JP2002255512A - オゾン発生器用ガラス電極およびオゾン発生器用放電管 - Google Patents

オゾン発生器用ガラス電極およびオゾン発生器用放電管

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JP2002255512A JP2001054842A JP2001054842A JP2002255512A JP 2002255512 A JP2002255512 A JP 2002255512A JP 2001054842 A JP2001054842 A JP 2001054842A JP 2001054842 A JP2001054842 A JP 2001054842A JP 2002255512 A JP2002255512 A JP 2002255512A
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glass
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electrode
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田 和 彦 納
Ichiro Yamanashi
梨 伊知郎 山
Naohiko Shimura
村 尚 彦 志
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾン生成の際の放電現象により発生する物
理エネルギーのうち、可視光に変換されるエネルギーを
増加させることにより、放電光を増強するとともに、熱
に変換されるエネルギーを減少させるオゾン発生器用ガ
ラス電極およびオゾン発生器用放電管を提供する。 【解決手段】 オゾン発生器用放電管12は、オゾン発
生器用ガラス電極10とオゾン発生器用金属電極11と
を備えている。オゾン発生器用ガラス電極10は、誘電
体ガラスから成るガラス電極誘電層1と、ガラス電極誘
電層の一方の面に設けられた蛍光体から成る蛍光体層2
と、ガラス電極誘電層の他方の面に設けられたガラス電
極導電層3とを有している。物理エネルギーの一部は蛍
光体により励起光として可視光に変換されるので、放電
光が増強されるとともに、熱に変換される物理エネルギ
ーを減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体ガラスを有
するオゾン発生器用ガラス電極、およびこのオゾン発生
器用ガラス電極とオゾン発生器用金属電極とを備えたオ
ゾン発生器用放電管に関する。
【0002】
【従来の技術】図7(a)は従来のオゾン発生器用放電
管を示す構成図であり、図7(b)は図7(a)のA−
A部分の断面図であり、図8(a)はオゾン発生器用放
電管を備えたオゾン発生器を示す側面図であり、図8
(b)はオゾン発生器用放電管を備えたオゾン発生器を
示す正面図である。
【0003】図7(a)(b)に示すように、オゾン発
生器用放電管12は、オゾン発生器用ガラス電極10
と、オゾン発生器用ガラス電極10の対向位置に設けら
れたオゾン発生器用金属電極11とを備えており、オゾ
ン発生器用ガラス電極10とオゾン発生器用金属電極1
1とは同軸円筒状に配置されている。オゾン発生器用ガ
ラス電極10は、円筒状に設けられた誘電体ガラスの一
つであるほう珪酸ガラスから成るガラス電極誘電層1
と、ガラス電極誘電層1の一方の面に被覆されたステン
レスから成るガラス電極導電層3とから構成されてい
る。
【0004】図7に示すオゾン発生器用放電管12にお
いて、以下のようにしてオゾンが生成される。
【0005】すなわち、オゾン発生器用ガラス電極10
とオゾン発生器用金属電極11との間に、酸素原子を含
む原料ガス20を流すとともに、両電極10、11間に
電源22から高周波、高電圧を印可する。電源22から
高周波、高電圧が印可されると、オゾン発生器用ガラス
電極10とオゾン発生器用金属電極11との間で無声放
電が生じ、この無声放電により、原料ガス20中の酸素
原子は電子エネルギーが付与されて励起し、その結果と
して、オゾンが生成される。
【0006】また、上述の無声放電が行われる際には、
窒素原子が励起して発光する。このように放電時の発光
である放電光が発生する際には、放電現象で生じた物理
エネルギーの一部が費やされる。しかしながら、放電現
象で生じた物理エネルギーのうち可視光である放電光に
変換されるのはごく一部であり、オゾン生成に寄与する
