JP2002259486A - クロストークノイズ解析方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム - Google Patents

クロストークノイズ解析方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム

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JP2002259486A
JP2002259486A JP2001055981A JP2001055981A JP2002259486A JP 2002259486 A JP2002259486 A JP 2002259486A JP 2001055981 A JP2001055981 A JP 2001055981A JP 2001055981 A JP2001055981 A JP 2001055981A JP 2002259486 A JP2002259486 A JP 2002259486A
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鉄太郎 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の配線が隣接する配線構造を有するLS
Iの回路に対して、クロストークノイズ解析をより高精
度におこなうこと。 【解決手段】 被害配線、攻撃配線、被害配線に隣接す
る配線群よりなるグループ、および攻撃配線に隣接する
配線群よりなるグループに分け、解析対象となる攻撃配
線ごとに、解析対象の攻撃配線、被害配線、被害配線に
隣接するすべての配線を平均化した配線、および解析対
象の攻撃配線に隣接するすべての配線を平均化した配線
からなる4本隣接配線構造に縮約し、その4本隣接配線
構造に対してノイズ解析をおこない、すべての攻撃配線
についてのノイズ解析結果を重ね合わせて最大ノイズを
求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSIの回路設計
におけるクロストークノイズ解析方法およびその方法を
コンピュータに実行させるプログラムに関し、特に複数
の配線が隣接する配線構造を有する回路に対して高速か
つ高精度にクロストークノイズを解析する技術に関す
る。
【0002】LSIの開発段階において、その回路設計
時に隣接する配線間でのクロストークノイズの影響等を
解析する必要がある。このクロストークノイズ解析は、
設計した回路に関するデータに基づいて、ワークステー
ション等のコンピュータでクロストークノイズ解析用の
プログラムを実行することにより、おこなわれる。
【0003】
【従来の技術】従来のクロストークノイズ解析方法で
は、他の配線からノイズの影響を受ける配線(以下、被
害配線とする)と、この被害配線にノイズの影響を及ぼ
す配線(以下、攻撃配線とする)とに着目し、これら着
目する攻撃配線と被害配線間の配線間容量だけを取り上
げて解析をおこなっている。着目しない配線と被害配線
との配線間容量については、ないものとして取り扱う方
法と、それぞれの対地容量に含める方法とがある。
【0004】また、回路シミュレーションを高速化する
ために、非線形素子であるトランジスタを線形素子にモ
デル化することがある。その場合、最初に定めた駆動抵
抗を不変の値として用いている。また、ゲートの遅延特
性は入力信号の遷移時間と出力負荷容量との2次元テー
ブルで与えられるが、このような方式により特性抽出さ
れたセルライブラリを用いてゲートを線形ドライバにモ
デル化している。その際、出力負荷が定まっている必要
があるが、対地容量と配線間容量との総和を出力負荷と
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のクロストークノイズ解析方法のうち、着目しな
い配線との配線間容量をないものとして取り扱う方法で
は、実際よりも総容量を低く見積もることになるため、
その総容量に占める、着目した配線間容量の割合が大き
くなり、クロストークノイズが過大に見積もられること
になるという欠点がある。一方、着目しない配線との配
線間容量を対地容量に含める方法では、着目しない配線
との配線間容量をないものとして取り扱う場合と逆にな
る。つまり、実際よりも総容量を高く見積もることにな
るため、その総容量に占める、着目した配線間容量の割
合が小さくなり、クロストークノイズを過小に見積もる
ことになるという欠点がある。したがって、いずれの場
合でもクロストークノイズの解析精度は低くなってしま
う。
【0006】また、トランジスタ抵抗は非線形特性を示
すので、ゲートの駆動抵抗を一定値とした場合には、ノ
イズ解析においてある程度の誤差が生じてしまう。ま
た、配線が配線間容量を持つ場合の出力負荷は、単純に
対地容量と配線間容量の総和とはならないので、対地容
量と配線間容量との総和を出力負荷とした場合には、線
形ドライバはゲートの駆動端の信号波形を正確に再現す
