JP2002277316A - はかり、その校正方法、その校正プログラム - Google Patents

はかり、その校正方法、その校正プログラム

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JP2002277316A
JP2002277316A JP2001077166A JP2001077166A JP2002277316A JP 2002277316 A JP2002277316 A JP 2002277316A JP 2001077166 A JP2001077166 A JP 2001077166A JP 2001077166 A JP2001077166 A JP 2001077166A JP 2002277316 A JP2002277316 A JP 2002277316A
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load
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JP2001077166A
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Yoshiaki Shimada
好昭 島田
Koichi Segawa
浩一 瀬川
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 校正荷重負荷時のロードセルの検出値の正確
性を確認し、スパン係数が不正確なものとなることを防
ぐはかり、その校正方法、その校正プログラムを提供す
ること。 【解決手段】 スパン調整を行った場所でロードセルに
校正荷重を負荷させて、このときのロードセルの検出値
を基準値Aとして記憶し、はかりの設置後、その設置場
所でロードセルに前記校正荷重を負荷させて得られるロ
ードセルの検出値Bを基準値Aと比較して設置場所特定
情報を求め、この設置場所特定情報に基づいて、比較し
た両者の差が重力加速度の変化のみによるものかどうか
を判定し、前記差が重力加速度の変化のみによるもので
あれば、スパン調整を行って得られるスパン係数Sを前
記両者の比(A/B)に基づいて補正して設置場所での
スパン係数S’を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロードセルに校正
荷重を負荷し、このときのロードセルの検出値に基づい
てスパン係数の書き換えが行われるはかり、その校正方
法、その校正プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、はかりには、使用される地域
ごとの重力加速度の違いによる測定値のばらつきを補正
したり、ロードセルを構成する起歪体の時効硬化などの
経時的変化によるスパンドリフトを補正するために、校
正荷重をロードセルに負荷させてはかりのスパン(感
度)を調整することが行われている。具体的には、ロー
ドセルの検出値を補正するスパン係数を求める。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えばはかり
自体、あるいは校正装置を内蔵したはかりにあってはそ
の校正装置自体に何らかの異常があると、校正荷重負荷
時のロードセルの検出値は不正確なものとなり、よって
その不正確な値に基づいて求められるスパン係数も不正
確な値となり、結局、はかりとしては不正確な計量値を
指示計などに表示してしまう。特にロードセルへの荷重
伝達機構として刃と刃受けの接触によって支点などが形
成されるてこを使ったものでは、工場から使用地(設置
場所)への輸送時の振動などで刃と刃受けの接触状況に
不具合などが生じやすく使用地に着いたときに正しい校
正結果が得られないことがある。
【0004】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、校正
荷重負荷時のロードセルの検出値の正確性を確認し、ス
パン係数が不正確なものとなることを防ぐはかり、その
校正方法、その校正プログラムを提供することを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のはか
りは、スパン調整を行った場所でロードセルに校正荷重
を負荷させて得られるロードセルの検出値と、はかりの
設置後、その設置場所でロードセルに前記校正荷重を負
荷させて得られるロードセルの検出値との差に基づいて
得られる設置場所特定情報から前記差が重力加速度の変
化のみによるものかどうかを判定する判定手段を備えて
いる。前記差が重力加速度の変化のみによるものであっ
た場合には、両者の比に基づいてスパン調整地で得られ