物理エネルギーを除いた大部分は、最終的には熱に変換
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように放電現象
を利用してオゾンを生成する際には、図8に示すオゾン
発生器13に設けた覗き窓21から、オゾン発生器13
の内部に設けられたオゾン発生器用放電管12内の放電
光を目視にて観察し、オゾン発生器用放電管12にて生
じる放電現象を監視する。
【0008】しかしながら、上述のように、放電現象に
より生じる物理エネルギーのうち可視光に変換されるエ
ネルギーはごく一部である。従って、この放電現象を目
視により捕らえることは難しい。
【0009】他方、放電現象により発生する物理エネル
ギーのうち大部分は熱に変換される。従って、この熱に
よりオゾン発生器13等の周辺機器の温度が上昇するの
で、この熱を冷却する必要がある。
【0010】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、オゾン生成の際の放電現象により発生する
物理エネルギーのうち、可視光に変換されるエネルギー
を増加させて、熱に変換されるエネルギーを減少させる
オゾン発生器用ガラス電極およびオゾン発生器用放電管
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、誘電体ガラス
から成るガラス電極誘電層と、ガラス電極誘電層の一方
の面に設けられた蛍光体から成る蛍光体層と、ガラス電
極誘電層の他方の面に設けられたガラス電極導電層と、
を備えたことを特徴とするオゾン発生器用ガラス電極で
ある。
【0012】本発明によれば、放電現象により発生する
物理エネルギーの一部が費やされて、蛍光体により励起
光として可視光に変換される。これにより、放電現象の
際の放電光を増強し、熱に変換される物理エネルギーを
減少させることができる。
【0013】また、本発明は、誘電体ガラスから成るガ
ラス電極誘電層と、ガラス電極誘電層の一方の面に設け
られたエネルギー変換素子および発光ダイオードと、ガ
ラス電極誘電層の他方の面に設けられたガラス電極導電
層と、を備えたことを特徴とするオゾン発生器用ガラス
電極である。
【0014】本発明によれば、放電現象により発生する
物理エネルギーの一部が費やされて、エネルギー変換素
子中の伝導電子が運動し、この伝導電子と発光ダイオー
ドとの非弾性衝突により発光ダイオードの発光中心が励
起したりイオン化されて発光する。これにより、放電現
象の際の放電光を増強し、熱に変換される物理エネルギ
ーを減少させることができる。
【0015】また、本発明は、上述したオゾン発生器用
ガラス電極と、オゾン発生器用ガラス電極の対向位置に
設けられたオゾン発生器用金属電極と、を備え、オゾン
発生器用ガラス電極とオゾン発生器用金属電極との間に
電圧を印加して、オゾン発生器用ガラス電極とオゾン発
生器用金属電極との間を流れる原料ガスに含まれる酸素
原子を励起してオゾンを生成することを特徴とするオゾ
ン発生器用放電管である。
【0016】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。
【0017】図1は本発明の第1の実施の形態を示す図
である。ここで図1(a)はオゾン発生器用放電管を示
す構成図であり、図1(b)は図1(a)のA−A部分
の断面図である。
【0018】図1(a)(b)において、オゾン発生器
用放電管12は、オゾン発生器用ガラス電極10と、オ
ゾン発生器用ガラス電極10の外周側の対向位置に配置
されたオゾン発生器用金属電極11とを備え、このオゾ
ン発生器用ガラス電極10とオゾン発生器用金属電極1
1とは同軸円筒状に配置されている。
【0019】オゾン発生器用ガラス電極10は、円筒状
に設けられた誘電体ガラスから成るガラス電極誘電層1
と、ガラス電極誘電層1の内周側の表面に被覆されたス
テンレスから成るガラス電極導電層3とを有する。ま
た、ガラス電極誘電層1の外周側には誘電体ガラスから
成る誘電ガラス被覆層(被覆防護材)7aが円筒状に設
けられ、さらに、ガラス電極誘電層1と誘電ガラス被覆
層7aとの間には、蛍光体から成る蛍光体層2が円筒状
に設けられている。
【0020】なお、ガラス電極誘電層1の蛍光体層2側
の面は一方の面となり、ガラス電極誘電層1のガラス電
極導電層3側の面は他方の面となる。また、誘電ガラス
被覆層7aは必ずしも設ける必要はない。
