JP2002258585A - 帯電装置のクリーニング方法及び帯電装置 - Google Patents

帯電装置のクリーニング方法及び帯電装置

Info

Publication number
JP2002258585A
JP2002258585A JP2001057972A JP2001057972A JP2002258585A JP 2002258585 A JP2002258585 A JP 2002258585A JP 2001057972 A JP2001057972 A JP 2001057972A JP 2001057972 A JP2001057972 A JP 2001057972A JP 2002258585 A JP2002258585 A JP 2002258585A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron
emitting device
charging
charged
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001057972A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Sugawara
智明 菅原
Hiroshi Kondo
浩 近藤
Hiroyoshi Shoji
浩義 庄子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001057972A priority Critical patent/JP2002258585A/ja
Publication of JP2002258585A publication Critical patent/JP2002258585A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、電子放出素子上にゴミが付着す
ると帯電効率が低下するという課題を解決しようとする
ものである。 【解決手段】 この発明は、内部の電界によりエネルギ
ーを与えた電子を放出する電子放出素子1と、この電子
放出素子1の少なくとも一部に電気的負性気体が接触
し、この電気的負性気体の分子と電子放出素子1から放
出された電子とにより発生した負イオン及び電子により
被帯電体9を帯電させる帯電装置のクリーニング方法で
あって、被帯電体9と電子放出素子1との間の電圧を、
同極性で帯電時の電圧より大きくして電子放出素子1上
の高抵抗物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用感光体な
どの被帯電体を帯電させる帯電装置のクリーニング方
法、及び複写機.プリンタ,ファクシミリなどの画像形
成装置等に用いられる帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置は、複数の
国、地域で複数の団体により、発生するオゾンの量を規
制するための規格としてUL規格、TUV規格、BAM
規格などが設定されている。また、電子写真方式の画像
形成装置では、放電により発生するNOxに起因する物
質が感光体に付着して吸湿することで、感光体表面電位
を低下させることにより、不良画像が発生するという不
具合が問題になっている。
【0003】代表的な帯電装置は、基本的には、放電を
用いてイオンを発生させているため、オゾン及びNOx
を発生する。帯電装置には比較的放電の影響の少ないも
ので被帯電体と接触する接触型の帯電装置があるが、こ
の接触型の帯電装置は感光体などの被帯電体の磨耗、N
Ox系化合物の被帯電体表面付着などの問題が生じる。
そこで、被帯電体と接触しない非接触型の帯電装置が検
討されている。
【0004】例えば、特開平8−203418号公報に
は、ライン電極表面にP-N接合の半導体素子、又はエ
レクトロルミネッセンス材料よりなる電子放出素子層を
設けた電荷発生器、及びこれを一画素単位で独立に駆動
して誘電体上に潜像を形成する静電潜像形成装置が記載
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の帯電装置は、電
子放出面に被帯電体や周囲の雰囲気からの粒子やイオン
が付着してしまうので、安定な動作ができないという不
具合がある。特に、エレクトロルミネッセンス材料より
なる電子放出素子層の場合には、同時に起こる発光が被
帯電体としての電子写真用感光体に入射することによ
り、電子写真用感光体を帯電させる際に帯電電位の低下
が起こってしまうという問題がある。
【0006】このように、オゾン及びNOxによる問題
を抑え、表面への粒子付着に対応できる帯電装置が求め
られている。また、帯電装置は、電子放出素子上にゴミ
が付着すると、帯電効率が低下する。
【0007】本発明は、電子放出素子上に付着したゴミ
のうち高抵抗、絶縁性の負帯電しているゴミを除去する
ことができ、高抵抗、絶縁性の正帯電性、負帯電性両方
のゴミの除去効率向上、高抵抗、絶縁性で負帯電性のゴ
ミの除去効率向上、高抵抗、絶縁性のゴミの除去効率向
上を図ることができる帯電装置のクリーニング方法及び
帯電装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、内部の電界によりエネルギ
ーを与えた電子を放出する電子放出素子と、この電子放
出素子の少なくとも一部に電気的負性気体が接触し、こ
の電気的負性気体の分子と前記電子放出素子から放出さ
れた電子とにより発生した負イオン及び電子により被帯
電体を帯電させる帯電装置のクリーニング方法であっ
て、前記被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧を、
同極性で帯電時の電圧より大きくして前記電子放出素子
上の高抵抗物を除去することを特徴とする。
【0009】請求項2に係る発明は、内部の電界により
エネルギーを与えた電子を放出する電子放出素子を有
し、この電子放出素子の少なくとも一部に電気的負性気
体が接触し、この電気的負性気体の分子と前記電子放出
素子から放出された電子とにより発生した負イオン及び
電子により被帯電体を帯電させる帯電装置において、前
記被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧を、同極性
で帯電時の電圧より大きくして前記電子放出素子上の高
抵抗物を除去するものである。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1記載の帯
電装置のクリーニング方法において、前記電子放出素子
上の高抵抗物を除去する時の前記被帯電体と前記電子放
出素子との間の電圧を300V以上とすることを特徴と
する。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項2記載の帯
電装置において、前記電子放出素子上の高抵抗物を除去
