JP2002271972A - 直流き電変電所の地絡継電方式 - Google Patents
直流き電変電所の地絡継電方式Info
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- JP2002271972A JP2002271972A JP2001073230A JP2001073230A JP2002271972A JP 2002271972 A JP2002271972 A JP 2002271972A JP 2001073230 A JP2001073230 A JP 2001073230A JP 2001073230 A JP2001073230 A JP 2001073230A JP 2002271972 A JP2002271972 A JP 2002271972A
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- ground fault
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 直流き電変電所の接地極とレール間の電位差
を利用した接地継電器による地絡事故検出では、電車の
電流（負荷電流）で大地に漏れ電流が発生し、変電所の
レール電位を低下させ、誤った地絡事故検出になる。 【解決手段】 接地継電器（６４Ｐ）による判定ＡとＢ
に加えて、変電所から電車に給電する負荷電流が一定値
以下になる判定Ｃを地絡事故判定の論理条件として付加
する。また、交流き電設備を併設し、交流地絡で動作す
る地絡継電器の判定Ｄを地絡事故判定の抑止条件にする
場合も負荷電流が一定値以下になる判定を論理条件とし
て付加する。
を利用した接地継電器による地絡事故検出では、電車の
電流（負荷電流）で大地に漏れ電流が発生し、変電所の
レール電位を低下させ、誤った地絡事故検出になる。 【解決手段】 接地継電器（６４Ｐ）による判定ＡとＢ
に加えて、変電所から電車に給電する負荷電流が一定値
以下になる判定Ｃを地絡事故判定の論理条件として付加
する。また、交流き電設備を併設し、交流地絡で動作す
る地絡継電器の判定Ｄを地絡事故判定の抑止条件にする
場合も負荷電流が一定値以下になる判定を論理条件とし
て付加する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流き電変電所の
直流地絡を検出する地絡継電方式に関する。
直流地絡を検出する地絡継電方式に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、直流き電変電所の直流地絡検出に
は、接地極とレール間の電位差を利用した接地継電器
（６４Ｐ）等がある。
は、接地極とレール間の電位差を利用した接地継電器
（６４Ｐ）等がある。
【０００３】この方式を図２に示す。変電所の主回路構
成は、変圧器１による降圧と、シリコン整流器２による
整流で直流き電電源を得、整流器２の負極母線（帰線）
はレール３に接続し、正極母線はしゃ断器４、き電線
５、トロリー線６等を介して負荷となる電車７に給電す
る。
成は、変圧器１による降圧と、シリコン整流器２による
整流で直流き電電源を得、整流器２の負極母線（帰線）
はレール３に接続し、正極母線はしゃ断器４、き電線
５、トロリー線６等を介して負荷となる電車７に給電す
る。
【０００４】接地継電器（６４Ｐ）８は、接地極と負極
母線間に電圧リレーを設け、負極母線に対する接地極の
電圧上昇があるレベルを越えたときに直流接地故障の判
定出力を得る。なお、ダイオードＤは接地極電位が負極
母線電位に対して正極性のときのみ電圧リレーを動作さ
せるためのものである。
母線間に電圧リレーを設け、負極母線に対する接地極の
電圧上昇があるレベルを越えたときに直流接地故障の判
定出力を得る。なお、ダイオードＤは接地極電位が負極
母線電位に対して正極性のときのみ電圧リレーを動作さ
せるためのものである。
【０００５】この接地継電器８は、電位差で動作するた
め、交流き電設備を併設した変電所では、き電回路など
で地絡事故が発生したとき、不要動作する場合がある。
そのため、交流地絡時に動作させる地絡継電器（６４Ｐ
Ｌ）９を設け、この動作出力で継電器８の動作コイルを
短絡（継電器動作を抑止）するようにしている。
め、交流き電設備を併設した変電所では、き電回路など
で地絡事故が発生したとき、不要動作する場合がある。
そのため、交流地絡時に動作させる地絡継電器（６４Ｐ
Ｌ）９を設け、この動作出力で継電器８の動作コイルを
短絡（継電器動作を抑止）するようにしている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】図３は直流き電変電所
における負荷電流によるレール電位分布と大地電流の関
係を示し、（ａ）には並列き電時を、（ｂ）には片送り
き電時を示す。同図に示すように、変電所ＡSSやＢSSか
ら電車ＥＣに負荷電流ＩＲやＩＲ’が流れるときに、レ
ールから大地への漏れ電流（大地電流）ＩEやＩE’が発
生し、変電所のレール電位ＶRを低下させてしまう。
における負荷電流によるレール電位分布と大地電流の関
係を示し、（ａ）には並列き電時を、（ｂ）には片送り
き電時を示す。同図に示すように、変電所ＡSSやＢSSか
ら電車ＥＣに負荷電流ＩＲやＩＲ’が流れるときに、レ
ールから大地への漏れ電流（大地電流）ＩEやＩE’が発
生し、変電所のレール電位ＶRを低下させてしまう。
【０００７】このレール電位の低下によって、接地継電
器８が設けられる大地とレール間に相対的な電位差が生
じ、地絡事故が発生していないにもかかわらず、地絡故
障と誤判定してしまうことがあった。
器８が設けられる大地とレール間に相対的な電位差が生
じ、地絡事故が発生していないにもかかわらず、地絡故
障と誤判定してしまうことがあった。
