JP2002273432A - 脱塩水製造装置および脱塩水製造方法 - Google Patents

脱塩水製造装置および脱塩水製造方法

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JP2002273432A
JP2002273432A JP2001086190A JP2001086190A JP2002273432A JP 2002273432 A JP2002273432 A JP 2002273432A JP 2001086190 A JP2001086190 A JP 2001086190A JP 2001086190 A JP2001086190 A JP 2001086190A JP 2002273432 A JP2002273432 A JP 2002273432A
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type electric
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treated water
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JP2001086190A
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Makoto Nomura
誠 埜村
Nobuhiro Oda
信博 織田
Nobuhiro Matsushita
聿宏 松下
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通液型電気二重層コンデンサを用いて脱塩水
を製造するにあたり、処理水質を良好に保つことができ
る脱塩水製造装置および方法を提供する。 【解決手段】 通液型電気二重層コンデンサ2と、通液
型電気二重層コンデンサ2からの処理水を系外に導出す
る導出経路16と、処理水を通液型電気二重層コンデン
サ2への上流側に返送する返送経路3とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所のボイラの
給水、半導体製造工程、燃料電池等に用いられる純水の
製造や、冷却塔用水の製造・循環使用、各種排水の回収
に用いられる脱塩水製造装置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の脱塩水製造装置として
は、イオン交換膜やイオン交換樹脂を備えた脱イオン装
置を用いたものがある。イオン交換膜やイオン交換樹脂
を用いた脱塩水装置は、通常、膜や樹脂の再生、交換が
必要となることから、処理コストが嵩むとともに、作業
に多大な労力を要する問題があり、経済的にも作業効率
の点でもその改善が望まれていた。近年では、このよう
な交換や再生に関する不都合を改善することができる脱
塩水製造装置として、通液型電気二重層コンデンサと称
される脱イオン装置が提案されている。この通液型電気
二重層コンデンサとしては、特開平6−325983号
公報に記載されたものを例示することができる。通液型
電気二重層コンデンサは、間に通液路を挟んで2つの高
表面積の導電体層を有し、これら導電体層の外側に集電
極を配置した構成を有するものであり、集電極に電圧を
加えることによって、通液路を流れる供給水中のイオン
性物質を導電体層に電気的に吸着させ、イオン性物質濃
度が減少した処理水を得ることができるようになってい
る。上記導電体層を構成する導電体としては活性炭が好
適である。通液型電気二重層コンデンサでは、導電体層
に対するイオンの吸着が飽和に達する前に、陽極側と陰
極側とを短絡または逆接続することによって、吸着され
ていたイオン性物質を脱離させる再生工程を定期的に行
う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記通
液型電気二重層コンデンサでは、運転開始時、特に再生
工程後の通電、通水再開直後において、処理水質が悪化
する問題があった。本発明は前記事情に鑑みてなされた
もので、通液型電気二重層コンデンサを用いて脱塩水を
製造するにあたり、処理水質を良好に保つことができる
脱塩水製造装置および方法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の脱塩水製造装置
