JP2002271902A - 車両駆動装置、及び電車システム - Google Patents

車両駆動装置、及び電車システム

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JP2002271902A
JP2002271902A JP2001072940A JP2001072940A JP2002271902A JP 2002271902 A JP2002271902 A JP 2002271902A JP 2001072940 A JP2001072940 A JP 2001072940A JP 2001072940 A JP2001072940 A JP 2001072940A JP 2002271902 A JP2002271902 A JP 2002271902A
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春樹 吉川
Yoshihiro Konishi
義弘 小西
Naoto Yoshinori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で軽量フィルタリアクトルの車両駆動装
置を提供する。 【解決手段】 フィルタリアクトル4に流れる電流は、
CT11で検出される。電流値検出回路12は平均値演
算回路13と接続されている。平均値演算回路13で
は、フィルタリアクトル4に流れた電流の平均値が演算
される。フィルタリアクトル4に流れた電流の平均値は
比較器14で所定のしきい値と比較される。比較器14
はしきい値設定回路15と接続され、設定されたしきい
値を越えてフィルタリアクトル4に電流が流れた場合
に、過熱検出信号を出力している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気車に搭載し
たフィルタリアクトルの保護を可能とする車両駆動装置
に関し、特に、車両駆動装置を搭載した複数の車両を編
成の中に含む電車システムに関する。
【0002】
【従来の技術】通常の電車システムは、車両駆動装置を
搭載した複数の車両を編成の中に含んで、回生ブレーキ
と発電ブレーキとを併用して走行する。
【0003】図11は、従来技術を説明する車両駆動装
置の一例を示す図である。図11において、車両駆動装
置は力行時には、架線1からパンタグラフ2、開閉器
3、フィルタリアクトル4を介して駆動装置であるイン
バータ5に電流が流れ、それぞれ電動機61〜64が駆
動される。回生ブレーキ時には、インバータ5からフィ
ルタリアクトル4、開閉器3、パンタグラフ2の経路で
架線1に電流が流れる。車輪7とフィルタリアクトル4
との間には、発電ブレーキ用の抵抗器8とスイッチング
素子9が直列に設けられている。
【0004】電車が力行動作と回生動作を繰り返すこと
で、フィルタリアクトル4には電流が流れる。フィルタ
リアクトル4に入力電流が流れると、その巻線抵抗の大
きさに基づいて熱損失が発生し、温度が上昇する。そこ
で従来は、フィルタリアクトル4は電車運用上の最大ケ
ースを想定して、フィルタリアクトル4が過熱しないよ
うにその容量を決定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、上述した
車両駆動装置を搭載した複数の車両を編成の中に含む電
車システムでは、電車運用上では稀にしか発生しない状
況を前提にフィルタリアクトルの容量を決定する必要が
あって、そのため、従来の車両駆動装置は大型で、重量
が大きくなるという問題があった。また、各車両ユニッ
トが全て健全であるという前提でフィルタリアクトルの
容量を決定した場合には、過負荷を検出したときに、フ
ィルタリアクトルに流れる電流を低減しなければ、フィ
ルタリアクトルが損傷するという問題もあった。
【0006】この発明の目的は、小型・軽量のフィルタ
リアクトルを適用した車両駆動装置を提供することにあ
る。また、この発明の別の目的は、フィルタリアクトル
の過熱を確実に検出することができる車両駆動装置、及
び電車システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、フィルタリアクトルとインバータ装置と電動機とを
備えた車両駆動装置が提供される。この車両駆動装置
は、前記フィルタリアクトルの過熱を検出する過熱検出
手段と、前記過熱検出手段により前記フィルタリアクト
ルの過熱が検出された場合に、前記フィルタリアクトル
に流れる電流を低減する電流低減手段とから構成され
る。
【0008】この車両駆動装置では、運用上の特殊な条
件でフィルタリアクトルの容量を決定するのではなく、
通常の運用において発生する責務でフィルタリアクトル
