JP2002252004A - 燃料電池用バイポーラー板 - Google Patents

燃料電池用バイポーラー板

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JP2002252004A JP2002038679A JP2002038679A JP2002252004A JP 2002252004 A JP2002252004 A JP 2002252004A JP 2002038679 A JP2002038679 A JP 2002038679A JP 2002038679 A JP2002038679 A JP 2002038679A JP 2002252004 A JP2002252004 A JP 2002252004A
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源生 楊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池の寸法及び重量を低減し、燃料電池
の製造コストも低減すること。 【解決手段】 本発明は燃料電池用バイポーラー板に関
する。バイポーラー板は中心エリアと周囲エリアとを含
み、中心エリアは第１側面表面と、第１側面表面の反対
側の第２側面表面を有し、中心エリアは連続的な波形形
状であり、この波形形状は実質的に平行な複数の溝を画
定し、これらの溝は第１側面表面と第２側面表面とで互
いに相補的である。本発明のバイポーラー板の厚さはと
ても薄い。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用バイポ
ーラー板に関し、特に、金属製の波形バイポーラー(cor
rugated bipolar plate)に関する。本発明が提供するバ
イポーラー板は燃料電池(fuel cell)の製造工程を簡略
化し、製造コストを低減させることができる。特に、燃
料電池の寸法及び重量が減少するので、燃料電池の実際
の利用及び大量生産がより容易になり、実用的になる。
【０００２】
【従来の技術】人類の文明が急速に発展するにつれて、
石炭、石油、天然ガスのような伝統的なエネルギー源の
消費は急激に増大している。これは、グローバルな環境
の深刻な汚染、及び、グローバルな温暖化、酸性雨のよ
うな環境問題につながる。現在では、天然のエネルギー
資源は限られていると認識されている。したがって、現
在の割合の消費が継続すると、近未来にはすべての現存
の天然エネルギー源が枯渇してしまうであろう。これに
伴って、多くの先進国は、新たな代替可能なエネルギー
源の研究、開発に専念している。燃料電池は、最も重要
かつ妥当な価格の選択の一つである。伝統的な内燃機関
と比べて、燃料電池は多くの利点を有しており、かかる
利点としては、エネルギー変換効率が高いこと、排ガス
が清浄なこと、騒音が静かなこと、伝統的なガソリンを
消費しないことが挙げられる。
【０００３】要するに、燃料電池は、水素と酸素の電気
化学的反応により、動力が供給される電気を発電する装
置である。基礎的な用語では、この反応は、水の電気分
解の逆反応であり、化学エネルギーを電気エネルギーに
変換するものである。燃料電池の基本的な構成として
は、例えば、プロトン交換膜燃料電池では複数のセルユ
ニットを含む。セルユニットの構成は、一般的には図１
に示すことができる。セルユニットは、プロトン交換膜
（proton exchange membrane, PEM）１０を真ん中に、
その二つの側面には触媒１２層が設けられ、触媒１２の
二つの外側側面の各々には、ガス拡散層（gas diffusio
n layer, GDL）１４が設けられている。アノード板１６
及びカソード板１８が更に、ガス拡散層１４に隣接して
最外層に設けられる。そして、上記要素の全てを強固に
組み付けて、セルユニットが形成される。燃料電池の実
用的な適用としては、図２に示すように、複数の上記セ
ルユニットが積み重ねられ、直列に接続されて、十分な
電力を供給する。したがって、図３に示すように、二つ
の隣接するセルユニットどうしは、共通ポーラー板２０
を共用し、これはその二つの隣接するセルユニットのア
ノード及びカソードとしてそれぞれ作用する。これに伴
って、このようなポーラー板２０(bipolar plate)は通
常、バイポーラー板と呼ばれる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、図３に示す
ように、バイポーラー板２０の二つの側面には、多くの