たスパン係数を補正して設置場所でのスパン係数を求め
る。前記差が重力加速度の変化を原因とすること以上に
生じた場合には、はかりあるいは校正装置自体に何らか
の異常があると見なせる。
【0006】本発明の請求項4のはかりの校正方法で
は、スパン調整を行った場所でロードセルに校正荷重を
負荷させて、このときのロードセルの検出値を基準値と
して記憶し、はかりの設置後、その設置場所でロードセ
ルに前記校正荷重を負荷させて得られるロードセルの検
出値を基準値と比較して設置場所特定情報を求め、この
設置場所特定情報に基づいて、比較した両者の差が重力
加速度の変化のみによるものかどうかを判定し、前記差
が重力加速度の変化のみによるものであれば、スパン調
整を行って得られるスパン係数を前記両者の比に基づい
て補正して設置場所でのスパン係数を求める。前記両者
の差が重力加速度の変化を原因とすること以上に生じた
場合には、はかりあるいは校正装置自体に何らかの異常
があると見なせる。
【0007】本発明の請求項7のはかりの校正プログラ
ムは、スパン調整を行った場所でロードセルに校正荷重
を負荷させて得られるロードセルの検出値を基準値とし
て記憶する手順と、はかりの設置後、その設置場所でロ
ードセルに前記校正荷重を負荷させて得られるロードセ
ルの検出値を基準値と比較して設置場所特定情報を求め
る手順と、この設置場所特定情報に基づいて比較した両
者の差が重力加速度の変化のみによるものであると判定
されると、スパン調整を行って得られるスパン係数を前
記両者の比に基づいて補正して設置場所でのスパン係数
を求める手順と、をコンピュータに実行させる。前記両
者の差が重力加速度の変化を原因とすること以上に生じ
た場合には、はかりあるいは校正装置自体に何らかの異
常があると見なせる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0009】図5は本実施の形態によるはかりの一例と
して、増力てこを用いた校正装置付きロードセル式はか
り70の縦断面図を示し、図6は図5における[6]−
[6]線方向の断面図である。
【0010】起歪体にストレインゲージが貼付されてな
るロードセル71の固定部側は、ブラケット72を介し
てベース73と固定されている。ロードセル71の可動
部側は、ブラケット74を介して荷重受け部材75の底
面と固定されている。荷重受け部材75の上面は載台7
6に固定されている。
【0011】平行に延びる2本の板材77a、77bか
らなる増力てこ77の一端側には、校正用分銅78がボ
ルト79で一体的に固定されている。
【0012】増力てこ77の他端側には、断面菱形形状
の刃部材80が、その両端を2本の板材77a、77b
に圧入されて固定されている。刃部材80の上側先端部
80aは、ベース73に立設された一対の支持部材89
a、89bの上部に取り付けられた刃受け部材81に形
成されたV字溝と係合し、増力てこ77の支点P1を形
成している。刃受け部材81は、両支持部材89a、8
9bに挟まれて、支持部材89a、89b及び刃受け部
材81を貫通するピンにより取り付けられている。
【0013】増力てこ77において、分銅78と支点P
1との間には、断面菱形形状の刃部材82が、その両端
を2本の板材77a、77bに圧入されて固定されてい
る。刃部材82の下側先端部82aは、荷重受け部材7
5に立設された一対の支持部材88a、88bに取り付
けられた刃受け部材83に形成されたV字溝と係合可能
に配置されている。刃受け部材83は、両支持部材88
a、88bに挟まれて、支持部材88a、88b及び刃
受け部材83を貫通するピンにより取り付けられてい
る。
【0014】支点P1と刃受け部材83との間には、モ
ータ84がベース73上に配設され、その出力軸84a
にはねじが形成され、ナット部材85が螺着している。
ナット部材85はまわり止め部材86の一端と固定さ
れ、まわり止め部材86の他端には貫通孔が形成され、
この貫通孔を、ベース73に立設されたガイド棒87が
貫通している。これにより、出力軸84aの回動に伴う
ナット部材85のまわり止めがなされ、ナット部材85
は図示しないマイクロスイッチによって上下方向の一定
間隔の移動のみ許容される。
【0015】以上のように構成される校正装置付きロー
ドセル式はかり70において、校正時には、図5に示す
ように、増力てこ77からナット部材85は離間してお
り、分銅78の重さで、増力てこ77にはP1を支点と
して、図において反時計方向に回動する力が作用し、荷
重作用部である刃部材82の下側先端部82aは、荷重
受け部である刃受け部材83のV字溝と係合して係合点
P2を形成し、刃受け部材83に分銅78の荷重を増力
させた力が下向きに作用する。この力は、荷重受け部材