は、通液型電気二重層コンデンサと、通液型電気二重層
コンデンサからの処理水を系外に導出する導出手段と、
処理水を通液型電気二重層コンデンサへの上流側に返送
する返送手段とを備えていることを特徴とする。本発明
の脱塩水製造装置は、通液型電気二重層コンデンサと、
通液型電気二重層コンデンサからの処理水を系外に導出
する導出手段と、処理水を通液型電気二重層コンデンサ
への上流側に返送する返送手段と、処理水中のイオン性
物質濃度を検出する手段と、導出手段に設けられた導出
手段開閉弁と、返送手段に設けられた返送手段開閉弁
と、これら開閉弁を前記イオン性物質濃度に基づいて開
閉することによって処理水の流れ方向を定める制御部と
を備えた構成とすることもできる。本発明の脱塩水製造
方法は、通液型電気二重層コンデンサの処理水を系外に
導出する通常運転に先だって、処理水を通液型電気二重
層コンデンサの上流側に返送する予備運転を行うことを
特徴とする。本発明の脱塩水製造方法では、通液型電気
二重層コンデンサの処理水のイオン性物質濃度が予め定
められた設定値未満であるときに処理水を導出し、イオ
ン性物質濃度が前記設定値以上となったときに処理水を
通液型電気二重層コンデンサの上流側に返送することが
好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の脱塩水製造装置の第1の実施形態を示
す図であり、ここに示す脱塩水製造装置1は、供給水を
導く導入経路15と、供給水を脱塩処理する通液型電気
二重層コンデンサ2と、通液型電気二重層コンデンサ2
からの処理水を系外に導出する導出手段である導出経路
16とを備え、導出経路16に、処理水を通液型電気二
重層コンデンサ2への上流側に返送する返送手段である
返送経路3が接続されて構成されている。符号16aは
導出経路16に設けられた導出手段開閉弁である導出経
路開閉弁を示し、符号3aは返送経路3に設けられた返
送手段開閉弁である返送経路開閉弁を示す。
【0006】通液型電気二重層コンデンサ2は、図2
(a)、(b)に示すように、電気絶縁性多孔質通液性
シートからなるセパレータ5を挟んで高比表面積活性炭
を主材とする導電体層である活性炭層6、6を配置し、
これら活性炭層6、6の外側に集電極7、7を配置し、
さらにこれら集電極7、7の外側にガスケット8、8を
介して押え板9、9を配置してなる平板形状のものであ
る。
【0007】セパレータ5は、供給水が流通する通液路
となるものであり、ろ紙、多孔質高分子膜、織布、不織
布など、液体の通過が容易でかつ電気絶縁性を有する有
機質または無機質のシートからなるもので、その厚さと
しては、0.01〜0.5mm程度、特に0.02〜
0.3mm程度が好適とされる。
【0008】活性炭層6は、高比表面積活性炭を主材と
する層によって形成されたものである。高比表面積活性
炭とは、BET比表面積が1000m2 /g以上、好ま
しくは1500m2 /g以上、さらに好ましくは200
0〜2500m2 /gの活性炭を言う。BET比表面積
が上記範囲より小さい場合には、イオン性物質を含む液
体(原水)を通したときのイオン性物質の除去率が低下
する。なお、BET比表面積が余りに大きくなると、イ
オン性物質の除去率がかえって低下する傾向があるの
で、BET比表面積を必要以上に大きくする必要はな
い。
【0009】活性炭層6を構成する活性炭の形状として
は、粉粒状、繊維状など任意のものが使用可能である。
粉粒状の場合には平板状またはシート状に成形して用
い、繊維状の場合には織布あるいは不織布に加工して用
いる。粉粒状活性炭を平板状またはシート状に成形して
用いた場合、繊維状の活性炭を織布あるいは不織布に加
工して用いる場合に比べ、コストの点で格段に有利にな
る。
【0010】粉粒状活性炭の平板状またはシート状への
成形については、例えば粉粒状活性炭をバインダー成分
(ポリテトラフルオロエチレン、フェノール樹脂、カー
ボンブラック等)および/または分散媒(溶媒等)と混
合して板状に成形し、さらに必要に応じてこれを熱処理
することで行うことができる。なお、活性炭層6、6と
して平板状またはシート状のものを用いる場合には、必
要に応じこれに穿孔加工を施しておくこともできる。活
性炭層6の厚さとしては、0.1〜3mm程度、特に
0.5〜2mm程度とすることが好ましいものの、必ず