する時の前記被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧
を300V以上とするものである。
【0012】請求項5に係る発明は、内部の電界により
エネルギーを与えた電子を放出する電子放出素子を有
し、この電子放出素子の少なくとも一部に電気的負性気
体が接触し、この電気的負性気体の分子と前記電子放出
素子から放出された電子とにより発生した負イオン及び
電子により被帯電体を帯電させる帯電装置のクリーニン
グ方法であって、前記被帯電体と前記電子放出素子との
間の電圧を、帯電時と逆極性にして前記電子放出素子上
の高抵抗物を除去することを特徴とする。
【0013】請求項6に係る発明は、内部の電界により
エネルギーを与えた電子を放出する電子放出素子を有
し、この電子放出素子の少なくとも一部に電気的負性気
体が接触し、この電気的負性気体の分子と前記電子放出
素子から放出された電子とにより発生した負イオン及び
電子により被帯電体を帯電させる帯電装置において、前
記被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧を、帯電時
と逆極性にして前記電子放出素子上の高抵抗物を除去す
るものである。
【0014】請求項7に係る発明は、請求項5記載の帯
電装置のクリーニング方法において、前記電子放出素子
上の高抵抗物を除去する時の前記被帯電体と前記電子放
出素子との間の電圧を、帯電時と逆極性で300V以上
とすることを特徴とする。
【0015】請求項8に係る発明は、請求項6記載の帯
電装置において、前記電子放出素子上の高抵抗物を除去
する時の前記被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧
を、帯電時と逆極性で300V以上とするものである。
【0016】請求項9に係る発明は、内部の電界により
エネルギーを与えた電子を放出する電子放出素子と、こ
の電子放出素子の少なくとも一部に電気的負性気体が接
触し、この電気的負性気体の分子と前記電子放出素子か
ら放出された電子とにより発生した負イオン及び電子に
より被帯電体を帯電させる帯電装置のクリーニング方法
であって、請求項1または3記載の帯電装置のクリーニ
ング方法と請求項5または7記載の帯電装置のクリーニ
ング方法とを交互に繰り返し、前記電子放出素子と対向
する前記被帯電体またはその裏面側電極の移動により前
記電子放出素子上の極性の違う高抵抗物を前記被帯電体
に転写して前記電子放出素子から除去することを特徴と
する。
【0017】請求項10に係る発明は、内部の電界によ
りエネルギーを与えた電子を放出する電子放出素子と、
この電子放出素子の少なくとも一部に電気的負性気体が
接触し、この電気的負性気体の分子と前記電子放出素子
から放出された電子とにより発生した負イオン及び電子
により被帯電体を帯電させる帯電装置において、前記被
帯電体と前記電子放出素子との間の電圧を、同極性で帯
電時の電圧より大きくし又は同極性で300V以上とす
ることと、前記被帯電体と前記電子放出素子との間の電
圧を、帯電時と逆極性にし又は帯電時と逆極性で300
V以上とすることを交互に繰り返し、前記電子放出素子
と対向する前記被帯電体又はその裏面側電極の移動によ
り前記電子放出素子上の極性の違う高抵抗物を前記被帯
電体に転写して前記電子放出素子から除去するものであ
る。
【0018】請求項11に係る発明は、内部の電界によ
りエネルギーを与えた電子を放出する電子放出素子と、
この電子放出素子の少なくとも一部に電気的負性気体が
接触し、この電気的負性気体の分子と前記電子放出素子
から放出された電子とにより発生した負イオン及び電子
により被帯電体を帯電させる帯電装置のクリーニング方
法であって、前記電子放出素子に電流を流して、前記電
子放出素子上に付着した高抵抗物を電子及び負イオンで
負に帯電させ、請求項1または3記載の帯電装置のクリ
ーニング方法により前記電子放出素子上の高抵抗物を除
去することを特徴とする。
【0019】請求項12に係る発明は、内部の電界によ
りエネルギーを与えた電子を放出する電子放出素子と、
この電子放出素子の少なくとも一部に電気的負性気体が
接触し、この電気的負性気体の分子と前記電子放出素子
から放出された電子とにより発生した負イオン及び電子
により被帯電体を帯電させる帯電装置において、前記電
子放出素子に電流を流して、前記電子放出素子上に付着
した高抵抗物を電子及び負イオンで負に帯電させ、前記
被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧を、同極性で
帯電時の電圧より大きくし又は同極性で300V以上と
して前記電子放出素子上の高抵抗物を除去するものであ
る。
【0020】請求項13に係る発明は、請求項1、3、
5、7、9または11記載の帯電装置のクリーニング方
法において、前記電子放出素子上の高抵抗物を除去する
時の前記被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧に周
期的変動分を重畳させることを特徴とする。
【0021】請求項14に係る発明は、請求項2、4、
6、8、10または12記載の帯電装置において、前記
電子放出素子上の高抵抗物を除去する時の前記被帯電体
と前記電子放出素子との間の電圧に周期的変動分を重畳
するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】図2は電子が負イオンになる一例
を示す。電気的負性気体としては、酸素、水蒸気、ハロ
ゲンガス、SF、二酸化炭素、NO、NO、S
、SO、HNO、Nなどが挙げられる。
逆に、窒素ガスや稀ガスは、負イオンとならない。負イ
オンの構成は、大気の条件により変動するので、必ずし
も図2に示す例に固定されるわけではないが、概ね図2
に示すような形で電荷が伝わっていくと考えられる。電
子の大気中での平均自由行程は0.34μm程度と言わ
れており、電子での電荷の輸送は大気中である限り支配
的ではないと考えられる。帯電装置は、接触しているゴ
ミなどには直接帯電を行うため、ゴミへの帯電効率が高
いと考えられる。本発明の実施形態は、電気的負性気体
が含まれた気体中で機能する。
【0023】図1は本発明の第1実施形態の前提となる
帯電装置の一例を示す。この帯電装置はポリシリコンか
ら作成されたポーラスシリコンによる例である。本発明
は、この帯電装置に限らず、固体中から電子を放出する
電子放出素子を有するものであればよく、表面電極又は
薄膜電極にゴミが付くことで電子の放出効率、言い換え
れば帯電効率が落ちるものであれば適用可能である。
【0024】例えば、本発明を適用できる帯電装置の電
子放出素子は、 MIS(金属−絶縁体−半導体)構造を有するもの、 MIM(金属−絶縁体−金属)構造を有するもの、 半導体基板と、この半導体基板の表面を陽極酸化処理
により多孔質化した多孔質半導体層と、この多孔質半導
