JP2002261067A - 基板処理方法 - Google Patents

基板処理方法

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JP2002261067A
JP2002261067A JP2001059520A JP2001059520A JP2002261067A JP 2002261067 A JP2002261067 A JP 2002261067A JP 2001059520 A JP2001059520 A JP 2001059520A JP 2001059520 A JP2001059520 A JP 2001059520A JP 2002261067 A JP2002261067 A JP 2002261067A
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ozone water
ozone
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Akira Okamoto
彰 岡本
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジスト膜や有機汚染物質に対する除去力を
維持しつつも、これらを速やかに除去でき、処理時間を
短縮できる基板処理方法を提供する。 【解決手段】 基板Sの表面Saを処理液で処理する基
板処理方法であって、オゾン水Loと過酸化水素水Lh
とを、基板Sの表面Saにそれぞれ供給し、この表面S
aにおいてオゾン水Loと過酸化水素水Lhとを混合す
る。この際、略水平に保って回転させた基板Sに対し
て、オゾン水Loおよび過酸化水素水Lhの少なくとも
一方の供給位置を当該基板の回転中心から周縁に亘って
走査させる。これによって、オゾン水Loと過酸化水素
水Lhとの初期の混合位置を基板Sの表面Sa全域で走
査させ、均一な処理効果を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板処理方法に関
し、特には半導体基板、液晶表示装置のガラス基板、フ
ォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板等に対
し、処理液を用いた洗浄や表面皮膜の除去などを行う基
板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程においては、半導
体デバイスの微細化および高集積化にともない、製造プ
ロセスにおいて半導体基板(いわゆるウエハ)上に付着
するパーティクル(微小粒子)や金属汚染、有機物汚染
等が、デバイスの歩留まりや特性に大きな影響を与える
ようになってきている。例えば、パーティクルの付着
は、酸化膜耐圧不良や配線ショートを引き起こし、金属
汚染や有機物汚染は酸化膜耐圧不良や接合リーク不良を
引き起こす要因になる。
【0003】ところが、半導体装置の製造プロセスは、
その殆どがパーティクルや金属不純物、さらには有機汚
染物質の発生源であるため、デバイスの歩留まりやその
特性を向上させるためには、全製造プロセスにわたって
半導体基板の表面および裏面を清浄に保つ必要がある。
そこで、各々の製造プロセスにおいては、適宜、半導体
基板の清浄化工程が行われている。
【0004】また、半導体装置の製造工程においては、
リソグラフィー、エッチング、イオン注入などの工程
で、有機皮膜であるレジストが用いられており、各工程
の終了後にはこのレジストを半導体基板上から剥離・除
去する工程を行が行われる。
【0005】近年、上記清浄化工程および、剥離・除去
工程においては、半導体基板の大口径化およびコスト削
減の観点から、ウェット処理が主流となっている。
【0006】このような半導体基板のウェット処理にお
いては、アンモニア水や塩酸、硫酸、過酸化水素水など
の薬品や、これらを混合した薬品、さらにはその水溶液
等が処理液として用いられている。例えば、有機物の除
