JP2002275889A - 置換材料杭の築造方法並びに回転圧入鋼管杭 - Google Patents

置換材料杭の築造方法並びに回転圧入鋼管杭

Info

Publication number
JP2002275889A
JP2002275889A JP2001082326A JP2001082326A JP2002275889A JP 2002275889 A JP2002275889 A JP 2002275889A JP 2001082326 A JP2001082326 A JP 2001082326A JP 2001082326 A JP2001082326 A JP 2001082326A JP 2002275889 A JP2002275889 A JP 2002275889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile
steel pipe
replacement material
pipe pile
rotary press
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001082326A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Nakagawa
雅夫 中川
Eiichiro Saeki
英一郎 佐伯
Yutaka Hirashima
裕 平嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2001082326A priority Critical patent/JP2002275889A/ja
Publication of JP2002275889A publication Critical patent/JP2002275889A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転圧入鋼管杭の掘削羽根の径の太さ以上
の、全体が強固に締め固められ、かつ強度も期待できる
置換材料杭の築造方法並びその施工に適した回転圧入鋼
管杭を提供するにある。 【解決手段】 杭先端部に掘削羽根を有する鋼管杭を、
地盤の所定深度に到達するまで回転圧入し、鋼管杭を逆
回転させてある程度引き上げて、杭下にできた杭跡空間
に土砂等に換わる置換材料を投入し、鋼管杭を逆回転さ
せながら再度圧入して置換材料を掘削羽根の底で押圧し
て圧密化し、この鋼管杭の逆回転引き上げによる置換材
料投入と、再圧入、置換材料の圧密化とを繰り返して、
置換材料杭を上方に延ばし形成していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転圧入鋼管杭を用
いて、高炉スラグ等を利用したスラグ杭等の築造方法、
並びにその方法に適した回転圧入鋼管杭に関する。
【0002】
【従来技術】従来技術として、杭内部先端側に開閉弁を
設け、且つ先端外側に掘削羽根を有する鋼管杭に砂を投
入して地中に掘進させて、打ち止め位置到達後に、逆回
転させて少し引き上げ、開閉弁を開いて砂を杭下方に形
成された杭跡(空間)に投入し、弁を閉じ、掘削羽根を
正回転(掘削回転)させながら鋼管杭を下降させ、砂を
押し固め圧密化するという工程を繰り返すことにより、
圧密化した砂杭を築造するという技術が、特開2000
−110156号公報(「回転杭を用いた地盤改良工
法」)に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術は、
正回転(掘削回転)させながら土砂と砂を押圧するもの
であり、振動、騒音がなく、衝撃方式や振動方式や圧入
方式に比べて地中への貫入性が向上して、操作が容易で
作業がしやすいという利点があった。しかし、掘削羽根
を正回転させながら投入した砂を押し固めるものである
ので、羽根下の砂が羽根に削られがちであり、締め固め
る力もそれほど強くならない。また、開閉弁の開閉は、
土砂による目詰まり等によりその機能を確実に発揮させ
ることは難しく、また再圧入過程では、開閉弁を閉じな
くても鋼管杭内に置換材料を充填させておくだけで充分
な閉塞効果が期待できる。したがって、こうして形成さ
れた砂杭は、締め固めが甘く、開閉弁も有効に作用しな
いため、単純に現地盤を良質な砂に置換するのみの効果
を狙う地盤改良には問題はないが、更に地盤の締め固め
を期待する場合、または置換材料に固化する特性を有す
