JP2002256473A - めっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置 - Google Patents

めっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置

Info

Publication number
JP2002256473A
JP2002256473A JP2001051577A JP2001051577A JP2002256473A JP 2002256473 A JP2002256473 A JP 2002256473A JP 2001051577 A JP2001051577 A JP 2001051577A JP 2001051577 A JP2001051577 A JP 2001051577A JP 2002256473 A JP2002256473 A JP 2002256473A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mother plate
nickel
plate
stripping
mother
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001051577A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Takeda
賢二 竹田
Etsuki Noda
悦希 野田
Minoru Kakimoto
稔 柿本
Isao Nishikawa
勲 西川
Tomoshi Matsumoto
智志 松本
Nobuhiro Matsumoto
伸弘 松本
Nobumasa Iemori
伸正 家守
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2001051577A priority Critical patent/JP2002256473A/ja
Publication of JP2002256473A publication Critical patent/JP2002256473A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製の母板1の表面にめっき用の電気ニッ
ケル2をボタン状に電着させた後に、これらの電気ニッ
ケル2を母板1の表面から機械的な手段により、自動的
にかつ確実に剥ぎ取れるようにする。 【解決手段】 ニッケルイオンを電解採取法により母板
1の上にボタン状に析出させ、析出した電気ニッケル2
を母板1から自動的に剥ぎ取る過程において、母板1に
加振装置17によりを振動与えた後に、母板1に打撃装
置22により打撃を与え、母板1から電気ニッケル2を
剥ぎ取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ニッケルの電解精
錬の分野において、金属製の母板の表面にボタン状に電
着させためっき用の電気ニッケルを自動的に剥ぎ取る装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気ニッケルは、ニッケルめっき用原料
として広く利用されている。従来、このようなニッケル
めっき用ニッケルアノードの製造は、まず、Ti板ある
いはSUS板を陰極とし、電気分解によって、陰極とし
ての母板の表面に、電気ニッケルを電着させ、約1mm
程度の厚さとし、母板の表面から電気ニッケルを剥ぎ取
り、このニッケル陰極板上に、厚さ10〜15mm程度
まで電気ニッケルを電着させ、板状の電気ニッケル製品
とする。
【0003】通常、前記の電気ニッケル(板)は、80
0mm×1000mm程度の大きさであり、このままの
大きさでは、めっき用ニッケルアノードとして大きすぎ
るため、めっき用ニッケルアノードとする場合に、シャ
ーによる切断工程が必要である。しかし、前記電気ニッ
ケル(板)は、約80kgと高重量で、ハンドリングが
極めて悪いという問題があった。さらに、シャーによる
切断を行っても、電気ニッケル(板)の切断片は、切断
面が鋭利で、ハンドリング性およびめっき工程でアノー
ドバスケットヘの充填性も悪く、めっき工程でも問題と
なっていた。
【0004】これらの問題点を解消するために、図1に
示すような、840mm×1000mm程度のTi板あ
るいはSUS板の表面に直径6〜14mmのアイランド
状の電導部3を設けたカソード用の母板1に、図2に示
すように、ニッケルをボタン状として電着させ、ボタン
状の電気ニッケル2を母板1から剥ぎ取ることによっ
て、ボタン状の電気ニッケル2が製造されている。電気
ニッケル2は、ボタン状であるから、切断が不要であ
