JP2002252150A - 電子部品とその製造方法 - Google Patents
電子部品とその製造方法Info
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- JP2002252150A JP2002252150A JP2001046999A JP2001046999A JP2002252150A JP 2002252150 A JP2002252150 A JP 2002252150A JP 2001046999 A JP2001046999 A JP 2001046999A JP 2001046999 A JP2001046999 A JP 2001046999A JP 2002252150 A JP2002252150 A JP 2002252150A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 2以上の電極が無機フィラーを含有する外装
樹脂により絶縁されている電子部品(例えばコンデン
サ、抵抗)における、高湿度下のマイグレーション発生
を防止し、電気特性の変動を抑制する。 【解決手段】 外装樹脂表面に露出している無機フィラ
ーの表面に撥水膜を形成する。この撥水膜は、例えば、
シランカップリング剤を有機溶媒で希釈した処理液を用
いることにより形成できる。
樹脂により絶縁されている電子部品(例えばコンデン
サ、抵抗)における、高湿度下のマイグレーション発生
を防止し、電気特性の変動を抑制する。 【解決手段】 外装樹脂表面に露出している無機フィラ
ーの表面に撥水膜を形成する。この撥水膜は、例えば、
シランカップリング剤を有機溶媒で希釈した処理液を用
いることにより形成できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機フィラーを含
有する外装樹脂が用いられた電子部品(例えばコンデン
サ、抵抗)とその製造方法に関するものである。
有する外装樹脂が用いられた電子部品(例えばコンデン
サ、抵抗)とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化および面実
装技術の進展に伴い、電子部品のチップ化、アレイ化が
急速に進展している。電子部品の端子電極間距離の狭ピ
ッチ化は、絶縁部分にかかる電界を大きくし、高湿度下
におけるマイグレーションを発生しやすい状況にしてい
る。マイグレーションとは、銀、銅などの金属が電気化
学的反応によって狭い絶縁体間隙を移動するもので、絶
縁不良を引き起こす信頼性上の故障モードである。マイ
グレーションが発生すると、端子電極間の絶縁が劣化
し、電子部品の電気特性も大きく変動する。従来、この
マイグレーションを防止するために、端子電極間の素子
部分に樹脂を原料とした保護膜を形成したり、端子電極
間の素子部分を樹脂でモールドしたりして端子電極間の
絶縁の確保が試みられてきた。
装技術の進展に伴い、電子部品のチップ化、アレイ化が
急速に進展している。電子部品の端子電極間距離の狭ピ
ッチ化は、絶縁部分にかかる電界を大きくし、高湿度下
におけるマイグレーションを発生しやすい状況にしてい
る。マイグレーションとは、銀、銅などの金属が電気化
学的反応によって狭い絶縁体間隙を移動するもので、絶
縁不良を引き起こす信頼性上の故障モードである。マイ
グレーションが発生すると、端子電極間の絶縁が劣化
し、電子部品の電気特性も大きく変動する。従来、この
マイグレーションを防止するために、端子電極間の素子
部分に樹脂を原料とした保護膜を形成したり、端子電極
間の素子部分を樹脂でモールドしたりして端子電極間の
絶縁の確保が試みられてきた。
【0003】一般に、端子電極間の絶縁を確保する外装
樹脂には、無機フィラーが添加されている。無機フィラ
ーを添加することによって、外装樹脂と被モールド体と
の熱膨張係数のミスマッチングを緩和することが可能と
なるからである。
樹脂には、無機フィラーが添加されている。無機フィラ
ーを添加することによって、外装樹脂と被モールド体と
の熱膨張係数のミスマッチングを緩和することが可能と
なるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、無機フィラー
が外装樹脂表面に露出している場合、親水性の無機フィ
ラーの表面には、空気中の水分が吸着する。そして、湿
度が高くなると、水分の吸着量が増大し、端子電極間を
結ぶ水パスが形成されやすくなる。水パスが形成される
と、端子電極間が外装樹脂の表面を介して導通し、この
状態で端子電極間に電圧が印加されると、マイグレーシ
ョンが発生する。そこで、本発明は、無機フィラーを含
有する外装樹脂を用いた電子部品におけるマイグレーシ
ョンの抑制を目的とする。
が外装樹脂表面に露出している場合、親水性の無機フィ
ラーの表面には、空気中の水分が吸着する。そして、湿
度が高くなると、水分の吸着量が増大し、端子電極間を
結ぶ水パスが形成されやすくなる。水パスが形成される
と、端子電極間が外装樹脂の表面を介して導通し、この
状態で端子電極間に電圧が印加されると、マイグレーシ
