JP2002267495A - 記録装置における位置検出機構 - Google Patents

記録装置における位置検出機構

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JP2002267495A
JP2002267495A JP2001071399A JP2001071399A JP2002267495A JP 2002267495 A JP2002267495 A JP 2002267495A JP 2001071399 A JP2001071399 A JP 2001071399A JP 2001071399 A JP2001071399 A JP 2001071399A JP 2002267495 A JP2002267495 A JP 2002267495A
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position detecting
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JP2001071399A
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Takashi Nojima
隆司 野島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スケール面と検出手段との隙間に塵埃が入り込
むことを防止し、正確で安定した位置検出信号を得るこ
とで、回転部材や移動部材などの動きを高精度で制御す
ることを可能にする。 【構成】スケール11に当接して該スケールと検出手段
10との隙間を決定する当接部材と、該当接部材をスケ
ールに向けて付勢する付勢部材12と、を有し、付勢部
材12にスケール11を清掃するための清掃部材41を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録装置における
可動部材の位置を検出するための位置検出機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にプリンタ、複写機、ワープロ、フ
ァクシミリ等の記録装置、あるいはコンピュータやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、転送されてくる画
像情報に基づいて記録手段(記録ヘッド)のエネルギー
発生体を駆動することにより、紙やプラスチック薄板等
の記録シート(記録媒体、用紙)にドットパターンから
成る画像を記録するように構成されている。前記記録装
置には、記録方式により、インクジェット式、ワイヤド
ット式、熱転写式、レーザービーム式に分けることがで
き、そのうち、インクジェット方式(インクジェット記
録装置)は、記録ヘッドの吐出口からインク(記録液)
を吐出飛翔させ、これを前記記録シートに付着させるこ
とによって記録を行うように構成されている。このイン
クジェット記録装置は、低騒音、低ランニングコスト
で、装置の小型化が容易であり、カラー化も容易である
などの利点を有するものである。
【0003】また、記録機構の構成により、シリアルタ
イプとラインタイプに分類することも可能である。記録
媒体としての用紙の搬送方向(紙送り方向、副走査方
向)と交叉する方向に主走査する記録方式を採るシリア
ルタイプの記録装置においては、用紙を所定の記録位置
にセットした後、用紙に沿って移動(主走査)するキャ
リッジ上に搭載した記録手段としての記録ヘッドによっ
て画像(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録
を終了した後に所定量の紙送り(副走査)を行い、その
後に次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰
り返すことにより、用紙の所望範囲に画像が記録され
る。一方、用紙を搬送方向(紙送り方向)に送る副走査
のみで記録するラインタイプの記録装置においては、用
紙を所定の記録位置にセットし、一括して1ライン分又
は1行分の記録を連続的に行いながら所定量の紙送りを
行うことで、用紙の全体に画像が記録される。
【0004】副走査方向に記録媒体(記録シート)を移
動させるためのシート搬送手段の駆動においては、ステ
ッピングモータによるオープンループ制御が主流であっ
た。しかし、近年では、高画質化の要求が高まり、オー
プンループ制御では対応が困難になりつつある。そこ
で、高精度の搬送制御を実現させるため、搬送ローラの
回転角度を検出するフィードバック制御の採用が求めら
れている。この種の回転角度の検出方法としては、円周
上に一定間隔でマーキングされたスケールを搬送ローラ
と同期回転するように設け、該スケールを読み取ること
で回転角度を検出する方法がある。とりわけ、検出手段
として磁気抵抗素子を用いる方式は、搬送ローラの表面
に直接的に磁気スケールの書き込みを行うことが可能で
あり、装置の小型化が可能である点で好ましいものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、搬送ロ
ーラ等のローラの表面には、埃やゴミ、更には記録装置
で搬送される記録媒体の紙粉などが徐々に蓄積されるこ
とがあり、当該ローラの表面に形成されたエンコーダス
ケール面にもそのような異物が付着することがある。一
方、磁気スケールと磁気検出素子との隙間は、検出ピッ
チにより異なるが、おおよそ100μm以下に設定する
必要がある。そのため、前記エンコーダスケール面に付
着した埃や紙粉等の異物が前記磁気スケールと磁気検出
素子との隙間に入り込むことがあり、このような隙間に
このような異物が侵入すると、検出信号が乱れたり、検
出不能になるなどの不都合が発生することがある。
【0006】このことに関して、 実開平5−1623
44号には、記録装置内の塵埃を空気流により除去する
発明が開示されているが、このような方法では、空気流
を発生させるための比較的大型の装置が必要になるばか
りか、騒音も発生するという技術的課題が残されてい
る。また、実開平5−95940号公報には、粘着ロー
ラで異物を除去する考案が開示されているが、この方法