75を介してロードセル71に作用する。このとき、分
銅78は増力てこ77に対して固定されているので、重
点位置は安定しており、ロードセル71に所望の荷重が
作用して正確な校正が行える。
【0016】非校正時には、図5の状態から、モータ8
4の出力軸84aの回転駆動によりナット部材85を上
昇させて、増力てこ77の支点P1と係合点P2との間
の下面に当接させ、増力てこ77を、刃部材80と刃受
け部材81との当接点P1を支点として持ち上げ、刃部
材82を刃受け部材83から離間させる。これにより、
ロードセル71と増力てこ77との連結が解除され、ロ
ードセル71は増力てこ77から振動などによる干渉を
受けないので、載台76に載せられた被計量物の計量を
正確に行える。
【0017】以上のように構成されるはかり70は、工
場などで製造後その製造された場所でスパン調整などの
各種調整が行われて使用地へと出荷される。そして、使
用地では、先ず据え付け時に校正装置を作動させて校正
が行われる。据え付け後も、はかりの精度を保つため定
期的に、あるいは不定期に校正装置を作動させて校正が
行われる。次に、その具体的な手順を図1〜3のフロー
チャートを参照して説明する。
【0018】先ず、ステップS1として、はかりの製造
地(工場)にてスパン調整が行われる。例えば秤量10
00kgのはかりの場合には、1000kgの分銅を載
台の上に載せて、このとき、ロードセルの検出値(デジ
タル値)が1000kgに相当する定格値として例え
ば”100000”となるようにする。具体的には、ロ
ードセルの検出値×S=100000となるべきスパン
係数Sを求める。このスパン係数Sはメモリに記憶され
る。
【0019】次いで、ステップS2として、そのスパン
調整を行った製造地にて、上述した校正装置を作動さ
せ、ロードセルに例えば秤量1000kgの約1/3の
校正荷重が負荷される。このときのロードセルの検出値
が例えば”35005”であるとするとこの値が基準値
として年月日と共にメモリに記憶される。なお、ここで
の製造地は旧計量法による区分で10区にあるとし、基
準値35005は10区での校正結果の値として対応付
けられて記憶される。
【0020】次いで、ステップS3として、はかりを工
場から出荷し、使用地(設置場所)に据え付ける。そし
て、据え付け後、その設置場所における最初の校正を行
う。
【0021】先ず、載台上が無負荷であり、且つ指示計
に表示される質量指示値が0を示していることを目視で
確認後(ステップS4)、ゼロリセットボタンを押す。
ゼロリセットボタンを押すことにより、図4に示すスイ
ッチ91がONとなり、このときのロードセルの検出値
W1がメモリ92に取り込まれ記憶される。そして、比
較器93にて、W1−(メモリに記憶されたW1)が演
算され、結局、ロードセルの検出値としてはW2=0と
なる(ステップS5)。また、ゼロリセットボタンを押
すことによって、指示計に表示された質量指示値(0.
0kg表示)は消去され「校正中」表示に切り換わる。
【0022】次いで、しばらくすると、指示計の表示部
には現在の年月日が表示される(はかりはオートカレン
ダーを内蔵している)。その表示が正しければ校正開始
ボタンを押す。異なっている場合には設定ボタンで年月
日を修正してから校正開始ボタンを押す。そして、表示
部は再度「校正中」表示に切り換わる。
【0023】校正開始ボタンを押すことによって、上述
した校正装置のモータ84が起動して増力てこ77を支
えていたナット部材85が下降して、増力てこ77がゆ
っくりとP1を支点に反時計方向に回動し始め、ナット
部材85の支えがなくなると図5に示すように分銅78
の荷重が増力されて校正荷重としてロードセル71にか
かる。校正荷重が完全に負荷された位置で上述したマイ
クロスイッチの作動によりモータ84は停止する。そし
て、安定時間を待ってこのときのロードセル71の検出
値Bを年月日と共にメモリに記憶する(ステップS
6)。
【0024】次いで、自動的にモータ84が再起動し
て、再び増力てこ77をナット部材85で支えてロード
セル71にかかっていた校正荷重が取り除かれる。そし
て、マイクロスイッチの作動により完全に校正荷重が取
り除かれた位置でモータ84は停止する(ステップS
7)。
【0025】次に、ステップS8の判断において、この
校正用荷重が取り除かれた状態(載台76上は無負荷)
でのロードセル71の検出値が0、あるいは+1、−1
であるならステップS6で記憶した検出値Bをその設置
場所における校正時の正常検出値と認識して再記憶す
る。0、+1、−1以外であった場合にはゼロ点変化が
あったものとして、ステップS5〜S8を繰り返す。こ
の繰り返しを例えば3回行っても校正荷重が取り除かれ