り、めっき工程において、ハンドリング性に優れ、アノ
ードバスケットでの充填率が高いという特長を有する。
【0005】なお、母板1で、アイランド状の電導部3
は、Ti板あるいはSUS板表面の電導部3とする部分
以外の表面を絶縁材4によるマスキング処理により形成
される。また、母板1の左右辺、下辺は、マスキング材
7により被覆されている。さらに、母板1は、移動・搬
送のために、上部に狭い幅の吊手部5を有し、その上端
部で吊手バー6に接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、ボタン状の電気
ニッケル2の剥ぎ取りは、電気ニッケル2の1つずつに
衝撃もしくは剥離力を与えて、電気ニッケル2を母板1
から離脱させるか、母板1そのものに打撃装置による振
動を加えるか、またはハンマーによる打撃力のみを加え
て、電気ニッケル2を母板1から離脱させることによ
り、行われている。これらの剥ぎ取り作業では、1枚の
母板1ごとに人(作業員)が介在し、母板1のハンドリ
ング、打撃力の付加、電気ニッケル2の剥離確認などを
全て作業員が行っていた。
【0007】作業員による振動もしくは打撃力の付加だ
けでは、振動もしくは打撃力の伝播が不均一になり、剥
ぎ取り能力が不足するために、電着物としてボタン状の
電気ニッケル2が剥がれる部分と剥がれない部分が発生
し、母板1に電着した電気ニッケル2を全て剥ぎ取るの
に、相当な時間が必要となる。また、確実な剥ぎ取りを
実施するためには、母板1の両面から未剥離の電気ニッ
ケル2が無いことを観察する必要があり、効率よくかつ
安全に剥離し、かつ剥離状態を確認するためには、母板
1の両面で、それぞれ1名の作業員が対応することとな
り、最低でも2名の作業員が必要となる。
【0008】したがって、本発明の目的は、金属製の母
板の表面にめっき用電気ニッケルをボタン状に電着させ
た後に、これらの電気ニッケルを母板の表面から機械的
な手段により、自動的にかつ確実に剥ぎ取れるようにす
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的のもとに、本発
明は、ニッケルイオンを電解採取法により母板の上にボ
タン状に析出させ、析出したボタン状の電気ニッケルを
母板から自動的に剥ぎ取る装置において、母板に振動を
与えた後に、母板に打撃を与え、母板から電気ニッケル
を効率よく剥ぎ取るようにしている。
【0010】特許請求の範囲にもとづいて、具体的に記
載すれば、請求項1のめっき用電気ニッケルの自動剥ぎ
取り装置は、ニケルイオンを電解採取法により母板の上
にボタン状に析出させ、析出した電気ニッケルを母板か
ら自動的に剥ぎ取る装置において、母板に加振装置によ
り振動を与え母板から電気ニッケルを剥ぎ取る加振剥ぎ
取り部と、母板に振動を与えた後に、母板に打撃装置に
より打撃を与え母板から電気ニッケルを剥ぎ取る打撃剥
ぎ取り部と、を具備する。
【0011】請求項2のめっき用電気ニッケルの自動剥
ぎ取り装置は、ニッケルイオンを電解採取法により母板
の上にボタン状に析出させ、析出した電気ニッケルを母
板から自動的に剥ぎ取る装置において、母板に加振装置
により振動を与え母板から電気ニッケルを剥ぎ取る加振
剥ぎ取り部と、母板に振動を与えた後に、母板に打撃装
置により打撃を与え母板から電気ニッケルを剥ぎ取る打
撃剥ぎ取り部と、母板に打撃を与えた後に、人手により
母板から取り残りの電気ニッケルを剥ぎ取るための手剥
ぎ取り部と、を具備する。
【0012】請求項3のめっき用電気ニッケルの自動剥
ぎ取り装置は、加振剥ぎ取り部および打撃剥ぎ取り部
に、母板を固定する固定装置および固定されている母板
を弓状に湾曲させる母板変形装置を設けるている。
【0013】請求項4のめっき用電気ニッケルの自動剥
ぎ取り装置は、手剥ぎ取り部に、母板を吊り下げ状態と
して垂直方向の軸の回りに母板を180度回転させる母
板回転装置を設け、片側より母板の両面を観察できるよ
うにしている。
【0014】
【発明の実施の形態】図3、図4および図5は、本発明
のめっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置10の全体
的な構成を示している。これらの図で、めっき用電気ニ
ッケルの自動剥ぎ取り装置10は、母板1からボタン状
の電気ニッケル2を剥ぎ取るために、加振剥ぎ取り部1
1、打撃剥ぎ取り部12、手剥ぎ取り部13、およびこ
れらの加振剥ぎ取り部11、打撃剥ぎ取り部12、手剥
ぎ取り部13の各工程に、母板1を順次移動させる移載
装置14により構成されている。
【0015】図6、図7および図8は、加振剥ぎ取り部
11を示している。これらの図で、加振剥ぎ取り部11