【0021】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。
【0022】図1に示すオゾン発生器用放電管12にお
いて、以下のようにしてオゾンが生成される。
【0023】すなわち、オゾン発生器用ガラス電極10
とオゾン発生器用金属電極11との間には、酸素原子を
含む原料ガス20が流されるとともに、両電極10、1
1間に電源22から高周波、高電圧が印可される。これ
により、オゾン発生器用ガラス電極10とオゾン発生器
用金属電極11との間で無声放電が生じる。この無声放
電により、原料ガス20中の酸素原子は電子エネルギー
が付与されて、励起し、その結果として、オゾンが生成
される。
【0024】このように、放電現象を利用してオゾンを
生成する場合には、放電時に生じる紫外線が共鳴放射さ
れて、蛍光体により、物理エネルギーの一部が励起光と
して可視光に変換される。
【0025】すなわち、オゾン発生器用ガラス電極10
とオゾン発生器用金属電極11との間に電源22から高
周波、高電圧が印可されると、両電極10、11間では
無声放電という放電現象が生じる。この放電現象時に
は、オゾン発生器用ガラス電極10とオゾン発生器用金
属電極11との間での原料ガス20中のガス分子−電子
の衝突、あるいは生成したオゾンが分解する際に、紫外
線が生じる。この放電現象により生じた紫外線は共鳴放
射され、蛍光体層2内の蛍光体は、この紫外線の共鳴放
射により励起して、発光する。
【0026】このような放電現象時の蛍光体の発光現象
により、蛍光体層2を光源として活用して、放電光を増
強することができる。
【0027】また、一般に、放電現象により発生する物
理エネルギーのうち可視光に変換されないエネルギー
は、ガス分子やオゾン発生器用放電管12の壁面等に吸
収されて、熱に変換される。
【0028】これに対して、本発明によれば、上述のよ
うに、放電現象により発生する物理エネルギーの一部
が、蛍光体により励起光として可視光に変換されて費や
される。従って、放電現象により生じる物理エネルギー
のうち、蛍光体により励起光として可視光に変換する際
に費やされるエネルギーを、熱に変換することなく可視
光として取り出すことができるので、放電現象による発
熱を抑制することができる。
【0029】なお、蛍光体により励起光として可視光に
変換する際のエネルギー量は、以下のようにして推定さ
れる。
【0030】すなわち、放電が行われるオゾン発生器用
ガラス電極10とオゾン発生器用金属電極11との間の
電界をE(Td)、電界E(Td)におけるガス中の電
子エネルギー分布関数をf(e)、原料ガス20が紫外
線を発生する衝突断面積をQ1(e)、オゾン分子が電
子や他分子と衝突分解する衝突断面積をQ2(e)とす
る。
【0031】このとき、衝突断面積Q1(e)、Q2
(e)の和(Q1(e)+Q2(e))に対して、e・
f(e)・(Q1(e)+Q2(e))で表されるエネ
ルギー式を積分して得られるエネルギー量が、紫外線を
生成するのに費やされる。このように表されるエネルギ
ー量を有する紫外線が蛍光体により可視光に変換される
と仮定し、また、紫外線から可視光への変換効率をaと
すると、a・∫e・(e)・(Q1(e)+Q2
(e))deで表されるエネルギー量を、蛍光体により
励起光として可視光に変換する際のエネルギー量として
推定することができる。
【0032】ところで、ガラス電極誘電層1の外周側の
面である放電面に蛍光体層2を設けただけの場合には、
蛍光体層2は、オゾン生成の際の放電、あるいは生成さ
れたオゾンにより、ガラス電極誘電層1の放電面から剥
離することも考えられる。
【0033】これに対して、蛍光体から成る蛍光体層2
を、誘電体ガラスから成る誘電ガラス被覆層7aで被覆
することにより、放電や生成したオゾンから保護するこ
とができる。
【0034】次に、上記第1の実施の形態の一変形例に
ついて説明する。図2は本実施の形態の一変形例を示す
図であり、オゾン発生器用放電管を示す構成図である。
【0035】図2に示すように、オゾン発生器用ガラス
電極10と、オゾン発生器用金属電極11と、を平行平
板状に配置してもよい。すなわち、オゾン発生器用ガラ
ス電極10は、平行平板状に設けられた誘電体ガラスか
ら成るガラス電極誘電層1と、ガラス電極誘電層1の内
周側の表面に被覆されたステンレスから成るガラス電極
導電層3とを有する。また、ガラス電極誘電層1の外周
側には誘電体ガラスから成る誘電ガラス被覆層7aが平
