JP2002271147A - 増幅回路 - Google Patents
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Abstract
た増幅回路に関し、プロセス条件の変動や温度変動に対
して安定した利得Aを有する増幅回路を実現する。 【解決手段】駆動トランジスタM11が負荷トランジスタM
12を駆動し、基準電流源IREF1が駆動側対応バイアスト
ランジスタM01及び負荷側対応バイアストランジスタM02
を定電流でバイアスして該負荷トランジスタM12のバイ
アス電圧を発生するように構成する。また、該駆動トラ
ンジスタM11と該負荷トランジスタM12との間に負荷抵抗
R1又は駆動側ゲート接地トランジスタM14を挿入する。
また、該負荷トランジスタM12と電源との間に負荷側ゲ
ート接地トランジスタM13を挿入する。また、該負荷ト
ランジスタM12及び負荷側対応バイアストランジスタM02
のバルクとソースを短絡する。
Description
に基本アンプとそのバイアス回路で構成された増幅回路
に関するものである。近年、MOS半導体集積回路技術の
発達はめざましく、集積度の向上及び高性能化が進んで
おり、この技術は、高性能ディジタル集積回路と同様
に、高性能アナログ集積回路に適用されている。例え
ば、MOS半導体集積回路技術によるアナログ・ディジタ
ル混成集積回路は、1チップ上にディジタル回路とアナ
ログ回路をCMOSプロセスで実現可能であり、経済的に有
利である。
集積回路に適用するためには、MOSトランジスタを用い
た高性能アナログ増幅回路を実現することが重要であ
る。
型増幅回路100の構成例を示している。この増幅回路100
は、3段の基本アンプ(以後、単にアンプと称すること
がある。)11〜13を縦続接続した反転増幅回路10と、反
転増幅回路10の入力端子INと出力端子OUTとの間を接続
した帰還抵抗RF(以後、符号RFで抵抗RFの抵抗値を示す
ことがある。)とで構成されている。
MOSトランジスタM11,M21,M31と、これらのMOSトラン
ジスタM11,M21,M31のドレインに直列接続された負荷
抵抗R1,R2,R3で構成されている。増幅回路100のバイ
アス電圧は、入力端子INに信号が入力されていないと
き、MOSトランジスタM11のゲートに電流が流れないた
め、帰還抵抗RFに電圧降下が発生せず出力端子OUTのバ
イアス電圧V0と同じになる。
個の基本アンプで構成されているが、一般的に奇数個
の、基本アンプで構成される。アンプ11のオープン利得
A1は、次式(1)で表すことができる。
達コンダクタンスであり、次式(2)で表すことができ
る。
ぞれ、MOSトランジスタM11の電子移動度、ゲート酸化膜
容量、チャネル幅、チャネル長、基準電流である。同様
に、各アンプ12,13の利得A2,A3と、各MOSトランジス
タM21,M31の伝達コンダクタンスgm2,gm3は、それぞ
れ、式(3)〜(6)で表すことができる。
は、それぞれ、MOSトランジスタM21,M31のチャネル
幅、チャネル長、基準電流である。反転増幅回路10のオ
ープン利得Aは、次式(7)で表すことができる。
動条件や温度により変動し、また、負荷抵抗R1〜R3も伝
達コンダクタンスと独立して変動するため、アンプ11〜
13の利得A1,A2,A3は、大きく変動する。例えば、MOS
トランジスタM21,M31と負荷抵抗R2,R3が、それぞれ、
MOSトランジスタM11、負荷抵抗R1と同じである場合、反
転増幅回路10のオープン利得Aは、次式(8)で表すことが
できる。
プン利得Aの変動は、利得A1の変動の3乗で変動するこ
とになる。
増幅回路100を用いた一般的な光受信器用前置増幅回路
の構成例を示している。この前置増幅回路は、増幅回路
100と、この増幅回路100の入力端子INに接続されたフォ
トダイオードPD及び入力容量CINとで構成されている。
なお、入力容量CINには、フォトダイオードPDの接合容
量及び反転増幅回路10の入力容量が含まれているものと
する。
が増大し、狭いと波形劣化に起因する符号間干渉が発生
するために、最適な帯域を決定する遮断周波数の許容範
囲が非常に狭い。一般的には、遮断周波数の最適な範囲
は、伝送レートBの0.6〜1.0倍とされている。
める。入力端子INから入力されたフォトダイオードPDか