では、粘着材を用いることから、一度塵等の異物が付着
した部位では粘着性が低下してしまうことから、粘着ロ
ーラを頻繁に交換する必要があり、そのため、操作が煩
雑であるという技術的課題がある。
【0007】本発明はこのような従来技術に鑑みてなさ
れたものであり、本発明の目的は、スケール面に付着し
た埃や紙粉等の異物が当該スケールと検出手段との間の
隙間に入り込むことを防止することで、正確で安定した
位置検出信号を得ることができ、回転部材や移動部材な
どの可動部材の動きを高精度で制御することができ、高
画質な記録を達成することができる記録装置における位
置検出機構を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)は、
上記目的を達成するため、記録媒体に記録する記録手段
と記録媒体を搬送する搬送手段とを具備する記録装置に
おける位置検出機構において、一定の間隔でマーキング
されたスケールと、前記スケールのマーキングを読み取
る検出手段と、前記スケールに当接して該スケールと前
記検出手段との隙間を決定する当接部材と、該当接部材
を前記スケールに向けて付勢する付勢部材と、を有し、
前記付勢部材に前記スケールを清掃するための清掃部材
が設けられていることを特徴とする。
【0009】別の本発明(請求項4)は、上記目的を達
成するため、記録媒体に記録する記録手段と記録媒体を
搬送する搬送手段とを具備する記録装置における位置検
出機構において、前記搬送ローラと同期して回転するエ
ンコーダスケールと、前記エンコーダスケールを読み取
る検出手段と、前記エンコーダスケールに当接して該エ
ンコーダスケールと前記検出手段との隙間を決定する当
接部材と、前記当接部材を前記エンコーダスケールに向
けて付勢する付勢部材と、を有し、前記付勢部材に前記
エンコーダスケールを清掃するための清掃部材が設けら
れていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して、
同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は
本発明を適用した位置検出機構を具備した記録装置の一
実施例の概略構成を示す模式的斜視図であり、図2は図
1の記録装置の模式的断面側面図である。本実施例で
は、本発明をインクジェット記録装置に適用する場合を
例に挙げて説明する。
【0011】先ず、記録装置の全体構成について説明す
る。図1及び図2において、図示の記録装置は、供給さ
れた記録媒体(紙、布、OHPシート等)1を搬送手段
2で搬送し、キャリッジ3に搭載された記録手段(記録
ヘッド)4により当該記録媒体に記録を行うものであ
る。本実施例は記録装置がシリアル記録方式である場合
を示しており、キャリッジ3に搭載された記録ヘッド4
を記録媒体1に対して往復移動させる主走査に同期し
て、画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動して吐出口か
らインクを吐出させることにより、1ライン分の記録が
行われる。1ライン分の記録が終了したところで記録媒
体1を所定量だけ紙送りし(副走査)、次いで上記の主
走査による記録動作を行って次のラインを記録する。こ
のような記録動作と紙送り動作を交互に繰り返すことで
記録媒体全体の記録が行われる。
【0012】そして記録後の記録媒体1を所定の排出部
へ排出する。また、記録中でも、必要に応じて所定のタ
イミングで、記録ヘッド4を回復機構5と対面する位置
へ移動させ、当該回復機構の回復手段を作動すること
で、記録ヘッド4のインク吐出性能の維持回復のための
回復処理が実行される。インクジェット記録装置は、そ
の他の記録方式に比べ、多色化及び小ドット形成が容易
であり、しかも低騒音でもあり、また、記録媒体(記録
用紙)と非接触で記録を行えるため該記録媒体を高精度
で搬送することが可能であり、そのため、カラー高画質
の記録には最適な記録装置である。
【0013】前記記録手段としてのインクジェット記録
ヘッド4は、熱エネルギーを利用してインクを吐出する
ものであり、熱エネルギーを発生するための電気熱変換
体を備えたものである。また、前記記録ヘッド4は、前
記電気熱変換体により印加される熱エネルギーによって
インク内に膜沸騰を生じさせ、その時に生じる気泡の成
長、収縮による圧力変化を利用して吐出口よりインクを
吐出させ、記録を行うものである。
【0014】図13は、記録ヘッド4のインク吐出部の
構造を模式的に示す部分斜視図である。図13におい
て、記録媒体としての用紙と所定の隙間(例えば、約
0.2〜約2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口面
81には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成さ
れ、共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路8
4の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生する
ための電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設され
ている。記録ヘッド4は、前記吐出口82が主走査方向
(該記録ヘッド及びキャリッジの移動方向)と交叉する
方向に並ぶような位置関係で、キャリッジ3に搭載され
ている。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて
対応する電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路8
4内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によ
って吐出口82からインクを吐出させる記録手段(記録
ヘッド)4が構成されている。
【0015】以下、図1及び図2の記録装置の各部の構
成及び動作について順次説明する。先ず、搬送手段(紙
送り機構)について説明する。前記搬送手段2は、AS
F(オート・シート・フィーダ)2aから供給された記
録媒体1を記録位置IPへ搬送し、且つ記録後の記録媒
