JP2002273939A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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JP2002273939A
JP2002273939A JP2001079258A JP2001079258A JP2002273939A JP 2002273939 A JP2002273939 A JP 2002273939A JP 2001079258 A JP2001079258 A JP 2001079258A JP 2001079258 A JP2001079258 A JP 2001079258A JP 2002273939 A JP2002273939 A JP 2002273939A
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light
exposure apparatus
light source
optical system
image
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JP2001079258A
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English (en)
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Yasuhiro Osawa
康宏 大澤
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真プロセスにおける光量と解像度間の
トレードオフ関係を改善する。 【解決手段】 形成のための露光を、照射エネルギが感
光ドラム15の感光エネルギのしきい値以下であバイア
ス光18による均一露光プロセスと、スポット光17に
よる像形成のためのスポット露光プロセスとの、2段階
で構成し、バイアス光18とスポット光17の照射エネ
ルギを合わせると感光ドラム15のしきい値を超える構
成としている。このように均一露光プロセスを設けるこ
とは、見かけ上は感光ドラム15の不感帯をなくすこと
に相当するので、高精細なために光量の小さい光書き込
み系でも確実に露光できて、光量と解像度のトレードオ
フ関係を改善できたことになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
を用いたレーザプリンタやLED(Light Emitting dio
de)プリンタ、あるいは、複写機等における露光装置に
係わり、特に、光量と解像度間のトレードオフ関係を改
善するのに好適な露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスを用いた光プリンタ
は、これまで画像の精細さや高速出力の用途などによく
用いられてきている。そのような光プリンタとしては、
レーザプリンタやLEDプリンタ(LEDアレイプリン
タ)などの方式がある。
【0003】近年、光プリンタに要求される機能として
は、大きくカラー化と高精細化が挙げられる。特に高精
細化に関しては、画像の書込み分解能として600−1
200dpi(ドット・パー・インチ)が普通になって
きており、さらに高精細が望まれている。以下、LED
プリンタを例として露光プロセスの説明を行なう。
【0004】尚、LEDアレイ素子を用いた光プリンタ
であるLEDプリンタは、レーザラスタ方式の光プリン
タ(レーザプリンタ)に比較して、振動や熱による光学
系の変形に強いメリットがある。
【0005】図6は、従来の光プリンタの書き込み系の
感光ドラムと光学系部分の構成を示す側断面図である。
【0006】図6に示すように、LEDアレイ光源61
から発した光62は、等倍結像光学系63を経由して、
等倍結像光学系63の視野内に入射した光だけが感光ド
ラム64に集光し感光面を露光する。
【0007】LEDプリンタの画像をさらに高精細化す
る場合に必要なことは、光源であるLEDアレイ光源6
1の発光点の大きさを小さくし、等倍結像光学系63の
解像度を上げることである。光量の問題はあるものの、
LEDの発光点のサイズは、LSIで用いられるトラン
ジスタ等の素子サイズに比べて大きいので、今後もまだ
小さくする余地はある。
【0008】例えば、1200dpiの出力が可能な微
小サイズのLEDが、「日経エレクトロニクス 199
7 5−5(no688)」(1997年、日経BP社
発行)の第129−136頁における手島実、佐藤浩明
による「1200dpiの解像度を実現する発光ダイオ
ード・プリンタ」に記載されている。
【0009】一方、等倍結像光学系63の解像度につい
ても、視野や焦点深度をある程度犠牲にすれば、今後も
高精細化が可能である。例えば、レンズ口径を狭くした
屈折率分布型レンズアレイが、金子昌史による「高精細
画像用等倍レンズアレイ」(Macoroptics News, vol.
