JP2002251864A - ディスク状記録媒体、その反り矯正機構、及び記録再生装置 - Google Patents

ディスク状記録媒体、その反り矯正機構、及び記録再生装置

Info

Publication number
JP2002251864A
JP2002251864A JP2001045837A JP2001045837A JP2002251864A JP 2002251864 A JP2002251864 A JP 2002251864A JP 2001045837 A JP2001045837 A JP 2001045837A JP 2001045837 A JP2001045837 A JP 2001045837A JP 2002251864 A JP2002251864 A JP 2002251864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
recording medium
shaped recording
correction
negative pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001045837A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Nakamura
康行 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001045837A priority Critical patent/JP2002251864A/ja
Publication of JP2002251864A publication Critical patent/JP2002251864A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な装置を用いずにディスクの反りを矯正
できるため、ディスクの不良を低減できる。そして、安
価なディスクを供給することができ、尚且つ、不良品率
が低減されるため、環境にも有効である。また、ドライ
ブ装置に関しても、チルト調整やチルトサーボ機構が不
要となり、安価なドライブを作る事が出来る。 【解決手段】 ディスク状記録媒体10を出し入れ自在
に収容する収容部と、ターンテーブルと、ピックアップ
と、を備えた記録再生装置において、収容部内には、矯
正面3を有した矯正部材2をターンテーブル上のディス
ク状記録媒体の面と非接触で対向させて配置し、矯正
面、或いはこれと対向するディスク状記録媒体の面の少
なくともいずれか一方に所定ピッチにて複数の負圧形成
用の凹部4を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD,DVD等の
光ディスク、或いは光磁気ディスク、即ちディスク状記
録媒体の反り等の変形を低減、矯正しながら記録再生を
行うための反り矯正機構、ディスク状記録媒体、及び記
録再生装置に関し、記録再生装置内のディスクの反りに
起因して発生する記録再生動作不良、振動、騒音を防止
するものである。
【0002】
【従来の技術】CD(コンパクト・ディスク)、DVD
(デジタル・ビデオ・ディスク)等のディスク状記録媒
体(以下、単にディスクという)は、その記録容量が年
々増加の一途をたどり、そのため、ディスクを装着して
記録再生動作を実行するための記録再生装置(光ディス
ク装置)に対しても高精度化が要求されている。そのよ
うな要求の一つとして、ピックアップの対物レンズから
ディスク面に対して出射されるレーザ光の傾きの防止、
傾きの補正(チルト補正)を挙げることができる。一
方、ディスクには、製造条件の微妙なばらつき、製造後
の取扱い等、種々の原因によって、種々な態様で反り等
の変形が形成されることがあり、ディスクの記録面に発
生する反りは、レーザ光の入射角度の変動をもたらすた
め、傾きの原因となる。また、ディスクの反りは、記録
再生動作中における振動、騒音の発生原因ともなる。と
ころで、波長が長い記録再生用のレーザ光にて記録再生
されるCDにあって、読み出し能力に充分な余裕がある
ため、ディスク面に対するレーザ光の傾きに対する規格
が無かった。しかし、波長が大幅に短いレーザ光にて記
録再生されるDVDにあっては、レーザ光の傾きに対す
る余裕が無く、わずかな傾きによっても記録再生不良が
発生し易いため、ディスク規格にチルトの項目が加わ
り、さらに、記録再生装置側での読み取り能力向上のた
めに、ピックアップから出射されるレーザ光の傾きを修
正する工夫を盛り込んだ記録再生装置も開発されつつあ
る。しかし、従来行われているこれらの対応では、チル
