JP2002253953A - 超微粒子の製造装置および製造方法 - Google Patents

超微粒子の製造装置および製造方法

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JP2002253953A
JP2002253953A JP2001055752A JP2001055752A JP2002253953A JP 2002253953 A JP2002253953 A JP 2002253953A JP 2001055752 A JP2001055752 A JP 2001055752A JP 2001055752 A JP2001055752 A JP 2001055752A JP 2002253953 A JP2002253953 A JP 2002253953A
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arc
gas
plasma torch
electrode
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JP2001055752A
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Hiroomi Takinosawa
洋臣 滝野沢
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CI Kasei Co Ltd
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CI Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高生産性、低製造コスト、高エネルギー効
率、製造装置の簡素化および信頼性の向上が可能であ
り、原料の制約が少なく、不純物が少ない超微粒子の製
造装置および製造方法を提供する。 【解決手段】 作用ガスを吹き出しながら、非移行型プ
ラズマトーチ4aの中心電極22と移行型プラズマトー
チ4bの電極24とを直流電源によって通電して、V字
状プラズマアークCまたはY字状プラズマアークを形成
させ、このV字状プラズマアークCまたはY字状プラズ
マアークを超微粒子の原料となる原料体3にあて、前記
原料体3を気化させて、蒸発ガスを発生させ、該蒸発ガ
スに反応・冷却ガスを吹き付けて、前記蒸発ガスと前記
反応・冷却ガスとを反応およびまたは冷却させて超微粒
子を形成する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高生産性、低製造
コスト、高エネルギー効率、製造装置の簡素化および信
頼性の向上が可能であり、原料の制約が少なく、不純物
の少ない超微粒子の製造装置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超微粒子の製造方法として、移行
型直流プラズマアーク法、非移行型直流プラズマアーク
法、高周波プラズマ法、ハイブリッドプラズマ法などが
例示される。移行型直流プラズマアーク法については、
例えば、特許第2980980号公報で製造装置および
製造方法が開示されている。この超微粒子の製造装置
は、図4に示す一例のようなものである。この超微粒子
製造装置は、外部と隔離するためのチャンバ31と、カ
ソード32を有するプラズマトーチ33と、アノードで
ある原料体34と、プラズマトーチ33と原料体34と
の間にプラズマアークを発生させるための電源35と、
原料体34を保持、送り出す原料体保持・送り出し装置
36と、作用ガスタンク37から供給された作用ガスを
カソード32の周囲に吹き付ける作用ガス吹き付けノズ
ル38と、原料体34がプラズマアークによって蒸発し
て発生した蒸発ガスに、反応・冷却ガスタンク39から
供給された反応・冷却ガスを蒸発ガスに吹き付ける反応
・冷却ガス吹き付けノズル40と、蒸発ガスを冷却する
蒸発ガス冷却タンク41と、コレクタ42とを有する。
カソード32は非消費極であり、原料体34は消費極で
ある。また、プラズマトーチ33は原料体34の表面に
対して斜めに角度をつけて一定の距離を置いて配置され
ている。
【0003】この装置の場合、まず、アルゴン、窒素、
水素およびこれらの混合ガスからなる作用ガスを作用ガ
ス吹き付けノズル38から流出させながら、カソード3
2と原料体34とを電源35によって通電して、プラズ
マアークを発生させる。これにより、電子はカソード3
2から原料体34に移行する。このように発生したプラ
ズマアークにより、原料体34は加熱され、表面から蒸
発する。原料体34表面から蒸発した蒸発ガスは、プラ
ズマアークによってプラズマトーチ33の前方側に吹き
流される。そして、この蒸発ガス流を横切るように、酸
素、窒素、空気およびこれらの混合ガスからなる反応・
冷却ガスを、原料体34近傍に設置された反応・冷却ガ
ス吹き付けノズル40から流出する。蒸発気体流に含ま
れる金属蒸気は、反応・冷却ガスと反応して、あるいは
冷却されて、ナノサイズの金属酸化物微粒子などの超微
粒子を形成する。この超微粒子を含む気体流は蒸発ガス
冷却タンク41に移動し、冷却タンク41内のコレクタ