らの微弱電流信号IINは、それぞれ、入力容量CIN及び帰
還抵抗RFに電流IC及び電流IRで分流する。従って、前置
増幅回路の回路方程式は、次式(9)〜(12)で示される。
上述したバイアス電圧である。式(9)〜(12)から、IC,I
R,VINを消去して、入力電流IINと出力電圧VOUTの関係
を求めると次式(13)が成立する。
ある場合、式(13)の分母の1が無視できる。従って、ト
ランスインピーダンスZTは、式(13)を電流IINで微分し
た次式(14)になり、周波数f=0のときのトランスインピ
ーダンスZT0は式(15)になり、帯域f-3dBは、(|ZT|/
|ZT0|)2=1/2から式(16)になる。
合、前置増幅回路のクローズ帯域が、反転増幅回路10の
オープン利得A、入力容量CINと帰還抵抗RFのみで決まる
ことを示している。この内の入力容量CINと帰還抵抗RF
は十分安定した値が設計できるのに対し、上述したよう
に、MOSトランジスタのアンプにおけるオープン利得Aの
変動が大きいため、前置増幅回路の帯域を、伝送レート
Bの0.6〜1.0倍の最適帯域に収めることは困難である。
ス回路で構成された増幅回路において、プロセス条件の
変動や温度変動に対して安定した利得Aを有する増幅回
路を実現することを課題とする。
の利得の変動は、基板上に生成したトランジスタの伝達
コンダクタンス及び負荷抵抗値がプロセス変動条件や温
度により変動することに起因する。従って、式(2)で示
したプロセスにより変動する電子移動度μN、ゲート酸
化膜容量COX等を相殺した形で基本アンプ及びバイアス
回路を構成することができれば上記の課題は解決でき
る。
うに、本発明の増幅回路は、駆動トランジスタM11及び
該駆動トランジスタM11で駆動される負荷トランジスタM
12を有する基本アンプ11と、ゲート・ドレイン短絡の駆
動側対応バイアストランジスタM01と、該負荷トランジ
スタM12のバイアス電圧をドレインから出力するゲート
・ドレイン短絡の負荷側対応バイアストランジスタM02
と、該駆動側対応バイアストランジスタM01及び該負荷
側対応バイアストランジスタM02を定電流I1でバイアス
する基準電流源IREF1との直列回路で構成された基本バ
イアス回路21と、で構成したことを特徴とする(付記
1)。
1,M02はnチャネルトランジスタであるが、pチャネル
トランジスタの場合も同様である。以後、断らない限り
トランジスタはnチャネルトランジスタで説明する。こ
こで、トランジスタM11,M12,M01,M02のチャネル長L
11,L12,L01,L02、及びチャネル幅W11,W12,W01,W
02が、L11=L01,L12=L02,W11=n1*W01,W1 2=n1*W
02の「対応」関係にあるように設定する。
力端子の間に帰還抵抗RFを接続したとき、トランジスタ
M11のゲート・ソース間電圧V0は、バイアストランジス
タM01のゲート・ソース間電圧VGS01にほぼ等しくなる。
そして、アンプ11のバイアス電流値は、基準電流源IREF
1の定電流値I1のn1倍であるn1*I1になる。
ンスgm11及びトランジスタM21の伝達コンダクタンスg
m21は、それぞれ、次式(17)、(18)で表すことができ
る。
すことができる。
OXに関係しなくなる。さらに、チャネル長L11=チャネ
ル長L12(従って、チャネル長L01=チャネル長L02)と
すると、利得A1は次式(20)で表すことができる。
タM11,M12のチャネル幅W11,W12のみで表すことができ
る。同一基板(substrate)上にトランジスタM11,M12,M
01,M02を集積した場合、上述したチャネル長同士及び
チャネル幅同士の条件を満足させることは容易である。
ランジスタM11の伝達コンダクタンスgm11と同じ変動要
因を持つ負荷トランジスタM12の伝達コンダクタンスg
m12を用いることにより、伝達コンダクタンスの変動を
相殺し、プロセス条件の変動や温度変動によらない安定
したな増幅利得A1を実現している。
ランジスタM11との関係、及びバイアストランジスタM02
と負荷トランジスタM12との関係を、チャネル長又はチ
ャネル幅で設定することで、容易にアンプの特性を決定
することが可能になる。さらに、トランジスタM01,M0
2,M11,M12を同一基板上に作成することにより温度変
動に対しても安定した増幅回路となる。