体層上に形成される金属薄膜電極と、前記半導体基板の
裏面に形成されるオーミック電極とを有するもの、 下部電極と、この下部電極上に形成されたタンタルオ
キサイド(Ta)膜と、このタンタルオキサイド(T
a)膜上に形成されたZnS膜と、このZnS膜上に
形成された上部電極とにより構成されたエレクトロルミ
ネッセント素子であるものなどでもよい。
【0025】図1に示す帯電装置は、電子放出素子1
と、電源2と、バイアス電源3とにより構成される。電
子放出素子1においては、石英ガラスからなる基板4上
に基板電極5が形成され、この基板電極5上に半導体層
6が形成される。この半導体層6は上側部分が陽極酸化
によりポーラス化された後にRTO(急速熱酸化)により
薄い酸化膜で覆われて多孔質半導体層7が形成され。こ
の多孔質半導体層7は表面に電子がトンネル効果で通過
できるような薄膜電極8が形成される。
【0026】この電子放出素子1は被帯電体と対向させ
て配置される。この帯電装置は例えば電子写真方式の画
像形成装置に用いられ、電子放出素子1が被帯電体とし
ての電子写真用感光体9と対向して大気中に配置され
る。電極10は例えばアルミニウムからなるドラムが用
いられ、電極10の外周面上に感光体9が一体に形成さ
れる。この感光体9及び電極10は図示しない駆動源に
より一定の速度で矢印方向へ回転駆動される。感光体9
及び電極10は図1では便宜上平面として図示してい
る。電源2は、直流電源が用いられ、負側電極が基板電
極5に接続され、正側電極が薄膜電極8に接続される。
バイアス電源3は、直流電源が用いられて負側電極が薄
膜電極8に接続され、正側電極が電極10に接続され
る。
【0027】電子放出素子1は、電源2から基板電極5
と薄膜電極8との間に電圧が印加されるとともに、バイ
アス電源3から薄膜電極8と電極10との間にバイアス
電圧が印加され、内部の電界によりエネルギーを与えた
電子を薄膜電極8から放出し、その電子と電子放出素子
1の少なくとも一部(ここでは薄膜電極8)に接触して
いる電気的負性気体の分子とによる電気的負性気体のイ
オン化で発生した負イオン及び電子により感光体9の表
面を帯電させる。
【0028】この帯電装置及び感光体9、電極10を真
空中に配置して電源2で電子放出素子1の基板電極5と
薄膜電極8との間に20Vほどの電圧をかけると、真空
中の電子として1mA/cm程度の電流が観測され
る。この帯電装置では、電子放出素子1が大気圧気体と
接触するためにそのイオン化の効率等で電流が上記電流
よりも少なくなる。しかし、負帯電用のスコロトロン帯
電器と同じようにイオンにより被帯電体の帯電が可能で
ある。
【0029】ところで、この帯電装置は、通常の大気中
で使用するため、薄膜電極8上にはいろいろのゴミが付
着する。高抵抗性のゴミが負に帯電している場合には、
薄膜電極8上のそのゴミが付着している場所にバイアス
電源3によりバイアス電圧がかかっているため、 F=qE F:静電気力(N)、q:電荷量(C)、E:電界(V
/m) の力Fが、電子放出素子1の薄膜電極8上に付着してい
る負帯電のゴミを除去する方向にかかる。
【0030】薄膜電極8上に付着している高抵抗又は絶
縁性の負帯電のゴミは、通常の通電状態であれば、静電
気力Fにより感光体9側に行く。薄膜電極8上に付着し
ている負帯電のゴミのうち静電気力Fで感光体9側に行
かないものは、静電気力F以外の付着力が働いているた
めに薄膜電極8から除去されないと考えられる。そのた
め、バイアス電源3は、通常の帯電時(感光体9を帯電
させる時)のバイアス電圧に比較して同極性で大きなバ
イアス電圧を薄膜電極8と感光体9の裏面側電極10に
印加することにより、その付着力に静電気力Fが打つ勝
つことができ、これにより薄膜電極8上のゴミを除去す
ることができる。
【0031】そこで、本発明の第1実施形態では、上記
図1に示す帯電装置において、バイアス電源3として、
バイアス電圧を可変できる直流電源を用い、薄膜電極8
上に付着している負帯電のゴミを除去するゴミ除去時に
はバイアス電源3のバイアス電圧を静電気力Fが負帯電
のゴミの薄膜電極8に対する付着力に打ち勝つようなバ
イアス電圧(帯電時と同極性で帯電時より大きなバイア
ス電圧)に可変する(もしくは切り換える)構成とし
た。この第1実施形態は、本発明を適用した帯電装置の
一実施形態であり、本発明を適用した帯電装置のクリー
ニング方法の一実施形態を用いる帯電装置の一実施形態
である。
【0032】この第1実施形態によれば、被帯電体とし
ての感光体9の裏面側電極10と電子放出素子1の薄膜
電極8との間の電圧を、同極性で帯電時の電圧より大き
くして電子放出素子1の薄膜電極8上の高抵抗物を除去
するので、電子放出素子上に付着したゴミのうち高抵抗
又は絶縁性の負帯電しているゴミを除去することができ
る。
【0033】上記図1に示す帯電装置において、以下の
ような実験を行った。すなわち、電子放出素子1に電源
2及びバイアス電源3からすべての電圧をかける前に、
負帯電の荷電制御剤を入れたトナーを負に帯電させて電
子放出素子1の薄膜電極8上にまき、湿度80%(30
℃)の環境下で2時間放置してから、5kgf/cm
の窒素ガスを200mmの所からかけてブローした後、
感光体9の裏面側電極10と電子放出素子1の薄膜電極
8との間にバイアス電源3からバイアス電圧を印加して
薄膜電極8上に残っているトナーを計測してその除去率
を計測した。
【0034】その計測法は、5mm四方の場所を決めて
マクロ撮影の写真で薄膜電極8上のトナーの数を数え、
ブローをかける前後の薄膜電極8上のトナーの数の比を
とってブローによるトナーの除去率を計算した。ここ
に、薄膜電極8と感光体9との間隔は約500μmであ
り、バイアス電源3から薄膜電極8と電極10との間に
バイアス電圧を印加した時間は1秒である。
【0035】この実験の結果は図5に示すようになり、
バイアス電源3から薄膜電極8と電極10との間にかけ
るバイアス電圧が300Vを超えた時点から急激に除去
率が立ち上がってくる。そこで、本発明の第2実施形態
では、上記第1実施形態において、薄膜電極8上に付着
している負帯電のゴミを除去するゴミ除去時にはバイア
ス電源3はバイアス電圧を静電気力Fが負帯電のゴミの
薄膜電極8に対する付着力に打ち勝つように帯電時と同
極性で帯電時より大きな300V以上のバイアス電圧に
可変する(もしくは切り換える)構成とした。この第2
実施形態は、本発明を適用した帯電装置の一実施形態で
あり、本発明を適用した帯電装置のクリーニング方法の
一実施形態を用いる帯電装置の一実施形態である。
【0036】薄膜電極8上の負帯電している高抵抗又は
絶縁性のゴミは、バイアス電源3のバイアス電圧を、感
光体9を帯電させる帯電時のバイアス電圧より高くして
も、そのバイアス電圧による電界が、ある電界の絶対値
を超えないと薄膜電極8からの移動が難しい。薄膜電極
8と感光体9との間の0.5mmの隙間に対して、バイ
