JP2002251599A - 進化的手法による最適解探索装置、進化的手法による制御対象の制御装置及び進化的手法による最適解探索プログラム - Google Patents

進化的手法による最適解探索装置、進化的手法による制御対象の制御装置及び進化的手法による最適解探索プログラム

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JP2002251599A
JP2002251599A JP2001049344A JP2001049344A JP2002251599A JP 2002251599 A JP2002251599 A JP 2002251599A JP 2001049344 A JP2001049344 A JP 2001049344A JP 2001049344 A JP2001049344 A JP 2001049344A JP 2002251599 A JP2002251599 A JP 2002251599A
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JP2001049344A
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Inventor
Takaaki Mizutani
卓明 水谷
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適用対象の状況に応じて最適解が異なる問題
に適用する場合に、適用対象の状況に応じて連続的に最
適解を得るのに好適な制御対象の制御装置を提供する。 【解決手段】 進化適応部320は、エンジン10の走
行状態を入力要素としてその領域上の位置を特定可能な
第1〜第3マップ領域を形成し、第1マップ領域を複数
に区分し各区分領域ごとに個体群を対応付け、第1マッ
プ領域とは区分領域が異なるように第2マップ領域を複
数に区分し各区分領域ごとに個体群を対応付け、第1、
第2マップ領域とは区分領域が異なるように第3マップ
領域を複数に区分し各区分領域ごとに個体群を対応付け
る。そして、入力要素が与えられると、入力要素により
第1〜第3マップ領域の区分領域をそれぞれ特定し、そ
れら区分領域に対応する個体群のなかから個体をそれぞ
れ取得して集合し、集合してなる個体群に対して進化シ
ミュレーションを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然進化の過程を
模倣して構築した進化的手法による装置およびプログラ
ムに係り、特に、適用対象の状況に応じて最適解が異な
るような問題に適用する場合に、適用対象の状況に応じ
て連続的に最適解を得るのに好適な進化的手法による最
適解探索装置、進化的手法による制御対象の制御装置お
よび進化的手法による最適解探索プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両や家電製品等の製品の特
性を制御する場合、制御対象となる製品の特性は、開発
・設計段階で、その製品を使用すると思われる使用者を
想定し、その仮想使用者の好みや使用状況を加味し、で
きるだけ幅広い使用者に適応するように決められる。し
かし、上記製品を使用する使用者は、個々に特有の個性
を持っており、その好みも千差万別であるため、前記し
たように、その製品を使用すると思われる使用者の好み
等を想定して製品の開発・設計を行ったとしても、すべ
ての使用者が満足する特性を提供ことはほぼ不可能に近
い。この問題を解決するために、ニューラルネットワー
クや遺伝的アルゴリズム(以下、単にGAという。)を
用いて、購入後に使用者の好みや使用状況を推定し、使
用者が満足しうる特性に制御特性を変更していく制御方
法が試みられている。
【0003】GAは、自然進化の過程を模倣し、適者生
存を原理として、探索空間のなかで探索点を表す個体を
最適解に向けて進化させることにより、効率的な探索を
行う確率的探索アルゴリズムである。具体的には、複数
の個体の集合からなる個体群を仮想的に生成するととも
に、各個体ごとにその個体の遺伝情報に見立てて個体情
報を構成する。そして、同一世代において、遺伝子操作
を模倣した情報操作を個体情報に対して行う遺伝的操
作、および個体の評価値に基づいて個体の生存または淘
汰を行う個体選択操作をそれぞれ少なくとも1回行って
世代を進行させる。適用する対象によって多少異なる
が、ある程度有効な解を得るには、一般に数百から数千
回の世代交代を繰り返す必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、車両用エンジ
ンの制御特性を使用者向けに最適化するためにGAを適
用した場合には、一概にエンジンの制御特性といって
も、市街地を走行するときの制御特性と、高速道路を走
行するときの制御特性とではそれぞれ最適な特性が異な
るため、車両の動作環境が変化するごとに最適化を行わ
なければならない。あるいは、車両の動作環境を複数の
