JP2002254641A - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents
インクジェットヘッド及びその製造方法Info
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- JP2002254641A JP2002254641A JP2001060594A JP2001060594A JP2002254641A JP 2002254641 A JP2002254641 A JP 2002254641A JP 2001060594 A JP2001060594 A JP 2001060594A JP 2001060594 A JP2001060594 A JP 2001060594A JP 2002254641 A JP2002254641 A JP 2002254641A
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- resist
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 振動板と電極側の吸着を防止するための工程
が複雑である。 【解決手段】 電極15の表面には酸化膜17を成膜
し、酸化膜17の表面17aの算術平均粗さRaを3.
0〜10.0nmの範囲内にした。
が複雑である。 【解決手段】 電極15の表面には酸化膜17を成膜
し、酸化膜17の表面17aの算術平均粗さRaを3.
0〜10.0nmの範囲内にした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットヘッド及
びその製造方法に関する。
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の
画像記録装置或いは画像形成装置として用いるインクジ
ェット記録装置において使用するインクジェットヘッド
として、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連
通する吐出室(インク流路、インク室、圧力室、液室、
加圧室、加圧液室等とも称される。)と、この吐出室の
壁面を形成する振動板と、この振動板に対向する電極と
を備え、振動板を静電力で変形させて、吐出室内の圧力
/体積を変化させることによりノズルからインク滴を吐
出させるインクジェットヘッドが知られている。
画像記録装置或いは画像形成装置として用いるインクジ
ェット記録装置において使用するインクジェットヘッド
として、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連
通する吐出室(インク流路、インク室、圧力室、液室、
加圧室、加圧液室等とも称される。)と、この吐出室の
壁面を形成する振動板と、この振動板に対向する電極と
を備え、振動板を静電力で変形させて、吐出室内の圧力
/体積を変化させることによりノズルからインク滴を吐
出させるインクジェットヘッドが知られている。
【0003】このようなインクジェットヘッドでは、可
動部分となる振動板とこれに対向する電極で静電型アク
チュエータを構成している。振動板を可動部分とする静
電型アクチュエータは、上述したインクジェットヘッド
以外にも、マイクロポンプ、マイクロスイッチ(マイク
ロリレー)、マルチ光学レンズのアクチュエータ(マイ
クロミラー)、マイクロ流量計、圧力センサなどにも用
いられているが、以下ではインクジェットヘッドを主に
して説明する。
動部分となる振動板とこれに対向する電極で静電型アク
チュエータを構成している。振動板を可動部分とする静
電型アクチュエータは、上述したインクジェットヘッド
以外にも、マイクロポンプ、マイクロスイッチ(マイク
ロリレー)、マルチ光学レンズのアクチュエータ(マイ
クロミラー)、マイクロ流量計、圧力センサなどにも用
いられているが、以下ではインクジェットヘッドを主に
して説明する。
【0004】このような静電型インクジェットヘッドと
して、従来、特開平9−39235号公報に記載されて
いるように、振動板と電極間の間隔(ギャップ)は相対
的に大きな部分と小さな部分があり、それらが段階的に
変化している構造とすることにより、駆動電圧の低電圧
化を可能にするとともに、インク滴吐出量を段階的に制
御することを可能としたものがある。
して、従来、特開平9−39235号公報に記載されて
いるように、振動板と電極間の間隔(ギャップ)は相対
的に大きな部分と小さな部分があり、それらが段階的に
変化している構造とすることにより、駆動電圧の低電圧
化を可能にするとともに、インク滴吐出量を段階的に制
御することを可能としたものがある。
【0005】また、特開平9−193375号公報に記
載されているように、振動板(第1の電極)と対向電極
(第2の電極)間のギャップを非平行に形成することに
より、インク滴の噴射量・噴射速度のバラツキを抑える
ようにしたものがある。
載されているように、振動板(第1の電極)と対向電極
(第2の電極)間のギャップを非平行に形成することに
より、インク滴の噴射量・噴射速度のバラツキを抑える
ようにしたものがある。
【0006】ところで、静電型インクジェットヘッドに
おいて、対向電極間(振動板と電極間)に繰り返し電圧
を印加してヘッドを駆動している間に、対向電極の表
面、即ち対向している振動板の電極側表面(以下単に
「振動板表面」という。)や電極の振動板側表面(以下
単に「電極側表面」という。)に水分が付着すると、こ
れらの極性分子の帯電によって、静電吸引特性あるいは
静電反発特性が低下するおそれがある。
おいて、対向電極間(振動板と電極間)に繰り返し電圧
を印加してヘッドを駆動している間に、対向電極の表
面、即ち対向している振動板の電極側表面(以下単に
「振動板表面」という。)や電極の振動板側表面(以下
単に「電極側表面」という。)に水分が付着すると、こ
れらの極性分子の帯電によって、静電吸引特性あるいは
静電反発特性が低下するおそれがある。
【0007】また、振動板表面や電極側表面に吸着した
極性分子が相互に水素結合して振動板が電極側に貼り付
いたままの状態となり、動作不能となるおそれがある。
さらに、水分が付着していなくても、ファン・デル・ワ
ールス力、静電引力により上記と同様に振動板が電極側
に貼り付いたままの状態となるおそれがある。
極性分子が相互に水素結合して振動板が電極側に貼り付
いたままの状態となり、動作不能となるおそれがある。
さらに、水分が付着していなくても、ファン・デル・ワ
ールス力、静電引力により上記と同様に振動板が電極側
に貼り付いたままの状態となるおそれがある。
【0008】特に、上述したように振動板と電極とを全
体的に或いは部分的に非平行状態で配置(これにより形
成される振動板と電極との間のギャップを「非平行ギャ
ップ」という。)した場合には、振動板を電極に当接さ
せながら変形させることで、低電圧駆動化が図れること
から、振動板と電極とが貼りついたままの状態になるこ
とを確実に防止する必要がある。
体的に或いは部分的に非平行状態で配置(これにより形
成される振動板と電極との間のギャップを「非平行ギャ
ップ」という。)した場合には、振動板を電極に当接さ
せながら変形させることで、低電圧駆動化が図れること
から、振動板と電極とが貼りついたままの状態になるこ
とを確実に防止する必要がある。
【0009】そこで、従来の静電型インクジェットヘッ
ドにおいては、例えば、特開平7−13007号公報に
