JP2003274508A - 車 両 - Google Patents

車 両

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JP2003274508A
JP2003274508A JP2002067232A JP2002067232A JP2003274508A JP 2003274508 A JP2003274508 A JP 2003274508A JP 2002067232 A JP2002067232 A JP 2002067232A JP 2002067232 A JP2002067232 A JP 2002067232A JP 2003274508 A JP2003274508 A JP 2003274508A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの回転数が急変したときでもモータの
過出力を防止する。 【解決手段】 車両の駆動輪に動力を入出力するモータ
の駆動軸の回転加速度AXが大きくなるほど許容できる
モータの出力変化率dP/dtの範囲が狭くなるように
上限値Uと下限値Lとを設定する。そして、モータ出力
変化dP/dtが設定された上限値Uと下限値Lとから
定まる許容範囲内に収まるようにモータのトルク指令値
を修正し、この修正されたトルク指令値に相当するトル
クがモータから出力されるようにモータを駆動制御す
る。モータの回転加速度AXが大きくなるほどモータの
出力変化率dP/dtの許容範囲を狭く設定するのは、
駆動輪のスリップ時のように回転加速度AXが大きくな
る状況ではモータからの出力が過大となる傾向があるこ
とに基づいている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に関し、詳し
くは、電動機からの動力を用いて走行可能な車両に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両としては、駆動輪の
車軸に動力を入出力する電動機を備えるものが提案され
ている。この車両では、アクセルペダルの踏み込み量あ
るいはブレーキペダルの踏み込み量と電動機の回転数と
に基づいて電動機から出力すべきトルクの指令値として
のトルク指令を算出し、この算出されたトルク指令に応
じたトルクが電動機から出力されるように電動機を駆動
制御している。ここで、電動機のトルク指令を算出する
際には、電動機の回転数に相当する信号からトランスア
スクルの振動(アクセル応答に伴う寄生振動)などに起
因する振動成分を抑制するため、なまし処理を行なうの
が通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした車両において
は、前述のなまし処理により電動機の回転数の測定に遅
れが生じトルク指令の演算に遅れが生じる。即ち、トル
ク指令の演算は実際の電動機の回転数ではなくそれ以前
の電動機の回転数に基づいて行なわれることになるか
ら、例えば、車両のスリップ時のように電動機の回転数
が急激に変化する状況では、電動機から意図しない過大
なトルクが出力される場合があるという問題があった。
こうした状況は、電動機に電力供給する二次電池の過放
電を招き、二次電池から電動機に至る電気系統のシステ
ムに悪影響を与えるおそれもある。
【0004】本発明の車両は、こうした問題を解決し、
電動機から駆動輪に動力を伝達する駆動軸の回転速度に
急激な変化が生じたときでもより適切に電動機の出力を
制御することを目的の一つとする。
【0005】なお、本出願人は、電気自動車の駆動輪の
スリップ時に走行用の電動機の出力を制限する技術を特
願平8−229682号に提案している。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の車両は、上述の目的を達成するために以下の手段
を採った。
【0007】本発明の第1の車両は、電動機からの動力
を用いて走行可能な車両であって、前記電動機から前記
車両の駆動輪に動力を伝達する駆動軸の回転加速度を測
定する加速度測定手段と、該測定された回転加速度に応
じて該電動機の出力変化の許容範囲を設定する許容範囲
設定手段と、前記電動機の出力変化が前記許容範囲設定
手段により設定された許容範囲内となるよう前記電動機
を駆動制御する制御手段とを備えることを要旨とする。
【0008】この本発明の第1の車両では、許容範囲設
定手段が、駆動軸の回転加速度を測定する加速度測定手
段により測定された回転加速度に応じて電動機の出力変
化の許容範囲を設定し、制御手段が、電動機の出力変化
が許容範囲設定手段により設定された許容範囲内となる
よう電動機を駆動制御する。すなわち、駆動軸の回転加
速度に応じて電動機の出力変化の許容範囲が設定される
