JP2002274121A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2002274121A JP2001074298A JP2001074298A JP2002274121A JP 2002274121 A JP2002274121 A JP 2002274121A JP 2001074298 A JP2001074298 A JP 2001074298A JP 2001074298 A JP2001074298 A JP 2001074298A JP 2002274121 A JP2002274121 A JP 2002274121A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラジアルタイヤとバイアスタイヤの利点をタ
イヤの部位ごとに細かく使い分けることで、特に、乗り
心地を良好に維持しながら、ビード付近及びショルダー
付近の剛性を高めて、当該部分の補強構造を不要に又は
簡略化できる空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 一対の環状のビード1b間を補強する2
層以上のカーカス層5を備える空気入りタイヤにおい
て、カーカス層5のコードとタイヤ周方向PDとのなす
角θsが90±10°の領域をラジアル領域RRとし、
コードとタイヤ周方向とのなす角θsが10〜60°に
て上下各層のコードが交差する領域をバイアス領域BR
とするとき、タイヤ最大幅PW付近の位置を含む領域に
ラジアル領域RRを備えると共に、その領域RRとビー
ド1bとの間の領域、及びその領域RRとタイヤ赤道線
CLとの間の領域に、バイアス領域BRを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の環状のビー
ド間を補強しタイヤの部位ごとにコードの傾斜角度が変
化するカーカス層を備える空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、空気入りタイヤの主流となってい
るラジアルタイヤは、一対の環状のビード間を補強し、
複数のコードがタイヤ半径方向(子午線方向)に配列す
るカーカス層と、トレッドの下方に位置するカーカス層
をタガ効果で補強し、コードがタイヤ周方向に対し傾斜
した複数のベルト層とを備えた構造が一般的である。そ
して、カーカス層はタイヤ半径方向の剛性は大きいが周
方向の剛性が小さく、逆にベルト層はタイヤ周方向の剛
性は大きいが半径方向の剛性が小さい。
【0003】このため、カーカス層とベルト層との境界
付近となるベルト端では局部的な応力集中が生じ易く、
タイヤの耐久性を低下させていた。また、コーナリング
走行において、スリップ限界に達すると急激に反力を失
い、操縦不能状態に陥る場合があることが一般的に知ら
れている。
【0004】一方、ラジアルタイヤ以前から存在するバ
イアスタイヤでは、踏面部の剛性が不足して十分なコー
ナリング反力を持たないので運動能力が劣り、また走行
中に屈曲が生じるタイヤサイドで、コードが交叉するこ
とによって層間で剪断歪が発生し、疲労破壊し易く、乗
り心地も十分とは言えなかった。
【0005】そこで、上記の如き両タイヤの欠点を補う
べく、特開昭61−263805号公報には、トレッド
の下方に位置するカーカス層のコードを子午線方向から
大きく傾斜させると共に、タイヤサイドに位置するコー
ドを半径方向に配列させたカーカス層を、傾斜したコー
ドが交叉するように2層積層し、その外周面にコードを
タイヤ周方向に配列した補強層を設けた空気入りタイヤ
が提案されている。また、このようなカーカス層を形成
するためのプライの作製方法として、同軸上に複数個の
円筒状ドラムをもった成型ドラムに、複数のコードが直
線状に配列したプライを張りつけた後、円筒状ドラム間
に所定の偏角を与えることによって、プライのコード角
度を部分的に変える方法が開示されている。このように
して得られた円筒状のプライは、ビードの打ち込み後、
チューブ状エアバッグが挿入され、内圧によりドーナツ
状にシェーピングされた後、周方向補強層が貼り付けら
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
タイヤは、上記製法で作製されるため、タイヤの部位ご
とにコード角度を複雑に変化させたものが得られにくか
った。このため、例えばビード付近のカーカス層とタイ
ヤ最大幅付近のカーカス層とのコード角度が殆ど同じに