体1を排出部へ排出するものである。すなわち、最初に
装置本体6に装着されたASF(オート・シート・フィ
ーダ)2aに記録媒体1を複数枚セットする。ASF2
aには不図示の分離機構が設けられており、複数枚セッ
トされた記録媒体のうちから1枚づつ分離し、分離され
た記録媒体が装置本体6内へ供給(給紙)される。給紙
された記録媒体1は、記録部(記録ヘッド4と対面する
位置、記録位置IP)の搬送方向上流側に配置された搬
送ローラ2b及びこれに圧接して従動回転するピンチロ
ーラ2cとの間で挟持され、それからは、前記搬送ロー
ラ2bを駆動回転することによって搬送力を付与され、
記録部を通して所定の紙送り動作によって搬送される。
なお、本発明は記録装置における回転部材や移動部材な
どの可動部材の位置検出機構を提供するものであり、本
発明を上記搬送ローラ2bの位置検出に適用する場合
は、可動部材として回転部材が選定されたことになる。
【0016】前記搬送ローラ2bとしては、円筒状の金
属表面に1mm以下のゴムをコーティングしたものや、
表面を粗したものなどが使用される。コーティングタイ
プには、セラミックなどの粒子を混入させ記録媒体との
搬送力を向上させたものもある。この搬送ローラ2bの
制御については後述する。また、記録後の記録媒体1
は、排出ローラ2f及びこれに圧接して従動回転する拍
車2gによって排出部へ排出される。さらに、記録媒体
1の搬送経路のうち、記録ヘッド4と対面する記録位置
IPから搬送方向下流側へ所定距離までの範囲には、記
録媒体1の裏面を案内支持するための支持部材であるプ
ラテン2iが設けられている。
【0017】次に、前記キャリッジ3について説明す
る。キャリッジ3は記録ヘッド4を往復移動させるため
のものである。装置本体6には、2本のガイドシャフト
3a、3bが記録媒体1の搬送方向(紙送り方向)に対
して直交する方向に架設されており、キャリッジ3は該
シャフト3a、3bに沿ってに往復移動可能に案内支持
されている。前記ガイドシャフト3aの両端部の近傍に
は駆動プーリ3c1 及び従動プーリ3c2 が取り付けら
れ、両プーリ3c1 、3c2 間にはキャリッジ3と係止
したタイミングベルト3dが架け渡され、テンションバ
ネ3eによって張架されている。また、駆動プーリ3c
1 にはキャリッジモータ3fが連結されており、このモ
ータ3fの正逆駆動によってキャリッジ3がガイドシャ
フト3a、3bに沿って往復移動する。本発明は記録装
置における回転部材や移動部材などの可動部材の位置検
出機構を提供するものであり、本発明を上記キャリッジ
3の位置検出に適用する場合は、可動部材として移動部
材が選定されたことになる。
【0018】次に、記録手段としての記録ヘッド4につ
いて説明する。図示の実施例では、記録装置としてイン
クジェット記録装置が使用されており、記録ヘッド4は
搬送手段2によって搬送された記録媒体1へインクを吐
出して画像を記録するインクジェット記録ヘッドであ
る。そして、記録手段としての前記インクジェット記録
ヘッド4は、熱エネルギーを利用してインクを吐出する
ものであり、熱エネルギーを発生するための電気熱変換
体を備えたものである。また、前記記録ヘッド4は、前
記電気熱変換体により印加される熱エネルギーによって
インク内に膜沸騰を生じさせ、その時に生じる気泡の成
長、収縮による圧力変化を利用して吐出口よりインクを
吐出させ、記録を行うものである。
【0019】図12は、記録ヘッド4のインク吐出部の
構造を模式的に示す部分斜視図である。図12におい
て、記録媒体1としての記録用紙と所定の隙間(例え
ば、約0.2〜約2.0ミリ程度) をおいて対面する吐
出口面81には、所定のピッチで複数の吐出口82が形
成され、共通液室83と各吐出口82とを連通する各液
路84の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生
するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設
されている。記録ヘッド4は、前記吐出口82が主走査
方向(該記録ヘッド及びキャリッジ3の移動方向)と交
叉する方向に並ぶような位置関係で、キャリッジ3に搭
載されている。こうして、画像信号または吐出信号に基
づいて対応する電気熱変換体85を駆動(通電)して、
液路84内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧
力によって吐出口82からインクを吐出させる記録手段
(記録ヘッド)4が構成されている。
【0020】次に、前記回復機構5について説明する。
回復機構5は記録ヘッド4の目詰まり(特に記録後の目
詰まり)等を防止するものである。この回復機構5に
は、キャッピング機構5bや吸引ポンプ(不図示)やワ
イピング機構(不図示)などが設けられている。前記キ
ャッピング機構5bは、記録ヘッド4のインク吐出不良
を防止するためのものであり、弾性体であるゴム等から
作られたキャップを記録ヘッド4の吐出口面81に圧接
させることで吐出口82からの水分蒸発等を防止するも
のである。前記キャッピング機構5bのキャップ内部
は、吸引チューブ等を介して、負圧発生手段としての吸
引ポンプ(不図示)に接続されており、記録ヘッド4を
キャッピングした状態で吸引ポンプを作動させること
で、キャップ内を負圧にして吐出口からインクを吸引
し、吐出口内の増粘インクや塵埃や気泡等をインクと共
に排出させることにより、記録ヘッド4のインク吐出性
能の維持回復を図るように構成されている。
【0021】次に、LF(ライン・フィード)制御のた
めの構成について説明する。図5は図1の記録装置の各
部の構成を示すブロック図であり、本実施例に直接関係
ない部分は省略して示す。図5において、15はMPU
であり、このMPU15はROM14に格納されたプロ
グラムにより本記録装置をコントロールしている。前記
MPU15には、記録ヘッド4を駆動する記録ヘッドド
ライバ23、並びにキャリッジ3に接続されたCRモー
タ(キャリッジモータ)3fを駆動するCRモータドラ
イバ20が接続されている。
【0022】前記搬送手段2のLF(ライン・フィー
ド)駆動(搬送駆動)はフィードバック制御によって行
われている。すなわち、LFモータドライバ16とLF