(2)に示すように該駆動トランジスタM11と該負荷トラン
ジスタM12との間に挿入された負荷抵抗R1、及び該駆動
側対応バイアストランジスタM01と該負荷側対応バイア
ストランジスタM02との間に挿入されたバイアス抵抗R0
をさらに有することができる(付記2)。
域Z2では伝達コンダクタンスgmは、(VGS−VT)に比例
して増加するが、ある一定値から飽和する特性を持つ
(強反転領域Z3参照)、従って、利得を大きくするため
に駆動トランジスタM11と負荷トランジスタM12のチャネ
ル幅比W11/W12を大きくすると、負荷トランジスタM12の
伝達コンダクタンスgm12が飽和し、式(20)に従わなくな
るという問題がある。
抗R1を付加する。この場合の利得A1は、次式(21)で表す
ことができる。
定以内に抑えて通常領域内(同図(2)参照)の伝達コン
ダクタンスgmを用い、負荷抵抗R1によって利得A1の向上
を図ることが可能である。すなわち、同式の第2項は、
従来の利得A1の式(1)と同様であるが、第1項による利
得を第2項による利得より大きくすれば、抵抗R1に起因
する利得変動を比較的小さく抑えることが可能であり、
全体の利得A1変動は、問題にならない範囲にすることが
できる。
トランジスタM11と該負荷トランジスタM12との間に挿入
された駆動側ゲート接地トランジスタM14と、該駆動側
ゲート接地トランジスタM14のゲートにバイアス電圧を
与える駆動側ゲート接地バイアス回路22bを有すること
が可能である。
ジスタの端子間の寄生容量を考慮しなければならない。
駆動トランジスタM11には、ゲート・ソース間容量(図1
9の容量CIN参照)の他にゲート・ドレイン間容量があ
り、このゲート・ドレイン間容量は、入力側から見る
と、ミラー効果により大きく見えるため、周波数帯域低
下の要因になる。
駆動トランジスタM11のドレイン電位を大きく変化させ
ずにドレイン電流を流せばよい。そこで、駆動トランジ
スタM11と負荷トランジスタM12の間に入力インピーダン
スが低い駆動側ゲート接地トランジスタM14を挿入し
て、ミラー効果の影響を軽減して、広い帯域を実現する
ことが可能になる。
利得=1であるため、駆動トランジスタM11のドレイン
電流I1は負荷トランジスタM12のドレイン電流と同じに
なる。また、この場合のアンプ11の出力端子は、ゲート
接地トランジスタM14のドレイン端子である(付記
3)。
bを、該バイアス電圧をドレインから出力するゲート・
ドレイン短絡のバイアストランジスタM05と、該バイア
ストランジスタM05を定電流でバイアスする基準電流源I
REF2とで構成することができる(付記4)。
に示すように該負荷トランジスタM12と電源との間に接
続された負荷側ゲート接地トランジスタM13と、該負荷
側ゲート接地トランジスタM13のゲートにバイアス電圧
を与える負荷側ゲート接地バイアス回路22cを有するこ
とができる(付記5)。
回路22cを、ゲート・ドレイン短絡の駆動側対応バイア
ストランジスタM05と、該バイアス電圧をドレインから
出力するゲート・ドレイン短絡の負荷側対応バイアスト
ランジスタM06と、該駆動側対応バイアストランジスタM
05及び該負荷側対応バイアストランジスタM06を定電流
でバイアスする基準電流源IREF2との直列回路で構成し
てもよい(付記6)。
ランジスタのソース・ドレイン間電圧が変化するため
に、アンプの特性が変動する。ゲート接地のトランジス
タM13は、この特性の変動の低減を図るため挿入してい
る。以下に、上記のバイアス回路22cで該負荷側ゲート
接地トランジスタM13のバイアス電圧を発生するための
条件を説明する。トランジスタM02のドレイン電流I1と
ゲート・ソース電圧VGSの間には式(22)の2乗則が成り
立つ。この式(22)から次式(23)を導くことができる。
するためには、次式(24)が成立しなければならない。
ゲート・ソース間電圧を、それぞれ、VGS01,VGS02,V
GS03,VGS05,VGS06とすると、同図から式(25)が成立す
る。
6)が成り立つ。
る。
ネル幅の関係が、チャネル長L03=チャネル長L02、チャ
ネル幅W03=チャネル幅W02である場合、次式(28)が成り
立つ。
M13のバイアス回路22が負荷トランジスタM12が飽和領域
で動作するようなバイアス電圧を発生するためには、例