トに関する規格の厳格化によって反りを有したディスク
の不良率が上昇する結果を招いたり、記録再生装置の原
価増加を引き起こし、コストアップを招いている。そし
て、ディスク上の記録密度が向上するに連れて、状況は
更に厳しくなり、ゆくゆくは生産できない状況を引き起
こすことも考えられる。このような状況を打開するため
の対策として、反りなどの変形を有したディスクを平坦
な面に吸着させて姿勢を矯正する構成が考えられるが、
負圧を発生させるためにポンプなどの専用部品を使え
ば、それ自身が高価、且つ大型であるため、記録再生装
置への導入は困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題に鑑
みてなされたものであり、ポンプ等の専用部材を導入す
ることなく、ディスク状記録媒体の反りを低減、矯正し
て記録再生動作を良好化し、振動、騒音を低減すること
ができるディスク状記録媒体、その反り矯正機構、及び
記録再生装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、ディスク状記録媒体を出し入れ
自在に収容する収容部と、該収容部内に配置されてディ
スク状記録媒体を支持して回転させるターンテーブル
と、該ターンテーブル上のディスク状記録媒体に対する
記録再生動作を実行するピックアップと、を備えた記録
再生装置において、前記収容部内には、矯正面を有した
矯正部材をターンテーブル上のディスク状記録媒体の面
と非接触で対向させて配置し、前記矯正面、或いはこれ
と対向するディスク状記録媒体の面の少なくともいずれ
か一方に所定ピッチにて複数の負圧形成用の凹部を形成
し、反りを有したディスク状記録媒体をターンテーブル
によって回転させる時に、ディスク状記録媒体面と矯正
部材の矯正面との間隙に発生する負圧によって前記ディ
スク状記録媒体を前記矯正面に吸引させることによっ
て、該ディスク状記録媒体の反りを低減し矯正させるこ
とを特徴とする。請求項2の発明は、前記矯正部材の矯
正面、又は、前記ディスク状記録媒体の対向面のいずれ
か一方に形成する前記複数の凹部の内の少なくとも一つ
は、その外周全体を囲繞された構成を有することを特徴
とする。
【0005】請求項3の発明は、前記矯正部材の縦弾性
係数と断面2次モーメントとの積が、前記ディスク状記
録媒体の縦弾性係数と断面2次モーメントとの積よりも
大きいことを特徴とする。請求項4の発明は、前記矯正
部材は前記矯正面が円形であり、且つ前記ターンテーブ
ルを回転させるためのスピンドルモータの回転軸に固定
され、スピンドルモータによってディスク状記録媒体を
回転させたときに、ディスク状記録媒体の対向面と矯正
部材の矯正面との隙間を流れる気体にかかる遠心力によ
って気体と前記凹部との速度差を引き起こし、負圧を発
生させることによりディスク状記録媒体の反りを低減す
ることを特徴とする。請求項5の発明は、請求項1,
2,3又は4のいずれか一項に記載した反り矯正機構に
適用するディスク状記録媒体であって、前記矯正部材の
矯正面と対向する面に、負圧発生用の凹部を設けたこと
を特徴とする。請求項6の発明は、前記ディスク状記録
媒体の面に形成する負圧発生用の凹部を、印刷によって
形成したことを特徴とする。
【0006】請求項7の発明は、前記凹部のうちの少な
くとも一つは、その外周全体を囲繞された構成を有する
ことを特徴とする。請求項8の発明は、請求項1,2,
3又は4に記載のディスク状記録媒体の反り矯正機構を
備えたことを特徴とする。請求項9の発明は、起動時に
ディスク状記録媒体と前記矯正部材の回転数を同等に
し、さらに、高回転数時に周速差を発生させるために、
前記ディスク状記録媒体又は矯正部材のどちらか一方を
負荷付きベアリングに接続し、さらに前記負荷付きベア
リングを前記スピンドルモーターの回転軸に接続したこ
とを特徴とする。請求項10の発明は、前記矯正部材の
矯正面と、前記ディスク状記録媒体の対向面との間の間
隔寸法を変更可能に構成したことを特徴とする。請求項
11の発明は、前記ディスク状記録媒体に対する情報の
記録再生を行うためのピックアップとして、記録ヘッド
をスイングアームによって回動させるスイングアーム方
式を採用したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態により詳細に説明する。図1(a)及び(b)は
本発明の一実施形態に係るディスクの反り矯正機構の概
略構成図、及び圧力分布図であり、図2(a)及び
(b)は本発明の原理を説明するための模式図である。
なお、本明細書において、矯正とは、矯正力としての加
