JP2002260215A - 記録媒体用基板および記録媒体 - Google Patents

記録媒体用基板および記録媒体

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JP2002260215A
JP2002260215A JP2001054345A JP2001054345A JP2002260215A JP 2002260215 A JP2002260215 A JP 2002260215A JP 2001054345 A JP2001054345 A JP 2001054345A JP 2001054345 A JP2001054345 A JP 2001054345A JP 2002260215 A JP2002260215 A JP 2002260215A
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layer
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resin
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Toshiyuki Kanno
敏之 管野
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な表面性状を有し、そして塑性変形が抑
えられた記録媒体用基板と、記録層を含む層構造と基板
との密着性が良好である高信頼性の記録媒体を提供する
こと。 【解決手段】 熱可塑性樹脂製基板の表面に適当な線量
の電子線を照射することにより、基板表面にある付着物
を分解除去し、同時に、熱可塑性樹脂に架橋構造を有す
る剛直な表面改質層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの外
部記憶装置、およびその他のデジタルデータの各種磁気
記録装置に搭載される磁気、光および光磁気記録媒体用
の基板、およびそのような基板を具える磁気、光および
光磁気記録媒体に関するものである。さらに詳しくは、
熱可塑性樹脂製の基板であり、その表面の付着物が取り
除かれると共に基板表面が改質されたことにより、表面
性状が良好となり、且つ塑性変形が抑えられる記録媒体
用基板、および、そのような基板を用いることにより記
録層を含む層構造との密着性が良好である高信頼性の記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】記録媒体としては、磁気記録媒体、光記
録媒体、および光磁気記録媒体が知られている。
【0003】磁気ディスク基板を具えた磁気記録媒体の
構成は多様であるが、例えば、基板を精密洗浄した後、
基板上に、DCスパッタ法によりCr下地層500Å、
Co−14Cr−4Ta磁性層300Å、カーボン保護
層80Åを順次形成し、表面にテープバニッシュを行っ
た後、ディップコート法またはスピンコート法により厚
さ20Åのフッ素系潤滑層を形成することによって磁気
記録媒体が形成される。
【0004】光記録媒体、例えばコンパクトディスク
は、光ディスク基板の上に少なくとも反射層と保護層と
を含み、反射層からの反射光を用いて情報を読み書きす
るものである。さらに、書き込み可能な光ディスク(C
D−R、CD−RW、PD等)は、光ディスク基板の上
に、少なくとも記録層、反射層、および保護層が積層さ
れており、記録層に対してレーザー光を用いて情報の読
み書きを行うものである。
【0005】光磁気記録媒体は、光磁気ディスク基板の
上に、例えば保護膜に狭持された磁性記録層、反射膜お
よび保護コートを具え、レーザー光と磁気を用いて情報
を記録し、磁性層によるレーザー光の反射を用いて情報
を読み出すものである。
【0006】上記の中でも特に磁気記録媒体(ハードデ
ィスク)に関して言えば、従来、磁気ディスク基板とし
ては、Al基板のような非磁性金属基板やガラス基板の
ようなセラミック基板などが用いられてきた。そして、
磁気ディスク基板および磁気記録媒体の製造方法は、近
年の高密度化にしたがって益々複雑化している。
【0007】そこで、高機能を維持したままで従来以上
に安価な記録媒体が求められており、この要求を満たす
ために熱可塑性樹脂から成る基板を用いた磁気記録媒体
が提案されている(例えば、特開平5−14231号公
報、特開平5−6535号公報、特開平5−28488