た状態でのロードセルの検出値が0、+1、−1になら
ない場合には、校正装置自体に何らかの異常がある可能
性が考えられるので、指示計の表示部に「エラー」を表
示して何らかの処置が必要であるとの警告を発する。
【0026】ステップS8でYesであった場合には、
ステップS2においてスパン調整地で校正を行って得た
検出値Aと、ステップS6において設置場所で校正を行
って得た検出値Bとの差に基づいて、設置場所特定情報
を設置場所特定手段にて求める(図2のステップS
9)。設置場所特定情報は具体的には旧計量法における
日本を16区に区分した区であり、例えば10区は重力
加速度が9.797m/s 2 の区であるというように定
義付けられている。
【0027】本実施の形態では、1区変わると、検出値
が例えば1/10000変わるロードセルを用いてお
り、10区で校正を行って得られた検出値Aに対して
の、設置場所で校正を行って得られた検出値Bの差をみ
ることで設置場所の区が特定できる。例えば検出値Aが
35005であった場合、検出値Bが35005±4
(検出値Aに対して±約1/10000)であれば、設
置場所特定手段(CPU)では設置場所特定情報として
9区、10区、11区を算出する。
【0028】そして、その設置場所特定情報は指示計の
表示部に例えば「9−11」というように表示される
(ステップS10)。次にステップS11として、その
表示を、使用者、販売者、据え付け者などが見て、確か
にこの設置場所が9〜11区に該当するのであれば確認
ボタンを押す。
【0029】この確認ボタンが押されると、次のステッ
プS12として、ステップS1において工場で求められ
メモリに記憶されているスパン係数Sを書き換える。す
なわち、スパン係数Sを、S’=S×(検出値A/検出
値B)にて求められるスパン係数S’に書き換える。以
後、その設置場所で計量を行って得られるロードセルの
検出値にはスパン係数S’がかけられてスパン補正され
る。更に、検出値Bもその設置場所における今後の校正
時の基準値(設置場所校正基準値)として年月日と共に
メモリに記憶される。また、検出値Aと検出値Bとの差
が重力加速度の違いのみによって生じたものとして、検
出値Aと検出値Bとの比から求まる設置場所の重力加速
度もメモリに記憶される。なお、検出値Aは消去せずに
それを求めた年月日と共に記憶し続け、はかりをまた別
の場所に移動して設置する場合には、そこでの設置場所
特定情報を求める際の基準値として用いる。しかし、将
来、載台上に分銅を載せてスパン調整を再度行った場合
には、このスパン調整地で校正装置を作動させて得られ
る検出値に書き換え、このスパン調整地の設置場所特定
情報(例えば1区)と共に記憶し、以後、設置場所を移
動した場合には、その書き換えられた検出値が、移動し
たその場所での設置場所特定情報を求める際の基準値と
なる。
【0030】ステップS11の確認において、実際の設
置場所が表示部に表示された区「9−11」に該当しな
い場合にはエラーと判断する(ステップS13)。すな
わち、この場合には重力加速度の変化以外、例えば校正
装置の異常などを原因として検出値Aと検出値Bとの間
に差が生じたと判断し校正装置の点検や修理などの何ら
かの処置を行う。
【0031】上述した校正装置は増力てこを用いている
ので、てこの刃と刃受けの接触状況などによっては校正
装置自体を原因として校正が不正確となってしまう可能
性がある。この不正確な校正結果に基づいてスパン係数
を書き直すと正常なはかりを狂ったはかりにしてしまう
ことになるので、上述したように工場から出荷後、設置
場所で使用するにあたり、出荷前校正時の検出値Aと設
置後校正時の検出値Bとが重力加速度の違いのみによる
差かどうかをみることで、校正装置自体に異常がないか
どうかを確かめる。ここで、校正装置の正常が確認でき
れば、それを認識した上で設置場所におけるスパン係数
を求める。
【0032】次に、図3を参照して、設置場所における
校正時の基準値Bが定まった以後の校正について説明す
る。すなわち、はかりの設置後も、ロードセルを構成す
る起歪体の時効硬化(ヤング率の変化)などによるはか
りの狂いを補正するために必要に応じて校正を行って、
その校正結果に基づいてスパン係数の書き換えが行われ
る。
【0033】図3のフローチャートにおいて、ステップ
S21〜S25は、図1に示すはかり設置時のステップ
S4〜S8と同じ処理手順である。ただし、ステップS
23にて、このときの校正時に得られメモリに記憶され
るロードセル検出値はCとする。
【0034】ステップS25でYesとなると、設置時
に求めた設置場所校正基準値Bと、今校正を行って得ら
れた検出値Cとを比較する(ステップS26)。
【0035】検出値BとCとの比較により、両者の差が