圧力を解除した時に即座に原型に復帰する場合をも含
め、反り等の変形を加圧することによって一時的に、或
いは半永久的に減少させたり、或いは解消させる場合を
広く含むものである。また、反りとは、加圧することに
よって低減、解消可能な変形を広く含む概念である。図
1(a)に示す本発明の反り矯正機構1は、ディスク状
記録媒体(以下、ディスク、という)10用の記録再生
装置の収容部内に収容されて回転している最中にピック
アップからのレーザ光によって記録、再生を受けるディ
スク10が有する反りを少なくとも一時的に低減、或い
は解消する手段である。なお、記録再生装置は、ディス
クを着脱自在に収容する収容部と、収容部内に配置され
てディスクを支持して回転させるターンテーブルと、該
ターンテーブルを回転させるスピンドルモータと、ター
ンテーブル上のディスクにレーザ光を照射することによ
って記録再生を行うピックアップ等を備えている。
【0008】この反り矯正機構1は、図示しないターン
テーブル上に載置されたディスク10の面と平行に対向
する矯正面3を有した矯正部材2を有する。矯正部材2
は、ディスクに対して回転方向へ固定されていてもよい
し、同心円状に回転するように構成してもよい。ディス
クの回転時には矯正面との間に空気の流れによって負圧
が発生するため、矯正部材は回転しても差し支えない。
また、ディスク10が回転している間は、矯正部材2
は、反り方向(ディスクの肉厚方向)へは固定されてい
るが、それ以外の時にディスクをローディングするため
に上下動するように構成してもよい。矯正面3は、所定
のピッチにて配置された所要形状の凹部4を備えてい
る。なお、ここで凹部4とは、平坦面に穴、或いは溝状
のへこみを形成することによって凹状に形成された凹部
の他に、平坦面に突部を形成することによって凹状に構
成された凹部をも含む。凹部4の形状は、矩形、円形、
多角形、不定形、細長い形状、波形等々種々選定可能で
あり、ディスク10が回転したときにディスクの対向面
との間で負圧を発生させることができる形状とする。ま
た、矯正面3とディスクの面との間の間隔もそのような
負圧が発生し易い寸法に設定する。矯正部材2は、例え
ばディスク10と同心円状の円盤状とする。なお、上記
とは逆に矯正部材2の矯正面3を平坦面とする一方で、
ディスク10の対向面に凹部4を形成してもよい。或い
は、両者3,10に凹部4を形成してもよい。図1
(a)に示した如き凹部4を形成すると、(b)に示し
た如き圧力分布で、正圧と負圧が発生する。即ち、図1
(a)に示したように凹部4と凸部5に沿って矢印で示
した如き空気流が発生する結果、(b)に示すように凹
部4内に負圧が発生し、凸部5上に正圧が発生する。こ
のため、凹部4に発生する負圧がディスク面を吸着させ
る方向への吸引力となって、ディスク10の反りが矯正
される。このとき、両者が連れ廻りするように構成して
もよい。
【0009】次に、図2に基づいて本発明の原理を説明
すると、まず、図2(a)のように、細い管体15内を
矢印方向へ流れる空気が大径の管体16内へ移動する
と、配管の断面積が拡大するため、管体16内におい
て、気体の圧力の低下が見られる。この原理を更に発展
させた物が、図2(b)及び(c)に示したHDD(ハ
ード・ディスク・ドライブ)に用いられる負圧スライダ
ーである。HDDでは、ハード・ディスク17が回転す
るとその近傍にある気体が粘性によって引きずられ、静
止した負圧スライダー18との間に潜り込む。これによ
って、圧力は急激に増加し、さらに、負圧スライダー1
8中の負圧発生用の凹部18aによって負圧が生ずる。
即ち、剛体であるハード・ディスク17に対向した位置
を浮上している負圧スライダー18は、正圧と負圧との
バランスがとれる位置で浮上する。例えば、スライダー
18とディスク17との間隔(通常は10nm)が狭く
なると、当該間隔内の負圧は変わりないが、正圧が上昇
する。その結果、両者のバランスが崩れ、負圧スライダ
ー18は、ディスクから遠ざかろうとする。このように
して負圧スライダー18は、常にディスクからの距離を
維持しようとする。なお、スライダー18の後端部(空
気の流出端部)には、磁気ヘッドがあり、この磁気ヘッ
ドとディスクとの間の間隔が過大になると磁界変化をと
らえることができなくなるので、間隔を一定に保つ必要
がある。従って、これと同じ原理を流用することによっ
て、矯正面3とディスク10との間の空間に負圧を発生
させることが可能となる。図1の実施形態では、このよ
うに負圧を発生させる方法として、反りを有したディス
ク10を矯正するための矯正部材2を用意し、ディスク
10、または矯正部材2に凹部4を設け、両者2,10