る材料を適用し、置換材料自体の締め固めをバラツキな
く、かつ強固に締め固めるには問題があった。
【0004】本発明は以上のような従来技術の持つ問題
点に鑑みてなされたものであって、その目的は、回転圧
入鋼管杭を用いて、鋼管杭の掘削羽根の径の太さまで全
体が強固に締め固められていて、地盤改良杭としてはも
とより、建築物等の支持杭としても使用可能な杭を実現
する、置換材料杭の築造方法並びその施工に適した回転
圧入鋼管杭を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために本発明は次に述べるようになっている。 <請求項1記載の置換材料杭の築造方法の発明>杭先端
部に掘削羽根を有する回転圧入鋼管杭を、地盤の所定深
度に到達するまで回転圧入し、前記所定深度に到達した
後、鋼管杭を逆回転させてある程度引き上げて、杭下に
できた杭跡空間に置換材料を投入し、鋼管杭を逆回転さ
せながら再度圧入して、置換材料を掘削羽根の底で押圧
して圧密化し、この置換材料投入と置換材料の圧密化と
を繰り返して、置換材料杭を上方に延ばし形成していく
ことを特徴とする。すなわち、螺旋掘削羽根の逆回転に
よる引き上げと逆回転のままの圧入を繰り返しながら、
置換材料を締め固めて、置換材料杭を築造して行くもの
である。
【0006】「置換材料」とは、回転圧入した鋼管杭を
引き上げた後に生じる空間(杭跡)に、現地盤の土砂が
侵入して空間を埋めるのを防止し、別の材料を入れて、
杭状体を築造するにあたり、杭跡(空間)に投入する材
料をいう。例としては、スラグ、砂、セメントを混合し
た土砂、コンクリート、スラグとセメントの混合材料な
どが挙げられるが、これらに限られるものでない。後述
する実施の形態1においては、スラグを例として挙げて
いる。「置換材料杭」とは、上述した材料を圧密化して
築造した杭をいう。材料および圧密化の程度により、さ
まざまな杭が築造可能である。用途によって分ければ、
地盤改良杭、建築物等支持杭などがある。
【0007】<請求項2記載の回転圧入鋼管杭を用いた
置換材料杭の築造方法の発明>杭先端部に掘削羽根を有
し、且つ着脱可能な底蓋により開端部を塞いでなる鋼管
杭を、地盤の所定深度の打止部位に到達するまで掘削回
転圧入して行く掘削推進工程と、前記打止部位に前記鋼
管杭先端が到達した後、該鋼管杭の前記底蓋を鋼管杭か
ら外す底蓋外し工程と、前記鋼管杭内に置換材料を投入
しながらあるいは投入しておいて、前記鋼管杭を逆回転
させてある程度引き上げ、杭下に形成される杭跡空間に
前記置換材料を投入する置換材料投入工程と、前記鋼管
杭を逆回転させながら圧入して、杭跡に残された置換材
料を掘削羽根の底で押圧して圧密化する置換材料圧密化
工程と、この2工程を繰り返しながら圧密化した置換材
料からなる置換材料杭を上方に延ばし形成して行く杭形
成工程と、以上の工程からなることを特徴とする。「置
換材料投入工程」は、掘削当初から置換材料を鋼管杭内
に投入する方法や、鋼管杭をある程度引き上げながら、
置換材料を杭跡(空間)に投入する方法、鋼管杭をある
程度引き上げてから投入する方法などを含むものであ
る。「底蓋」は、所定深度に到達するまで、回転圧入す
る際に、置換材料と現地盤の土砂とが混合しないように
するために必要なものである。
【0008】<請求項3記載の回転圧入鋼管杭を用いた
置換材料杭の築造方法の発明>請求項1または2記載の
発明において、鋼管杭の回転圧入時に、掘削羽根を羽根
ピッチ以上に細かく回転させて、また必要に応じ正逆回
転を繰り返して、掘削羽根外径内の周辺地盤を乱し、緩
め、土砂を撹拌することを特徴とする。「掘削羽根外径
内の周辺地盤を乱し、緩め、土砂を撹拌する」ことによ
り、置換材料杭の径は、現地盤の土質が強固な場合にお
いても、確実に掘削羽根外径まで拡径できる。例えば、
中間層(硬質地盤)、支持層(硬質地盤)が堆積する地
盤において、掘削羽根の推進力によって回転圧入する際
に、この層においては、掘削羽根の正転・逆転を繰り返
し、かつ羽根ピッチ以上に細かく回転させて、周辺地盤
を乱して緩めておき、羽根外径に拡径した置換材料杭が
形成できるようにする。これによって、地表から支持層
に至る同一品質の置換材料杭が形成される。
【0009】<請求項4記載の回転圧入鋼管杭を用いた
置換材料杭の築造方法の発明>請求項1、2又は3記載
の発明において、置換材料がスラグであることを特徴と
する。