なり、タイヤ最大幅付近をラジアルに配列した場合に
は、ビード付近の剛性も不十分になり、ラジアルタイヤ
と同様の補強を行う必要があった。このようなビード付
近の補強は、タイヤの重量増加や製造工程の複雑化につ
ながっていた。
【0007】一方、本出願人は、タイヤの部位ごとにコ
ードの傾斜角度が変化するカーカス層を形成するための
カーカス用プライの作製法を新たに開発し、出願済みで
ある(本願出願時に未公開)。この作製法によると、上
記製法と比較してタイヤの部位ごとにコード角度を複雑
に変化させることができる。
【0008】そこで、本発明の目的は、ラジアルタイヤ
とバイアスタイヤの利点をタイヤの部位ごとに細かく使
い分けることで、特に、乗り心地を良好に維持しなが
ら、ビード付近及びショルダー付近の剛性を高めて、当
該部分の補強構造を不要に又は簡略化できる空気入りタ
イヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の如き
本発明により達成できる。
【0010】即ち、本発明の空気入りタイヤは、一対の
環状のビード間を補強する2層以上のカーカス層を備え
る空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層を構成する
コードとタイヤ周方向とのなす角が90±10°の領域
をラジアル領域とし、前記コードとタイヤ周方向とのな
す角が10〜60°にて上下各層のコードが交差する領
域をバイアス領域とするとき、タイヤ最大幅付近の位置
を含む領域に前記ラジアル領域を備えると共に、そのラ
ジアル領域と前記ビードとの間の何れかの領域、及び前
記ラジアル領域とタイヤ赤道線との間の何れかの領域
に、前記バイアス領域を備えることを特徴とする。
【0011】上記において、タイヤ断面のカーカス高さ
に対する下端からの高さ割合で、5〜30%の領域は主
に前記バイアス領域とし、40〜65%の領域は主に前
記ラジアル領域とし、75〜95%の領域は主に前記バ
イアス領域としてあることが好ましい。ここで、主にバ
イアス領域とするとは、指定範囲の領域の全面積に対
し、80%以上がバイアス領域であることを差し、ラジ
アル領域についても同様である。また、タイヤ断面のカ
ーカス高さとは、下端をカーカス層の巻き返し部分の最
小径部とし、上端をカーカス層のタイヤ赤道線付近の最
大径部とする高さを指す(図1のHc参照)。
【0012】また、タイヤ赤道線を含む領域にベルト層
で補強された前記ラジアル領域を更に備え、そのラジア
ル領域とタイヤ最大幅付近の前記ラジアル領域との中間
の何れかの領域に前記バイアス領域を備えることが好ま
しい。
【0013】その際、タイヤ断面のカーカス高さに対す
る下端からの高さ割合で、5〜30%の領域は主に前記
バイアス領域とし、40〜65%の領域は主に前記ラジ
アル領域とし、75〜95%の領域は主に前記バイアス
領域とし、トレッド部は主に前記ラジアル領域としてあ
ることが好ましい。
【0014】[作用効果]本発明の空気入りタイヤによ
ると、タイヤ最大幅付近の位置を含む領域にラジアル領
域を備えるため乗り心地性を良好に維持することがで
き、また、その領域のビード側にバイアス領域を備える
ため、ビード付近でカーカス層の剛性を高めることがで
き、操縦安定性や駆動・制動性能を向上させることがで
きる。また、ラジアル領域のトレッド側にもバイアス領
域を備えるため、ショルダー付近やトレッド付近でカー
カス層の剛性を高めることができる。その結果、ラジア
ルタイヤとバイアスタイヤの利点をタイヤの部位ごとに
細かく使い分けることで、特に、乗り心地を良好に維持
しながら、ビード付近及びショルダー付近の剛性を高め
て、当該部分の補強構造を不要に又は簡略化できる空気
入りタイヤを提供することができる。
【0015】また、タイヤ断面のカーカス高さに対する
下端からの高さ割合で、5〜30%の領域は主に前記バ
イアス領域とし、40〜65%の領域は主に前記ラジア
ル領域とし、75〜95%の領域は主に前記バイアス領
域としてある場合、バイアス領域とラジアル領域とバイ
アス領域とが、順に好適な位置に配置されるため、上記
作用効果がより確実に得られるようになる。
【0016】タイヤ赤道線を含む領域にベルト層で補強
された前記ラジアル領域を更に備え、そのラジアル領域
とタイヤ最大幅付近の前記ラジアル領域との中間の何れ
かの領域に前記バイアス領域を備える場合、ベルト層で
補強されたラジアル領域がタイヤ周方向及び幅方向に高