記載されているようにパーフルオロデカン酸(PFD
A)の配向分子層を振動板表面や電極側表面に形成する
ことにより、これらの表面を疎水化するようにしてい
る。
ドにおいては、例えば、特開平7−13007号公報に
記載されているようにパーフルオロデカン酸(PFD
A)の配向分子層を振動板表面や電極側表面に形成する
ことにより、これらの表面を疎水化するようにしてい
る。
【0010】また、特開平11−179919号公報に
記載されているように、ヘキサメチルジシラザン等(H
MDA)を用いて疎水化処理をすることが知られてい
る。これは、疎水膜を形成するための化合物を対向電極
の間の空間に気密封止して、耐久性を向上させるもので
ある。
記載されているように、ヘキサメチルジシラザン等(H
MDA)を用いて疎水化処理をすることが知られてい
る。これは、疎水膜を形成するための化合物を対向電極
の間の空間に気密封止して、耐久性を向上させるもので
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】確かに上記のように疎
水膜を形成するための化合物を対向電極の間の空間に気
密封止する方法によれば、液架橋力あるいは水素結合力
によるインク室底面の基板側への付着は防ぐことができ
るが、ファンデルワールス力や、静電引力による振動板
と電極との付着は防ぐことができない。
水膜を形成するための化合物を対向電極の間の空間に気
密封止する方法によれば、液架橋力あるいは水素結合力
によるインク室底面の基板側への付着は防ぐことができ
るが、ファンデルワールス力や、静電引力による振動板
と電極との付着は防ぐことができない。
【0012】また、上記封止作業は対向する振動板と電
極の表面間に疎水膜を形成するための化合物を注入した
後に、対向表面間の隙間に存在する疎水膜を形成するた
めの化合物の濃度が所定値以上に保たれた状態のまま、
迅速に、当該隙間を気密封止しなければならない。この
方法として複数の振動室に連連する連通孔を形成するこ
とが必要となり、アクチュエータの面積が増大し、コス
トアップになるという課題がある。
極の表面間に疎水膜を形成するための化合物を注入した
後に、対向表面間の隙間に存在する疎水膜を形成するた
めの化合物の濃度が所定値以上に保たれた状態のまま、
迅速に、当該隙間を気密封止しなければならない。この
方法として複数の振動室に連連する連通孔を形成するこ
とが必要となり、アクチュエータの面積が増大し、コス
トアップになるという課題がある。
【0013】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、簡単な構成で振動板と電極との付着を防止して
動作安定性、信頼性を維持することを目的とする。
であり、簡単な構成で振動板と電極との付着を防止して
動作安定性、信頼性を維持することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るインクジェットヘッドは、非平行ギャ
ップを有するインクジェットヘッドにおいて、電極側又
は/及び振動板の対向面側表面の算術平均粗さRaが
3.0〜10.0nmである構成としたものである。
め、本発明に係るインクジェットヘッドは、非平行ギャ
ップを有するインクジェットヘッドにおいて、電極側又
は/及び振動板の対向面側表面の算術平均粗さRaが
3.0〜10.0nmである構成としたものである。
【0015】本発明に係るインクジェットヘッドの製造
方法は、上記インクジェットヘッドを製造する方法であ
って、個々の開口部が使用するフォトリソグラフィー条
件により解像しないような複数の開口部からなり、且つ
個々の開口部の開口率が50〜80%であるパターンを
組み合わせたマスクを用いて、電極を設ける支持基板上
にレジストを塗布した後、開口部が解像しないように処
理を行うことで所定の形状を有するレジストを形成し、
このレジストの形状を支持基板に転写して電極を形成す
る底面が振動板に対して非平行になる凹部を形成するも
のである。
方法は、上記インクジェットヘッドを製造する方法であ
って、個々の開口部が使用するフォトリソグラフィー条
件により解像しないような複数の開口部からなり、且つ
個々の開口部の開口率が50〜80%であるパターンを
組み合わせたマスクを用いて、電極を設ける支持基板上
にレジストを塗布した後、開口部が解像しないように処
理を行うことで所定の形状を有するレジストを形成し、
このレジストの形状を支持基板に転写して電極を形成す
る底面が振動板に対して非平行になる凹部を形成するも
のである。
【0016】本発明に係るインクジェットヘッドは、非
平行ギャップを有するインクジェットヘッドであって、
電極側又は/及び振動板の対向面側表面の算術平均粗さ
Raが0.1〜3.0nmである構成としたものであ
る。
平行ギャップを有するインクジェットヘッドであって、
電極側又は/及び振動板の対向面側表面の算術平均粗さ
Raが0.1〜3.0nmである構成としたものであ
る。
【0017】本発明に係るインクジェットヘッドの製造
方法は、上記インクジェットヘッドを製造する製造方法
であって、個々の開口部が使用するフォトリソグラフィ
ー条件により解像しないような複数の開口部からなり、
且つ個々の開口部の開口率が10〜40%であるパター
ンを組み合わせたマスクを使用し、電極を設ける支持基
板上にレジストを塗布した後、開口部が解像しないよう
に処理を行うことで所定の形状を有するレジストを形成
し、このレジストの形状を支持基板に転写して電極を形
成する底面が振動板に対して非平行になる凹部を形成す
るものである。
方法は、上記インクジェットヘッドを製造する製造方法
であって、個々の開口部が使用するフォトリソグラフィ
ー条件により解像しないような複数の開口部からなり、
且つ個々の開口部の開口率が10〜40%であるパター
ンを組み合わせたマスクを使用し、電極を設ける支持基
板上にレジストを塗布した後、開口部が解像しないよう
に処理を行うことで所定の形状を有するレジストを形成
し、このレジストの形状を支持基板に転写して電極を形
成する底面が振動板に対して非平行になる凹部を形成す
るものである。
【0018】本発明に係るインクジェットヘッドは、電
極の絶縁保護膜の表面に凹凸を形成することが好まし
い。
極の絶縁保護膜の表面に凹凸を形成することが好まし
い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。先ず、本発明の第1実施形態
に係るインクジェットヘッドについて図1乃至図4を参
照して説明する。なお、図1は同ヘッドの分解斜視説明
図、図2は同ヘッドのノズル板を除いた上面説明図、図
3は同ヘッドの振動板長手方向の断面説明図、図4は同
ヘッドの振動板短手方向の要部拡大断面説明図である。
図面を参照して説明する。先ず、本発明の第1実施形態
に係るインクジェットヘッドについて図1乃至図4を参
照して説明する。なお、図1は同ヘッドの分解斜視説明
図、図2は同ヘッドのノズル板を除いた上面説明図、図
3は同ヘッドの振動板長手方向の断面説明図、図4は同
ヘッドの振動板短手方向の要部拡大断面説明図である。
【0020】このインクジェットヘッドは、単結晶シリ
コン基板を用いた第1基板である流路基板1と、この流
路基板1の下側に設けた単結晶シリコン基板を用いた第
2基板で支持基板でもある電極基板2と、流路基板1の
上側に設けた第3基板であるノズル板3とを積層した構
造を有し、インク滴を吐出する複数のノズル4、各ノズ
ル4が連通するインク流路である液室6、各液室6にイ