ることはできない。したがって、発生する誤差がより大
きくなるおそれがある。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、複数の配線が隣接する配線構造を有するL
SIの回路に対して、クロストークノイズ解析をより高
精度におこなうことが可能なクロストークノイズ解析方
法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラ
ムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、複数の配線が隣接する配線構造に対して
クロストークノイズの解析をおこなうにあたり、被害配
線、攻撃配線、被害配線に隣接する配線群、および攻撃
配線に隣接する配線群に分け、各攻撃配線ごとに当該攻
撃配線、前記被害配線、前記被害配線に隣接するすべて
の配線を平均化した配線、および当該攻撃配線に隣接す
るすべての配線を平均化した配線からなる4本隣接配線
構造に縮約し、その4本隣接配線構造に対してノイズ解
析をおこない、すべての攻撃配線についてのノイズ解析
結果を重ね合わせて最大ノイズを求めることを特徴とす
る。その際、ゲートを線形素子にモデル化して回路シミ
ュレーションの高速化を図ってもよい。
【0009】この発明によれば、攻撃配線、被害配線、
被害配線に隣接するすべての配線を平均化した配線、お
よび攻撃配線に隣接するすべての配線を平均化した配線
からなる4本隣接配線構造に縮約してノイズ解析をおこ
なうため、攻撃配線が被害配線に及ぼす影響に加えて、
攻撃配線以外の配線が被害配線に及ぼす影響もノイズ解
析結果に反映される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明
の実施の形態にかかるクロストークノイズ解析方法の一
例を示すフローチャートである。クロストークノイズの
解析を開始すると、まず、ネットリストのデータとタイ
ミングウインドウのデータに基づいてタイミング解析が
おこなわれる。
【0011】その解析結果に基づいて、被害配線が推移
する場合は、被害配線に隣接する配線群の中から、被害
配線とタイミングウインドウが重なるものを攻撃配線と
して選択し、一方、被害配線が推移しない場合は、隣接
する配線群の中から隣接配線間のタイミングウインドウ
が重なるものを攻撃配線として選択する(ステップS1
1)。そして、非線形素子であるトランジスタを線形素
子にモデル化して回路シミュレーションを高速化するた
め、被害配線、攻撃配線およびその他の配線のそれぞれ
の状態、すなわち「HIGH」、「LOW」、立ち上が
り遷移中または立ち下がり遷移中などの状態に応じて、
各配線のゲートの駆動抵抗を設定する(ステップS1
2)。攻撃配線の選択方法および駆動抵抗の設定方法の
詳細については後述する。
【0012】つづいて、ステップS11で選択した攻撃
配線について、線形ドライバがゲートの駆動端波形を正
確に再現するように、出力負荷を実効容量Ceffとして
求める(ステップS13)。攻撃配線が複数存在する場
合には、まずそのうちのいずれか一つを対象として計算
をおこなう。実効容量Ceffの計算方法の詳細について
は後述する。そして、対象とした攻撃配線の実効容量C
effと入力信号の遷移時間に基づいて、その攻撃配線の
ゲートを線形ドライバ(MVS:モデル・ボルテージ・
ソース)に変換する(ステップS14)。
【0013】つづいて、対象とした攻撃配線について回
路を後述する手順で4本隣接配線構造に縮約する(ステ
ップS15)。そして、被害配線のファンアウト端に発
生するノイズの解析をおこなう(ステップS16)。ス
テップS11で選択したすべての攻撃配線についてノイ
ズ解析が終了するまで、各攻撃配線についてステップS
13〜S16の処理をおこなう。すべての攻撃配線につ
いてノイズ解析が終了したら(ステップS17)、各攻
撃配線のノイズを、それらのピークとなる時刻を揃えて
重ね合わせることにより、最大ノイズNmaxを求める
(ステップS18)。
【0014】つづいて、最大ノイズNmaxの時のオン抵
抗をつぎの(1)式より求める。その際、Vhを最大ノ
イズNmaxの時の電圧、Vlをゼロから最大ノイズNmax
までの範囲の電圧とする。求めたオン抵抗でもって被害
配線の駆動抵抗を更新し、再度ノイズ解析をおこなう。
そして、最大ノイズNmaxが収束するまで被害配線の駆
動抵抗の更新とノイズ解析を繰り返しおこなう(ステッ
プS19、S20)。なお、(1)式は、Rtr=Vds/
Ids(Vds)で表されるトランジスタ抵抗の、Vh〜Vl
の電圧範囲での平均値を求める式である。
【0015】
【数1】
【0016】このように、被害配線の駆動抵抗の更新と
ノイズ解析を繰り返しおこなう理由は、トランジスタの
非線形性に対応してノイズ解析の精度を高めるためであ
る。つまり、トランジスタは非線形素子のため、ドレイ
ン・ソース間電圧によってトランジスタ抵抗が変化す
る。したがって、クロストークノイズの値によってトラ
ンジスタ抵抗が変化することになるので、駆動抵抗を一
