施例1において、試作1と
して試作した表示装置を使用し、本発明による256階
調の表示装置を作製した。1画素を構成する面積比が
1:8のピクセルのうち、面積比1のピクセルの駆動時
間を、面積比8のピクセルに対する駆動時間の1/2と
した。タイムチャートを図11に、また、空間光変調素
子LVからの光強度比(LV強度・相対値)を図13に
示している。本発明による駆動方法により、1フレーム
を4分割し、各フレームでLED照度を1:2:4:8
とすることで、256階調を表示することができた。比
較のために、同じ256階調を表示可能である実施例3
における試作4の表示装置と比較を行った。LEDの点
灯タイミング、1フレームの分割数は、両者同じである
が、1画素を構成する2ピクセルの面積比が異なり、本
実施例によるものでは、面積比1:8であり、一方、比
較例である試作4の表示装置においては、1:16であ
る。画素の高精細化が進むことに伴い、小さい面積の画
素は、より一層小型化される。本発明においては、工程
を簡略化でき、安価に高精細表示を実現できることがわ
かった。
【0070】
【発明の効果】(請求項1乃至10に対応する作用効
果)光源変調、PWM、面積階調を組み合わせることに
より、階調を構成するためのサブフレームの期間を確保
し、これにより、既存の空間光変調素子LVでは応答速
度の制限から表示できない階調数や、時分割駆動を実現
できた。
【0071】(請求項2に対応する作用効果)各サブフ
レームの少なくとも2以上で、互いに2のべき乗の実質
的な強度比を持つこととすることにより、階調表示を実
現する前記サブフレームへの分割数を削減することを可
能にし、既存の空間光変調素子LVでは応答速度の制限
から表示できない階調数や、時分割駆動を実現できた。
【0072】(請求項3に対応する作用効果)各サブフ
レームでの光源変調を照射時間を変調することにより、
強度変調に比べて高い光の利用効率を実現した。
【0073】(請求項4に対応する作用効果)状態変化
時に消灯し、定常状態のみ照明することで、状態変化時
のバラツキに影響されず、定常状態のみで階調制御を行
い、各階調間のバラツキを低減することができた。
【0074】(請求項5に対応する作用効果)フレーム
のサブフレームへの分割数と各サブフレームでの光源変
調の照度値を規定することにより、サブフレームへの分
割数を削減することを可能にし、既存の空間光変調素子
LVでは応答速度の制限から表示できない階調数や、時
分割駆動を実現することができた。
【0075】(請求項6に対応する作用効果)各サブフ
レーム期間に、空間光変調素子LVの立ち上がり(また
は立ち下がり)時間をそれぞれ配分し、その後、階調を
表現するための期間を設定することにより、空間光変調
素子LVの立ち上がり(立ち下がり)時間の影響を受け
ずに、階調表示を実現することができ、画質を向上させ
ることができた。
【0076】(請求項7に対応する作用効果)面積階調
において、階調数から面積比を規定することにより、フ
レームを効率よくサブフレームに分離し、サブフレーム
数の削減と長いサブフレーム期間を確保して、より高画
質を実現することができた。
【0077】(請求項8に対応する作用効果)面積階調
の小さい面積の画素による階調の効果を、画素のON/
OFF時間(デューティ比)を調整することにより実現
して、高階調表示や、画素の微細化を行なうことなく、
高階調を実現することができた。
【0078】(請求項9に対応する作用効果)光源変
調、面積階調、PWMを使用することにより、サブフレ
ーム期間を長く確保し、画素の表示内容と表示位置を時
間上で変化させるピクセルシフト表示方法を、高階調、
フィールドシーケンシャルで実現することができた。
【0079】(請求項10に対応する作用効果)光源変
調、面積階調、PWMを使用することにより、サブフレ
ーム期間を長く確保し、高画質を実現した画像表示装置
を実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 面積比を1:8とした面積変調を行なう場合
の例を示す図である。
【図2】 光源変調とPWM変調とを組み合わせた場合
の例を示す図である。
【図3】 PWM変調のみの場合の例を表示した図であ
る。
【図4】 各駆動方法別のサブフレーム時間の一例を示
すものである。
【図5】 各駆動方法別の光利用効率の一例を示すもの
である。
【図6】 光源変調を強度変調により行なった例におけ
る効率を説明するための図である。
【図7】 光源のパルス幅変調(PWM)の例における
効率を説明するための図である。
【図8】 光源のパルス幅変調(PWM)の従来例にお
ける状態変化に必要な時間を示すタイミングチャートで
ある。
【図9】 光源のパルス幅変調(PWM)の本発明にお
ける状態変化に必要な時間の概念を説明するためのタイ
ムチャートである。
【図10】 本発明に係る面積変調における画素分割の
一例を示す図である。
【図11】 本発明に係る面積変調における面積比を2
56階調表示する場合の例を示すタイムチャートであ
る。
【図12】 4画素のピクセルシフトの一例を示す概念
図である。
【図13】 図11に示すタイムチャートにおける空間
光変調素子LVからの光強度比(LV強度・相対値)を
示すものである。
【図14】 実施例3における素子の駆動条件の一例を
示すものである。
【図15】 実施例3における比較として、素子の駆動
条件の例を示すものである。
【図16】 実施例4における256階調表示時のタイ
ムチャートの例を示している図である。
【図17】 実施例4における素子の駆動条件の例を示
すものである。
【図18】 図16に示すタイムチャートにおける空間
光変調素子LVからの光強度比(LV強度・相対値)を
示すものである。
【図19】 実施例4における比較として、素子の駆動
条件の例を示すものである。
【符号の説明】
1,2,3,4…光強度別領域、BL…非点灯領域、T
