JP2002275045A - パック用剤 - Google Patents

パック用剤

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JP2002275045A
JP2002275045A JP2001079244A JP2001079244A JP2002275045A JP 2002275045 A JP2002275045 A JP 2002275045A JP 2001079244 A JP2001079244 A JP 2001079244A JP 2001079244 A JP2001079244 A JP 2001079244A JP 2002275045 A JP2002275045 A JP 2002275045A
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pack
emulsion
copolymer
agent
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JP2001079244A
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Reiji Miyahara
令二 宮原
Takahiro Kusumoto
高寛 楠本
Tomiyuki Nanba
富幸 難波
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非蒸発的な速乾性が付与された、高品質のパッ
ク用剤を提供すること。 【解決手段】下記の第1組成物および第2組成物からな
り、かつ、第1組成物が、第2組成物の添加により非蒸
発的に固化する、パック用剤を提供することにより、上
記の課題を解決し得ることを見出した。 第1組成物:乳化重合によって得られる高分子の乳化物
を含有する外用組成物。 第2組成物:電解質を含有する外用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パック用剤に関す
る発明である。
【0002】
【従来の技術】従来、皮膚に付着した汚れや、古い角質
細胞を落とす等の目的で、例えば、ポリビニルアルコー
ルやポリ酢酸ビニルを主剤として配合したパック用剤
が、広く用いられている。かかるパック用剤には、含有
成分と塗布されたパックによる閉塞作用により、皮膚の
角質層を柔軟にする効果が認められる。また、パックの
吸着作用と乾燥剥離時における皮膚表面の汚垢の除去作
用により、優れた洗浄効果も認められる。さらに、パッ
ク用剤に含有される皮膜剤の乾燥過程において、皮膚に
適度の緊張を与え、乾燥後、一時的に皮膚温を高め、血
行を促進させる効果も認められる。
【0003】このように、パック用剤を用いたパック
は、様々な優れた特性があり、使用後の満足感が高いの
で、根強い人気がある。殊に、エステティックサロンに
おいては、非常に重要なアイテムである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パック
には、施術時間が長くかかるという問題点がある。すな
わち、パック用剤の塗布後の放置時間が長くかかり、前
述のエスティックサロン等においてはともかく、忙しい
生活の中で使用するには、不自由な面があることは否め
ない。
【0005】上記のパックが備えるべき基本的な特性
(優れた角質層柔軟化効果、洗浄効果、血行促進効果
等)を具備しつつ、パックの施術時間を短くする手段を
提供することができれば、パックの汎用性を向上させる
ことが可能となり、産業上、非常に有用である。
【0006】そこで、本発明者は、施術時間を短くする
ことを念頭に置いて、速乾性のパック用剤を提供するこ
とを試みることとした。速乾性のパック用剤の形態とし
ては、既存のパック用剤の溶媒の蒸発時間を短縮させた
形態と、非蒸発的にパック用剤を速乾性とする形態とに
ついて考慮した。まず、蒸発時間を短縮することを試み
る場合、揮発性の溶媒を用いることが必要となることが
想定され、肌との相性や引火性を考慮すると、安全性に
おいて問題があることが多く、手段として適切ではない
と判断した。
【0007】このように、本発明が解決すべき具体的な
課題は、非蒸発的な速乾性が付与された、高品質のパッ
ク用剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、電解質、お
よび、これと接触することにより非蒸発的に固化する高
分子の乳化物の性質を、パック用剤を2剤式とすること
により活用して、所望する速乾性を有する高品質のパッ
ク用剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、下記の第1組成物お
よび第2組成物からなり、かつ、第1組成物が、第2組
成物の添加により非蒸発的に固化する、パック用剤(以
下、本パック用剤ともいう)を提供する発明である。