溝２２が設けられ、溝２２は水素及び空気（酸素の供給
用）のような反応ガスを移動させたり、水滴又は蒸気の
ような反応物をバイポーラー板から排出する。慣用的な
バイポーラー板２０は、純粋な黒鉛(pure graphite)又
は黒鉛コンポジット(graphite composite)から構成され
ている。
【０００５】ここで、黒鉛板の溝は、複雑なプロセス及
び相当のコストをかけて追加の機械加工で形成されてい
た。更に、黒鉛板が、黒鉛粉体の圧縮成型で作製される
ときには、空隙を封止するため、樹脂又はその他の材料
で被覆しなければならなかった。更にまた、黒鉛プレー
トは、伸張性が比較的に低いので、クラックが容易に形
成されてしまう。そして、バイポーラー板のクラックは
ガス漏れにつながり、燃料電池の効率的な動作に支障が
生じる。さらにまた、充分な機械強度の担保のため、黒
鉛板の厚さを極端に薄くすることはできず、燃料電池の
占有容積を十分に低減させることができなかった。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の主要な目的は、
慣用的なバイポーラー板の不利益を克服し、薄くて、軽
く、しかも、簡易なプロセスで作製され、製造コストが
安いバイポーラ板を提供することである。これに伴っ
て、燃料電池が占めるスペースを十分に低減させること
ができ、燃料電池の製造コストを抑えることができ、こ
れにより、燃料電池が大量生産及び商業化に適するよう
にすることができる。
【０００７】本発明の主要な技術的内容は、金属シート
から波形のバイポーラー板を作製し、そこに複数の平行
な溝を形成するものであるが、この溝は波形プレートの
二つの側面で互いに相補的になっているというものであ
る。本発明のバイポーラー板が金属から作製されている
ので、その厚さは比較的薄くすることができ、燃料電池
の寸法及び重量を顕著に減少させることができる。更
に、バイポーラー板の製造プロセスが簡略化され、相対
的にコストが安くなる。
【０００８】本発明の構造及び特徴は、添付図面及び好
ましい実施態様により明らかになる。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明は、燃料電池用バイポーラ
ー板３０を開示し、図４〜７に示す好ましい実施態様の
一つを説明する。バイポーラー板３０は、金属シートか
ら構成される中心エリア３１と、プラスチック又はその
他の適当な材料から構成される周囲エリア３３と、を含
む。本発明の好ましい実施形態では、金属製中心エリア
３１は、まず、型押で形成され、周囲エリア３３はプラ
スチックの射出成形で形成される。中心エリア３１は、
第１側面表面３２と、この第１側面表面３２とは反対側
の第２側面表面３４と、を有する。中心エリア３１の金
属シートは、連続的な波形形状であり、波形溝が互いに
平行になっている。図７の断面図から分かるように、波
のような連続的な波形は、第１側面表面３２と第２側面
表面３４とで相補的になって、複数の延びている溝３
６、３８をそれぞれ形成している。これにより、カソー
ドガス及びアノードガスは明確に分離される必要がある
ものであるが、別個に溝３６、３８に向けられる。
【００１０】本発明の好ましい実施態様では、バイポー
ラー板３０のプラスチック製の周囲エリア３３は、縁の
近くに複数の細長い穴４０、４２、４４、４６が設けら
れている。ここで、二つの第１の穴４０、４２は、ガス
の流入及び流出のため、第１側面表面の平行な溝３６の
二つの開放端部で接続されている。同様に、バイポーラ
ー板３０の第２側面表面は、図６に示されるように、二
つの第２の穴４４，４６並びに、チャンネル４８を含
み、これらは、第２側面表面の平行な溝３８の二つの開
放端部で接続されている。
【００１１】第１の穴４０と溝３６は、ガスチャンネル
１００及びガスチャンネル１０１で接続している。ガス
チャンネル１００の断面は溝３６の断面より小さいの
で、図７では、正方形の断面を示している。このガスチ
ャンネル１００は、溝３６に入る前に断面方向に大きく
なり、図７では溝３６の上部分の台形形状のガスチャン
ネル１０１を形成する。
【００１２】台形形状部１０２は、図６に示すように、
第２側面表面３４にて、左から右への通路を形成し、チ
ャネル４８に接続する。これにより、第２穴４６からの
ガスは溝３８に入り、溝３８は溝３６と相補的になって
いる。要するに台形形状部１０２は溝３６内で段（ste
p）が形成されていることを示す。
【００１３】中心エリア３１は金属で構成されている
が、かかる金属としては、例えば、ステンレス鋼、アル