ンク供給路を兼ねた流体抵抗部7を介して連通する共通
液室8などを形成している。
コン基板を用いた第1基板である流路基板1と、この流
路基板1の下側に設けた単結晶シリコン基板を用いた第
2基板で支持基板でもある電極基板2と、流路基板1の
上側に設けた第3基板であるノズル板3とを積層した構
造を有し、インク滴を吐出する複数のノズル4、各ノズ
ル4が連通するインク流路である液室6、各液室6にイ
ンク供給路を兼ねた流体抵抗部7を介して連通する共通
液室8などを形成している。
【0021】流路基板1にはノズル4が連通する複数の
液室6及びこの液室6の壁面である底部をなす振動板1
0(電極を兼ねている)を形成する凹部を形成してい
る。この振動板10の面外方向(電極基板2側)表面に
は電極間の短絡を防止するためのシリコン酸化膜(Si
O2膜)からなる絶縁膜11を形成している。
液室6及びこの液室6の壁面である底部をなす振動板1
0(電極を兼ねている)を形成する凹部を形成してい
る。この振動板10の面外方向(電極基板2側)表面に
は電極間の短絡を防止するためのシリコン酸化膜(Si
O2膜)からなる絶縁膜11を形成している。
【0022】ここで、流路基板1は、例えば(110)
面方位の単結晶シリコン基板を用いた場合、予め振動板
厚さに高濃度p型不純物(例えばボロン)を注入してエ
ッチングストップ層となる高濃度ボロン拡散層を形成
し、電極基板2と接合した後、液室6となる凹部をKO
H水溶液などのアルカリエッチング液を用いて異方性エ
ッチングすることにより、このとき高濃度ボロン拡散層
がエッチングストップ層となって(エッチレートが極端
に小さくなって)振動板10が高精度に形成される。高
濃度P型不純物としては、ボロンの他、ガリウム、アル
ミニウムなどもあるが、半導体分野ではボロンが一般的
である。
面方位の単結晶シリコン基板を用いた場合、予め振動板
厚さに高濃度p型不純物(例えばボロン)を注入してエ
ッチングストップ層となる高濃度ボロン拡散層を形成
し、電極基板2と接合した後、液室6となる凹部をKO
H水溶液などのアルカリエッチング液を用いて異方性エ
ッチングすることにより、このとき高濃度ボロン拡散層
がエッチングストップ層となって(エッチレートが極端
に小さくなって)振動板10が高精度に形成される。高
濃度P型不純物としては、ボロンの他、ガリウム、アル
ミニウムなどもあるが、半導体分野ではボロンが一般的
である。
【0023】また、流路基板1としては、ベース基板と
活性層基板とを酸化膜を介して接合したSOI(Silic
on On Insulator)基板を用いることも可能である。
現在、高性能な半導体デバイス製造を目的として、1〜
3μmほどのシリコン活性層(インクジェットヘッドで
はこの活性層を振動板10に用いる。)を持つウェハを
容易に入手でき、コストの低減を図れる。
活性層基板とを酸化膜を介して接合したSOI(Silic
on On Insulator)基板を用いることも可能である。
現在、高性能な半導体デバイス製造を目的として、1〜
3μmほどのシリコン活性層(インクジェットヘッドで
はこの活性層を振動板10に用いる。)を持つウェハを
容易に入手でき、コストの低減を図れる。
【0024】電極基板2には、単結晶シリコン基板を用
いて、酸化膜12を形成し、この酸化膜12に電極形成
用凹部14を形成し、この凹部14の底面に振動板10
に対して所定のギャップ16を置いて対向する電極15
を形成し、これらの振動板10と電極15とで振動板1
0を静電力で変形させる静電型アクチュエータを構成し
ている。そして、電極15の表面には電極保護膜となる
酸化膜17を成膜しているが、この電極保護膜は振動板
10表面に形成することもできる。
いて、酸化膜12を形成し、この酸化膜12に電極形成
用凹部14を形成し、この凹部14の底面に振動板10
に対して所定のギャップ16を置いて対向する電極15
を形成し、これらの振動板10と電極15とで振動板1
0を静電力で変形させる静電型アクチュエータを構成し
ている。そして、電極15の表面には電極保護膜となる
酸化膜17を成膜しているが、この電極保護膜は振動板
10表面に形成することもできる。
【0025】ここで、酸化膜12に形成した凹部14
は、振動板短手方向で底面の一端部側から徐々に振動板
10との間隔が広がる傾斜面(非平行面)とし、残部が
振動板10と平行となる形状に形成し、この凹部14底
面に電極15を形成することで、振動板10に対して電
極15は一部が非平行で、残部が平行となる状態で配置
し、これによりギャップ16を非平行ギャップとしてい
る。
は、振動板短手方向で底面の一端部側から徐々に振動板
10との間隔が広がる傾斜面(非平行面)とし、残部が
振動板10と平行となる形状に形成し、この凹部14底
面に電極15を形成することで、振動板10に対して電
極15は一部が非平行で、残部が平行となる状態で配置
し、これによりギャップ16を非平行ギャップとしてい
る。
【0026】そして、電極15表面に形成した絶縁保護
膜(酸化膜)17表面、即ち、電極側表面17aは算術
平均粗さRaが3.0〜10.0nmになるように形成
している。
膜(酸化膜)17表面、即ち、電極側表面17aは算術
平均粗さRaが3.0〜10.0nmになるように形成
している。
【0027】ここで、電極15は、例えばタングステン
サイド膜とポリシリコン膜の2層構造、或いは、金、通
常半導体素子の形成プロセスで一般的に用いられるA
l、Cr、Ni等の金属材料や、Ti、TiN等の高融
点金属、不純物をドープした多結晶シリコン膜なども用
いることができる。この電極15は外部に延設して電極
パッド部15aとし、この電極パッド部15aに電極ヘ
ッド駆動回路であるドライバIC19をワイヤボンドな
どによって搭載したFPCケーブルを異方性導電膜など
を介して接続する。
サイド膜とポリシリコン膜の2層構造、或いは、金、通
常半導体素子の形成プロセスで一般的に用いられるA
l、Cr、Ni等の金属材料や、Ti、TiN等の高融
点金属、不純物をドープした多結晶シリコン膜なども用
いることができる。この電極15は外部に延設して電極
パッド部15aとし、この電極パッド部15aに電極ヘ
ッド駆動回路であるドライバIC19をワイヤボンドな
どによって搭載したFPCケーブルを異方性導電膜など
を介して接続する。
【0028】電極基板2には共通液室8へインクを供給
するためのインク取り入れ口20を形成している。この
インク取入れ口20にインク供給管を接着して接続する
ことにより、共通液室8、液室6等には、図示しないイ
ンクタンクからインク取入れ口20を通して供給された
インクが充填されることが可能となる。なお、使用する
インクは、水、アルコール、トルエン等の主溶媒にエチ
レングリコール等の界面活性剤と、染料または顔料とを
溶解または分散させることにより調製される。さらに、
インクジェットヘッドにヒーター等を付設すれば、ホッ
トメルトインクも使用できる。
するためのインク取り入れ口20を形成している。この
インク取入れ口20にインク供給管を接着して接続する
ことにより、共通液室8、液室6等には、図示しないイ
ンクタンクからインク取入れ口20を通して供給された
インクが充填されることが可能となる。なお、使用する
インクは、水、アルコール、トルエン等の主溶媒にエチ
レングリコール等の界面活性剤と、染料または顔料とを
溶解または分散させることにより調製される。さらに、
インクジェットヘッドにヒーター等を付設すれば、ホッ
トメルトインクも使用できる。
【0029】ノズル板3には、多数のノズル4を形成す