は、母板固定装置15、母板変形装置16、加振装置1
7を有しており、母板1を母板固定装置15により固定
し、母板1を母板変形装置16により湾曲変形させ、こ
の状態で、母板1に加振装置17により振動を与えるこ
とによって、母板1からボタン状の電気ニッケル2を剥
離させる。なお、加振装置17は、母板1の面に対応す
る側で、加振体18およびこの加振体18に振動を与え
る振動源19からなる。
【0016】図6、図7および図9は、打撃剥ぎ取り部
12を示している。これらの図で、打撃剥ぎ取り部12
は、母板固定装置20、母板変形装置21、打撃装置2
2を有しており、母板1を母板固定装置20により固定
し、母板1を母板変形装置21により湾曲変形させ、こ
の状態で、母板1に打撃装置22により強い打撃を与え
ることによって、母板1から電気ニッケル2を剥離させ
る。なお、打撃装置22は、母板1の各面に対応する側
毎に、例えば上下2連式のハンマー23、24およびこ
れらのハンマー23、24を往復回動させる駆動手段2
5からなる。
【0017】図10、図11および図12は、手剥ぎ取
り部13を示している。これらの図で、手剥ぎ取り部1
3は、母板回転装置26、搬出装置27、母板固定装置
37を有している。母板回転装置26は、回転アーム2
8、これを駆動する回転駆動装置30を有しており、回
転アーム28のフック29により母板1の吊手バー6を
引っかけて、移載装置14から母板1を受取り、母板1
をを吊り下げ状態として垂直方向の回転軸31の回りに
水平面上で180度回転(反転)させる。
【0018】手剥ぎ取り部13で、作業員は、加振剥ぎ
取り部11や、打撃剥ぎ取り部12によっても取りきれ
なかった電気ニッケル2を目視により確認し、取り残し
のあるときに、母板1の表面から電気ニッケル2を適当
な工具により個々に剥ぎ取ってから、母板1を搬出装置
27へ移送させ、また、必要に応じて、母板1の表面の
マスキングあるいは金属表面状態を目視で観察し、状況
によって不良の母板1の選択、払い出しを可能とする。
母板1の180度の反転により、作業員は、片側の作業
位置より母板1の両面を順次に観察できるようになる。
【0019】母板1は、めっき用ボタン状の電気ニッケ
ル2とともに、移載装置14により上部の吊手バー6に
より保持され、電気ニッケル2付き母板1の供給ライン
から加振剥ぎ取り部11の母板台32に移載される。こ
こで、母板1は、その下部で母板固定装置15によって
固定され、上部で移載装置14による保持によって固定
される。上下で固定された母板1は、母板変形装置16
のシリンダー16aにより中央部を押され、弓状に変形
し、加振装置17の側に凸になるように湾曲する。
【0020】ここで、加振装置17は、加振体18を母
板1に押し当て、加振源19によって、母板1に一定の
加振時間のあいだ振動を加える。母板1の湾曲変形およ
び振動の相乗効果により、殆どのボタン状の電気ニッケ
ル2は、母板1の表面から離脱し、落下する。落下した
電気ニッケル2は、下方のホッパー33により集めら
れ、コンベア34によって運搬され、受け箱35に収容
される。一定の加振時間の経過後、母板変形装置16お
よび加振装置17は、母板1より離れ、母板固定装置1
5は、母板1の固定を外す。
【0021】なお、加振工程で、加振装置17(加振体
18および振動源19)の設置位置および設置数は、任
意であり、また、その設置位置は、加振効果に応じて、
上下もしくは左右の方向または上下左右の方向に位置調
整自在に設け、打撃前に、あるいは打撃中に、変更する
こともできる。さらに、母板1に対する振動の付与方向
は、湾曲状態の母板1の凸側に限らず、凹側から行うこ
ともできる。
【0022】次に、母板1は、移載装置14により上部
で吊手バー6によって保持されたまま、加振剥ぎ取り部
11の母板台32からから、次工程の打撃剥ぎ取り部1
2の母板台36に移載される。ここでも、母板1は、そ
の下部で母板固定装置20により固定され、移載装置1
4による上部での保持により固定される。
【0023】ここで、図9で一方側、例えば右側の母板
変形装置21は、そのシリンダー21aにより、上下で
固定された母板1の中央部を他方の側つまり左側へ押
し、母板1を弓状に湾曲させ、左側に凸の状態として変
形させる。この状態で、母板1が凸になった側の打撃装
置22は、駆動手段25を起動して、1個のハンマー2
3もしくは1個のハンマー24のみ、または2個のハン
マー23、24を同時に駆動し、ハンマー23、24で
母板1を数回にわたって打撃し、母板1に強い衝撃を与
え、前工程で離脱しなかった電気ニッケル2を母板1か
ら落下させる。
【0024】母板1の湾曲変形および打撃の相乗効果に
