JP2002262706A - 海水等利用水槽 - Google Patents

海水等利用水槽

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JP2002262706A
JP2002262706A JP2001069926A JP2001069926A JP2002262706A JP 2002262706 A JP2002262706 A JP 2002262706A JP 2001069926 A JP2001069926 A JP 2001069926A JP 2001069926 A JP2001069926 A JP 2001069926A JP 2002262706 A JP2002262706 A JP 2002262706A
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tank
seawater
water tank
layer
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JP2001069926A
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Tsutomu Ogawa
強 小川
Morihiko Kubouchi
盛彦 窪内
Shinichi Nakajima
信一 中嶌
Hidetaka Sawada
英隆 澤田
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Hitachi Zosen Corp
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Hitachi Zosen Corp
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

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  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
  • Revetment (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建設コストをランニングコストを下げしかも
適正な水槽内水質を確保することができる海水等利用水
槽を提供する。 【解決手段】 水槽水位を潮位より低く保つ手段9,10
と、水槽底壁の取水口4に設けられたろ過装置5とを備え
ている。ろ過装置5は、防波・護岸用に積まれた砕石13
およびその内部に収められた多孔管14を有する取水井戸
とされている。水槽1の底壁3および周壁2が遮水シート
で形成されており、必要に応じて取水口4を閉鎖する開
閉蓋6をさらに備えている。水槽底壁に、残餌、魚類の
糞等で汚染された水槽水を集める釜場7が設けられてお
り、釜場7内の汚染水を汲み上げるエアリフト8をさらに
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、海岸や湖沼付近
に設けられた水族館、水産試験場、研究所、養殖場、シ
ョープールなどで使用され、一定の水質の維持が必要と
される海水等利用水槽に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海水等利用水槽としては、海底ま
たは岸壁に配管を敷設しポンプで汲み上げて槽内に海水
を導入するするものや、水槽の側壁および底壁をろ過材
で形成し、水槽水位を潮位より低く設定することによ
り、海水を満潮時にろ過材を通して水槽に供給し、干潮
時には水槽水を排出するものが知られている。後者の水
槽は、例えば、特開平5−302439号公報に記載さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】配管を敷設しポンプで
汲み上げて槽内に海水を導入する水槽では、ろ過器など
の設備が別途必要となり建設コストが増加するという問
題や、ポンプのランニングコストが高くつくという問題
があった。
【0004】また、特開平5−302439号公報に記