の容量を決定することができる。
【0009】また、車両駆動装置を搭載した複数の車両
を編成の中に含む電車システムが提供される。この電車
システムは、前記編成中の車両の一台以上の車両駆動装
置がカットアウトされた場合に、残りの車両における前
記フィルタリアクトルの過熱を検出するとともに、前記
フィルタリアクトルの電流を低減することによって、各
フィルタリアクトルの過熱を防止するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。 (第一の実施の形態)図1(A)は、フィルタリアクト
ルの過熱を検出するための保護装置を示すブロック図、
同図(B)は、その検出動作を説明する図である。ここ
では、フィルタリアクトルに流れた電流の平均値を演算
して、フィルタリアクトルの過熱を検出するようにして
いる。
【0011】図1(A)において、フィルタリアクトル
4に流れる電流は、CT11で検出される。電流値検出
回路12は平均値演算回路13と接続されていて、ここ
でフィルタリアクトル4に流れた電流の平均値が演算さ
れる。このフィルタリアクトル4に流れた電流の平均値
は、比較器14で所定のしきい値と比較される。比較器
14はしきい値設定回路15と接続され、設定されたし
きい値を越えてフィルタリアクトル4に電流が流れた場
合に、過熱検出信号を出力している。なお、パンタグラ
フ2、フィルタリアクトル4、インバータ5、電動機6
1〜64及び車輪7は、図11の従来例と同じである。
【0012】いま、フィルタリアクトル4に流れる電流
値をILとし、フィルタリアクトル4の抵抗成分の大き
さをRLとする。すると、フィルタリアクトル4で発生
する損失PLは、次の式(1)で表すことができる。
【0013】 PL=IL2×RL …(1) すなわち、フィルタリアクトル4で発生する損失PL
は、フィルタリアクトル4を流れる電流の二乗値とフィ
ルタリアクトル4の抵抗成分との積である。ここでは、
上述した式(1)で示すように、フィルタリアクトル4
で発生する損失(発熱量)がフィルタリアクトル4に流
れる電流値の二乗に比例することを利用して、車両駆動
装置における過負荷状態を検出している。
【0014】図1(B)では、横軸に時間tを、縦軸に
電流値ILを示している。平均値演算回路13におい
て、点線で示す入力電流を一定時間サンプルして、フィ
ルタリアクトル4に流れた電流の平均値を演算してい
る。この演算結果は、図1(B)では実線により示して
ある。比較器14では、この平均値が一点鎖線で示すし
きい値と比較され、過熱検出信号が出力される。
【0015】以上のように、ここに示す保護装置では、
フィルタリアクトル4に流れた電流の平均値が所定のし
きい値を超えたことで、フィルタリアクトル4の過熱状
態を知って、車両駆動装置における過負荷状態を検出で
きる。 (第二の実施の形態)図2(A)は、フィルタリアクト
ルに流れた電流の実効値を演算して、フィルタリアクト
ルの過熱を検出する保護装置を示すブロック図、同図
(B)は、その検出動作を説明する図である。
【0016】図2(A)において、フィルタリアクトル
4に流れる電流は、CT11によって検出される。電流
値検出回路12は実効値演算回路21と接続されてい
て、ここでフィルタリアクトル4に流れた電流の実効値
が演算される。このフィルタリアクトル4の実効電流の
大きさは、CT11で検出された電流値をILとしたと
き、この入力電流を二乗して、時間との積をとり、さら
にルート演算した値(IL2×t)1/2となる。この実効
値演算回路21の出力は、一次遅れ演算回路22に供給
され、一次遅れ演算結果が比較器14で所定のしきい値
と比較される。比較器14はしきい値設定回路15と接
続され、設定されたしきい値を越えてフィルタリアクト
ル4に電流が流れた場合に、過熱検出信号を出力してい
る。なお、パンタグラフ2、フィルタリアクトル4、イ
ンバータ5、電動機61〜64及び車輪7は、図11の
従来例と同じである。
【0017】図2(B)では、横軸に時間tを、縦軸に
一次遅れ補正されたフィルタリアクトル4の実効電流の
大きさを示している。点線で示す実効電流が実効値演算
回路21から出力されるとき、一次遅れ演算回路22で
はフィルタリアクトル4の熱時定数Tを元にして、1/
(1+sT)の一次遅れ演算が行われる。実効値演算結
果に対して熱時定数Tで一次遅れ演算した値を用いて過
熱検出を行うことにより、フィルタリアクトル4の温度
推定の演算精度を向上することができる。フィルタリア
クトル4に一定の実効電流が流れた場合でも、その熱時
定数で決まる時間だけ遅れて温度が上昇するからであ
る。一次遅れ演算結果は、図2(B)では実線により示