モータ17によって駆動される搬送ローラ(LFロー
ラ)2bの回転角度(動作位置)は検出手段としてのエ
ンコーダ19により検出され、当該検出信号をMPU1
5に伝達(フィードバック)させることで、当該MPU
15によって搬送ローラ2bの回転角度(位置)や回転
速度をフィードバック制御するように構成されている。
本実施例では、上記エンコーダ19として、例えば磁気
検出素子10(図3参照)と磁気ホイール11(図3参
照)が使用されている。
【0023】次に、スケール及び検出手段から成る本実
施例のエンコーダ19について更に詳しく説明する。図
3は本発明を適用した記録装置における位置検出機構の
第1実施例を示すための搬送手段2(搬送ローラ2b)
のLF制御に関連する部分を示す模式的斜視図であり、
図4は図3の位置検出機構の第1実施例を示すための記
録装置の断面側面図である。本実施例のエンコーダ19
は、図3及び図4に示すように、スケールとして磁気ホ
イール11と、検出手段としての磁気検出素子10とが
構成されている。図3及び図4において、搬送ローラ2
bには、スケールとしての磁気ホイール11が一体的に
設けられている。この磁気ホイール11は、搬送ローラ
2bの端部近傍の外周面に沿って、円周方向にN極及び
S極を極小ピッチで交互に着磁して書き込んだ書き込み
スケールで構成されている。
【0024】前記検出手段としての磁気検出素子10
は、磁力により電気抵抗が変化するMRセンサ(magnet
o-resistive senser) で構成されている。搬送ローラ2
bが回転すると、磁気ホイール11が回転し、磁気検出
素子10を通過する磁力線が変化する。この磁力線の変
化を電気抵抗の変化として検知することにより、搬送ロ
ーラ2bの回転(回転位置、回転速度)を検出すること
ができる。つまり、搬送ローラ2bの回転位置を検出す
る位置検出機構が構成されている。また、記録装置では
記録位置IPでの高い搬送精度が要求されるが、本実施
例では、検出手段としての磁気検出素子10は記録媒体
搬送方向に記録ヘッド4との相対的位置ずれを生じない
ように固定されており、それによって高い搬送精度を保
つようなLF制御が実現されている。
【0025】図3及び図4において、磁気検出素子10
は磁気ホイール11の磁力を検出するためにはその間の
隙間を10μm以下の精度に保つことを要請されるが、
非接触での隙間維持が困難であるため、磁気検出素子1
0のホルダーの凸部(不図示)が磁気ホイール11に接
触するように板ばね12により押圧され、該磁気検出素
子10と該磁気ホイール11との間の隙間を常に一定に
保つように構成されている。つまり、上記磁気検出素子
10のホルダーの凸部は、スケールとしての磁気ホイー
ル11と検出手段としての磁気検出素子10との隙間を
決定する当接部材を構成している。また、上記板ばね1
2は、該当接部材をスケール(磁気ホイール11)に向
けて付勢する付勢部材を構成している。
【0026】さらに、前記板ばね12には、前記スケー
ルとしての磁気ホイール11を清掃するための刷毛状の
清掃部材41が取り付けられている。この板ばね12は
磁気検出素子10を磁気ホイール11に押圧した位置で
位置決めされているので、清掃部材41と磁気ホイール
(スケール)11の位置関係も正確に位置決めすること
ができる。前記磁気ホイール11にはユーザーの使用環
境下においてハウスダスト等の塵やゴミが付着すること
があり、さらに、記録媒体1の搬送部に近い部位に磁気
ホイール11が取り付けられているため、当該磁気ホイ
ール11に紙粉が付着することもあるが、スケールとし
ての磁気ホイール11に付着したこれらのゴミ(異物)
は検出手段としての磁気検出素子10の手前で前記清掃
部材41によって除去(清掃)される。これにより、前
記付勢部材(板ばね12)に前記スケール(磁気ホイー
ル11)を清掃するための清掃部材41が設けられる構
成が具現されている。
【0027】前記磁気ホイール11には、ニッケルやコ
バルト等の強磁性体をコーティングしたものや、樹脂に
フェライト粉末又は希土類マグネット粉末を練り込んだ
ものを射出成形法によって成形加工した素材が用いられ
る。さらに、この磁気ホイール11は、必要に応じて、
その表面を研磨するなどの2次加工を施すことにより、
滑らかで均一な表面性を有するスケールに仕上げられ
る。また、前記磁気ホイール11を搬送ローラ2bに直
接加工し成形しても良いが、前記搬送ローラ2bは通常
200mm〜300mm程度の長さを有するため、特に
射出成形の一手法であるインサート成形を行う場合には
金型が大きくなる等のデメリットがある。そこで、本実
施例では、搬送ローラ2bと磁気ホイール部とを別々に
作成した後、これらを一体化する加工方法を採用するこ
とが、製造が容易になるという点で好ましい。こうして
搬送ローラと一体化される磁気ホイール11は、未だ磁
化されていないので、着磁装置により着磁する必要があ
る。
【0028】図6は前記磁気ホイール11を着磁するた
めの着磁装置の概要を示すブロック図である。図6にお
いて、搬送ローラ2bの搬送外径部をチャック26によ
りチャック(挟持)し、該搬送ローラをモータ27によ
り回転させる。その場合の回転角度は基準エンコーダ2
8により検出され、該基準エンコーダ28の出力に基づ
く回転角度の割付によって着磁ヘッド30の電流(着磁
電流)の向きを変えることで、搬送ローラ2bと一体の
磁気ホイール11を形成するためのN極及びS極の着磁
が行われる。このような着磁工程は、着磁コントローラ
29によって制御される。
【0029】このように搬送外径部をチャックして角度
割付で着磁を行うことにより、高精度の磁気ホイール1
1を形成することができる。すなわち、例えば磁気ホイ
ール11が搬送外径部に対して偏芯して取り付けられて
いる場合でも、搬送ローラ2bと磁気ホイール11を一
体化した後に搬送外径部を基準に角度割付して着磁する
ことから、搬送外径面の回転角度を正確に検出すること
ができ、従って、記録媒体1の正確な搬送を行うことが
できる可動部材としての搬送ローラを得ることができ
る。
【0030】図3において、40は搬送ローラ2bに回
転駆動力を伝達するための駆動ギアであるが、該搬送ロ