えば、トランジスタM12,M13のサイズが等しい場合、チ
ャネル幅W05=チャネル幅W 01、チャネル幅W06=チャネ
ル幅W02/4にすればよい。これにより、電源電圧変動の
影響を低減することが可能になり、より安定した利得特
性が実現できる。
内の該負荷側対応バイアストランジスタM02と該基準電
流源IREF1との間に挿入され、該負荷側ゲート接地バイ
アス回路22の該バイアス電圧をゲート入力したゲート接
地対応バイアストランジスタM03を有することができる
(付記7)。
ス回路21cの該ゲート接地トランジスタM13,M03は、そ
れぞれ、該負荷トランジスタM12及び該負荷側対応バイ
アストランジスタM02のしきい電圧以下のゲート・ソー
ス電圧で飽和領域動作を行うことができるしきい電圧値
を有することができる(付記8)。
トランジスタM13及びゲート接地対応バイアストランジ
スタM03を用いることにより、図5の本発明の原理(5)に
示すように、図4のバイアス回路21c,22cのバイアス電
圧を同じにすることが可能になり、バイアス回路21dの
バイアス電圧をトランジスタM12,M13で共用し、バイア
ス回路22cを省略することができる。
路22cとして、該基本バイアス回路21dを用いることがで
きる(付記9)。同図(1)からトランジスタM02の飽和動
作条件は、次式(29)であることが分かる。式(29)から式
(30)が導かれる。ここで、VDS02,VGS02,VT02,VGS03
は、それぞれ、トランジスタM02のドレイン・ソース電
圧、ゲート・ソース電圧、しきい電圧、トランジスタM0
3のゲート・ソース電圧である。
タM03のしきい電圧VT03と、該負荷側対応バイアストラ
ンジスタM02のしきい電圧VT02との関係を示している。
いま、エンハンスメント型トランジスタM02が飽和領域
での動作をドレイン電流ID=I1である場合、ゲート・ド
レイン電圧VGS02としきい電圧VT02は、同図(2)に示した
関係にある。上式(30)から、トランジスタM03のゲート
・ソース電圧VGS 03は、しきい電圧VT02より小さい左側
になければならない。
すなわちデプリーション型トランジスタの場合、ゲート
・ソース間電圧VGS3においてドレイン電流=I1を流すこ
とができる。ゲート・ソース電圧VGSがしきい電圧VT02
と同じであるようした場合、破線のような特性を持つト
ランジスタMXXもドレイン電流=I1を流すことができ
る。このトランジスタMXXのしきい電圧VTXXは、正電圧
であるので、トランジスタMXXはエンハンスメント型の
トランジスタであるが、トランジスタM02よりも低いし
きい電圧を有している。
ーション型のトランジスタである場合においても、デプ
リーション型トランジスタM03のしきい電圧を決めるこ
とができる。また、本発明は、図6の本発明の原理(6)
に示すように該負荷トランジスタM12及び該負荷側対応
バイアストランジスタM02のバルクとソースとを短絡し
てもよい(付記10)。
同図(1)は、図1と同様であり、図示されていないが、
一般には、nチャネルのトランジスタM11,M12,M01,M
02のバルク端子は最も低い電位の節点Tに接続されてい
る。また、pチャネルトランジスタのバルク端子は最も
高い電位の節点(図示せず)に接続されている。
端末の電位と異なる場合がある。上述したように、MOS
トランジスタの飽和領域におけるドレイン電流IDとゲー
ト−ソース間電圧VGSとの関係は、式(22)で表した。し
かし、ドレイン電流IDが流れるチャネルは、ゲート−バ
ルク間に挟まれた領域であるから、ドレイン電流IDは、
ゲート−ソース間の電位差VGSだけでなく、ソース−バ
ルク間の電位差VSBに影響される。
も、電位差VSBが変化することによりチャネルの形成に
関わるしきい電圧VTが変化する。電位差VSBを考慮した
場合のしきい電圧VTは次式(31)で表すことができる。
圧VTであり、γはプロセスによって決まる定数であり、
φfはフェルミレベルを示している。式(31)は、VSBの変
化することにより、しきい電圧VTが変わる基板バイアス
効果を示している。
果の影響を示しており、図中の一点鎖線は、トランジス
タM12のソースとバルク間を短絡(VSB=0)した時のト
ランジスタM12のソース電圧(VB−VGS12)を示し、実線