ミ合金、チタン合金等を用いることができる。周囲エリ
ア３３はプラスチックで構成されているが、かかるプラ
スチックとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、ポリアミド等を用いることができる。
【００１４】図８は、本発明の燃料電池への実際の適用
を示す。本発明のバイポーラー板３０の中心エリア３１
が金属で構成されているので、これは直接型押されて波
形形状を形成することができる。したがって、慣用的な
バイポーラー板の機械加工のような複雑なプロセスのほ
とんどは除去することができ、燃料電池の製造コストが
その分低減する。更に、金属材料は、十分な機械強度を
有するので、バイポーラー板の厚さを顕著に薄くするこ
とができ、例えば、約０．０１ｃｍの程度まで薄くする
ことができる。この結果、バイポーラー板を作成する材
料の量を低減することができ、燃料電池の総寸法及び重
量も低減させることができる。
【００１５】本発明は、慣用技術を突破する独創的な創
造に関する。しかし、上記の説明は、本発明の好ましい
実施態様の説明に向けられている。本発明の技術的着想
から逸脱することなく、当業者は様々な変更及び改変を
することができる。本発明は好ましい実施態様に関連し
て説明された特定の細部に限定されることがないので、
本発明の全体的な基本的機能を変更することなく、好ま
しい実施態様のある構成の変更は、特許請求の範囲内に
おいて思考することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 慣用的な燃料電池のセルユニットの構造を示
す断面図である。
【図２】 複数の慣用的なセルユニットを組み合せた構
造を示す断面図である。
【図３】 慣用的な燃料電池の部分を示す断面図であ
る。
【図４】 本発明の好ましい実施態様のバイポーラー板
の斜視図である。
【図５】 図４のバイポーラー板の第１側面表面を示す
平面図である。
【図６】 図４のバイポーラー板の第２側面表面を示す
平面図である。
【図７】 図５の線７−７（Ａ−Ａ）に沿って取った断
面図である。
【図８】 本発明の好ましい実施態様のバイポーラー板
を利用した燃料電池の部分を示す断面図である。
【符号の説明】
１０…プロトン交換膜 １２…触媒 １４…ガス拡散層 １６…アノード板 １８…カソード板 ２０，３０…バイポーラー板 ２２…溝 ３１…中心エリア ３２…第１側面表面 ３３…周囲エリア ３４…第２側面表面 ３６，３８…溝 ４０，４２…第１穴 ４４，４６…第２穴 ４８…チャンネル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 中心エリアと周囲エリアとを有し、前記
    中心エリアは第１側面表面と、当該第１側面表面とは反
    対側の第２側面表面と、を有し、前記中心エリアは複数
    の溝を画定する波形形状となるように構成されており、
    前記溝は前記第１側面表面及び前記第２側面表面に形成
    され、前記溝のそれぞれは、実質的に平行であり、前記
    第１側面表面の溝と前記第２側面表面の溝とは互いに相
    補的であることを特徴とする燃料電池用バイポーラー
    板。
  2. 【請求項２】 前記中心エリアが金属シートで構成され
    ている請求項１に記載のバイポーラー板。
  3. 【請求項３】 前記波形形状が、前記中心エリアを型押
    して得られたものである請求項２に記載のバイポーラー
    板。
  4. 【請求項４】 前記周囲エリアがプラスチック材料で構
    成されている請求項１に記載のバイポーラー板。
  5. 【請求項５】 前記周囲エリアが更に二つの第１穴を含
    み、前記第１側面表面に形成されている平行な溝の各々
    が、二つの第１開口部を有し、この第１開口部が、それ
    ぞれ、二つの前記第１穴の各々に接続している請求項１
    から４の何れかに記載のバイポーラー板。
  6. 【請求項６】 前記周囲エリアは更に二つの第２穴を有
    し、前記第２側面表面に形成されている平行な溝の各々
    が、二つの第２開口部を有し、この第２開口部が、それ
    ぞれ、二つの前記第２穴の各々に接続している請求項１
    から５の何れかに記載のバイポーラー板。
JP2002038679A 2001-02-15 2002-02-15 燃料電池用バイポーラー板 Pending JP2002252004A (ja)

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