【0010】<請求項5記載の回転圧入鋼管杭を用いた
置換材料杭の築造方法の発明>請求項1、2又は3記載
の発明において、置換材料が高炉水砕スラグにセメン
ト、石灰などのアルカリ刺激剤と水分を添加した混合材
料であることを特徴とする。「混合材料」は、置換材料
杭に強度を期待させるものである。
【0011】<請求項6記載の回転圧入鋼管杭の発明>
請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の回転圧
入鋼管杭において、該鋼管杭の掘削羽根の底部に、投入
された置換材料(スラグ等)を砕き、かつ置換材料(ス
ラグ等)を締め固めるために、摩擦抵抗を大きくする突
起部を設けたことを特徴とする。「突起部」とは、大き
な突起が数箇所設けられたもの、小突起が多数設けられ
たもの、プレートを溶接したもの、波形に形成されたも
の、縞付鋼板や凹凸粗面からなるものなど、摩擦抵抗を
高めるためのいろいろな形状がある。摩擦抵抗を高める
ことにより、置換材料(スラグ等)の粒子破砕を助長
し、単純な押し固め以上の、締め固め効果が期待でき
る。
【0012】<請求項7記載の回転圧入鋼管杭の発明>
請求項6記載の回転圧入鋼管杭において、底蓋下部に、
逆回転する置換材料と共回りするのを防止するために支
持層に食い込ませる下部突起が設けられ、底蓋上部に、
同じく逆回転する置換材料(スラグ等)と共回りするの
を防ぎ、置換材料を砕き、かつ置換材料を締め固めるた
めに、摩擦抵抗を大きくする上部突起が設られてなるこ
とを特徴とする。
【0013】「支持層に食い込ませる」とは、打止部位
に鋼管杭先端が到達した後に鋼管杭から外した底蓋が、
逆回転する鋼管杭及び置換材料(スラグ等)と共回りす
るのを防止するために、下部突起によって底蓋を支持層
に食い込ませるものである。また底蓋を支持層に食い込
ませることにより、置換材料杭の先端を確実に支持層に
密着させることができる。「同じく逆回転する置換材料
(スラグ等)と共回りするのを防ぎ」とは、底蓋を鋼管
杭から外した後に、鋼管杭を逆回転させながら圧入し
て、杭跡に残された置換材料を掘削羽根の底で押圧して
圧密化する置換材料圧密化工程において、置換材料(ス
ラグ等)と共回りするのを防ぎ、置換材料(スラグ等)
を砕くために、摩擦抵抗を大きくするためのものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。
【0015】<実施の形態1>図1は、本発明の実施の
形態1の回転圧入鋼管杭を示す中央縦断面図、図2
(イ)は底蓋の正面図、(ロ)は底蓋の底面図、(ハ)
は、底蓋の平面図である。回転圧入鋼管杭1は、杭本体
2と、杭本体2の先端側部に設けられた螺旋掘削羽根4
と、杭本体2の下端部に係合する底蓋11とからなって
いる。この杭本体2の先端側部設けられた螺旋掘削羽根
4は、底部に摩擦抵抗を高めるための羽根部突起3を設
けている。図1は、短い角鋼棒を螺旋掘削羽根4の底部
に半径方向に溶接しているが、羽根部突起3の形状は、
本実施例に限られず、鋼製突起を多数溶接してもよく、
鋼棒を数条溶接して、波形に凹凸を形成してもよい。縞
付鋼板や単に凹凸の粗面を形成したものでもよい。
【0016】螺旋掘削羽根4の羽根部突起3は、本発明
の中心的な構成要素の一つであって、螺旋掘削羽根4を
逆回転することとあいまって、置換材料を強く圧密化し
た杭状体に形成することができる。羽根部突起3の形状
は、このような作用を行うのに適したものが求められ
る。杭本体2の下端部には、底蓋11を嵌め込んで係止
するために、4箇所の底蓋係止溝5が形成されている。
本実施例では、溝は直方体状に形成されているが、底蓋
係止溝5を鍵状に形成して、杭本体2が正回転中は底蓋
11は係止され、逆回転して上方に引き上げると、底蓋
11は鋼管杭の係止溝5から離れるように構成してもよ
く、また現地盤が比較的軟らかい場合には、底蓋係止溝
5と、後述する係止突起部7は共になくすこともでき
る。底蓋11は、円盤状の蓋本体6と、本体の側部に突
出(上部突出でもよい)させた4箇所の係止突起部7か
らなっている。係止突起部7は、鋼管杭側に設けられた
底蓋係止溝5に嵌るように形成されている。
【0017】蓋本体6の底部には、支持層Bに食い込ま
せるための二つの下部突起8が設けられている。また、
蓋本体6の上部には、置換材料の空回りを阻止するため
の二つの上部突起9が設けられている。底蓋11の上部