42によって分離される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の方法
では、カソード32と原料体34との間を通電し、プラ
ズマアークを発生させるので、原料体34に適用できる
材料は導電体に制限されていた。そのため、非導電性の
原料や粉体を、そのままの状態で蒸発(形成する超微粒
子が酸化物の場合、燃焼ということがある)させること
はできなかった。そこで、非導電性の原料や粉体を導電
性原料体として用いるためには、非金属の導電性材料
(例えば、炭素材料)などを混合、成形して原料体34
を作製する前工程が必要であった。また、導電性材料、
特に炭素材料などに含まれる不純物が超微粒子に混入す
ることがあった。このように不導体を原料として用いる
場合には、導電性材料のコストがかかるので、超微粒子
の製造コストが高かった。また、製造工程数が多くなる
ので、生産性が低かった。さらに、炭素材料含有成形原
料体の場合、与えたエネルギーのかなりの量が炭素材料
の燃焼に費やされ、エネルギーロスとなっていた。
【0005】また、移行型法のプラズマアークの高温部
の断面積は狭いが、細い原料体の入手、作製は困難であ
るため、原料体の断面積が広くなる場合があり、蒸発面
は均一には加熱されない。均一に加熱するためには、原
料体34を回転させる必要があるが、この場合、加熱溶
融後、蒸発せずにアーク高温部から離れて冷却してしま
い、原料ロスおよびエネルギーロスとなっていた。
【0006】また、移行型法の場合、正極であるプラズ
マトーチ33と負極である原料体34との距離が変わる
と電気的条件(電流値、電圧)は変動してしまい、この
変動を自動的に修正する手段においては、原料体34の
送り出し量制御の為に複雑な機構が必要であり、そのた
め、装置のコストが高かった。また、原料体34の蒸発
面に酸化物が付着、堆積した場合、導電不良となってし
まうため、製造を一旦中断し、堆積物を除去しなければ
ならず、生産性を低下させていた。
【0007】また、非移行型直流プラズマアーク法は、
図5に示すように、1本のプラズマトーチ43が中心電
極44と外周電極45とを有し、これらを通電して、プ
ラズマアークを発生させ、原料体46を溶融、蒸発させ
るので、原料体46を通電する必要はないが、プラズマ
アークの温度はプラズマトーチ43から離れるにしたが
って急速に低下するため、原料体を蒸発させるには、多
くのエネルギーを必要とし、エネルギー効率が低かっ
た。また、高周波プラズマ法は、誘導コイルの中央に作
用ガスを流してプラズマを発生させ、さらに原料を流し
て蒸発させる。コイルの中央に原料を流して、蒸発させ
るため、原料は粉末である必要がある。また、ハイブリ
ッド法は、高温、高エネルギーのプラズマを発生させる
ことができるが、原料は粉体でなければならない。
【0008】本発明は、前記事情を鑑みて行われたもの
であり、高生産性、低製造コスト、、高エネルギー効
率、製造装置の簡素化および信頼性の向上が可能であ
り、原料の制約が少なく、不純物の少ない超微粒子の製
造装置および製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の超微粒子の製造
装置は、下記(A)および(B)を具備するものであ
る。 (A)プラズマアークを発生させるための中心電極、お
よび、作用ガスを吹き出す作用ガス吹き出しノズル、お
よび、前記中心電極に近接して設けられた外周電極を具
備する非移行型プラズマトーチと、プラズマアークを発
生させるための電極、および、作用ガスを吹き出す作用
ガス吹き出しノズルを具備する移行型プラズマトーチ
と、前記中心電極および前記外周電極を接続した回路に
設けられたパイロット電源と、前記中心電極および前記
移行型プラズマトーチの電極を接続した回路に設けられ
た主電流電源と、前記非移行型プラズマトーチおよびま
たは移行型プラズマトーチを移動させる移動手段とを有
するプラズマアーク発生手段。 (B)前記プラズマアークを超微粒子の原料となる原料
体にあてることによって発生した蒸発ガスに反応・冷却
ガスを吹き付ける反応・冷却ガス吹き付けノズル。
【0010】また、本発明の超微粒子の製造装置では、
前記パイロット電源は、直流電源と、交流電源を有する
高周波アーク発生手段とを具備し、直流電圧に高周波交
流電圧を重畳させることができる。
【0011】本発明の超微粒子の製造方法は、作用ガス
を吹き出しながら、非移行型プラズマトーチの中心電極
と移行型プラズマトーチの電極とを直流電源によって通
電して、V字状プラズマアークまたはY字状プラズマア
ークを形成させ、このV字状プラズマアークまたはY字
状プラズマアークを超微粒子の原料となる原料体にあ
て、前記原料体を気化させて、蒸発ガスを発生させ、該
蒸発ガスに反応・冷却ガスを吹き付けて、前記蒸発ガス
と前記反応・冷却ガスとを反応およびまたは冷却させて
超微粒子を形成する方法である。
【0012】また、本発明の超微粒子の製造方法は、作
用ガスを吹き出しながら、非移行型プラズマトーチの中
心電極と該中心電極に近接して設けられた外周電極とを
通電し、前記非移行型プラズマトーチ先端からパイロッ
トアークを発生させ、作用ガスを吹き出しながら、移行