より、前工程で離脱しなかったボタン状の電気ニッケル
2は、母板1の表面から離脱して、落下する。落下した
電気ニッケル2は、下方のホッパー33により集めら
れ、コンベア34により運搬され、受け箱35に収容さ
れる。所定回数の打撃後、動作した打撃装置22および
母板変形装置21は、母板1より離れる。
【0025】このあと、必要に応じて、図9で他方の左
側の母板変形装置21は、そのシリンダー21aによ
り、上下で固定された母板1の中央部を他方の側つまり
右側へ押し、母板1を右側に凸の状態として湾曲変形さ
せる。この状態で、母板1が凸になった側の打撃装置2
2は、駆動手段25を起動して、1個のハンマー23も
しくは1個のハンマー24のみ、または2個のハンマー
23、24を同時に駆動し、ハンマー23、24で母板
1を数回にわたり打撃し、母板1に強い打撃を与え、前
の打撃工程で離脱しなかった電気ニッケル2を母板1か
ら落下させる。
【0026】これによって、前の工程で離脱しなかった
ボタン状の電気ニッケル2は、母板1の表面から離脱し
て、落下し、下方のホッパー33にり集められ、コンベ
ア34により運搬され、受け箱35に収容される。所定
回数の打撃後、打撃装置22および母板変形装置21
は、母板1より離れる。また、母板固定装置20は、こ
の時点で、打撃工程での母板1の固定を解除し、母板1
の次工程(手剥ぎ取り部14の工程)への移送に備え
る。
【0027】なお、打撃工程で、ハンマー23、24の
設置位置および設置数は、任意であり、また、その設置
位置は、打撃効果に応じて、上下もしくは左右の方向ま
たは上下左右の方向に位置調整自在に設け、打撃前に、
なるいは打撃中に、変更することもできる。さらに、母
板1に対する湾曲方向は、一方のみでもよく、また、打
撃の方向も、湾曲状態の母板1の凸側に限らず、凹側か
らでもよい。
【0028】つぎに、手剥ぎ取り部14で、母板1は、
吊手バー6により移載装置14から母板回転装置26の
回転アーム28のフック29に移載される。母板回転装
置26は、回転アーム28の回転によりフック29で母
板1を受け取ってから、一旦停止する。これにより、母
板1は、静止し、母板固定装置37により固定され、母
板1の一方の面を作業員に対向させる。
【0029】ここで、作業員は、母板1の一方の面につ
いて、加振剥ぎ取り部11や、打撃剥ぎ取り部12によ
っても、取りきれなかった電気ニッケル2を目視により
確認し、取り残しのあるときに、母板1の表面から電気
ニッケル2を適当な工具例えば片手ハンマーにより剥ぎ
取り、さらに、母板1の表面のマスキングあるいは金属
表面状態を目視で観察し、母板1の良否を確認する。
【0030】次に、母板回転装置26は、回転アーム2
8を180度回転させ、母板1を水平面上で180度反
転させ、一旦停止する。この位置で、母板1は、静止
し、母板固定装置37により固定され、他方の面を作業
員に対向させる。ここで、作業員は、母板1の他方の面
について、取りきれなかった電気ニッケル2を目視によ
り確認し、取り残しのあるときに、母板1の表面から電
気ニッケル2を片手ハンマーにより剥ぎ取ってから、母
板1を搬出装置27へ移送する。
【0031】また、作業員は、必要に応じて、母板1の
表面のマスキングあるいは金属表面状態を目視で観察
し、状況に応じて、不良の母板1を選択し、払い出す。
このようしに、母板1の180度の反転により、作業員
は、片側の作業位置より母板1の両面を観察できるよう
になる。
【0032】以上の一連の工程で、剥ぎ取り動作が異な
る剥ぎ取り手段により繰り返されることによって、多数
の母板1に電着したボタン状の電気ニッケル2は、母板
1の表面からに効率よく剥ぎ取られる。
【0033】
【実施例】表1は、加振剥ぎ取り部11のみによって、
大きさ840×1100mmのSUS製の母板1に数1
0秒の振動を与えて、母板1の両面から4224個の電
気ニッケル2を剥離させたときの実験成績である。図1
3に見られるように、母板1は、上下の固定により支え
られており、この状態で、振動は、上部の1箇所のみに
与えられている。この実験成績から、多くの電気ニッケ
ル2が短時間で確実かつ能率よく剥ぎ取れていることが
判る。
【0034】
【表1】
【0035】次に、表2は、打撃剥ぎ取り部12のみに
よって、大きさ840×1100mmのSUS製の母板
1に数回の打撃を与えて、母板1の両面から4224個
の電気ニッケル2を剥離させたときの実験成績である。
図14に見られるように、母板1は、上下の固定により
支えられており、この状態で、打撃は、やや上部の1箇
所のみに与えられている。この実験成績から、殆どの電
気ニッケル2が数回の打撃により確実かつ能率よく剥ぎ