から、駆動軸の回転加速度に応じてより適切に電動機の
出力を制御することができる。
【0009】こうした本発明の第1の車両において、前
記許容範囲設定手段は、前記回転加速度が大きいほど前
記許容範囲を狭く設定する手段であるものとすることも
できる。こうすれば、電動機の回転加速度が小さいとき
には電動機の大きな出力変化を許容し、電動機の回転加
速度が大きいときには電動機の大きな出力変化を許容し
ないから、駆動軸の回転速度の変化が小さいときの電動
機の出力の応答性能を確保しつつも駆動軸の回転速度の
急激な変化に対して適切に電動機からの出力を制御する
ことができる。
【0010】あるいは、本発明の第1の車両において、
前記許容範囲設定手段は、前記回転加速度が所定の閾値
を超えたときに前記許容範囲を狭く設定する手段である
ものとすることもできる。この態様の本発明の車両にお
いて、前記許容範囲設定手段は、前記回転加速度が前記
所定の閾値を超えたときに前記許容範囲を略零に設定す
る手段であるものとすることもできる。こうすれば、駆
動軸の回転速度の急激な変化に対してモータからの過度
な出力をより確実に防止することができる。また、本発
明の車両において、前記所定の閾値は、前記駆動輪がス
リップ状態にあると予測される回転加速度であるものと
することもできる。
【0011】また、上記各態様の本発明の第1の車両に
おいて、前記制御手段は、前記電動機がトルク指令に相
当するトルクを出力すると該電動機の出力変化が前記許
容範囲外となるとき、前記電動機の出力変化が該許容範
囲内となるよう前記トルク指令を修正して前記電動機を
駆動制御する手段であるものとすることもできる。
【0012】本発明の第2の車両は、電動機からの動力
を用いて走行可能な車両であって、前記車両の駆動輪の
スリップの有無を検出するスリップ検出手段と、該スリ
ップ検出手段により前記駆動輪のスリップが検出された
とき、該スリップ前後の前記電動機の出力変化が所定の
許容範囲内となるよう前記電動機を駆動制御する制御手
段とを備えることを要旨とする。
【0013】この本発明の第2の車両では、車両の駆動
輪のスリップの有無を検出するスリップ検出手段により
駆動輪のスリップが検出されたとき、制御手段が、スリ
ップ前後の電動機の出力変化が所定の許容範囲内となる
よう電動機を駆動制御する。即ち、駆動輪がスリップし
ているときの電動機の出力変化に制限を加えることによ
り、駆動輪のスリップに起因して電動機に過大な出力が
なされるのを防止することができる。
【発明の他の態様】本発明は、上述の態様の他、以下の
態様をとることも可能である。
【0014】第1の態様は、電動機からの動力を用いて
走行可能な車両における該電動機を駆動制御する方法で
あって、前記電動機からの前記車両の駆動力に動力を伝
達する駆動軸の回転加速度を測定し、該測定された回転
加速度に応じて該電動機の出力変化の許容範囲を設定
し、前記電動機の出力変化が前記設定された許容範囲内
となるよう該電動機を駆動制御することを要旨とする。
【0015】第2の態様は、電動機からの動力を用いて
走行可能な車両における該電動機を駆動制御する方法で
あって、前記車両の駆動輪のスリップの有無を検出し、
前記駆動輪のスリップが検出されたとき、該スリップ前
後の前記電動機の出力変化が所定の許容範囲内となるよ
う前記電動機を駆動制御することを要旨とする。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である
車両20の構成の概略を示す構成図である。実施例の車
両20は、図示するように、ディファレンシャルギヤ4
2を介して駆動輪46,47に動力を入出力するモータ
22と、このモータ22との間で電力をやりとりするバ
ッテリ24と、バッテリ24からの電力をモータ22の
駆動に適した電力に変換してモータ22に出力するイン
バータ26と、インバータ26の駆動制御することによ
りモータ22を駆動制御するモータ用電子制御ユニット
(以下、モータECUという)30、装置全体をコント
ロールする車両用電子制御ユニット(以下、車両ECU
という)50とを備える。
【0017】モータ22は、例えば、外表面に永久磁石
が貼り付けられたロータと、三相コイルが巻回されたス
テータとからなるPM型の同期発電電動機として構成さ
れている。モータ22の駆動軸23はディファレンシャ
ルギヤ42を介して駆動輪46,47の車軸44に接続
されており、モータ22の駆動より車両20の推進力を
得ることができる。また、モータ22は発電電動機とし
て構成されているから、車両20の制動動力を利用して
モータ22に動力を入力すれば、モータ22により発電
することができる。
【0018】インバータ26は、6つのスイッチング素
子から構成されている。この6つのスイッチング素子
は、バッテリ24からの電力ラインにおける正負極母線