15, no.2, 1997)の第21−26頁に記載され
ている。
【0010】これらの技術に共通していることは、光量
(像面での明るさ)と解像度のトレードオフ関係が存在
することである。このトレードオフ関係を改善するため
に、LED自体の発光量を増大させる工夫や、明るさを
保ったまま収差を減らして結像性能を上げる結像光学系
の工夫が行われているが、まだ問題を抱えており、簡単
に解決できるものではない。
【0011】このような光源や結像光学系の改善による
技術とは別に、例えば、片岡裕之著「ページ・プリンタ
の解像度をあげる技術−TrueRes」(1996年、Inter
face, Jan./Feb.)のpp.84−86に記載のように、
感光プロセスの改善で高精細化することも行われてい
る。
【0012】この技術では、感光体のしきい特性を利用
して、複数のガウス型の光ビームを多重に重ねて、ある
程度任意の照度プロファイルを形成し、ピークが感光体
のしきいを超す程度にすれば、微細な感光スポットを形
成できるため、高精細化は可能である。ただし、ビーム
を多重に重ねるというプロセスを経るので、露光プロセ
スが複雑になる。
【0013】この露光プロセスを簡略化した露光装置
が、例えば、特開平10−250144号公報に提案さ
れている。この技術を図7を用いて説明する。
【0014】図7は、従来の露光装置の簡略化した露光
プロセス例を示す説明図である。
【0015】特開平10−250144号公報に技術で
は、LEDプリンタの露光において、感光ドラムの像形
成位置73を中心に通常潜像71を形成すれば、通常の
露光プロセスと同じで、この位置に潜像が形成される。
この時、隣接するLEDの発光の重なりによって感光体
の潜像形成のしきい値を超えるように「弱発光」させる
ことで、像形成位置の中間に擬似潜像72が形成され、
見かけの記録密度をあげることができる。
【0016】この技術では、LEDの発光の弱い露光の
重なりを逆用して、事実上、通常露光を行なったかのよ
うに感光体の感光しきい値を超させて潜像を形成する試
みである。しかし、一般的には光像のプロファイルの広
がりは、光照射により生成された光キャリアの拡散で潜
像がぼけるため、望ましいものとはみなされない。
【0017】高精細に像を書込むためには、通常潜像の
大きさを小さくして生成される潜像の大きさを小さくす
ることが必要である。しかし、光キャリアの拡散がある
ために、拡散による光キャリアの損失を見込んで、通
常、潜像を形成するビームのピーク強度を上げることが
必要になる。
【0018】つまり、せっかく小さな領域に光照射を行
なっても、その周辺の照度も同時に照度が上がって感光
体の感光しきい値を超してしまい、擬似潜像のような状
況が起こって、小さなドットを形成しにくいという問題
が発生する。これは露光するドット径が小さくなり、光
キャリアの拡散長がドット径に比べて無視できなくなる
ため、より高精細な潜像形成を行なうに従って問題とな
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、光量と解像度間のトレードオフ
関係を改善することができない点である。
【0020】本発明の目的は、これら従来技術の課題を
解決し、電子写真プロセスを用いたレーザプリンタやL
EDプリンタ、あるいは、複写機等の性能を向上させる
ことを可能とする露光装置提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の露光装置は、光を放射する露光光源と、光
源から放射された光を結像する結像光学系と、その光を
照射し潜像を形成する感光体を含む電子写真プロセスに
おいて、潜像形成のための露光を、照射エネルギが感
光体の感光エネルギのしきい値以下であバイアス光によ
る均一露光プロセスと、スポット光による像形成のた
めのスポット露光プロセスとの、2段階で構成し、バイ