【０００８】変電所の接地継電器（６４Ｐ）の動作は、
全き電線を停電させるトリップと連動しており、誤判定
によって電車運行に大きな影響を与えてしまう。
全き電線を停電させるトリップと連動しており、誤判定
によって電車運行に大きな影響を与えてしまう。
【０００９】本発明の目的は、レールから大地への漏れ
電流による誤った地絡判定を防止できる直流き電変電所
の地絡継電方式を提供することにある。
電流による誤った地絡判定を防止できる直流き電変電所
の地絡継電方式を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は、レール電位の
大きさは電車と変電所の距離と負荷電流の大きさにより
変化するが、地絡電流と負荷電流には大きな差があるこ
と、およびレール電位の大幅な低下をもたらす負荷電流
レベルがかなり高いことに着目し、接地継電器の地絡判
定条件に、負荷電流が一定以下の論理条件を設ること
で、レールから大地への漏れ電流による誤った地絡判定
を防止できるようにしたもので、以下の構成を特徴とす
る。
大きさは電車と変電所の距離と負荷電流の大きさにより
変化するが、地絡電流と負荷電流には大きな差があるこ
と、およびレール電位の大幅な低下をもたらす負荷電流
レベルがかなり高いことに着目し、接地継電器の地絡判
定条件に、負荷電流が一定以下の論理条件を設ること
で、レールから大地への漏れ電流による誤った地絡判定
を防止できるようにしたもので、以下の構成を特徴とす
る。
【００１１】（１）接地極とレール間の電位差を利用し
て地絡を判定する接地継電器手段を備えた直流き電変電
所の地絡継電方式において、変電所から電車に給電する
負荷電流が一定値以下になる判定を前記接地継電器手段
の論理条件として設けたことを特徴とする。
て地絡を判定する接地継電器手段を備えた直流き電変電
所の地絡継電方式において、変電所から電車に給電する
負荷電流が一定値以下になる判定を前記接地継電器手段
の論理条件として設けたことを特徴とする。
【００１２】（２）接地極とレール間の電位差を利用し
て地絡を判定する接地継電器手段と、併設する交流き電
設備の交流地絡で動作する地絡継電器手段で前記接地継
電器手段の出力を抑止する直流き電変電所の地絡継電方
式において、変電所から電車に給電する負荷電流が一定
値以下になる判定を前記接地継電器手段の論理条件とし
て設けたことを特徴とする。
て地絡を判定する接地継電器手段と、併設する交流き電
設備の交流地絡で動作する地絡継電器手段で前記接地継
電器手段の出力を抑止する直流き電変電所の地絡継電方
式において、変電所から電車に給電する負荷電流が一定
値以下になる判定を前記接地継電器手段の論理条件とし
て設けたことを特徴とする。
【００１３】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施形態を示す
直流き電変電所の地絡判定の論理構成である。
直流き電変電所の地絡判定の論理構成である。
【００１４】同図の（ａ）は交流き電設備を併設しない
直流き電変電所の地絡継電方式に適用する場合である。
判定Ａはレールと大地間の電位差が一定値以上にある場
合を条件とし、判定Ｂはレールに対して大地側が正電位
にある場合を条件とする。これら判定ＡとＢは、従来の
接地継電器（６４Ｐ）８が備える論理になる。
直流き電変電所の地絡継電方式に適用する場合である。
判定Ａはレールと大地間の電位差が一定値以上にある場
合を条件とし、判定Ｂはレールに対して大地側が正電位
にある場合を条件とする。これら判定ＡとＢは、従来の
接地継電器（６４Ｐ）８が備える論理になる。
【００１５】これに加えて、本実施形態では、負荷電流
が一定値以下にある場合を条件とする判定Ｃを備えて地
絡事故判定を得る。
が一定値以下にある場合を条件とする判定Ｃを備えて地
絡事故判定を得る。
【００１６】以上の論理構成とする地絡継電器によれ
ば、判定Ａ〜Ｃの条件が同時成立したときのみ地絡判定
出力を得る。これにより、レールから大地への漏れ電流
（大地電流）が発生して変電所のレール電位を低下さ
せ、接地継電器８が設けられる大地とレール間に相対的
な電位差が生じ、判定Ａと判定Ｂが同時成立した場合に
も負荷電流が一定値判定以下にある判定Ｃが得られない
ときは、負荷電流に因る誤った判定として地絡判定の出
力を防止することができる。
ば、判定Ａ〜Ｃの条件が同時成立したときのみ地絡判定
出力を得る。これにより、レールから大地への漏れ電流
（大地電流）が発生して変電所のレール電位を低下さ
せ、接地継電器８が設けられる大地とレール間に相対的
な電位差が生じ、判定Ａと判定Ｂが同時成立した場合に
も負荷電流が一定値判定以下にある判定Ｃが得られない
ときは、負荷電流に因る誤った判定として地絡判定の出
力を防止することができる。
【００１７】図１の（ｂ）は交流き電設備を併設した直
流き電変電所の地絡継電方式に適用する場合である。こ
の直流き電変電所における地絡事故判定には、図１の
（ａ）の構成に加えて、交流地絡時に動作させる地絡継
電器（６４ＰＬ）による交流地絡判定Ｄを抑止条件とし
ている。
流き電変電所の地絡継電方式に適用する場合である。こ
の直流き電変電所における地絡事故判定には、図１の
（ａ）の構成に加えて、交流地絡時に動作させる地絡継
電器（６４ＰＬ）による交流地絡判定Ｄを抑止条件とし
ている。
【００１８】この場合も、負荷電流が一定値以下の判定
Ｃを条件とすることで、レールから大地への漏れ電流で
大地とレール間に相対的な電位差が生じ、判定Ａと判定
Ｂおよび判定Ｄが同時成立した場合にも負荷電流に因る
誤った判定として地絡判定の出力を防止することができ
る。
Ｃを条件とすることで、レールから大地への漏れ電流で
大地とレール間に相対的な電位差が生じ、判定Ａと判定
Ｂおよび判定Ｄが同時成立した場合にも負荷電流に因る