してある。比較器14では、この値が一点鎖線で示すし
きい値と比較され、過熱検出信号が出力される。
【0018】以上のように、第二の実施形態に示す保護
装置では、フィルタリアクトル4に流れた電流の実効値
が所定のしきい値を超えたことで、フィルタリアクトル
4の過熱状態を知って、車両駆動装置における過負荷状
態を検出できる。 (第三の実施の形態)図3(A)は、第二の実施形態で
の演算を簡略化した演算システムを示す保護装置を示す
ブロック図、同図(B)は、その検出動作を説明する図
である。
【0019】第二の実施形態では、実効値演算を行うこ
とによってフィルタリアクトル4の過負荷状態を検出し
ていたが、ここではルート演算を行わないで、単に二乗
演算だけで過熱状態を検知しようとするものである。図
2(A)と異なるのは、実効値演算回路21に代えて二
乗演算回路31を用いている点である。実効値演算が1
秒毎に行われるものとすれば、時間tとの掛け算も省略
される。
【0020】このように、フィルタリアクトル4を流れ
る電流値を二乗した値に対して、一次遅れ演算回路22
で一次遅れ演算した値を求め、比較器14で所定のしき
い値と比較するだけで、車両駆動装置における過負荷状
態を検出することができる。したがって、第二の実施形
態のものと比較して、フィルタリアクトル4の温度推定
の精度が向上するとともに、フィルタリアクトル4が過
熱したことの誤検出を低減できる。 (第四の実施の形態)従来は、図11に示すように開閉
器3によって力行モードから回生モードに切り換えてフ
ィルタリアクトル4に流れる電流方向が切り換えられ
て、車両駆動装置で駆動される電車の速度を低下させて
いた。回生モードに切り換えられた後に過熱検出手段に
よりフィルタリアクトル4の過熱が検出された場合、フ
ィルタリアクトル4に流れる電流を低減する電流低減手
段について説明する。
【0021】図4は、電流低減手段の構成を示す図であ
る。ここでは、図4(A)に示すような電力回生による
ブレーキモードだけでなく、同図(B)に示すような発
電ブレーキ(抵抗器8での電力消費によるブレーキ)モ
ードを選択可能にしている。発電ブレーキモードでは、
フィルタリアクトル4には回生電流が流れない。したが
って、フィルタリアクトル4での過熱が検出された場合
に、モード切り換え制御によって発電ブレーキモードを
選択することによって、フィルタリアクトル4の責務を
低減することができる。同図(C)には、電流低減手段
の構成を示している。フィルタリアクトル4の過熱検出
回路の構成は、第一乃至第三の実施形態のいずれであっ
てもよい。ここでは、モード切り換え制御が過熱検出信
号に基づいて実行され、フィルタリアクトル4の温度を
上昇させることなく、車両駆動装置における過負荷状態
に応じてブレーキモードが選択できる。
【0022】なお、ブレーキモードとしては空気ブレー
キを選択することも可能であり、抵抗器8による電力消
費に代えて空気ブレーキモードに切り換えるモード切り
換え制御によって、同様の責務の低減効果が得られる。 (第五の実施の形態)つぎに、力行モードを切り換え
て、フィルタリアクトル電流の低減を図るようにした電
流低減手段について説明する。
【0023】図5は、力行モードを切り換える方法を説
明する図である。同図(A)は、フィルタリアクトル電
流の低減がない場合の速度を実線にて示し、低減する場
合の速度を破線にて示している。同図(B)では、それ
ぞれ対応する出力トルクの状態を示している。また、同
図(C)では、フィルタリアクトル電流の状態を示して
いる。力行中にフィルタリアクトル4に流れる電流を低
減するには、インバータの出力トルクを減少させればよ
い。
【0024】電動機の出力Pは、出力Trと車両速度ω
との積であるから、フィルタリアクトル電流をI、入力
電圧をVとすると、 P=V×I=Tr×ω …(2) となる。したがって、入力電流Iは次の式(3)で示す
ように、インバータの出力トルクTrに比例する。
【0025】 I=Tr・ω/V …(3) 式(3)から、フィルタリアクトル4に流れる電流Iを
低減するには、Trを低下させればよい。
【0026】いま、電動機の回転数をNとすると、図5
(A)乃至(C)に示すように、時刻t0からt1まで
は定トルク領域、時刻t1からt2までは定出力領域、
時刻t2以降が特性領域であって、実線に示すトルクを
出力する場合をフィルタリアクトル4に流れる電流の低
減がない場合のパターンとする。これに対して、破線で
示すように、時刻t1で電動機のトルクを1/N2で低
下させることによって、力行時のフィルタリアクトル4
に流れる電流は時刻t1から1/Nで低下することにな
る。これにより、力行時にもフィルタリアクトル4の責