ーラ2bは通常200mm〜300mm程度の長さがあ
るため、駆動ギア40は搬送ローラ2bとは別々に作成
し、その後一体化する方が加工しやすい。そこで、本実
施例では、駆動ギア40と磁気ホイール11とを一体的
に製造し、これを搬送ローラ2bに合体(一体化)する
製造方法を採用することで、部品点数の削減及び製造ハ
ンドリングの向上を可能にしている。そのために、駆動
ギア40及び磁気ホイール11は搬送ローラ2bの同じ
側の端部に近接して配置されている。こうして一体化さ
れる搬送ローラ2bの両端には回転軸2kが形成されて
いる。
【0031】また、前記搬送ローラ2bとして、円筒状
の金属表面に、セラミックなどの粒子を混入させたゴム
をコーティングしたものを使用することがあるが、その
場合のコーティングの膜厚の誤差は2μm以下に抑える
ことを要請される。そのため、図6で説明した着磁工程
におけるチャック26による搬送ローラのチャッキング
は、コーティング面を避け、コーティングを行っていな
い素材面をチャッキングして着磁のための回転を行って
も誤差は微小であり、不都合はない。
【0032】以上図1〜図6で説明した第1実施例によ
れば、記録媒体1に記録する記録手段4と記録媒体を搬
送する搬送手段2とを具備する記録装置における位置検
出機構において、一定の間隔でマーキングされたスケー
ルとしての磁気ホイール11と、前記スケールのマーキ
ングを読み取る検出手段としての磁気検出素子10と、
前記スケールに当接して該スケールと前記検出手段との
隙間を決定する当接部材としての凸部と、該当接部材を
前記スケールに向けて付勢する付勢部材としての板ばね
12と、を有し、前記付勢部材12に前記スケール11
を清掃するための清掃部材41が設けられている構成と
したので、スケール面に付着した埃や紙粉等の異物が当
該スケールと検出手段との間の隙間に入り込むことを防
止することで、正確で安定した位置検出信号を得ること
ができ、回転部材や移動部材などの可動部材の動きを高
精度で制御することができ、高画質な記録を達成するこ
とができる記録装置における位置検出機構が提供され
る。
【0033】また、前述の第1実施例によれば、前記搬
送ローラ2bと同期して回転するエンコーダスケール1
1と、前記エンコーダスケールを読み取る検出手段10
と、前記エンコーダスケールに当接して該エンコーダス
ケールと前記検出手段との隙間を決定する当接部材と、
前記当接部材を前記エンコーダスケールに向けて付勢す
る付勢部材12と、を有し、前記付勢部材12に前記エ
ンコーダスケール11を清掃するための清掃部材41が
設けられている構成としたので、スケール面に付着した
埃や紙粉等の異物が当該スケールと検出手段との間の隙
間に入り込むことを防止することで、正確で安定した位
置検出信号を得ることができ、回転部材や移動部材など
の可動部材の動きを高精度で制御することができ、高画
質な記録を達成することができる記録装置における位置
検出機構が提供される。
【0034】図7は本発明を適用した記録装置の位置検
出機構の第2実施例を示す図であり、(a)は側面図で
あり、(b)は(a)中の線b−bから見て磁気検出素
子及び清掃部材を示す下面図である。前述の第1実施例
では、図4に示すように、清掃部材41は記録装置の幅
方向に一様に一直線上に配置されているが、本実施例で
は、図7の(b)に示すように、スケールとしての磁気
ホイール11の進行方向(矢印Aで示す回転方向)に凸
状になるように略三角形に配置した複数の刷毛から成る
刷毛状の清掃部材41が設けられている。つまり、前記
清掃部材41は、スケール11との相対的な進行方向に
対して外側に向けて傾斜した斜面を形成するように配設
されている。なお、本実施例においても、検出手段とし
ての磁気検出素子10は、隙間を決定する前記当接部材
としての凸部を介して、付勢部材としてのバネ板12に
よって磁気ホイール11の周面(スケール面)に向けて
付勢されている。
【0035】図7の第2実施例は、以上の点で前述の第
1実施例と相違しているが、その他の部分では実質上同
じ構成をしており、対応する部分を同一符号で示し、そ
れらの詳細説明は省略する。図7の第2実施例によれ
ば、前述の第1実施例の場合と同様の効果が得られる他
に、上記略三角形に配置した刷毛状の清掃部材41によ
り、スケールとしての磁気ホイール11に付着したゴミ
や塵等を側方へ向けて排出することができ、清掃部材4
1に蓄積するゴミや塵の量を減らすことができ、クリー
ニング効果が向上するという効果が得られる。
【0036】図8は本発明を適用した記録装置の位置検
出機構の第3実施例を示す図であり、(a)は側面図で
あり、(b)は(a)中の線b−bから見て磁気検出素
子及び清掃部材を示す下面図である。前述の第1実施例
では、図4に示すように、清掃部材41は記録装置の幅
方向に一様に一直線上に配置されているが、本実施例で
は、図8の(b)に示すように、スケールとしての磁気
ホイール11の進行方向(矢印Aで示す回転方向)に対
して斜めになるように配置した複数の刷毛から成る刷毛
状の清掃部材41が設けられている。つまり、本実施例
においても、前記清掃部材41は、スケール11との相
対的な進行方向に対して外側に向けて傾斜した斜面を形
成するように配設されている。なお、本実施例において
も、検出手段としての磁気検出素子10は、隙間を決定
する前記当接部材としての凸部を介して、付勢部材とし
てのバネ板12によって磁気ホイール11の周面(スケ
ール面)に向けて付勢されている。
【0037】図8の第3実施例は、以上の点で前述の第
1実施例又は第2実施例と相違しているが、その他の部
分では実質上同じ構成をしており、対応する部分を同一
符号で示し、それらの詳細説明は省略する。図8の第3
実施例によれば、前述の第1実施例の場合と同様の効果
が得られる他に、上記斜めになるように配置した刷毛状
の清掃部材41により、スケールとしての磁気ホイール
11に付着したゴミや塵等を側方へ向けて排出すること
ができ、清掃部材41に蓄積するゴミや塵の量を減らす
ことができ、クリーニング効果が向上するという効果が
得られる。
【0038】図9は本発明を適用した記録装置の位置検
出機構の第4実施例を示す模式的側面図である。前述の
第1実施例及び第2実施例では、スケールとしての磁気