載のものでは、上記問題点は解消されるものの、干潮か
ら満潮へと潮位が上昇していくときにのみ取水が行われ
るようになっているため、水位が低下していく間は新鮮
な海水が入ってこないという問題、排水時にはろ過材を
通して排出するため、水槽内で発生した汚濁物質を除去
することができないという問題、海と水槽とが遮断され
ていないため、溶解性の物質によって汚染された海水が
水槽内に流入するという問題、水槽水位が潮位と連動し
ているため、水槽水位を一定に保つことができないとい
う問題、ろ過材が多量に必要なため、建設コストが大き
くなるという問題などがあった。
【0005】この発明の目的は、上記の問題点を解消し
た海水等利用水槽を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明による海水等利用水槽は、地中を浸透した海水また
は湖沼水を水槽底壁から槽内に導入して利用する海水等
利用水槽であって、水槽水位を潮位より低く保つ手段
と、水槽底壁の取水口に設けられたろ過装置とを備えて
いるものである。
【0007】第1の発明の海水等利用水槽によると、水
槽水位が潮位より低く保たれるので、潮位と水槽水位と
の高低差に伴う圧力により、海水等の原水が水槽底壁に
設けられた取水口より流入する。したがって、取水に動
力を必要としない。そして、取水口に設けられたろ過装
置により水中の懸濁物質が除去されるので、水槽内には
適正な水質の水が導入される。したがって、水槽周壁お
よび底壁をろ過材で形成する必要がない。
【0008】第1の発明による海水等利用水槽におい
て、ろ過装置は、防波・護岸用に積まれた砕石およびそ
の内部に収められた多孔管を有する取水井戸であること
が好ましい。このようにすると、地中浸透時および取水
井戸通過時に砂、ごみなどの懸濁物質が除去され、取水
井戸以外のろ過器を別途設置する必要がない。
【0009】また、水槽の底壁および周壁が遮水シート
で形成されており、必要に応じて取水口を閉鎖する開閉
蓋をさらに備えていることがより好ましい。このように
すると、取水口を開閉蓋で閉鎖することにより、海水等
が取水に適さない場合や水槽内の水を抜き出したい場合
に、海水等の水槽内への流入を防止することができる。
【0010】さらにまた、水槽底壁に、残餌、魚類の糞
等で汚染された水槽水を集める釜場が設けられており、
釜場内の汚染水を汲み上げるエアリフトまたはポンプを
さらに備えていることが好ましい。このようにすると、
汚染水を強制的に排出することができ、これに伴って新
鮮な海水等が流入し、一定の水質を維持することができ
る。
【0011】第2の発明による海水等利用水槽は、地中
を浸透した海水または湖沼水を水槽底壁から槽内に導入
して利用する海水等利用水槽であって、水槽水位を潮位
より低く保つ手段と、水槽底壁として使用されるろ過砂
層と、ろ過砂層に垂下状に設けられた複数のサンドパイ
ルとを備えているものである。
【0012】第2の発明の海水等利用水槽によると、水
槽水位が潮位より低く保たれるので、潮位と水槽水位と
の高低差に伴う圧力により、海水等の原水が水槽底壁に
設けられた取水口より流入する。したがって、取水に動
力を必要としない。そして、地中浸透時、サンドパイル
通過時およびろ過砂層通過時に水中の懸濁物質が除去さ
れるので、水槽内には適正な水質の水が導入される。し
たがって、水槽周壁および底壁をろ過材で形成する必要
がなく、ろ過器を別途設置する必要もない。
【0013】第2の発明による海水等利用水槽におい
て、ろ過砂層に微生物が繁殖させられていることが好ま
しい。このようにすると、水槽水を微生物の浄化作用に
よって浄化することができ、一定の水質を維持すること
ができる。
【0014】微生物は、好気性のものまたは嫌気性のも
のまたはその両方であり、嫌気性微生物を使用する場合
には、ろ過砂層に、生分解性有機物が添加されているこ
とが好ましい。
【0015】第3の発明による海水等利用水槽は、地中
を浸透した海水または湖沼水を槽内に導入して利用する
海水等利用水槽であって、水槽周壁の一部を構成する浸
透護岸と、水槽水位を潮位より低く保つ手段と、水槽底
面に存在する汚泥が露出しないように汚泥面全面を覆っ