務の低減が図れる。
【0027】図5(D)には、電流低減手段の構成を示
している。フィルタリアクトル4の過熱検出回路の構成
は、第一乃至第三の実施形態のいずれであってもよい。
ここでは、モード切り換え制御が過熱検出信号に基づい
て実行され、フィルタリアクトル4の温度を上昇させる
ことなく、車両駆動装置における過負荷状態に応じて力
行モードが選択できる。 (第六の実施の形態)つぎに、上述した車両駆動装置を
搭載した複数の車両を編成の中に含む電車システムにつ
いて説明する。
【0028】すでに説明したように、従来のフィルタリ
アクトル4では、その容量を電車運用上の最大ケースで
決定することにより、フィルタリアクトル4を過熱しな
いようにしていた。このため、フィルタリアクトルが大
型で重くなるという課題があった。電車運用上、フィル
タリアクトルに流れる電流が増加するケースとしては、
次に示すユニット開放時がある。
【0029】図6は、6両1編成の電車の構成を示して
いる。このうち、車両Mは電動機によって車輪が駆動さ
れている電動車である。車両Tはトレーラ車両であり、
台車には電動機を取り付けていない。ここに示す6両編
成の電車は、4M2Tで構成された電車システムを構成
している。
【0030】ところで、1台の車両Mに取り付けてある
電動機を駆動するための電力変換装置が故障すると、3
M3Tの車両構成となる。2台の車両で電力変換装置が
故障した場合には、2M4Tの車両構成となる。電車の
推進力は、MT比の比率にしたがって低下する。そし
て、MT比が低下すれば、以下に述べる理由でフィルタ
リアクトルが過負荷状態になる。
【0031】図7は、運転モードを示す図である。車両
ユニットの開放によって2M4Tとなった場合でも、電
車が同じ時間で駅間を走行するためには、速度−時間曲
線における面積が同一とならなければならない。そのた
め、開放によって推進力が低下した場合には、低下した
割合に応じて力行時間が延びることになる。その結果、
フィルタリアクトルに流れる平均電流が増加する。駅間
での平均電流が増加した状態のままで運用を継続する
と、フィルタリアクトル自体の温度が上昇し、フィルタ
リアクトルは過熱状態に至る。
【0032】この実施の形態では、1台以上の車両の駆
動装置がユニット開放になったことから、フィルタリア
クトルの過熱発生を予測するようにした過熱検出手段に
ついて説明する。
【0033】図8は、各車両でフィルタリアクトルの過
熱を検出するための保護装置を示すブロック図である。
車両の駆動装置を構成する各電動機61〜64には、そ
れぞれ速度検出器71〜74が接続され、速度信号を加
速度検出回路75に出力している。加速度検出回路75
には、力行ノッチ信号と空転検出信号が供給され、力行
時に加速度を演算して出力している。比較器76は、演
算された加速度を所定のしきい値と比較するものであ
る。比較器76にはしきい値設定回路77が接続され、
加速度が低下して、設定されたしきい値を下回った場合
には、フィルタリアクトル4に過大な電流が流れたとし
て、過熱検出信号を出力している。
【0034】なお、パンタグラフ2、フィルタリアクト
ル4、インバータ5、電動機61〜64及び車輪7は、
図11の従来例と同じである。上述した構成の保護装置
では、フィルタリアクトル4の過熱が発生することを、
駆動装置がユニット開放になったことから予測できる。
すなわち、電車の場合には力行ノッチに合わせてトルク
が対応することになっている。故障などにより、健全ユ
ニットの数が低下した場合、直接に加速度に反映され
る。トルク立ち上げが完了した時点から定出力になるま
での定トルク領域において、加速度αは次式(4)で示
される。
【0035】 α=Tr/M …(4) ここで、Mは車両の質量、Trはトルクである。定トル
ク領域において、たとえば健全ユニット数が1/2にな
った場合に加速度も1/2になることから、定トルク流
域での加速度からユニット開放が発生したことを検出す
ることが可能である。加速度信号は、上述したように電
動機に取り付けた速度センサなどによって速度信号を得
て、それを微分すれば得られる。推進力が例えば半減し
たことを検出するものとすれば、電車の性能から決まる
加速度を1とした場合に1乃至1/2の間のしきい値を
設定し、このしきい値と演算によって求めた加速度とを
比較して、過熱検出信号を出力すればよい。上述した実
施の形態では、車両の空転制御信号を比較器76に入力
しておいて、空転制御中に所定のトルクを下回った場合
には加速度の演算を行わないで、演算精度を向上させる
ようにしている。 (第七の実施の形態)つぎに、ユニット間でユニット故
障信号を相互に伝え合って、過熱を予測する電車システ
ムについて説明する。