アス光とスポット光の照射エネルギを合わせると感光体
のしきい値を超える構成としている。このように均一露
光プロセスを設けることは、見かけ上は感光体の不感帯
をなくすことに相当するので、高精細なために光量の小
さい光書き込み系(スポット光)でも確実に露光でき
て、光量と解像度のトレードオフ関係を改善できたこと
になる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。図1は、本発明に係わる露光
装置の第1の構成例を示す側断面図であり、図2は、図
1におけるLED基板の構成例を示す上面図、図3は、
図1における結像光学系の評価を行う際の構成例を示す
側断面図である。
【0023】図1において、10はLED基板、11は
スポット光形成用LED、12はバイアス光形成用LE
D、14は等倍結像素子、15は感光ドラム、16は筐
体、17はスポット光、18はバイアス光である。
【0024】このような構成により、本例の露光装置で
は、潜像形成のための露光を、照射エネルギが感光ドラ
ム15の感光エネルギのしきい値以下のバイアス光18
により均一に露光する均一露光プロセスと、スポット光
17による像形成のためのスポット露光プロセスとの2
段階で構成し、バイアス光18とスポット光17の照射
エネルギを合わせると感光ドラム15のしきい値を超え
る構成としている。
【0025】このように、バイアス光18による均一露
光プロセスを設けることは、見かけ上は感光ドラム15
の不感帯をなくすことに相当するので、高精細なために
光量の小さい光書き込み系(スポット光17)でも確実
に露光できて、光量と解像度のトレードオフ関係を改善
できる。
【0026】すなわち、従来、このような露光プロセス
においては、感光ドラム15の上に形成された結像通り
に潜像が形成されるわけではなく、感光ドラム15から
生成された光キャリアが潜像として形成される。そし
て、現実にはキャリアの拡散が生じるため、理想的な点
像を形成できても、キャリア拡散のために拡散長程度の
大きさに潜像が広がって形成される。
【0027】従って、スポット光だけで潜像を形成する
場合は、キャリア拡散で投入する光が実質無駄になる分
を考慮し、感光ドラム15の潜像形成しきい値を上回る
ために、結像に必要以上の光エネルギ投入することにな
る。このために、潜像が結像より広がってしまい、高精
細な潜像を形成できない。
【0028】しかし、本例のように、2段階で露光を行
い、予め均一光でキャリアを生成させて、実質、感光体
の不感帯をなくすことで、潜像を形成しない部分(均一
露光部分)に対する、潜像を形成する部分(均一露光と
スポット露光を重ねた部分)の光生成のキャリア濃度差
を少なくし、キャリア拡散の駆動力を減らすことができ
る。
【0029】これにより、光キャリアの拡散量が小さ
く、即ち潜像の広がりが少なくなり、同時に、潜像形成
のための光エネルギは必要最低限で良くなる。その結
果、スポット光17だけで潜像形成するよりも、高精細
な潜像を感光ドラム15面に生成できる。
【0030】以下、構成の詳細を説明する。
【0031】本例では、光源にはLEDアレイを用い、
また、等倍結像素子14(等倍結像光学系)として日本
板硝子社製のレンズアレイSLA12を用いる。スポッ
ト光17の形成とバイアス光(均一光)18の形成に
は、同じLEDチップに2種類の発光体を組み込んだL
ED素子を用いる。このLEDアレイ素子の製造は、通
常のLEDアレイの製造手法で行なえるので、ここでは
特に発光部の配置について、図2を用いて説明する。
【0032】図2に示すように、LED基板10の上
に、亜鉛拡散でスポット光形成用LED11とバイアス
光形成用LED12となるpn接合を形成し、それぞれ
のLEDから個別の電極パッド13を引き出している。
【0033】スポット光形成用LED11は通常のLE
Dアレイと同じで、例えば600dpiであれば42.