しもこの範囲内に限定されることはない。
【0011】集電極7は、銅板、アルミニウム板、カー
ボン板、フォイル状グラファイトなどの電気良導体から
なるもので、活性炭層6と緊密に接触した状態に形成配
置されたものである。集電極7の厚さについては、特に
限定されないものの、0.1〜0.5mm程度のものが
好適とされる。なお、電圧の印加を容易にするため、集
電極7にはそれぞれ端子(リード)7aが設けられてい
る。
【0012】押え板9としては、樹脂などの電気絶縁性
で変形しにくい材料からなる平板が用いられている。こ
れら押え板9、9のうちの一方には供給水が導入される
液入口10が形成され、また他方には処理水が導出され
る液出口11が形成されている。また、両方の押え板
9、9には多数の固定用ボルト孔12…が形成されてお
り、これらボルト孔12、12にはボルト13が挿通さ
れナット14によって締結されている。このような構成
により通液型電気二重層コンデンサ2は、各部材が押え
板9、9によって圧締された平板形状の構造のものとな
っている。なお、前記集電極7、7と押え板9、9との
間に設けられたガスケット8、8は、集電極7、7と押
え板9、9との間を液密に保持するための枠状のもので
ある。また、このようなガスケット8、8を設けるのに
代えて、押え板9、9側にシール機能を有する部材を設
けるようにしてもよい。
【0013】次に、上記脱塩水製造装置1を用いた場合
を例として本発明の脱塩水製造方法の第1の実施形態を
説明する。送水ポンプP1を用いて、供給水を導入経路
15を通して通液型電気二重層コンデンサ2に導入する
とともに、集電極7への通電を開始し、以下に示す処理
過程を経て供給水中のイオン性物質を除去する。
【0014】この処理過程を、供給水に含まれるイオン
性物質が塩化ナトリウムである場合を例にして図3
(a)、(b)を用いて説明する。図3(a)に示すよ
うに、電圧印加時において、供給水中のナトリウムイオ
ンは陰極側の集電極7に接する活性炭層6に電気的に吸
着され、塩素イオンは陽極側の集電極7に接する活性炭
層6に電気的に吸着され、塩濃度が低い脱塩処理水が得
られる(脱塩工程)。脱塩処理水は、導出経路16を通
して系外に導出される。
【0015】通水を長時間続けると、活性炭層6、6に
対するイオンの吸着が飽和に近づき、出口から得られる
処理水の塩化ナトリウム濃度が高くなるため、吸着飽和
に達する前に陽極側と陰極側とを短絡(ショート)また
は逆接続することによって、図3(b)に示すように活
性炭層6、6に吸着されていたナトリムイオンおよび塩
素イオンを脱離させ、供給水中の塩化ナトリウム濃度よ
りはるかに高濃度の塩化ナトリウムを含む流出水を出口
より排出する。以下、この陽極側と陰極側との短絡また
は逆接続によりイオン性物質を脱離させる工程を再生工
程という。再生工程終了後、再び集電極7への通電およ
び通水を再開し、上記処理過程(脱塩工程)によって脱
塩処理を行う。
【0016】通液型電気二重層コンデンサは、活性炭
層、集電極の静電容量が大きい。このため、通電開始
後、十分なイオン性物質の吸着が可能となるまで集電極
7、7が充電され電位が高まるまでに、ある程度の時間
を要することから、通電、通水開始直後には一時的に水
質が悪化する。このことを、具体例に基づいて図4を参
照して説明する。図4は、再生工程後、通電、通水開始
時の処理水中イオン性物質濃度の経時変化の一例を示す
ものである。横軸は時間を示し、縦軸は処理水中のイオ
ン性物質濃度を示す。この図に示すように、通電、通水
開始直後には、処理水中のイオン性物質濃度は非常に高
くなるが、通電により集電極の充電が進行するに従って
徐々に低下する。
【0017】このため、本実施形態の脱塩水製造方法で
は、運転開始時(例えば再生工程終了後、脱塩工程を行
うにあたって通電、通水を再開した直後)には、以下に
示すように、予備運転を行った後に、通常運転を行う。 (1)予備運転 導出経路16の導出経路開閉弁16aを閉じ、返送経路
3の返送経路開閉弁3aを開いた後、集電極7への通電
を開始するとともに、送水ポンプP2を用いて、通液型
電気二重層コンデンサ2からの処理水を、返送経路3を
通して通液型電気二重層コンデンサ2の上流側の導入経
路15に返送して、再び通液型電気二重層コンデンサ2
に導入する循環運転を行う。上述の通り、通電、通水開