及び底部に設けられた突起の形状は、本実施の形態に示
す角鋼棒を2本ずつ溶接したものに限られない。掘削羽
根4における羽根部突起3と同様に、鋼製突起を多数溶
接してもよく、鋼棒を数条溶接して、波形に凹凸を形成
してもよい。縞付鋼板や単に凹凸の粗面を形成したもの
でもよい。底蓋11は、本発明の中心的な構成要素の一
つであって、以下のような作用を行っている。
【0018】第1に、鋼管杭1の底蓋11として、杭下
部の開口部を覆っていて、回転圧入時に鋼管杭1の先端
付近の現地土(シルト)が鋼管杭1内部にはいって、置
換材料と混入するのを防ぎ、置換材料杭としての品質が
低下するのを防止している。施工試験結果によれば、底
蓋を使用しない場合は、現地土が回転圧入時に混入して
くることが判明している。第2に、支持層に貫入して地
盤の所定深度の打止部位に到達後に、回転圧入鋼管杭1
を逆回転して置換材料の締め固めを行うが、その際に、
置換材料が逆回転する鋼管杭や掘削羽根に同調して共回
りすると、置換材料を砕くことも、粒子の隙間を埋めて
圧密化することも十分にはできない。底蓋11の下部突
起は支持層に充分に食い込んで、底蓋11が回転するの
を防止し、上部突起が掘削羽根の突起と連動して、回転
する置換材料を細かく砕き、粒子と粒子の間の隙間を埋
めていくことにより、置換材料の圧密化が達成される。
【0019】図3と図4は、同じ実施の形態1の地盤改
良杭の築造工程図である。地盤改良杭の築造施工は次に
述べるように行う。図3、図4中のAは軟弱層、Bは支
持層、Cは置換材料、Dは置換材料杭である。 (1)掘削推進工程(図3イ及びロ) 底蓋11を係止した鋼管杭1を地盤の所定の打止部位
(一般的には支持層Bにある程度食い込んだ部位。)に
到達するまで、回転圧入する。なお、中間層(硬質地
盤)が堆積する場合や、支持層などの硬質地盤の場合
は、羽根の推進力で貫入させる。この部分については、
螺旋掘削羽根4の回転を、掘削羽根4のピッチよりも細
かく回転するようにして、螺旋掘削羽根4の羽根径部分
の土砂を乱し緩めて、よく攪拌するようにしながら、も
しくは正回転と逆回転を交互におこない、これにより羽
根外径部分の土砂を緩め、乱しておく。この羽根径部分
の土砂を乱し、緩めることにより、ほぼ羽根外径と等し
い外径、もしくはそれ以上の太い置換材料杭が築造され
る。
【0020】(2)底蓋外し工程(図4中ハ) 打止部位に鋼管杭1の先端が到達したら、鋼管杭1を開
端状態とするために鋼管杭1を少し上げると(あるいは
逆回転しながら少し上げると)、底蓋11は鋼管杭1か
らはずれる。 (3)杭形成工程(図4中ハ、ニ、ホ) 鋼管杭1内にスラグや砂などの置換材料Cを投入しなが
らあるいは投入しておいて、鋼管杭1を逆回転させてあ
る程度引き上げそのときに杭下に形成される杭跡(空
間)に置換材料Cを投入する置換材料杭跡投入工程と、
鋼管杭1を逆回転させながら圧入(下降推進)して、杭
跡に残された置換材料Cを螺旋掘削羽根4の底で押し固
めて圧密化(締め固める)する置換材料圧密化工程を行
い、この工程を繰り返しながら、圧密化した置換材料か
らなる置換材料杭Dを上方に延ばし形成して行く。
【0021】この置換材料圧密化工程中、掘削羽根の逆
回転は鋼管杭1への押圧の下に行われるが、この逆回転
による押圧は本発明の中心的構成要素の一つであって、
押圧力にロスが生じることを防ぎ、他の構成要素と共
に、品質の安定した置換材料杭を築造することを可能と
している。なお、置換材料杭Dの築造完了後は、回転圧
入鋼管杭1は回収し繰り返し使用する。
【0022】また置換材料として、高炉水砕スラグにセ
メント、石灰などのアルカリ刺激剤と水分を添加したも
のを使用することにより、置換材料は硬化して、コンク
リート杭までの強度は期待できないものの、荷重を支持
させることができる杭を築造することができ、設備、建
屋の荷重条件並びに地盤条件によっては、低コストの支
持杭を実現できる。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上のようになっているので次
に述べるような効果を奏する。 <第1の発明の効果>置換材料を掘削羽根を逆回転させ
ながら圧密化して固める工程を繰り返し行い、置換材料
杭を形成して行く方法であるので、逆回転掘削羽根を正
回転させながら押圧する従来の工法に比べて、遥かに強
い押し圧による締め固めを効率的(掘削せずに掘削羽根
下方の全ての置換材料が押圧される。)に行うことがで