【0036】図9は、車両駆動装置を搭載した4台の車
両ユニットM1〜M4を編成の中に含む電車システムを
示す図である。各車両ユニット間で、他の車両ユニット
での故障信号を相互に伝え合うように構成され、例えば
車両ユニットM1では自己の故障信号を他の車両ユニッ
トM2〜M4に停止情報として伝送するとともに、これ
らの車両ユニットM2〜M4からの故障信号を、車両の
停止情報として受け取っている。
【0037】故障停止した車両ユニットが2台以上とな
り、健全なユニット数が残り2台以下となった場合に、
推進力は半分以下に低減し、力行時間が増加するため、
フィルタリアクトル4は過負荷状態となって過熱する恐
れがあるものとする。ここで車両ユニットM1の過熱検
出回路90は、3つのアンドゲート91〜93と1つの
オアゲート94から構成された論理回路である。この過
熱検出回路90では、2台以上の車両ユニットが故障停
止した場合に、オアゲート94からの出力信号によって
フィルタリアクトル4の過熱を検出することができる。 (第八の実施の形態)つぎに、ユニット間でユニット開
放信号を相互に伝え合って、過熱を予測する電車システ
ムについて説明する。
【0038】図10は、車両駆動装置を搭載した4台の
車両ユニットM1〜M4を編成の中に含む電車システム
を示す図である。各車両ユニット間で、他の車両ユニッ
トでの開放信号を相互に伝え合うように構成され、例え
ば車両ユニットM1では自己の開放信号を他の車両ユニ
ットM2〜M4に停止情報として伝送するとともに、こ
れらの車両ユニットM2〜M4からの開放信号を停止情
報として受け取っている。
【0039】第七の実施形態と同様に、故障停止した車
両ユニットが2台以上となり、健全なユニット数が残り
2台以下となった場合に、推進力は半分以下に低減し、
力行時間が増加するため、フィルタリアクトルは過負荷
状態となって過熱する恐れがあるものとする。ここで、
車両ユニットM1の過熱検出回路100は、3つのアン
ドゲート91〜93と1つのオアゲート94から構成さ
れた論理回路である。この過熱検出回路100では、2
台以上の車両ユニットが故障停止した場合に、オアゲー
ト94からの出力信号によってフィルタリアクトルの過
熱を検出することができる。
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明の電車
システムによれば、運用上の特殊な条件でフィルタリア
クトルの容量を決定するのではなく、通常の運用におい
て、発生する責務でフィルタリアクトルの容量を決定す
ることができる。したがって、フィルタリアクトルの小
型化、軽量化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルタリアクトルの過熱を検出するための保
護装置を示すブロック図である。
【図2】(A)は、フィルタリアクトルに流れた電流の
実効値を演算して、フィルタリアクトルの過熱を検出す
る保護装置を示すブロック図、(B)はその検出動作を
説明する図である。
【図3】(A)は演算を簡略化した演算システムを示す
保護装置を示すブロック図、(B)はその検出動作を説
明する図である。
【図4】フィルタリアクトルに流れる電流を低減するた
めに、ブレーキモード切替を行う方法を説明する図であ
る。
【図5】力行モードを切り換える方法を説明する図であ
る。
【図6】6両1編成の電車の構成を示す図である。
【図7】運転モードを示す図である。
【図8】各車両でフィルタリアクトルの過熱を検出する
ための保護装置を示すブロック図である。
【図9】第七の実施形態の電車システムを示す図であ
る。
【図10】第八の実施形態の電車システムを示す図であ
る。
【図11】従来技術を説明する車両駆動装置の一例を示
す図である。
【符号の説明】
11…CT 12…電流値検出回路 13…平均値演算回路 14…比較器 15…しきい値設定回路 21…実効値演算回路 22…一次遅れ演算回路 31…二乗演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 義弘 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 義則 直人 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 5H115 PA00 PC01 PG01 PI01 PU01 PV09 QI03 QI04 QI08 QN09 SE03 SL02 TO05 TO12 TU12 TZ09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルタリアクトルとインバータ装置と