るとともに、共通液室8と液室6を連通するための流体
抵抗部7を形成する溝部を形成している。ここでは、イ
ンク吐出面(ノズル表面側)には撥水性皮膜を成膜して
いる。このノズル板3にはガラス基板、プラスチック
板、ステンレス或いはコバール(Fe29−Ni−17
Co)等の金属板、シリコン基板等を用いることができ
る。
るとともに、共通液室8と液室6を連通するための流体
抵抗部7を形成する溝部を形成している。ここでは、イ
ンク吐出面(ノズル表面側)には撥水性皮膜を成膜して
いる。このノズル板3にはガラス基板、プラスチック
板、ステンレス或いはコバール(Fe29−Ni−17
Co)等の金属板、シリコン基板等を用いることができ
る。
【0030】そして、流路基板1と電極基板2とはシリ
コンの直接接合で接合している。この場合、ギャップ
(振動室)16の電極パッド15a側の開口部は封止材
21で封止している。これにより、ギャップ16内に湿
気や異物が侵入して振動板10が変位しなくなったり、
空気の流通による振動板10の変位特性の変化が防止さ
れる。このとき、ギャップ(振動室)16内を不活性ガ
ス或いは乾燥空気によって置換することにより、環境変
化時の結露を防止することもでき、より高信頼性の向上
を図れる。
コンの直接接合で接合している。この場合、ギャップ
(振動室)16の電極パッド15a側の開口部は封止材
21で封止している。これにより、ギャップ16内に湿
気や異物が侵入して振動板10が変位しなくなったり、
空気の流通による振動板10の変位特性の変化が防止さ
れる。このとき、ギャップ(振動室)16内を不活性ガ
ス或いは乾燥空気によって置換することにより、環境変
化時の結露を防止することもでき、より高信頼性の向上
を図れる。
【0031】このように構成したインクジェットヘッド
の動作を簡単に説明すると、振動板10を共通電極と
し、電極15を個別電極として、振動板10と電極15
との間にドライバIC19から駆動波形を印加すること
により、振動板10と電極15との間に静電力(静電吸
引力)が発生して、振動板10が電極15側に変形変位
する。これにより、液室6の内容積が拡張されて内圧が
下がるため、流体抵抗部7を介して共通液室8から液室
6にインクが充填される。
の動作を簡単に説明すると、振動板10を共通電極と
し、電極15を個別電極として、振動板10と電極15
との間にドライバIC19から駆動波形を印加すること
により、振動板10と電極15との間に静電力(静電吸
引力)が発生して、振動板10が電極15側に変形変位
する。これにより、液室6の内容積が拡張されて内圧が
下がるため、流体抵抗部7を介して共通液室8から液室
6にインクが充填される。
【0032】次いで、電極15への電圧印加を断つと、
静電力が作用しなくなり、振動板10はそれ自身のもつ
弾性によって復元する。この動作に伴い液室6の内圧が
上昇し、ノズル4からインク滴が吐出される。再び電極
に電圧を印加すると、再び静電吸引力によって振動板1
0は電極15側に引き込まれる。したがって、振動板1
0と電極15との間に記録画像に応じて駆動電圧を印加
することで記録画像に応じてインク滴を吐出させること
ができる。
静電力が作用しなくなり、振動板10はそれ自身のもつ
弾性によって復元する。この動作に伴い液室6の内圧が
上昇し、ノズル4からインク滴が吐出される。再び電極
に電圧を印加すると、再び静電吸引力によって振動板1
0は電極15側に引き込まれる。したがって、振動板1
0と電極15との間に記録画像に応じて駆動電圧を印加
することで記録画像に応じてインク滴を吐出させること
ができる。
【0033】この場合、振動板10に対して電極15を
振動板短手方向で一部非平行状態で配置しているので、
振動板10は電極15とのギャップ長が短い側から変形
を開始し、振動板10の変形に従って電極15とのギャ
ップ長が漸次短くなり、静電吸引力はギャップ長が短く
なるほど大きくなるので、低い駆動電圧で振動板10を
変形させることができて、低電圧駆動化を図れる。
振動板短手方向で一部非平行状態で配置しているので、
振動板10は電極15とのギャップ長が短い側から変形
を開始し、振動板10の変形に従って電極15とのギャ
ップ長が漸次短くなり、静電吸引力はギャップ長が短く
なるほど大きくなるので、低い駆動電圧で振動板10を
変形させることができて、低電圧駆動化を図れる。
【0034】そして、このインクジェットヘッドにおい
ては、電極15表面の酸化膜17の表面の算術表面粗さ
Raを3.0〜10.0nmの範囲内に形成しているの
で、振動板10を酸化膜17表面に当接させる当接駆動
(非平行ギャップの場合には通常当接駆動となる。)を
行った場合でも、振動板10と酸化膜17表面(電極側
最表面)との接触面積が小さくなり、振動板10が電極
側表面に吸着、付着してアクチュエータ(振動板の変
位)が動作不能状態に陥ることが防止でき、安定した信
頼性の高い動作を行うことができる。
ては、電極15表面の酸化膜17の表面の算術表面粗さ
Raを3.0〜10.0nmの範囲内に形成しているの
で、振動板10を酸化膜17表面に当接させる当接駆動
(非平行ギャップの場合には通常当接駆動となる。)を
行った場合でも、振動板10と酸化膜17表面(電極側
最表面)との接触面積が小さくなり、振動板10が電極
側表面に吸着、付着してアクチュエータ(振動板の変
位)が動作不能状態に陥ることが防止でき、安定した信
頼性の高い動作を行うことができる。
【0035】次に、このインクジェットヘッドの製造工
程について図5乃至図8を参照して説明する。図5
(a)に示すように、支持基板(電極基板)2となる結
晶面方位(110)のシリコン基板31上に絶縁膜とな
る熱酸化膜32を厚さ2.0μm成長させ、フォトレジ
スト33をスピンコート/プリベークを行った後、個々
の開口は解像しない多数の開口がギャップ形状に対応し
た開口率分布で配置されているフォトマスク(グラデー
ションマスク)34を用いてレジスト33を露光する。
程について図5乃至図8を参照して説明する。図5
(a)に示すように、支持基板(電極基板)2となる結
晶面方位(110)のシリコン基板31上に絶縁膜とな
る熱酸化膜32を厚さ2.0μm成長させ、フォトレジ
スト33をスピンコート/プリベークを行った後、個々
の開口は解像しない多数の開口がギャップ形状に対応し
た開口率分布で配置されているフォトマスク(グラデー
ションマスク)34を用いてレジスト33を露光する。
【0036】ここでは、グラデーションマスク34の開
口率が50〜80%の範囲内としている。この開口率が
50〜80%で作製グラデーションマスク34の一例を
図7に示している。また、この開口率が50〜80%で
作製グラデーションマスク34の光透過率をシミュレー
ションにより計算した結果を図8に示している。
口率が50〜80%の範囲内としている。この開口率が
50〜80%で作製グラデーションマスク34の一例を
図7に示している。また、この開口率が50〜80%で
作製グラデーションマスク34の光透過率をシミュレー
ションにより計算した結果を図8に示している。
【0037】また、レジスト33としては、TSMR
CRB−2(商品名、粘度:50cp)を用いて、概ね
4600rpmでスピンコートすることにより、1.7μm
程度の厚さに成膜した。そして、塗布後は90℃−60
secのプリベークを行い、露光はi線ステッパー(型
式:NSR1755I7B;商品名、NA:0.54、
λ:365nm)をもって、露光量135mJ/c