き、且つ掘削羽根径に等しい、またはそれ以上に太い杭
を実現するという効果を奏する。すなわち、螺旋掘削羽
根の逆回転による引き上げと圧入を繰り返しながら、置
換材料を締め固めた置換材料杭を築造して行くものであ
るので、従来技術のものより遥かに圧密化され、実質的
に従来技術ではなしえなかった全体がよく締め固めら
れ、品質の安定した置換材料杭を実現するものである。
【0024】また、従来技術のように正回転、逆回転を
繰り返す操作は施工ロスが大き上に、重機へのダメージ
が大きいという問題があるのに対し、本発明の締め固め
操作は、硬質層を除き、昇降・下降ともに逆回転でおこ
なうので、施工ロスが殆ど無く、重機へのダメージを小
さくできるという効果を奏する。さらに、置換材料にさ
まざまな種類の材料を選択することができ、選択した材
料に応じて圧密化の程度や発現強度の程度も選択できる
ので、地盤改良杭、建築物支持杭など、各種の杭を築造
できるという効果を奏する。
【0025】<第2の発明の効果>螺旋掘削羽根の圧入
時の回転を、掘削羽根のピッチよりも細かく回転するよ
うにして、掘削羽根外径部分の土砂を乱し緩めて、よく
撹拌するようにしたものであるので、出来上がり径の安
定した、置換材料杭を容易に実現できるという効果を奏
する。
【0026】<第3の発明の効果>また置換材料とし
て、高炉水砕スラグにセメント、石灰などのアルカリ刺
激剤と水分を添加したものを使用することにより、置換
材料は硬化して、コンクリート杭までの強度は期待でき
ないものの、荷重を支持させることができる杭を築造す
ることができ、設備、建屋の荷重条件並びに地盤条件に
よっては、低コストの支持杭を実現でき、資源の有効利
用とコスト削減を実現するという効果を奏する。
【0027】<第4の発明の効果>鋼管杭の螺旋掘削羽
根の底部に突起部を設け、置換材料との摩擦抵抗を高め
ているので、掘削羽根の逆回転と押圧により、置換材料
を効率的に砕き、高圧密化された状態にするという効果
を奏する。
【0028】<第5の発明の効果>底蓋の底部に下部突
起を設け、上部に上部突起を設けているので、地盤支持
層に下部突起が食い込んで底蓋は回転しないように固定
され、且つ、上部突起は掘削羽根部の突起部と連動し
て、逆回転する掘削羽根の押圧によって置換材料が共回
りすることなく、置換材料を効率的に砕き、良好な圧密
状態を形成して行くことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の回転圧入鋼管杭を示す
中央縦断面図である。
【図2】(イ)は底蓋の正面図、(ロ)は底蓋の底面
図、(ハ)は、底蓋の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態1の置換材料杭(スラグ杭
等)の築造工程図である。
【図4】同じく実施の形態1の置換材料杭(スラグ杭等)
の築造工程図である。
【符号の説明】
1・・・・・回転圧入鋼管杭(鋼管杭) 2・・・・・杭本体 3・・・・・羽根部突起 4・・・・・螺旋掘削羽根 5・・・・・底蓋係止溝 6・・・・・蓋本体 7・・・・・係止突起部 8・・・・・下部突起 9・・・・・上部突起 10・・・・・ボルト 11・・・・・底蓋 12・・・・・吊棒 A・・・・・軟弱層 B・・・・・支持層 C・・・・・置換材料 D・・・・・置換材料杭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平嶋 裕 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 Fターム(参考) 2D041 AA01 BA52 CB05 DA02 EA02 EB06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 杭先端部に掘削羽根を有する回転圧入鋼
    管杭を、地盤の所定深度に到達するまで回転圧入し、 前記所定深度に到達した後、鋼管杭を逆回転させてある
    程度引き上げて、杭下にできた杭跡空間に置換材料を投
    入し、鋼管杭を逆回転させながら再度圧入して、置換材
    料を掘削羽根の底で押圧して圧密化し、 この置換材料投入と置換材料の圧密化とを繰り返して、
    置換材料杭を上方に延ばし形成していくことを特徴とす
    る置換材料杭の築造方法。
  2. 【請求項2】 杭先端部に掘削羽根を有し、且つ着脱可
    能な底蓋により開端部を塞いでなる鋼管杭を、地盤の所