号公報など)。熱可塑性樹脂、例えば、ポリカーボネー
ト、ポリアクリル、ポリオレフィン等を用いることによ
り、磁気ディスク基板を成形技術によって作製でき、成
形時にCSSゾーンも同時に形成できるため、生産性に
優れ工業的に有利であり、その結果、安価な磁気記録媒
体を提供することが可能となった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱可塑
性樹脂製の基板は、基板表面にせん断応力などによる樹
脂分解物が付着し易く、また、一般的に熱変形を起こし
易く、さらに、基板上に形成される記録層を含む無機系
の多層構造と、基板との熱膨張および収縮などの相違か
ら界面でクラックが発生し易いという問題がある。さら
にまた、熱可塑性樹脂製基板の表面と層構造との劣った
密着性および基板の変形により、記録媒体の耐久性が損
なわれるという問題もある。
【0009】チャッキング時の変形が小さく、サーボマ
ークや記録トラック部の位置精度が優れた熱可塑性樹脂
から成る磁気ディスク基板も開発されている(特開平7
−226044号公報)が、高密度化に対応するために
は、基板の表面性状および基板と層構造との界面特性の
さらなる改良が望まれている。
【0010】また、熱可塑性樹脂基板の上記問題を解決
するために、種々の表面改質法も提案されている。湿式
法としては、基板表面の超音波洗浄や化学エッチング処
理などの方法、あるいは基板表面に層構造をスピンコー
ト法やディッピング法で形成することによる方法が提案
されている。また、乾式法としては、基板の表面にC
r、SiNなどをスパッタ法で形成する方法、基板表面
をオゾン処理する方法、基板表面にイオン注入する方法
(特開2000−21019号公報)が提案されてい
る。
【0011】しかしながら、いずれの方法も記録媒体の
高密度化に十分に対応するには至っていない。
【0012】本発明は、かかる従来の実情を鑑みて提案
されたものであり、本発明の課題は、基板表面の付着物
が取り除かれると共に基板表面が改質された熱可塑性樹
脂製の基板であり、良好な表面性状を有し、そして塑性
変形が抑えられた記録媒体用基板と、そのような基板を
具えた、記録層を含む層構造と基板との密着性が良好で
ある高信頼性の記録媒体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために、熱可塑性樹脂製基板の表面に
電子線を照射することにより、基板表面にある付着物を
分解除去することができ、同時に、熱可塑性樹脂に架橋
構造を有する表面改質層を形成することができることを
見出した。
【0014】すなわち、本発明の第1の形態である記録
媒体用基板は、熱可塑性樹脂から成る記録媒体用基板の
表面に電子線を照射することにより形成された架橋構造
を有3する表面改質層を具え、表面粗さが5Å以下であ
ることを特徴とする。
【0015】また、本発明の第2の形態である記録媒体
用基板は、熱可塑性樹脂から成る記録媒体用基板の表面
に1〜30M Radの加速エネルギーを持つ電子線を
照射することにより形成された架橋構造を有する表面改
質層を具えることを特徴とする。
【0016】本発明の第3の形態は、上記のいずれかの
記録媒体用基板において、その基板が、アモルファスポ
リオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリ
ル樹脂、およびポリイミド樹脂からなる群から選択され
る熱可塑性樹脂から成ることを特徴とする。
【0017】さらにまた、本発明の第4の形態である記
録媒体は、上記のいずれかの記録媒体用基板を具えるこ
とを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の基板は、いかなる製造方
法により製造された、いかなる構造の磁気記録媒体、光
記録媒体、および光磁気記録媒体においても使用される
ことができる。
【0019】本発明の基板は熱可塑性樹脂から成るもの
である。本発明において用いられる熱可塑性樹脂は、記
録媒体用基板に慣用の熱可塑性樹脂の中で、電子線照射
により架橋反応が生じる構造を有する熱可塑性樹脂であ
れば制限なく使用することができる。好ましくは、高耐
熱性・低吸湿性の熱可塑性樹脂が用いられる。樹脂構造
に由来したガラス転移温度(Tg)が135℃〜170
℃であるものが特に好ましく、この範囲内ではガラス転
移温度が高いほど好ましい。本発明に使用できる熱可塑