取れることが判る。
【0036】
【表2】
【0037】実際の剥ぎ取り工程では、加振剥ぎ取り部
11と打撃剥ぎ取り部12とが順次に動作するから、剥
ぎ取り成績は、上記の実験成績を上回ることになる。
【0038】
【発明の効果】請求項1によれば、母板に振動を与えた
後に、母板に打撃を与え、母板から電気ニッケルを剥ぎ
取るため、ボタン状の電気ニッケルが母板から確実かつ
能率よ自動的に剥ぎ取れる。したがって、本発明のめっ
き用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置を使用すれば、こ
れまで人手で行っていた電気ニッケルの剥ぎ取りが自動
でかつ連続的に、効果的に行え、処理能力が増大する。
【0039】請求項2によれば、母板に振動を与えた後
に、母板に打撃を与え、母板から電気ニッケルを剥ぎ取
り、さらに、この後の工程で、作業員により母板の表面
を観察して、人手により母板から取り残りの電気ニッケ
ルを剥ぎ取れるため、上記請求項1の効果のほかに、電
気ニッケルの取り残しの状態が効果的に確認でき、かつ
除去できる。また、母板表面のマスキングあるいは金属
表面状態を目視で観察でき、状況によって不良母板の選
択、払い出しが可能となる。
【0040】請求項3によれば、加振剥ぎ取り工程およ
び打撃剥ぎ取り工程で、固定されている母板が弓状に湾
曲させられ、この状態で、母板に振動や打撃が与えられ
るから、母板の湾曲変形と振動や打撃との相乗効果によ
って、電気ニッケルの剥ぎ取りがさらに効果的に行え
る。
【0041】請求項4によれば、母板が180度回転し
て、作業員が片側の作業位置から母板の両面を観察でき
るため、1名の作業人員で効果的な剥離残りの確認およ
びその剥離を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】母板1の正面図である。
【図2】母板1にボタン状に析出した電気ニッケル2の
拡大断面図である。
【図3】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装置
10(加振剥ぎ取り部11、打撃剥ぎ取り部12、手剥
ぎ取り部13、および移載装置14)の全体的な構成の
平面図である。
【図4】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装置
10(加振剥ぎ取り部11、打撃剥ぎ取り部12、手剥
ぎ取り部13、および移載装置14)の全体的な構成の
側面図である。
【図5】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装置
10(加振剥ぎ取り部11、打撃剥ぎ取り部12、手剥
ぎ取り部13、および移載装置14)の全体的な構成の
正面図である。
【図6】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装置
10での加振剥ぎ取り部11、および打撃剥ぎ取り部1
2の平面図である。
【図7】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装置
10での加振剥ぎ取り部11、および打撃剥ぎ取り部1
2の側面図である。
【図8】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装置
10での加振剥ぎ取り部11の正面図である。
【図9】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装置
10での打撃剥ぎ取り部12の正面図である。
【図10】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装
置10での手剥ぎ取り部13の平面図である。
【図11】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装
置10での手剥ぎ取り部13の側面図である。
【図12】本発明のめっき用電気ニッケルの剥ぎ取り装
置10での手剥ぎ取り部13の正面図である。
【図13】本発明の実施例による加振時の説明図であ
る。