は、トランジスタM12のバルク端子が最も低い電位の節
点T(トランジスタM12のソース、同図(6)参照)に接続
された場合におけるソース電圧(VB−VGS12)を示して
いる。
負荷トランジスタM12のしきい電圧VTが大きくなったこ
とにより、VGS12が増大し、電源電圧不足の可能性が発
生すること、及び利得A1(実線の傾き)が低下すること
が分かる。同図(4)の実線は、同(3)の1点鎖線と同様で
あり、トランジスタM12のソースとバルク間を短絡した
ことにより、基板バイアス効果による電源電圧不足が発
生せず、利得A1も低下しないことが分かる。
(2N(Nは自然数)−1)個の該基本アンプと、初段
の該基本アンプの入力端子と最終段の該基本アンプの出
力端子との間に接続された帰還抵抗と、該基本バイアス
回路とで増幅回路を構成することができる(付記1
1)。
して反転増幅回路を構成し、この反転増幅回路に該帰還
抵抗で負帰還をかけ、該基本バイアス回路でバイアス電
圧を供給する増幅回路を構成することができる。これに
より、安定した利得及び遮断周波数を有する増幅回路を
実現できる。
を接続することができる。すなわち、該受光素子から入
力した電流信号を増幅することが可能である(付記1
2)。また、該基本バイアス回路を各基本アンプに共通
に用いることができる(付記13)。これによれば、基
本バイアス回路の数を減らすことが可能になる。
のゲートに与えるバイアス電圧をドレインから出力する
ゲート・ドレイン短絡の駆動側対応トランジスタと、ゲ
ートが該基本バイアス回路21のバイアス電圧に接続され
た負荷側対応トランジスタとの直列回路で構成された入
力バイアス回路を有することができる(付記14)。
力動作点が、入力バイアス回路で決定され、アンプ11を
オープンループの増幅回路として使用することが可能に
なる。さらに、本発明は、該駆動トランジスタ及び該負
荷トランジスタを、チャネル幅のみが異なる形状で同一
基板上に集積することができる(付記15)。
いる。この増幅回路100は、トランスインピーダンス型
前置増幅回路であり、基本バイアス回路21と、3段の基
本アンプ11,12,13から成る反転増幅回路と、入力端子
INと出力端子OUTとの間に接続された帰還抵抗RFとで構
成されている。
のトランジスタM01,M02、及び基準電流源IREF1を直列
接続して構成されている。反転増幅回路は、ゲートをバ
イアス回路21のトランジスタM02のゲートに接続した負
荷トランジスタM12,M22,M32、及び駆動トランジスタM
11,M21,M31で構成される。
た微弱電流信号IINは、前置増幅回路100の帰還抵抗RFに
より電流/電圧変換され、電圧信号VOUTとして出力され
る。このとき、負帰還により駆動トランジスタM11,M2
1,M31のゲート電圧及びドレイン電圧は、バイアストラ
ンジスタM01のゲート・ドレイン電圧にほぼ等しい。
11,L21,L31をトランジスタM01のチャネル長L01と同じ
に設定し、トランジスタM12,M22,M32のチャネル長
L12,L 22,L32をトランジスタM02のチャネル長L02と同
じに設定し、トランジスタM11,M21,M31のチャネル幅W
11,W21,W31を、それぞれ、トランジスタM01のチャネ
ル幅W01のn1,n2,n3倍に設定し、トランジスタM12,M2
2,M32のチャネル幅W12,W 22,W32をトランジスタM02の
チャネル幅W02のn1,n2,n3倍に設定している。
12,13のバイアス電流は、それぞれ、基準電流I1の一定
倍の電流値n1*I1,n2*I1,n3*I1になる。式(19)を適
用するとアンプ11,12,13の利得A1,A2,A3は、それぞ
れ、ルート(W11/W12),ルート(W21/W22),ルート
(W31/W32)となり、前置増幅回路のオープン利得Aは、
ルート((W11*W21*W31)/(W12*W22*W32))となり、
プロセス条件や温度変動によらないトランジスタ形状比
(W11*W21*W31)/(W12*W22*W 32)のみにより決定さ
れ、安定な利得特性が実現できる。
た微弱電流信号IINが前置増幅回路100に入力された場
合、入力容量をCINとすれば、クローズ帯域は、安定し
た利得A、帰還抵抗RF、入力容量CINのみで決定される上
述した式(16)になる。実施例(2) 図8は、本発明に係る実施例(2)を示している。この増