い剛性を発揮すると共に、その両側のバイアス領域が適
度な剛性を発揮することで、タイヤ最大幅付近のラジア
ル領域との剛性の連続性をもたせることができる。その
結果、コーナリング走行において、スリップ限界の予知
性を高めることができる。
【0017】タイヤ断面のカーカス高さに対する下端か
らの高さ割合で、5〜30%の領域は主に前記バイアス
領域とし、40〜65%の領域は主に前記ラジアル領域
とし、75〜95%の領域は主に前記バイアス領域と
し、トレッド部は主に前記ラジアル領域としてある場
合、バイアス領域とラジアル領域とバイアス領域とラジ
アル領域とが、順に好適な位置に配置されるため、上記
作用効果がより確実に得られるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の空気
入りタイヤの一例を示す部分断面図であり、図2(a)
は部分破断した空気入りタイヤの正面図、図2(b)は
その平面図を示す。
【0019】本発明の空気入りタイヤは、図1に示すよ
うに、一対の環状のビード1a間を補強する2層以上の
カーカス層5を備える。本実施形態ではカーカス層5が
上層5bと下層5aの2層で構成されている例を示す。
本発明ではカーカス層を構成するコードとタイヤ周方向
PDとのなす角θsが90±10°の領域をラジアル領
域RRとし、コードとタイヤ周方向PDとのなす角θs
(以下「コード角」という場合がある)が10〜60°
(絶対値)にて上下各層のコードが交差する領域をバイ
アス領域BRと定義する。なお、上下各層のコード角θ
sは交差部で多少相違してもよい。
【0020】本発明では、図2に示すように、タイヤ最
大幅位置PW付近の位置を含む領域にラジアル領域RR
を備えると共に、そのラジアル領域RRとビード1aと
の間の何れかの領域、及びラジアル領域RRとタイヤ赤
道線CLとの間の何れかの領域に、前記バイアス領域B
Rを備えることを特徴とする。本実施形態では、タイヤ
赤道線CLを含む領域にベルト層6で補強されたラジア
ル領域RRを更に備え、そのラジアル領域RRとタイヤ
最大幅PW付近のラジアル領域RRとの中間の何れかの
領域にバイアス領域BRを備える例を示す。
【0021】具体的には、タイヤ断面のカーカス高さH
cに対する下端からの高さ割合で、5〜30%の領域は
主にバイアス領域BRとし、40〜65%の領域は主に
ラジアル領域RRとし、75〜95%の領域は主にバイ
アス領域BRとし、トレッド部Trは主にラジアル領域
RRとしてあるのが好ましい。また、ラジアル領域RR
とバイアス領域BRとの間には何れにも該当しない中間
領域を設けて、緩やかにコード角θsを変化させるのが
好ましい。
【0022】このとき、タイヤ断面のカーカス高さHc
に対する下端からの高さ割合で、75〜95%の領域
は、ショルダー部Shに相当し、この部分にバイアス領
域BRが配置されるのが好ましい。また、複数のベルト
層6のうち最大幅を有する層(図示した例では下層6
a)の端辺が、このバイアス領域BR上に配置される
と、ラジアル領域RR上に配置する場合と比較して、ベ
ルト層6の端部近傍で応力集中が生じにくくなり、ま
た、タイヤ最大幅付近のラジアル領域RRとの剛性の連
続性が良好になる。
【0023】本実施形態では、上層6bと下層6aとで
ベルト層6が構成されている例を示したが、各層を構成
するコードのタイヤ赤道線CLに対する角度は10〜3
5°が好ましく、15〜25°がより好ましい。また、
上層6bの上面に更に周方向にコードを配置した繊維補
強層を設けてもよい。
【0024】ベルト層6を構成するコード材は、スチー
ルやポリエステル等の有機繊維など、従来よりベルト層
6に用いられる材料がいずれも使用できる。また、上記
繊維補強層を構成するコード材としては、ポリエステ
ル、ポリアミド、アラミド等の有機繊維が好ましい。
【0025】ビード1a付近に配置されるバイアス領域
BRのコード角θsは、ビード1a付近の剛性を高め
て、操縦安定性や駆動・制動性能を向上させる上で、1
0〜60°が好ましく、20〜50°がより好ましい。
その結果、ビードフィラーの減量やビード周りの補強プ
ライの減量などが可能となる。
【0026】また、ショルダー部Sh付近に配置される
バイアス領域BRのコード角θsは、上記の如き応力分
散や剛性の連続性を良好にする上で、10〜60°が好
ましく、20〜50°がより好ましい。その結果、ベル
ト端部周りの補強プライの減量などが可能となる。
【0027】下層のカーカス層5aと上層のカーカス層