【図14】本発明の実施例による打撃時の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 母板 2 電気ニッケル 3 導電部 4 絶縁材 5 吊手部 6 吊手バー 7 マスキング材 10 めっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置 11 加振剥ぎ取り部 12 打撃剥ぎ取り部 13 手剥ぎ取り部 14 移載装置 15 母板固定装置 16 母板変形装置 16a シリンダー 17 加振装置 18 加振体 19 加振源 20 母板固定装置 21 母板変形装置 21a シリンダー 22 打撃装置 23 ハンマー 24 ハンマー 25 駆動装置 26 母板回転装置 27 搬出装置 28 回転アーム 29 フック 30 回転駆動装置 31 回転軸 32 母板台 33 ホッパー 34 コンベア 35 受け箱 36 母板台 37 母板固定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿本 稔 愛媛県新居浜市四原町3−5−3 住友金 属鉱山株式会社別子事業所内 (72)発明者 西川 勲 愛媛県新居浜市四原町3−5−3 住友金 属鉱山株式会社別子事業所内 (72)発明者 松本 智志 愛媛県新居浜市四原町3−5−3 住友金 属鉱山株式会社別子事業所内 (72)発明者 松本 伸弘 愛媛県新居浜市四原町3−5−3 住友金 属鉱山株式会社別子事業所内 (72)発明者 家守 伸正 愛媛県新居浜市四原町3−5−3 住友金 属鉱山株式会社別子事業所内 Fターム(参考) 4K058 AA30 BA17 FA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケルイオンを電解採取法により母板
    の上にボタン状に析出させ、析出した電気ニッケルを母
    板から自動的に剥ぎ取る装置において、 母板に加振装置により振動を与え母板から電気ニッケル
    を剥ぎ取る加振剥ぎ取り部と、母板に振動を与えた後
    に、母板に打撃装置により打撃を与え母板から電気ニッ
    ケルを剥ぎ取る打撃剥ぎ取り部とを具備することを特徴
    とするめっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置。
  2. 【請求項2】 ニッケルイオンを電解採取法により母板
    の上にボタン状に析出させ、析出した電気ニッケルを母
    板から自動的に剥ぎ取る装置において、 母板に加振装置により振動を与え母板から電気ニッケル
    を剥ぎ取る加振剥ぎ取り部と、母板に振動を与えた後
    に、母板に打撃装置により打撃を与え母板から電気ニッ
    ケルを剥ぎ取る打撃剥ぎ取り部と、母板に打撃を与えた
    後に、人手により母板から取り残りの電気ニッケルを剥
    ぎ取るための手剥ぎ取り部とを具備することを特徴とす
    るめっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置。
  3. 【請求項3】 加振剥ぎ取り部および打撃剥ぎ取り部
    に、母板を固定する固定装置および固定されている母板
    を弓状に湾曲させる母板変形装置を設けることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載のめっき用電気ニッケ
    ルの自動剥ぎ取り装置。
  4. 【請求項4】 手剥ぎ取り部に、母板を吊り下げ状態と
    して垂直方向の軸の回りに母板を180度回転させる母
    板回転装置を設け、片側より母板の両面を観察できるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1、請求項2または請
    求項3記載記載のめっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り
    装置。
JP2001051577A 2001-02-27 2001-02-27 めっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置 Pending JP2002256473A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001051577A JP2002256473A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 めっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001051577A JP2002256473A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 めっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002256473A true JP2002256473A (ja) 2002-09-11

Family