R…状態変化領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/133 575 G02F 1/133 575 G09G 3/34 G09G 3/34 D J 3/36 3/36 H04N 5/74 H04N 5/74 B (72)発明者 宮垣 一也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 逢坂 敬信 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 滝口 康之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H088 EA12 EA37 GA04 HA06 HA28 JA17 MA13 2H093 NA06 NA52 NA54 NA55 NA56 NA59 NC42 ND06 NE06 NF17 NG02 NG11 5C006 AA12 AA14 AA15 AA17 AA21 BA12 BB11 BC16 EA01 EC11 FA56 GA02 5C058 EA01 EA02 EA21 EA51 5C080 AA09 AA10 BB05 CC03 DD01 EE29 EE30 JJ01 JJ04 JJ05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも空間光変調素子(以下LVと
    記す)と、これを照明する光源を有する画像表示装置の
    階調表示方法において、該光源を変調(以下、光源変調
    と記す)する光源変調手段を有していて、前記LVが階
    調を行なうための1単位が複数の画素により構成されて
    いて、前記各画素が個別にON/OFFを行なうことを
    特徴とする階調表示方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の空間光変調方法におい
    て、前記階調を表示するための期間(以下、フレームと
    記す)を少なくとも複数の期間(以下、サブフレームと
    記す)に分割し、同一フレームを構成する少なくとも2
    以上のサブフレーム間で、前記光源から照射される照射
    光の明るさの比が、略2のべき乗で表されることを特徴
    とする空間光変調方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の階調表示方法
    において、前記各サブフレームの期間中、前記光源から
    の前記照射光の照射時間を変調することを特徴とする階
    調表示方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の階調
    表示方法において、前記LVとして、2値表示を行なう
    LVを使用し、前記各サブフレームは、表示するデータ
    に従い、少なくとも、前記画素が、状態変化をする期間
    と状態変化後の定常状態の期間、または、該定常状態の
    期間とその後の状態変化をする期間とを含み、前記光源
    が、前記画素の前記状態変化の期間中は消灯し、前記定
    常状態の期間は点灯していることを特徴とする階調表示
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の階調
    表示方法において、前記階調の数を2と表現した場合
    において、1フレームの分割数mが nが偶数の場合、m=(n/2) の関係を示し、一方、 nが奇数の場合、m={(n+1)/2} の関係を示し、かつ、分割されたサブフレーム数をm
    (m:自然数)とした場合、前記光源変調により、前記
    各サブフレームの照度が、略、 {(光源の最高照度)×(1/2)m-1} で示されることを特徴とする階調表示方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも空間光変調素子(以下、LV
    と記す)と、これを照明する光源を有する画像表示装置
    の階調表示方法において、階調を表示するための期間
    (以下、フレームと記す)を少なくとも複数の期間(以
    下、サブフレームと記す)に分割した際、前記各サブフ
    レームの期間は互いに異なっていて、前記LVの状態変
    化に必要な時間をtpdとし、フレームの分割数をnで
    表現した場合において、前記各サブフレームの期間が、 t={(フレーム期間−n×tpd)/(2−1)} で示されるtの値を用いて、最小のサブフレームの期間
    から順次、 {1×t+tpd},{2×t+tpd},{22×t
    +tpd},…,{2×t+tpd} であり、かつ、前記各サブフレームの期間中、前記光源
    が、少なくともtpdを除く期間は、一定の照度を維持
    していることを特徴とする階調表示方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の階調
    表示方法において、前記LVは階調を行なうための1単
    位を複数の画素で構成し、階調数を2で表現した場
    合、各画素の面積比が、 nが偶数の場合には、略、[1:2(n/2)] の関係を示し、一方、 nが奇数の場合には、略、[1:2{(n-1)/2}] の関係を示すことを特徴とする階調表示方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の階調
    表示方法において、面積階調を行なう画素の変調方法と
    して、前記サブフレーム内の時間に係数をかけた値を1
    00%とするパルス幅変調を使用することを特徴とする
    階調表示方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の階調
    表示方法を使用して、画像を1フレーム内で時分割し、
    時分割した前記画像を空間光変調素子に表示することを
    特徴とする画像表示方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の階
    調表示方法あるいは画像表示方法を実現する階調表示手
    段あるいは画像表示手段を有することにより、画像表示
    を行なわしめることを特徴とする画像表示装置。
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