アス電源3のバイアス電圧が300V(電界にして60
0,000V/m)程度ないと、実際には薄膜電極8上
の負帯電している高抵抗又は絶縁性のゴミの除去は難し
い。300Vのバイアス電圧による電界は薄膜電極8上
のゴミの付着力の最低レベルのものに相当すると考えら
れ、この電界による付着力より小さい付着力で薄膜電極
8上に付着しているゴミは気流等でも薄膜電極8から飛
んでしまうものと考えられる。従って、300Vのバイ
アス電圧を薄膜電極8と電極10との間に印加すること
により、薄膜電極8上のゴミの付着力に打ち勝って薄膜
電極8上のゴミを除去して薄膜電極8をクリーニングす
ることができる。
【0037】このように、第2実施形態によれば、電子
放出素子1の薄膜電極8上の高抵抗物を除去する時の被
帯電体としての感光体9と電子放出素子1の薄膜電極8
との間の電圧を300V以上とするので、電子放出素子
上に付着したゴミのうち高抵抗、絶縁性の負帯電してい
るゴミを除去することができる。
【0038】上記図1に示す帯電装置において、以下の
ような実験を行った。すなわち、電子放出素子1に電源
2及びバイアス電源3からすべての電圧をかける前に、
正帯電の荷電制御剤を入れたトナーを正に帯電させて電
子放出素子1の薄膜電極8上にまき、湿度80%(30
℃)の環境下で2時間放置してから、5kgf/cm
の窒素ガスを200mmの所からかけてブローした後、
感光体9の裏面側電極10と電子放出素子1の薄膜電極
8との間にバイアス電源3からバイアス電圧を印加して
薄膜電極8上に残っているトナーを計測してその除去率
を計測した。
【0039】その計測法は、5mm四方の場所を決めて
マクロ撮影の写真で薄膜電極8上のトナーの数を数え、
ブローをかける前後の薄膜電極8上のトナーの数の比を
とってブローによるトナーの除去率を計算した。ここ
に、薄膜電極8と感光体9との間隔は約500μmであ
り、バイアス電源3から薄膜電極8と電極10との間に
バイアス電圧を印加した時間は1秒である。
【0040】この実験の結果は図6に示すようになり、
バイアス電源3から薄膜電極8と電極10との間にかけ
るバイアス電圧が300Vを超えた時点から急激に除去
率が立ち上がってくる。そこで、本発明の第3実施形態
では、上記第1実施形態において、薄膜電極8上に付着
している負帯電のゴミを除去するゴミ除去時にはバイア
ス電源3はバイアス電圧をバイアス電界によるゴミ除去
力が負帯電のゴミの薄膜電極8に対する付着力に打ち勝
つように帯電時と逆極性で帯電時より大きな300V以
上のバイアス電圧に可変する(もしくは切り換える)構
成とした。この第3実施形態は、本発明を適用した帯電
装置の一実施形態であり、本発明を適用した帯電装置の
クリーニング方法の一実施形態を用いる帯電装置の一実
施形態である。
【0041】正に帯電している高抵抗又は絶縁性のゴミ
は、感光体9を帯電させる通常の帯電工程では、薄膜電
極8側に電界で引き寄せられてしまう。しかし、通常の
帯電時と逆極性のバイアス電圧を薄膜電極8と電極10
との間に印加することにより、バイアス電界による力が
逆方向になる。この力により、薄膜電極8上のゴミを除
去して薄膜電極8をクリーニングすることができる。
【0042】正に帯電している高抵抗又は絶縁性のゴミ
は、バイアス電圧を帯電時と逆極性にすることにより薄
膜電極8から除去できるものが多いが、薄膜電極8上の
ゴミの静電気力以外の付着力に関しては、薄膜電極8上
の負に帯電している高抵抗又は絶縁性のゴミと同様の付
着力が存在する。そのため、バイアス電源3のバイアス
電圧によるバイアス電界が、ある絶対値を超えないと薄
膜電極8からの移動が難しい。薄膜電極8と感光体9と
の間の0.5mmの隙間に対して、バイアス電源3のバ
イアス電圧が300V(電界にして600,000V/
m)程度ないと、実際には薄膜電極8上の正帯電してい
る高抵抗又は絶縁性のゴミの除去は難しい。300Vの
バイアス電圧によるバイアス電界は薄膜電極8上のゴミ
の付着力の最低レベルのものに相当すると考えられ、こ
の電界による付着力より小さい付着力で薄膜電極8上に
付着しているゴミはバイアス電圧がゼロの時に気流等で
も薄膜電極8から飛んでしまうものと考えられる。従っ
て、300Vのバイアス電圧を薄膜電極8と電極10と
の間に印加することにより、薄膜電極8上のゴミの付着
力に打ち勝って薄膜電極8上のゴミを除去して薄膜電極
8をクリーニングすることができる。
【0043】この第3実施形態によれば、電子放出素子
1の薄膜電極8上の高抵抗物を除去する時の被帯電体と
しての感光体9と電子放出素子1の薄膜電極8との間の
電圧を、帯電時と逆極性で300V以上とするので、電
子放出素子上に付着したゴミのうち高抵抗、絶縁性の負
帯電しているゴミを除去することができる。
【0044】上記図1に示す帯電装置において、以下の
ような実験を行った。すなわち、電子放出素子1に電源
2及びバイアス電源3からすべての電圧をかける前に、
正帯電の荷電制御剤を入れたトナーを正に帯電させ、電
子放出素子1の薄膜電極8の一方の半分をマスキングし
て薄膜電極8の他方の半分にその正帯電のトナーをまく
とともに、負帯電の荷電制御剤を入れたトナーを負に帯
電させて電子放出素子1の薄膜電極8の上記他方の半分
をマスキングして上記一方の半分にその負帯電のトナー
をまいた。このとき、薄膜電極8上の上記一方の半分と
上記他方の半分との境界部分では、正帯電のトナーと負
帯電のトナーとが混じった部分が生じた。その後、これ
を湿度80%(30℃)の環境下で2時間放置してか
ら、5kgf/cmの窒素ガスを200mmの所から
かけてブローした後、感光体9の裏面側電極10と電子
放出素子1の薄膜電極8との間にバイアス電源3からバ
イアス電圧を印加して薄膜電極8上に残っているトナー
の数を計測してその除去率を計測した。
【0045】その計測法は、5mm四方の場所(正帯電
のトナーのみが付着した場所と負帯電のトナーのみが付
着した場所)を決めてマクロ撮影の写真で薄膜電極8上
のトナーの数を数え、ブローをかける前後の薄膜電極8
上のトナーの数の比をとってブローによる正帯電のトナ
ーと負帯電のトナーの各除去率を計算した。ここに、薄
膜電極8と感光体9との間隔は約500μmであり、バ
イアス電源3から薄膜電極8と電極10との間に極性を
変えて同じ電圧を印加し、正帯電のトナーの数と負帯電
のトナーの数の計測を1秒交替で3サイクル行った。
【0046】この実験の結果は、薄膜電極8上の正帯電
のトナーのみが付着した場所では図7に示すようにな
り、バイアス電源3から薄膜電極8と電極10との間に
かけるバイアス電圧が300Vを超えた時点から急激に
除去率が立ち上がってくる。また、実験の結果は、薄膜
電極8上の負帯電のトナーのみが付着した場所では図8
に示すようになり、バイアス電源3から薄膜電極8と電
極10との間にかけるバイアス電圧が300Vを超えた
時点から急激に除去率が立ち上がってくる。