定値に設定しているとノイズ解析の精度が低下してしま
う。これを防ぐため、ノイズ解析と駆動抵抗の設定を反
復処理し、それによって最も有効な駆動抵抗値を求め
る。
【0017】なお、駆動抵抗の更新処理をおこなうのは
被害配線のゲートが遷移しない場合だけである。被害配
線のゲートが遷移する場合は、後述するように、Vhお
よびVlをそれぞれ0.8Vdd〜Vddおよび0.2Vdd
〜ゼロの範囲で選択して、上記(1)式より駆動抵抗を
求める。ここで、Vddは電源電圧である。
【0018】ところで、ノイズの正確な値を解析するの
ではなく、ノイズ電位が許容範囲の上限値Nthを超える
か否かということを判定するだけの場合にはつぎのよう
にしてもよい。すなわち、Vhをノイズ上限値Nthの時
の電圧とし、かつVlをゼロからノイズ上限値Nthまで
の範囲の電圧として前記(1)式より被害配線の駆動抵
抗を求め、それを一定値として用いてノイズ解析をおこ
なう。
【0019】このようにノイズ上限値Nthを基準として
駆動抵抗を一定値に設定すると、ノイズが上限値Nth未
満のときには、ノイズ上限値Nthを超えない範囲でノイ
ズを過大に見積もることになる。一方、ノイズが上限値
Nthを超えるときには、ノイズ上限値Nthを下回らない
範囲でノイズを過少に見積もることになる。したがっ
て、このようにしてもノイズ電位が上限値Nthを超える
か否かということを判定するのに何ら支障は生じない。
【0020】以下に、攻撃配線の選択方法、駆動抵抗の
設定方法、実効容量Ceffの計算方法および回路の縮約
方法について説明する。なお、以下の説明では、理解を
容易にするため、解析対象配線として図2に示す配線構
造を例に挙げて具体的に説明する。ただし、本発明の適
用対象となる配線構造は、図2に示す配線構造に限らな
いのはいうまでもない。
【0021】図2に示す配線構造では、複数の攻撃配線
が被害配線に隣接しており、被害配線1はVictim
で示す配線である。また、攻撃配線となり得る配線は被
害配線1に隣接する配線(以下、隣接配線とする)であ
り、図2に示す例では、A1、A2、A3およびA4で
示す各隣接配線が攻撃配線となり得る。また、隣接配線
A2、隣接配線A3および隣接配線A4には、それぞれ
S1、S2およびS3で示す配線が隣接している。図2
では、被害配線1と各隣接配線A1,A2,A3,A4
との隣接部分、また各隣接配線A2,A3,A4とさら
にそれらに隣接する配線S1,S2,S3との隣接部分
が、点線で結んだ範囲として明示されている。
【0022】まず、攻撃配線の選択方法について説明す
る。タイミング解析の結果、たとえば図3に示す結果が
得られたとする。図3は、タイミング解析結果の一例と
して、各配線のタイミングとゲートの状態を示す図表で
ある。図3に示す例によれば、たとえば、被害配線(V
ictim)1のゲート入力信号は「HIGH」である
ため、被害配線1の状態は「LOW」である。A1、S
1、S2およびS3の配線のゲート入力信号は「LO
W」であるため、それらの配線の状態は「HIGH」で
ある。
【0023】隣接配線A2,A3,A4のゲート入力信
号は「DOWN」すなわち立ち下がり中であるため、そ
れらの配線の状態は立ち上がり中となる。そして、図3
に示す例では、これらの隣接配線A2、A3およびA4
の各遷移時間は85ps、70psおよび75psであ
る。上述したタイミング解析結果によれば、隣接配線A
2、A3およびA4とタイミングウインドウが重なるた
め、これらの配線A2、A3およびA4が攻撃配線とし
て選択される。
【0024】つぎに、駆動抵抗の設定方法について説明
する。駆動抵抗を設定するにあたっては、あらかじめ回
路シミュレーションによりトランジスタのIds−Vds特
性を求めておき、Ids=Ids(V)としてドレイン・ソ
ース間電圧Vに対応するドレイン電流Idsを求めること
ができるようにしておく。
【0025】そして、ゲートが遷移する場合は、上述し
たようにVhおよびVlをそれぞれ0.8Vdd〜Vddおよ
び0.2Vdd〜ゼロの範囲で選択し、前記(1)式より
駆動抵抗を求める。その際、ゲートが立ち上がり遷移中
であればPMOSトランジスタのIds−Vds特性を用
い、立ち下がり遷移中であればNMOSトランジスタの
Ids−Vds特性を用いる。
【0026】一方、ゲートが遷移しない場合には、Vh
およびVlをゼロ〜0.2Vddの範囲で選択し、前記
(1)式より駆動抵抗を求める。その際、ゲートの出力
電位が「HIGH」のときにはPMOSトランジスタの
Ids−Vds特性を用い、「LOW」のときにはNMOS
トランジスタのIds−Vds特性を用いる。
【0027】図3に示す例では、被害配線1について
は、その状態が「LOW」であるため、ドレイン・ソー
ス間電圧Vがゼロ〜0.2Vdd、たとえば電源電圧Vdd
の5〜10%となる時のNMOSトランジスタのオン抵
抗の平均値を駆動抵抗とする。攻撃配線A2,A3,A
4については、立ち上がり遷移中であるため、ドレイン
・ソース間電圧Vが0.2Vdd〜ゼロのある値から0.