3μm(マイクロ・メータ)ピッチで15μm角の発光
領域がアレイ状に配置されている。一方のバイアス光形
成用LED12は、8個のスポット光形成用LED11
毎に1つ設けられており、大きさは10μm×335μ
mである。
【0034】このように、バイアス光形成用LED12
を、8個分のスポット光形成用LED11幅のサイズと
することにより、感光ドラム15上に照射するバイアス
光18の光量を一様にする制御が容易となる。
【0035】図1においては、このような構成のLED
基板10を、等倍結像素子14と組み合わせるために筐
体16へ接着し、図示されない駆動ICで個別にLED
を点灯できるように配線を行なう。
【0036】バイアス光形成用LED12から放射され
たバイアス光18と、スポット光形成用LED11から
放射されたスポット光17は、等倍結像素子14である
レンズアレイを経由し、感光ドラム15の上に結像す
る。
【0037】本例の結像光学系(等倍結像素子14)で
は20μm程度の微小な像を形成できるが、光伝達効率
は1%なので、非常に伝達効率が低い。
【0038】結像光学系が高精細の結像ができるかどう
かの評価基準には、2次元CCD(Charge-Coupled Dev
ices)アレイで結像を受光させて、半値全幅の3倍以内
の受光範囲で受光光量が飽和するかを検査する。理由
は、LED露光ヘッドのLED光量むら検査系と同じ光
学系で実現できるからである。
【0039】通常は、図1の感光ドラム15の位置に受
光素子を1つ置いて、スポット光形成用LED11のL
EDを点灯させることで、各LEDの光量のばらつきを
測定し、光量を補正する工程を経る。
【0040】本例では、図3に示すようにして、図1の
感光ドラム15の位置に2次元CCDアレイ19を置
き、この2次元CCDアレイ19内の光の分布を測定す
ることで、結像の広がりが大きい露光装置を不良品とし
て除去することができる。
【0041】また、図3に示す構成において、バイアス
光形成用LED12からの光の分布を測定することもで
きる。この場合、図2で説明したようにバイアス光形成
用LED12は、一つではなく、幾つかに(スポット光
形成用LED11の1/8)分割しているので、それぞ
れの2次元CCDアレイ19内の光の分布の測定結果に
基づき、個別にその光量を調整することができる。これ
により、例えば、感光ドラム15の幅方向の感度ムラや
特性の変化に容易に対応することができる。
【0042】図1における感光ドラム15には有機感光
体であるOPC(Organic Photo Conductor)が成膜し
てあり、本例では、1ドット当たり20pJ(ピコ・ジ
ュール)の光エネルギ投入で潜像が形成されはじめ、4
0pJで飽和する特性である。
【0043】バイアス光として1ドットあたり10p
J、バイアス光形成用LED12から1つ当たり80p
J(8×10pJ)の均一光照射を行ないながら、同時
にスポット光として1ドットあたり30pJの光エネル
ギをスポット光形成用LED11から光照射を行なう。
【0044】OPC上で光生成されたキャリアは拡散で
広がるので、理想的に40pJの点像で照射しても、潜
像が飽和するほど形成されるわけではない。しかし、本
例のように、予め均一なバイアス光18でキャリアを生
成しておけば、スポット光と合成することでOPCの潜
像しきいを超えて、微小な潜像を形成できる。このよう
に、本例では2段階で潜像を形成するので、OPCのキ
ャリア拡散があっても微小な潜像を形成することができ
る。
【0045】次に、図4を用いて他の露光装置の構成を
説明する。
【0046】図4は、本発明に係る露光装置の第2の構
成例を示す側断面図である。
【0047】図4に示す例では、スポット光17の生成
には、半導体レーザ20とポリンゴンミラー21および
fθレンズ22からなるレーザラスター走査系を用い、
均一光(バイアス光18)の生成には、LEDアレイ光
源(LED線状光源23)を用いており、スポット光1
7の生成手段は図1の例と異なるが、潜像形成機構は全
く同じである。
【0048】半導体レーザ20からの光は、ポリゴンミ
ラー21で走査され、fθレンズ22で結像位置を調整
されて、感光ドラム15上にスポット光17として照射
される。
【0049】また、均一露光を行なうバイアス光18の
光源は、LED線状光源23を用いている。これは、バ
イアス光18の光量が少なくて良いこと、および、LE
D線状光源23はコンパクトで低コストであるためであ
る。
【0050】本例においては、結像光学系が高精細の結
像ができるかどうかは、fθレンズ22透過後の結像ビ
ームを測定し、半値全幅内に全光エネルギの半分が集中
しているかどうかで判別する。