【0047】そこで、本発明の第4実施形態では、上記
第1実施形態において、バイアス電源3は、被帯電体と
しての感光体9と電子放出素子1の薄膜電極8との間に
バイアス電圧を印加する可変直流電源と、薄膜電極8上
に付着している正帯電のゴミ及び負帯電のゴミを除去す
るゴミ除去時に、上記可変直流電源から感光体9と電子
放出素子1の薄膜電極8との間に印加されるバイアス電
圧を、交互に繰り返して、帯電時と同極性で帯電時の電
圧より大きい300V以上のバイアス電圧と、帯電時と
逆極性で300V以上のバイアス電圧とに可変する(も
しくは切り換える)制御手段とにより構成し、電子放出
素子1と対向する感光体9の移動により電子放出素子1
上の極性の違う高抵抗物のゴミを感光体9に転写して電
子放出素子1から除去する構成とした。なお、上記制御
手段は画像形成装置本体の制御部に兼用させてもよく、
感光体9は移動させずに電極10のみを移動させるよう
にしてもよい。
【0048】薄膜電極8の表面には、正帯電、負帯電の
両極性のゴミが混在している。従って、両極性のバイア
ス電圧を用いて薄膜電極8上のゴミを除去することで、
帯電効率を維持することができる。さらに、薄膜電極8
と対向していてゴミを受け取る方の感光体9を移動させ
る移動機構を設けてあるため、バイアス電圧の極性が反
転した時にゴミが薄膜電極8へ逆転写する可能性も少な
い。バイアス電圧を印加する薄膜電極8及び電極10の
電位は、薄膜電極8と対向していてゴミを受け取る方の
感光体9の裏面側電極10を、ゴミの逆転写を防止する
ためにも一定の電位であるようにアース側の結線とす
る。つまり、薄膜電極8側の電位を変化させ得るバイア
ス電源3を用いる。このような構成で、薄膜電極8上の
ゴミを除去して薄膜電極8をクリーニングすることがで
きる。
【0049】この第4実施形態は、本発明を適用した帯
電装置の一実施形態であり、本発明を適用した帯電装置
のクリーニング方法の一実施形態を用いる帯電装置の一
実施形態である。この第4実施形態によれば、被帯電体
としての感光体9と電子放出素子1の薄膜電極8との間
の電圧を、同極性で帯電時の電圧より大きくし又は同極
性で300V以上とすることと、感光体9と電子放出素
子1の薄膜電極8との間の電圧を、帯電時と逆極性にし
又は帯電時と逆極性で300V以上とすることを交互に
繰り返し、電子放出素子1と対向する感光体9(又はそ
の裏面側電極11)の移動により電子放出素子1の薄膜
電極8上の極性の違う高抵抗物のゴミを感光体9に転写
して電子放出素子1の薄膜電極8から除去するので、高
抵抗、絶縁性の正帯電性、負帯電性両方のゴミの除去効
率の向上を図ることができる。
【0050】上記図1に示す帯電装置において、以下の
ような実験を行った。すなわち、電子放出素子1に電源
2及びバイアス電源3からすべての電圧をかける前に、
負帯電の荷電制御剤を入れたトナーを負に帯電させて電
子放出素子1の薄膜電極8上にまき、湿度80%(30
℃)の環境下で2時間放置してから、5kgf/cm
の窒素ガスを200mmの所からかけてブローした後、
電源2から電子放出素子1の基板電極5と薄膜電極8と
の間に電圧を印加するとともに、感光体9の裏面側電極
10と電子放出素子1の薄膜電極8との間にバイアス電
源3からバイアス電圧を印加して薄膜電極8上に残って
いるトナーを計測してその除去率を計測した。
【0051】その計測法は、5mm四方の場所を決めて
マクロ撮影の写真で薄膜電極8上のトナーの数を数え、
ブローをかける前後の薄膜電極8上のトナーの数の比を
とってブローによるトナーの除去率を計算した。ここ
に、薄膜電極8と感光体9との間隔は約500μmであ
り、電子放出素子1の駆動時間は1秒であり、バイアス
電源3から薄膜電極8と電極10との間にバイアス電圧
を印加した時間は1秒である。
【0052】この実験の結果は図9に示すようになり、
バイアス電源3から薄膜電極8と電極10との間にかけ
るバイアス電圧が300Vを超えた時点から急激に除去
率が立ち上がってくるが、その立ち上がりは上記実施形
態2と比較すると急峻である。そこで、本発明の第5実
施形態では、上記第2実施形態において、薄膜電極8上
に付着している負帯電のゴミを除去するゴミ除去時に電
源2が電子放出素子1に電流を流すようにし、かつ、バ
イアス電源3は薄膜電極8上に付着している正帯電のゴ
ミ及び負帯電のゴミを除去するゴミ除去時にはバイアス
電圧をバイアス電界によるゴミ除去力が負帯電のゴミの
薄膜電極8に対する付着力に打ち勝つように帯電時と同
極性で帯電時より大きな300V以上のバイアス電圧に
可変する(もしくは切り換える)構成とした。この第5
実施形態は、本発明を適用した帯電装置の一実施形態で
あり、本発明を適用した帯電装置のクリーニング方法の
一実施形態を用いる帯電装置の一実施形態である。
【0053】薄膜電極8上の高抵抗又は絶縁性のゴミに
対して、バイアス電界を帯電時より大きくして多くの電
荷を注入することで、ゴミの受ける力を大きくすること
により、バイアス電圧を上げたときのゴミ除去効果をあ
げることができる。このようにゴミ除去を行うことで、
帯電効率を維持することができる。
【0054】この第5実施形態によれば、電子放出素子
1に電流を流して、電子放出素子1の薄膜電極8上に付
着した高抵抗物のゴミを電子及び負イオンで負に帯電さ
せ、被帯電体としての感光体9の裏面側電極10と電子
放出素子1の薄膜電極8との間の電圧を、同極性で30
0V以上として電子放出素子1の薄膜電極8上の高抵抗
物のゴミを除去するので、高抵抗、絶縁性で負帯電性の
ゴミの除去効率向上を図ることができる。
【0055】上記図1に示す帯電装置において、以下の
ような実験を行った。すなわち、電子放出素子1に電源
2及びバイアス電源3からすべての電圧をかける前に、
負帯電の荷電制御剤を入れたトナーを負に帯電させて電
子放出素子1の薄膜電極8にまき、湿度80%(30
℃)の環境下で2時間放置してから、5kgf/cm
の窒素ガスを200mmの所からかけてブローした後、
感光体9の裏面側電極10と電子放出素子1の薄膜電極
8との間にバイアス電源3から電圧を印加して薄膜電極
8上に残っているトナーの数を計測してその除去率を計
測した。
【0056】薄膜電極8と電極10との間にバイアス電
源3から電圧を印加する際には、図3に示すような正弦
波電圧と図4に示すような矩形波電圧をそれぞれ直流バ
イアス電圧に重畳した電圧をバイアス電源3から薄膜電
極8と電極10との間に印加した。これらの正弦波電圧
と矩形波電圧の周波数は500Hzとし、正弦波電圧と
矩形波電圧は直流バイアス電圧の片側で直流バイアス電
圧の50%とした。つまり、直流バイアス電圧が200
Vの場合、薄膜電極8と電極10との間の電圧は正弦波
と矩形波の波の半分で100Vとなり、最大電圧が30
0Vとなる。ここで、電圧値は絶対値で記述している
が、バイアス電源3のバイアス電圧は、負帯電のトナー
を飛ばすためであるので、薄膜電極8側が負となるよう