去を目的とした洗浄や有機皮膜(レジスト)の剥離除去
には、硫酸と過酸化水素水とを原液で混合し、この混合
した溶液(以下、硫酸過水と称する)を用いて80℃〜
150℃の高温で処理する方法、発煙硝酸で処理する方
法、アミン等を混合した有機剥離液を用いて80℃程度
の高温で処理する方法などが行われている。
【0007】しかしながら、上述した処理方法には次の
ような問題があった。例えば硫酸過水を用いた処理は、
高濃度の薬液を用いた高温処理であるため、操作性が悪
い。さらに薬品自体のコストに加えて廃液処理にもコス
トが掛かり、ランニングコストを増加させる要因にな
る。これは、反応性の高い発煙硝酸を用いた処理や、高
温プロセスとなる有機剥離液を用いた処理にも同様であ
る。
【0008】そこで、有機物の除去を目的とした洗浄や
有機皮膜(レジスト)の剥離除去には、純水にオゾンガ
スを溶解させたオゾン溶解水(以下、オゾン水と称す
る)が処理液として用いられるようになってきている。
オゾン水を用いたウェット処理においては、オゾン水自
体が比較的安価であり、オゾン水中のオゾンが自然分解
するために廃液処理のコストも必要としない。
【0009】ところで、オゾン水を用いた基板処理にお
いては、処理時間の短縮を目的として、純水中にオゾン
を溶解させる際にオゾンガスの圧力を高くしてオゾン濃
度を高め、さらに温度を低温にしてオゾンの溶解度を高
く保つことでオゾン濃度を確保している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
方法では、基板上にオゾン水を供給する際、すなわちオ
ゾン水の供給ノズルから基板上にオゾン水を供給する際
には、オゾン水は供給ノズルにおける加圧状態から大気
圧中に吐出されることになる。このため、この圧力変化
によりオゾン水中のオゾンガスがガス化(脱泡)し、基
板上に供給されるオゾン水のオゾン濃度が低下する。特
にこの現象は、オゾン水中のオゾン濃度が高濃度である
程生じやすくなる。しがたって、期待される程、処理効
率を高めることはできない。
【0011】また、低温のオゾン水においては、化学反
応(酸化分解反応)における活性化エネルギーが低く、
レジスト膜や汚染物質に対する除去力が低い。したがっ
て、レジスト膜の種類によっては除去できなかったり、
ドライエッチングや高濃度イオン注入の際にマスクとし
て用いられたことによってダメージを受けたり変質した
レジスト膜を除去できない、つまり処理能力に劣るとい
った課題がある。
【0012】そこで本発明は、レジスト膜や有機汚染物
質に対する除去力を維持しつつ、これらを速やかに除去
できる基板処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明は、基板表面を処理液で処理する基板処
理方法であって、オゾンを溶解させた第1処理液と過酸
化水素を含有した第2処理液とを基板表面にそれぞれ供
給し、基板表面でこれらの処理液を混合することを特徴
としている。
【0014】このような基板処理方法では、下記一連の
反応式(1)に示すように、第1処理液中のオゾン(O
3)に対して、第2処理液中の過酸化水素(H22)が
作用し、有機物の分解に作用する活性種であるOHラジ
カル(OH*)が速やかに生成されるようになる。
【0015】
【化1】
【0016】比較のため、下記一連の反応式(2)に
は、水中におけるオゾンの分解を示す。この反応式
(2)に示すように、オゾン(O3)は、OH2ラジカル
(OH2 *)が開始剤となって連鎖反応的に分解すること
がわかる。しかし、この反応はそれほど速くはない。
【化2】
【0017】一方、上記反応式(1)に示したように、
オゾンを溶解させた第1処理液に過酸化水素(H22
を添加した場合、過酸化水素(H22)の分解によって
OH 2イオン(OH2 -)が供給されるため、このOH2
イオン(OH2 -)によってオゾン(O3)の分解が加速
されて、反応式(2)と比較してOHラジカル(O