    定深度の打止部位に到達するまで掘削回転圧入して行く
    掘削推進工程と、 前記打止部位に前記鋼管杭先端が到達した後、該鋼管杭
    の前記底蓋を鋼管杭から外す底蓋外し工程と、 前記鋼管杭内に置換材料を投入しながらあるいは投入し
    ておいて、前記鋼管杭を逆回転させてある程度引き上
    げ、杭下に形成される杭跡空間に前記置換材料を投入す
    る置換材料投入工程と、前記鋼管杭を逆回転させながら
    圧入して、杭跡に残された置換材料を掘削羽根の底で押
    圧して圧密化する置換材料圧密化工程と、この2工程を
    繰り返しながら圧密化した置換材料からなる置換材料杭
    を上方に延ばし形成して行く杭形成工程と、 以上の工程からなることを特徴とする回転圧入鋼管杭を
    用いた置換材料杭の築造方法。
  3. 【請求項3】 鋼管杭の回転圧入時に、掘削羽根を羽根
    ピッチ以上に細かく回転させて、また必要に応じ正逆回
    転を繰り返して、掘削羽根外径内の周辺地盤を乱し、緩
    め、土砂を撹拌することを特徴とする請求項1または2
    のいずれかに記載の回転圧入鋼管杭を用いた置換材料杭
    の築造方法。
  4. 【請求項4】 置換材料がスラグであることを特徴とす
    る請求項1、2又は3のいずれかに記載の回転圧入鋼管
    杭を用いた置換材料杭の築造方法。
  5. 【請求項5】 置換材料が高炉水砕スラグにセメント、
    石灰などのアルカリ刺激剤と水分を添加した混合材料、
    若しくはこの混合材料と同じく固化する特性を有する材
    料であることを特徴とする請求項1、2又は3のいずれ
    かに記載の置換材料杭の築造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5のいずれか
    に記載の回転圧入鋼管杭において、該鋼管杭の掘削羽根
    の底部に、投入された置換材料を砕き、かつ置換材料を
    締め固めるために、摩擦抵抗を大きくする突起部を設け
    たことを特徴とする回転圧入鋼管杭。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の回転圧入鋼管杭におい
    て、底蓋下部に、逆回転する置換材料と共回りするのを
    防止するために支持層に食い込ませる下部突起が設けら
    れ、底蓋上部に、同じく逆回転する置換材料と共回りす
    るのを防ぎ、置換材料を砕き、かつ置換材料を締め固め
    るために、摩擦抵抗を大きくする上部突起が設られてな
    ることを特徴とする回転圧入鋼管杭。
JP2001082326A 2001-03-22 2001-03-22 置換材料杭の築造方法並びに回転圧入鋼管杭 Withdrawn JP2002275889A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001082326A JP2002275889A (ja) 2001-03-22 2001-03-22 置換材料杭の築造方法並びに回転圧入鋼管杭

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001082326A JP2002275889A (ja) 2001-03-22 2001-03-22 置換材料杭の築造方法並びに回転圧入鋼管杭

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002275889A true JP2002275889A (ja) 2002-09-25

Family

ID=18938285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001082326A Withdrawn JP2002275889A (ja) 2001-03-22 2001-03-22 置換材料杭の築造方法並びに回転圧入鋼管杭

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002275889A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002302931A (ja) * 2001-04-09 2002-10-18 Nippon Steel Corp 高炉水砕スラグを用いた締固め杭による基礎工法