行平板状に設けられ、さらに、ガラス電極誘電層1と誘
電ガラス被覆層7aとの間には、蛍光体から成る蛍光体
層2が平行平板状に設けられている。
【0036】本変形例においても、物理エネルギーの一
部が、蛍光体により励起光として可視光に変換されるの
で、蛍光体から成る蛍光体層2を光源として活用して、
放電光を増強することができる。また、この物理エネル
ギーの一部は蛍光体により可視光として取り出されるの
で、放電時の発熱を抑制することができる。また、蛍光
体層2は誘電体ガラスから成る誘電ガラス被覆層7aと
いう被覆防護材により被覆されているので、放電や生成
したオゾンにより蛍光体層2がガラス電極誘電層1から
剥離することもない。
【0037】更に他の変形例について説明する。図3は
本実施の形態の他の変形例を示す図であり、オゾン発生
器用放電管を示す構成図である。
【0038】図3に示すように、被覆防護材として酸化
マグネシウムから成る酸化マグネシウム被覆層7bを有
するオゾン発生器用ガラス電極10と、オゾン発生器用
金属電極11と、を平行平板状に配置してもよい。すな
わち、オゾン発生器用ガラス電極10は、平行平板状に
設けられた誘電体ガラスから成るガラス電極誘電層1
と、ガラス電極誘電層1の内周側の表面に被覆されたス
テンレスから成るガラス電極導電層3とを有する。ま
た、ガラス電極誘電層1の外周側には酸化マグネシウム
から成る酸化マグネシウム被覆層7bが平行平板状に設
けられ、さらに、ガラス電極誘電層1と酸化マグネシウ
ム被覆層7bとの間には、蛍光体から成る蛍光体層2が
設けられている。
【0039】本変形例においても、物理エネルギーの一
部が、蛍光体により励起光として可視光に変換されるの
で、蛍光体から成る蛍光体層2を光源として活用して、
放電光を増強することができる。また、この物理エネル
ギーの一部は蛍光体により可視光として取り出されるの
で、放電時の発熱を抑制することができる。また、蛍光
体層2は酸化マグネシウムから成る酸化マグネシウム被
覆層7bという被覆防護材により被覆されているので、
放電や生成したオゾンにより蛍光体層2がガラス電極誘
電層1から剥離することもない。
【0040】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、物理エネルギーの一部が蛍光体により励起光として
可視光に変換されるので、蛍光体から成る蛍光体層2を
光源として活用し、放電光を増強することができる。ま
た、この物理エネルギーの一部は蛍光体により可視光と
して取り出されるので、放電時の発熱を抑制することが
できる。また、蛍光体層2は、誘電体ガラスから成る誘
電ガラス被覆層7a、あるいは酸化マグネシウムから成
る酸化マグネシウム被覆層7bという被覆防護材により
被覆されているので、オゾン生成の際の放電や生成した
オゾンにより蛍光体層2がガラス電極誘電層1から剥離
することもない。
【0041】第2の実施の形態 次に図4により本発明の第2の実施の形態について説明
する。
【0042】図4は本発明の第2の実施の形態を示す図
である。ここで図4(a)はオゾン発生器用放電管を示
す構成図であり、図4(b)は図4(a)のA−A部分
の断面図である。
【0043】図4(a)(b)に示すオゾン発生器用放
電管12は、蛍光体から成る蛍光体層2の代わりに、エ
ネルギー変換素子である圧電素子4aと発光ダイオード
5とから成る発光層6が、ガラス電極誘電層1と誘電ガ
ラス被覆層7aとの間に設けられている点が異なるのみ
であり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と略同
一である。図1に示す第1の実施の形態と同一部分には
同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0044】図4に示すオゾン発生器用放電管12によ
りオゾンを生成する際には、放電時のガス分子がオゾン
発生器用ガラス電極10またはオゾン発生器用金属電極
11に衝突し、このときの衝突エネルギーが利用されて
圧電素子4a中の伝導電子が運動し、この伝導電子によ
り発光ダイオード5の発光中心が励起したりイオン化さ
れて発光する。
【0045】すなわち、オゾン発生器用ガラス電極10
とオゾン発生器用金属電極11との間に電源22から高
周波、高電圧が印可されると無声放電が生じる。このと
き放電空間であるオゾン発生器用ガラス電極10とオゾ
ン発生器用金属電極11との間では、電子やイオンが加