m2、フォーカスオフセット量は6.0μmの条件で行
った。条件は第1の非平行傾斜部分の最もレジスト膜厚
が薄い部分で約1000Åのレジスト膜厚となるように
露光条件を設定した。
CRB−2(商品名、粘度:50cp)を用いて、概ね
4600rpmでスピンコートすることにより、1.7μm
程度の厚さに成膜した。そして、塗布後は90℃−60
secのプリベークを行い、露光はi線ステッパー(型
式:NSR1755I7B;商品名、NA:0.54、
λ:365nm)をもって、露光量135mJ/c
m2、フォーカスオフセット量は6.0μmの条件で行
った。条件は第1の非平行傾斜部分の最もレジスト膜厚
が薄い部分で約1000Åのレジスト膜厚となるように
露光条件を設定した。
【0038】上述したように開口率が50〜80%のグ
ラデーションマスク34を用いた場合、図8のシミュレ
ーション結果から解るように開口率が大きいので、光透
過率分布に大きな凹凸があり、これがレジスト33表面
にそのまま転写されることになる。
ラデーションマスク34を用いた場合、図8のシミュレ
ーション結果から解るように開口率が大きいので、光透
過率分布に大きな凹凸があり、これがレジスト33表面
にそのまま転写されることになる。
【0039】そこで、図(b)に示すように、現像処理
を行うと、前述した開口ピッチ及び露光条件では個々の
開口パターンは解像せずに、概ね平滑化された露光量分
布に対応したレジスト残膜厚分布が得られることにな
り、非平行ギャップの位置に対応して非平行ギャップに
対応して非平行部(傾斜部)35a及び平行部35bを
有する凹部35がレジスト33に形成される。しかも、
そのレジスト33の凹部35底面の表面には開口ピッチ
の間隔で凹凸が形成されている。
を行うと、前述した開口ピッチ及び露光条件では個々の
開口パターンは解像せずに、概ね平滑化された露光量分
布に対応したレジスト残膜厚分布が得られることにな
り、非平行ギャップの位置に対応して非平行ギャップに
対応して非平行部(傾斜部)35a及び平行部35bを
有する凹部35がレジスト33に形成される。しかも、
そのレジスト33の凹部35底面の表面には開口ピッチ
の間隔で凹凸が形成されている。
【0040】次いで、図6(a)に示すように、レジス
ト33及び絶縁膜32を同時にエッチングすることによ
りレジスト33の凹部35に形状が絶縁膜32に転写さ
れる。本実施例においては、CF4/O2ガス系を用い
たRIEにより、レジスト33のエッチレート約900
0Å/min、酸化膜(絶縁膜)32のエッチレート約3
000Åの条件でのエッチングを行った。
ト33及び絶縁膜32を同時にエッチングすることによ
りレジスト33の凹部35に形状が絶縁膜32に転写さ
れる。本実施例においては、CF4/O2ガス系を用い
たRIEにより、レジスト33のエッチレート約900
0Å/min、酸化膜(絶縁膜)32のエッチレート約3
000Åの条件でのエッチングを行った。
【0041】このときレジスト33の凹部35の非平行
部35aのレジストを完全にエッチングすることによ
り、レジスト形状を深さ方向に1/3に縮小したよう
な、非平行部14aと平行部14bとを有する凹部14
が酸化膜32に形成され、このとき凹部35の底面に存
在している凹凸も1/3に縮小されて酸化膜32に転写
されるので、酸化膜32の凹部14の底面にも凹凸が形
成される。このとき、凹部14の底面の算術平均粗さR
aは約3.0〜4.0nmとなった。なお、エッチング
条件を工夫してレジスト33と酸化膜32のエッチング
レート選択比を調整すればさらに大きな凹凸を酸化膜3
2に転写することも可能である。
部35aのレジストを完全にエッチングすることによ
り、レジスト形状を深さ方向に1/3に縮小したよう
な、非平行部14aと平行部14bとを有する凹部14
が酸化膜32に形成され、このとき凹部35の底面に存
在している凹凸も1/3に縮小されて酸化膜32に転写
されるので、酸化膜32の凹部14の底面にも凹凸が形
成される。このとき、凹部14の底面の算術平均粗さR
aは約3.0〜4.0nmとなった。なお、エッチング
条件を工夫してレジスト33と酸化膜32のエッチング
レート選択比を調整すればさらに大きな凹凸を酸化膜3
2に転写することも可能である。
【0042】その後、同図(b)に示すように、スパッ
タ法により電極材料を酸化膜32表面に成膜し、フォト
リソ/エッチング工程によって電極形状にパターン化し
て電極15を形成し、更に、酸化膜をPE−CVD法に
より成膜して、この酸化膜をパターニングして絶縁保護
膜である酸化膜17を形成する。ここでは、TEOS+
O2ガスを用いてシリコン酸化膜を1500Å成膜し
た。このとき、凹部14底面の凹凸が電極15及び酸化
膜17表面にも反映されるので、電極側表面17aには
表面粗さRa=3.0〜4.0nmで凹凸が形成され
る。
タ法により電極材料を酸化膜32表面に成膜し、フォト
リソ/エッチング工程によって電極形状にパターン化し
て電極15を形成し、更に、酸化膜をPE−CVD法に
より成膜して、この酸化膜をパターニングして絶縁保護
膜である酸化膜17を形成する。ここでは、TEOS+
O2ガスを用いてシリコン酸化膜を1500Å成膜し
た。このとき、凹部14底面の凹凸が電極15及び酸化
膜17表面にも反映されるので、電極側表面17aには
表面粗さRa=3.0〜4.0nmで凹凸が形成され
る。
【0043】次いで、高濃度ボロン拡散層を形成したシ
リコン基板と電極基板であるシリコン基板31とを直接
接合により900〜1000℃で接合を行い、KOH水
溶液でシリコン基板をエッチングして、液室6及び高濃
度ボロン拡散層からなる振動板10を形成した流路基板
1を得てアクチュエータを完成する。
リコン基板と電極基板であるシリコン基板31とを直接
接合により900〜1000℃で接合を行い、KOH水
溶液でシリコン基板をエッチングして、液室6及び高濃
度ボロン拡散層からなる振動板10を形成した流路基板
1を得てアクチュエータを完成する。
【0044】このように、個々の開口部が使用するフォ
トリソグラフィー条件により解像しないような複数の開
口部からなり、且つ個々の開口部の開口率が50〜80
%であるパターンを組み合わせたマスク34を用いて、
電極を設ける支持基板上にレジストを塗布した後、開口
部が解像しないように処理を行うことで所定の形状を有
するレジストを形成し、このレジストの形状を支持基板
に転写して電極を形成する底面が振動板に対して非平行
になる凹部を形成することで、簡単な製造プロセスで非
平行ギャップを有し、且つ電極側表面の表面粗さRaを
3.0〜10nmの範囲内にしたヘッドを得ることがで
きる。
トリソグラフィー条件により解像しないような複数の開
口部からなり、且つ個々の開口部の開口率が50〜80
%であるパターンを組み合わせたマスク34を用いて、
電極を設ける支持基板上にレジストを塗布した後、開口
部が解像しないように処理を行うことで所定の形状を有
するレジストを形成し、このレジストの形状を支持基板
に転写して電極を形成する底面が振動板に対して非平行
になる凹部を形成することで、簡単な製造プロセスで非
平行ギャップを有し、且つ電極側表面の表面粗さRaを
3.0〜10nmの範囲内にしたヘッドを得ることがで
きる。
【0045】そして、振動板10との接触面に適度な凹
凸を付けることで、非平行部のギャップが小さいことに
起因した、振動板10の反発力不足による電極15上の
絶縁膜17と吸着して離れなくなることを防止できる。
凸を付けることで、非平行部のギャップが小さいことに