に相対速度を発生させるようにする。又は、両者2,1
0と、両者の間に位置する空気との間に相対速度差が発
生するようにすれば、負圧が発生し易くなる。
【0010】次に、図3は本発明の他の実施形態の説明
図であり、矯正部材2或いはディスク10の少なくとも
いずれか一方(本例では、矯正部材)に、凹部4を形成
した場合の、凹部4の具体的構成を示している。この矯
正部材2は、例えば、ターンテーブルの上にセットされ
たディスク10と同心円状に配置されており、ディスク
面と対向する矯正面3には、周方向に所定のピッチにて
凹部4が形成されている。一方の凹部4−1は、外周全
体が平坦面20にて囲繞された構成を備え、他方の凹部
4−2はその一端部(この例では外径方向端部)が開放
された構成を備えている。矯正部材2とディスク10と
の間に負圧を発生させるためには、両者の間に速度差を
発生させることが有効であるが、凹部4の形状も負圧発
生の良否に影響を及ぼす。例えば、図3の凹部4−1の
ように凹部の周囲が開放されていなければ、負圧は維持
されて大きくなるが、凹部4−2のように、凹部となる
部分の周囲が一部でも開放されていると、開放された部
分での圧力は大気圧となってしまうため、負圧の効果が
激減し、負圧が小さくなる。したがって、凹部4−1の
ように凹部の周囲が凹部でない部分(平坦面20)によ
り囲繞されている方がよい。また、凹部4の平面形状
は、図示のように長方形であっても円であってもよい。
次に、本発明は、基本的に、ディスク10の反りを矯正
するのが目的であるから、ディスクと矯正面との間にた
とえ負圧が発生しても、矯正部材2が負圧によって変形
されては意味がない。そこで、ディスク10が変形する
ときに必要な応力よりも、矯正部材2が変形するときに
必要な応力の方が大きければ、ディスクは矯正部材にな
らって矯正されることになる。この応力は、曲げに対し
ては、縦弾性係数と断面2次モーメントの積で表わされ
るため、矯正部材の縦弾性係数と断面2次モーメントの
積がディスクの縦弾性係数と断面2次モーメントの積よ
りも大きければよい。即ち、前記矯正部材2の縦弾性係
数と断面2次モーメントとの積が、ディスク10の縦弾
性係数と断面2次モーメントとの積よりも大きくなるよ
うに、矯正部材とディスクの材質、形状等を選定するこ
とが好ましい。
【0011】次に、図4(a)及び(b)は、本発明の
他の実施形態に係る反り矯正機構の構成を説明する平面
図及び側断面図である。記録再生装置の収容部内におい
て、ディスク10が高速で回転しているときに、静止し
ているか、またはディスクとは異なった速度で相対回転
する矯正部材2を、ディスク10の近傍に設置する場
合、両者2,10の間隔を変えて一時的に離間させる装
置がないと、起動時に両者がこすれ接触して傷がついて
しまう。矯正部材2を固定させた場合にはディスクとの
間に負圧をより効果的に発生させることが可能となる一
方で、実際のドライブ装置においてはディスクの回転速
度のばらつきによって相対速度が大きくなると、ディス
クと矯正部材が接触してディスクの損傷を大きくする虞
がある。そのため、負圧発生効果は少なくなるが、矯正
部材をも回転させることが好ましい。そこで、凹部4を
付けた矯正部材2を円盤状にしておき、ディスク10を
同心状に矯正部材2上に設置し、両者を回転させる。こ
の時、両者2,10の間にある空気は、その遠心力によ
って外へ逃げるように付勢されるので、相対速度が発生
し、負圧を発生することが出来る。
【0012】上記実施形態では、矯正部材2の矯正面3
に負圧発生用の凹部4を形成する場合を中心に説明した
が、ディスク10の非記録面(平坦面)10a上に所要
の塗料、インク等を用いた膜を印刷により形成すること
によって凹部4を形成してもよい。例えばスクリーン印
刷の場合、印刷される塗料膜の厚さが数ミクロン程度で
あるため、平坦な塗装面、もしくはディスク印刷面に、
凹部形成のためのマスクと印刷のためのマスクを兼用し
たマスクを作り、印刷すれば良い。図5はこのようなマ
スクを用いてディスク面に凹部4を形成した例を示す。
また、DVDのように、ディスクの肉厚内に印刷する場
合には、データ面とは反対面に射出成形時に凹凸を付け
ても良い。なお、上記のようにここで凹部4とは、凸部
を形成することによって形成される凹部を含むものであ
る。
【0013】次に、図6は本発明の他の実施形態に係る
記録再生装置の要部構成図であり、スピンドルモータ3
0の回転軸35に軸心を支持されたターンテーブル31
上にはディスク10が同心円状に装着され、ディスク1
0の記録面(下面)と対向する位置にはピックアップ32