8Vdd〜Vddのある値まで、たとえば電源電圧Vddの1
0〜90%となる時のPMOSトランジスタのオン抵抗
の平均値を駆動抵抗とする。その他の配線A1,S1,
S2については、その状態が「HIGH」であるため、
ドレイン・ソース間電圧Vが電源電圧Vddのたとえば5
〜10%となる時のPMOSトランジスタのオン抵抗の
平均値を駆動抵抗とする。
【0028】つぎに、実効容量Ceffの計算方法につい
て説明する。図4は、実効容量Ceffの第1の計算方法
を示すフローチャートである。ここでは、攻撃配線A2
に対して実効容量Ceffの計算をおこなう場合を例にし
て説明するが、他の攻撃配線についても同様である。ま
ず、たとえば図2に示す配線構造に対して、図5に示す
ように、全配線を攻撃配線A2、攻撃配線A2と隣接す
る全配線を平均化した配線V、およびその配線Vに隣接
する全配線を平均化した配線V’からなる3本隣接配線
構造に縮約する(図4、ステップS41)。配線Vに隣
接する配線がない場合には、攻撃配線A2と、それに隣
接する全配線を平均化した配線Vの2本隣接配線構造に
縮約する。
【0029】また、攻撃配線A2の対地容量と配線間容
量の総和を実効容量の初期値とし、攻撃配線A2のゲー
トへの入力信号の遷移時間と実効容量を変数として2次
元テーブル補間をおこない、攻撃配線A2の駆動端での
出力波形のタイミング情報を得る。そして、得られたタ
イミング情報に基づいてゲートを電源電圧Vs(t)と
抵抗とからなる線形ドライバにモデル化する。
【0030】ゲートをモデル化する方法は、たとえば
“Performance Computation for Precharacterized CMO
S Gates with RC Loads”(IEEE Trans.on Computer Ai
ded Design of Integrated Circuits and System、Vol.1
8、No.12、pp544-553,1996)に記載されている通りであ
る。電源電圧Vs(t)の立ち上がりおよび立ち下がり
波形はそれぞれつぎの(2)式および(3)式で表され
る。
【0031】
【数2】
【数3】
【0032】つづいて、縮約された回路の攻撃配線A2
のゲートを上記(2)式および(3)式で表される線形
ドライバに置き換え(ステップS42)、攻撃配線A2
の駆動端での応答波形を求める(ステップS43)。ま
た、上記(2)式および(3)式で表される線形ドライ
バを図6に示す右側の回路に適応すると、その応答波形
は、出力信号が立ち上がりのときはつぎの(4)式で表
される。また、出力信号が立ち下がりのときの応答波形
はつぎの(5)式で表される。ここで、図6はゲートの
モデル化を説明するための図であり、同図右側に示す回
路は、その左側に示すゲートをモデル化した回路であ
る。
【0033】
【数4】
【数5】
【0034】ただし、上記(4)式および(5)式にお
いて、V0(t,t0,Δt)は実効容量Ceffを用いて
つぎの(6)式で表される。
【0035】
【数6】
【0036】つづいて、図6に示す右側の回路の応答波
形((4)〜(6)式で表される)と、先に求めた攻撃
配線A2の駆動端での応答波形((2)式および(3)
式で表される)とを合わせこみ、そのときの実効容量C
effを求める(ステップS44)。応答波形を合わせこ
む範囲は、たとえば立ち上がりのときには電源電圧の2
0〜50%、立ち下がりのときには電源電圧の80〜5
0%とする。
【0037】そして、求めた実効容量Ceffを用いて線
形ドライバを更新し(ステップS42)、再度応答波形
の合わせこみをおこない、新たに実効容量Ceffを求め
る(ステップS43〜S44)。このような線形ドライ
バの更新と応答波形の合わせこみを、実効容量Ceffが
収束するまで繰り返しおこなう(ステップS45)。こ
のようにして実効容量Ceffの最適値が得られる。
【0038】実効容量Ceffの求め方の別の例について
説明する。図7は、実効容量Ceffの第2の計算方法を
示すフローチャートである。上述した第1の計算方法と
同様に、攻撃配線A2を計算対象とするが、他の攻撃配
線についても同様である。まず、上述した第1の計算方
法と同様にして全配線を攻撃配線A2、攻撃配線A2と
隣接する全配線を平均化した配線V、およびその配線V
に隣接する全配線を平均化した配線V’からなる隣接配
線構造に縮約する(ステップS71)。また、攻撃配線
A2のゲートを電源電圧Vs(t)と抵抗とからなる線
形ドライバにモデル化する。電源電圧Vs(t)の立ち
上がりおよび立ち下がり波形はそれぞれ上記(2)式お
よび(3)式で表される。
【0039】つづいて、縮約された回路の攻撃配線A2
のゲートを上記(2)式および(3)式で表される線形
ドライバに置き換える(ステップS72)。そして、配
線Vに生じるクロストークノイズを計算し、ノイズピー
ク電位VNと、ノイズ電位が0.4VN〜0.6VNとな
る範囲での単位時間当たりの電位変化を求める。これよ
り、ノイズ波形を近似するため、図8に示すように飽和
電圧VNの擬似ランプ波形を生成し、それを配線Vに与
える。その際、攻撃配線A2を駆動抵抗のみとして攻撃
配線A2に発生するクロストークノイズを計算し、ノイ
ズピーク電位VNNを求める(ステップS73)。
【0040】つづいて、求めたノイズピーク電位VNと
VNNをつぎの(7)式に代入して実効容量Ceffを求め
る(ステップS74)。(7)式において、Cgは対地
容量、Ccは配線間容量、Vddは電源電圧である。そし
て、求めた実効容量Ceffを用いて線形ドライバを更新
し(ステップS72)、再度ノイズピーク電位VN,VN
Nを計算して(7)式より新たに実効容量Ceffを求める
(ステップS73〜S74)。このような線形ドライバ
の更新と実効容量Ceffの計算を、実効容量Ceffが収束