に印加する。
【0057】上記計測の方法は、5mm四方の場所を決
めてマクロ撮影の写真で薄膜電極8上のトナーの数を数
え、ブローをかける前後の薄膜電極8上のトナーの数の
比をとってブローによる負帯電のトナーの除去率を計算
した。薄膜電極8と感光体9との間隔は約500μmで
あり、バイアス電源3から薄膜電極8と電極10との間
にバイアス電圧を印加する時間は1秒である。薄膜電極
8と電極10との間の電圧は直流バイアス値を示してお
り、電極10は回転させている。
【0058】この実験の結果は直流バイアス電圧に正弦
波電圧を重畳して薄膜電極8と電極10との間に印加し
た場合には図10に示すようになり、バイアス電源3か
ら薄膜電極8と電極10との間にかける電圧が200V
を超えた時点から急激に除去率が立ち上がってくる。従
って、より低いバイアス値から薄膜電極8のクリーニン
グ効果が出てきている。
【0059】また、実験の結果は直流バイアス電圧に矩
形波電圧を重畳して薄膜電極8と電極10との間に印加
した場合には図11に示すようになり、バイアス電源3
から薄膜電極8と電極10との間にかける電圧が200
Vを超えた時点から急激に除去率が立ち上がってく
る。。従って、より低いバイアス値から薄膜電極8のク
リーニング効果が出てきている。このように、直流バイ
アス電圧に正弦波電圧を重畳した場合と、直流バイアス
電圧に矩形波電圧を重畳した場合とでは、あまり差がみ
られない。
【0060】そこで、本発明の第6実施形態では、上記
第1実施形態において、バイアス電源3は、電子放出素
子1の薄膜電極8上の高抵抗物を除去する時には、感光
体9の裏面側電極10と電子放出素子1の薄膜電極8と
の間の電圧に上記のような正弦波電圧もしくは矩形波電
圧からなる周期的変動分を直流バイアス電圧に重畳した
電圧に可変する(切り換える)構成とした。この第6実
施形態は、本発明を適用した帯電装置の一実施形態であ
り、本発明を適用した帯電装置のクリーニング方法の一
実施形態を用いる帯電装置の一実施形態である。
【0061】高抵抗又は絶縁性のゴミは、その持ってい
る電荷量と質量により、特定の周波数に対して共振す
る。そのため、バイアス電圧は200〜2000Hzの
正弦波又は矩形波を直量バイアスに重畳したものとする
ことにより、共振効果を起こさせ、バイアス電源3とし
て単純な直流電源を用いた場合よりもゴミの除去効果を
上げることができる。
【0062】このように、第6実施形態によれば、電子
放出素子1の薄膜電極8上の高抵抗物のゴミを除去する
時には被帯電体としての感光体9の裏面側電極10と電
子放出素子1の薄膜電極8との間の電圧に周期的変動分
を重畳させるので、高抵抗、絶縁性のゴミの除去効率向
上を図ることができる。
【0063】なお、上記第2実施形態乃至上記第5実施
形態において、上記第6実施形態と同様にバイアス電源
3は、電子放出素子1の薄膜電極8上の高抵抗物を除去
する時には、感光体9の裏面側電極10と電子放出素子
1の薄膜電極8との間の電圧に上記のような正弦波電圧
もしくは矩形波電圧からなる周期的変動分を直流バイア
ス電圧に重畳した電圧に可変する(切り換える)構成と
してもよい。
【0064】
【発明の効果】以上のように請求項1〜8に係る発明に
よれば、電子放出素子上に付着したゴミのうち高抵抗、
絶縁性の負帯電しているゴミを除去することができる。
請求項9、10に係る発明によれば、高抵抗、絶縁性の
正帯電性、負帯電性両方のゴミの除去効率向上を図るこ
とができる。請求項11、12に係る発明によれば、高
抵抗、絶縁性で負帯電性のゴミの除去効率向上を図るこ
とができる。請求項13、14に係る発明によれば、高
抵抗、絶縁性のゴミの除去効率向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の前提となる帯電装置の
一例を示す断面図である。
【図2】電子が負イオンになる一例を示す図である。
【図3】正弦波の一例を示す波形図である。
【図4】矩形波の一例を示す波形図である。
【図5】上記帯電装置の実験結果を示す図である。
【図6】上記帯電装置の他の実験結果を示す図である。
【図7】上記帯電装置の他の実験結果を示す図である。
【図8】上記帯電装置の他の実験結果を示す図である。
【図9】上記帯電装置の他の実験結果を示す図である。
【図10】上記帯電装置の他の実験結果を示す図であ
る。
【図11】上記帯電装置の他の実験結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 電子放出素子 2 電源 3 バイアス電源 4 基板 5 基板電極 6 半導体層 7 多孔質半導体層 8 薄膜電極 9 感光体 10 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄子 浩義 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H200 FA07 FA08 GA14 GA28 GB36 HA14 HA16 HA18 HA22 HA29 HB11 HB16 HB43 HB45 HB46 HB48 LB03 LB33 LB35 LB36 LB38 LB39 MA08 MB02 NA02 PA02 PA05

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部の電界によりエネルギーを与えた電子
    を放出する電子放出素子と、この電子放出素子の少なく
    とも一部に電気的負性気体が接触し、この電気的負性気
    体の分子と前記電子放出素子から放出された電子とによ
    り発生した負イオン及び電子により被帯電体を帯電させ
    る帯電装置のクリーニング方法であって、前記被帯電体
    と前記電子放出素子との間の電圧を、同極性で帯電時の
    電圧より大きくして前記電子放出素子上の高抵抗物を除
    去することを特徴とする帯電装置のクリーニング方法。
  2. 【請求項2】内部の電界によりエネルギーを与えた電子
    を放出する電子放出素子を有し、この電子放出素子の少
    なくとも一部に電気的負性気体が接触し、この電気的負
    性気体の分子と前記電子放出素子から放出された電子と
    により発生した負イオン及び電子により被帯電体を帯電
    させる帯電装置において、前記被帯電体と前記電子放出
    素子との間の電圧を、同極性で帯電時の電圧より大きく
    して前記電子放出素子上の高抵抗物を除去することを特
    徴とする帯電装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の帯電装置のクリーニング方
    法において、前記電子放出素子上の高抵抗物を除去する
    時の前記被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧を3