*)の生成速度が速められる。
【0018】ここで特に、本発明においては、オゾン
(O3)を溶解させた第1処理液と、過酸化水素(H2
2)を含有する第2処理液とを、ユースポイントである
基板表面において混合する構成とした。このため、この
基板表面において、極めて寿命の短いOHラジカル(O
*)が速やかに生成されることになり、OHラジカル
(OH*)の活性が失われる前に、基板表面に対して効
果的にOHラジカル(OH*)を作用させることができ
る。
【0019】また、基板上において第1処理液と第2処
理液とを混合する場合、例えば、略水平を保って回転さ
せた基板表面に対して、第1処理液および第2処理液の
少なくとも一方の供給位置を当該基板の回転中心から周
縁に亘って走査させるか、また第1処理液および第2処
理液の少なくとも一方を当該基板の回転中心から周縁に
亘って同時に供給する。これにより、第1処理液と第2
処理液との初期の混合位置を基板表面の全域で走査させ
ることとする。
【0020】以上のように、第1処理液と第2処理液と
の初期の混合位置を走査させることにより、基板の表面
全域においてOHラジカル(OH*)が速やかに生成さ
れ、基板の表面全域において均等にOHラジカル(OH
*)を作用させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の基板処理方法をそ
の実施の形態に基づいて詳細に説明する。尚、本発明の
基板処理方法は、半導体装置や液晶表示装置、さらには
その他の基板製品の製造工程において、半導体基板や液
晶基板等の基板上に形成されたレジスト膜を除去した
り、これらの基板表面に付着した有機汚染物質物を除去
するための基板処理方法である。以下の各実施形態にお
いては、半導体基板(基板)上のレジスト膜を除去する
場合の基板処理を例に採り本発明の実施形態を説明す
る。
【0022】(第1実施形態)図1は、第1実施形態の基
板処理方法に用いられる基板処理装置の一例を示す概略
構成図である。第1実施形態の基板処理方法を説明する
に先立ち、先ずこの基板処理装置の構成を説明する。
【0023】第1実施形態の基板処理方法に用いる基板
処理装置は、基板Sを固定保持するためのチャック1を
備えている。このチャック1は、例えば基板Sのエッジ
を押さえ込んで基板Sを固定するための支持部材(エッ
ジクランプリング)2を備えており、基板Sの処理面で
ある表面Saと、その裏面Sbとを非接触とした状態で
固定可能に構成されている。これにより、基板Sの裏面
Sbも洗浄可能となっている。ただし、基板Sの裏面洗
浄を考慮する必要のない場合、チャック1のチャック形
式は、真空チャック式、さらには遠心力を利用したガイ
ドピン方式など、どのような形式であっても良い。
【0024】また、このチャック1は、ここでは図示を
省略したモータ等の動力によって回転する回転軸3の先
端に設けられ、チャック1に固定保持させた基板Sの表
面Saを水平に保って回転可能に構成されている。そし
て、チャック1の上方にはオゾン水ノズル5の供給端及
び過酸化水素水ノズル7の供給端が配置されており、チ
ャック1に固定された基板Sの表面Sa上にオゾン水L
oや過酸化水素水Lhが供給されるように構成されてい
る。尚、ここでは、オゾン水Loが請求項に示すオゾン
を溶解させた第1処理液となり、過酸化水素水Lhが請
求項に示す過酸化水素を含有する第2処理液となる。
【0025】このような構成のチャック1は、カップ状
の処理チャンバ8内に内設されており、基板S上に供給
されたオゾン水Loや過酸化水素水Lhが、基板Sの回
転による遠心力で外側に飛び散ることを防止している。
また、この処理チャンバ8の底面には廃液管(図示省
略)が接続されている。
【0026】ここで、オゾン水ノズル5及び過酸化水素
水ノズル7は、少なくともどちらか一方の供給端が、回
転する基板S表面の全面において走査されるように、チ
ャック1に固定された基板Sの回転中心から周縁に亘っ
て半径方向に移動自在に構成されている。ただし、一方