ョンが発生する。そこで、本発明は、無機フィラーを含
有する外装樹脂を用いた電子部品におけるマイグレーシ
ョンの抑制を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電子部品は、無機フィラーを含有する外装
樹脂および前記外装樹脂の表面に露出した2以上の電極
を備えた電子部品において、前記外装樹脂の表面から露
出した前記無機フィラーの表面に撥水膜が形成されてい
ることを特徴とする。本発明の電子部品によれば、高湿
度下に放置しても外装樹脂表面に露出する無機フィラー
上への水分の吸着が抑制されるから、端子電極間の水パ
スの形成、ひいてはマイグレーションの発生を防止でき
る。
に、本発明の電子部品は、無機フィラーを含有する外装
樹脂および前記外装樹脂の表面に露出した2以上の電極
を備えた電子部品において、前記外装樹脂の表面から露
出した前記無機フィラーの表面に撥水膜が形成されてい
ることを特徴とする。本発明の電子部品によれば、高湿
度下に放置しても外装樹脂表面に露出する無機フィラー
上への水分の吸着が抑制されるから、端子電極間の水パ
スの形成、ひいてはマイグレーションの発生を防止でき
る。
【0006】本発明の電子部品では、外装樹脂に埋没し
た無機フィラーの表面にも撥水膜が形成されていてもよ
い。また、撥水膜は、アルキル基などの撥水基を含むも
のが好適であるが、パーフルオロアルキル基を含有する
ものが特に好ましい。
た無機フィラーの表面にも撥水膜が形成されていてもよ
い。また、撥水膜は、アルキル基などの撥水基を含むも
のが好適であるが、パーフルオロアルキル基を含有する
ものが特に好ましい。
【0007】本発明の電子部品の第1の製造方法は、無
機フィラーを含有する外装樹脂および前記外装樹脂の表
面に露出した2以上の電極を備えた電子部品と、カップ
リング剤を有機溶媒で希釈した処理液とを準備し、前記
外装樹脂の表面に前記処理液を接触させる工程と、前記
電子部品を熱処理することにより、少なくとも前記外装
樹脂の表面から露出した前記無機フィラーの表面に、前
記カップリング剤が脱分子反応により化学吸着してなる
撥水膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
機フィラーを含有する外装樹脂および前記外装樹脂の表
面に露出した2以上の電極を備えた電子部品と、カップ
リング剤を有機溶媒で希釈した処理液とを準備し、前記
外装樹脂の表面に前記処理液を接触させる工程と、前記
電子部品を熱処理することにより、少なくとも前記外装
樹脂の表面から露出した前記無機フィラーの表面に、前
記カップリング剤が脱分子反応により化学吸着してなる
撥水膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】また、本発明の電子部品の第2の製造方法
は、無機フィラーの表面に、カップリング剤を有機溶媒
で希釈した処理液を接触させる工程と、前記無機フィラ
ーを熱処理することにより、前記無機フィラーの表面
に、前記カップリング剤が脱分子反応により化学吸着し
てなる撥水膜を形成する工程と、前記撥水膜が形成され
た無機フィラーを含有する樹脂を用いて、少なくとも2
以上の電極が表面に露出するように電子部品を外装する
工程と、を含むことを特徴とする。
は、無機フィラーの表面に、カップリング剤を有機溶媒
で希釈した処理液を接触させる工程と、前記無機フィラ
ーを熱処理することにより、前記無機フィラーの表面
に、前記カップリング剤が脱分子反応により化学吸着し
てなる撥水膜を形成する工程と、前記撥水膜が形成され
た無機フィラーを含有する樹脂を用いて、少なくとも2
以上の電極が表面に露出するように電子部品を外装する
工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】本発明の製造方法によれば、カップリング
剤を有機溶媒で希釈した処理液を用いることにより、親
水性の無機フィラーの表面に、効率よく撥水膜を形成で
きる。
剤を有機溶媒で希釈した処理液を用いることにより、親
水性の無機フィラーの表面に、効率よく撥水膜を形成で
きる。
【0010】本発明の製造方法では、カップリング剤が
パーフルオロアルキル基を含有することが好ましく、例
えば下記式(1)により示されるものを用いるとよい。
パーフルオロアルキル基を含有することが好ましく、例
えば下記式(1)により示されるものを用いるとよい。
【0011】 CaF2a+1−CbH2b−Si−(OCcH2c+1)3 (1) ただし、a〜cはそれぞれ下記範囲の整数である。 1≦a≦15、0≦b≦10、1≦c≦5
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
の電子部品の一形態における外装樹脂の表面近傍を示す
断面図である。外装樹脂14には、無機フィラー12,
13が混合されており、一部の無機フィラー12は樹脂
表面から露出している。無機フィラー12の露出表面に
は、撥水膜11が形成されている。この撥水膜11は、