て水槽底壁を形成する覆砂層と、覆砂層の上に設けられ
た浄化機能を有するバイオ砂層および/または微生物固
定担体層とを備えているものである。
【0016】第3の発明の海水等利用水槽によると、水
槽水位が潮位より低く保たれるので、潮位と水槽水位と
の高低差に伴う圧力により、海水等の原水が水槽底壁に
設けられた取水口より流入する。したがって、取水に動
力を必要としない。そして、浸透護岸浸透時に水中の懸
濁物質が除去されるとともに、槽内で飼育繁殖される水
生生物の糞尿や残餌および槽内で繁殖死滅した微生物等
がバイオ砂層および/または微生物固定担体層の浄化作
用によって浄化され、一定の水質を維持することができ
る。
【0017】第3の発明による海水等利用水槽は、水槽
形成用閉鎖水域の底部の汚泥を汚泥面が露出しないよう
に覆砂層で覆う工程と、閉鎖水域内の水をほぼ全量排出
する工程と、覆砂層を天日乾燥させる工程と、浄化機能
を有するバイオ砂および/または微生物固定担体を覆砂
層の全面または一部に敷く工程と、水生生物を飼育繁殖
させることができる清浄な水槽水を入れる工程とを含ん
でいる海水等利用水槽の形成方法によって、形成するこ
とができる。
【0018】水槽形成用閉鎖水域は、湾、入り江、湖等
の一部を締め切ることによって得られる。このような閉
鎖水域には、ヘドロ(汚泥)が堆積しているが、これを
覆砂層で覆うことにより、その水中への巻き上げを防止
することができる。したがって、ヘドロを浚渫する場合
に起こるヘドロの巻上げによる濁水の問題や浚渫された
ヘドロの処理の問題が生じず、環境への負荷を小さくす
ることができるとともに、作業にかかる費用も低減する
ことができる。
【0019】上記第3の発明の海水等利用水槽およびそ
の形成方法においては、覆砂層に代えて小石層が使用さ
れてもよい。
【0020】第3の発明による海水等利用水槽におい
て、覆砂層上または覆砂層内にネットが設けられて、ネ
ット下に、浄化用微生物の栄養源となる有機物を供給す
る有機物供給体が全面あるいはほぼ均等に設けられてい
ることが好ましい。このようにすると、有機物を栄養源
として嫌気性微生物の増殖が盛んとなり、水槽の脱窒能
力が大きくなり、また、脱窒作用の立上がりが早くな
る。
【0021】また、槽内に少なくとも1つのライブロッ
クが設置され、ライブロック上に水生生物、草木および
藻類を繁殖させ、水生生物、草木および藻類の浄化作用
で水槽水の浄化を促進させることがより好ましい。この
ような自然浄化作用を基本とすることにより、環境に負
荷を与えないようにして、水質の浄化を促進することが
できる。
【0022】また、水槽周壁の少なくとも一部は、浄化
機能を備えた浄化壁とされ、海水等がこの浄化壁を通過
・浸透することにより浄化された後に、水槽内に供給さ
れるようになされることがある。このようにすると、動
力を必要としないで外部から適正な水質の取水が可能と
なる。
【0023】さらにまた、水槽周壁に少なくとも1つの
開口部が設けられて、この開口部に外部水路が設置され
ており、外部水路の側壁および底壁の少なくとも一部が
浄化機能を備えた浄化壁とされていることが好ましい。
このようにすると、槽内への流入水が浄化壁によって予
め浄化され、流入水の水質が向上する。この場合に、外
部水路が階段状構造とされ、同水路の側壁および底壁を
通過した浄化水が階段状に流れて槽内に流入するように
なされていることがより好ましい。このようにすると、
階段状に流れる間に海水等が曝気されて浄化がさらに促
進される。
【0024】第1から第3までの発明による海水等利用
水槽において、汚染された水槽水を汲み上げて槽外に排
出するエアリフトまたはポンプをさらに備えていること
が好ましい。このようにすると、汚染水を強制的に排出
することができ、これに伴って新鮮な海水等が流入し、
一定の水質を維持することができる。
【0025】また、第1から第3までの発明による海水
等利用水槽において、水槽水位を潮位より低く保つ手段
は、水槽水位検知器に連動して水槽水をオーバーフロー
させる表層水排出堰を有していることがある。このよう
にすると、水槽水位を潮位より低く保つとともに、小さ
い比重の汚染物質を含む表層水が継続して排出され、一