するまで繰り返しおこなう(ステップS75)。このよ
うにして実効容量Ceffの最適値が得られる。
【0041】
【数7】
【0042】ここで、上記(7)式は以下のようにして
導出される。攻撃配線A2とノイズは同方向に変化する
ので、配線間容量は(VN/Vdd)×Ccだけ小さく見え
る。被害配線1に生じたノイズによって、攻撃配線A2
がノイズピーク電位VNNに引っ張られる。これは配線間
容量が(VNN/Vdd)×Ccだけ小さく見えることに相
当する。攻撃配線A2が遷移することによって発生する
ノイズが攻撃配線A2と被害配線1との間で無限回影響
し合うとすると、被害配線1に発生するノイズは、つぎ
の(8)式で表される。
【0043】
【数8】
【0044】そして、ノイズによって攻撃配線A2が引
っ張られる効果はつぎの(9)式で表される。したがっ
て、実効容量Ceffは上記(7)式で表されることにな
る。
【0045】
【数9】
【0046】つぎに、回路の縮約方法について説明す
る。上述した実効容量Ceffの計算方法と同様に、攻撃
配線A2を対象として回路の縮約をおこなう場合につい
て説明するが、他の攻撃配線についても同様である。図
9に、図2に示す配線構造に対して攻撃配線A2を対象
として回路を縮約した様子を示す。まず、解析対象の攻
撃配線A2と被害配線(Victim)1に着目し、そ
れ以外の配線群を、攻撃配線A2に隣接する配線群から
なるグループG(A2)と、被害配線1に隣接する配線
群からなるグループG(V)に分ける。
【0047】そして、G(A2)のグループに属する配
線群を並列化して、攻撃配線A2の終始隣接配線とす
る。ここで、配線群を並列化するとは、各配線の抵抗を
並列に接続された抵抗として計算するとともに、各配線
の容量を並列に接続された容量として計算することであ
る。また、終始隣接配線とは、全体が対象とする配線に
隣接する配線のことである。
【0048】G(A2)のグループに属する配線が攻撃
配線A2または被害配線1以外と隣接している場合に
は、その隣接する配線との配線間容量を対地容量に加え
る。このようにして、図9に示す攻撃配線A2に隣接す
る配線A’が得られる。そして、攻撃配線A2の隣接配
線A’の配線長を攻撃配線A2と同じとし、攻撃配線A
2の隣接配線A’の並列抵抗、総対地容量および攻撃配
線A2との総配線間容量を当該隣接配線A’の配線長で
割った値を、それぞれ当該隣接配線A’の平均配線抵
抗、平均配線容量および攻撃配線A2との平均配線間容
量とする。
【0049】同様に、G(V)のグループに属する配線
群を並列化して、被害配線1の終始隣接配線とする。そ
して、G(V)のグループに属する配線が攻撃配線A2
または被害配線1以外と隣接している場合には、その隣
接する配線との配線間容量を対地容量に加える。このよ
うにして、図9に示す被害配線(Victim)に隣接
する配線V’が得られる。そして、被害配線の隣接配線
V’の配線長を被害配線(Victim)と同じとし、
被害配線の隣接配線V’の並列抵抗、総対地容量および
被害配線との総配線間容量を当該隣接配線V’の配線長
で割った値を、それぞれ当該隣接配線V’の平均配線抵
抗、平均配線容量および被害配線(Victim)との
平均配線間容量とする。
【0050】また、攻撃配線A2の隣接配線A’につい
て、ファンアウト負荷はG(A2)のグループに属する
全配線のファンアウト負荷の総和とし、駆動抵抗はG
(A2)のグループに属する全配線の駆動抵抗を並列に
接続してなる抵抗とする。同様に、被害配線の隣接配線
V’について、ファンアウト負荷はG(V)のグループ
に属する全配線のファンアウト負荷の総和とし、駆動抵
抗はG(V)のグループに属する全配線の駆動抵抗を並
列に接続してなる抵抗とする。
【0051】このようにして4本隣接配線構造が得られ
る。なお、攻撃配線A2が被害配線1の他に隣接配線を
持たない場合には、3本隣接配線構造となる。被害配線
1が攻撃配線A2の他に隣接配線を持たない場合も同様
である。
【0052】以上のようにして、たとえば図2示す配線
構造において、攻撃配線A2のゲートが遷移することに
より被害配線1に生じるクロストークノイズが求められ
る。同様にして、他の攻撃配線A3および攻撃配線A4
のゲートが遷移することにより被害配線1に生じるクロ
ストークノイズを求め、それぞれをピークとなる時刻が
一致するように重ね合わせることによって最大ノイズN
maxが求まる。図10に、A2、A3およびA4の各攻
撃配線によるクロストークノイズの波形を重ね合わせた
結果を示す。
【0053】つぎに、上述したクロストークノイズ解析
方法を実行するコンピュータのハードウェア構成につい
て説明する。図11は、そのハードウェア構成を示すブ
ロック図である。このコンピュータは、たとえばCPU
101、ROM102、RAM103、HDD(ハード
ディスクドライブ)104、FDD(フロッピー(登録
商標)ディスクドライブ)106、ディスプレイ10
8、通信インターフェイス(I/F)109、キーボー
ド111、マウス等(種々のポインティング・デバイス
を含む)112、スキャナ113、プリンタ114およ
びCD−ROMドライブ(DVDドライブを含む)11
6がバス100を介して相互に接続された構成となって
いる。
【0054】CPU101は装置全体の制御をおこな
う。ROM102はブートプログラム等を記億してい
る。RAM103はCPU101のワークエリアとして
使用される。HDD(ハードディスクドライブ)104
は、CPU101の制御にしたがってHD(ハードディ
スク)105に対するデータの書き込みおよび読み出し
を制御する。FDD(フロッピーディスクドライブ)1
06は、CPU101の制御にしたがって、着脱可能な
記録媒体であるFD(フロッピーディスク)107に対
するデータの書き込みおよび読み出しを制御する。