【0010】第1組成物:乳化重合によって得られる高
分子の乳化物を含有する外用組成物。 第2組成物:電解質を含有する外用組成物。
【0011】なお、本発明において、「非蒸発的に固化
する」とは、文字通り、蒸発以外の現象により固化する
ことを意味し、例えば、水分やアルコール分等のパック
用剤中の溶媒成分が蒸発することにより、パック用剤が
固化することは、上記の「非蒸発的に固化する」の意味
からは除外される。しかしながら、潜在的・間接的な意
味での蒸発による固化、すなわち、第1組成物のみを塗
布したときや、第1組成物に対する第2組成物の添加に
より、非蒸発的な固化現象が進行する過程において、こ
れらの組成物中の溶媒成分が自然蒸発することまでを除
外するものではない。
【0012】また、「外用」とは、外皮(頭皮を含む)
に塗布することが、人体に対する安全性の観点から可能
であることを意味するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本パック用剤は、上述した内容の第1組成物と第
2組成物からなるパック用剤である(第1と第2という
表現は、本パック用剤を構成する2種の組成物を区別す
るための形式的な表現であり、これらの表現固有の何ら
かの順序を表すものではない)。
【0014】上述したように、第1組成物は、乳化重合
によって得られる高分子の乳化物を含有する外用組成物
である。乳化重合によって得られる高分子の乳化物と
は、具体的には、高分子の乳化物が、下記一般式(I)
で表される、アクリル酸アルキル共重合体およびアクリ
ル酸・メタクリル酸アルキル共重合体〔以下、共重合体
(I)ともいう〕を含有する乳化物、
【0015】
【化4】
【0016】(式中、mおよびnは、正の整数であり、
1 およびR2 は、同一であっても異なってもよく、炭
素原子数が1〜30の炭化水素基または水素原子であ
る) 同下記一般式(II)で表されるアクリル酸ポリオキシア
ルキレンアルキル共重合体およびアクリル酸・メタクリ
ル酸ポリオキシアルキレンアルキル共重合体〔以下、共
重合体(II)ともいう〕を含有する乳化物、
【0017】
【化5】
【0018】(式中、p、q、rおよびsは、正の整数
であり、R3 およびR4 は、同一であっても異なっても
よく、炭素原子数が1〜30の炭化水素基または水素原
子であり、R5 は、相互に同一であっても異なってもよ
く、水素原子またはメチル基である) あるいは、同下記一般式(III)で表されるアクリル酸
アルキル酢酸ビニル共重合体〔以下、共重合体(III)
ともいう〕を含有する乳化物である。
【0019】
【化6】
【0020】(式中、xおよびyは、正の整数であり、
6 は、炭素原子数が1〜30の炭化水素基または水素
原子である) 共重合体(I)において、重合数を表す正の整数mおよ
びnは、同一でも異なってもよく、特に限定されない
が、20以上であることが好適である。mとnの和が4
0未満であると、本パック製剤の使用時に形成されるべ
き皮膜が柔軟になり過ぎる傾向が認められる。また、R
1 およびR2 がとり得る、炭素原子数が1〜30の炭化
水素基は、飽和または不飽和の直鎖状または分枝状の炭
化水素基であるが、この炭素原子数が30を超えると、
上記の皮膜が形成され難くなる傾向が認められる。ま
た、R1 およびR2 が、共に水素原子である場合も、上
記の皮膜が形成され難くなる傾向が認められる。具体的
にR1 およびR2 がとり得る好適な炭化水素基または水
素原子の組みとして、例えば、オクタデシル基と水素原
子の組み等を挙げることができる。
【0021】共重合体(I)は、常法に従い製造するこ
とも可能であるが、市販もされている。市販品として
は、例えば、PEMULEN TR-1、PEMULEN TR-2(共に、BF G
oodrich 社製)等を例示することができる。
【0022】共重合体(II)において、重合数を表す正
の整数p、q、rおよびsは、同一であっても異なって
もよく、特に限定されないが、pおよびqは20以上で
あることが好適である。pとqの和が40未満である
と、本パック製剤の使用時に形成されるべき皮膜が柔軟
になり過ぎる傾向が認められる。また、rとsは、双方
とも0ではない。
【0023】また、R3 およびR4 がとり得る、炭素原
子数が1〜30の炭化水素基は、飽和または不飽和の直
鎖状または分枝状の炭化水素基であるが、この炭素原子
数が30を超えると、上記の皮膜が形成され難くなる傾
向が認められる。また、R3およびR4 が、共に水素原
子である場合も、上記の皮膜が形成され難くなる傾向が
認められる。具体的にR3 およびR4 がとり得る好適な
炭化水素基または水素原子の組みとして、例えば、オク
タデシル基と水素原子の組み、ヘキサデシル基と水素原
子の組み等を挙げることができる。
【0024】共重合体(II)は、常法に従い製造するこ
とも可能であるが、市販もされている。市販品として
は、例えば、アキュリン22(Rohm and Hass Company