のノズルの先端のみを走査させる場合には、他方のノズ
ルの先端は、基板Sの回転中心(すなわち回転軸3の延
長線上)付近に固定することで、基板Sの全面に対し
て、オゾン水Loおよび過酸化水素水Lhが確実に供給
されるようにする。
【0027】例えば、図示したように、オゾン水ノズル
5の供給端および過酸化水素水ノズル7の供給端の両方
を、基板Sの回転中心付近から周縁に亘って移動自在な
ものとして配置しても良い。また、オゾン水ノズル5の
供給端を基板Sの回転中心付近に固定して配置し、過酸
化水素水7の供給端のみを基板Sの回転中心から周縁に
亘って移動自在なものとして配置しても良く、この逆で
あっても良い。ただし一方のノズルのみを移動自在とし
た場合、オゾン水Loに対して過酸化水素水Lhが供給
されることが好ましいため、オゾン水ノズル5を基板S
の回転中心付近に固定した構成とすることが望ましい。
【0028】また、基板Sの表面Saに供給されたオゾ
ン水Loに対してより速やかに過酸化水素水Lhを供給
する観点からは、図示したように、オゾン水ノズル5の
供給端および過酸化水素水ノズル7の供給端の両方を、
基板Sの回転中心から周縁に亘って移動自在なものと
し、それぞれを極近くに配置して違いに追従して移動す
る構成とすることがより好ましい。この場合、オゾン水
ノズル5を過酸化水素水ノズル7よりも回転中心側に配
置し、オゾン水Loに対して過酸化水素水Lhが供給さ
れるようにする。
【0029】次に、このような基板処理装置を用いた第
1実施形態の基板処理方法を説明する。
【0030】先ず、表面がレジスト膜(図示省略)で覆
われた基板Sを、その処理表面Saを上方に向けた状態
でチャック1に保持させる。基板表面に形成されている
レジストは、その膜厚が均一であっても均一でなくても
良く、パターニングされていても良い。
【0031】次に、基板Sを所定の回転数で回転させ、
基板Sの回転中心付近に設けたオゾン水ノズル5の供給
端から、基板S表面の回転中心上にオゾン水Loを供給
する。これによって、基板S表面全体にオゾン水Loを
広げると共に、基板Sの周縁に向かってオゾン水Loを
流す。
【0032】ここで、オゾン水Loは、純水中にオゾン
(O3)を溶解させてなり、基板S上に供給されるオゾ
ン水Loの温度によってできるだけ高濃度にオゾンが溶
解している状態が望ましい。また、オゾン水Loの温度
は、他の条件に合わせて最適な値とするが、レジストの
除去能力を得るためには、温度が高い方が好ましい。例
えば、常温のオゾン水を用いた場合、オゾン濃度は20
ppm〜200ppm程度であることとする。
【0033】以上のようにして、回転させた基板Sの表
面Saにオゾン水Loを供給した状態で、過酸化水素水
ノズル7の供給端からの過酸化水素水Lhの供給を開始
する。
【0034】そして、オゾン水ノズル5の供給端および
過酸化水素水ノズル7の供給端を、基板Sの回転中心付
近から周縁に掛けて、所定速度で移動させる。これによ
って、オゾン水Loと過酸化水素水Lhとの初期の混合
位置を、回転させた基板Sの表面Sa全域において走査
させるのである。ここで、初期の混合位置とは、基板S
の表面に供給されているオゾン水Loに対して、過酸化
水素水Lhが供給させるポイントであることとする。ま
た、ノズル5,7の移動速度は一定である必要はなく、
例えば基板Sの周縁に近い程速度を遅くすることで、回
転させた基板Sの各部に対する処理液の供給量を一定に
する。
【0035】またこの際、過酸化水素水Lhは、オゾン
水Loとの初期の混合位置において、オゾン1モルに対
する過酸化水素量が1.5モルを越えない範囲で基板S
の表面Saに供給されるように、その濃度と過酸化水素
ノズル7からの供給量(流量)とが設定されることとす
る。例えば、オゾン水Loの供給流量と過酸化水素水L
hの供給流量とが同一に設定されている場合、オゾン水
Loにおけるオゾンのモル濃度に対して、過酸化水素水
Lhにおける過酸化水素のモル濃度が1.5倍以下にな