【0055】ディスプレイ108は、カーソル、アイコ
ンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能
情報等のデータに関するウインドウ(ブラウザ)を表示
する。通信インターフェイス(I/F)109は、有線
または無線の通信回線110を介してネットワーク15
0に接続され、ネットワーク150と内部とのインター
フェイスを司る。キーボード111は、文字、数値、各
種指示等の入力のための複数のキーを備える。マウス等
112は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウイン
ドウの移動やサイズの変更、アイコンの選択、移動等を
おこなうのに使用される。
【0056】スキャナ113は画像を光学的に読み取る
ための装置である。プリンタ114は、ウインドウに表
示された内容等を印刷する。CD−ROMドライブ11
6は、着脱可能な記録媒体であるCD−ROM(DVD
を含む)115に対するデータの読み出しを制御する。
上述したクロストークノイズ解析方法のプログラムは、
CD−ROM(DVDを含む)115等に記録されて頒
布され、HD(ハードディスク)105等に格納されて
実行される。あるいは、そのプログラムは、通信回線1
10を介してネットワーク150からダウンロードさ
れ、HD(ハードディスク)105等に格納されて実行
される。
【0057】上述した実施の形態によれば、被害配線、
攻撃配線、被害配線に隣接する配線群よりなるグルー
プ、および攻撃配線に隣接する配線群よりなるグループ
に分け、解析対象となる攻撃配線ごとに、解析対象の攻
撃配線、被害配線、被害配線に隣接するすべての配線を
平均化した配線、および解析対象の攻撃配線に隣接する
すべての配線を平均化した配線からなる4本隣接配線構
造に縮約し、その4本隣接配線構造に対してノイズ解析
をおこない、すべての攻撃配線についてのノイズ解析結
果を重ね合わせて最大ノイズを求めるため、攻撃配線が
被害配線に及ぼす影響に加えて、攻撃配線に隣接する配
線が被害配線に及ぼす影響もノイズ解析結果に反映され
る。
【0058】したがって、クロストークノイズ解析を高
精度におこなうことができる。また、4本隣接配線構造
に縮約することにより、被害配線以外のすべての配線が
被害配線に及ぼす影響を考慮してクロストークノイズ解
析をおこなう場合に比べて、計算時に必要な回路定数が
減るので、解析に要する時間が短縮され、計算コストが
下がる。
【0059】以上において本発明は、上述した実施の形
態に限らず、種々変更可能であるのは勿論である。
【0060】(付記1)複数の配線が隣接する配線構造
に対してクロストークノイズの解析をおこなうにあたっ
て、ネットリストのデータとタイミングウインドウのデ
ータに基づいて複数の配線に対してタイミング解析をお
こなう第1の工程と、前記タイミング解析の結果に基づ
いて、解析対象となる被害配線に隣接する配線群の中か
ら、該被害配線とタイミングウインドウが重なる配線を
攻撃配線として選択する第2の工程と、前記配線構造
を、各攻撃配線ごとに当該攻撃配線、前記被害配線、前
記被害配線に隣接する配線を平均化した配線、および当
該攻撃配線に隣接する配線を平均化した配線からなる4
本隣接配線構造に縮約する第3の工程と、前記被害配線
のファンアウト端に発生するノイズの解析をおこなう第
4の工程と、すべての攻撃配線について解析の結果得ら
れたノイズを、各ノイズのピークを重ね合わせて最大ノ
イズを求める第5の工程と、を含むことを特徴とするク
ロストークノイズ解析方法。
【0061】(付記2)前記第3の工程は、解析対象の
攻撃配線および前記被害配線以外の配線群を、当該攻撃
配線に隣接する配線群からなる第1のグループと、前記
被害配線に隣接する配線群からなる第2のグループに分
ける第6の工程と、前記第1のグループに属する配線群
について、各配線の抵抗を並列に接続された抵抗とする
とともに、各配線の容量を並列に接続された容量とする
ことによって並列化し、それを第1の終始隣接配線とす
るとともに、前記第2のグループに属する配線群につい
て、各配線の抵抗を並列に接続された抵抗とするととも
に、各配線の容量を並列に接続された容量とすることに
よって並列化し、それを第2の終始隣接配線とする第7
の工程と、前記第1の終始隣接配線の配線長を当該攻撃
配線と略同じとし、前記第1の終始隣接配線の並列抵
抗、総対地容量および当該攻撃配線との総配線間容量を
前記第1の終始隣接配線の配線長で除して、それぞれ前
記第1の終始隣接配線の平均配線抵抗、平均配線容量お
よび当該攻撃配線との平均配線間容量を求めるととも
に、前記第2の終始隣接配線の配線長を当該被害配線と
略同じとし、前記第2の終始隣接配線の並列抵抗、総対
地容量および当該被害配線との総配線間容量を前記第2
の終始隣接配線の配線長で除して、それぞれ前記第2の
終始隣接配線の平均配線抵抗、平均配線容量および当該
被害配線との平均配線間容量を求める第8の工程と、前
記第1の終始隣接配線について、ファンアウト負荷を前
記第1のグループに属する配線群のファンアウト負荷の
総和とし、駆動抵抗を前記第1のグループに属する配線
群の駆動抵抗を並列に接続してなる抵抗とするととも
に、前記第2の終始隣接配線について、ファンアウト負
荷を前記第2のグループに属する配線群のファンアウト
負荷の総和とし、駆動抵抗を前記第2のグループに属す
る配線群の駆動抵抗を並列に接続してなる抵抗とする第
9の工程と、を含むことを特徴とする付記1に記載のク
ロストークノイズ解析方法。
【0062】(付記3)配線に接続されたゲートの出力
電位レベルの状態に基づいて、駆動抵抗の値を決定する
第10の工程と、前記駆動抵抗に基づいて各ゲートを線
形ドライバにモデル化する第11の工程と、をさらに含
むことを特徴とする付記1に記載のクロストークノイズ