性樹脂の具体例は、アモルファスポリオレフィン樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、およびポリ
イミド樹脂などである。特に好ましい熱可塑性樹脂は、
高耐熱性・低吸湿性で、剛直構造である、ポリカーボネ
ート樹脂、およびポリオレフィン系樹脂であり、さらに
好ましくはノルボルネン系環状オレフィン樹脂である。
本発明において使用される熱可塑性樹脂には、慣用の添
加剤が配合されてもよい。
【0020】慣用の添加剤としては、フェノール系、リ
ン系などの酸化防止剤、ベンゾフェノン系などの紫外線
安定剤、アミン系などの帯電防止剤、脂肪族アルコー
ル、エステルなどの滑剤などを挙げることができる。
【0021】熱可塑性樹脂から成る基板の成形加工条件
は、使用される樹脂に応じて適宜選択される。射出成形
においては、通常、300℃以上の溶融樹脂を80℃〜
130℃の金型に1秒以内で流し込み、数秒から数10
秒間で凝縮させ、得られた成形品を常温雰囲気中に取り
出す。成形された基板に、空気中70℃で24時間程度
の条件下でアニール工程を施して、成形時に残留する応
力の開放を一度に完了してしまうことが好ましい。ま
た、金型温度は用いられる樹脂に応じて、できるだけ高
い温度とし、金型の固定面と可動面との温度差がない方
が、厚み方向および半径方向の両方で線膨張係数が小さ
い、すなわち、スキン層に残留する応力が少ない基板を
成形することができる。いずれにせよ、適当な射出成形
条件を選択することは、当業者にとって容易である。
【0022】熱可塑性樹脂から基板を成形加工する際
に、射出・圧縮成形過程中のせん断応力下での溶融・流
動・冷却(固化)工程において、樹脂材料の一部が切断
され、基板表面に低分子化合物として付着し、または基
板の表面に樹脂材料の酸化劣化物から成る表面層が形成
される。このような付着物および表面層により、基板表
面の表面性状が損なわれ、さらに基板の変形が生じる。
【0023】高密度化が進む磁気ディスク基板では、記
録再生原理から記録層とヘッドとの間隔は数十nmであ
る。したがって、上述のような基板表面の付着物および
酸化劣化物から成る表面層に起因する劣った表面性状お
よび変形によるうねりは、基板と記録層との界面に悪影
響を及ぼし、記録層の剥離に至らしめる。
【0024】そこで、本発明の記録媒体用基板は、基板
を成形した後に、記録層を形成する側の表面に電子線が
照射される。電子線を照射することにより、樹脂の低分
子化合物から成る基板表面上の付着物、および樹脂の酸
化劣化物から成る基板表面上の表面層が分解される。そ
れと同時に、基板表面の分子が架橋反応を起して、図1
に示すように、剛直な表面改質層(1a)が形成され
る。
【0025】電子線の照射線量は、基板を構成する熱可
塑性樹脂の種類、所望される表面改質層の架橋密度、お
よび表面改質層の厚さに応じて、電子線を照射した後の
基板の表面粗さが5Å以下になるように適宜選択され
る。通常、1〜30M Radの加速エネルギーを持つ
電子線が基板表面に照射されると、表面の付着物が分解
除去されるとともに剛直な表面改質層が形成される。好
ましくは3〜20M Radである。電子線線量が低す
ぎると期待される効果が得られず、一方、電子線線量が
高すぎると架橋反応が進みすぎて樹脂収縮を起こし、基
板の平坦性が却って損なわれ、うねりも生じる。
【0026】電子線照射は、カーテン型低電圧電子線照
射装置、マスク作成用の電子線露光器などの公知の装置
を使用して行われる。
【0027】本発明による記録媒体は、電子線を照射す
ることにより表面改質層が形成された基板上に、中間
層、下地層、磁性層、保護層、潤滑層等の記録媒体の用
途に応じて通常使用される各層を形成することにより製
造される。支持基板表面に接して形成される層構造は、
信号記録層であるが、記録層と基板との問に下地層が設
けられる場合もあり、記録層の上に保護層が設けられる
場合もある。さらにまた、緩衝層、シード層、下地層、
記録層、および保護層が順次連続積層されて層構造を形
成する場合もある。
【0028】緩衝層とは、シード層の成膜にあたり成膜
粒子が衝突してプラスチック基板表面に及ぼすダメージ
を緩和することができるか、または、昇温降温にともな
うプラスチック基板とシード層との膨張収縮の差を緩和
することができる層である。両方の機能を有する緩衝層
が一層好ましい。