型プラズマトーチの電極を前記パイロットアークに接触
させ、前記中心電極と前記移行型プラズマトーチの電極
とを通電し、これらの間にプラズマアークを発生させ、
前記中心電極と前記外周電極の通電を切断すると共に、
前記非移行型プラズマトーチおよびまたは前記移行型プ
ラズマトーチを移動させて、前記プラズマアークをV字
状プラズマアークまたはY字状プラズマアークに成長さ
せ、該V字状プラズマアークまたはY字状プラズマアー
クを、超微粒子の原料となる原料体にあて、前記原料体
を気化させて、蒸発ガスを発生させ、該蒸発ガスに反応
・冷却ガスを吹き付けて、前記蒸発ガスと前記反応・冷
却ガスとを反応およびまたは冷却させて超微粒子を形成
する方法である。
【0013】また、本発明の超微粒子の製造方法では、
前記中心電極と前記外周電極との間に、直流電圧と高周
波交流電圧とを印加し重畳させて、パイロットアークを
発生させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の超微粒子製造装置の一例
を図1および図2に示す。この超微粒子製造装置は、外
部の雰囲気を遮断するチャンバ1と、プラズマトーチ4
および電源5を有するプラズマアーク発生手段6と、プ
ラズマトーチ4に供給する作用ガスが充填された作用ガ
スタンク7と、反応・冷却ガスタンク8に充填された反
応・冷却ガスを原料体3が蒸発して発生した蒸発ガスに
吹き付ける反応・冷却ガス吹き付けノズル9と、チャン
バ1と連設し、原料体3が蒸発した蒸発ガスを膨張させ
て冷却し、かつ蒸発ガスと生成した超微粒子を分離する
蒸発ガス冷却タンク10とを有するものである。この装
置において、プラズマトーチ4は、発生したプラズマア
ークの軸方向が、原料体3の蒸発面に対して斜め方向に
配置される。また、反応・冷却ガス吹き付けノズル9
は、プラズマトーチ4との間に原料体3が配置されるよ
うに設けられる。
【0015】さらに、原料体3をチャンバ1の外から保
持し、原料体3を送り出す原料体保持・送り出し装置1
2と、原料体3が蒸発している位置を検出し、その情報
を解析し、信号を原料体保持・送り出し装置12に出力
して原料体3の送り出し速度を決定する蒸発面位置検出
装置13とを有している。ここで、反応・冷却ガスと
は、原料体3が蒸発し、発生した蒸発ガスと反応する反
応ガス、およびまたは、蒸発ガスを冷却させる冷却ガス
のことをいう。例えば、金属酸化物超微粒子や金属窒化
物超微粒子を形成させる場合に、反応・冷却ガスとして
用いられる酸素や窒素は反応・冷却ガスとなり、金属超
微粒子を形成させる場合に、反応・冷却ガスとして用い
られる不活性ガスは冷却ガスとなる。
【0016】本発明の超微粒子の製造装置の特徴である
プラズマアーク発生手段6は、他のプラズマトーチの電
極との電子の移行がなくてもプラズマアークを発生する
ことができる非移行型プラズマトーチ4aと、他のプラ
ズマトーチの電極との電子の移行が起こってプラズマア
ークを発生させる移行型プラズマトーチ4bと、これら
のプラズマトーチの電極を接続する回路21aに設けら
れた主電流電源5aと、非移行型プラズマトーチ4aの
中心電極22および外周電極23を接続した回路21b
に設けられたパイロット電源5bと、移行型プラズマト
ーチ4bを移動させる移動手段25とを具備している。
非移行型プラズマトーチ4aは、プラズマアークを発生
させるための中心電極22と、作用ガスを吹き出す作用
ガス吹き出しノズル2aと、中心電極22に近接して設
けられた外周電極23とを具備している。そして、作用
ガス吹き出しノズル2aから作用ガスを吹き出しなが
ら、パイロット電源5bによって中心電極22と外周電
極23とを通電して非移行型プラズマトーチ4a先端か
らパイロットアークAを発生させる。
【0017】移行型プラズマトーチ4bは、プラズマア
ークを発生させるための電極24と、作用ガスを吹き出
す作用ガス吹き出しノズル2bとを具備している。移行
型プラズマトーチ4bは、外周電極を具備しないので、
非移行型プラズマトーチのようにパイロットアークを発
生することはできない。非移行型プラズマトーチ4aお
よび移行型プラズマトーチ4bは、図3aに示すよう
に、非移行型プラズマトーチ4aから発生するパイロッ
トアークAに移行型プラズマトーチ4bの電極24が接
触するように設置されている。また、非移行型プラズマ
トーチ4aおよび移行型プラズマトーチ4bは、先端が
ノズル状の形状を有していることが好ましい。
【0018】また、非移行型プラズマトーチ4aの中心
電極22および移行型プラズマトーチ4bの電極24は
非消費性である。これらは、例えば、タングステンを主
成分とした材料などが用いられる。また、外周電極23
も非消費性である。また、外周電極23は、中心電極2
2に近接して設けることができれば特に制限はなく、例
えば、リング状の構造を有するものが挙げられる。ま
た、パイロット電源5bは、直流電源と、交流電源を有
する高周波アーク発生手段(図示せず)とを具備し、直
流電圧に高周波交流電圧が重畳できることが好ましい。
【0019】蒸発面位置検出装置13は、原料体の蒸発
面の位置を検出し、プラズマアーク端と原料体表面との
距離を一定に保つためのものである。上述した一例で