ID=18912335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001051577A Pending JP2002256473A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 めっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002256473A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102002736A (zh) * 2010-12-08 2011-04-06 金川集团有限公司 一种剥离镍扣的方法
CN102140658A (zh) * 2011-01-21 2011-08-03 仇文东 钛基镍扣种板
WO2014103393A1 (ja) * 2012-12-28 2014-07-03 三井金属エンジニアリング株式会社 電着金属の剥ぎ取り装置および電着金属の剥ぎ取り方法
CN105696019A (zh) * 2016-04-08 2016-06-22 金川集团股份有限公司 一种旋流电积生产镍扣的装置及其电积方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102002736A (zh) * 2010-12-08 2011-04-06 金川集团有限公司 一种剥离镍扣的方法
CN102140658A (zh) * 2011-01-21 2011-08-03 仇文东 钛基镍扣种板
WO2014103393A1 (ja) * 2012-12-28 2014-07-03 三井金属エンジニアリング株式会社 電着金属の剥ぎ取り装置および電着金属の剥ぎ取り方法
JPWO2014103393A1 (ja) * 2012-12-28 2017-01-12 三井金属エンジニアリング株式会社 電着金属の剥ぎ取り装置および電着金属の剥ぎ取り方法
CN105696019A (zh) * 2016-04-08 2016-06-22 金川集团股份有限公司 一种旋流电积生产镍扣的装置及其电积方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102084036B (zh) 从阴极板上去除电沉积的金属层的剥离设备及方法
US20070144894A1 (en) Robot system and method for cathode stripping in electrometallurgical and industrial processes
JP2002256473A (ja) めっき用電気ニッケルの自動剥ぎ取り装置
US4138755A (en) Polishing apparatus for electrolysis mother plate
JP6049035B2 (ja) 電着金属の剥ぎ取り装置および電着金属の剥ぎ取り方法
JP2013040366A (ja) 電着金属の剥ぎ取り装置および電着金属の剥ぎ取り方法
JP2001081591A (ja) 種板自動剥ぎ取り方法およびその装置
CN101010451B (zh) 用于处理金属板的装置和方法
JP2008081825A (ja) 電着金属の剥取装置
CN208649484U (zh) 摆臂式剥板装置
JP5565337B2 (ja) 電着金属の剥離装置
JP4939225B2 (ja) 電解精錬により作製される析出物の除去装置および除去方法
CA2377364C (en) Cathode plate
AU769540B2 (en) Device for removing deposit created in electrolytic refining or electrowinning
JP7461929B2 (ja) 陰極からの金属の剥離
CN112210800B (zh) 包括预剥离设备的电解沉积生产线
WO2014019070A1 (en) Method and apparatus for starter sheet stripping
AU768314B2 (en) Cathode plate
US3950232A (en) Process for removing electrodeposits
JPS6337197B2 (ja)
JP2021095594A (ja) ボタン型電気ニッケルの製造方法
CN115584538A (zh) 一种剥离永久阴极板上析出物的方法
JP5565342B2 (ja) 電着金属剥離装置及びこれを用いた電着金属分離装置
AU2008286233B2 (en) Apparatus for stripping metal from a cathode plate
JPH09116073A (ja) 半導体パッケージのメッキ用フレームの取り外し方法と装置