幅回路100もトランスインピーダンス型前置増幅回路で
あるが、実施例(1)の増幅回路100と異なる点は、反転増
幅回路が1段の基本アンプ11のみで構成されていること
である。一般に、5段/7段等、任意の奇数段アンプを
接続すること反転増幅回路を構成することが可能であ
る。このように、反転増幅回路を任意の奇数段のアンプ
を縦続接続して構成することで、オープン利得を任意に
設計することが可能になる。
いる。この増幅回路100は、容量結合型増幅回路であ
り、入力動作点を決定する入力バイアス回路23により、
駆動トランジスタM11のゲート電圧は、駆動側対応トラ
ンジスタM41のゲート・ドレイン電圧にほぼ等しく設定
され、負帰還をかけたときとほぼ同じ動作条件を満足す
ることができるため、上述した式(19)に従う安定な利得
A1での増幅が可能である。
ンプ11を多段縦続接続することも可能である。この場
合、段数は偶数であっても良い。このように、本発明
は、オープンループの増幅回路としても有効なものであ
る。実施例(4) 図10は、本発明に係る増幅回路100の実施例(4)を示して
いる。この増幅回路100は、トランスインピーダンス型
前置増幅回路である。
異なる点は、それぞれ、駆動トランジスタM11,M21,M3
1と負荷トランジスタM12,M22,M32との間に負荷抵抗
R1,R2,R3が接続されていることである。これにより、
負荷トランジスタM12,M22,M32が飽和することを無く
すと共に、基本アンプ11a,12a,13aの利得を大きくす
ることが可能になる。
いる。この増幅回路100は、トランスインピーダンス型
前置増幅回路である。本実施例(5)では、駆動トランジ
スタM11,M21,M31のドレインに、それぞれ、駆動側ゲ
ート接地トランジスタM14,M24,M34を挿入している。
これらのトランジスタM14,M24,M34は、駆動トランジ
スタM11,M21,M31のゲート・ドレイン間容量によりゲ
ート容量を大きく見せるミラー効果を低減させて、ミラ
ー容量値を小さくする。
の帯域を広くするとともに、前置増幅回路の帯域を広く
している。駆動側ゲート接地トランジスタのゲートにバ
イアス電圧を与えるバイアス回路22bのトランジスタM05
は、駆動トランジスタのバイアス電圧よりも高い電圧を
発生するためには、例えば、トランジスタM11,M14のサ
イズが等しい場合、(トランジスタM05のチャネル幅
W05)=(トランジスタM11のチャネル幅W11)/4とすれ
ばよい。
いる。この増幅回路100は、トランスインピーダンス型
前置増幅回路である。この実施例(6)が図7に示した実
施例(1)と異なる点は、負荷トランジスタM12,M22,M32
のドレインと電源との間に、負荷側ゲート接地トランジ
スタM13,M23,M33を追加していることである。これに
より、電源電圧変動による特性変動を低減し、より安定
な利得特性を実現できる。
2,M03のサイズが等しい場合、トランジスタM02,M06の
チャネル幅及びチャネル長の関係を式(28)のように設定
すればよい。実施例(7) 図13は、本発明に係る増幅回路100の実施例(7)を示して
いる。この増幅回路100は、トランスインピーダンス型
前置増幅回路である。
異なる点は、負荷トランジスタM12,M22,M32のバルク
とソースが短絡されていることである。これにより、負
荷トランジスタM12,M22,M32の基板バイアス効果に起
因する電源電圧不足や利得の低下を無くし特性の向上を
図ることができる。
いる。この増幅回路100は、トランスインピーダンス型
前置増幅回路である。この実施例(8)は、実施例(5)と実
施例(6)を組み合わせた実施例であり、駆動トランジス
タM11,M21,M31のドレインにゲート接地トランジスタM
14,M24,M34を挿入して、増幅回路の広帯域化を実現す
るとともに、負荷トランジスタM12,M22,M32のドレイ
ンにゲート接地トランジスタM13,M23,M33を挿入し
て、電源電圧変動による特性変動の低減を図っている。
いる。この増幅回路100は、トランスインピーダンス型
前置増幅回路である。この実施例(9)は、実施例(4)と同
様に、それぞれ、駆動トランジスタM11,M21,M31と負
荷トランジスタM12,M22,M32の間に負荷抵抗R1,R2,R
3を挿入して、利得の向上を図っている。