定の水質を維持することができる。水槽水位を潮位より
低く保つ手段は、水槽水を汲み上げるための配管および
ポンプを有しているものであってもよい。
【0026】第2および第3の発明による海水等利用水
槽において、水槽水に溶存酸素供給用および好気性微生
物呼吸用酸素を供給するとともに、ろ過砂層、バイオ砂
層および微生物固定担体層表面の沈殿物を浮上させて洗
浄する空洗用空気を供給する空気ラインをさらに備えて
いることが好ましい。空気ラインは、ろ過砂層内部に埋
め込まれた空気吹出しヘッダおよびこれへの空気供給配
管などから構成される。このようにすると、この空気ラ
インを作動させて、水槽水への溶存酸素供給および硝化
菌等の好気性微生物の呼吸用酸素供給を目的とした曝気
と、ろ過砂層、バイオ砂層および微生物固定担体層表面
の沈殿物を浮上させて洗浄する空洗とを同時に行うこと
ができ、一定の水質を維持することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、以下図
面を参照して説明する。
【0028】図1は、第1の発明による海水等利用水槽
の実施形態を示すのもので、同図において、海水等利用
水槽(1)は、海岸に設けられた護岸壁(S)の陸地側に設け
られており、遮水シートで形成された周壁(2)および底
壁(3)と、底壁(3)の護岸壁に接する部分に設けられた取
水口(4)と、取水口(4)に垂下状に設けられた取水井戸
(5)と、必要に応じて取水口(4)を閉鎖する開閉蓋(6)
と、底壁(3)の中央部に設けられた釜場(7)と、釜場(7)
に集められた残餌、魚類の糞等の汚濁物質を取り出すエ
アリフト(8)と、陸地側の周壁(3)の上端部に設けられか
つ水槽水位検知器に連動して水槽水をオーバーフローさ
せる表層水排出堰(9)と、同堰(9)からの排水を排出する
側溝(10)と、側溝(10)の端部に設けられて排水中の汚濁
物質を取り出すエアリフト(11)と、各エアリフト(8)(1
1)にエアを供給するコンプレッサ(12)とを備えている。
【0029】取水井戸(5)は、防波・護岸用として例え
ばU字状に積まれた砕石(13)と、その内部に収められた
多孔管(14)とよりなる。
【0030】表層水排出堰(9)の上端位置は、最低潮位
(L2)よりも低くなされている。なお、図において、(L1)
は最高潮位、(P)は水槽水位をそれぞれ示している。
【0031】第1の発明の海水等利用水槽によると、水
槽水位(P)が潮位より常に低く保たれるので、潮位と水
槽水位(P)との高低差に伴う圧力により、海水等の原水
が取水井戸(5)を介して水槽底壁(3)に設けられた取水口
(4)より流入する。この際、地中で1次ろ過された後、
取水井戸(5)で2次ろ過されることにより、原水中の
砂、ごみなどの懸濁物質が除去され、槽内には適正な水
質の原水が導入される。
【0032】そして、槽内で新たに発生する懸濁物質の
うち重い物は、釜場(7)に集められて、エアリフト(8)に
より排出され、また、軽い物は、オーバーフローした水
と一緒に側溝(10)に送られて、エアリフト(11)により排
出される。汚染水の排出に伴って新鮮な原水が流入し、
こうして、水槽水は、常に一定の水質を維持する。
【0033】また、ろ過できない汚染物質が海水に含ま
れていて取水することが好ましくない場合には、取水口
(4)を開閉蓋(6)で閉鎖することにより、海水の槽内への
流入を防止することができる。さらにまた、取水口(4)
を開閉蓋(6)で閉鎖した後に水槽水を汲み上げることに
より、槽内の水をすべて抜き出すこともできる。
【0034】図2は、第2の発明による海水等利用水槽
の実施形態を示すのもので、同図において、海水等利用
水槽(21)は、海岸に設けられた護岸壁(S)の陸地側に設
けられており、コンクリートで形成された周壁(22)と、
ろ過砂層で形成された底壁(23)と、水槽底壁(ろ過砂
層)(23)に垂下状に設けられた複数のサンドパイル(24)
と、水槽水を強制的に抜き出して海へ戻し水槽水位(P)
を潮位(L1)(L2)より低く保つための配管(25)およびポン
プ(26)と、ろ過砂層(23)内部に埋め込まれた空気吹出し
ヘッダ(27)およびこれへの空気供給配管(28)とを備えて