起因した、振動板10の反発力不足による電極15上の
絶縁膜17と吸着して離れなくなることを防止できる。
【0046】次に、本発明の第2実施形態に係るインク
ジェットヘッドについて図9を参照して説明する。な
お、同図は図4と同様な同ヘッドの振動板短手方向の要
部拡大断面説明図である。このインクジェットヘッドで
は、電極15表面に形成した絶縁保護膜(酸化膜)27
表面、即ち、電極側表面27aは算術平均粗さRaが
0.1〜3.0nmになるように形成している。
ジェットヘッドについて図9を参照して説明する。な
お、同図は図4と同様な同ヘッドの振動板短手方向の要
部拡大断面説明図である。このインクジェットヘッドで
は、電極15表面に形成した絶縁保護膜(酸化膜)27
表面、即ち、電極側表面27aは算術平均粗さRaが
0.1〜3.0nmになるように形成している。
【0047】すなわち、振動板10の反発力が十分にあ
る場合は接触面の凹凸を少なくし、平坦に作り込んだ方
が電界集中による絶縁保護膜27の耐圧低下を招くこと
もなく、且つ振動板10と絶縁保護膜27の接触面積が
多くなり低電圧駆動化を図れる。
る場合は接触面の凹凸を少なくし、平坦に作り込んだ方
が電界集中による絶縁保護膜27の耐圧低下を招くこと
もなく、且つ振動板10と絶縁保護膜27の接触面積が
多くなり低電圧駆動化を図れる。
【0048】次に、このインクジェットヘッドの製造工
程について図10乃至図13を参照して説明する。図1
0(a)に示すように、支持基板(電極基板)2となる
結晶面方位(110)のシリコン基板31上に絶縁膜と
なる熱酸化膜32を厚さ2.0μm成長させ、フォトレ
ジスト33をスピンコート/プリベークを行った後、個
々の開口は解像しない多数の開口がギャップ形状に対応
した開口率分布で配置されているフォトマスク(グラデ
ーションマスク)44を用いてレジスト33を露光す
る。
程について図10乃至図13を参照して説明する。図1
0(a)に示すように、支持基板(電極基板)2となる
結晶面方位(110)のシリコン基板31上に絶縁膜と
なる熱酸化膜32を厚さ2.0μm成長させ、フォトレ
ジスト33をスピンコート/プリベークを行った後、個
々の開口は解像しない多数の開口がギャップ形状に対応
した開口率分布で配置されているフォトマスク(グラデ
ーションマスク)44を用いてレジスト33を露光す
る。
【0049】ここでは、グラデーションマスク44の開
口率が10〜40%の範囲内としている。この開口率が
10〜40%で作製グラデーションマスク44の一例を
図12に示している。また、この開口率が10〜40%
で作製グラデーションマスク44の光透過率をシミュレ
ーションにより計算した結果を図13に示している。
口率が10〜40%の範囲内としている。この開口率が
10〜40%で作製グラデーションマスク44の一例を
図12に示している。また、この開口率が10〜40%
で作製グラデーションマスク44の光透過率をシミュレ
ーションにより計算した結果を図13に示している。
【0050】また、レジスト33としては、TSMR
CRB−2(商品名、粘度:50cp)を用いて、概ね
4600rpmでスピンコートすることにより、1.7μm
程度の厚さに成膜した。そして、塗布後は90℃−60
secのプリベークを行い、露光はi線ステッパー(型
式:NSR1755I7B;商品名、NA:0.54、
λ:365nm)をもって、露光量135mJ/c
m2、フォーカスオフセット量は6.0μmの条件で行
った。条件は第1の非平行傾斜部分の最もレジスト膜厚
が薄い部分で約1000Åのレジスト膜厚となるように
露光条件を設定した。
CRB−2(商品名、粘度:50cp)を用いて、概ね
4600rpmでスピンコートすることにより、1.7μm
程度の厚さに成膜した。そして、塗布後は90℃−60
secのプリベークを行い、露光はi線ステッパー(型
式:NSR1755I7B;商品名、NA:0.54、
λ:365nm)をもって、露光量135mJ/c
m2、フォーカスオフセット量は6.0μmの条件で行
った。条件は第1の非平行傾斜部分の最もレジスト膜厚
が薄い部分で約1000Åのレジスト膜厚となるように
露光条件を設定した。
【0051】上述したように開口率が10〜40%のグ
ラデーションマスク44を用いた場合、図13のシミュ
レーション結果から分かるように開口率が小さいので、
光透過率分布は凹凸の少ない滑らかな分布となり、これ
がレジスト33表面にそのまま転写されることになっ
て、レジスト33面も滑らかな面となる。
ラデーションマスク44を用いた場合、図13のシミュ
レーション結果から分かるように開口率が小さいので、
光透過率分布は凹凸の少ない滑らかな分布となり、これ
がレジスト33表面にそのまま転写されることになっ
て、レジスト33面も滑らかな面となる。
【0052】そこで、図(b)に示すように、現像処理
を行うと、前述した開口ピッチ及び露光条件では個々の
開口パターンは解像せずに、概ね平滑化された露光量分
布に対応したレジスト残膜厚分布が得られることにな
り、非平行ギャップの位置に対応して非平行ギャップに
対応して非平行部(傾斜部)45a及び平行部45bを
有する凹部45がレジスト33に形成される。このレジ
スト33の凹部45底面は滑らかな面になる。
を行うと、前述した開口ピッチ及び露光条件では個々の
開口パターンは解像せずに、概ね平滑化された露光量分
布に対応したレジスト残膜厚分布が得られることにな
り、非平行ギャップの位置に対応して非平行ギャップに
対応して非平行部(傾斜部)45a及び平行部45bを
有する凹部45がレジスト33に形成される。このレジ
スト33の凹部45底面は滑らかな面になる。
【0053】次いで、図11(a)に示すように、レジ
スト33及び絶縁膜32を同時にエッチングすることに
よりレジスト33の凹部45に形状が絶縁膜32に転写
される。本実施例においては、CF4/O2ガス系を用
いたRIEにより、レジスト33のエッチレート約90
00Å/min、酸化膜(絶縁膜)42のエッチレート約
3000Åの条件でのエッチングを行った。
スト33及び絶縁膜32を同時にエッチングすることに
よりレジスト33の凹部45に形状が絶縁膜32に転写
される。本実施例においては、CF4/O2ガス系を用
いたRIEにより、レジスト33のエッチレート約90
00Å/min、酸化膜(絶縁膜)42のエッチレート約
3000Åの条件でのエッチングを行った。
【0054】このときレジスト33の凹部45の非平行
部45aのレジストを完全にエッチングすることによ
り、レジスト形状を深さ方向に1/3に縮小したよう
な、非平行部14aと平行部14bとを有する凹部14
が酸化膜32に形成され、このとき凹部45の底面は滑
らかな面になる。このとき、凹部14の底面の算術平均
粗さRaは約0.1〜3.0nmとなった。
部45aのレジストを完全にエッチングすることによ
り、レジスト形状を深さ方向に1/3に縮小したよう
な、非平行部14aと平行部14bとを有する凹部14
が酸化膜32に形成され、このとき凹部45の底面は滑
らかな面になる。このとき、凹部14の底面の算術平均
粗さRaは約0.1〜3.0nmとなった。
【0055】その後、同図(b)に示すように、スパッ
タ法により電極材料を酸化膜32表面に成膜し、フォト
リソ/エッチング工程によって電極形状にパターン化し
て電極15を形成し、更に、酸化膜をPE−CVD法に
より成膜して、この酸化膜をパターニングして絶縁保護
膜である酸化膜27を形成する。ここでは、TEOS+
O2ガスを用いてシリコン酸化膜を1500Å成膜し