ホイール11を清掃する清掃部材41は刷毛状の部材で
あったが、この清掃部材は図9に示すような平板状のブ
レード42で構成してもよい。そして、このような清掃
部材42を磁気ホイール11に当接させて清掃を行って
もよい。図9の第4実施例は、以上の点で前述の第1実
施例と相違しているが、その他の部分では実質上同じ構
成をしており、対応する部分を同一符号で示し、それら
の詳細説明は省略する。図9の第4実施例によっても、
前述の第1実施例の場合と同様の作用効果を達成するこ
とができる。
【0039】図10は本発明を適用した記録装置の位置
検出機構の第5実施例を示す模式的側面図である。スケ
ールとしての磁気ホイール11と検出手段としての磁気
検出素子10は常に摺動しているため、材質によっては
摩耗が激しい場合がある。こうした場合の対策として、
磁気ホイール11にグリース等の油分を塗布して摩耗を
減少させる方法を採ることができる。図10の第5実施
例では、スケールとしての磁気ホイール11を清掃する
清掃部材として、グリース等の油分を含浸させた含油部
材43が使用されている。そして、このような清掃部材
43を磁気ホイール11に当接させて清掃を行うように
構成されている。
【0040】図10の第5実施例は、以上の点で前述の
第1実施例と相違しているが、その他の部分では実質上
同じ構成をしており、対応する部分を同一符号で示し、
それらの詳細説明は省略する。図10の第5実施例によ
っても、前述の第1実施例の1合と同様の作用効果を達
成するできる他に、スケールとしての磁気ホイール11
に清掃部材(含油部材)43を当接することにより埃の
除去と油分の塗布とを同時に行うことが可能になる。
【0041】図11は本発明を適用した記録装置の位置
検出機構における検出手段(磁気検出素子10)の取り
付け状態の一例を示す模式図であり、(a)は搬送ロー
ラ2b及び磁気ホイール11が待機位置(基準回転位
置)にあるときの状態を示し、(b)は搬送ローラ2b
及び磁気ホイール11が待機位置から矢印A方向(紙送
り方向)へ所定角度だけ回転したときの状態を示す。図
11に示す記録装置の位置検出機構においては、検出手
段としての磁気検出素子10はスケールとしての磁気ホ
イール11の真下の位置に取り付けられている。
【0042】図12は本発明を適用した記録装置の位置
検出機構における検出手段(磁気検出素子10)の取り
付け状態の別の例を示す模式図であり、(a)は搬送ロ
ーラ2b及び磁気ホイール11が待機位置(基準回転位
置)にあるときの状態を示し、(b)は搬送ローラ2b
及び磁気ホイール11が待機位置から矢印A方向(紙送
り方向)へ所定角度だけ回転したときの状態を示す。図
12に示す記録装置の位置検出機構においては、検出手
段としての磁気検出素子10はスケールとしての磁気ホ
イール11の真上の位置に取り付けられている。
【0043】なお、前述の各実施例では、スケールが磁
気ホイール11等の円筒状部材であり、検出手段として
の磁気検出素子10を円筒面に当接させるタイプのエン
コーダを使用する場合を例に挙げて説明したが、本発明
は、直線状にスケールを読み取る構成のリニア型のエン
コーダ(リニアエンコーダ)を使用する記録装置の位置
検出機構に対しても同様に適用することができ、同様の
作用効果を達成できるものであり、従って、リニア型の
エンコーダを使用する構成もその範囲内に含むものであ
る。このリニア型のエンコーダは、記録装置において
は、例えばキャリッジなどの往復移動する部材の位置及
び移動速度を検出する位置検出機構で使用されるもので
ある。つまり、本発明は、記録装置の可動部材であれ
ば、回転運動する部材や移動(直線運動など)する部材
のいずれにも適用可能なものであり、これら回転運動部
材や並進運動部材の位置及び運動速度を検出する際の塵
埃除去対策を施すことにより、精度の高い位置検出が可
能な記録装置の位置検出機構を提供するものである。
【0044】以上説明した実施例によれば、記録装置で
用いられる接触式の位置検出手段における埃や塵に対す
る耐性及び保護機能を向上させることができ、特に磁気
検出素子を用いた記録装置の搬送ローラ回転角検出部の
埃や塵を除去するために有効な清掃手段(クリーニング
手段)が提供される。すなわち、以上説明した実施例に
よれば、エンコーダスケールに付着したゴミや埃を除去
するための清掃部材を、検出手段(センサ)を当該エン
コーダスケールに押圧する部材に設けたので、前記エン
コーダスケールと前記清掃部材との距離を正確に維持す
ることができ、エンコーダスケールの汚れを確実に除去
することが可能になる。また、高分解能の磁気エンコー
ダを用いる場合には、検出手段(磁気検出素子)とスケ
ール(磁気ホイール)との間の隙間を小さくする必要が
あるが、上記実施例は、このような検出手段とスケール
との隙間が小さく塵や埃の影響を受けやすい位置検出機
構を有する記録装置において実施するのに特に好適なも
のである。
【0045】また、インクジェット記録装置は、記録媒
体と非接触で記録を行うことから、記録媒体を高精度で
搬送することが可能である。この記録媒体と非接触であ
るインクジェット記録装置では、高精度の記録媒体の搬
送が可能であり、インクジェット記録装置と本発明に係
る記録装置の位置検出機構を組み合わせることにより、
さらなる高精度な記録媒体の搬送が可能になり、高画質
の記録を達成することができる。
【0046】なお、以上の実施例では、記録装置がイン
クジェット記録装置である場合を例に挙げて説明した
が、本発明は、液体インクの他に、インクリボン等を使
用するワイヤドット式、感熱式、レーザービーム式の記
録装置など、他の記録方式を用いる記録装置の可動部の
位置検出機構に対しても同様に適用することができ、同
様の作用効果を達成するできるものである。また、本発
明は、単色記録を行う記録装置、1個または複数個の記
録ヘッドを用いて複数の異なる色で記録するカラー記録
装置、同一色彩で異なる濃度の複数濃度で記録する階調
記録装置、さらには、これらを組み合わせた記録装置な
どの場合にも、同様に適用することができ、同様の効果
を達成しうるものである。
【0047】また、以上の実施例では、記録手段として
の記録ヘッドを主走査方向に移動させながら記録するシ