5bとは、タイヤ赤道線CLに対して略対称な角度でコ
ードが配置されるように積層されている。カーカス層5
を構成するコードとしては、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリアラミド等の有機繊維、又はスチール等が挙げ
られる。
【0028】本発明の空気入りタイヤは、上述したよう
にカーカス層5のコード角θsが部分的に変化している
以外は、通常のラジアルタイヤと略同じ構造を有してい
る。即ち、図1に示すように、カーカス層5の両端は、
ビード1aで外側に折り返され、カーカス層5の折り返
し部と本体部との間にはゴム硬度が高いビードフィラー
1bが配置され、ビード部1が形成されいる。また、通
常のタイヤと同様にカーカス層5の外側にはサイドウォ
ールゴム2a、内側にはインナーライナゴム3が配置さ
れ、ベルト層6の外側にはトレッドゴム4等が配置さ
れ、トレッドゴム4の外周面には所定のパターンが形成
される。
【0029】本発明において、タイヤ断面高さHをタイ
ヤ最大幅Wで除した値を百分率で示す偏平率は70%以
下が好ましい。更に、偏平率が65%以下、60%以下
となるに従って、コーナリング走行の予知性を高めて安
全性を改善しながら、タイヤの偏平化によってコーナリ
ング性能等が高めることができる。
【0030】本発明の空気入りタイヤは、図3に示すよ
うなコード角度を幅方向の位置により部分的に変えたカ
ーカス用プライ8a,8bを使用すること以外は、通常
の空気入りタイヤと同様の製造方法で製造できる。2つ
のカーカス用プライ8a,8bは、中心線に対して略対
称な角度でコードが配置されるように円筒状に積層さ
れ、例えばビードの配設後、チューブ状エアバッグが挿
入され、内圧によりドーナツ状にシェーピングされた
後、ベルト層6が常法により形成される。
【0031】図3に示すカーカス用プライ8a,8bの
作製方法の概略は次の通りである。図4に示すような装
置を用いて、ローラ群13でコード材料10を引き取る
ことにより、コード材料10をボビン11から送りなが
ら、被覆ゴムの押出機12の口金部12aを通過させて
未加硫ゴムで被覆され、ゴム被覆したコードは、緩衝部
14の緩衝ローラ14a間に送られて緩んだ状態とな
る。ゴム被覆したコードの先端は、駆動機構16の駆動
部16bに設けられた貼り付けローラ16cによって、
トレイ17に所望の経路にて貼り付けられ、貼り付け量
に応じたコード長さが緩衝部14からガイドローラ15
を経て引き取られる。貼り付け経路の制御は、トレイ1
7の長手方向(Y方向)の移動の位置制御と、駆動機構
16の支持部16aを往復動(X方向)する駆動部16
bの移動の位置制御とにより行うことができる。貼り付
けはコードを切断せずに行うのが簡便であり、その場
合、軸心が平行で高さが同じ2本の貼り付けローラ16
cが使用される。
【0032】所望のタイヤ形状と各部位での所望のコー
ド角度を得るためには、カーカス用プライ8a,8bを
作製する際のコード角度を適切に調整するのが好まし
い。バイアスタイヤでは、プライ状態でのコード角度と
タイヤ成型後のコード角度との関係が、下記の周知の関
係式(近似式)により算出できるが、本発明でも当該関
係式が同様に適用でき、Adを変数として対応する部分
のRを決定することで、Aを求めることができる。
【0033】Rd cosA=R cosAd ここで、Rdはドラム半径、Adはドラム上の周方向に
対するコード角、Rはタイヤ成型後のコードの位置に対
応する半径、Aはタイヤ成型後の周方向に対するコード
角である。
【0034】[他の実施形態]以下、本発明の他の実施
の形態について説明する。
【0035】(1)前述の実施形態では、ビードからタ
イヤ赤道線にかけて、バイアス領域、ラジアル領域、バ
イアス領域、ラジアル領域の順に配置する例を示した
が、ビードからショルダー部にかけて、バイアス領域、
ラジアル領域、バイアス領域の順に配置すると共に、ト
レッド部にもバイアス領域を配置してもよい。その際、
タイヤ断面のカーカス高さHcに対する下端からの高さ
割合で、5〜30%の領域は主に前記バイアス領域と
し、40〜65%の領域は主に前記ラジアル領域とし、
75〜95%の領域は主に前記バイアス領域としてある
のが好ましい。
【0036】上記の場合、トレッド部のバイアス領域の
外周面にはベルト層を設けずに、タイヤ周方向にコード
を配列した補強層を設けるのが好ましい。この補強層と
しては、幅当たりの引張モジュラスがカーカス層の1.