始直後における処理水中のイオン性物質濃度は高くなる
が、この高イオン性物質濃度の処理水は、返送経路3に
より上流側に返送され、通液型電気二重層コンデンサ2
における集電極7の充電が十分に進行するまで循環す
る。集電極7の充電が進行すると、循環処理水中のイオ
ン性物質は活性炭層6に吸着され、イオン性物質濃度は
十分なレベルまで低下する。このように、通液型電気二
重層コンデンサ2内のイオン性物質を十分に吸着除去し
た後に、次に示す通常運転を行う。
【0018】(2)通常運転 送水ポンプP2を停止し開閉弁3aを閉じて返送経路3
での循環運転を停止するとともに、導出経路開閉弁16
aを開き、送水ポンプP1を用いて供給水を導入経路1
5を通して通液型電気二重層コンデンサ2に導入し、上
記処理過程を経てイオン性物質を除去し、脱塩された処
理水を導出経路16を通して系外に導出する。この通常
運転においては、集電極7は十分に充電された状態とな
っているため、イオン性物質濃度が十分に低くなった脱
塩処理水が得られる。
【0019】この脱塩水製造装置1では、通液型電気二
重層コンデンサ2と、通液型電気二重層コンデンサ2か
らの処理水を系外に導出する導出経路16と、処理水を
通液型電気二重層コンデンサ2への上流側に返送する返
送経路3とを有するので、運転開始時、例えば再生工程
終了後、通電、通水を再開するにあたり、運転開始直後
の高イオン性物質濃度の処理水を返送経路3を通して通
液型電気二重層コンデンサ2に循環させる予備運転を行
うことができる。このため、イオン性物質の十分な吸着
が可能となるまで集電極7の充電を進行させ電位を高
め、通液型電気二重層コンデンサ2内のイオン性物質を
十分に吸着除去した後に、通常運転を行うことができ
る。従って、高イオン性物質濃度の処理水が導出経路1
6から導出されるのを防ぎ、運転開始時における処理水
質の悪化を防ぐことができる。
【0020】図5は、本発明の脱塩水製造装置の第2の
実施形態を示す図であり、ここに示す脱塩水製造装置2
1は、通液型電気二重層コンデンサ2の下流側に設けら
れたイオン性物質濃度検出手段である導電率センサ22
と、導電率センサ22によって検出された導電率(イオ
ン性物質濃度)に基づいて開閉弁3aおよび開閉弁16
aの開閉を制御する制御部23とを備えている点で図1
に示す脱塩水製造装置1と異なる。導電率センサ22
は、通液型電気二重層コンデンサ2からの処理水中のイ
オン性物質濃度の指標となる導電率を検出し、検出値に
基づいた検出信号を制御部23に送ることができるよう
になっている。制御部23は、導電率センサ22からの
検出信号に基づいて、処理水の導電率が予め設定された
設定値未満である場合に、開閉弁3a、16aに制御信
号を送り、開閉弁3aを閉じ、かつ開閉弁16aを開く
ことができるようになっている。また制御部23は、処
理水の導電率が上記設定値以上となったときに開閉弁3
aを開き、かつ開閉弁16aを閉じることができるよう
になっている。
【0021】以下、この脱塩水製造装置21を用いた場
合を例として本発明の脱塩水製造方法の第2の実施形態
を説明する。制御部23は、処理水の導電率が予め設定
された設定値未満である場合に、返送経路3の開閉弁3
aを閉じ、かつ導出経路16の開閉弁16aを開き、導
電率が上記設定値以上となったときに開閉弁3aを開
き、かつ開閉弁16aを閉じるように設定しておく。運
転開始時(例えば再生工程終了後、通電、通水を再開し
た直後)には、上述の理由により処理水のイオン性物質
濃度が高くなり、導電率センサ22により検出された導
電率が上記設定値以上の高い値となる。このため、制御
部23によって返送経路3の開閉弁3aが開き、導出経
路16の開閉弁16aが閉じる。これによって、処理水
は返送経路3に流れて循環し、この循環運転は、集電極
7の充電が十分に進行することにより処理水中のイオン
性物質濃度が低下して導電率が上記設定値未満となるま
で続けられる。処理水の導電率が上記設定値未満となる
まで低下すると、制御部23により開閉弁3aが閉じ、
開閉弁16aが開くため、返送経路3への流れが停止
し、処理水は導出経路16を通して系外に導出されるよ
うになる。
【0022】この脱塩水製造装置21では、通液型電気
二重層コンデンサ2からの処理水の導電率を測定する導
電率センサ22と、導電率センサ22によって検出され