段階に区分し、各区分ごとに最適化を行い最適解を保存
しておかなければならない。
【0005】しかしながら、上記の通り、GAによる進
化シミュレーションでは、数百から数千回の世代交代を
繰り返す必要があり、一回の最適化を行うのに比較的長
時間要するため、車両の動作環境が変化するごとに最適
化を行うのでは、多大な時間を要し実現が困難であり、
また、車両の動作環境を複数の段階に区分し、各区分ご
とに最適化を行うのであっても、すべての区分について
最適化を行うまでにやはり多大な時間を要する。
【0006】この問題を解決するために、個体群をさら
に複数の小個体群に分割し、各小個体群ごとに独立して
GAによる進化シミュレーションを実行し、ある世代に
なったときに小個体群間でいくつかの個体を交換すると
いった、島モデルを用いたGAが提案されている。すな
わち、車両の動作環境を複数の段階に区分し、各区分ご
とに個体群を生成して対応付けておき、各区分ごとにそ
の個体群に対して独立してGAによる進化シミュレーシ
ョンを実行し、ある世代になったときに各区分間でいく
つかの個体を交換する。この場合、各区分の個体群は、
通常、初期値、交叉率、突然変異率、選択率等の進化条
件を異ならせ、各々独立した進化シミュレーションを行
うことになる。これにより、各区分ごとに個体群の多様
性が維持されることになる。また、各区分ごとの進化シ
ミュレーションを並列して行えば、処理速度の向上も図
れる。
【0007】しかしながら、上記従来の島モデルを用い
たGAにあっては、例えば、車両の動作環境として市街
地と高速道路とに区分した場合は、市街地を走行するの
に最適な制御特性および高速道路を走行するのに最適な
制御特性をそれぞれ得ることはできても、市街地での動
作環境と高速道路での動作環境のちょうど中間あたりの
動作環境、例えば郊外を走行するのに最適な制御特性を
得ることはできない。このように、各区分ごとに最適化
を図ることはできるが、ある区分と他の区分とのちょう
ど中間あたりに位置する動作環境では最適な制御特性を
得ることができず、これを実現するためには、車両の動
作環境をさらに細かく区分しなければならない。しか
し、区分数が増せばその分進化シミュレーションを数多
く実行しなければならず、結局多大な時間を要する。し
たがって、車両の動作環境に応じて連続的に最適な制御
特性を得ることは困難である。
【0008】このことは、車両用エンジンの制御にGA
を適用する場合に限らず、適用対象の状況に応じて最適
解が異なるような問題にGAを適用する場合に共通して
言えることである。そこで、本発明は、このような従来
の技術の有する未解決の課題に着目してなされたもので
あって、適用対象の状況に応じて最適解が異なるような
問題に適用する場合に、適用対象の状況に応じて連続的
に最適解を得るのに好適な進化的手法による最適解探索
装置、進化的手法による制御対象の制御装置および進化
的手法による最適解探索プログラムを提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1記載の進化的手法による最適
解探索装置は、複数の個体の集合からなる個体群を仮想
的に生成するとともに、前記各個体ごとにその個体の遺
伝情報に見立てて個体情報を構成し、同一世代におい
て、遺伝子操作を模倣した情報操作を前記個体情報に対
して行う遺伝的操作、および評価関数により得られる前
記個体の評価値に基づいて前記個体の生存または淘汰を
行う個体選択操作をそれぞれ少なくとも1回行って世代
を進行させることにより、前記評価関数の最適解を探索
する装置であって、所定の領域からなりかつ与えられた
入力要素からその領域上の位置を特定可能な第1マップ
領域および第2マップ領域を仮想的に形成し、前記第1
マップ領域を複数の領域に区分し、その各区分領域ごと
に前記個体群を生成して対応付けるとともに、前記第1
マップ領域とは区分領域が異なるように前記第2マップ
領域を複数の領域に区分し、その各区分領域ごとに前記
個体群を生成して対応付けておき、前記入力要素が与え
られたときは、与えられた入力要素により前記第1マッ
プ領域の区分領域および前記第2マップ領域の区分領域
をそれぞれ特定し、それら区分領域に対応する個体群の
なかから前記個体をそれぞれ取得して集合し、集合して
なる個体群に対して前記進化シミュレーションを行うよ
うになっている。
【0010】このような構成であれば、入力要素が与え
られると、与えられた入力要素により第1マップ領域の
区分領域および第2マップ領域の区分領域がそれぞれ特
定され、それら区分領域に対応する個体群のなかから個
体がそれぞれ取得されて集合される。そして、集合して
なる個体群に対して進化シミュレーションが行われる。
【0011】進化シミュレーションでは、同一世代にお
いて、遺伝的操作および個体選択操作がそれぞれ少なく
とも1回行われることにより世代が進行する。ここで、
第1マップ領域および第2マップ領域を仮想的に形成す
るようにしているが、マップ領域は、少なくとも2つあ