が配置されている。さらに、ディスク10の直上位置に
矯正部材2が矯正面3をディスク10の非記録面(対向
面)に近接するように配置する。矯正部材2の中心部の
孔内にはスピンドルモータ30の回転軸35が挿通する
一方で、回転軸35に支持された負荷ベアリング36に
よって矯正部材2の中心部が支持されている。従って、
矯正部材2は、負荷ベアリング36を介して回転軸35
からの駆動力を受ける。ターンテーブル31の回転開始
時にはディスクの回転数と矯正部材2とを等速回転させ
る一方で、ディスク10と矯正部材2との回転速度が所
定値を超えた時点で、負荷ベアリング36が作用して矯
正部材2のそれ以上の増速を制限する。このため、相対
回転が行われる。
【0014】即ち、スピンドルモータの起動時にディス
クと矯正部材の回転数を同等にし、さらに、高回転数時
に周速差を発生させるために、矯正部材又はディスクの
どちらか一方を負荷のついたベアリングに接続し、さら
に前記ベアリングをモータの回転軸に接続する。例え
ば、静止状態にある矯正部材2と接した状態でディスク
10が回転を開始すると、静止時に接触していた部分に
傷が入る可能性がある。このためには、起動時には同じ
回転速度で両者2,10を回転し、回転数が上がった状
態で周速差が発生するようにすれば、速度差によって正
圧が発生し、両者2,10の間に隙間が発生するため、
ディスクに傷が入ることはなくなる。この方法として
は、上記のようにディスクの回転に対して回転負荷があ
るベアリング36を介して矯正部材を設置すればよい。
これ以外の損傷防止方法としては、例えば図7に示すよ
うに、矯正部材2を可動シャフト40によってディスク
面に対して進退可能に構成する。そして、当初ディスク
から矯正部材を離間させておき、ディスクが回転を開始
した後にある程度まで矯正部材を近づける。ある程度ま
で近づけると、凹部4を有した矯正部材とディスクとの
間に負圧が発生して両者が引き合い、吸着させることが
出来る。また、近づきすぎれば、正圧が増加して両者を
引き離すようになり、自動的に位置制御が出来るように
なる。
【0015】次に、図8(a)及び(b)は、本発明を
スイングアーム方式のピックアップに適用した場合の構
成を示す平面図、及び側面図である。スイングアーム方
式は、通常のリニア方式と異なり、アクセス時間が短い
ことが特徴である。一方、ディスク上の記録情報の高密
度化が進むにつれて、規格内でのディスクの反りでさえ
も補正しないと再生できない状況が出てきている。この
対応方法として、ピックアップが移動した後で傾きを自
動的に測定してチルト補正を行っている。従って、スイ
ングアーム方式を用いた場合、所望のトラックへ移動す
る時間がいくら早くても、その後にチルト調整を行うた
め、実質的に遅くなってしまい、この方式の長所を生か
す事が出来ない。このような状況において、本発明の実
施形態によれば、ディスクのチルト量が一定になるた
め、半径移動毎のチルト補正が不要となり、スイングア
ーム方式の長所を生かす事ができるようになる。即ち、
図8(a)及び(b)に示すように、フレーム40上に
は、スイングアームベース41がチルト機構42,43
を介して支持されており、スイングアームベース41上
には回転中心45を中心としてスイングアーム46が水
平方向へ回動自在に支持されている。スイングアーム4
6を回動させる手段としては、常法通りボイスコイルモ
ータ47が用いられている。スイングアーム46の先端
には、対物レンズ48が取り付けられている。
【0016】チルト機構42,43としては、例えばピ
エゾアクチュエータを使用する。このチルト機構42,
43によって、フレーム40とスイングアームベース4
1との間の間隔を変化させることができ、それによって
スイングアームベースの傾斜角度が変わるので、結果的
に対物レンズ48とディスクとの相対的な傾きが変わ
る。しかし、この構成ではディスクに反りがある場合
に、アームの位置によって、傾きを変えなければ成ら
ず、高速アクセスを利点としているスイングアーム方式
のメリットが生かされない。そこで、図示したスイング
アーム方式の構造に対して、本発明のディスクの反りを
補正する機構を付加することによって、ディスクの反り
等に起因した不具合を一挙に解決することができる。即
ち、上記各実施形態に示した如き負圧を利用した矯正構
造をスイングアーム方式に適用することによって、ディ
スクの変形を防止することが可能となり、ディスク毎に
レーザ光との間のチルトを調整する必要が無くなる。即
ち、上記各実施形態に示したディスクの反り矯正方法を
採用することにより、ドライブの調整工程において、固