いる。
【0035】ろ過砂層(23)には、好気性および/または
嫌気性の微生物が繁殖させられるとともに、必要に応じ
て、微生物の栄養源となる生分解性有機物が添加され
る。サンドパイル(24)は、マンドレルまたはウォーター
ジェットを使用した公知のサンドドレーン工法により施
工することができる。
【0036】第2の発明の海水等利用水槽(21)による
と、水槽水位(P)が潮位より低く保たれるので、潮位と
水槽水位(P)との高低差に伴う圧力により、海水等の原
水がろ過砂層で形成された水槽底壁(23)より流入する。
この際、地中で1次ろ過された後、サンドパイル(24)で
2次ろ過され、さらに、ろ過砂層(23)で3次ろ過される
ことにより、原水中の砂、ごみなどの懸濁物質が除去さ
れ、槽内には適正な水質の原水が導入される。
【0037】ろ過砂層(23)には、微生物が繁殖させられ
ているため、水槽水はこれらの微生物の浄化作用によっ
て浄化され、一定の水質を維持することができる。
【0038】第2の発明による海水等利用水槽(21)にお
いて、水槽水位(P)を潮位より低く保つための配管(25)
およびポンプ(26)に代えて、図1に示した第1の発明に
よる海水等利用水槽(1)と同様にして、水槽水をオーバ
ーフローさせる表層水排出堰を設けるようにしてもよ
い。
【0039】図3は、第3の発明による海水等利用水槽
の実施形態を示すのもので、同図において、海水等利用
水槽(31)は、浸透護岸(S)および陸地(T)を利用した周壁
(32)と、積層状に形成された底壁(33)とを備えている。
【0040】底壁(33)は、次のようにして形成されてい
る。まず、湾、入り江、湖等の一部を締め切ることによ
って水槽形成用閉鎖水域を確保し、その底部の汚泥=ヘ
ドロ(34)を汚泥面が露出しないように覆砂層(35)で覆う
とともに、覆砂層(35)に所定間隔でネット(36)を敷き、
その後、閉鎖水域内の水をほぼ全量排出する。次いで、
覆砂層(35)を天日乾燥させ、さらに、浄化機能を有する
バイオ砂層および/または微生物固定担体層(37)を覆砂
層(35)の上(全面でも一部でも可)に設ける。
【0041】こうして形成された底壁(33)上には、少な
くとも1つのライブロック(38)が載せられ、その後、水
生生物を飼育繁殖させることができる清浄な水が槽内に
供給される。
【0042】ネット(36)下には、浄化用微生物の栄養源
となる有機物を供給する有機物供給体が全面あるいはほ
ぼ均等に設けられる。ライブロック(38)上には、水生生
物、草木および藻類が繁殖させられ、これら水生生物、
草木および藻類の浄化作用によっても水槽水の浄化が促
進される。
【0043】上記において、覆砂層(35)にを小石層に置
き換えても同様の作用効果を得ることができる。
【0044】第3の発明の海水等利用水槽(31)による
と、ヘドロ(汚泥)(34)を覆砂層(35)または小石層で覆
うことにより、ヘドロの水中への巻き上げを防止するこ
とができ、ヘドロを浚渫して処理する必要がない、ま
た、槽内で飼育繁殖される水生生物の糞尿や残餌および
槽内で繁殖死滅した微生物等がバイオ砂層および/また
は微生物固定担体層の浄化作用によって浄化され、一定
の水質を維持することができる。
【0045】なお、この第3の発明の海水等利用水槽(3
1)では、図示省略したが、図2に示した第2の発明によ
る海水等利用水槽(21)と同様に、水槽水を強制的に抜き
出して海へ戻し水槽水位(P)を潮位(L1)(L2)より低く保
つための配管およびポンプが設置される。これに代え
て、図1に示した第1の発明による海水等利用水槽(1)
と同様にして、水槽水をオーバーフローさせる表層水排
出堰を設けるようにしてもよい。
【0046】図4は、第3の発明の海水等利用水槽の変
形例を示している。同図に示す海水等利用水槽(41)にお
いては、覆砂層(35)とバイオ砂層および/または微生物
固定担体層(37)との間に、全面にわたってネット(42)が
配されているとともに、外部水路(43)から槽内への海水
の流入が可能とされている。その他の構成は、図3に示
したものと同じであり、同じ構成に同じ符号を付して説
明を省略する。