れば足り、例えば、それ以外に第3マップ領域を仮想的
に形成し、第1マップ領域および第2マップ領域とは区
分領域が異なるように第3マップ領域を複数の領域に区
分し、その各区分領域ごとに個体群を生成して対応付け
ておいてもよい。もちろん、さらに多数のマップ領域を
形成することもできる。以下、請求項3記載の進化的手
法による制御対象の制御装置、および請求項10記載の
進化的手法による最適解探索プログラムにおいて同じで
ある。
【0012】また、請求項1記載の発明は、GAとして
実現することもできるし、その他、GP(Genetic Prog
ress)やES(evolutional Stratage)として実現する
ことができる。以下、請求項3記載の進化的手法による
制御対象の制御装置、および請求項10記載の進化的手
法による最適解探索プログラムにおいて同じである。さ
らに、本発明に係る請求項2記載の進化的手法による最
適解探索装置は、請求項1記載の進化的手法による最適
解探索装置において、前記第1マップ領域および第2マ
ップ領域を仮想的に形成するマップ領域形成手段と、前
記第1マップ領域の各区分領域ごとに前記個体群を生成
して対応付ける第1個体群対応付手段と、前記第2マッ
プ領域の各区分領域ごとに前記個体群を生成して対応付
ける第2個体群対応付手段と、前記入力要素により前記
第1マップ領域の区分領域および前記第2マップ領域の
区分領域をそれぞれ特定する領域特定手段と、前記領域
特定手段で特定した各区分領域に対応する個体群のなか
から前記個体をそれぞれ取得する個体取得手段と、前記
個体取得手段で取得した個体を集合してなる個体群に対
して前記進化シミュレーションを行う進化シミュレーシ
ョン実行手段とを備える。
【0013】このような構成であれば、マップ領域形成
手段により、第1マップ領域および第2マップ領域が仮
想的に形成され、第1個体群対応付手段により、第1マ
ップ領域の各区分領域ごとに個体群が生成されて対応付
けられ、第2個体群対応付手段により、第2マップ領域
の各区分領域ごとに個体群が生成されて対応付けられ
る。そして、入力要素が与えられると、領域特定手段に
より、与えられた入力要素により第1マップ領域の区分
領域および第2マップ領域の区分領域がそれぞれ特定さ
れ、個体取得手段により、特定された各区分領域に対応
する個体群のなかから個体がそれぞれ取得され、進化シ
ミュレーション実行手段により、取得された個体を集合
してなる個体群に対して進化シミュレーションが行われ
る。
【0014】一方、上記目的を達成するために、本発明
に係る請求項3記載の進化的手法による制御対象の制御
装置は、複数の個体の集合からなる個体群を仮想的に生
成するとともに、前記各個体ごとにその個体の遺伝情報
に見立てて個体情報を構成し、当該個体情報には、制御
対象の特性を制御する制御系の制御特性に影響を及ぼす
制御係数を割り当て、さらに、遺伝子操作を模倣した情
報操作を前記個体情報に対して行う個体情報操作手段
と、前記個体の評価値を算出する評価値算出手段と、前
記評価値算出手段で算出した評価値に基づいて前記個体
の生存または淘汰を行う個体選択手段とを備え、同一世
代において、前記個体情報操作手段による遺伝的操作お
よび前記個体選択手段による個体選択操作をそれぞれ少
なくとも1回行って世代を進行させ、これにより進化を
遂げた個体の個体情報を前記制御係数として用いること
により、前記制御系の制御特性を最適化していく装置で
あって、所定の領域からなりかつ前記制御対象の動作環
境を入力要素としてその入力要素からその領域上の位置
を特定可能な第1マップ領域および第2マップ領域を仮
想的に形成し、前記第1マップ領域を複数の領域に区分
し、その各区分領域ごとに前記個体群を生成して対応付
けるとともに、前記第1マップ領域とは区分領域が異な
るように前記第2マップ領域を複数の領域に区分し、そ
の各区分領域ごとに前記個体群を生成して対応付けてお
き、前記入力要素が与えられたときは、与えられた入力
要素により前記第1マップ領域の区分領域および前記第
2マップ領域の区分領域をそれぞれ特定し、それら区分
領域に対応する個体群のなかから前記個体をそれぞれ取
得して集合し、集合してなる個体群に対して前記進化シ
ミュレーションを行うようになっている。
【0015】このような構成であれば、制御対象の動作
環境が入力要素として与えられると、与えられた入力要
素により第1マップ領域の区分領域および第2マップ領
域の区分領域がそれぞれ特定され、それら区分領域に対
応する個体群のなかから個体がそれぞれ取得されて集合
される。そして、集合してなる個体群に対して進化シミ
ュレーションが行われる。
【0016】進化シミュレーションでは、個体情報操作
手段により、遺伝子操作を模倣した情報操作が個体情報
に対して行われ、評価値算出手段により、評価値が算出
され、個体選択手段により、算出された評価値に基づい
て個体の生存または淘汰が行われる。そして、この個体
情報操作手段による遺伝的操作および個体選択手段によ
る個体選択操作が、同一世代においてそれぞれ少なくと