は、蒸発面位置検出装置13は、CCDカメラを具備し
ており、CCDカメラから入力した蒸発面の画像を画像
処理システムにより解析し、信号を原料体保持・送り出
し装置12に出力し、その信号に応じて原料体保持・送
り出し装置12を作動させるものである。コレクタ11
における、超微粒子と気体とを分離する手段は特に制限
されず、例えば、フィルタなどが挙げられる。移動手段
25は、中心電極22と移行型プラズマトーチ4bの電
極24との間に形成されるプラズマアークをV字状に形
成することができれば特に制限されない。
【0020】上述した本発明の超微粒子の製造装置にあ
っては、プラズマアーク発生手段6が、中心電極22
と、作用ガスを吹き出す作用ガス吹き出しノズル2a
と、中心電極22に近接して設けられた外周電極23と
を具備する非移行型プラズマトーチ4a、および、電極
24と、作用ガスを吹き出す作用ガス吹き出しノズル2
bとを具備する移行型プラズマトーチ4b、および、中
心電極22と外周電極23とを通電するパイロット電源
5b、および、中心電極22と移行型プラズマトーチ4
bの電極24とを通電する主電流電源5aを有してい
る。これにより、非移行型プラズマトーチ4aからパイ
ロットアークAを発生させることができる。そして、図
3aに示すように、このパイロットアークAに移行型プ
ラズマトーチ4bの電極24を接触させ、中心電極22
と移行型プラズマトーチ4bの電極24とを通電して、
中心電極22と移行型プラズマトーチ4bの電極24と
の間にプラズマアークを容易に発生させることができ
る。
【0021】また、プラズマアーク発生手段6には、移
行型プラズマトーチ4bを移動させる移動手段25が設
けられているので、プラズマアークが形成した後、移行
型プラズマトーチ4bを移動させて、図3bに示すよう
に、プラズマアークをV字状に成長させ、中心電極22
と移行型プラズマトーチ4bの電極24との間で電子が
移動するV字状プラズマアークCを容易に形成させるこ
とができる。このようなV字状プラズマアークCは、そ
の中間点をプラズマトーチ間の中間電位を有する仮想電
極点と見なすことができる。そのため、原料体3に電子
を移行させる必要がなく、原料体3に非導電性のものを
用いることができる。したがって、原料体が非導電性の
場合に、従来行っていたような、炭素材料などの導電性
物質の混合の必要がなくなり、原料コストを低減でき
る。また、炭素材料の燃焼に費やされていたエネルギー
も削減することができる。また、炭素材料などに含まれ
る不純物の混入をなくすことができる。また、原料体と
しての制約が削減され、広範囲に原料を選択することが
できる。
【0022】また、原料体3に電気を流す必要がないの
で、原料体3の溶融、酸化崩壊を起こすことがない。ま
た、原料体保持・送り出し装置12に通電が不要とな
り、設備の構造が簡素化され、信頼性が向上する。ま
た、原料体保持・送り出し装置12に消耗品である保持
電極を設ける必要がなくなり、その費用を削減すること
ができる。また、電気の漏電も防ぐことができる。ま
た、非消費性の電極であるため、電気的変動が少なく、
原料体3の送り出しの自動化が容易である。
【0023】また、上述したプラズマアーク発生手段6
では、V字状プラズマアークCを形成することができ、
このV字状プラズマアークCのV字先端付近にはプラズ
マ濃度が高くなり、周囲よりも温度が高いアーク高温部
Hを形成することができる。これらのことより、アーク
高温部Hは、長さが長く、断面積も大きいので、原料体
3の蒸発量を多くすることができる。その結果、超微粒
子の生産性が向上する。
【0024】また、上述した超微粒子の製造装置にあっ
ては、反応・冷却ガス吹き付けノズル9を有するので、
蒸発ガスに反応・冷却ガスを吹き付けて、反応・冷却ガ
スが酸素や窒素の場合には、金属酸化物超微粒子や金属
窒化物超微粒子を形成させることができ、反応・冷却ガ
スが不活性ガスの場合には、金属超微粒子を製造するこ
とができる。また、その生産性もさらに向上する。ま
た、上述した超微粒子の製造装置おいては、パイロット
電源5bが、直流電源と、交流電源を有する高周波アー
ク発生手段とを具備し、直流電圧に高周波交流電圧を重
畳させ、高周波アークの誘導により、パイロットアーク
の発生をより容易にすることができる。その結果とし
て、V字状プラズマアークCのアーク高温部Hを発生さ
せることがさらに容易となる。また、非移行型プラズマ
トーチ4aおよび移行型プラズマトーチ4bは、先端が
ノズル状の形状を有していることにより、プラズマアー
ク中のプラズマ濃度をより高くすることができ、より高
温にすることができる。
【0025】なお、本発明の超微粒子の製造装置は、図
示例に限定されるものではない。上述した超微粒子の製
造装置において、移動手段25は移行型プラズマトーチ
4bのみを移動させるものであったが、移動手段25に
よって非移行型プラズマトーチ4aを移動させてもよい
し、非移行型プラズマトーチ4aおよび移行型プラズマ
トーチ4bの両方を移動させてもよい。。また、原料体
保持・送り出し装置12は、図示例ではチャンバ1の下
に設けられているが、チャンバ1の横に設けて、原料体
を保持し、横方向に送り出すようにしてもよい。また、