12,M22,M32のドレインに、負荷側ゲート接地トランジ
スタM13,M23,M33を追加している点は、実施例(6)と同
様であるが、トランジスタM13,M23,M33にデプリーシ
ョン型MOS(DMOS)トランジスタを用いている。これに
より、実施例(6)のバイアス回路22cを省略することが可
能になり、バイアス回路の構成を簡略化している。
ており、実施例(9)の変形例を示している。実施例(10)
が実施例(9)と異なる点は、アンプ12に負荷抵抗R 2が挿
入されておらず、基本アンプ12h用のバイアス回路22hが
付加されていることである。このように本発明の増幅回
路は、例えば、各段の基本アンプ11g,12h,13gの利得
を柔軟に設計することが可能である。
ている。この実施例(11)では、実施例(1)で示したNチャ
ネルMOSトランジスタ構成の増幅回路をPチャネルMOSト
ランジスタで構成している。このように、本発明の増幅
回路はPチャネルMOSトランジスタで構成することが可能
である。例えば、上記の実施例(2)〜(10)の増幅回路をP
チャネルMOSトランジスタで構成することも可能であ
る。
ランジスタで駆動される負荷トランジスタを有する基本
アンプと、ゲート・ドレイン短絡の駆動側対応バイアス
トランジスタと、該負荷トランジスタのバイアス電圧を
ドレインから出力するゲート・ドレイン短絡の負荷側対
応バイアストランジスタと、該駆動側対応バイアストラ
ンジスタ及び該負荷側対応バイアストランジスタを定電
流でバイアスする基準電流源との直列回路で構成された
基本バイアス回路と、を備えたことを特徴とする増幅回
路。
トランジスタと該負荷トランジスタとの間に挿入された
負荷抵抗、及び該駆動側対応バイアストランジスタと該
負荷側対応バイアストランジスタとの間に挿入されたバ
イアス抵抗をさらに有することを特徴とした増幅回路。
トランジスタと該負荷トランジスタとの間に挿入された
駆動側ゲート接地トランジスタと、該駆動側ゲート接地
トランジスタのゲートにバイアス電圧を与える駆動側ゲ
ート接地バイアス回路を有することを特徴とした増幅回
路。
側ゲート接地バイアス回路が、該バイアス電圧をドレイ
ンから出力するゲート・ドレイン短絡のバイアストラン
ジスタと、該バイアストランジスタを定電流でバイアス
する基準電流源とを有することを特徴とした増幅回路。
トランジスタと電源との間に接続された負荷側ゲート接
地トランジスタと、該負荷側ゲート接地トランジスタの
ゲートにバイアス電圧を与える負荷側ゲート接地バイア
ス回路を有することを特徴とした増幅回路。
側ゲート接地バイアス回路が、ゲート・ドレイン短絡の
駆動側対応バイアストランジスタと、該バイアス電圧を
ドレインから出力するゲート・ドレイン短絡の負荷側対
応バイアストランジスタと、該駆動側対応バイアストラ
ンジスタ及び該負荷側対応バイアストランジスタを定電
流でバイアスする基準電流源との直列回路で構成されて
いることを特徴とした増幅回路。
バイアス回路が、自回路内の該負荷側対応バイアストラ
ンジスタと該基準電流源との間に挿入され、該負荷側ゲ
ート接地バイアス回路の該バイアス電圧をゲート入力し
たゲート接地対応バイアストランジスタを有することを
特徴とした増幅回路。
アンプ及び該基本バイアス回路の該ゲート接地トランジ
スタは、それぞれ、該負荷トランジスタ及び該負荷側対
応バイアストランジスタのしきい電圧以下のゲート・ソ
ース電圧で飽和領域動作を行うことができるしきい電圧
値を有することを特徴とした増幅回路。
側ゲート接地バイアス回路として、該基本バイアス回路
を用いることを特徴とした増幅回路。 (付記10)上記の付記1において、該負荷トランジス
タ及び該負荷側対応バイアストランジスタのバルクとソ
ースとを短絡したことを特徴とする増幅回路。
接続した2N(Nは自然数)−1個の該基本アンプと、
初段の該基本アンプの入力端子と最終段の該基本アンプ
の出力端子との間に接続した帰還抵抗と、該基本バイア
ス回路と、で構成されたことを特徴とする増幅回路。
入力端子に受光素子を接続したことを特徴とする増幅回
路。 (付記13)上記の付記11において、該基本バイアス
回路が、各基本アンプに共通に用いられることを特徴と
した増幅回路。
動トランジスタのゲートに与えるバイアス電圧をドレイ
ンから出力するゲート・ドレイン短絡の駆動側対応トラ