社製)等を例示することができる。
【0025】共重合体(III)において、重合数を表す
正の整数xおよびyは、同一でも異なってもよく、特に
限定されないが、20以上であることが好適である。x
とyの和が40未満であると、本パック製剤の使用時に
形成されるべき皮膜が柔軟になり過ぎる傾向が認められ
る。また、R6 がとり得る、炭素原子数が1〜30の炭
化水素基は、飽和または不飽和の直鎖状または分枝状の
炭化水素基であるが、この炭素原子数が30を超える
と、上記の皮膜が形成され難くなる傾向が認められる。
具体的にR6 がとり得る好適な炭化水素基等として、例
えば、オクタデシル基、ヘキサデシル基、テトラデシル
基等を挙げることができる。
【0026】共重合体(I)〜(III)を含有する高分
子の乳化物は、例えば、イオン交換水とポリオキシエチ
レンアルキルエーテル等の乳化剤に、触媒として過硫酸
アンモニウムを添加した溶液に、構成モノマーを滴下
し、75〜80℃程度の温度で、2時間程度の乳化重合
反応を行うことにより製造することができる。
【0027】第1組成物において、共重合体(I)〜
(III)は、乳化された状態で、それぞれを単独で、ま
たは、組み合わせて含有させることが可能である。第1
組成物における、これらの共重合体(I)〜(III)の
含有量は、特に限定されるものではないが、概ね第1組
成物に対して1〜90質量%が好適な範囲で、さらに好
適には、概ね同5〜50質量%である。かかる含有量が
第1組成物に対して1質量%未満になると、塗布面に皮
膜を形成させることが困難になり、同90質量%を超え
ると、これらの共重合体自体が第1組成物中で固化して
しまい、製品としての安定性が損なわれることとなる。
【0028】上述したように、第2組成物は、電解質を
含有する外用組成物である。電解質は、第2組成物の溶
媒成分に溶解させたときに、この第2組成物に電気伝導
性を与える物質のことを意味するもので、好適には、無
機酸の塩および低分子の有機酸の塩を挙げることができ
る。具体的には、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫
酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0029】第2組成物における電解質の含有量は、特
に限定されないが、概ね第2組成物に対して0.1〜2
0質量%が好適であり、さらに好適には同1〜5質量%
である。かかる電解質の含有量が、第2組成物の0.1
質量%未満であると、第1組成物中の高分子の乳化物が
皮膜を即時に形成し難く、第1組成物の高分子の乳化物
を即時に硬化させるという、本発明の最大の特徴を十分
に発揮することが困難であり、同20質量%を超えて含
有させても、含有量の増大に見合った皮膜の形成効果の
向上は認められなくなる。
【0030】第1組成物の高分子の乳化物に、第2組成
物中に溶解した電解質のイオンが接触すると、高分子エ
マルションが破壊されるために、かかる高分子の乳化物
が即時(30秒程度)に硬化して皮膜を形成する。具体
的には、本パック剤において、第1組成物と第2組成物
は、使用前は別個の2剤系であり、用時に2剤を混合す
ることにより、塗布面上で即時に硬化させることができ
る。最も好適な本パック剤の使用形態としては、第1組
成物を塗布面上に塗布した後に、その上から、第2組成
物を接触させる使用形態が挙げられる。このような使用
形態においては、第1組成物を通常の塗布(手による塗
布や刷毛等による塗布)に適した剤型・製品形態とし
て、第2組成物を塗布面全体との接触に適した剤型・製
品形態(例えば、水溶液剤・噴霧型製品)とすることが
好適である。
【0031】本パック用剤は、いわゆるピールオフタイ
プのパック化粧品として用いるのに好適なパック用剤で
あり、第1組成物の剤型は、ゼリー状、ペースト状、粉
末状、クリーム状、乳液状、泡状等、幅広く選択するこ
とが可能である。
【0032】本パック用剤を構成する、第1組成物およ
び第2組成物には、上述した必須成分の他、企図する剤
型や効能等に応じて、本発明の所期の損なわない限り
(特に、第1組成物に電解質を含有させることは好まし
くない)、外用組成物の含有成分として用いられ得る一
般的な成分を含有させることができる。
【0033】例えば、アボガド油、マカデミアナッツ
油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、月見草
油、ヒマシ油、ヒマワリ油、茶実油、コメヌカ油、ホホ
バ油、カカオ脂、ヤシ油、スクワレン、牛脂、モクロ
ウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、鯨
ロウ、ラノリン、流動パラフィン、ポリオキシエチレン
(8モル)オレイルアルコールエーテル、モノオレイン
酸グリセリル等の油分;ステアリルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミ
ンオキサイド等のカチオン系界面活性剤;
【0034】カプリルアルコール、ラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、コレス
テロール、フィトステロール等の高級アルコール;カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸、リノール
酸、リノレン酸等の高級脂肪酸;ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチ
トール、ムコ多糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫
酸、キトサン等の保湿剤;メチルセルロース、エチルセ
ルロース、アラビアガム、ポリビニルアルコール、セル
ロース等の増粘剤;エタノール、1,3−ブチレングリ
コール等の有機溶剤;ブチルヒドロキシトルエン、トコ
フェロール、フィチン酸等の酸化防止剤;安息香酸、サ
リチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル
(エチルパラベン、ブチルパラベン等)、ヘキサクロロ
フェン等の抗菌防黴剤;グリシン、アラニン、バリン、
ロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チ
ロシン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン、
タウリン、アルギニン、ヒスチジン等のアミノ酸;アシ
ルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリ
ウム)、グルタチオン、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、
乳酸等の有機酸;香料、スクラブ剤、水等;
【0035】ビタミンA類、ビタミンB類(例えば、ビ
タミンB6類、ビタミンB2類、ビタミンB1類、ビタ
ミンB12、ビタミンB15等)、ビタミンC類(アス
コルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル(塩)、ア
スコルビン酸ジパルミテート等)、ビタミンE類(α−
トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロ
ール、ビタミンEアセテート等)、ビタミンD類、ビタ
ミンH、パントテン酸、パンテチン等のビタミン類;ニ
コチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ−オリザノー
ル、グリチルレチン酸類、グリチルリチン酸類、ヒノキ
チオール、ムシジン、ビサボロール、ユーカリプトー
ル、チモール、イノシトール、サポニン類(サイコサポ
ニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサ
ポニン等)、パントテニルエチルエーテル、エチニルエ
ストラジオール、トラネキサム酸、セファランチン、プ
ラセンタエキス等の各種の薬剤類;
【0036】ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、
セージ、タイム、ノコギリソウ、ゼニアオイ、センブ
リ、トウキ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキ
ノシタ、アルニカ、ヨモギ、ユリ、シャクヤク、アロ
エ、クチナシ、サワラ等の植物素材の抽出物等を、上記
の一般的な成分として例示することができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明する。また、配合量は、特に断わらない限り、配
合対象に対する質量%である。 〔実施例1〜3・比較例1〕皮膜形成試験 下記の第1表に示す処方のパック用剤を、第1組成物と
して、8時間程度、屋外に外出した後の10名の女性パ
ネルの腕部の皮膚に各々塗布し、さらに、塗布直後に、
第2組成物として2%硫酸ナトリウム水溶液を噴霧し
て、噴霧後、皮膜が形成されて剥がせるまでの時間を計
測して、その平均値を算出した。なお、第1表に示した
各試験品は、常法に従い製造した。
【0038】
【表1】
【0039】第1表から、本パック用剤(実施例1〜
3)は、皮膜の形成時間を著しく短縮可能であることが
判明した。
【0040】汚れ落し試験 上記の皮膜形成試験と同時に、各パネルに対して、皮膜
形成直後に、塗布した各パック用剤を剥がして、剥がし
た部分の汚れの落ちを評価させた。評価基準は、以下の
ように設定した。 完全に汚れが落ちた 5点 ほぼ汚れが落ちた 4点 わずかに汚れが残っている 3点 かなり汚れが残っている 2点 全く汚れが落ちていない 1点 その結果、実施例1のパック用剤は4.5点、実施例2
のパック用剤は4.3点、実施例3のパック用剤は4.