解析方法。
【0063】(付記4)前記第10の工程は、配線に接
続されたゲートの出力電位レベルが相対的に高いときに
は、ドレイン・ソース間電圧がゼロから電源電圧の20
%までのPMOSトランジスタのオン抵抗の平均値を駆
動抵抗とし、配線に接続されたゲートの出力電位レベル
が相対的に低いときには、ドレイン・ソース間電圧がゼ
ロから電源電圧の20%までのNMOSトランジスタの
オン抵抗の平均値を駆動抵抗とすることを特徴とする付
記3に記載のクロストークノイズ解析方法。
【0064】(付記5)前記第10の工程は、配線に接
続されたゲートの出力電位レベルが立ち上がり遷移中の
ときには、ドレイン・ソース間電圧がゼロから電源電圧
の20%までの範囲のある値から、電源電圧の80%か
ら電源電圧までの範囲のある値までのPMOSトランジ
スタのオン抵抗の平均値を駆動抵抗とし、配線に接続さ
れたゲートの出力電位レベルが立ち下がり遷移中のとき
には、ドレイン・ソース間電圧がゼロから電源電圧の2
0%までの範囲のある値から、電源電圧の80%から電
源電圧までの範囲のある値までのNMOSトランジスタ
のオン抵抗の平均値を駆動抵抗とすることを特徴とする
付記3に記載のクロストークノイズ解析方法。
【0065】(付記6)前記第11の工程は、前記配線
構造を、解析対象の攻撃配線、該攻撃配線と隣接する配
線を平均化した配線、およびその配線に隣接する配線を
平均化した配線からなる3本隣接配線構造に縮約する第
12の工程と、解析対象の攻撃配線の対地容量と配線間
容量の総和を実効容量の初期値として当該攻撃配線の駆
動端での出力波形のタイミング情報を得る第13の工程
と、得られたタイミング情報に基づいてゲートを電源電
圧と抵抗とからなる線形ドライバにモデル化し、その応
答波形を求める第14の工程と、前記3本隣接配線構造
に縮約された回路の前記攻撃配線のゲートを前記線形ド
ライバに置き換えて、該攻撃配線の駆動端での応答波形
を求める第15の工程と、モデル化した前記線形ドライ
バの応答波形と前記攻撃配線の駆動端での応答波形とを
所定の範囲内におさまるように合わせこみ、そのときの
実効容量を求める第16の工程と、をさらに含み、求め
た前記実効容量と前記駆動抵抗とに基づいて各ゲートを
線形ドライバにモデル化することを特徴とする付記3に
記載のクロストークノイズ解析方法。
【0066】(付記7)前記付記1〜4のいずれか一つ
に記載されたクロストークノイズ解析方法をコンピュー
タに実行させるプログラム。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、攻撃配線、被害配線、
被害配線に隣接するすべての配線を平均化した配線、お
よび攻撃配線に隣接するすべての配線を平均化した配線
からなる4本隣接配線構造に縮約してノイズ解析をおこ
なうため、攻撃配線が被害配線に及ぼす影響に加えて、
攻撃配線以外の配線が被害配線に及ぼす影響もノイズ解
析結果に反映される。したがって、クロストークノイズ
を高精度に解析することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるクロストークノイ
ズ解析方法の一例を示すフローチャートである。
【図2】本発明の実施の形態にかかるクロストークノイ
ズ解析方法により解析される配線構造の一例を示す配線
図である。
【図3】図2に示す配線構造に対するタイミング解析結
果の一例を示す図表である。
【図4】本発明の実施の形態にかかるクロストークノイ
ズ解析方法において実効容量の計算方法の一例を示すフ
ローチャートである。
【図5】図2に示す配線構造を縮約した3本隣接配線構
造の一例を示す回路図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかるクロストークノイ
ズ解析方法においてゲートのモデル化を説明するための
説明図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかるクロストークノイ
ズ解析方法において実効容量の計算方法の他の例を示す
フローチャートである。
【図8】実効容量を計算する際にノイズ波形を擬似ラン
プ波形で近似することを説明するための説明図である。
【図9】図2に示す配線構造を縮約した4本隣接配線構
造の一例を示す回路図である。
【図10】図2に示す配線構造において複数の攻撃配線
によるクロストークノイズの波形を重ね合わせた結果を
示す波形図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかるクロストークノ
イズ解析方法を実行するコンピュータのハードウェア構
成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 被害配線 V’ 被害配線に隣接するすべての配線を平均化した配
線 A2,A3,A4 攻撃配線 A’ 攻撃配線に隣接するすべての配線を平均化した配

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の配線が隣接する配線構造に対して
    クロストークノイズの解析をおこなうにあたって、 ネットリストのデータとタイミングウインドウのデータ
    に基づいて複数の配線に対してタイミング解析をおこな
    う第1の工程と、 前記タイミング解析の結果に基づいて、解析対象となる
    被害配線に隣接する配線群の中から、該被害配線とタイ
    ミングウインドウが重なる配線を攻撃配線として選択す
    る第2の工程と、 前記配線構造を、各攻撃配線ごとに当該攻撃配線、前記
    被害配線、前記被害配線に隣接する配線を平均化した配
    線、および当該攻撃配線に隣接する配線を平均化した配
    線からなる4本隣接配線構造に縮約する第3の工程と、 前記被害配線のファンアウト端に発生するノイズの解析