に対してソース側とシンク側となるよう2個ずつペアで
配置されており、各ペアにおけるスイッチング素子同士
の接続点にモータ22の三相コイルの各々が接続されて
いる。したがって、各々対をなすスイッチング素子のオ
ン時間の割合を制御することにより、モータ22の三相
コイルに回転磁界を形成でき、モータ22を回転駆動す
ることができる。
【0019】バッテリ24は、例えば、リチウムイオン
系やニッケル水素系などの充放電可能な二次電池として
構成されている。
【0020】モータ22の駆動制御を担うモータECU
30は、CPU32を中心としたマイクロプロセッサと
して構成されており、CPU32の他に処理プログラム
を記憶したRAM34と、一時的にデータを記憶するR
OM36と、図示しない入出力ポートおよび通信ポート
とを備える。このモータECU30には、モータ22の
駆動軸23の回転角を検出する回転角センサ60からの
モータ22の回転角θや図示しない電流センサからのモ
ータ22の三相コイルの各相に流れる各相電流,図示し
ない電流センサからのバッテリ24を流れる充放電電流
などが入力ポートを介して入力されており、モータEC
U30からは、インバータ26のスイッチング素子への
スイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力さ
れている。また、モータECU30は、車両ECU50
と通信しており、車両ECU50からの制御信号(例え
ば、トルク指令などの信号)に基づいてモータ22を駆
動制御すると共に必要に応じてモータ22の運転状態に
関するデータを車両ECU40に出力する。
【0021】車両ECU50も、図示しないがCPUを
中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、
CPUの他に処理プログラムを記憶したROM,一時的
にデータを記憶するRAM,入出力ポートおよび通信ポ
ートを備える。この車両ECU40には、駆動輪46,
47の車輪速を検出する車輪速センサ66,67からの
車輪速Vr,Vl,アクセルペダル61の踏み込み量を
検出するアクセルペダルポジションセンサ62からのア
クセルペダルポジションAP,ブレーキペダル63の踏
み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ6
4からのブレーキペダルポジションBPなどが入力ポー
トを介して入力されている。
【0022】こうして構成された実施例の車両20の動
作、特に、モータECU30によりモータ22を駆動制
御する際の動作について説明する。図2は、実施例の車
両20のモータECU30により実行されるモータ駆動
制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。この
ルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行される。
【0023】モータ駆動制御ルーチンが実行されると、
モータECU30のCPU32は、まず、車両ECU5
0により演算され通信により入力されたモータ22のト
ルク指令T*,回転角センサ60からのモータ22の回
転角θを読み込む処理を行なう(ステップS100)。
ここで、モータ22のトルク指令T*の演算は、アクセ
ルペダルポジションセンサ62により検出されたアクセ
ルペダルポジションAPとブレーキペダルポジションセ
ンサ64により検出されたブレーキペダルポジションB
Pと回転角センサ60により検出された回転角θに基づ
いて算出されるモータ22の回転数N(あるいは、車輪
速センサ66,67により検出された車輪速Vr,Vl
に基づいて算出されるモータ22の回転数N)とに基づ
いて車両ECU40によって行なわれ、実施例では、ア
クセルペダルポジションAPとブレーキペダルポジショ
ンBPと回転数Nとトルク指令T*との関係を実験など
により求めてマップとして車両用ECU50のROMに
記憶しておき、アクセルペダルポジションAPとブレー
キペダルポジションBPと回転数Nとが与えられるとマ
ップから対応するモータ22のトルク指令T*が導出さ
れるものとした。このマップの一例を図3に示す。
【0024】続いて、読み込んだモータ22の回転角θ
を微分して得られる角速度からモータ22の回転数Nを
計算し(ステップS102)、計算された回転数Nを微
分してモータ22の回転加速度AXを計算する(ステッ
プS104)。回転角θの微分は、実際には読み込んだ
回転角θと前回のルーチンで読み込んだ前回回転角θと
の偏差を本ルーチンの実行時間間隔Δtで除することに
より行なうものとし、回転数Nの微分は、今回のルーチ
ンで計算された回転数Nと前回のルーチンで計算された
回転数Nとの偏差を本ルーチンの実行時間間隔Δtで除