た。このとき、凹部14底面の凹凸が電極15及び酸化
膜27表面にも反映されるので、電極側表面27aには
表面粗さRa=0.1〜3.0nmの範囲内で滑らかな
面が形成される。
タ法により電極材料を酸化膜32表面に成膜し、フォト
リソ/エッチング工程によって電極形状にパターン化し
て電極15を形成し、更に、酸化膜をPE−CVD法に
より成膜して、この酸化膜をパターニングして絶縁保護
膜である酸化膜27を形成する。ここでは、TEOS+
O2ガスを用いてシリコン酸化膜を1500Å成膜し
た。このとき、凹部14底面の凹凸が電極15及び酸化
膜27表面にも反映されるので、電極側表面27aには
表面粗さRa=0.1〜3.0nmの範囲内で滑らかな
面が形成される。
【0056】次いで、高濃度ボロン拡散層を形成したシ
リコン基板と電極基板であるシリコン基板31とを直接
接合により900〜1000℃で接合を行い、KOH水
溶液でシリコン基板をエッチングして、液室6及び高濃
度ボロン拡散層からなる振動板10を形成した流路基板
1を得てアクチュエータを完成する。
リコン基板と電極基板であるシリコン基板31とを直接
接合により900〜1000℃で接合を行い、KOH水
溶液でシリコン基板をエッチングして、液室6及び高濃
度ボロン拡散層からなる振動板10を形成した流路基板
1を得てアクチュエータを完成する。
【0057】次に、本発明の第3実施形態に係るインク
ジェットヘッドについてその製造工程とともに図14を
参照して説明する。この実施形態では、同図(a)に示
すように、シリコン基板31の絶縁膜32に凹部14を
形成し、電極15及び絶縁保護膜17を形成した後、レ
ジストを塗布してリソグラフィー法により所望のレジス
トパターニングを行うことで、絶縁保護膜17に達する
開口33aを有するレジストパターン33を形成し、こ
のレジストパターン33をマスクとしてエッチングを行
うことで、同図(b)に示すように絶縁保護膜17表面
に3.0〜10.0nm程度のエッチングを行って凹凸
17aを設ける。なお、エッチングはドライ、ウェット
のいずれでも良い。
ジェットヘッドについてその製造工程とともに図14を
参照して説明する。この実施形態では、同図(a)に示
すように、シリコン基板31の絶縁膜32に凹部14を
形成し、電極15及び絶縁保護膜17を形成した後、レ
ジストを塗布してリソグラフィー法により所望のレジス
トパターニングを行うことで、絶縁保護膜17に達する
開口33aを有するレジストパターン33を形成し、こ
のレジストパターン33をマスクとしてエッチングを行
うことで、同図(b)に示すように絶縁保護膜17表面
に3.0〜10.0nm程度のエッチングを行って凹凸
17aを設ける。なお、エッチングはドライ、ウェット
のいずれでも良い。
【0058】このようにすれば、特殊なマスクや製造方
法を用いることなく、振動板表面に凹凸を設けることが
でき、振動板の反発力不足による電極上の絶縁膜との吸
着が防止される。
法を用いることなく、振動板表面に凹凸を設けることが
でき、振動板の反発力不足による電極上の絶縁膜との吸
着が防止される。
【0059】なお、上記各実施形態においては、電極側
表面の表面粗さに本発明を適用したが、振動板側表面の
表面粗さに本発明を適用することもできる。また、本発
明は振動板を可動板とする静電型マイクロアクチュエー
タ、例えば、マイクロポンプ、マイクロスイッチ(マイ
クロリレー)、マルチ光学レンズのアクチュエータ(マ
イクロミラー)、マイクロ流量計、圧力センサなどにも
同様に適用することができる。更に、例えば、インクジ
ェットヘッド以外の液滴吐出ヘッドとして、例えば、パ
ターニング用の液体レジストを吐出する液滴吐出ヘッド
にも適用できる。
表面の表面粗さに本発明を適用したが、振動板側表面の
表面粗さに本発明を適用することもできる。また、本発
明は振動板を可動板とする静電型マイクロアクチュエー
タ、例えば、マイクロポンプ、マイクロスイッチ(マイ
クロリレー)、マルチ光学レンズのアクチュエータ(マ
イクロミラー)、マイクロ流量計、圧力センサなどにも
同様に適用することができる。更に、例えば、インクジ
ェットヘッド以外の液滴吐出ヘッドとして、例えば、パ
ターニング用の液体レジストを吐出する液滴吐出ヘッド
にも適用できる。
【0060】さらに、上記実施形態においては、本発明
を振動板変位方向とインク滴吐出方向が同じになるサイ
ドシュータ方式のインクジェットヘッドに適用したが、
振動板変位方向とインク滴吐出方向とが直交するエッジ
シュータ方式のインクジェットヘッドにも同様に適用す
ることができる。
を振動板変位方向とインク滴吐出方向が同じになるサイ
ドシュータ方式のインクジェットヘッドに適用したが、
振動板変位方向とインク滴吐出方向とが直交するエッジ
シュータ方式のインクジェットヘッドにも同様に適用す
ることができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェットヘッドによれば、非平行ギャップを有するイ
ンクジェットヘッドにおいて、電極側又は/及び振動板
の対向面側表面の算術平均粗さRaが3.0〜10.0
nmである構成としたので、振動板と電極側の接触面積
が小さくなり、反発力の小さい薄い振動板を用いた場合
でも振動板が電極側表面に吸着してしまうことを防止で
き、安定した信頼性の高いヘッドが得られる。
クジェットヘッドによれば、非平行ギャップを有するイ
ンクジェットヘッドにおいて、電極側又は/及び振動板
の対向面側表面の算術平均粗さRaが3.0〜10.0
nmである構成としたので、振動板と電極側の接触面積
が小さくなり、反発力の小さい薄い振動板を用いた場合
でも振動板が電極側表面に吸着してしまうことを防止で
き、安定した信頼性の高いヘッドが得られる。
【0062】本発明に係るインクジェットヘッドの製造
方法によれば、個々の開口部が使用するフォトリソグラ
フィー条件により解像しないような複数の開口部からな
り、且つ個々の開口部の開口率が50〜80%であるパ
ターンを組み合わせたマスクを用いるので、簡単なプロ
セスで電極側側表面の算術平均粗さRaを3.0〜1
0.0nmの範囲内に形成することができる。
方法によれば、個々の開口部が使用するフォトリソグラ
フィー条件により解像しないような複数の開口部からな
り、且つ個々の開口部の開口率が50〜80%であるパ
ターンを組み合わせたマスクを用いるので、簡単なプロ
セスで電極側側表面の算術平均粗さRaを3.0〜1
0.0nmの範囲内に形成することができる。
【0063】本発明に係るインクジェットヘッドによれ
ば、電極側又は/及び振動板の対向面側表面の算術平均
粗さRaが0.1〜3.0nmである構成としたので、
振動板と電極側表面の接触面が滑らかになって接触面積
が大きくなり、反発力の大きな振動板を用いた場合の低
電圧駆動化を図れ、信頼性の高いヘッドが得られる。
ば、電極側又は/及び振動板の対向面側表面の算術平均
粗さRaが0.1〜3.0nmである構成としたので、
振動板と電極側表面の接触面が滑らかになって接触面積
が大きくなり、反発力の大きな振動板を用いた場合の低
電圧駆動化を図れ、信頼性の高いヘッドが得られる。
【0064】本発明に係るインクジェットヘッドの製造
方法によれば、個々の開口部が使用するフォトリソグラ
フィー条件により解像しないような複数の開口部からな
り、且つ個々の開口部の開口率が10〜40%であるパ
ターンを組み合わせたマスクを使用するので、簡単なプ
ロセスで電極側表面の算術平均粗さRaを0.1〜3.