原料体が粉体、粒状、塊状の場合には、原料体保持・送
り出し装置12は使用できないので、その代わりに蒸発
用るつぼを用いることができる。
【0026】次に、本発明の超微粒子の製造方法の一例
について図1および図2を参照しながら説明する。ま
ず、原料体保持・送り出し装置12により超微粒子の原
料体3を保持して、チャンバ1内に原料体3をセットす
る。そして、作用ガスを作用ガス吹き出しノズル2aか
ら非移行型プラズマトーチ4a内に吹き出し、さらに非
移行型プラズマトーチ4aから作用ガスを流出させなが
ら、中心電極22と、この中心電極22先端に近接して
設けられた外周電極23とをパイロット電源5bによっ
て通電し、高周波アークの誘導によって、中心電極22
と外周電極23との間にパイロットアークAを発生させ
る。次いで、図3aに示すように、このパイロットアー
クAに移行型プラズマトーチ4bの電極24を接触させ
る。そして、非移行型プラズマトーチ4aの中心電極2
2と移行型プラズマトーチ4bの電極24とを主電流電
源5aによって通電し、高周波アークの誘導によって、
プラズマアークを発生させる。
【0027】次いで、図3bに示すように、移動手段2
5によって、移行型プラズマトーチ4bを移動させて、
プラズマアークがV字状になるように成長させるととも
に、中心電極22と外周電極23との通電を切断する。
これにより、中心電極22と移行型プラズマトーチ4b
の電極24との間にV字状プラズマアークCが形成す
る。また、プラズマガス流によってはY字状プラズマア
ークが形成する場合もある。V字状プラズマアークCの
V字先端付近は、その周囲よりも温度が高く、温度15
00℃以上のアーク高温部Hとなっている。このアーク
高温部Hを、原料体保持・送り出し装置12によってチ
ャンバ1内にセットされた原料体3にあてると、原料体
3は溶融、蒸発して、原料体3の蒸発ガスが発生する。
【0028】このようにして原料体3から発生した蒸発
ガスは、蒸発ガス冷却タンク10方向に流れていく。こ
の蒸発ガスに反応・冷却ガスを反応・冷却ガス吹き付け
ノズル9から吹き付ける。そして、蒸発ガスと反応・冷
却ガスとが反応し、または冷却されることによって、超
微粒子が形成する。この時、蒸発ガスは温度が低下する
ため、プラズマ状態でなくなる。このようにして形成さ
れた超微粒子を含む蒸発ガス流は、チャンバ1と連設し
ている蒸発ガス冷却タンク10に移動し、さらに冷却さ
れる。蒸発ガス冷却タンク10に入った超微粒子は、コ
レクタ11により蒸発ガスと分離され、蒸発ガス冷却タ
ンク10下部へと落下する。そして、蒸発ガス冷却タン
ク10下部から抜き出して回収される。
【0029】上述した本発明の超微粒子の製造方法にお
いて、原料体3には、材質に、金属などの導電性材料に
限らず、金属酸化物などの非導電性材料を用いることが
できる。これらの原料体を用いることにより、金属超微
粒子、金属酸化物超微粒子などを形成させることができ
る。また、原料体3の形状は、丸棒状、角棒状のものを
用いることができる。丸棒の場合、その直径は20〜1
00mmであることが好ましい。このような棒状の原料
体3を入手して使用してもよいし、粒状、粉状の原料に
樹脂バインダを混合し、圧縮成形後、棒状の原料体3を
作製して使用してもよい。樹脂バインダの混合比は、原
料体全体の10〜50重量%であることが好ましい。こ
れらバインダを酸素存在下でプラズマアークによって燃
焼させると、二酸化炭素および水となるので、超微粒子
およびその製造には影響を与えることはない。また、原
料体には紛状、粒状、塊状のものも用いることもでき
る。その場合には、原料体を蒸発用るつぼに充填するこ
とが好ましく、また、原料体保持・送り出し装置12は
使用しない。
【0030】また、原料体3は、蒸発して消費するの
で、蒸発面位置検出装置13を用いて、原料体の蒸発面
の位置を検出する。この検出結果に対して原料体保持・
送り出し装置12に信号を出力し、原料体保持・送り出
し装置12を作動させて原料体3を送り出し、プラズマ
アーク先端と原料体3先端との距離を一定にする。そし
て、原料体3の蒸発を持続させる。
【0031】また、本発明における作用ガスは、アルゴ
ン、窒素、水素およびこれらの混合物が好ましく用いら
れる。また、本発明における反応・冷却ガスは、酸素、
窒素、ヘリウム、空気またはこれらの混合物が好ましく
用いられる。また、反応・冷却ガスの流量、反応・冷却
ガス吹き付けノズル9の位置によって超微粒子の粒径お
よび粒径分布をコントロールすることができる。
【0032】本発明の超微粒子の製造方法にあっては、
作用ガスを流出させながら、中心電極22と外周電極2
3とをパイロット電源5bによって通電し、高周波アー
クの誘導によって、中心電極22と外周電極23との間
にパイロットアークAを発生させ、次いで、図3aに示
すように、作用ガスを吹き出しながら、このパイロット
アークAに移行型プラズマトーチ4bの電極24を接触
させ、中心電極22と移行型プラズマトーチ4bの電極
24とを主電流電源5aによって通電し、高周波アーク
の誘導によって、プラズマアークを発生させ、次いで、
図3bに示すように、移行型プラズマトーチ4bを移動
させて、プラズマアークがV字状になるように成長させ