することにより行なうものとした。モータ22の回転加
速度AXが計算されると、この回転加速度AXに基づい
て許容できるモータ22の出力Pの変化率dP/dtの
上限値U(正の出力すなわち駆動出力の変化率の上限
値)と下限値L(負の出力すなわち回生出力の変化率の
上限値)を設定する処理を行なう(ステップS10
6)。この処理は、許容できるモータ22の出力の変化
率dP/dtの範囲(許容範囲)を設定する処理であ
る。実施例では、モータ22の回転加速度AXとモータ
22の出力変化率dP/dtの上限値Uと下限値Lとの
関係を実験などにより求めてマップとしてROM36に
記憶しておき、回転加速度AXが与えられるとマップか
ら対応する上限値Uと下限値Lを導出するものとした。
このマップの一例を図4に示す。このマップでは、図4
に示すように、回転加速度AXの絶対値が大きくなるほ
ど許容範囲(上限値Uと下限値Lとの間隔)が狭くなる
ように設定されている。この理由を以下に説明する。
【0025】車両用ECU50では、アクセルペダルポ
ジションAP(ブレーキペダルポジションBP)と回転
数Nとに基づいてモータ22のトルク指令T*を算出す
る際、回転数Nに相当する信号から通常トランスアスク
ルの振動(アクセル応答に伴う寄生振動)などの振動成
分を抑制するためなまし処理が行なわれる。このなまし
処理を行なうと、その分回転数Nの入力が遅れ車両用E
CU50でのトルク指令T*の演算が遅れるから、トル
ク指令T*は若干の遅れを伴ってモータECU30に入
力されることになる。このため、例えば、図5に示すよ
うに、車両20の駆動輪46,47がスリップした場合
などのようにモータ22の回転軸23の回転数Nが値N
0から値N1へと急上昇した場合、アクセルペダルポジ
ションAP(ここでは、75%)と回転数Nとに応じて
導出されるトルク指令T*は、なまし処理による回転数
Nの入力の遅れにより、本来回転数N1に対応する値T
1であるべきにも拘わらず回転数N0近傍に対応する値
T0近傍として導出されることがある。この結果、この
値T0近傍をトルク指令としてモータECU30に出力
してモータ22を制御したとき、モータ22から過大な
動力が出力されてしまう。同時にバッテリ24も過放電
するから例えばバッテリ24自体の寿命や図示しないバ
ッテリ24とインバータ26とを継断するリレーなどに
悪影響を与えてしまう。これら影響は、回転数Nの変化
が大きくなるほど、即ち回転加速度AXが大きくなるほ
ど大きなものとして現われる。したがって、回転加速度
AXが大きくなるほどモータ22の出力変化率dP/d
tの許容範囲を狭く設定し、モータ22の出力の変化率
dP/dtをこの許容範囲内に強制的に制限することに
より、モータ22の過出力やバッテリ24の過放電を防
止できるのである。
【0026】こうしてモータ22の出力変化率dP/d
tの上限値Uと下限値Lが設定されると、この上限値U
と下限値Lとから許容できるモータ22のトルクの上限
値TUrefと下限値TLrefとを設定する処理を行
なう(ステップS108)。以下に、上限値TUref
と下限値TLrefとを設定する処理について説明す
る。
【0027】いま、モータ22の出力をP,モータ22
のトルク指令をT*,モータ22の駆動軸23の回転数
をNとすると、モータ22の出力Pは次式(1)で示さ
れる。
【0028】P=T*×N (1)
【0029】式(1)を時間tで微分すると、次式
(2)を得る。
【0030】 dP/dt=T*×dN/dt+N×dT*/dt (2)
【0031】一方、モータ22の出力変化率dP/dt
は、ステップS106で設定された上限値Uと下限値L
との間の許容範囲内に収まればよいから、次式(3)が
成立する。
【0032】L≦dP/dt≦U (3)
【0033】式(3)に式(2)を代入すると次式
(4)を得る。
【0034】 L≦T*×dN/dt+N×dT*/dt≦U (4)
【0035】これを変形すると、次式(5)を得る。
【0036】 (L−T*×dN/dt)/N≦dT*/dt≦(U−T*×dN/dt)/ N (5)
【0037】ここで、例えば、前回のルーチンで読み込
まれたトルク指令を前回T*とし、本ルーチンの実行の
時間間隔をΔtとすると、式(5)から次式(6)を得
る。
【0038】 前回T*+Δt・(L−前回T*×AX)/N≦T*≦ 前回T*+Δt・(U−前回T*×AX)/N (6)
【0039】従って、式(6)によりモータ22のトル
クの上限値TUrefと下限値TLrefは、次式
(7),(8)のように設定することができる。
【0040】 TUref=前回T*+Δt・(U−前回T*×AX)/N (7) TLref=前回T*+Δt・(L−前回T*×AX)/N (8)
【0041】こうしてモータ22のトルク指令の上限値