2倍以上であることが好ましい。また、補強層は、踏面
部の下方中央の位置に踏面部全幅の45〜80%の範囲
の配置される中央部と、その中央部に対して幅当たりの
引張モジュラスが低い両側の側部とを有するのが好まし
く、その中央部の幅当たりの引張モジュラスが、前記側
部の幅当たりの引張モジュラスに対して1.2倍以上で
あることがより好ましい。
【0037】ここで踏面部とは、タイヤ両側の接地端の
内側の範囲を指す。また、補強層の幅当たりの引張モジ
ュラスは、補強層の全幅を基準とし、カーカス層の幅当
たりの引張モジュラスは、踏面部を基準とし、JIS
L−1017化学繊維タイヤコード試験方法の初期引張
り抵抗度に従って、コードの見掛けヤング率を測定し、
幅当たりのコード打込み数、コード断面積と層数を乗じ
た値を引張モジュラスとした。打込み数は加硫後タイヤ
を基準とするが、材料準備段階での打込み数は成型時の
インフレート率から設定可能である。
【0038】(2)前述の実施形態では、カーカス層を
構成するコードを図3のように配列する例を示したが、
図5に示すように種々の配列を採用してもよい。なお、
図5には、上層又は下層のカーカス用プライのコードの
1単位Cのみを示してある。
【0039】図5(a)〜(b)は、タイヤ赤道線CL
に対して線対称の配列をなすものであり、また、図5
(c)〜(d)は、コードとタイヤ赤道線CLとの交点
で点対称の配列をなすものである。上述の別実施形態
(1)では、例えば図5(d)に示すコード配列のカー
カス用プライが使用できる。
【0040】(3)前述の実施形態では、カーカス層を
2層設けた例を示したが、4層などの偶数層でもよい。
その場合も一対のカーカス層は、タイヤ赤道線に対して
略対称な角度でコードが配置されるように積層され、同
方向に積層される各カーカス層のコードは、各部位で各
々同じ方向に配置されるのが好ましい。
【0041】(4)前述の実施形態では、カーカス層の
本体部についてのラジアル領域及びバイアス領域の配置
について説明したが、カーカス層の折り返し部は、ラジ
アル領域、バイアス領域、又はその何れにも該当しない
中間領域の何れを配置してもよい。但し、本発明では、
ビード付近でのカーカス層の剛性を更に高めるという観
点から、カーカス層の折り返し部にもバイアス領域を配
置するのが好ましい。
【0042】その際、ビード付近に配置されるカーカス
層の本体部のコード角を、変化させずに折り返し部を形
成してもよく(図5参照)、ビードの周囲(ビードに外
接する部分)に配置されるカーカス層のみラジアル領域
としてもよい。なお、折り返し部のバイアス領域の好ま
しいコード角は、本体部のコード角と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例を示す部分断面
【図2】本発明の空気入りタイヤの要部を示す図であ
り、(a)は部分破断した空気入りタイヤの正面図、
(b)はその平面図
【図3】本発明に用いられるカーカス用プライの一例を
示す図であり、(a)は下層用のプライの平面図、
(b)は上層用のプライの平面図
【図4】カーカス用プライの作製に用いられる装置の概
略斜視図
【図5】本発明に用いられるカーカス用プライの他の例
のコード配列を示す平面図
【符号の説明】
1a ビード 5 カーカス層 5a 下層のカーカス層 5b 上層のカーカス層 6 ベルト層 8a 下層のカーカス用プライ 8b 上層のカーカス用プライ PW タイヤ最大幅位置 RR ラジアル領域 BR バイアス領域 H タイヤ断面高さ Hc タイヤ断面のカーカス高さ PD タイヤ周方向 CL タイヤ赤道線 θs コードとタイヤ周方向とのなす角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の環状のビード間を補強する2層以
    上のカーカス層を備える空気入りタイヤにおいて、前記
    カーカス層を構成するコードとタイヤ周方向とのなす角
    が90±10°の領域をラジアル領域とし、前記コード
    とタイヤ周方向とのなす角が10〜60°にて上下各層
    のコードが交差する領域をバイアス領域とするとき、 タイヤ最大幅付近の位置を含む領域に前記ラジアル領域
    を備えると共に、そのラジアル領域と前記ビードとの間
    の何れかの領域、及び前記ラジアル領域とタイヤ赤道線
    との間の何れかの領域に、前記バイアス領域を備える空
    気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 タイヤ断面のカーカス高さに対する下端
    からの高さ割合で、5〜30%の領域は主に前記バイア
    ス領域とし、40〜65%の領域は主に前記ラジアル領
    域とし、75〜95%の領域は主に前記バイアス領域と
    してある請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 タイヤ赤道線を含む領域にベルト層で補
    強された前記ラジアル領域を更に備え、そのラジアル領
    域とタイヤ最大幅付近の前記ラジアル領域との中間の何
    れかの領域に前記バイアス領域を備える請求項1記載の
    空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 タイヤ断面のカーカス高さに対する下端
    からの高さ割合で、5〜30%の領域は主に前記バイア
    ス領域とし、40〜65%の領域は主に前記ラジアル領
    域とし、75〜95%の領域は主に前記バイアス領域と
    し、トレッド部は主に前記ラジアル領域としてある請求
    項3記載の空気入りタイヤ。
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