例えば、シランカップリング剤から形成できる。
について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
の電子部品の一形態における外装樹脂の表面近傍を示す
断面図である。外装樹脂14には、無機フィラー12,
13が混合されており、一部の無機フィラー12は樹脂
表面から露出している。無機フィラー12の露出表面に
は、撥水膜11が形成されている。この撥水膜11は、
例えば、シランカップリング剤から形成できる。
【0013】撥水膜11の具体的な成膜方法を以下に例
示する。まず、例えば式(2)により示されるシランカ
ップリング剤を、有機溶媒、例えばアルコール系溶媒を
用いて希釈した撥水処理液を調製する。
示する。まず、例えば式(2)により示されるシランカ
ップリング剤を、有機溶媒、例えばアルコール系溶媒を
用いて希釈した撥水処理液を調製する。
【0014】 C8F17−C2H4−Si−(OC2H5)3 (2)
【0015】次に、この撥水処理液に、樹脂で外装した
電子部品を浸漬する。所定時間経過後、電子部品を引き
上げ、さらに加熱して、シランカップリング剤の縮合反
応(脱水縮合)を促進させる。この反応は、親水性の表
面で進行するため、上記シランカップリング剤に由来す
る疎水基は、無機フィラー12の表面に固定される。こ
うして、図示したように、シランカップリング剤の脱分
子反応により、撥水膜11が、露出した無機フィラーの
表面に形成される。この撥水膜は、化学吸着により形成
された単分子相当の膜となる。
電子部品を浸漬する。所定時間経過後、電子部品を引き
上げ、さらに加熱して、シランカップリング剤の縮合反
応(脱水縮合)を促進させる。この反応は、親水性の表
面で進行するため、上記シランカップリング剤に由来す
る疎水基は、無機フィラー12の表面に固定される。こ
うして、図示したように、シランカップリング剤の脱分
子反応により、撥水膜11が、露出した無機フィラーの
表面に形成される。この撥水膜は、化学吸着により形成
された単分子相当の膜となる。
【0016】図2は、本発明の電子部品の別の一形態に
おける外装樹脂の表面近傍を示す断面図である。外装樹
脂24には、無機フィラー22,23が混合されてお
り、一部の無機フィラー22は樹脂表面から露出してい
る。ここでは、露出した無機フィラー22とともに、樹
脂内部に埋没している無機フィラー23の表面にも、撥
水膜21が形成されている。
おける外装樹脂の表面近傍を示す断面図である。外装樹
脂24には、無機フィラー22,23が混合されてお
り、一部の無機フィラー22は樹脂表面から露出してい
る。ここでは、露出した無機フィラー22とともに、樹
脂内部に埋没している無機フィラー23の表面にも、撥
水膜21が形成されている。
【0017】この撥水膜21も、例えば、シランカップ
リング剤を含む撥水処理液から形成すればよい。ただ
し、この形態では、樹脂に混入する前に、予め、無機フ
ィラーの表面を撥水処理液に接触させておく必要があ
る。この処理は、例えば、上記と同様にして形成した撥
水処理液に、無機フィラーを浸漬し、所定時間経過後、
無機フィラーを引き上げ、さらに加熱することによって
行うことができる。こうして、無機フィラー表面全体に
撥水膜を形成できる。
リング剤を含む撥水処理液から形成すればよい。ただ
し、この形態では、樹脂に混入する前に、予め、無機フ
ィラーの表面を撥水処理液に接触させておく必要があ
る。この処理は、例えば、上記と同様にして形成した撥
水処理液に、無機フィラーを浸漬し、所定時間経過後、
無機フィラーを引き上げ、さらに加熱することによって
行うことができる。こうして、無機フィラー表面全体に
撥水膜を形成できる。
【0018】図1、図2いずれの形態においても、少な
くとも、外装樹脂から露出した無機フィラー表面には、
撥水膜が存在するため、この電子部品では、湿度が高い
雰囲気中で使用されても、図外の端子電極間に存在する
外装樹脂表面における水パスの形成が防止できる。
くとも、外装樹脂から露出した無機フィラー表面には、
撥水膜が存在するため、この電子部品では、湿度が高い
雰囲気中で使用されても、図外の端子電極間に存在する
外装樹脂表面における水パスの形成が防止できる。
【0019】用いるカップリング剤、有機溶媒は、本発
明の目的が達成される限り、特に限定されない。有機溶
媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノールのようなアルコール系溶媒、トルエン、ベン
ゼンのような芳香族炭化水素系溶媒などを用いることが
できる。
明の目的が達成される限り、特に限定されない。有機溶
媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノールのようなアルコール系溶媒、トルエン、ベン
ゼンのような芳香族炭化水素系溶媒などを用いることが
できる。
【0020】上記では、電子部品(または無機フィラ
ー)を撥水処理液に浸漬したが、これに代えて、撥水処
理液を、電子部品(または無機フィラー)の表面に塗
布、噴霧などして接触させてもよい。撥水処理液におけ