リアル型記録装置の場合を例に挙げて説明したが、本発
明は、記録媒体の全幅または一部をカバーする長さのラ
インタイプの記録ヘッドを用いて副走査のみで記録する
ライン記録方式(ライン型記録装置)の場合にも、同様
に適用することができ、同様の効果を達成し得るもので
ある。
【0048】また、本発明は、液体インクを用いて記録
するインクジェット記録装置の場合、記録ヘッドとイン
クタンクを一体化した交換可能なヘッドカートリッジを
用いる構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、そ
の間をインク供給用のチューブ等で接続する構成など、
記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合
にも同様に適用することができ、同様の効果が得られる
ものである。さらに、本発明は、インクジェット記録装
置の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段を使用するものにも適用できるが、中で
も、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記
録手段を使用するインクジェット記録装置において優れ
た効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記
録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
(請求項1)によれば、記録媒体に記録する記録手段と
記録媒体を搬送する搬送手段とを具備する記録装置にお
ける位置検出機構において、一定の間隔でマーキングさ
れたスケールと、前記スケールのマーキングを読み取る
検出手段と、前記スケールに当接して該スケールと前記
検出手段との隙間を決定する当接部材と、該当接部材を
前記スケールに向けて付勢する付勢部材と、を有し、前
記付勢部材に前記スケールを清掃するための清掃部材が
設けられている構成としたので、スケール面に付着した
埃や紙粉等の異物が当該スケールと検出手段との間の隙
間に入り込むことを防止することで、正確で安定した位
置検出信号を得ることができ、回転部材や移動部材など
の可動部材の動きを高精度で制御することができ、高画
質な記録を達成することができる記録装置における位置
検出機構が提供される。
【0050】請求項2〜4の発明によれば、上記請求項
1の構成に加えて、前記スケールが磁気スケールであ
り、前記検出手段が磁気検出素子である構成、前記清掃
部材は前記スケールとの相対的な進行方向に対して外側
に向けて傾斜した斜面を形成している構成、あるいは、
前記清掃部材は前記検出手段の手前で前記スケールを清
掃するように配置されている構成としたので、一層効率
よく、スケール面に付着した埃や紙粉等の異物が当該ス
ケールと検出手段との間の隙間に入り込むことを防止す
ることで、正確で安定した位置検出信号を得ることがで
き、回転部材や移動部材などの可動部材の動きを高精度
で制御することができ、高画質な記録を達成することが
できる記録装置における位置検出機構が提供される。
【0051】請求項5の発明によれば、記録媒体に記録
する記録手段と記録媒体を搬送する搬送手段とを具備す
る記録装置における位置検出機構において、前記搬送ロ
ーラと同期して回転するエンコーダスケールと、前記エ
ンコーダスケールを読み取る検出手段と、前記エンコー
ダスケールに当接して該エンコーダスケールと前記検出
手段との隙間を決定する当接部材と、前記当接部材を前
記エンコーダスケールに向けて付勢する付勢部材と、を
有し、前記付勢部材に前記エンコーダスケールを清掃す
るための清掃部材が設けられている構成としたので、エ
ンコーダスケール面に付着した埃や紙粉等の異物が当該
エンコーダスケールと検出手段との間の隙間に入り込む
ことを防止することで、正確で安定した位置検出信号を
得ることができ、回転部材や移動部材などの可動部材の
動きを高精度で制御することができ、高画質な記録を達
成することができる記録装置における位置検出機構が提
供される。
【0052】請求項6〜8の発明によれば、上記請求項
5の構成に加えて、前記エンコーダスケールが磁気マー
キングされたエンコーダスケールであり、前記検出手段
が磁気検出手段である構成、前記清掃部材は前記エンコ
ーダスケールとの相対的な進行方向に対して外側に向け
て傾斜した斜面を形成している構成、あるいは、前記清
掃部材は前記検出手段の手前で前記エンコーダスケール
を清掃するように配置されている構成としたので、一層
効率よく、エンコーダスケール面に付着した埃や紙粉等
の異物が当該エンコーダスケールと検出手段との間の隙
間に入り込むことを防止することで、正確で安定した位
置検出信号を得ることができ、回転部材や移動部材など
の可動部材の動きを高精度で制御することができ、高画
質な記録を達成することができる記録装置における位置
検出機構が提供される。
【0053】請求項9の発明によれば、上記各請求項の
構成に加えて、前記清掃部材は含油した不織布である構
成としたので、スケールに当接することにより埃や紙粉
等の除去と油分の塗布とを同時に行うことができ、一層
効率よく、スケール面に付着した埃や紙粉等の異物が当
該スケールと検出手段との間の隙間に入り込むことを防
止することで、正確で安定した位置検出信号を得ること
ができ、回転部材や移動部材などの可動部材の動きを高
精度で制御することができ、高画質な記録を達成するこ
とができる記録装置における位置検出機構が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した位置検出機構を具備した記録
装置の一実施例の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1の記録装置の模式的断面側面図である。
【図3】本発明を適用した記録装置における位置検出機
構の第1実施例を示すための搬送手段(搬送ローラ)の
LF制御に関連する部分を示す模式的斜視図である。
【図4】図3の位置検出機構の第1実施例を示すための
記録装置の断面側面図である。
【図5】図1の記録装置の各部の構成を示すブロック図
である。