る。これにより、中心電極22と移行型プラズマトーチ
4bの電極24との間にV字状プラズマアークCまたは
Y字状プラズマアークを容易に形成させることができ
る。
【0033】このようなV字状プラズマアークCまたは
Y字状プラズマアークは、その中間点をプラズマトーチ
間の中間電位を有する仮想電極点と見なすことができ
る。そのため、原料体に電子を移行させる必要がなく、
原料体に非導電性のものを用いることができる。また、
原料体3に電気を流す必要がないので、原料体3の溶
融、酸化崩壊を起こすことがない。また、原料体保持・
送り出し装置12に通電が不要となり、設備の構造が簡
素化され、信頼性が向上する。また、原料体保持・送り
出し装置12に消耗品である保持電極を設ける必要がな
くなり、その費用を削減することができる。また、電気
の漏電も防ぐことができる。
【0034】また、上述のように形成したV字状プラズ
マアークCまたはY字状プラズマアークは、アーク高温
部Hの長さが長く、断面積も大きい。このようなアーク
高温部Hを原料体3にあてて、蒸発させることにより、
原料体3の蒸発面積を大きくすることができ、蒸発量を
多くすることができる。また、原料を効率良く蒸発させ
ることができる。また、原料体3を全て消費することが
可能である。したがって、蒸発ガスの量を多くできるの
で、蒸発ガスを冷却することによって、超微粒子の生産
性を向上させることができる。
【0035】また、アーク高温部Hが大きいため、プラ
ズマアークの最適位置で原料体3を蒸発させることがで
きるだけでなく、蒸発位置の位置設定の自由度が大きい
ので、超微粒子の粒径をコントロールしやすい。また、
蒸発面に酸化物が付着しても、蒸発面が広いために、導
電不良になることがなく、製造を一旦停止して、堆積物
を除去するなどの作業が不要となる。また、出力効率が
優れているため、超微粒子製造に必要な消費電力を大幅
に小さくすることができる。
【0036】また、上述した超微粒子の製造方法にあっ
ては、蒸発ガスに反応・冷却ガスを吹き付けるので、反
応・冷却ガスが酸素や窒素の場合には、金属酸化物超微
粒子や金属窒化物超微粒子を形成させることができ、反
応・冷却ガスが不活性ガスの場合には、金属超微粒子を
製造することができる。また、その生産性もさらに向上
する。
【0037】上述した超微粒子の製造方法において、中
心電極22と外周電極23との間のパイロット電源5b
によって、直流電圧と高周波交流電圧とを印加し重畳さ
せ、高周波アークの誘導によって、パイロットアークA
を発生させることができる。このようにパイロットアー
クAを発生させる一例について説明する。作用ガスを作
用ガス吹き出しノズル2aから非移行型プラズマトーチ
4a内に吹き出し、さらに非移行型プラズマトーチ4a
から作用ガスを流出させながら、中心電極22と外周電
極23とをパイロット電源5bによって直流電圧を印加
し、通電する。この直流電圧に高周波アーク発生手段に
よって高周波交流電圧を重畳して、高周波アークを発生
させる。そして、高周波アークの誘導により中心電極2
2と外周電極23との間にパイロットアークAを発生さ
せる。その後、高周波アーク発生手段による高周波交流
電圧の重畳を止めて、高周波アークの発生を停止させ
る。
【0038】また、本発明における反応・冷却ガスに、
酸素、窒素、空気またはこれらの混合物を好ましく用い
ることにより、蒸発ガスと容易に反応し、または、蒸発
ガスを容易に冷却し、超微粒子を形成させることができ
る。また、原料体に不導体のものを好ましく用いること
により、原料体が非導電性の場合に、従来行っていたよ
うな、炭素材料などの導電性物質の混合の必要がなくな
り、原料コストを低減できる。また、炭素材料の燃焼に
費やされていたエネルギーも削減することができる。ま
た、炭素材料などに含まれる不純物の混入をなくすこと
ができる。これにより、パイロットアークの発生が容易
である。その結果として、V字状プラズマアークCのア
ーク高温部Hを発生させることが容易となる。
【0039】
【実施例】(実施例1)SiO2 超微粒子の製造方法 本実施例では、図1および図2に示す超微粒子製造装置
を使用した。まず、金属シリコン粗粒(粉砕品、粒度1
mm以下)と樹脂バインダを混合し、直径50mmの丸
棒状に圧縮成型して、金属シリコン粗粒を含む原料体を
作製した。この原料体を原料体保持・送り出し装置12
に取り付けた。次いで、作用ガス吹き出しノズル2aか
ら作用ガスとしてアルゴンを吹き出しながら、非移行型
プラズマトーチ4aのパイロット電源5bによって直流
電圧を印加し、中心電極22と外周電極23とを通電し
た。次いで、この直流電圧に高周波アーク発生手段によ
って高周波交流電圧を重畳することにより、高周波アー
クを発生させた。そして、高周波アークの誘導により、
中心電極22と外周電極23との間にパイロットアーク
Aを発生させた。その後、高周波アーク発生手段による
高周波交流電圧の重畳を止めて、高周波アークの発生を
停止させた。
【0040】このパイロットアークAに、作用ガス吹き
出しノズル4bからアルゴンを吹き出しながら、移行型
プラズマトーチ4bの電極24を接触させた。次いで、
中心電極22と移行型プラズマトーチ4bの電極24と