    00V以上とすることを特徴とする帯電装置のクリーニ
    ング方法。
  4. 【請求項4】請求項2記載の帯電装置において、前記電
    子放出素子上の高抵抗物を除去する時の前記被帯電体と
    前記電子放出素子との間の電圧を300V以上とするこ
    とを特徴とする帯電装置。
  5. 【請求項5】内部の電界によりエネルギーを与えた電子
    を放出する電子放出素子を有し、この電子放出素子の少
    なくとも一部に電気的負性気体が接触し、この電気的負
    性気体の分子と前記電子放出素子から放出された電子と
    により発生した負イオン及び電子により被帯電体を帯電
    させる帯電装置のクリーニング方法であって、前記被帯
    電体と前記電子放出素子との間の電圧を、帯電時と逆極
    性にして前記電子放出素子上の高抵抗物を除去すること
    を特徴とする帯電装置のクリーニング方法。
  6. 【請求項6】内部の電界によりエネルギーを与えた電子
    を放出する電子放出素子を有し、この電子放出素子の少
    なくとも一部に電気的負性気体が接触し、この電気的負
    性気体の分子と前記電子放出素子から放出された電子と
    により発生した負イオン及び電子により被帯電体を帯電
    させる帯電装置において、前記被帯電体と前記電子放出
    素子との間の電圧を、帯電時と逆極性にして前記電子放
    出素子上の高抵抗物を除去することを特徴とする帯電装
    置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の帯電装置のクリーニング方
    法において、前記電子放出素子上の高抵抗物を除去する
    時の前記被帯電体と前記電子放出素子との間の電圧を、
    帯電時と逆極性で300V以上とすることを特徴とする
    帯電装置のクリーニング方法。
  8. 【請求項8】請求項6記載の帯電装置において、前記電
    子放出素子上の高抵抗物を除去する時の前記被帯電体と
    前記電子放出素子との間の電圧を、帯電時と逆極性で3
    00V以上とすることを特徴とする帯電装置。
  9. 【請求項9】内部の電界によりエネルギーを与えた電子
    を放出する電子放出素子と、この電子放出素子の少なく
    とも一部に電気的負性気体が接触し、この電気的負性気
    体の分子と前記電子放出素子から放出された電子とによ
    り発生した負イオン及び電子により被帯電体を帯電させ
    る帯電装置のクリーニング方法であって、請求項1また
    は3記載の帯電装置のクリーニング方法と請求項5また
    は7記載の帯電装置のクリーニング方法とを交互に繰り
    返し、前記電子放出素子と対向する前記被帯電体または
    その裏面側電極の移動により前記電子放出素子上の極性
    の違う高抵抗物を前記被帯電体に転写して前記電子放出
    素子から除去することを特徴とする帯電装置のクリーニ
    ング方法。
  10. 【請求項10】内部の電界によりエネルギーを与えた電
    子を放出する電子放出素子と、この電子放出素子の少な
    くとも一部に電気的負性気体が接触し、この電気的負性
    気体の分子と前記電子放出素子から放出された電子とに
    より発生した負イオン及び電子により被帯電体を帯電さ
    せる帯電装置において、前記被帯電体と前記電子放出素
    子との間の電圧を、同極性で帯電時の電圧より大きくし
    又は同極性で300V以上とすることと、前記被帯電体
    と前記電子放出素子との間の電圧を、帯電時と逆極性に
    し又は帯電時と逆極性で300V以上とすることを交互
    に繰り返し、前記電子放出素子と対向する前記被帯電体
    又はその裏面側電極の移動により前記電子放出素子上の
    極性の違う高抵抗物を前記被帯電体に転写して前記電子
    放出素子から除去することを特徴とする帯電装置。
  11. 【請求項11】内部の電界によりエネルギーを与えた電
    子を放出する電子放出素子と、この電子放出素子の少な
    くとも一部に電気的負性気体が接触し、この電気的負性
    気体の分子と前記電子放出素子から放出された電子とに
    より発生した負イオン及び電子により被帯電体を帯電さ
    せる帯電装置のクリーニング方法であって、前記電子放
    出素子に電流を流して、前記電子放出素子上に付着した
    高抵抗物を電子及び負イオンで負に帯電させ、請求項1
    または3記載の帯電装置のクリーニング方法により前記
    電子放出素子上の高抵抗物を除去することを特徴とする
    帯電装置のクリーニング方法。
  12. 【請求項12】内部の電界によりエネルギーを与えた電
    子を放出する電子放出素子と、この電子放出素子の少な
    くとも一部に電気的負性気体が接触し、この電気的負性
    気体の分子と前記電子放出素子から放出された電子とに
    より発生した負イオン及び電子により被帯電体を帯電さ
    せる帯電装置において、前記電子放出素子に電流を流し
    て、前記電子放出素子上に付着した高抵抗物を電子及び
    負イオンで負に帯電させ、前記被帯電体と前記電子放出
    素子との間の電圧を、同極性で帯電時の電圧より大きく
    し又は同極性で300V以上として前記電子放出素子上
    の高抵抗物を除去することを特徴とする帯電装置。
  13. 【請求項13】請求項1、3、5、7、9または11記
    載の帯電装置のクリーニング方法において、前記電子放
    出素子上の高抵抗物を除去する時の前記被帯電体と前記
    電子放出素子との間の電圧に周期的変動分を重畳させる
    ことを特徴とする帯電装置のクリーニング方法。
  14. 【請求項14】請求項2、4、6、8、10または12
    記載の帯電装置において、前記電子放出素子上の高抵抗
    物を除去する時の前記被帯電体と前記電子放出素子との
    間の電圧に周期的変動分を重畳することを特徴とする帯
    電装置。
JP2001057972A 2001-03-02 2001-03-02 帯電装置のクリーニング方法及び帯電装置 Pending JP2002258585A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001057972A JP2002258585A (ja) 2001-03-02 2001-03-02 帯電装置のクリーニング方法及び帯電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001057972A JP2002258585A (ja) 2001-03-02 2001-03-02 帯電装置のクリーニング方法及び帯電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002258585A true JP2002258585A (ja) 2002-09-11