る範囲で、過酸化水素水Lhの濃度を設定することで、
混合位置におけるオゾンと過酸化水素の濃度とを調整す
る。
【0036】以上のようなオゾン水Loおよび過酸化水
素水Lhの供給によって、基板S表面のレジスト膜が酸
化分解され、基板S表面からレジスト膜が除去された
後、オゾン水Loおよび過酸化水素水Lhの供給を停止
する。尚、上記一連の処理が有機汚染物質の除去を目的
としている場合、オゾン水Loによって基板S上の有機
汚染物質が除去されるのに十分な時間が経過した後、オ
ゾン水Loおよび過酸化水素水Lhの供給を停止するこ
ととする。
【0037】次に、必要に応じて、ここでの図示を省略
した純水ノズルの先端から基板S表面の回転中心上に純
水を供給してリンスを行った後、振り切り乾燥等を行い
基板Sを乾燥させる。その後、基板Sの回転を停止させ
て一連の工程を終了させる。尚、基板Sの表面に供給さ
れたオゾン水Loおよび過酸化水素水Lhは、基板Sの
回転による遠心力によって基板Sの周縁から外側に向か
って振り切られ、処理チャンバ8の底面に接続された廃
液管から排出される。
【0038】以上説明した基板処理方法によれば、基板
Sの表面においてオゾン水Loと過酸化水素水Lhとが
混合される。このため、上述した一連の反応式(1)に
示したように、オゾン水Lo中のオゾン(O3)に対し
て、過酸化水素水Lh中の過酸化水素(H22)が作用
し、活性種であるOHラジカル(OH*)が速やかに生
成されるようになる。
【0039】この際特に、オゾン水ノズル5と、過酸化
水素水ノズル7とを個別に設けることで、ユースポイン
トである基板Sの表面Saにおいてオゾン水Loと過酸
化水素水Lhとを混合する構成としている。このため、
極めて寿命の短いOHラジカル(OH*)を、基板S上
で速やかに生成し、基板の表面に対して有効にOHラジ
カル(OH*)を作用させることが可能になる。この結
果、オゾン水Loを用いた基板処理において、レジスト
等の有機物質の除去効率を向上させ、処理時間を短縮す
ることが可能になる。しかも、オゾン水Loを低温にす
る必要もないため、活性種であるOHラジカル(O
*)の活性化エネルギーを維持することもでき、変質
したレジストなどに対する除去力も維持できる。
【0040】またさらに、オゾン水ノズル5と過酸化水
素水ノズル7の少なくとも一方を基板Sの回転中心から
周縁に亘って移動させることで、オゾン水Loと過酸化
水素水Lhとの混合位置を基板Sの表面Sa全域で走査
させる構成とした。このため、基板Sの表面Sa全域に
おいて、OHラジカル(OH*)を速やかに生成し、こ
のOHラジカル(OH*)を基板Sの表面Sa全域に対
して有効に作用させることが可能になる。この結果、基
板Sの表面Sa全域において、レジストの除去効率を向
上させることが可能になる。
【0041】そして、オゾン水Loと過酸化水素水Lh
とを基板S上において混合する場合、基板S上に供給さ
れたオゾン水Loに対して過酸化水素水Lhを供給する
構成とすることで、基板Sの表面により近い位置でOH
ラジカル(OH*)を生成することができる。これによ
り、更に有効に基板Sの表面Saに対してOHラジカル
(OH*)を作用させることが可能になる。
【0042】ここで、図2には、オゾン水Loによって
供給されるオゾン(O3)および過酸化水素水Lhによ
って供給される過酸化水素(H22)との割合(モル
比)と、レジスト除去レートとの関係を示した。このグ
ラフに示すように、オゾン(O 3)1モルに対して過酸
化水素(H22)が1.5モル以下の範囲で存在する場
合には、オゾン(O3)のみの場合よりもレジスト除去
レートが高くなることが分かる。このため、この範囲が
確保されるように、基板Sの表面Sa上にオゾン水Lo
および過酸化水素水Lhを供給することで、レジストの
除去効率を確実に向上させることが可能になるのであ
る。
【0043】また、このグラフから、オゾン(O3)1
モルに対して過酸化水素(H22)0.05モル〜0.