るカップリング剤の濃度は、溶媒、カップリング剤の種
類、接触方法などにより適宜調整すればよいが、上記に
例示した方法では、0.1〜10重量%程度が好適であ
る。撥水膜を形成するために電子部品を加熱する場合
は、通常、150〜250℃程度で加熱すればよいが、
加熱温度は、用いる電子部品の耐熱温度を考慮して適宜
定めることが好ましく、かかる観点からは、200℃以
下がより好ましい。加熱時間は、加熱温度にもよるが、
10〜60分間程度とすればよい。
ー)を撥水処理液に浸漬したが、これに代えて、撥水処
理液を、電子部品(または無機フィラー)の表面に塗
布、噴霧などして接触させてもよい。撥水処理液におけ
るカップリング剤の濃度は、溶媒、カップリング剤の種
類、接触方法などにより適宜調整すればよいが、上記に
例示した方法では、0.1〜10重量%程度が好適であ
る。撥水膜を形成するために電子部品を加熱する場合
は、通常、150〜250℃程度で加熱すればよいが、
加熱温度は、用いる電子部品の耐熱温度を考慮して適宜
定めることが好ましく、かかる観点からは、200℃以
下がより好ましい。加熱時間は、加熱温度にもよるが、
10〜60分間程度とすればよい。
【0021】用いる無機フィラー、外装樹脂には、従来
から用いられてきた材料を適用すればよく、特に制限さ
れない。無機フィラーには、シリカ、アルミナなどの酸
化物フィラーが多用される。ガラス粉、クレイ、カオリ
ン、ウォラストナイト、タルク、マイカなどを用いても
よい。外装樹脂としては、一般に、エポキシ樹脂などが
使用される。無機フィラーは、全重量に対して60〜9
5重量%の範囲で含有させるとよい。
から用いられてきた材料を適用すればよく、特に制限さ
れない。無機フィラーには、シリカ、アルミナなどの酸
化物フィラーが多用される。ガラス粉、クレイ、カオリ
ン、ウォラストナイト、タルク、マイカなどを用いても
よい。外装樹脂としては、一般に、エポキシ樹脂などが
使用される。無機フィラーは、全重量に対して60〜9
5重量%の範囲で含有させるとよい。
【0022】以下、チップ形アルミ固体電解コンデンサ
と、チップ抵抗器を例にとって、本発明についてさらに
説明する。ただし、本発明は、複数の端子電極間を外装
樹脂が絶縁しているすべての電子部品に適用できる。
と、チップ抵抗器を例にとって、本発明についてさらに
説明する。ただし、本発明は、複数の端子電極間を外装
樹脂が絶縁しているすべての電子部品に適用できる。
【0023】図3および図4は、それぞれ、チップ形ア
ルミ固体電解コンデンサのコンデンサ素子の外観および
断面を示したものである。このコンデンサ素子31は、
弁作用金属であるアルミニウムからなる電極箔32の表
面を公知の方法で電解エッチングして表面を粗面化し、
アジピン酸アンモニウムなどの水溶液中で電圧を印加し
て誘電体である酸化アルミニウムの陽極酸化皮膜33を
形成し、さらに、陽極酸化皮膜33上に固体電解質層3
4、カーボンペイント層35、銀ペイント層36の三層
構造よりなる陰極導電層を形成したものである。
ルミ固体電解コンデンサのコンデンサ素子の外観および
断面を示したものである。このコンデンサ素子31は、
弁作用金属であるアルミニウムからなる電極箔32の表
面を公知の方法で電解エッチングして表面を粗面化し、
アジピン酸アンモニウムなどの水溶液中で電圧を印加し
て誘電体である酸化アルミニウムの陽極酸化皮膜33を
形成し、さらに、陽極酸化皮膜33上に固体電解質層3
4、カーボンペイント層35、銀ペイント層36の三層
構造よりなる陰極導電層を形成したものである。
【0024】コンデンサ素子31は、図5に示すよう
に、積層し、導電性接着剤42で互いに接着し、例えば
4枚一組として、金属コム43に電気的接続をとって、
コンデンサ素子積層体41とする。次に、図6に示すよ
うに、コンデンサ素子積層体41の陰極導電層未形成端
面側を陽極側リード53に、陰極導電層形成端面側を陰
極側リード52にそれぞれ接続して、コンデンサ素子中
間体51を得る。さらに、図7に示すように、陽極側リ
ード53と陰極側リード52の一部がそれぞれ外部に導
出されるように、コンデンサ素子中間体51を無機フィ
ラー含有エポキシ樹脂よりなる外装樹脂64でモールド
して外装形成を行う。引き続き、陽極側リード53と陰
極側リード52とを端子加工し、それぞれ、陽極側端子
電極63と陰極側端子電極62を作製する。最後に、エ
ージング処理を行ってチップ形アルミ固体電解コンデン
サ61を得る。こうして得たチップ形アルミ固体電解コ
ンデンサの外観を図8に示す。このコンデンサでは、陰
極、陽極両端子電極62、63を無機フィラーを含有す
る外装樹脂64が絶縁している。
に、積層し、導電性接着剤42で互いに接着し、例えば
4枚一組として、金属コム43に電気的接続をとって、
コンデンサ素子積層体41とする。次に、図6に示すよ
うに、コンデンサ素子積層体41の陰極導電層未形成端
面側を陽極側リード53に、陰極導電層形成端面側を陰
極側リード52にそれぞれ接続して、コンデンサ素子中
間体51を得る。さらに、図7に示すように、陽極側リ