速される。この加速された電子やイオンは、オゾン発生
器用ガラス電極10とオゾン発生器用金属電極11との
間に流された原料ガス20のガス分子と衝突を繰り返
す。このことにより、放電現象により生じた物理エネル
ギーの一部が、励起種としての内部エネルギーや運動エ
ネルギーとしてガス分子に注入される。
【0046】一般に、内部エネルギーや運動エネルギー
が注入されたガス分子は、オゾン発生器用放電管12の
電極10、11に衝突するため、電極10、11に熱エ
ネルギーが伝導し、周辺機器の温度が上昇することも考
えられる。
【0047】これに対して、本発明によれば、放電時の
ガス分子の電極10、11への衝突エネルギーは、オゾ
ン発生器用ガラス電極10の圧電素子4a中の伝導電子
の運動に変換される。このとき伝導電子が発光ダイオー
ド5の発光中心に非弾性衝突することにより、発光中心
が励起したりイオン化されて発光する。
【0048】このようにして、放電時のガス分子の電極
10、11への衝突エネルギーを、圧電素子4aおよび
発光ダイオード5から成る発光層6を介して可視光に変
換することができる。
【0049】このため圧電素子4aおよび発光ダイオー
ド5から成る発光層6の発光現象を利用し、発光層6を
光源として活用して放電光を増強することができる。
【0050】このように、放電現象により発生する物理
エネルギーの一部を、熱に変換することなく、発光層6
を介して可視光である放電光へ変換することができるの
で、放電現象による発熱を抑制することができる。
【0051】ところで、ガラス電極誘電層1の外周側の
面の放電面に発光層6を設けただけの場合には、発光層
6を構成する発光ダイオード5が、オゾン生成の際の放
電や、生成されたオゾンにより、ガラス電極誘電層1の
放電面から剥離することも考えられる。
【0052】これに対して、圧電素子4aおよび発光ダ
イオード5から成る発光層6を、誘電体ガラスから成る
誘電ガラス被覆層7aで被覆することにより、放電や生
成したオゾンから保護することができる。
【0053】次に、上記第2の実施の形態の一変形例に
ついて説明する。図5は本実施の形態の一変形例を示す
図であり、オゾン発生器用放電管を示す構成図である。
【0054】図5に示すように、オゾン発生器用ガラス
電極10と、オゾン発生器用金属電極11と、は平行平
板状に配置されてもよい。すなわち、オゾン発生器用ガ
ラス電極10は、平行平板状に設けられた誘電体ガラス
から成るガラス電極誘電層1と、ガラス電極誘電層1の
内周側の表面に被覆されたステンレスから成るガラス電
極導電層3とを有する。また、ガラス電極誘電層1の外
周側には誘電体ガラスから成る誘電ガラス被覆層7aが
平行平板状に設けられ、さらに、ガラス電極誘電層1と
誘電ガラス被覆層7aとの間には、圧電素子4aおよび
発光ダイオード5から成る発光層6が設けられている。
【0055】本変形例においても、放電時のガス分子の
電極10、11への衝突エネルギーが、発光層6を構成
する圧電素子4a中の伝導電子の運動に変換される。こ
のとき伝導電子が発光ダイオード5の発光中心に非弾性
衝突して、発光中心が励起したりイオン化されて発光す
る。従って、圧電素子4aおよび発光ダイオード5から
成る発光層6を光源として活用し、放電光を増強するこ
とができる。また、放電時のガス分子の電極10、11
への衝突エネルギーを可視光である放電光として取り出
すことにより、放電時の発熱を抑制することができる。
また、発光層6は誘電体ガラスという被覆防護材により
被覆されているので、放電や生成したオゾンにより発光
層6がガラス電極誘電層1から剥離することもない。
【0056】更に他の変形例について説明する。図6は
本実施の形態の他の変形例を示す図であり、オゾン発生
器用放電管を示す構成図である。
【0057】図6に示すように、被覆防護材として酸化
マグネシウムから成る酸化マグネシウム被覆層7bを有
するオゾン発生器用ガラス電極10と、オゾン発生器用
金属電極11と、が平行平板状に配置されてもよい。す
なわち、オゾン発生器用ガラス電極10は、平行平板状
に設けられた誘電体ガラスから成るガラス電極誘電層1
と、ガラス電極誘電層1の内周側の表面に被覆されたス
テンレスから成るガラス電極導電層3とを有する。ま
た、ガラス電極誘電層1の外周側には酸化マグネシウム
から成る酸化マグネシウム被覆層7bが平行平板状に設
けられ、さらに、ガラス電極誘電層1と酸化マグネシウ
ム被覆層7bとの間には、圧電素子4aおよび発光ダイ