37モルの割合にすることで、オゾン水のみの場合と比
較してレジストの除去レートを1.5倍にすることがで
きる。このため、初期の混合位置においてこのような割
合になるように、オゾン水Loと過酸化水素水Lhとを
供給することが好ましい。そしてさらに、オゾン
(O3)1モルに対して過酸化水素(H22)0.2モ
ル程度の割合である場合に、最もレジストの除去効率が
高くなることが分かる。このため、初期の混合位置にお
いてこのような割合になるように、オゾン水Loと過酸
化水素水Lhとを供給することが最も好ましい。以上
は、レジスト除去だけではなく、他の有機汚染物質除去
のための洗浄においても同様である。
【0044】(第2実施形態)図3は、第2実施形態の
基板処理方法に用いられる基板処理装置の一例を示す概
略構成図である。第2実施形態の基板処理方法を説明す
るに先立ち、先ずこの基板処理装置の構成を説明する。
【0045】第2実施形態の基板処理方法に用いる基板
処理装置と、図1を用いて説明した基板処理装置との異
なるところは、オゾン水ノズル5’と過酸化水素水ノズ
ル7’との供給端形状および、これらのノズルが固定状
態で配置されているところにあり、その他の構成は同様
であることとする。
【0046】すなわち、図3に示す第2実施形態のオゾ
ン水ノズル5’の供給端51および過酸化水素水ノズル
7’の供給端71は、少なくともどちらか一方が、チャ
ック1上に保持される基板Sの半径程度の長さに亘る吐
出口を有し、基板Sの回転中心から周縁に亘って配置さ
れた構成になっている。
【0047】例えば、図示したように、オゾン水ノズル
5’の供給端51および過酸化水素水ノズル7’の供給
端71の両方が、基板Sの回転中心から周縁に亘って配
置される吐出口を有していても良い。また、オゾン水ノ
ズル5’の供給端51を、基板Sの回転中心(すなわち
回転軸3の延長線上)付近に固定配置し、過酸化水素水
ノズル7’の供給端71を基板Sの回転中心から周縁に
亘って配置しても良く、この逆であっても良い。ただ
し、一方のノズルの先端のみがこのような形状の吐出口
を有するものである場合には、他方のノズルの先端を、
基板Sの回転中心(すなわち回転軸3の延長線上)付近
に固定することで、基板Sの全面に対して、オゾン水L
oおよび過酸化水素水Lhが確実に供給されるようにす
る。
【0048】また、基板Sの表面Saに供給されたオゾ
ン水Loに対してより速やかに過酸化水素水Lhを供給
する観点からはオゾン水ノズル5’の供給端51および
過酸化水素水ノズル7’の供給端71の両方を、基板S
の回転中心から周縁に亘って配置される吐出口を有する
ものとすることが好ましい。この場合、特に図4の平面
図に示すように、基板Sの回転方向(矢印)において、
各供給端51、71をより近接する位置に配置すること
が好ましい。
【0049】この際、図中矢印で示した基板Sの回転方
向に沿って、オゾン水ノズルの供給端51、過酸化水素
水ノズル7’の供給端71の順に各供給端51,71を
配置し、オゾン水Loに対して過酸化水素水Lhが供給
されるようにすることが好ましい。
【0050】図5は、供給端51,71の処理液吐出口
の開口形状を示す平面図である。図5(1)に示すよう
に、供給端51,71は、複数の吐出口Aを配列した構
成であっても良い。また、図5(2)に示すように、供
給端51,71は、1つの連続した開口形状を有する吐
出口Bを備えたものであっても良い。ここで、オゾン水
ノズル5’の供給端51と過酸化水素水ノズル7’の供
給端71とは、同一構成のものである必要はない。
【0051】次に、このような基板処理装置を用いた第
2実施形態の基板処理方法を説明する。
【0052】先ず、第1実施形態と同様に、チャック1
に保持して回転させた基板Sの表面Sa上に、オゾン水
ノズル5’の供給端51からオゾン水Loを供給する。
これによって、基板S表面全体にオゾン水Loを広げる
と共に、基板Sの周縁に向かってオゾン水Loを流す。
尚、ここでオゾン水ノズル5’からのオゾン水Loの供
給速度及び供給量は、条件に合わせて最適に設定するこ
とする。
【0053】この状態で、過酸化水素水ノズル7’の供