【0051】レーザラスター系は単一のfθレンズ22
で結像を形成するので、図1の例における等倍結像素子
14のようなレンズアレイで結像を形成するよりも、滑
らかな光量プロファイル変動を示すので、例えば、走査
面内の10点程度で結像ビーム形状を測定する程度で、
十分に、その善し悪しを判断できる。
【0052】このような構成によっても、本例の露光装
置では、図1〜図3で説明した動作と同様にして、感光
ドラム15でキャリア拡散があっても微小な潜像を形成
することができる。
【0053】このように、図1および図4に示す構成の
露光装置では、露光光源として、感光ドラム15全面を
照射するバイアス光源(バイアス光形成用LED12)
と、ドット形成のためのスポット光源(スポット光形成
用LED11)とで個別に構成している。これは、バイ
アス光源は均一に感光ドラム15面を照射することが必
要で、一方、スポット光源はいかに小さな領域を照射で
きるかが問題になるので、1つの光源で両方の光源を兼
用することが難しく、そのために、2つの露光形態に対
応させて光源を2つ配置している。
【0054】また、本例の露光装置においては、結像光
学系(等倍結像素子14、ポリゴンミラー21およびf
θレンズ22)の光エネルギの転送特性が以下の制限を
持つ構成にしている。
【0055】すなわち、点光源を結像光学系で集光し、
1辺Lの矩形の受光器を用いて受光するとして、この受
光器で受光されたエネルギPが飽和するLの大きさが、
点光源の結像の照度分布の半値全幅Wの3倍以内である
制限を持つ構成にしている。
【0056】これは、結像光学系で結像された光エネル
ギの広がり具合を規定するものであるが、通常考慮され
る、最大ピーク近傍の光量プロファイルではなく、その
周辺に広がる望ましくない照射光について規定してい
る。
【0057】例えば、日本板硝子社製の等倍結像素子で
あるSLA20とSLA12の2つを比較すると、SL
A20は光エネルギの伝達効率は高く、SLA12は伝
達効率が低い。しかし、LED1ドットの発光を結像さ
せると、ピーク近傍での照度はSLA12の方がSLA
20より高い。これは、SLA20は収差が大きいため
に背景光となる結像周辺の光を主に伝達しているためで
ある。
【0058】本例のように、SLA12とSLA20に
対して、矩形の受光器のサイズを横軸、受光された光パ
ワーを縦軸にとってグラフを書くと、図5のようにな
る。
【0059】図5は、等倍結像素子(受光器)のサイズ
と受光パワーの関連例を示す説明図である。
【0060】SLA12では受光サイズとともに受光パ
ワーが飽和するので光が広がっていないことがわかる
が、SLA20では、受光パワーをP、受光器の1辺を
Size、比例係数をKとすると、矩形の受光器の1辺
(Size)に対して受光パワーPが飽和するまでの特
性は、「P=K・Size^(0.6)」(「^」は累
乗)となっており、結像以外の、背景光を増やすだけの
無駄な光エネルギを伝達している様子がわかる。
【0061】このような伝達特性では、高精細の像、例
えば20〜30μmの半値幅の像を形成するのに望まし
くない。実験的には、受光器で受光されたエネルギPが
飽和する受光器サイズLの大きさが、点光源の結像の照
度分布の半値全幅Wの3倍以内であれば、像ぼけの少な
い概ね良好な画像を形成できることがわかっている。
【0062】半値全幅Wは所望の解像度から決まるの
で、結像光学系の光学性能は、受光器サイズが半値全幅
Wの時の光量に対して、受光パワーが飽和する受光器サ
イズLが、半値全幅Wの3倍以下になる条件を満たすこ
とが必要となる。
【0063】尚、上述の内容は、特定のレンズ系につい
て言及しているわけではなく、他の光学系についても同
じ事が言える。
【0064】また、本例の露光装置では、結像光学系の
光エネルギの転送特性が以下の制限、即ち、点光源を結
像させた時に結像光学系が転送可能な全光エネルギの1
/2以上が、点光源の結像の照度分布の半値全幅W以内
に集中している構成とする。
【0065】これは、プロファイルの半値全幅と結像光
学系で伝達される光エネルギの関係を規定しており、注
目している点は、いかに結像周辺の光を減らすかであ
り、結像そのものがどのような詳細形状をしているか
(結像の光プログラムファイル)ではない。
【0066】この規定も、上述の図5で説明した規定と
同様に、実験的に、結像のプロファイルの半値全幅以内
に全光エネルギの1/2以上が集中すれば、線の太り細
りのない概ね良好な画が作像できることから求めてい
る。
【0067】この規定と、上述の図5で説明した規定の
両方の条件を満たせる露光装置が望ましいが、片方のみ
満たしても大幅に画像が劣化することはない。