【図6】図3中の磁気ホイールを着磁するための着磁装
置の概要を示すブロック図である。
【図7】本発明を適用した記録装置の位置検出機構の第
2実施例を示す側面図(a)及び下面図(b)である。
【図8】本発明を適用した記録装置の位置検出機構の第
3実施例を示す側面図(a)及び下面図(b)である。
【図9】本発明を適用した記録装置の位置検出機構の第
4実施例を示す模式的側面図である。
【図10】本発明を適用した記録装置の位置検出機構の
第5実施例を示す模式的側面図である。
【図11】本発明を適用した記録装置の位置検出機構に
おける検出手段の取り付け状態の一例を示す模式図であ
る。
【図12】本発明を適用した記録装置の位置検出機構に
おける検出手段の取り付け状態の別の例を示す模式図で
ある。
【図13】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模
式的に示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 記録媒体(記録用紙) 2 搬送手段 2a ASF(オート・シート・フィーダ) 2b 搬送ローラ 2c ピンチローラ 2f 排紙ローラ 2g 拍車 2i プラテン 2k 回転軸 3 キャリッジ 3a ガイドシャフト 3b ガイドシャフト 3c1 駆動プーリ 3c2 駆動プーリ 3d タイミングベルト 3f キャリッジモータ 4 記録手段(記録ヘッド) 5 回復機構 5b キャッピング機構 6 装置本体 10 検出手段(磁気検出素子) 11 スケール(磁気ホイール) 12 付勢手段(板ばね) 14 ROM 15 MPU 17 LF(ライン・フィード)モータ 19 エンコーダ 26 チャック 27 モータ 28 基準エンコーダ 29 着磁コントローラ 30 着磁ヘッド 40 駆動ギア(搬送ローラ) 41 清掃部材(刷毛状部材) 42 清掃部材(ブレード) 43 清掃部材(含油部材) 81 吐出口面 82 吐出口 85 電気熱変換体

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録する記録手段と記録媒体
    を搬送する搬送手段とを具備する記録装置における位置
    検出機構において、 一定の間隔でマーキングされたスケールと、前記スケー
    ルのマーキングを読み取る検出手段と、前記スケールに
    当接して該スケールと前記検出手段との隙間を決定する
    当接部材と、該当接部材を前記スケールに向けて付勢す
    る付勢部材と、を有し、前記付勢部材に前記スケールを
    清掃するための清掃部材が設けられていることを特徴と
    する記録装置における位置検出機構。
  2. 【請求項2】 前記スケールが磁気スケールであり、前
    記検出手段が磁気検出素子であることを特徴とする請求
    項1に記載された記録装置における位置検出機構。
  3. 【請求項3】 前記清掃部材は前記スケールとの相対的
    な進行方向に対して外側に向けて傾斜した斜面を形成し
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載された記
    録装置における位置検出機構。
  4. 【請求項4】 前記清掃部材は前記検出手段の手前で前
    記スケールを清掃するように配置されていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載された記録装置の
    位置検出機構。
  5. 【請求項5】 記録媒体に記録する記録手段と記録媒体
    を搬送する搬送手段とを具備する記録装置における位置
    検出機構において、 前記搬送ローラと同期して回転するエンコーダスケール
    と、前記エンコーダスケールを読み取る検出手段と、前
    記エンコーダスケールに当接して該エンコーダスケール
    と前記検出手段との隙間を決定する当接部材と、前記当
    接部材を前記エンコーダスケールに向けて付勢する付勢
    部材と、を有し、前記付勢部材に前記エンコーダスケー
    ルを清掃するための清掃部材が設けられていることを特
    徴とする記録装置における位置検出機構。
  6. 【請求項6】 前記エンコーダスケールが磁気マーキン
    グされたエンコーダスケールであり、前記検出手段が磁
    気検出手段であることを特徴とする請求項5に記載され
    た記録装置における位置検出機構。
  7. 【請求項7】 前記清掃部材は前記エンコーダスケール
    との相対的な進行方向に対して外側に向けて傾斜した斜
    面を形成していることを特徴とする請求項5又は6に記
    載された記録装置における位置検出機構。
  8. 【請求項8】 前記清掃部材は前記検出手段の手前で前
    記エンコーダスケールを清掃するように配置されている
    ことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載された
    記録装置の位置検出機構。
  9. 【請求項9】 前記清掃部材は含油した不織布であるこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載された記
    録装置における位置検出機構。
  10. 【請求項10】 前記記録手段はインクを吐出して記録
    を行うインクジェット記録手段であることを特徴とする
    請求項1〜9のいずれかに記載された記録装置における
    位置検出機構。
  11. 【請求項11】 前記記録手段は、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項10に記載された記録装置における位置検出
    機構。
  12. 【請求項12】 前記インクジェット記録手段は前記電
    気熱変換体が発生する熱エネルギーによりインクに生じ
    る膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させること
    を特徴とする請求項11に記載された記録装置における
    位置検出機構。
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