給端から、基板Sの表面Saに過酸化水素水Lhを供給
する。これによって、基板Sの回転中心から周縁に亘っ
て同時に過酸化水素水Lhを供給し、この回転中心から
周縁に亘る範囲をオゾン水Loと過酸化水素水Lhとの
混合位置とする。そして、基板Sの回転によって、この
基板Sの表面Sa全域において、この混合位置を走査さ
せるのである。
【0054】この際、過酸化水素水Lhの濃度と供給量
とは、第1実施形態と同様に設定されることとする。
【0055】以上のようなオゾン水Loおよび過酸化水
素水Lhの供給によって、基板S表面のレジスト膜が酸
化分解され、基板S表面からレジスト膜が除去された
後、第1実施形態で説明したと同様にして一連の工程を
終了させる。
【0056】以上説明した基板処理方法であっても、第
1実施形態と同様に、基板Sの表面においてオゾン水L
oと過酸化水素水Lhとが混合される。このため、第1
実施形態と同様に、基板Sの表面Saにおいて、極めて
寿命の短いOHラジカル(OH*)を速やかに生成し、
基板Sの表面Saに対してOHラジカル(OH*)を有
効に作用させることが可能になる。この結果、レジスト
や有機汚染物質等に対する除去力を低下させることな
く、これらの除去効率を向上させ、処理時間を短縮する
ことが可能になる。
【0057】また、第1実施形態と同様に、基板Sの表
面Sa全域においてオゾン水Loと過酸化水素水Lhと
の初期の混合位置が走査されるため、基板Sの表面Sa
全域において、均一にレジストの除去効率を向上させる
ことが可能になる。
【0058】また特に、本第2実施形態の基板処理方法
では、オゾン水ノズル5’の供給端51および過酸化水
素水ノズル7’の供給端71を基板1の回転中心から周
縁に亘って配置したことで、基板Sの回転によって基板
Sの表面Sa全域においてオゾン水Loと過酸化水素水
Lhとの混合位置が走査される。このため、初期の混合
位置が第1実施形態よりも広くなり、第1実施例と比較し
てさらに処理レジストの除去効率を向上させ、処理時間
を短縮することが可能になる。しかも、ノズル5’,
7’の移動機構などを設ける必要はなく、基板処理装置
の構成をより簡便にすることが可能になる。
【0059】尚、上記各実施形態においては、チャック
1に対して基板Sの裏面Sbを離間させて保持する基板
処理装置を用いた場合を説明した。しかし、チャック1
に対して基板Sの裏面Sbが密着状態で配置される場
合、このチャック1に、例えばヒータのような加熱機構
を内設し、この加熱機構によって基板Sを加熱しても良
い。この場合、加熱された基板Sに対して、上述した各
実施形態の手順によってオゾン水Lo及び過酸化水素水
Lhを供給する。
【0060】これにより、基板S上に供給されたオゾン
水Loは、基板Sによって間接的に加熱されるため、こ
のオゾン水Lo中のオゾンの化学的活性が高まる。した
がって、オゾン水Loによる酸化分解反応の活性化エネ
ルギーが高められることになり、レジスト膜(または汚
染物質)に対する除去力を強めることができる。しか
も、オゾン水Loは、基板S表面において加熱されるた
め、基板S上に供給する直前まで、オゾン水Loの温度
を低温に保ち、オゾン濃度の高いオゾン水Loを基板S
上に供給することが可能になる。このため、基板S表面
に、酸化分解反応に関わる反応分子(すなわちオゾン)
を多量に供給することが可能になり、効率良くレジスト
膜を除去することが可能になる。この結果、例えば変質
したレジスト膜であっても、十分な除去力によって、速
やかに除去することが可能になるのである。
【0061】また、以上の各実施形態においては、基板
S上へのオゾン水Loおよび過酸化水素水Lhの供給を
連続的に行った場合を説明した。しかし、これらの処理
液の供給は、連続的であっても断続的であっても良く、
断続的に行った場合には基板Sの表面と接する部分にオ
ゾン水Loや過酸化水素水Lhを停滞させることなく、
この部分におけるオゾン水Loおよび過酸化水素水Lh
の流れ(遠心力による)を確保することができる。この
ため、オゾン水ノズル5から供給された新鮮なオゾン水
Loおよび過酸化水素水Lhを、基板Sの表面に供給す
ることが可能になり、これらの供給を連続的に行った場