    をおこなう第4の工程と、 すべての攻撃配線について解析の結果得られたノイズ
    を、各ノイズのピークを重ね合わせて最大ノイズを求め
    る第5の工程と、 を含むことを特徴とするクロストークノイズ解析方法。
  2. 【請求項2】 前記第3の工程は、 解析対象の攻撃配線および前記被害配線以外の配線群
    を、当該攻撃配線に隣接する配線群からなる第1のグル
    ープと、前記被害配線に隣接する配線群からなる第2の
    グループに分ける第6の工程と、 前記第1のグループに属する配線群について、各配線の
    抵抗を並列に接続された抵抗とするとともに、各配線の
    容量を並列に接続された容量とすることによって並列化
    し、それを第1の終始隣接配線とするとともに、前記第
    2のグループに属する配線群について、各配線の抵抗を
    並列に接続された抵抗とするとともに、各配線の容量を
    並列に接続された容量とすることによって並列化し、そ
    れを第2の終始隣接配線とする第7の工程と、 前記第1の終始隣接配線の配線長を当該攻撃配線と略同
    じとし、前記第1の終始隣接配線の並列抵抗、総対地容
    量および当該攻撃配線との総配線間容量を前記第1の終
    始隣接配線の配線長で除して、それぞれ前記第1の終始
    隣接配線の平均配線抵抗、平均配線容量および当該攻撃
    配線との平均配線間容量を求めるとともに、前記第2の
    終始隣接配線の配線長を当該被害配線と略同じとし、前
    記第2の終始隣接配線の並列抵抗、総対地容量および当
    該被害配線との総配線間容量を前記第2の終始隣接配線
    の配線長で除して、それぞれ前記第2の終始隣接配線の
    平均配線抵抗、平均配線容量および当該被害配線との平
    均配線間容量を求める第8の工程と、 前記第1の終始隣接配線について、ファンアウト負荷を
    前記第1のグループに属する配線群のファンアウト負荷
    の総和とし、駆動抵抗を前記第1のグループに属する配
    線群の駆動抵抗を並列に接続してなる抵抗とするととも
    に、前記第2の終始隣接配線について、ファンアウト負
    荷を前記第2のグループに属する配線群のファンアウト
    負荷の総和とし、駆動抵抗を前記第2のグループに属す
    る配線群の駆動抵抗を並列に接続してなる抵抗とする第
    9の工程と、 を含むことを特徴とする請求項1に記載のクロストーク
    ノイズ解析方法。
  3. 【請求項3】 配線に接続されたゲートの出力電位レベ
    ルの状態に基づいて、駆動抵抗の値を決定する第10の
    工程と、 前記駆動抵抗に基づいて各ゲートを線形ドライバにモデ
    ル化する第11の工程と、 をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のクロス
    トークノイズ解析方法。
  4. 【請求項4】 前記第11の工程は、 前記配線構造を、解析対象の攻撃配線、該攻撃配線と隣
    接する配線を平均化した配線、およびその配線に隣接す
    る配線を平均化した配線からなる3本隣接配線構造に縮
    約する第12の工程と、 解析対象の攻撃配線の対地容量と配線間容量の総和を実
    効容量の初期値として当該攻撃配線の駆動端での出力波
    形のタイミング情報を得る第13の工程と、 得られたタイミング情報に基づいてゲートを電源電圧と
    抵抗とからなる線形ドライバにモデル化し、その応答波
    形を求める第14の工程と、 前記3本隣接配線構造に縮約された回路の前記攻撃配線
    のゲートを前記線形ドライバに置き換えて、該攻撃配線
    の駆動端での応答波形を求める第15の工程と、 モデル化した前記線形ドライバの応答波形と前記攻撃配
    線の駆動端での応答波形とを所定の範囲内におさまるよ
    うに合わせこみ、そのときの実効容量を求める第16の
    工程と、 をさらに含み、求めた前記実効容量と前記駆動抵抗とに
    基づいて各ゲートを線形ドライバにモデル化することを
    特徴とする請求項3に記載のクロストークノイズ解析方
    法。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれか一つに記載
    されたクロストークノイズ解析方法をコンピュータに実
    行させるプログラム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008250721A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujitsu Ltd モデル生成方法及びモデル生成装置
JP2009003654A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Fujitsu Microelectronics Ltd クロストークノイズ解析方法
JP2010039969A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Renesas Technology Corp クロストークノイズの判定方法およびプログラム
JP2010061208A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Fujitsu Ltd 信号伝送システム評価装置、信号伝送システム評価プログラム、信号伝送システム設計方法
JP2014502107A (ja) * 2010-11-30 2014-01-23 アルカテル−ルーセント Xdslケーブル用の漏話エミュレータ

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