【0068】また、図1に示した露光装置では、ドット
形成(スポット光)の露光光源として、LEDからなる
発光体アレイを用いているが、LC(液晶)などからな
る光シャッターアレイ等を用いる構成とすることもでき
る。このように、発光体アレイや光シャッターアレイを
用いる構成とし、結像光学系に等倍結像光学系を用いる
構成とすることにより、電子写真プロセス機構をコンパ
クトに作りやすく、例えば、タンデム型カラーエンジン
への利用に適する。
【0069】また、図4に示した露光装置では、ドット
形成の露光光源としてレーザあるいはレーザアレイの半
導体レーザ20を用い、光走査系としてポリゴンミラー
21、結像光学系としてfθレンズ22を用いている
が、光走査系としてホログラフィックスキャナあるいは
光音響素子を用い、また、結像光学系としてfθミラー
を用いる構成としても良い。
【0070】尚、このように、露光系のスポット光形成
手段としてレーザ光を走査する書込み系を用いる構成と
することは、現在販売されている電子写真プリンタのほ
とんどがレーザ走査系であり、多の技術による書き込み
系の構成より容易である。
【0071】また、図1および図4に示す本例の露光装
置では、バイアス光源として、LEDを用いているが、
バイアス光源としては、均一光を得られることが必要要
件であり、蛍光管あるいはハロゲンランプ等を用いる構
成としても良い。LED光源と共に、蛍光管やハロゲン
ランプは、現在実用的に用いられている線状光源であ
り、これらを用いれば、低コストで均一露光を行なうこ
とができる。
【0072】また、図1に示す構成の露光装置では、バ
イアス光源もドット形成の光源のいずれもLEDアレイ
光源であり、両者が同じ半導体チップ(LED基板1
0)に組み込まれている構成を用いている。このよう
に、バイアス光源となるLEDアレイを像形成用LED
の近くに配置し、両者とも同じ結像光学系を用いて露光
を行えば、露光系そのものの構造を簡単化できる。
【0073】以上、図1〜図5を用いて説明したよう
に、本例の露光装置では、露光プロセスを、感光体(感
光ドラム15)全面を照射するバイアス光18による均
一露光プロセスと、ドット形成のためのスポット光17
によるスポット露光プロセスの2段階で構成しているの
で、高精細だが光量が小さい露光装置でも、光量不足に
ならずに高精細な像を露光できる。
【0074】また、感光体(感光ドラム15)全面を照
射するバイアス光18を複数個の光源で形成し、それぞ
れの光源の光量を個別に調整可能な構成としており、感
光体(感光ドラム15)全面に渡る照射量の一様性を容
易に調整することができる。例えば、感光体(感光ドラ
ム15)の感度分布に合わせて露光プロセスを安定化で
き、像のむらを減らすことができる。
【0075】また、結像光学系の光エネルギの転送特性
を制限することにより、結像位置近傍に光エネルギを集
中させることとができるので、小さな光エネルギで高精
細な像を形成できる。
【0076】また、光源も結像光学系も、いずれも既存
の技術を利用できるので、簡便に高精細な露光系を実現
できる。例えば、バイアス光源としてLEDや蛍光灯、
ハロゲンランプ等の既存の光源を用いることで、簡便
に、高精細な露光系を実現できる。蛍光灯やハロゲンラ
ンプを用いる場合には、1つの光源としてコストダウン
を図ることができる。
【0077】また、図1に示す構成では、バイアス生成
のための光源(バイアス光形成用LED12)と局在光
生成のための光源(スポット光形成用LED11)とが
同じチップ(LED基板10)に組み込まれているの
で、コンパクトな露光系を実現できる。
【0078】尚、本発明は、図1〜図5を用いて説明し
た例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲において種々変更可能である。例えば、本例では、
バイアス光源としてLEDや蛍光灯、ハロゲンランプ等
の光源を用いる例を示しているが、例えば、EL(Elec
troLuminescence ElectroLuminescent)ランプを用いる
ことでも良い。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、電子写真プロセスにお
ける光量と解像度間のトレードオフ関係を改善すること
ができ、電子写真プロセスを用いたレーザプリンタやL
EDプリンタ、あるいは、複写機等の性能を向上させる
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る露光装置の第1の構成例を示す側
断面図である。
【図2】図1におけるLED基板の構成例を示す上面図
である。
【図3】図1における結像光学系の評価を行う際の構成