定式のチルト調整帰庫を用意して、矯正部材2に対して
対物レンズから照射した光軸が常に直交するように調整
すれば、現状のようにディスクごとにチルトを調整する
必要が無くなる。なお、上記例では光ディスクと、その
記録再生装置を例として説明したが、本発明は光磁気デ
ィスクにも適用できる。従って、図8のスイングアーム
方式を光磁気ディスクのピックアップにも適用できる。
この場合には、対物レンズの代わりに磁気ヘッドを用い
ることは勿論である。従って、請求項において、記録ヘ
ッドとは記録再生用の対物レンズ、磁気ヘッドを含むも
のである。
【0017】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、特別な装置を
用いずにディスクの反りを矯正できるため、ディスクの
不良を低減できる。そして、安価なディスクを供給する
ことができ、尚且つ、不良品率が低減されるため、環境
にも有効である。また、ドライブ装置に関しても、チル
ト調整やチルトサーボ機構が不要となり、安価なドライ
ブを作る事ができる。請求項2の方法は、負圧を効果的
に発生させる方法であり、これによって、負圧を確実に
発生させる事ができる。請求項3の方法は、負圧発生時
に、ディスクを矯正部材に吸着、吸引させて反りを押さ
えるための条件であり、これによって、確実に矯正可能
となる。請求項4の方法は、前記矯正部材とディスクと
の間周速差を解消できるため、ディスクに傷がつくこと
がない。円盤状の矯正部材を付けるだけであるため、容
易に設計、及び生産できる。請求項5のディスクは、特
別な装置を用いずにディスクの反りを強制できるため、
ディスクの不良を低減できる。そして、安価なディスク
を供給することができ、尚且つ、不良品が低減されるた
め、環境にも有効である。また、ドライブ装置に関して
も、チルト調整やチルトサーボ機構が不要となり、安価
なドライブ装置を作ることができる。請求項6のディス
クは、ディスクの印刷を兼用して負圧発生用の凹部を形
成する事により、工程が増える事なく、さらに、特別な
設備も不要であるため、安価に生産できる。請求項7の
発明は、負圧発生効果を更に効率化することができる。
請求項8、9及び10の記録装置は、ディスクと矯正部
材との接触による傷発生を押さえる事ができる。請求項
11の装置は、スイングアーム方式の高速アクセス性能
を実現させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る
ディスクの反り矯正機構の概略構成図、及び圧力分布
図。
【図2】(a)及び(b)は本発明の原理を説明するた
めの模式図。
【図3】本発明の他の実施形態の説明図。
【図4】(a)及び(b)は、本発明の他の実施形態に
係る反り矯正機構の構成を説明する平面図及び側断面
図。
【図5】本発明の一実施形態に係るディスクの構成図。
【図6】本発明の一実施形態に係る記録再生装置の要部
構成図。
【図7】本発明の他の実施形態に係る記録再生装置の要
部構成図。
【図8】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係
る記録再生装置の構成図。
【符号の説明】
1 反り矯正機構、2 矯正部材、3 矯正面、4 凹
部、10 ディスク、20 平坦面、30 スピンドル
モータ、31 ターンテーブル、35 回転軸、36
負荷ベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 581 G11B 11/105 581A

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体を出し入れ自在に収
    容する収容部と、該収容部内に配置されてディスク状記
    録媒体を支持して回転させるターンテーブルと、該ター
    ンテーブル上のディスク状記録媒体に対する記録再生動
    作を実行するピックアップと、を備えた記録再生装置に
    おいて、 前記収容部内には、矯正面を有した矯正部材をターンテ
    ーブル上のディスク状記録媒体の面と非接触で対向させ
    て配置し、 前記矯正面、或いはこれと対向するディスク状記録媒体
    の面の少なくともいずれか一方に所定ピッチにて複数の
    負圧形成用の凹部を形成し、 反りを有したディスク状記録媒体をターンテーブルによ
    って回転させる時に、ディスク状記録媒体面と矯正部材
    の矯正面との間隙に発生する負圧によって前記ディスク
    状記録媒体を前記矯正面に吸引させることによって、該
    ディスク状記録媒体の反りを低減し矯正させることを特
    徴とするディスク状記録媒体の反り矯正機構。