ある定まった差ΔW以内なら、はかりとしての精度にと
っては無視できるばらつきの範囲内であるとみなしてス
パン係数S’の書き換えは行わない。
【0036】両者の差がΔWより大きく且つΔVより小
さい場合には、ロードセルを構成する起歪体のヤング率
の経時的変化などによってはかりのスパンが変化してい
ると考えられ、今校正を行って得られた検出値Cを用い
てスパン係数S’を書き換える。すなわち、新たなスパ
ン係数S”=S×(検出値A/検出値C)を求めメモリ
に記憶する。なお、検出値Cも、以後の校正時における
設置場所校正基準値としてBに代わってメモリに記憶さ
れる。
【0037】両者の差がΔVより大きい場合には、校正
装置側に何らかの異常があった可能性があり、再度ステ
ップS23〜S26を繰り返す。それでも、両者の差が
ΔVより大きい場合にはエラーを表示して警告する。
【0038】以上述べたように、はかりの設置後におい
ても、日常使用時のスパン係数の書き換えを、校正装置
が正常であることを確認した上でスパン係数を書き換え
して良いかどうかを判定するようにしている。
【0039】また、ロードセルを構成する起歪体の材質
としては例えばアルミ合金が用いられ、この場合、時間
経過と共に起歪体のヤング率が大きくなる傾向、すなわ
ちロードセルの定格出力が小さくなる傾向にあり、上述
したΔW、ΔVの決定は設置場所校正基準値Bを求めた
年月日からの経過期間に応じて決定するようにする。更
に、温度感度特性によってもロードセルの定格出力は変
化するのでこのことも考慮に入れてΔW、ΔVを決定す
るようにする。これにより、ステップS26における判
定を正確に行える。
【0040】従って、ロードセルの定格出力の経時的変
化、すなわちスパンの経時的変化に対応するためには定
期的に校正を行うことが望ましい。そこで、本実施の形
態のはかりにはオートカレンダーが内蔵されているの
で、校正時期を自動的に知らせるようにする。例えば、
1年間校正を行っていなかったら表示部に「校正して下
さい」というメッセージを表示して知らせるようにす
る。
【0041】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0042】上記実施の形態では、増力てこ77を用い
て内蔵分銅78を増力させてロードセル71に校正荷重
として負荷させる校正装置付きはかりを例として説明し
たが、てこを用いない校正装置付きはかりや、更には校
正装置を備えていないはかりに対しても本発明は適用で
きる。校正装置を備えていないはかりでは、校正荷重負
荷時にロードセルの検出値Bに異常が見られれば、はか
り自体に何らかの異常がある可能性が考えられる。
【0043】また、検出値Bの正否の判定方法として
は、使用者などがその設置場所の区をはかりに入力し
て、この入力された区を、はかり側で基準値Aと検出値
Bとの差から得られる区と比較して、これが異なればラ
ンプやブザーなどで警報するようにしてもよい。また、
設置場所特定情報としては、旧計量法による区に限ら
ず、例えば都道府県名、市町村名、郵便番号、市外局番
などでもよい。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、校正
荷重をロードセルに負荷して得られるロードセルの検出
値が信頼性のあるものかどうかを確認した上で、そのロ
ードセルの検出値に基づいてスパン係数を求めるので、
正確なスパン係数に基づく正確な計量値が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】工場からの出荷後、はかり設置時の校正作業の
流れを示すフローチャートである。
【図2】図1に続くフローチャートである。
【図3】はかり設置後の日常使用時における校正作業の
流れを示すフローチャートである。
【図4】ロードセル検出値のゼロリセット用の回路図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態による校正装置付きロード
セル式はかりの縦断面図である。
【図6】図5における[6]−[6]線方向の断面図であ
る。
【符号の説明】
70 校正装置付きロードセル式はかり 71 ロードセル 76 載台 77 増力てこ 78 校正用分銅 84 モータ P1 支点

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパン調整を行った場所でロードセルに
    校正荷重を負荷させて得られる前記ロードセルの検出値
    と、 はかりの設置後、その設置場所で前記ロードセルに前記
    校正荷重を負荷させて得られる前記ロードセルの検出値
    との差に基づいて得られる設置場所特定情報から前記差