【0029】シード層とは、磁気記録媒体の表面の平坦
性を向上させ、且つ保磁力も向上せしめることができる
層である。このような機能を有する層は、具体的には、
Tiを主成分として含有する金属膜から成る。シード層
の厚さは、5〜50nmであり、1層でも多層でもよ
い。
【0030】下地層は、下地層を形成する慣用のいかな
る成分から形成されてもよく、具体的には、Cr、Cr
−W、Cr−V、Cr−Mo、Cr−Si、Ni−A
l、Co67Cr33、Mo、W、Pt、Al
どから成る。下地層の厚さは50nm以下であり、1層
でも多層でもよい。
【0031】記録層は、強磁性金属を含む磁性膜から成
り、好ましくは強磁性金属結晶粒子とその粒子問に析出
した絶縁体とから成る磁性膜から成る。熱可塑性樹脂基
板を用いた場合には、熱可塑性樹脂固有のガラス転移温
度以上の高温、通常、約100〜300℃での成膜がで
きない。そこで、常温付近の成膜温度でも高い保磁力を
得るために、強磁性金属結晶粒子に絶縁体を混合した材
料が好適に用いられる。強磁性金属結晶粒子とその粒子
間に析出した絶縁体とから成る磁性膜は、グラニュラー
膜と呼ばれている膜である。グラニュラー膜は、例え
ば、従来のCo系磁性膜を構成するCo、Cr、Ta、
Ptなどの金属元素にSiO、Al 、Cr
などの安定な酸化物を数%から数10%混入させた材
料を、スパッタリング法で成膜して、Co系の磁性材料
の微粒子(この粒子が単一のグレインに対応する)が、
添加された酸化物によって取り囲まれネットワーク構造
を形成している。グラニュラー膜は、従来の強磁性金属
のみから構成される磁性膜と比較して、粒径を小さくし
ても比較的保磁力が大きい熱的に安定な膜、すなわち、
高保磁力を持つ膜を常温成膜でも形成できる磁性膜であ
る。具体的には、Co−Cr−Pt、Co−Cr−Ta
−pt、CoCrTaPt−Cr、CoPt−S
iO、CoCrTaPt−SiO、(Co60Cr
28Pt12)−(Cr)、(Co60Cr28
Pt12)−(SiO)、(Co60Cr28Pt
12)−(ZrO)、(Co60Cr28Pt12
−(TiO )、(Co60Cr28Pt12)−(A
)などを成分とする磁性膜である。(Co60
Cr28Pt12)−(Cr)、(Co60Cr
28Pt12)−(SiO)、(Co60Cr28
12)−(ZrO)、(Co60Cr28
12)−(TiO)、(Co60Cr28
12)−(Al)から成るグラニュラー膜が特
に好ましい。記録層の厚さは、20nm以下であり、1
層でも多層でもよい。
【0032】保護層は、記録層を形成する磁性膜をヘッ
ドの衝撃、外界の腐食性物質などの腐食から保護する機
能を有する。このような機能を提供できる慣用のいかな
る成分から形成されてもよく特に限定されないが、具体
的には、炭素、窒素含有炭素、水素含有炭素などから成
る。保護層の厚さは、10nm以下であり、1層でも多
層でもよい。
【0033】
【実施例】本発明を、以下に実施例を挙げて説明する
が、本発明は本実施例にのみ限定されるものではない。
【0034】(実施例1)市販されている最大射出成形
圧力70tの射出成形装置にスタンパーを固定した金型
において、ノルボルネン系環状オレフィン樹脂(日精樹
脂株式会社製MO430H(商品名))を用いて、基板
厚1.3mmのディスク基板の射出成形を行った。つい
で、成形した基板に温度80℃で4時間アニール処理を
行なった。さらに、カーテン型低電圧電子線照射装置
(岩崎電機株式会社社製)を用いて、基板の記録層を形
成する側の表面に、線量10M Radの加速エネルギ
ーを持つ電子線を照射した。得られた基板の表面性状を
以下の評価方法により評価した。結果を表1に示す。
【0035】表面性状評価 粗さ(Ra):AFMにより測定した。 平坦性:ニデック社製FT−11により測定した。 うねり(Wa):ZYGOにより測定した。 表面硬度:鉛筆硬度試験により評価した。 付着物:AFMで観察した。
【0036】次に、図1に示すように、得られた基板
(1)を用いて、電子線照射を行って形成された表面改
質層(1a)の表面上に、Tiシード層(2)、50n
mのCr下地層(3)、20nmのCo系磁性膜である
記録層(4)、および10nmのカーボン膜である保護
層(5)を順次、連続スパッタ法で成膜して磁気ディス
クを作成した。磁気ディスクを80℃、80%RHの環
境下に100時間放置した後に、その耐久性を以下の評