0nmに形成することができる。
方法によれば、個々の開口部が使用するフォトリソグラ
フィー条件により解像しないような複数の開口部からな
り、且つ個々の開口部の開口率が10〜40%であるパ
ターンを組み合わせたマスクを使用するので、簡単なプ
ロセスで電極側表面の算術平均粗さRaを0.1〜3.
0nmに形成することができる。
【0065】本発明に係るインクジェットヘッドは、電
極の絶縁保護膜の表面に凹凸を形成することで、振動板
と電極側の接触面積が小さくなり、反発力の小さい薄い
振動板を用いた場合でも振動板が電極側表面に吸着して
しまうことを防止でき、安定した信頼性の高いヘッドが
得られる。
極の絶縁保護膜の表面に凹凸を形成することで、振動板
と電極側の接触面積が小さくなり、反発力の小さい薄い
振動板を用いた場合でも振動板が電極側表面に吸着して
しまうことを防止でき、安定した信頼性の高いヘッドが
得られる。
【図1】本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘ
ッドの分解斜視説明図
ッドの分解斜視説明図
【図2】同ヘッドのノズル板を除いた上面説明図
【図3】同ヘッドの振動板長手方向に沿う断面説明図
【図4】同ヘッドの振動板短手方向に沿う要部拡大断面
説明図
説明図
【図5】同ヘッドのアクチュエータ部の製造工程を説明
する断面説明図
する断面説明図
【図6】図5に続く工程を説明する断面説明図
【図7】同工程で用いるグラデーションマスクの一例を
示す説明図
示す説明図
【図8】同マスクの光透過率のシュミレーション結果を
示す説明図
示す説明図
【図9】本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘ
ッドの振動板短手方向に沿う断面説明図
ッドの振動板短手方向に沿う断面説明図
【図10】同ヘッドのアクチュエータ部の製造工程を説
明する断面説明図
明する断面説明図
【図11】図5に続く工程を説明する断面説明図
【図12】同工程で用いるグラデーションマスクの一例
を示す説明図
を示す説明図
【図13】同マスクの光透過率のシュミレーション結果
を示す説明図
を示す説明図
【図14】本発明の第3実施形態に係るインクジェット
ヘッドをその製造工程とともに説明する説明図
ヘッドをその製造工程とともに説明する説明図
1…流路基板、2…電極基板、3…ノズル板、4…ノズ
ル、6…液室、7…流体抵抗部、8…共通液室、10…
振動板、15…電極、16…ギャップ、17…酸化膜、
34、44…マスク。
ル、6…液室、7…流体抵抗部、8…共通液室、10…
振動板、15…電極、16…ギャップ、17…酸化膜、
34、44…マスク。
Claims (5)
- 【請求項1】 インク滴を吐出するノズルが連通する液
室の一部の壁面を形成する振動板に対して非平行に電極
を配置し、前記振動板を静電力で変形させて前記ノズル
からインク滴を吐出させるインクジェットヘッドにおい
て、前記電極側又は/及び振動板の対向面側表面の算術
平均粗さRaが3.0〜10.0nmであることを特徴
とするインクジェットヘッド。 - 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
を製造する製造方法であって、個々の開口部が使用する
フォトリソグラフィー条件により解像しないような複数
の開口部からなり、且つ前記個々の開口部の開口率が5
0〜80%であるパターンを組み合わせたマスクを用い
て、前記電極を設ける支持基板上にレジストを塗布した
後、前記開口部が解像しないように処理を行うことで所
定の形状を有するレジストを形成し、このレジストの形
状を前記支持基板に転写して前記電極を形成する底面が
前記振動板に対して非平行になる凹部を形成することを
特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項3】 インク滴を吐出するノズルが連通する液
室の一部の壁面を形成する振動板に対して非平行に電極
を配置し、前記振動板を静電力で変形させて前記ノズル
からインク滴を吐出させるインクジェットヘッドにおい
て、前記電極側又は/及び振動板の対向面側表面の算術
平均粗さRaが0.1〜3.0nmであることを特徴と
するインクジェットヘッド。 - 【請求項4】 請求項3に記載のインクジェットヘッド
を製造する製造方法であって、個々の開口部が使用する
フォトリソグラフィー条件により解像しないような複数
の開口部からなり、且つ前記個々の開口部の開口率が1
0〜40%であるパターンを組み合わせたマスクを使用
し、前記電極を設ける支持基板上にレジストを塗布した
後、前記開口部が解像しないように処理を行うことで所
定の形状を有するレジストを形成し、このレジストの形
状を前記支持基板に転写して前記電極を形成する底面が
前記振動板に対して非平行になる凹部を形成することを
特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
において、前記電極の絶縁保護膜の表面に凹凸を形成す
ることを特徴とするインクジェットヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001060594A JP2002254641A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001060594A JP2002254641A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002254641A true JP2002254641A (ja) | 2002-09-11 |
Family
ID=18919994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001060594A Pending JP2002254641A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | インクジェットヘッド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002254641A (ja) |
-
2001
- 2001-03-05 JP JP2001060594A patent/JP2002254641A/ja active Pending
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