た導電率(イオン性物質濃度)に基づいて開閉弁3aお
よび開閉弁16aの開閉を制御する制御部23とを備え
ているので、運転開始にあたり、開始直後の高イオン性
物質濃度の処理水を返送経路3を通して上流側に返送す
ることができる。従って、高イオン性物質濃度の処理水
が導出経路16から導出されるのを確実に防ぎ、処理水
質を良好に維持することができる。さらに、処理水中の
イオン性物質濃度が十分に低くなったときに、これを直
ちに処理水として導出経路16を通して導出することが
でき、処理効率を高く維持することができる。
【0023】なお上記実施形態では、返送経路3を、導
出経路16に接続されたものとしたが、本発明におい
て、返送経路は、通液型電気二重層コンデンサの処理水
を、この通液型電気二重層コンデンサの上流側に返送す
ることができるものであればよく、例えば、直接、通液
型電気二重層コンデンサの入口側、出口側に接続されて
いてもよい。
【0024】本発明では、通液型電気二重層コンデンサ
として、図6に示すものを用いることもできる。ここに
示す通液型電気二重層コンデンサは、末端プレート23
1、232と、絶縁層235、236と、片面末端電極
233、234と、両面中間電極237〜243とを有
する。片面末端電極233、234、両面中間電極23
7〜243は、チタンシートからなる集電極の片面また
は両面に導電性エポキシなどのバインダで導電体(活性
炭等)シートが接合されて形成されている。この通液型
電気二重層コンデンサを使用する際には、これら電極
を、配列方向に交互に陰極および陽極とし、被処理水
を、孔261、262を通して第1の処理室250に流
入させ(矢印A)、イオン性物質を電極233、237
に吸着させ、次いで処理室250からの導出水を電極2
37の孔263を通して下方に隣接する処理室に導入し
(矢印B)、以下、矢印C〜Gに示すように各処理室を
連続的に通過させ、処理水を孔264、265、266
を通して導出する(矢印H)。
【0025】
【実施例】(実施例)図1に示す脱塩水製造装置1を用
いて、次に示すように脱塩水を製造した。装置仕様およ
び処理条件は以下の通りとした。 通液型電気二重層コンデンサ2:電極面積;13000
cm2×250枚(陽極側および陰極側がそれぞれ12
5枚ずつ) 印加電圧;1.3V(電流値:5〜12A) 通水流量;150L/h 短絡頻度(陽極側の集電極7と陰極側の集電極7とを短
絡させる頻度):1回/90分(1回ごとに陽極側と陰
極側とを転極させた) 再生工程終了後には、脱塩工程を再開するに先だって、
処理水を返送経路3を通して通液型電気二重層コンデン
サ2に循環させる予備運転を5分間行った。
【0026】(比較例)返送経路3を備えていないこと
以外は図1に示すものと同様の脱塩水製造装置を用いて
脱塩水を製造した。
【0027】比較例では、再生工程終了後、脱塩工程再
開直後の処理水の導電率が19.1mS/m(最大値)
に達したのに対し、実施例では、予備運転後、通常運転
(脱塩工程)を再開した直後の処理水の導電率は、わず
か4.6mS/m(最大値)であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の脱塩水製造装置は、通液型電気
二重層コンデンサと、通液型電気二重層コンデンサから
の処理水を系外に導出する導出手段と、処理水を通液型
電気二重層コンデンサへの上流側に返送する返送手段と
を備えているので、運転開始時(例えば再生工程終了
後、通電、通水を再開直後)において、返送手段を用い
た循環運転を行うことによって、イオン性物質の十分な
吸着が可能となるまで通液型電気二重層コンデンサにお
ける充電を進行させ、通液型電気二重層コンデンサ内の
イオン性物質を十分に吸着除去した後に、通常運転を行
うことができる。従って、運転開始時における処理水質
の悪化を防ぐことができる。
【0029】また処理水中のイオン性物質濃度を検出す
る手段と、導出手段に設けられた導出手段開閉弁と、返
送手段に設けられた返送手段開閉弁と、これら開閉弁を
前記イオン性物質濃度に基づいて開閉することによって
処理水の流れ方向を定める制御部とを備えた構成とする
ことによって、高イオン性物質濃度の処理水が導出手段
から導出されるのを確実に防ぎ、処理水質をいっそう良
好に維持することができる。さらに、処理水中のイオン
性物質濃度が十分に低くなったときに、これを直ちに処