    電動機とを備えた車両駆動装置において、 前記フィルタリアクトルの過熱を検出する過熱検出手段
    と、 前記過熱検出手段により前記フィルタリアクトルの過熱
    が検出された場合に、前記フィルタリアクトルに流れる
    電流を低減する電流低減手段と、 を備えたことを特徴とする車両駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記過熱検出手段は、 前記フィルタリアクトルに流れた電流の平均値を演算
    し、該電流の平均値が所定のしきい値を超えたことで前
    記フィルタリアクトルの過熱を検出するものであること
    を特徴とする請求項1記載の車両駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記過熱検出手段は、 前記フィルタリアクトルに流れた電流の実効値を演算
    し、該電流の実効値を前記フィルタリアクトルの熱時定
    数で一次遅れ演算して得られた値が、所定のしきい値を
    超えたことで前記フィルタリアクトルの過熱を検出する
    ものであることを特徴とする請求項1記載の車両駆動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記過熱検出手段は、 前記フィルタリアクトルに流れた電流の二乗値と時間と
    を掛け算した値を演算し、該値を前記フィルタリアクト
    ルの熱時定数で一次遅れ演算して得られた値が、所定の
    しきい値を超えたことで前記フィルタリアクトルの過熱
    を検出するものであることを特徴とする請求項1記載の
    車両駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記電流低減手段は、 前記フィルタリアクトルにおける回生ブレーキを停止し
    て、発電ブレーキに切り換えるものであることを特徴と
    する請求項1記載の車両駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記電流低減手段は、 前記フィルタリアクトルにおける回生ブレーキを停止し
    て、空気ブレーキに切り換えるものであることを特徴と
    する請求項1記載の車両駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記電流低減手段は、 力行時の前記インバータ装置のトルク出力を低下させる
    ものであることを特徴とする請求項1記載の車両駆動装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の車両駆動装置を搭載した
    複数の車両を編成の中に含む電車システムにおいて、 前記編成中の車両の一台以上で車両駆動装置がカットア
    ウトされた場合に、前記フィルタリアクトルの過熱を検
    出するとともに、前記フィルタリアクトルの電流を低減
    することによって、残りの車両における各フィルタリア
    クトルの過熱を防止したことを特徴とする電車システ
    ム。
  9. 【請求項9】 前記過熱検出手段は、 複数の車両間で故障信号を授受し、該故障信号によって
    故障停止している車両数を検出して、各車両で前記フィ
    ルタリアクトルの過熱を検出するものであることを特徴
    とする請求項8記載の電車システム。
  10. 【請求項10】 前記過熱検出手段は、 さらに前記電動機に取り付けた速度センサと、前記速度
    センサで検出した走行速度を微分演算して加速度を求め
    る微分回路とを備え、 前記車両毎に加速度が所定加速度値以下になったことで
    前記フィルタリアクトルの過熱を検出することを特徴と
    する請求項9記載の電車システム。
  11. 【請求項11】 前記過熱検出手段は、 複数の車両間で故障により車両駆動装置を開放したこと
    を示すユニット開放信号を授受し、該ユニット開放信号
    によって故障停止している車両数を検出して、各車両で
    前記フィルタリアクトルの過熱を検出するものであるこ
    とを特徴とする請求項8記載の電車システム。
  12. 【請求項12】 前記過熱検出手段は、 さらに前記電動機に取り付けた速度センサと、前記速度
    センサで検出した走行速度を微分演算して加速度を求め
    る微分回路とを備え、 前記車両毎に加速度が所定加速度値以下になったことで
    前記フィルタリアクトルの過熱を検出することを特徴と
    する請求項11記載の電車システム。
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