TUrefと下限値TLrefとが設定されると、ステ
ップS100で読み込んだトルク指令T*が上限値TU
refと下限値TLrefとにより定まる許容範囲に収
まるか否かを判定し(ステップS110)、収まると判
定されたときにはトルク指令T*の修正は必要ないと判
断し読み込んだトルク指令T*でモータ22を駆動制御
して(ステップS116)本ルーチンを終了する。一
方、読み込んだトルク指令T*が下限値TLref未満
であると判定されたときには、トルク指令T*を下限値
TLrefに修正し(ステップS112)、トルク指令
T*が上限値TUrefを超えると判定されたときに
は、トルク指令T*を上限値TUrefに修正し(ステ
ップS114)、各々修正されたトルク指令T*でモー
タ22を駆動制御して(ステップS116)本ルーチン
を終了する。モータ22の駆動制御は、具体的には、モ
ータ22のトルク指令T*からモータ22の三相コイル
の各相に印加すべき電流指令を演算し、この電流指令と
前述の図示しない電流センサにより検出されたモータ2
2の三相コイルの各相電流とに基づいてモータ22の三
相コイルの各相に印加すべき電圧指令を演算し、電圧指
令に基づいてインバータ26のスイッチング素子を駆動
するPWM制御信号を生成してインバータ26に出力す
ることにより行なわれる。
【0042】以上説明した実施例の車両20によれば、
モータECU30は、モータ22の出力変化率dP/d
tがモータ22の駆動軸23の回転加速度AXに応じて
設定された上限値Uと下限値Lとから定まる許容範囲内
に収まるように車両用ECU50から読み込んだトルク
指令T*を修正してモータ22を駆動制御するから、駆
動輪46,47のスリップ時のように回転加速度AXが
大きな値となる状況に対してもより適切なモータ22の
出力制御を行なうことができ、モータ22の過出力やバ
ッテリ24の過充放電を防止することができる。しか
も、モータ22の出力変化率dP/dtの許容範囲は回
転加速度AXが大きいほど狭い範囲として設定すること
により、回転加速度AXが小さいときにはモータ22か
らの大きな出力変化を許容するから、回転加速度AXが
小さいとき即ち駆動輪46,47がグリップしていると
きのモータ22の十分な出力応答性を確保することがで
きる。
【0043】実施例の車両20では、モータ22の出力
変化率dP/dtの許容範囲をモータ22の回転加速度
AXが大きいほど狭い範囲として設定するものとした
が、モータ22の出力変化率dP/dtの許容範囲(上
限値Uおよび下限値L)を所定の回転加速度、例えば駆
動輪46,47にスリップが生じると予測される回転加
速度を閾値として狭くなるように設定するものとしても
構わない。この場合におけるモータ22の回転加速度A
Xとモータ22の出力変化率dP/dtの上限値Uと下
限値Lとの関係示すマップを図6に例示する。この図6
のマップでは、モータ22の回転加速度AXが閾値AX
refを超えるとモータ22の出力変化率dP/dtの
許容範囲を零、即ちモータ22の出力変化を一切許容し
ないものとしたが、許容範囲に若干の幅をもたせるもの
としても構わないことは勿論である。なお、この例で
は、モータ22の回転加速度AXが閾値AXrefを超
えるときに駆動輪46,47のスリップの発生を判定す
るものとしたが、例えば、モータからの動力が伝達され
る駆動輪の回転数とモータからの動力が伝達されない車
輪の回転数とを各々検出し、駆動輪と車輪の回転数差が
所定回転数差以上のときに駆動輪のスリップの発生を判
定するものとしても構わない。
【0044】実施例の車両20では、モータ22の出力
変化率dP/dtの許容範囲をモータ22の回転加速度
AXが大きいほど狭い範囲として設定するものとした
が、モータ22の回転加速度AXが大きいときでもモー
タ22の回転が増速側(力行)から減速側(回生)に移
行している場合や減速側から増速側に移行している場合
では許容範囲を狭く設定しないものとしてもよい。
【0045】実施例の車両20では、モータ22の回転
加速度AXに基づいてモータ22の出力変化率dP/d
tの許容範囲を設定するものとしたが、モータの回転加
速度AXに加えて現在のモータの出力なども考慮してモ
ータの出力変化率dP/dtの許容範囲を設定するもの
としても構わない。例えば、モータの回転加速度AXが
大きいほどモータの出力変化率dP/dtの許容範囲を
狭く設定する一方で現在のモータの出力が小さいほどモ
ータの出力変化率dP/dtの許容範囲を広く設定する
ものとしてもい。
【0046】実施例の車両20では、回転加速度AXを
用いてモータ22の出力変化率dP/dtの許容範囲や
モータ22のトルク指令の許容範囲を設定するものとし
たが、角加速度を用いて出力変化率dP/dtの許容範
囲やトルク指令の許容範囲を設定するものとしてもよ
い。