例を示す側断面図である。
【図4】本発明に係る露光装置の第2の構成例を示す側
断面図である。
【図5】等倍結像素子(受光器)のサイズと受光パワー
の関連例を示す説明図である。
【図6】従来の光プリンタの書き込み系の感光ドラムと
光学系部分の構成を示す側断面図である。
【図7】従来の露光装置の簡略化した露光プロセス例を
示す説明図である。
【符号の説明】
10:LED基板、11:スポット光形成用LED、1
2:バイアス光形成用LED、13:電極パッド、1
4:等倍結像素子、15:感光ドラム、16:筐体、1
7:スポット光、18:バイアス光、19:2次元CC
Dアレイ、20:半導体レーザ、21:ポリゴンミラ
ー、22:fθレンズ、23:LED線上光源、61:
LEDアレイ光源、62:光、63:等倍結像光学系、
64:感光ドラム、71:通常潜像、72:疑似潜像、
73:像形成位置。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から放射された光を結像光学系によ
    り集光して感光体に結像させ、該感光体に潜像を形成す
    る電子写真プロセスを有する露光装置であって、照射エ
    ネルギが上記感光体の感光エネルギのしきい値以下のバ
    イアス光を該感光体全体に均一に照射する第1の露光手
    段と、照射エネルギが上記バイアス光の照射エネルギと
    合わせると上記感光体の感光エネルギのしきい値を超え
    る像形成のためのスポット光を上記結像光学系を介して
    上記感光体に照射する第2の露光手段とを有することを
    特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の露光装置であって、上
    記バイアス光用の光源と上記スポット光用の光源とを個
    別に設けたことを特徴とする露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、もしくは、請求項2のいずれ
    かに記載の露光装置であって、上記バイアス光用の光源
    を複数個、上記感光体の全幅に渡って線状に分割して設
    け、各々個別に光量を調整することを特徴とする露光装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の露光装置であって、上記結像光学系は、次の光エネル
    ギの転送特性を有することを特徴とする露光装置。点光
    源を上記結像光学系で集光し、1辺Lの矩形の受光器を
    用いて受光するとして、該受光器で受光されたエネルギ
    Pが飽和するLの大きさが、上記点光源の結像の照度分
    布の半値全幅Wの3倍以内である。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の露光装置であって、上記結像光学系は、次の光エネル
    ギの転送特性を有することを特徴とする露光装置。点光
    源を結像させた時に上記結像光学系が転送可能な全光エ
    ネルギの1/2以上が、上記点光源の結像の照度分布の
    半値全幅W以内に集中している。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    の露光装置であって、上記スポット光の光源は発光体ア
    レイもしくは光シャッターアレイからなり、上記結像光
    学系は等倍結像光学系からなるなることを特徴とする露
    光装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の露光装置であって、上記スポット光の光源は、レーザ
    あるいはレーザアレイからなり、上記結像光学系は、ポ
    リゴンミラーあるいはホログラフィックスキャナもしく
    は光音響素子からなる光走査系とfθレンズあるいはf
    θミラーを組み合わせてなることを特徴とする露光装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかに記載
    の露光装置であって、上記バイアス光の光源は、蛍光管
    あるいはハロゲンランプもしくはLEDからなることを
    特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項7のいずれかに記載
    の露光装置であって、上記バイアス光の光源および上記
    スポット光の光源のいずれもLEDアレイ光源からな
    り、両光源は同じ半導体チップに組み込まれていること
    を特徴とする露光装置。
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