ンジスタと、ゲートが該基本バイアス回路のバイアス電
圧に接続された負荷側対応トランジスタとの直列回路で
構成された入力バイアス回路を有することを特徴とした
増幅回路。
動トランジスタ及び該負荷トランジスタが、チャネル幅
のみが異なるかたちで同一基板上に集積されていること
を特徴とした増幅回路。
によれば、駆動トランジスタが負荷トランジスタを駆動
し、基準電流源が駆動側対応バイアストランジスタ及び
負荷側対応バイアストランジスタを定電流でバイアスし
て該負荷トランジスタのバイアス電圧を発生するように
構成したので、例えば、該駆動トランジスタ及び該負荷
トランジスタを、チャネル幅のみが異なる形状で同一基
板上に集積することで、容易にプロセス条件の変動や温
度変動によらない安定した増幅利得を実現できる。
ジスタとの間に負荷抵抗又は駆動側ゲート接地トランジ
スタを挿入することで、それぞれ、該増幅回路の利得の
向上を図ること、又はミラー効果による入力容量の増大
を抑えて周波数帯域を広くすることが可能になる。
負荷側ゲート接地トランジスタを挿入することで、該負
荷トランジスタに対する電源電圧変動の影響を低減する
ことが可能になる。また、該負荷トランジスタ及び該負
荷側対応バイアストランジスタのバルクとソースとを短
絡することで、電源電圧不足の発生の可能性を抑えるこ
とができる。
した該基本アンプで増幅回路を構成し、増幅回路の出力
信号を入力側に帰還抵抗でフィードバックすることによ
り、安定した利得及び遮断周波数を有する増幅回路を実
現することができる。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
路図である。
路図である。
路図である。
回路図である。
回路図である。
回路図である。
回路図である。
回路図である。
回路図である。
回路図である。
回路図である。
る。
路の構成例を示した回路図である。
プ 21,21a〜21i 基本バイアス回路 22b,22c,22f,2
2h バイアス回路 23 入力バイアス回路 IN 入力端子 OUT 出力端子 M01〜M08,M11〜M14,M21〜M24,M31〜M34,M41,M42
MOSトランジスタ PD フォトダイオード R0〜R3,RF 抵抗 CIN,C1 容量 A,A1〜A3 利得 gm1〜gm3,gm11,gm21 伝達コンダクタンス W01〜W08,W11〜W14,W21〜W24,W31〜W34,W41,W42
チャネル幅 L01〜L08,L11〜L14,L21〜L24,L31〜L34,L41,L42
チャネル長 図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】駆動トランジスタ及び該駆動トランジスタ
で駆動される負荷トランジスタを有する基本アンプと、 ゲート・ドレイン短絡の駆動側対応バイアストランジス
タと、該負荷トランジスタのバイアス電圧をドレインか
ら出力するゲート・ドレイン短絡の負荷側対応バイアス
トランジスタと、該駆動側対応バイアストランジスタ及
び該負荷側対応バイアストランジスタを定電流でバイア
スする基準電流源との直列回路で構成された基本バイア
ス回路と、 を備えたことを特徴とする増幅回路。 - 【請求項2】請求項1において、 該駆動トランジスタと該負荷トランジスタとの間に挿入
された負荷抵抗、及び該駆動側対応バイアストランジス
タと該負荷側対応バイアストランジスタとの間に挿入さ
れたバイアス抵抗をさらに有することを特徴とした増幅
回路。 - 【請求項3】請求項1において、 該駆動トランジスタと該負荷トランジスタとの間に挿入
された駆動側ゲート接地トランジスタと、該駆動側ゲー
ト接地トランジスタのゲートにバイアス電圧を与える駆
動側ゲート接地バイアス回路を有することを特徴とした
増幅回路。 - 【請求項4】請求項1において、 該負荷トランジスタと電源との間に接続された負荷側ゲ
ート接地トランジスタと、該負荷側ゲート接地トランジ
スタのゲートにバイアス電圧を与える負荷側ゲート接地
バイアス回路を有することを特徴とした増幅回路。 - 【請求項5】請求項1において、 該負荷トランジスタ及び該負荷側対応バイアストランジ
スタのバルクとソースとを短絡したことを特徴とする増
幅回路。
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