ード53と陰極側リード52の一部がそれぞれ外部に導
出されるように、コンデンサ素子中間体51を無機フィ
ラー含有エポキシ樹脂よりなる外装樹脂64でモールド
して外装形成を行う。引き続き、陽極側リード53と陰
極側リード52とを端子加工し、それぞれ、陽極側端子
電極63と陰極側端子電極62を作製する。最後に、エ
ージング処理を行ってチップ形アルミ固体電解コンデン
サ61を得る。こうして得たチップ形アルミ固体電解コ
ンデンサの外観を図8に示す。このコンデンサでは、陰
極、陽極両端子電極62、63を無機フィラーを含有す
る外装樹脂64が絶縁している。
【0025】図10は、チップ抵抗器の外観を示したも
のである。このチップ抵抗器は、セラミック基板71の
対向する端面を覆うように一対の外部電極72,73が
配置され、さらに基板一表面の電極間に、抵抗体(図示
外)とこれを覆う保護膜74が配置されたものである。
このチップでは、一対の外部電極間を無機フィラーを含
有する保護膜74が絶縁している。同様に、図11は、
多連チップ抵抗器の外観を示したものである。この多連
チップ抵抗器は、セラミック基板81の対向する端面を
覆うように四対の外部電極82a〜82d,83a〜8
3dが配置され、さらに基板一表面の電極間に、各一対
の電極間に配置された抵抗体(図示外)とこれを覆う保
護膜84が配置されたものである。このチップにおいて
も、一対の外部電極間を無機フィラーを含有する保護膜
84が絶縁している。
のである。このチップ抵抗器は、セラミック基板71の
対向する端面を覆うように一対の外部電極72,73が
配置され、さらに基板一表面の電極間に、抵抗体(図示
外)とこれを覆う保護膜74が配置されたものである。
このチップでは、一対の外部電極間を無機フィラーを含
有する保護膜74が絶縁している。同様に、図11は、
多連チップ抵抗器の外観を示したものである。この多連
チップ抵抗器は、セラミック基板81の対向する端面を
覆うように四対の外部電極82a〜82d,83a〜8
3dが配置され、さらに基板一表面の電極間に、各一対
の電極間に配置された抵抗体(図示外)とこれを覆う保
護膜84が配置されたものである。このチップにおいて
も、一対の外部電極間を無機フィラーを含有する保護膜
84が絶縁している。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
【0027】(実施例1)コンデンサ素体の影響を排除
するために、内部にコンデンサ素子を含まないモデルサ
ンプルを作製した。モデルサンプルのサイズは、3.2
mm×1.6mm×1.6mmとした。モデルサンプル
の3.2mm×1.6mm面に沿った断面を図9に示
す。端子電極91は、素体内部においても素体表面(外
装樹脂表面)においても、外装樹脂92により絶縁され
ている。
するために、内部にコンデンサ素子を含まないモデルサ
ンプルを作製した。モデルサンプルのサイズは、3.2
mm×1.6mm×1.6mmとした。モデルサンプル
の3.2mm×1.6mm面に沿った断面を図9に示
す。端子電極91は、素体内部においても素体表面(外
装樹脂表面)においても、外装樹脂92により絶縁され
ている。
【0028】モデルサンプルは、無機フィラーとしてシ
リカを、外装樹脂としてエポキシ樹脂を、電極材料とし
て銅メッキを施した鉄を用いて作製し、撥水処理液は、
上記式(2)により示されるシランカップリング剤をイ
ソプロパノールにより1重量%に希釈した溶液を用い
た。なお、無機フィラーの含有率は、全重量に対して8
0重量%とした。
リカを、外装樹脂としてエポキシ樹脂を、電極材料とし
て銅メッキを施した鉄を用いて作製し、撥水処理液は、
上記式(2)により示されるシランカップリング剤をイ
ソプロパノールにより1重量%に希釈した溶液を用い
た。なお、無機フィラーの含有率は、全重量に対して8
0重量%とした。
【0029】[モデルサンプル1]モデルサンプルを、
撥水処理液に5分間浸漬した後に引き上げ、次いで16
0℃に設定した乾燥器内で30分間乾燥させた。 [モデルサンプル2]予め無機フィラーを、撥水処理液
に5分間浸漬した後に引き上げ、次いで160℃に設定
した乾燥器内で30分間乾燥させて処理した。この無機
フィラーを用いてモデルサンプルを作製した。 [モデルサンプル3]無機フィラーを撥水処理しない点
を除いては(撥水膜を形成しないフィラーを用いた点を
除いては)サンプル2と同様にしてモデルサンプルを作
製した。
撥水処理液に5分間浸漬した後に引き上げ、次いで16
0℃に設定した乾燥器内で30分間乾燥させた。 [モデルサンプル2]予め無機フィラーを、撥水処理液
に5分間浸漬した後に引き上げ、次いで160℃に設定
した乾燥器内で30分間乾燥させて処理した。この無機
フィラーを用いてモデルサンプルを作製した。 [モデルサンプル3]無機フィラーを撥水処理しない点
を除いては(撥水膜を形成しないフィラーを用いた点を
除いては)サンプル2と同様にしてモデルサンプルを作
製した。
【0030】各100個のモデルサンプル1〜3を、温
度60℃、相対湿度95%の雰囲気下で電圧10Vを1