を直流電源によって通電して、これら電極間にプラズマ
アークを発生させた。なお、非移行型プラズマトーチ4
aの中心電極22が負極となり、移行型プラズマトーチ
4bの電極24が正極となるように直流電源を通電し
た。次いで、パイロット電源5bの通電を切断し、移動
手段25によって移行型プラズマアーク4bを移動さ
せ、プラズマアークを成長させて、V字状プラズマアー
クを形成させた。また、このV字状プラズマアークCの
V字先端付近には、アーク高温部Hが形成した。
【0041】このアーク高温部Hを含むプラズマアーク
を原料体の丸棒の先端部にあてて、原料体を蒸発させ
た。原料体の先端は消費していくが、原料体の蒸発を最
適に持続させるために、蒸発面位置検出装置13を設け
て、プラズマアーク先端と原料体先端との距離を一定に
保った。この蒸発面位置検出装置13は、CCDカメラ
を具備しており、CCDカメラから入力した画像を画像
処理システムにより解析し、信号を原料体保持・送り出
し装置12に出力し、その信号に応じて原料体保持・送
り出し装置12を作動させ、距離を一定に保った。
【0042】原料体から発生したシリコン蒸気は、プラ
ズマアークのガス圧によって、プラズマアークの前方に
流れた。このシリコン蒸気を横切るように、反応・冷却
ガス吹き付けノズル9から酸素ガスを吹き付け、シリコ
ン蒸気を急速に酸化させて、SiO2 超微粒子を形成さ
せた。形成したSiO2 超微粒子および酸化された蒸発
ガスは、蒸発ガス冷却タンク10に移動し、冷却された
後に、コレクタ11によってSiO2 超微粒子と気体と
に分離した。分離したSiO2 超微粒子を蒸発ガス冷却
タンク10下部に設置された捕集容器に捕集した。
【0043】本実施例では、常時、電流値およびアーク
形状が安定した運転をすることができた上に、原料の歩
留まりは著しく向上した。本実施例における単位時間当
たりの生産性は、従来の移行型法に比べて、2〜10倍
程度であった。それにもかかわらず、単位時間当たりの
ガス流量は生産性に比例して上げる必要はなく、ガス、
電気のコストは大幅に低下した。本実施例の方法では、
アーク高温部の断面を同じ電力量で比較した場合、従来
の移行型法に比べ、本実施例でのアーク高温部は直径で
約1.5倍、断面積で約2倍であった。そのため、原料
体断面で蒸発面積が増したため、エネルギーロスは著し
く減少した。また、本実施例の方法は、超微粒子の純度
も向上し、純度を99.995重量%にすることができ
た。
【0044】(実施例2)シリコン単結晶粉砕品を使っ
た超微粒子の製造方法 まず、シリコン単結晶を粉砕して、一辺が約10mmの
粒状の原料とした。蒸発用るつぼをアーク高温部Hが当
たる位置に設置した。なお、この蒸発用るつぼは、直径
が100mmの半球であり、外側に水冷却をするための
ジャケットが設けられている。また、蒸発用るつぼの材
質は銅製で、表面には不純物対策としてジルコニアが溶
射されている。
【0045】蒸発用るつぼにシリコン単結晶粉砕品を投
入した後、実施例1と同様にして、中心電極22と移行
型プラズマトーチ4bの電極24との間にV字状プラズ
マアークCを形成させた。このV字状プラズマアークC
のV字先端付近のアーク高温部Hを、蒸発用るつぼ中の
シリコン単結晶粉砕品にあて、蒸発させた。原料体から
発生したシリコン蒸気は、プラズマアークのガス圧によ
って、プラズマアークの前方に流れた。このシリコン蒸
気を横切るように、反応・冷却ガス吹き付けノズル9か
ら酸素ガスを吹き付け、シリコン蒸気を急速に酸化させ
て、SiO2 超微粒子を形成させた。形成したSiO2
超微粒子および酸化された蒸発ガスは蒸発ガス冷却タン
ク10に移動し、冷却された後に、コレクタ11により
SiO2 超微粒子と気体とに分離した。分離したSiO
2 超微粒子を蒸発ガス冷却タンク10下部に設置した捕
集容器に捕集した。
【0046】(実施例3)金属ビスマス粒の直接蒸発に
よる超微粒子の製造方法 原料として粒径が5mmの金属ビスマス粒を使用した。
これを実施例2と同様のるつぼに金属ビスマス粒を投入
した後、実施例1と同様にして、中心電極22と移行型
プラズマトーチ4bの電極24との間にV字状プラズマ
アークCを形成させた。このV字状プラズマアークCの
V字先端付近のアーク高温部Hを、蒸発用るつぼ中のビ
スマス単結晶粉砕品にあて、蒸発させた。
【0047】原料体から発生したビスマス蒸気は、プラ
ズマアークのガス圧によって、プラズマアークの前方に
流れた。このビスマス蒸気を横切るように、反応・冷却
ガス吹き付けノズル9から酸素ガスを吹き付け、ビスマ
ス蒸気を急速に酸化させて、Bi23超微粒子を形成さ
せた。形成したBi23超微粒子および酸化された蒸発
ガスは蒸発ガス冷却タンク10に移動し、冷却された後
に、コレクタ11によりBi23超微粒子と気体とに分
離した。分離したBi23超微粒子を蒸発ガス冷却タン
ク10下部に設置された捕集容器に捕集した。
【0048】従来の移行型法では、蒸発用るつぼ中の溶
融した金属ビスマスの上に、既に蒸発、酸化した粉体が
落下して非導電性の膜を形成していた。そのため、導電
不良となり、しばしば運転を停止して酸化物膜を除去す
る必要があったが、本実施例ではそのような必要がな