Family

ID=18917767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001057972A Pending JP2002258585A (ja) 2001-03-02 2001-03-02 帯電装置のクリーニング方法及び帯電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002258585A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004063818A1 (ja) * 2003-01-14 2004-07-29 Sharp Kabushiki Kaisha クリーニング機能を有する電子放出装置
WO2004095146A1 (ja) * 2003-04-21 2004-11-04 Sharp Kabushiki Kaisha 電子放出素子およびそれを用いた画像形成装置
WO2004111736A1 (ja) * 2003-06-13 2004-12-23 Sharp Kabushiki Kaisha 電子放出装置、帯電装置および帯電方法
JP2007264418A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Ricoh Co Ltd 電荷付与装置、およびそれを用いた画像形成装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000338821A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Canon Inc 画像形成装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000338821A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Canon Inc 画像形成装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004063818A1 (ja) * 2003-01-14 2004-07-29 Sharp Kabushiki Kaisha クリーニング機能を有する電子放出装置
US7317285B2 (en) 2003-01-14 2008-01-08 Sharp Kabushiki Kaisha Electron emission device having cleaning function
WO2004095146A1 (ja) * 2003-04-21 2004-11-04 Sharp Kabushiki Kaisha 電子放出素子およびそれを用いた画像形成装置
US7307379B2 (en) 2003-04-21 2007-12-11 Sharp Kabushiki Kaisha Electron emitting element and image forming apparatus employing it
CN100422866C (zh) * 2003-04-21 2008-10-01 夏普株式会社 电子发射元件及使用其的成像装置
WO2004111736A1 (ja) * 2003-06-13 2004-12-23 Sharp Kabushiki Kaisha 電子放出装置、帯電装置および帯電方法
JP2005005205A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Sharp Corp 電子放出装置、帯電装置および帯電方法
CN100440059C (zh) * 2003-06-13 2008-12-03 夏普株式会社 电子发射装置、带电装置及带电方法
US7515851B2 (en) 2003-06-13 2009-04-07 Sharp Kabushiki Kaisha Electron emitter, charger, and charging method
JP2007264418A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Ricoh Co Ltd 電荷付与装置、およびそれを用いた画像形成装置
US8086141B2 (en) 2006-03-29 2011-12-27 Ricoh Company, Ltd. Electric charging apparatus and image forming apparatus using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7515851B2 (en) Electron emitter, charger, and charging method
JP4141617B2 (ja) 電荷発生装置及び帯電装置及び画像形成装置
JP3725092B2 (ja) イオン発生制御方法とイオン発生装置及びそれを備えた画像形成装置
JPH07325460A (ja) 部材帯電装置及び静電写真印刷装置
JP2002351195A (ja) 帯電装置及びそれを用いたプロセスカートリッジ
JP2002258585A (ja) 帯電装置のクリーニング方法及び帯電装置
JP2008059795A (ja) イオン発生装置
US7317285B2 (en) Electron emission device having cleaning function
JP2004157447A (ja) 画像形成装置
JP4606729B2 (ja) 像形成部材等の被帯電部材の帯電装置
JP4616501B2 (ja) 帯電装置及び帯電装置を用いた画像形成装置
JP4975425B2 (ja) 帯電方法、帯電装置および画像形成装置
JPS62296174A (ja) 帯電装置
JP4150153B2 (ja) 電荷発生装置及び帯電装置及び画像形成装置
JP2003140444A (ja) 帯電装置および帯電装置を用いた画像形成装置
JP2010002867A (ja) 帯電制御装置、帯電装置および画像形成装置
JPH05281834A (ja) 固体帯電装置
JP2010015139A (ja) 帯電装置
JP2003145826A (ja) 画像形成装置
JP3201615B2 (ja) 画像形成装置
JPH10104911A (ja) 帯電装置
JPH0635299A (ja) 帯電装置
JPH05190654A (ja) 静電吸着方法
JP3484935B2 (ja) 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置
JPH01276160A (ja) コロナイオン発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101116