理水として導出手段を通して導出することができ、処理
効率を高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の脱塩水製造装置の第1の実施形態
の概略構成を示す図である。
【図2】 通液型電気二重層コンデンサの概略構成を
示す図であり、(a)は分解斜視図、(b)は側断面図
である。
【図3】 (a)、(b)は図2に示した通液型電気
二重層コンデンサの処理原理を説明するための図であ
る。
【図4】 運転開始時の処理水中イオン性物質濃度の
経時変化の一例を示すグラフである。横軸は時間を示
し、縦軸はイオン性物質濃度を示す。
【図5】 本発明の脱塩水製造装置の第2の実施形態
の概略構成を示す図である。
【図6】 通液型電気二重層コンデンサの変形例を示
す概略構成図である。
【符号の説明】
1、21・・・脱塩水製造装置、2・・・通液型電気二重層コ
ンデンサ、3・・・返送経路(返送手段)、3a・・・返送経
路開閉弁(返送手段開閉弁)、16・・・導出経路(導出
手段)、16a・・・導出経路開閉弁(導出手段開閉
弁)、22・・・導電率センサ(イオン性物質濃度検出手
段)、23・・・制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 聿宏 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA01 DA05 DB13 EA10 EB18 EB19 EB23 EB27 EB29 EB37 EB39 FA06 GA21 GC16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通液型電気二重層コンデンサ(2)
    と、通液型電気二重層コンデンサからの処理水を系外に
    導出する導出手段(16)と、処理水を通液型電気二重
    層コンデンサへの上流側に返送する返送手段(3)とを
    備えていることを特徴とする脱塩水製造装置(1)。
  2. 【請求項2】 通液型電気二重層コンデンサと、通液
    型電気二重層コンデンサからの処理水を系外に導出する
    導出手段と、処理水を通液型電気二重層コンデンサへの
    上流側に返送する返送手段と、処理水中のイオン性物質
    濃度を検出する手段(22)と、導出手段に設けられた
    導出手段開閉弁(16a)と、返送手段に設けられた返
    送手段開閉弁(3a)と、これら開閉弁を前記イオン性
    物質濃度に基づいて開閉することによって処理水の流れ
    方向を定める制御部(23)とを備えていることを特徴
    とする脱塩水製造装置(21)。
  3. 【請求項3】 通液型電気二重層コンデンサを用いて
    脱塩水を製造する方法であって、 通液型電気二重層コンデンサの処理水を系外に導出する
    通常運転に先だって、処理水を通液型電気二重層コンデ
    ンサの上流側に返送する予備運転を行うことを特徴とす
    る脱塩水製造方法。
  4. 【請求項4】 通液型電気二重層コンデンサを用いて
    脱塩水を製造する方法であって、 通液型電気二重層コンデンサの処理水のイオン性物質濃
    度が予め定められた設定値未満であるときに処理水を導
    出し、イオン性物質濃度が前記設定値以上となったとき
    に処理水を通液型電気二重層コンデンサの上流側に返送
    することを特徴とする脱塩水製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010058011A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Miura Co Ltd 純水製造装置
JP2014521502A (ja) * 2011-08-04 2014-08-28 ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ 脱イオン水のより良好な回収のための装置および方法
JP2020534139A (ja) * 2017-09-20 2020-11-26 サイペム エスピーアー 液体炭化水素の流出により汚染された水の緊急処理のための輸送可能なモジュラーシステム

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