オード5から成る発光層6が設けられている。
【0058】本変形例においても、放電時のガス分子の
電極10、11への衝突エネルギーが、発光層6を構成
する圧電素子4a中の伝導電子の運動に変換され、この
伝導電子が発光ダイオード5の発光中心に非弾性衝突す
ることにより、発光中心が励起したりイオン化されて発
光する。従って、圧電素子4aおよび発光ダイオード5
から成る発光層6を光源として活用し、放電光を増強す
ることができる。また、圧電素子4aおよび発光ダイオ
ード5により可視光に変換されるガス分子の電極10、
11への衝突エネルギーを、可視光である放電光として
取り出すことにより、放電時の発熱を抑制することがで
きる。また、発光層6は酸化マグネシウムから成る酸化
マグネシウム被覆層7bという被覆防護材により被覆さ
れているので、放電や生成したオゾンにより発光層6が
ガラス電極誘電層1から剥離することもない。
【0059】なお、圧電素子4aの代わりに熱伝対素子
4bを用いてもよい。この場合も、放電時のガス分子の
電極10、11への衝突エネルギーが、発光層6を構成
する熱伝対素子4b中の伝導電子の運動に変換され、こ
の伝導電子が発光ダイオード5の発光中心に非弾性衝突
して、発光中心が励起したりイオン化されて発光する。
【0060】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、放電時のガス分子の衝突エネルギーが、圧電素子4
a、あるいは熱伝対素子4b中の伝導電子の運動に変換
され、この伝導電子が発光ダイオード5の発光中心に非
弾性衝突することにより、発光ダイオード5は発光す
る。従って、圧電素子4aあるいは熱伝対素子4bと、
発光ダイオード5とから成る発光層6を光源として活用
して、放電光を増強することができる。また、可視光に
変換されたガス分子の衝突エネルギーを可視光として取
り出すので、放電時の発熱を抑制することができる。ま
た、発光層6は、誘電体ガラスから成る誘電ガラス被覆
層7a、あるいは酸化マグネシウムから成る酸化マグネ
シウム被覆層7bという被覆防護材により被覆されてい
るので、放電や生成したオゾンにより蛍光体層2がガラ
ス電極誘電層1から剥離することもない。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
物理エネルギーの一部が励起光として蛍光体により可視
光に変換されるので、蛍光体から成る蛍光体層を光源と
して活用し、放電光を増強することができる。また、ガ
ス分子の衝突エネルギーが、エネルギー変換素子および
発光ダイオードにより可視光に変換されるので、エネル
ギー変換素子および発光ダイオードを光源として活用
し、放電光を増強することができる。これにより、放電
現象を利用してオゾンを生成する際のオゾン発生器用放
電管にて生じる放電現象を、例えば低負荷運転時におい
ても監視することが容易となり、オゾン生成の状態監視
を強化することができる。
【0062】また、蛍光体により励起光として可視光に
変換する際に費やされるエネルギー量、あるいはガス分
子の衝突エネルギーを可視光に変換する際に費やされる
エネルギー量が、可視光として取り出される。これによ
り、放電時の発熱を抑制することができ、オゾン発生器
の冷却水量の低減や冷却のための消費電力の抑制等とい
う冷却効率を向上することができる。
【0063】さらに、蛍光体層、あるいはエネルギー変
換素子および発光ダイオードは、誘電体ガラスから成る
誘電ガラス被覆層、あるいは酸化マグネシウムから成る
酸化マグネシウム被覆層という被覆防護材により被覆さ
れている。これにより、蛍光体層あるいは発光ダイオー
ドは、オゾン生成の際の放電や生成したオゾンによりガ
ラス電極誘電層から剥離することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるオゾン発生
器用放電管を示す構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の一変形例における
オゾン発生器用放電管を示す構成図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の他の変形例におけ
るオゾン発生器用放電管を示す構成図。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるオゾン発生