誤った判定として地絡判定の出力を防止することができ
る。
【００１９】なお、本発明は、き電変電所のディジタル
式の保護継電装置に１つの地絡継電器機能として設ける
場合にも適用できるもので、図１に示す各判定Ａ〜Ｄを
ディジタル演算で求め、それらの同時成立または抑止を
論理判定することで実現される。
式の保護継電装置に１つの地絡継電器機能として設ける
場合にも適用できるもので、図１に示す各判定Ａ〜Ｄを
ディジタル演算で求め、それらの同時成立または抑止を
論理判定することで実現される。
【００２０】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、直流き
電変電所の地絡事故を接地継電器で判定するにおいて、
その地絡判定条件に負荷電流が一定以下の論理条件を設
けたため、レールから大地への漏れ電流による誤った地
絡判定を防止できる。
電変電所の地絡事故を接地継電器で判定するにおいて、
その地絡判定条件に負荷電流が一定以下の論理条件を設
けたため、レールから大地への漏れ電流による誤った地
絡判定を防止できる。
【図１】本発明の実施形態を示す地絡判定の論理構成
図。
図。
【図２】従来の地絡継電方式を示す回路構成図。
【図３】直流き電変電所のレール電位分布と大地電流の
関係を示す図。
関係を示す図。
１…変圧器 ２…シリコン整流器 ３…レール ７…電車 ８…接地継電器 ９…交流の地絡継電器
Claims (2)
- 【請求項１】 接地極とレール間の電位差を利用して地
絡を判定する接地継電器手段を備えた直流き電変電所の
地絡継電方式において、 変電所から電車に給電する負荷電流が一定値以下になる
判定を前記接地継電器手段の論理条件として設けたこと
を特徴とする直流き電変電所の地絡継電方式。 - 【請求項２】 接地極とレール間の電位差を利用して地
絡を判定する接地継電器手段と、併設する交流き電設備
の交流地絡で動作する地絡継電器手段で前記接地継電器
手段の出力を抑止する直流き電変電所の地絡継電方式に
おいて、 変電所から電車に給電する負荷電流が一定値以下になる
判定を前記接地継電器手段の論理条件として設けたこと
を特徴とする直流き電変電所の地絡継電方式。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001073230A JP2002271972A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 直流き電変電所の地絡継電方式 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001073230A JP2002271972A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 直流き電変電所の地絡継電方式 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002271972A true JP2002271972A (ja) | 2002-09-20 |
Family
ID=18930685
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001073230A Pending JP2002271972A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 直流き電変電所の地絡継電方式 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002271972A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100567815B1 (ko) | 2004-07-07 | 2006-04-05 | 한국전력공사 | 직류 선로의 고장 판별 장치 |
| JP2009247155A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Railway Technical Res Inst | 高抵抗地絡検出方法及び装置 |
| JP2011053189A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Toshiba Corp | 直流電気鉄道の地絡検出装置 |
| WO2021232517A1 (zh) * | 2020-05-19 | 2021-11-25 | 中车唐山机车车辆有限公司 | 一种轨道列车的接地系统及轨道列车 |
-
2001
- 2001-03-15 JP JP2001073230A patent/JP2002271972A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100567815B1 (ko) | 2004-07-07 | 2006-04-05 | 한국전력공사 | 직류 선로의 고장 판별 장치 |
| JP2009247155A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Railway Technical Res Inst | 高抵抗地絡検出方法及び装置 |
| JP2011053189A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Toshiba Corp | 直流電気鉄道の地絡検出装置 |
| WO2021232517A1 (zh) * | 2020-05-19 | 2021-11-25 | 中车唐山机车车辆有限公司 | 一种轨道列车的接地系统及轨道列车 |
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