【0047】実施例の車両20では、車両走行のための
動力源となるモータとして三相交流により駆動する同期
型発電電動機を用いたが、車両走行用として用いること
ができれば誘導型の電動機などいかなるタイプの電動機
を用いるものとしても構わない。
【0048】実施例の車両20では、モータ22の動力
を用いて走行する電気自動車に適用するものとしたが、
少なくともモータを動力源の一部として利用する自動車
であれば電気自動車に限られずその他のハイブリッド自
動車に適用するものとしても構わない。
【0049】実施例の車両20では、モータ22の電力
源として二次電池を用いるものとしたが、二次電池の代
わりに燃料電池を電力源として用いるものとしてもよ
く、二次電池と燃料電池とを併用するものとしてもよ
い。
【0050】以上、本発明の実施の形態について実施例
を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である車両20の構成の概
略を示す構成図である。
【図2】 実施例の車両20のモータECU30により
実行されるモータ駆動制御ルーチンの一例を示すフロー
チャートである。
【図3】 アクセルペダルポジションAPとブレーキペ
ダルポジションBPと回転数Nとトルク指令T*との関
係を示すマップである。
【図4】 モータ22の回転加速度AXとモータ22の
出力変化率dP/dtの上限値Uと下限値Lとの関係を
例示するマップである。
【図5】 モータ22の回転数Nの急変時にモータ22
のトルク指令*を算出する様子を説明する説明図であ
る。
【図6】 モータ22の回転加速度AXとモータ22の
出力変化率dP/dtの上限値Uと下限値Lとの関係の
他の例を示すマップである。
【符号の説明】
20 車両、22 モータ、24 バッテリ、26 イ
ンバータ、30 モータECU、32 CPU,34
ROM、36 RAM、42 ディファレンシャルギ
ヤ、44 車軸、46,47 駆動輪、50 車両用E
CU、60 回転角センサ、61 アクセルペダル、6
2 アクセルペダルポジションセンサ、63 ブレーキ
ペダル、64 ブレーキペダルポジションセンサ、6
6,67 車輪速センサ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機からの動力を用いて走行可能な車
    両であって、 前記電動機から前記車両の駆動輪に動力を伝達する駆動
    軸の回転加速度を測定する加速度測定手段と、 該測定された回転加速度に応じて該電動機の出力変化の
    許容範囲を設定する許容範囲設定手段と、 前記電動機の出力変化が前記許容範囲設定手段により設
    定された許容範囲内となるよう前記電動機を駆動制御す
    る制御手段とを備える車両。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両であって、 前記許容範囲設定手段は、前記回転加速度が大きいほど
    前記許容範囲を狭く設定する手段である車両。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車両であって、 前記許容範囲設定手段は、前記回転加速度が所定の閾値
    を超えたときに前記許容範囲を狭く設定する手段である
    車両。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の車両であって、 前記許容範囲設定手段は、前記回転加速度が前記所定の
    閾値を超えたときに前記許容範囲を略零に設定する手段
    である車両。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の車両であって、 前記所定の閾値は、前記駆動輪がスリップ状態にあると
    予測される回転加速度である車両。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれか記載の車両で
    あって、 前記制御手段は、前記電動機がトルク指令に相当するト
    ルクを出力すると該電動機の出力変化が前記許容範囲外
    となるとき、前記電動機の出力変化が該許容範囲内とな
    るよう前記トルク指令を修正して前記電動機を駆動制御
    する手段である車両。
  7. 【請求項7】 電動機からの電力を用いて走行可能な車
    両であって、 前記車両の駆動輪のスリップの有無を検出するスリップ
    検出手段と、 該スリップ検出手段により前記駆動輪のスリップが検出
    されたとき、該スリップ前後の前記電動機の出力変化が
    所定の許容範囲内となるよう前記電動機を駆動制御する
    制御手段とを備える車両。
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