【0047】外部水路(43)は、階段状構造とされてお
り、水門(44)を開くことによって、海水は、外部水路(4
3)の側壁および底壁を通過して階段状に流れ、この間に
曝気されて浄化が促進されてから、水槽内に流入する。
【0048】なお、外部水路(43)の側壁および底壁の一
部または全部を浄化機能を備えた浄化壁としてもよい。
これにより、水路外部からの汚染水が側壁および底壁を
通過・浸透することにより浄化されて水路内に流入し、
水路を流れて開口部より補給水として水槽内に流入する
までに水槽底部の浄化機能により浄化される。外部水路
(43)の底壁の構成としては、第1から第3までの発明で
示された水槽の底壁の構成と同じものとしてもよく、こ
れにより、水槽内水質のより一層の向上が図れる。さら
にまた、水槽内水質のより一層の向上を図るために、水
槽周壁の少なくとも一部が、浄化機能を備えた浄化壁と
され、海水等がこの浄化壁を通過・浸透することにより
浄化された後に、水槽内に供給されるようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明による海水等利用水槽を示す図であ
る。
【図2】第2の発明による海水等利用水槽を示す図であ
る。
【図3】第3の発明による海水等利用水槽を示す図であ
る。
【図4】第3の発明による海水等利用水槽の他の実施形
態を示す図である。
【符号の説明】 (1) 海水等利用水槽 (2) 遮水シート製周壁 (3) 遮水シート製底壁 (4) 取水口 (5) 取水井戸(ろ過装置) (6) 開閉蓋 (7) 釜場 (8) エアリフト (9) 表層水排出堰(水槽水位を潮位より低く保つ手
段) (11) エアリフト (13) 砕石 (14) 多孔管 (21) 海水等利用水槽 (22) 周壁 (23) 底壁(ろ過砂層) (24) サンドパイル (25) 配管(水槽水位を潮位より低く保つ手段) (26) ポンプ(水槽水位を潮位より低く保つ手段) (27) 空気吹出しヘッダ(空気ライン) (28) 空気供給配管(空気ライン) (31) 海水等利用水槽 (32) 周壁 (33) 底壁 (34) 汚泥(ヘドロ) (35) 覆砂層 (36) ネット (37) ライブロック (38) バイオ砂層および/または微生物固定担体層 (43) 外部水路 (S) 浸透護岸
フロントページの続き (72)発明者 中嶌 信一 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 澤田 英隆 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 Fターム(参考) 2B104 CA01 CB22 CB23 CB29 CB33 ED12 ED17 ED36 EE09 2D018 BA11 4D003 AA01 AB01 BA02 BA07 CA02 EA01 EA22 FA10 4D040 AA04 AA13 AA34

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中を浸透した海水または湖沼水を水槽
    底壁から槽内に導入して利用する海水等利用水槽であっ
    て、水槽水位を潮位より低く保つ手段と、水槽底壁の取
    水口に設けられたろ過装置とを備えている海水等利用水
    槽。
  2. 【請求項2】 ろ過装置は、防波・護岸用に積まれた砕
    石およびその内部に収められた多孔管を有する取水井戸
    である請求項1記載の海水等利用水槽。
  3. 【請求項3】 水槽の底壁および周壁が遮水シートで形
    成されており、必要に応じて取水口を閉鎖する開閉蓋を
    さらに備えている請求項1または2記載の海水等利用水
    槽。
  4. 【請求項4】 水槽底壁に、残餌、魚類の糞等で汚染さ
    れた水槽水を集める釜場が設けられており、釜場内の汚
    染水を汲み上げるエアリフトまたはポンプをさらに備え
    ている請求項1から3までのいずれか1項に記載の海水
    等利用水槽。
  5. 【請求項5】 地中を浸透した海水または湖沼水を水槽
    底壁から槽内に導入して利用する海水等利用水槽であっ
    て、水槽水位を潮位より低く保つ手段と、水槽底壁とし