く、連続運転が可能であった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、原料体に通電不要であ
り、導電性材料を混合する必要がなくなり、原料体の制
約が少なく、不純物の少ない超微粒子を、高エネルギー
効率かつ低コストで製造することができる。また、製造
装置の簡素化および信頼性を向上させることができる。
また、アーク高温部が大きくなるので、生産性を高くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の超微粒子の製造装置の一例を示す上
面図である。
【図2】 本発明の超微粒子の製造装置の一例を示す側
面図である。
【図3】 本発明の超微粒子の製造装置におけるパイロ
ットアークに移行型プラズマトーチの電極が接触した状
態を示す模式図である。
【図4】 従来の超微粒子の製造方法における移行型直
流プラズマアーク法で用いられる超微粒子の製造装置の
一例を示す側面図である。
【図5】 従来の超微粒子の製造方法における非移行型
直流プラズマアーク法で用いられる超微粒子の製造装置
の一例を説明する図である。
【符号の説明】
2a,2b 作用ガス吹き出しノズル 3 原料体 4a 非移行型プラズマトーチ 4b 移行型プラズマトーチ 5a 主電流電源 5b パイロット電源 6 プラズマアーク発生手段 9 反応・冷却ガス吹き付けノズル 10 蒸発ガス冷却タンク 22 中心電極 23 外周電極 24 電極 25 移動手段 A パイロットアーク C V字状プラズマアーク H アーク高温部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)および(B)を具備すること
    を特徴とする超微粒子の製造装置。 (A)プラズマアークを発生させるための中心電極、お
    よび、作用ガスを吹き出す作用ガス吹き出しノズル、お
    よび、前記中心電極に近接して設けられた外周電極を具
    備する非移行型プラズマトーチと、 プラズマアークを発生させるための電極、および、作用
    ガスを吹き出す作用ガス吹き出しノズルを具備する移行
    型プラズマトーチと、 前記中心電極および前記外周電極を接続した回路に設け
    られたパイロット電源と、 前記中心電極および前記移行型プラズマトーチの電極を
    接続した回路に設けられた主電流電源と、 前記非移行型プラズマトーチおよびまたは移行型プラズ
    マトーチを移動させる移動手段とを有するプラズマアー
    ク発生手段。 (B)前記プラズマアークを超微粒子の原料となる原料
    体にあてることによって発生した蒸発ガスに反応・冷却
    ガスを吹き付ける反応・冷却ガス吹き付けノズル。
  2. 【請求項2】 前記パイロット電源は、直流電源と、交
    流電源を有する高周波アーク発生手段とを具備し、直流
    電圧に高周波交流電圧を重畳させることを特徴とする請
    求項1に記載の超微粒子の製造装置。
  3. 【請求項3】 作用ガスを吹き出しながら、非移行型プ
    ラズマトーチの中心電極と移行型プラズマトーチの電極
    とを直流電源によって通電して、V字状プラズマアーク
    またはY字状プラズマアークを形成させ、このV字状プ
    ラズマアークまたはY字状プラズマアークを超微粒子の
    原料となる原料体にあて、前記原料体を気化させて、蒸
    発ガスを発生させ、該蒸発ガスに反応・冷却ガスを吹き
    付けて、前記蒸発ガスと前記反応・冷却ガスとを反応お
    よびまたは冷却させて超微粒子を形成することを特徴と
    する超微粒子の製造方法。
  4. 【請求項4】 作用ガスを吹き出しながら、非移行型プ
    ラズマトーチの中心電極と該中心電極に近接して設けら
    れた外周電極とを通電して、前記非移行型プラズマトー
    チ先端からパイロットアークを発生させ、 作用ガスを吹き出しながら、移行型プラズマトーチの電
    極を前記パイロットアークに接触させ、前記中心電極と
    前記移行型プラズマトーチの電極とを通電して、これら
    の間にプラズマアークを発生させ、 前記中心電極と前記外周電極の通電を切断すると共に、
    前記非移行型プラズマトーチおよびまたは前記移行型プ
    ラズマトーチを移動させて、前記プラズマアークをV字
    状プラズマアークまたはY字状プラズマアークに成長さ
    せ、 該V字状プラズマアークまたはY字状プラズマアーク
    を、超微粒子の原料となる原料体にあて、前記原料体を
    気化させて、蒸発ガスを発生させ、該蒸発ガスに反応・
    冷却ガスを吹き付けて、前記蒸発ガスと前記反応・冷却
    ガスとを反応およびまたは冷却させて超微粒子を形成す
    ることを特徴とする超微粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記中心電極と前記外周電極との間に、
    直流電圧と高周波交流電圧とを印加し重畳させて、パイ
    ロットアークを発生させることを特徴とする請求項4に
    記載の超微粒子の製造方法。
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