000時間印加した後の端子電極間の絶縁抵抗値を測定
した。試験前には1012Ω以上であった絶縁抵抗が10
7Ω以下となった場合を絶縁抵抗劣化とみなした。劣化
個数の割合を(表1)に示す。
度60℃、相対湿度95%の雰囲気下で電圧10Vを1
000時間印加した後の端子電極間の絶縁抵抗値を測定
した。試験前には1012Ω以上であった絶縁抵抗が10
7Ω以下となった場合を絶縁抵抗劣化とみなした。劣化
個数の割合を(表1)に示す。
【0031】 (表1) ―――――――――――――――――――――――――― サンプル 絶縁抵抗劣化率(%) ―――――――――――――――――――――――――― モデル1 0 モデル2 0 モデル3 12 ――――――――――――――――――――――――――
【0032】なお、絶縁抵抗が劣化したモデルサンプル
3においては、外装樹脂の表面に、マイグレーションに
よる金属パスが観察された。また、モデルサンプル1に
おいては、端子電極上にも撥水膜が形成されていた。そ
こで、この端子電極にNiメッキを施してみたが、メッ
キの付着性に何ら影響はなかった。これは、シランカッ
プリング剤を原料として上記により作製した撥水膜が化
学吸着膜であって非常に薄いためである。
3においては、外装樹脂の表面に、マイグレーションに
よる金属パスが観察された。また、モデルサンプル1に
おいては、端子電極上にも撥水膜が形成されていた。そ
こで、この端子電極にNiメッキを施してみたが、メッ
キの付着性に何ら影響はなかった。これは、シランカッ
プリング剤を原料として上記により作製した撥水膜が化
学吸着膜であって非常に薄いためである。
【0033】(実施例2)実施例2では、内部にコンデ
ンサ素子を含むチップ形アルミ固体電解コンデンサを用
いて耐湿負荷試験を行った。試験用コンデンサとして
は、定格電圧4V、容量47μF品を用いることとし
た。このコンデンサのサイズは、7.3mm×4.3m
m×2.0mmである。
ンサ素子を含むチップ形アルミ固体電解コンデンサを用
いて耐湿負荷試験を行った。試験用コンデンサとして
は、定格電圧4V、容量47μF品を用いることとし
た。このコンデンサのサイズは、7.3mm×4.3m
m×2.0mmである。
【0034】コンデンサ素子は、以下のようにして作製
した。まず、純度99.99%のアルミニウムの表面を
電解エッチングして表面を粗面化した。次に、3重量%
のアジピン酸アンモニウム水溶液中で、8Vの電圧を印
加しながら30分間化成することにより、アルミニウム
の表面に、誘電体である酸化アルミニウムの陽極酸化皮
膜を形成した。こうして作製した電極体は、幅3.5m
m、長さ6.5mmに切断した。さらに、個片化した電
極体の切断面についても上記と同様の化成により陽極酸
化皮膜を形成した。
した。まず、純度99.99%のアルミニウムの表面を
電解エッチングして表面を粗面化した。次に、3重量%
のアジピン酸アンモニウム水溶液中で、8Vの電圧を印
加しながら30分間化成することにより、アルミニウム
の表面に、誘電体である酸化アルミニウムの陽極酸化皮
膜を形成した。こうして作製した電極体は、幅3.5m
m、長さ6.5mmに切断した。さらに、個片化した電
極体の切断面についても上記と同様の化成により陽極酸
化皮膜を形成した。
【0035】引き続き、この電極体における陽極引き出
し部を除く陰極形成部に導電性のマンガン酸化物層を形
成した。マンガン酸化物層は、硝酸マンガン水溶液に浸
漬してから引き上げ、さらに300℃で熱分解すること
により形成した。マンガン酸化物層上には、ポリピロー
ル層を形成した。ポリピロール層は、ピロール0.1m
olとアルキルナフタレンスルフォン酸塩0.15mo
lとを含有する水溶液に浸漬し、マンガン酸化物層上の
一部に電極を接触させ、水溶液に浸漬させた他方の電極
との間に2Vの電圧を30分間印加して行った電解重合
により形成した。次いで、ポリピロール層上に、カーボ
ンペイント層、銀ペイント層をこの順に形成して、コン
デンサ素子とした。
し部を除く陰極形成部に導電性のマンガン酸化物層を形
成した。マンガン酸化物層は、硝酸マンガン水溶液に浸
漬してから引き上げ、さらに300℃で熱分解すること
により形成した。マンガン酸化物層上には、ポリピロー
ル層を形成した。ポリピロール層は、ピロール0.1m
olとアルキルナフタレンスルフォン酸塩0.15mo
lとを含有する水溶液に浸漬し、マンガン酸化物層上の
一部に電極を接触させ、水溶液に浸漬させた他方の電極
との間に2Vの電圧を30分間印加して行った電解重合
により形成した。次いで、ポリピロール層上に、カーボ
ンペイント層、銀ペイント層をこの順に形成して、コン
デンサ素子とした。
【0036】こうして作製したコンデンサ素子は、図5
〜図7を参照して上記で説明したように、導電性接着剤
として銀ペイントを用いて4個を1つに接合してコンデ
ンサ素子積層体とし、陰極リードを銀ペイントで接着す
るとともに、金属コムを用いてコンデンサ素子積層体を
陰極リードに固定した。次いで、陽極引き出し部を束ね
てYAGレーザを用いてこの引き出し部と陽極リードを