4点および比較例1のパック用剤は3.0点であった。
【0041】この結果により、本パック用剤は、上記の
ように、皮膜の形成時間が非常に短いにもかかわらず、
従来品と同等以上の汚れ落し効果が認められることが明
らかとなった。
【0042】以下、本パック用剤の実施例を、さらに列
挙する。なお、各実施例の末尾に示した評価は、上記の
皮膜形成試験および汚れ落し試験と同様にパック用剤を
使用し、同様の評価基準に従って行ったものである。ま
た、各実施例のパック用剤は、常法に従い調製した。
【0043】 〔実施例4〕 含有成分 含有量(質量%) (第1組成物) アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体エマルション 50.5 (30%含有エマルション) 微粉砕セルロース 2.5 プロピレングリコール 15.0 香料 適 量 緩衝剤 適 量 精製水 残 量 (第2組成物) 硫酸ナトリウム 1.0 クエン酸ナトリウム 2.0 グリセリン 10.0 香料 適 量 精製水 残 量 得られた実施例4のパック用剤は、汚れ落し効果に優
れ、速乾性(第2組成物噴霧後30秒程度で皮膜を形
成)を有していた。また、長期間(常温で30日程度)
の保存安定性にも問題は認められなかった。
【0044】 〔実施例5〕 含有成分 含有量(質量%) (第1組成物) アクリル酸メタクリル酸ポリオキシエチレン アルキル共重合体エマルション 90.5 (アキュリン22:50%含有エマルション) 微粉砕セルロース 5.5 グリセリン 4.0 香料 適 量 緩衝剤 適 量 精製水 残 量 (第2組成物) 塩化ナトリウム 2.0 硫酸マグネシウム 5.0 1,3−ブチレングリコール 15.0 香料 適 量 精製水 残 量 得られた実施例5のパック用剤は、汚れ落し効果に優
れ、速乾性(第2組成物噴霧後30秒程度で皮膜を形
成)を有していた。また、長期間(常温で30日程度)
の保存安定性にも問題は認められなかった。
【0045】 〔実施例6〕 含有成分 含有量(質量%) (第1組成物) アクリル酸アルキル酢酸ビニル共重合体エマルション 70.0 (30%含有エマルション) 微粉砕セルロース 10.0 1,3−ブチレングリコール 8.0 香料 適 量 緩衝剤 適 量 精製水 残 量 (第2組成物) 塩化カルシウム 2.0 硫酸マグネシウム 3.0 1,3−ブチレングリコール 15.0 香料 適 量 精製水 残 量 得られた実施例6のパック用剤は、汚れ落し効果に優
れ、速乾性(第2組成物噴霧後30秒程度で皮膜を形
成)を有していた。また、長期間(常温で30日程度)
の保存安定性にも問題は認められなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明により、非蒸発的な速乾性が付与
された、高品質のパック用剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 難波 富幸 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 Fターム(参考) 4C083 AB332 AB342 AB352 AB362 AC102 AC122 AC182 AC302 AD091 AD092 AD112 AD262 AD272 CC07 DD31 EE07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の第1組成物および第2組成物からな
    り、かつ、第1組成物が、第2組成物の添加により非蒸
    発的に固化する、パック用剤。 第1組成物:乳化重合によって得られる高分子の乳化物
    を含有する外用組成物。 第2組成物:電解質を含有する外用組成物。
  2. 【請求項2】第1組成物に含有される、高分子の乳化物
    が、下記一般式(I)で表される、アクリル酸アルキル
    共重合体およびアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重
    合体を含有する乳化物である、請求項1記載のパック用
    剤。 【化1】 (式中、mおよびnは、正の整数であり、R1 およびR
    2 は、同一であっても異なってもよく、炭素原子数が1
    〜30の炭化水素基または水素原子である)
  3. 【請求項3】第1組成物に含有される、高分子の乳化物
    が、下記一般式(II)で表される、アクリル酸ポリオキ
    シアルキレンアルキル共重合体およびアクリル酸・メタ
    クリル酸ポリオキシアルキレンアルキル共重合体を含有
    する乳化物である、請求項1記載のパック用剤。 【化2】 (式中、p、q、rおよびsは、正の整数であり、R3
    およびR4 は、同一であっても異なってもよく、炭素原
    子数が1〜30の炭化水素基または水素原子であり、R
    5 は、相互に同一であっても異なってもよく、水素原子
    またはメチル基である)
  4. 【請求項4】第1組成物に含有される、高分子の乳化物
    が、下記一般式(III)で表される、アクリル酸アルキ
    ル酢酸ビニル共重合体を含有する乳化物である、請求項
    1記載のパック用剤。 【化3】 (式中、xおよびyは、正の整数であり、R6 は、炭素
    原子数が1〜30の炭化水素基または水素原子である)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034615A (ja) * 2001-05-15 2003-02-07 Kose Corp パック化粧料

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