合と比較して、さらに速やかにレジスト膜の除去を行う
ことが可能になる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明の基板処理方
法によれば、オゾンを溶解させた第1処理液と過酸化水
素を含有した第2処理液とを基板表面において混合する
構成としたことで、この混合位置においてオゾンを速や
かに分解し、極めて寿命の短い活性種であるOHラジカ
ル(OH*)を発生させることが可能になる。この結
果、オゾン水を溶解させた処理液を用いた基板処理にお
いて、OHラジカルを基板に対して有効に作用させるこ
とができ、有機物の分解を効率良く行い、処理時間の短
縮化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の基板処理方法に用いる基板処理
装置の構成図である。
【図2】オゾンに対する過酸化水素の割合とレジスト除
去レートとの関係を示す図である。
【図3】第2実施形態の基板処理方法に用いる基板処理
装置の構成図である。
【図4】第2実施形態の基板処理装置のより好ましい一
例を示す平面図である。
【図5】第2実施形態の基板処理装置における処理液の
吐出口の形状を示す平面図である。
【符号の説明】
Lo…オゾン水(第1処理液)、Lh…過酸化水素水
(第2処理液)、S…基板、Sa…表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/306 H01L 21/306 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面を処理液で処理する基板処理方
    法であって、 オゾンを溶解させた第1処理液と過酸化水素を含有した
    第2処理液とを前記基板表面にそれぞれ供給し、当該基
    板表面でこれらの処理液を混合することを特徴とする基
    板処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板処理方法において、 略水平に保って回転させた前記基板表面に対して、前記
    第1処理液および前記第2処理液の少なくとも一方の供
    給位置を当該基板の回転中心から周縁に亘って走査させ
    ることで、当該第1処理液と当該第2処理液との初期の
    混合位置を当該基板表面の全域で走査させることを特徴
    とする基板処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の基板処理方法において、 略水平に保って回転させた前記基板表面に対して、前記
    第1処理液および前記第2処理液の少なくとも一方を当
    該基板の回転中心から周縁に亘って同時に供給すること
    で、当該第1処理液と当該第2処理液との初期の混合位
    置を当該基板表面の全域で走査させることを特徴とする
    基板処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の基板処理方法において、 前記第1処理液と前記第2処理液とは、これらの初期の
    混合位置における割合がオゾン1モルに対して過酸化水
    素が1.5モルを越えない範囲で前記基板表面に供給さ
    れることを特徴とする基板処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の基板処理方法において、 前記第1処理液と前記第2処理液は、加熱された基板上
    に供給されることを特徴とする基板処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100757882B1 (ko) * 2006-01-13 2007-09-11 세메스 주식회사 기판의 감광막 제거 방법
CN108122813A (zh) * 2017-12-14 2018-06-05 北京半导体专用设备研究所(中国电子科技集团公司第四十五研究所) 晶圆背面清洗干燥装置、晶圆背面清洗干燥系统及方法

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