CN103114574A (zh) * 2013-02-23 2013-05-22 广东三和管桩有限公司 含废渣矿物掺合料及预应力高强混凝土管桩及其生产方法
CN103243708A (zh) * 2013-05-08 2013-08-14 中铁十局集团西北工程有限公司 临近既有线旋挖钻机干法钻孔法及抗滑桩施工方法
JP2014152487A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Travers Corp 場所打ちコンクリート杭の施工方法及び杭施工用ケーシング

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002302931A (ja) * 2001-04-09 2002-10-18 Nippon Steel Corp 高炉水砕スラグを用いた締固め杭による基礎工法
JP2014152487A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Travers Corp 場所打ちコンクリート杭の施工方法及び杭施工用ケーシング
CN103114574A (zh) * 2013-02-23 2013-05-22 广东三和管桩有限公司 含废渣矿物掺合料及预应力高强混凝土管桩及其生产方法
CN103243708A (zh) * 2013-05-08 2013-08-14 中铁十局集团西北工程有限公司 临近既有线旋挖钻机干法钻孔法及抗滑桩施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017095880A (ja) 鋼管杭の施工方法
EP0125490B1 (en) Method for making a concrete or similar pile on site
CA2132660A1 (en) Soil fragmentation members and multiple lateral support structures for improved soil mixing and efficient boring for use on multi-shaft auger soil mixing apparatus
JP2002275889A (ja) 置換材料杭の築造方法並びに回転圧入鋼管杭
JP3669247B2 (ja) 軟弱砂質土地盤の山留めアンカー方法
JPH05302318A (ja) 砂礫地層及びそれに隣接する粘着地層を安定化する方法及び装置
JPS62242011A (ja) 浅層地盤改良工法
JPS63315724A (ja) 高耐力場所打ちコンクリ−ト杭の施工法
JP4360745B2 (ja) 既製杭の施工方法
JP7160297B1 (ja) 地盤改良を伴う杭基礎及びその施工方法
JP2003096773A (ja) 鋼管杭、およびその埋設工法
JP4566634B2 (ja) 地盤の改良方法
JP2004052538A (ja) 螺旋羽根付き既製杭を用いた基礎杭構造、螺旋羽根付き既製杭の施工方法、螺旋羽根付き既製杭、推進用ケーシング
JP2000154532A (ja) 地盤改良工法とその掘削装置
JP3697348B2 (ja) 軟弱地盤の改良工法
JP3524433B2 (ja) 硬質層を有する軟質地盤の改良工法
JP4200237B2 (ja) 基礎杭の構築方法
JPS62178620A (ja) 角形地盤改良体の造成方法
JPH03208908A (ja) 砂地盤の液状化防止工法及びこれに用いられる掘削締固め装置
JP6502231B2 (ja) 地盤の復元方法
JP2610518B2 (ja) 重錘落下による砕石コラムの形成方法
JP4481662B2 (ja) 杭の沈設方法及び刃物板
JPH06272244A (ja) 先端開放杭の施工方法
JPS6023522A (ja) コンクリ−ト杭の施工方法
JPH04302614A (ja) 場所打ちコンクリート杭等の締固め杭

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061108

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061219

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080603