価方法により評価した。結果を表1に示す。
【0037】耐久性評価 表面状態:光学顕微鏡により観察した。
【0038】密着性:セロテープ(登録商標)剥離試験
により観察した。
【0039】(実施例2)熱可塑性樹脂としてポリカー
ボネート(帝人化成株式会社製、パンライトAD550
3(商品名))を用いた以外は実施例1と同様にディス
ク基板を成形し、アニール処理を行った。ついで、カー
テン型低電圧電子線照射装置(岩崎電機株式会社社製)
を用いて、基板の記録層を形成する側の表面に、線量5
M Radの加速エネルギーを持つ電子線を照射した。
得られた基板の表面性状を実施例1と同様の評価方法に
より評価した。結果を表1に示す。
【0040】得られた基板を用いて、実施例1と同様に
磁気ディスクを作成した。実施例1と同様に、磁気ディ
スクを80℃、80%RHの環境下に100時間放置し
た後に、その耐久性を評価した。結果を表1に示す。
【0041】(比較例1)実施例1と同様にディスク基
板を成形し、アニール処理を行った。得られた基板の表
面性状を実施例1と同様の評価方法により評価した。結
果を表1に示す。
【0042】ついで、電子線照射を行うことなく、得ら
れた基板を用いて、実施例1と同様に磁気ディスクを作
成した。実施例1と同様に、磁気ディスクを80℃、8
0%RHの環境下に100時間放置した後に、その耐久
性を評価した。結果を表1に示す。
【0043】(比較例2)実施例1と同様にディスク基
板を成形し、アニール処理を行った。ついで、カーテン
型低電圧電子線照射装置(岩崎電機株式会社杜製)を用
いて、基板の記録層を形成する側の表面に、線量50M
Radの加速エネルギーを持つ電子線を照射した。
【0044】得られた基板の表面性状を実施例1と同様
の評価方法により評価した。結果を表1に示す。得られ
た基板を用いて、実施例1と同様に磁気ディスクを作成
した。実施例1と同様に、磁気ディスクを80℃、80
%RHの環境下に100時間放置した後に、その耐久性
を評価した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明により、基板表面の付着物が取り
除かれると共に基板表面が改質された熱可塑性樹脂製の
基板を提供することができる。本発明の記録媒体用基板
は、良好な表面性状を有し、そして塑性変形が抑えられ
た基板であるため、そのような基板を具えることによ
り、記録層を含む層構造と基板との密着性が良好であ
り、高信頼性の記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態である磁気記録媒体
の断面概略図である。
【符号の説明】
1 熱可塑性樹脂成形基板 1a 表面改質層 2 シード層 3 下地層 4 記録層 5 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 546 G11B 11/105 546E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂から成る記録媒体用基板の
    表面に電子線を照射することにより形成された架橋構造
    を有する表面改質層を具え、表面粗さが5Å以下である
    ことを特徴とする記録媒体用基板。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂から成る記録媒体用基板の
    表面に1〜30MRadの加速エネルギーを持つ電子線
    を照射することにより形成された架橋構造を有する表面
    改質層を具えることを特徴とする記録媒体用基板。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂は、アモルファスポリ
    オレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル
    樹脂、およびポリイミド樹脂からなる群から選択される
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記
    載の記録媒体用基板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載され
    た記録媒体用基板を具えることを特徴とする記録媒体。
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