  2. 【請求項2】 前記矯正部材の矯正面、又は、前記ディ
    スク状記録媒体の対向面のいずれか一方に形成する前記
    複数の凹部の内の少なくとも一つは、その外周全体を囲
    繞された構成を有することを特徴とする請求項1記載の
    ディスク状記録媒体の反り矯正機構。
  3. 【請求項3】 前記矯正部材の縦弾性係数と断面2次モ
    ーメントとの積が、前記ディスク状記録媒体の縦弾性係
    数と断面2次モーメントとの積よりも大きいことを特徴
    とする請求項1又は2のいずれか一項に記載のディスク
    状記録媒体の反り矯正機構。
  4. 【請求項4】 前記矯正部材は前記矯正面が円形であ
    り、且つ前記ターンテーブルを回転させるためのスピン
    ドルモータの回転軸に固定され、スピンドルモータによ
    ってディスク状記録媒体を回転させたときに、ディスク
    状記録媒体の対向面と矯正部材の矯正面との隙間を流れ
    る気体にかかる遠心力によって気体と前記凹部との速度
    差を引き起こし、負圧を発生させることによりディスク
    状記録媒体の反りを低減することを特徴とする請求項
    1,2又は3のいずれか一項に記載のディスク状記録媒
    体の反り矯正機構。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3又は4のいずれか一項
    に記載した反り矯正機構に適用するディスク状記録媒体
    であって、前記矯正部材の矯正面と対向する面に、負圧
    発生用の凹部を設けたことを特徴とするディスク状記録
    媒体。
  6. 【請求項6】 前記ディスク状記録媒体の面に形成する
    負圧発生用の凹部を、印刷によって形成したことを特徴
    とする請求項5に記載のディスク状記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記凹部のうちの少なくとも一つは、そ
    の外周全体を囲繞された構成を有することを特徴とする
    請求項5又は6のいずれか一項に記載のディスク状記録
    媒体。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3又は4に記載のディス
    ク状記録媒体の反り矯正機構を備えたことを特徴とする
    ディスク状記録媒体の記録再生装置。
  9. 【請求項9】 起動時にディスク状記録媒体と前記矯正
    部材の回転数を同等にし、さらに、高回転数時に周速差
    を発生させるために、前記ディスク状記録媒体又は矯正
    部材のどちらか一方を負荷付きベアリングに接続し、さ
    らに前記負荷付きベアリングを前記スピンドルモーター
    の回転軸に接続したことを特徴とする請求項8に記載の
    ディスク状記録媒体の記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記矯正部材の矯正面と、前記ディス
    ク状記録媒体の対向面との間の間隔寸法を変更可能に構
    成したことを特徴とする請求項1,2,3,4、又は
    8,9のいずれか一項に記載のディスク状記録媒体の反
    り矯正機構又は記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記ディスク状記録媒体に対する情報
    の記録再生を行うためのピックアップとして、記録ヘッ
    ドをスイングアームによって回動させるスイングアーム
    方式を採用したことを特徴とする請求項8、9又は10
    に記載のディスク状記録媒体の記録再生装置。
JP2001045837A 2001-02-21 2001-02-21 ディスク状記録媒体、その反り矯正機構、及び記録再生装置 Pending JP2002251864A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001045837A JP2002251864A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 ディスク状記録媒体、その反り矯正機構、及び記録再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001045837A JP2002251864A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 ディスク状記録媒体、その反り矯正機構、及び記録再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002251864A true JP2002251864A (ja) 2002-09-06