    て使用されるろ過砂層と、ろ過砂層に垂下状に設けられ
    た複数のサンドパイルとを備えている海水等利用水槽。
  6. 【請求項6】 ろ過砂層に、微生物が繁殖させられてい
    る請求項5記載の海水等利用水槽。
  7. 【請求項7】 微生物の少なくとも一部が嫌気性の微生
    物とされ、ろ過砂層に、生分解性有機物が添加されてい
    る請求項6記載の海水等利用水槽。
  8. 【請求項8】 地中を浸透した海水または湖沼水を槽内
    に導入して利用する海水等利用水槽であって、水槽周壁
    の一部を構成する浸透護岸と、水槽水位を潮位より低く
    保つ手段と、水槽底面に存在する汚泥が露出しないよう
    に汚泥面全面を覆って水槽底壁を形成する覆砂層と、覆
    砂層の上に設けられた浄化機能を有するバイオ砂層およ
    び/または微生物固定担体層とを備えている海水等利用
    水槽。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の海水等利用水槽を形成す
    る方法であって、水槽形成用閉鎖水域の底部の汚泥を汚
    泥面が露出しないように覆砂層で覆う工程と、閉鎖水域
    内の水をほぼ全量排出する工程と、覆砂層を天日乾燥さ
    せる工程と、浄化機能を有するバイオ砂および/または
    微生物固定担体を覆砂層の全面または一部に敷く工程
    と、水生生物を飼育繁殖させることができる清浄な水槽
    水を入れる工程とを含んでいる海水等利用水槽の形成方
    法。
  10. 【請求項10】 覆砂層に代えて小石層が使用されてい
    る請求項8または9記載の海水等利用水槽。
  11. 【請求項11】 覆砂層上または覆砂層内にネットが設
    けられ、ネット下に、浄化用微生物の栄養源となる有機
    物を供給する有機物供給体が全面あるいはほぼ均等に設
    けられている請求項8記載の海水等利用水槽。
  12. 【請求項12】 槽内に少なくとも1つのライブロック
    が設置され、ライブロック上に水生生物、草木および藻
    類を繁殖させ、水生生物、草木および藻類の浄化作用で
    水槽水の浄化を促進させる請求項8記載の海水等利用水
    槽。
  13. 【請求項13】 水槽周壁の少なくとも一部は、浄化機
    能を備えた浄化壁とされ、海水等がこの浄化壁を通過・
    浸透することにより浄化された後に、水槽内に供給され
    る請求項8記載の海水等利用水槽。
  14. 【請求項14】 水槽周壁に少なくとも1つの開口部が
    設けられて、この開口部に外部水路が設置されており、
    外部水路の側壁および底壁の少なくとも一部が浄化機能
    を備えた浄化壁とされている請求項8記載の海水等利用
    水槽。
  15. 【請求項15】 外部水路が階段状構造とされ、同水路
    の側壁および底壁を通過した浄化水が階段状に流れて槽
    内に流入するようになされている請求項14記載の海水
    等利用水槽。
  16. 【請求項16】 汚染された水槽水を汲み上げて槽外に
    排出するエアリフトまたはポンプをさらに備えている請
    求項1、5および8記載の海水等利用水槽。
  17. 【請求項17】 水槽水位を潮位より低く保つ手段は、
    水槽水位検知器に連動して水槽水をオーバーフローさせ
    る表層水排出堰を有している請求項1、5および8記載
    の海水等利用水槽。
  18. 【請求項18】 水槽水位を潮位より低く保つ手段は、
    水槽水を汲み上げるための配管およびポンプを有してい
    る請求項1、5および8記載の海水等利用水槽。
  19. 【請求項19】 水槽水に溶存酸素供給用および好気性
    微生物呼吸用酸素を供給するとともに、ろ過砂層、バイ
    オ砂層および微生物固定担体層表面の沈殿物を浮上させ
    て洗浄する空洗用空気を供給する空気ラインをさらに備
    えている請求項5および8記載の海水等利用水槽。
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