溶接してコンデンサ素子中間体を得た。最後に、このコ
ンデンサ素子中間体を、実施例1と同様の材料を用いて
外装し、チップ形アルミ固体電解コンデンサを得た。
〜図7を参照して上記で説明したように、導電性接着剤
として銀ペイントを用いて4個を1つに接合してコンデ
ンサ素子積層体とし、陰極リードを銀ペイントで接着す
るとともに、金属コムを用いてコンデンサ素子積層体を
陰極リードに固定した。次いで、陽極引き出し部を束ね
てYAGレーザを用いてこの引き出し部と陽極リードを
溶接してコンデンサ素子中間体を得た。最後に、このコ
ンデンサ素子中間体を、実施例1と同様の材料を用いて
外装し、チップ形アルミ固体電解コンデンサを得た。
【0037】本実施例においても、実施例1と同様にし
て、コンデンサ1(コンデンサ全体を撥水処理液に浸
漬)、コンデンサ2(予め撥水処理液に浸漬した無機フ
ィラーを使用)、コンデンサ3(撥水処理液を使用せ
ず)を作製した。用いた撥水処理液は、実施例1と同様
である。各100個のコンデンサ1〜3を、温度60
℃、相対湿度95%の雰囲気下で電圧4Vを200時間
印加した後の端子電極間の絶縁抵抗値を測定した。試験
前には106Ω以上であった絶縁抵抗が104Ω以下とな
った場合を絶縁抵抗劣化とみなした。劣化個数の割合を
(表2)に示す。
て、コンデンサ1(コンデンサ全体を撥水処理液に浸
漬)、コンデンサ2(予め撥水処理液に浸漬した無機フ
ィラーを使用)、コンデンサ3(撥水処理液を使用せ
ず)を作製した。用いた撥水処理液は、実施例1と同様
である。各100個のコンデンサ1〜3を、温度60
℃、相対湿度95%の雰囲気下で電圧4Vを200時間
印加した後の端子電極間の絶縁抵抗値を測定した。試験
前には106Ω以上であった絶縁抵抗が104Ω以下とな
った場合を絶縁抵抗劣化とみなした。劣化個数の割合を
(表2)に示す。
【0038】 (表2) ―――――――――――――――――――――――――― サンプル 絶縁抵抗劣化率(%) ―――――――――――――――――――――――――― コンデンサ1 0 コンデンサ2 0 コンデンサ3 8 ――――――――――――――――――――――――――
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高湿度
下で外装樹脂表面に発生する端子電極間のマイグレーシ
ョンを抑制できる。その結果、絶縁抵抗劣化が防止され
た信頼性の高い電子部品を提供できる。
下で外装樹脂表面に発生する端子電極間のマイグレーシ
ョンを抑制できる。その結果、絶縁抵抗劣化が防止され
た信頼性の高い電子部品を提供できる。
【図1】 本発明の電子部品の一形態における外装樹脂
の表面近傍を示す部分断面図である。
の表面近傍を示す部分断面図である。
【図2】 本発明の電子部品の別の一形態における外装
樹脂の表面近傍を示す部分断面図である。
樹脂の表面近傍を示す部分断面図である。
【図3】 本発明の電子部品の一例であるチップ形アル
ミ固体電解コンデンサに用いるコンデンサ素子の斜視図
である。
ミ固体電解コンデンサに用いるコンデンサ素子の斜視図
である。
【図4】 図3に示したコンデンサ素子の断面図であ
る。
る。
【図5】 本発明の電子部品の一例であるチップ形アル
ミ固体電解コンデンサに用いるコンデンサ素子積層体の
断面図である。
ミ固体電解コンデンサに用いるコンデンサ素子積層体の
断面図である。
【図6】 本発明の電子部品の一例であるチップ形アル
ミ固体電解コンデンサに用いるコンデンサ素子中間体の
断面図である。
ミ固体電解コンデンサに用いるコンデンサ素子中間体の
断面図である。
【図7】 本発明の電子部品の一例であるチップ形アル
ミ固体電解コンデンサの断面図である。
ミ固体電解コンデンサの断面図である。
【図8】 図7に示したチップ形アルミ固体電解コンデ
ンサの斜視図である。
ンサの斜視図である。
【図9】 実施例で用いたモデルサンプルの断面図であ
る。
る。
【図10】 本発明の電子部品の一例であるチップ抵抗
器の斜視図である。
器の斜視図である。
【図11】 本発明の電子部品の一例である多連チップ
抵抗器の斜視図である。
抵抗器の斜視図である。
11,21 撥水膜 12,22 樹脂表面に露出した無機フィラー 13,23 樹脂内部に埋没した無機フィラー 14,24 外装樹脂 31,41 コンデンサ素子 32 電極箔 33 陽極酸化皮膜 34 固体電解質層 35 カーボンペイント層 36 銀ペイント層 41 コンデンサ素子積層体 42 導電性接着剤 43 金属コム 51 コンデンサ素子中間体 52 陰極側リード 53 陽極側リード 61 チップ形アルミニウム電解コンデンサ 62 陰極側端子電極 63 陽極側端子電極 64 外装樹脂 71、81 セラミック基板 72,73,82,83 外部電極 74,84 保護膜 91 端子電極 92 外装樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E028 AA06 BA03 BB01 BB13 CA02 EA01 EA03 EB02 EB10 5E033 AA01 AA11 BB02 BC01 BC08 BD01 BE02 BH02