Family

ID=18907560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001045837A Pending JP2002251864A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 ディスク状記録媒体、その反り矯正機構、及び記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002251864A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011070755A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd モーター及びディスク駆動装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011070755A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd モーター及びディスク駆動装置
US8213112B2 (en) 2009-09-25 2012-07-03 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Motor having a pressure difference generation portion disposed in a space between a disk and rotor case and disk drive apparatus including the motor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120099225A1 (en) Servo write robust and good altitude performance abs
EP1763025B1 (en) Device apparatus and disk cartridge
JP4021453B2 (ja) 薄型光ディスクの記録再生装置
JP4224040B2 (ja) ディスクスペーサ,及び,スピンドルモータ組立体
JP2007287189A (ja) 光ディスク駆動装置及び光ディスク駆動方法
JP2006107699A (ja) 記録/再生装置およびその駆動方法ならびにディスクカートリッジ
US7027260B2 (en) Disk spacer with gradually deepening groove formed only in a middle portion of an outer circumferential surface thereof
JP2008522336A (ja) 自動ディスク傾き補正の方法及び装置
US7031103B2 (en) Hard disk drive having disk locking apparatus utilizing offset dummy slider/suspension arrangement
JP2002251864A (ja) ディスク状記録媒体、その反り矯正機構、及び記録再生装置
JP2006107698A (ja) 記録/再生装置およびその駆動方法
JP2006209839A (ja) サーボ・トラック・ライタ、磁気ディスク装置及び磁気ディスク装置の製造方法
JP4252933B2 (ja) ディスク装置
KR20070046231A (ko) 회전날개 및 이를 구비한 하드디스크 드라이브
JP4087639B2 (ja) 光ディスク駆動安定化装置および光ディスク装置
JP4253673B2 (ja) ディスク駆動装置
JP2000268485A (ja) 情報記録再生装置
JP5235457B2 (ja) 記録再生装置、ディスク組立体、及びディスクカートリッジ
JP5014216B2 (ja) ディスク駆動装置、ディスク組立体、及び記録再生装置
JPH0668462A (ja) 磁気ディスク
US6590744B1 (en) Disk drive
JP4996564B2 (ja) 記録再生装置及びその駆動方法
JP4199059B2 (ja) 記録/再生装置および安定化調整方法
JP2949909B2 (ja) ディスク記録再生装置
JP4133405B2 (ja) 光ディスク駆動安定化装置及び光学的情報記録再生装置