器用放電管を示す構成図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の一変形例における
オゾン発生器用放電管を示す構成図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の他の変形例におけ
るオゾン発生器用放電管を示す構成図。
【図7】従来のオゾン発生器用放電管を示す構成図。
【図8】オゾン発生器用放電管を備えたオゾン発生器を
示す図。
【符号の説明】
1 ガラス電極誘電層 2 蛍光体層 3 ガラス電極導電層 4a 圧電素子 4b 熱伝対素子 5 発光ダイオード 6 発光層 7a 誘電ガラス被覆層 7b 酸化マグネシウム被覆層 10 オゾン発生器用ガラス電極 11 オゾン発生器用金属電極 12 オゾン発生器用放電管 13 オゾン発生器 20 原料ガス 21 覗き窓 22 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志 村 尚 彦 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 4G042 CA01 CC05 CC16 CC19 CC21

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体ガラスから成るガラス電極誘電層
    と、 ガラス電極誘電層の一方の面に設けられた蛍光体から成
    る蛍光体層と、 ガラス電極誘電層の他方の面に設けられたガラス電極導
    電層と、を備えたことを特徴とするオゾン発生器用ガラ
    ス電極。
  2. 【請求項2】誘電体ガラスから成るガラス電極誘電層
    と、 ガラス電極誘電層の一方の面に設けられたエネルギー変
    換素子および発光ダイオードと、 ガラス電極誘電層の他方の面に設けられたガラス電極導
    電層と、を備えたことを特徴とするオゾン発生器用ガラ
    ス電極。
  3. 【請求項3】蛍光体層は、被覆防護材により被覆されて
    いることを特徴とする請求項1記載のオゾン発生器用ガ
    ラス電極。
  4. 【請求項4】エネルギー変換素子および発光ダイオード
    は、被覆防護材により被覆されていることを特徴とする
    請求項2記載のオゾン発生器用ガラス電極。
  5. 【請求項5】被覆防護材は、誘電体ガラスから成ること
    を特徴とする請求項3または4のいずれかに記載のオゾ
    ン発生器用ガラス電極。
  6. 【請求項6】被覆防護材は、酸化マグネシウムから成る
    ことを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の
    オゾン発生器用ガラス電極。
  7. 【請求項7】ガラス電極誘電層と、蛍光体層と、ガラス
    電極導電層とは、同軸円筒状に配置されたことを特徴と
    する請求項1、3、5または6のいずれかに記載のオゾ
    ン発生器用ガラス電極。
  8. 【請求項8】ガラス電極誘電層と、蛍光体層と、ガラス
    電極導電層とは、平行平板状に配置されたことを特徴と
    する請求項1、3、5または6のいずれかに記載のオゾ
    ン発生器用ガラス電極。
  9. 【請求項9】ガラス電極誘電層と、エネルギー変換素子
    および発光ダイオードと、ガラス電極導電層とは、同軸
    円筒状に配置されたことを特徴とする請求項2または4
    乃至6のいずれかに記載のオゾン発生器用ガラス電極。
  10. 【請求項10】ガラス電極誘電層と、エネルギー変換素
    子および発光ダイオードと、ガラス電極導電層とは、平
    行平板状に配置されたことを特徴とする請求項2または
    4乃至6のいずれかに記載のオゾン発生器用ガラス電
    極。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10のいずれかに記載のオ
    ゾン発生器用ガラス電極と、オゾン発生器用ガラス電極
    の対向位置に設けられたオゾン発生器用金属電極と、を
    備え、 オゾン発生器用ガラス電極とオゾン発生器用金属電極と
    の間に電圧を印加して、オゾン発生器用ガラス電極とオ
    ゾン発生器用金属電極との間を流れる原料ガスに含まれ
    る酸素原子を励起してオゾンを生成することを特徴とす
    るオゾン発生器用放電管。
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