Claims (6)
- 【請求項1】 無機フィラーを含有する外装樹脂および
前記外装樹脂の表面に露出した2以上の電極を備えた電
子部品において、前記外装樹脂の表面から露出した前記
無機フィラーの表面に撥水膜が形成されていることを特
徴とする電子部品。 - 【請求項2】 外装樹脂に埋没した無機フィラーの表面
にも撥水膜が形成されている請求項1に記載の電子部
品。 - 【請求項3】 撥水膜がパーフルオロアルキル基を含有
する請求項1または2に記載の電子部品。 - 【請求項4】 無機フィラーを含有する外装樹脂および
前記外装樹脂の表面に露出した2以上の電極を備えた電
子部品と、カップリング剤を有機溶媒で希釈した処理液
とを準備し、前記外装樹脂の表面に前記処理液を接触さ
せる工程と、前記電子部品を熱処理することにより、少
なくとも前記外装樹脂の表面から露出した前記無機フィ
ラーの表面に、前記カップリング剤が脱分子反応により
化学吸着してなる撥水膜を形成する工程と、を含むこと
を特徴とする電子部品の製造方法。 - 【請求項5】 無機フィラーの表面に、カップリング剤
を有機溶媒で希釈した処理液を接触させる工程と、前記
無機フィラーを熱処理することにより、前記無機フィラ
ーの表面に、前記カップリング剤が脱分子反応により化
学吸着してなる撥水膜を形成する工程と、前記撥水膜が
形成された無機フィラーを含有する樹脂を用いて、少な
くとも2以上の電極が表面に露出するように電子部品を
外装する工程と、を含むことを特徴とする電子部品の製
造方法。 - 【請求項6】 カップリング剤が下記式により示される
請求項4または5に記載の電子部品の製造方法。 CaF2a+1−CbH2b−Si−(OCcH2c+1)3 ただし、a〜cはそれぞれ下記範囲の整数である。 1≦a≦15、0≦b≦10、1≦c≦5
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001046999A JP2002252150A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 電子部品とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001046999A JP2002252150A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 電子部品とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002252150A true JP2002252150A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18908517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001046999A Pending JP2002252150A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 電子部品とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002252150A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009246138A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Hirosaki Univ | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP2019140256A (ja) * | 2018-02-09 | 2019-08-22 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
-
2001
- 2001-02-22 JP JP2001046999A patent/JP2002252150A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009246138A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Hirosaki Univ | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP2019140256A (ja) * | 2018-02-09 | 2019-08-22 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP7142234B2 (ja) | 2018-02-09 | 2022-09-27 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
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