    が重力加速度の変化のみによるものかどうかを判定する
    判定手段を備えたことを特徴とするはかり。
  2. 【請求項2】 前記設置場所での前記校正荷重の負荷前
    後の前記ロードセルの検出値のゼロ点変化を検出するゼ
    ロ点変化検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に
    記載のはかり。
  3. 【請求項3】 前記判定手段にて前記差が重力加速度の
    変化のみによるものであると判定されると、前記設置場
    所で前記ロードセルに前記校正荷重を負荷させて得られ
    る前記ロードセルの検出値を設置場所校正基準値として
    記憶するメモリと、 前記設置場所校正基準値を求めた後に前記設置場所で校
    正を行った場合、このときの前記ロードセルの検出値と
    前記設置場所校正基準値とを比較する比較手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    のはかり。
  4. 【請求項4】 スパン調整を行った場所でロードセルに
    校正荷重を負荷させて、このときの前記ロードセルの検
    出値を基準値として記憶し、 はかりの設置後、その設置場所で前記ロードセルに前記
    校正荷重を負荷させて得られる前記ロードセルの検出値
    を前記基準値と比較して設置場所特定情報を求め、 前記設置場所特定情報に基づいて、前記比較した両者の
    差が重力加速度の変化のみによるものかどうかを判定
    し、 前記差が重力加速度の変化のみによるものであれば、前
    記スパン調整を行って得られるスパン係数を前記両者の
    比に基づいて補正して前記設置場所でのスパン係数を求
    めることを特徴とするはかりの校正方法。
  5. 【請求項5】 前記比較は、前記設置場所での前記校正
    荷重の負荷前後の前記ロードセルの検出値のゼロ点変化
    がなかった場合に行うことを特徴とする請求項4に記載
    のはかりの校正方法。
  6. 【請求項6】 前記差が重力加速度の変化のみによるも
    のである場合には、前記設置場所で前記ロードセルに前
    記校正荷重を負荷させて得られる前記ロードセルの検出
    値を設置場所校正基準値として記憶し、 前記設置場所校正基準値を求めた後に前記設置場所で校
    正を行う場合には、このときの前記ロードセルの検出値
    と前記設置場所校正基準値とを比較し、この比較結果に
    基づいて前記設置場所でのスパン係数の書き換えを行う
    かどうかを判断することを特徴とする請求項4又は請求
    項5に記載のはかりの校正方法。
  7. 【請求項7】 スパン調整を行った場所でロードセルに
    校正荷重を負荷させて得られる前記ロードセルの検出値
    を基準値として記憶する手順と、 はかりの設置後、その設置場所で前記ロードセルに前記
    校正荷重を負荷させて得られる前記ロードセルの検出値
    を前記基準値と比較して設置場所特定情報を求める手順
    と、 前記設置場所特定情報に基づいて前記比較した両者の差
    が重力加速度の変化のみによるものであると判定される
    と、前記スパン調整を行って得られるスパン係数を前記
    両者の比に基づいて補正して前記設置場所でのスパン係
    数を求める手順と、 をコンピュータに実行させるためのはかりの校正プログ
    ラム。
  8. 【請求項8】 前記設置場所での前記校正荷重の負荷前
    後の前記ロードセルの検出値のゼロ点変化を検出する手
    順と、 前記ゼロ点変化がなかった場合に、前記両者を比較して
    前記設置場所特定情報を求める手順を前記コンピュータ
    に実行させることを特徴とする請求項7に記載のはかり
    の校正プログラム。
  9. 【請求項9】 前記差が重力加速度の変化のみによるも
    のである場合には、前記設置場所で前記ロードセルに前
    記校正荷重を負荷させて得られる前記ロードセルの検出
    値を設置場所校正基準値として記憶する手順と、 前記設置場所校正基準値を求めた後に前記設置場所で校
    正を行う場合には、このときの前記ロードセルの検出値
    と前記設置場所校正基準値とを比較し、この比較結果に
    基づいて前記設置場所でのスパン係数の書き換えを行う
    かどうかを判断する手順と、 を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求
    項7又は請求項8に記載のはかりの校正プログラム。
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