も1回行われることにより世代が進行する。こうして最
終的に個体が進化を遂げると、その個体の個体情報が制
御係数として用いられる。
【0017】さらに、本発明に係る請求項4記載の進化
的手法による制御対象の制御装置は、請求項3記載の進
化的手法による制御対象の制御装置において、前記第1
マップ領域および第2マップ領域を仮想的に形成するマ
ップ領域形成手段と、前記第1マップ領域の各区分領域
ごとに前記個体群を生成して対応付ける第1個体群対応
付手段と、前記第2マップ領域の各区分領域ごとに前記
個体群を生成して対応付ける第2個体群対応付手段と、
前記入力要素により前記第1マップ領域の区分領域およ
び前記第2マップ領域の区分領域をそれぞれ特定する領
域特定手段と、前記領域特定手段で特定した各区分領域
に対応する個体群のなかから前記個体をそれぞれ取得す
る個体取得手段と、前記個体取得手段で取得した個体を
集合してなる個体群に対して前記進化シミュレーション
を行う進化シミュレーション実行手段とを備える。
【0018】このような構成であれば、マップ領域形成
手段により、第1マップ領域および第2マップ領域が仮
想的に形成され、第1個体群対応付手段により、第1マ
ップ領域の各区分領域ごとに個体群が生成されて対応付
けられ、第2個体群対応付手段により、第2マップ領域
の各区分領域ごとに個体群が生成されて対応付けられ
る。そして、入力要素が与えられると、領域特定手段に
より、与えられた入力要素により第1マップ領域の区分
領域および第2マップ領域の区分領域がそれぞれ特定さ
れ、個体取得手段により、特定された各区分領域に対応
する個体群のなかから個体がそれぞれ取得され、進化シ
ミュレーション実行手段により、取得された個体を集合
してなる個体群に対して進化シミュレーションが行われ
る。
【0019】さらに、本発明に係る請求項5記載の進化
的手法による制御対象の制御装置は、請求項3および4
のいずれかに記載の進化的手法による制御対象の制御装
置において、前記制御対象は、移動のための動力を移動
体に与える移動体用エンジンであり、前記入力要素は、
前記移動体用エンジンを搭載する移動体の平均速度およ
び前記移動体の速度変化率であり、前記第1マップ領域
および前記第2マップ領域は、前記平均速度および前記
速度変化率からその領域上の位置を特定可能な仮想二次
元空間である。
【0020】このような構成であれば、平均速度および
速度変化率が与えられると、与えられた平均速度および
速度変化率により第1マップ領域の区分領域および第2
マップ領域の区分領域がそれぞれ特定され、それら区分
領域に対応する個体群のなかから個体がそれぞれ取得さ
れて集合される。そして、集合してなる個体群に対して
進化シミュレーションが行われる。
【0021】ここで、移動体とは、移動体用エンジンの
動力により移動可能な物体をいい、これには、例えば、
自動二輪車、自動車、船舶または航空機等の原動機付き
乗り物や船外機が含まれる。さらに、本発明に係る請求
項6記載の進化的手法による制御対象の制御装置は、請
求項3ないし5のいずれかに記載の進化的手法による制
御対象の制御装置において、前記制御対象は、エンジン
であり、前記評価値は、第1評価値と第2評価値とから
なり、前記第1評価値は、前記エンジンの燃費であり、
前記第2評価値は、前記エンジンの回転数変化率および
スロットル開度変化率により定まるレスポンス度であ
る。
【0022】このような構成であれば、進化シミュレー
ションでは、個体情報操作手段により、遺伝子操作を模
倣した情報操作が個体情報に対して行われ、評価値算出
手段により、燃費およびレスポンス度が算出され、個体
選択手段により、算出された評価値に基づいて個体の生
存または淘汰が行われる。そして、この個体情報操作手
段による遺伝的操作および個体選択手段による個体選択
操作が、同一世代においてそれぞれ少なくとも1回行わ
れることにより世代が進行する。こうして最終的に個体
が進化を遂げると、その個体の個体情報が制御係数とし
て用いられる。その結果、エンジンの制御特性のうち燃
費特性およびレスポンス特性が最適化される。
【0023】さらに、本発明に係る請求項7記載の進化
的手法による制御対象の制御装置は、請求項3ないし6
のいずれかに記載の進化的手法による制御対象の制御装
置において、前記制御対象は、エンジンであり、前記個
体情報には、前記制御係数として、前記エンジンの燃料
噴射量、前記エンジンの過渡状態において前記燃料噴射
量を補正する過渡補正量、前記燃料噴射量の補正値また
は前記過渡補正量の補正値を割り当てるようになってい
る。
【0024】このような構成であれば、評価値を向上す
る方向に個体群が進化していくにつれて、高い評価値を
得ることが期待できる、燃料噴射量、過渡補正量、燃料
噴射量の補正値または過渡補正量の補正値が決定され
る。さらに、本発明に係る請求項8記載の進化的手法に
よる制御対象の制御装置は、請求項3ないし6のいずれ
かに記載の進化的手法による制御対象の制御装置におい
て、前記制御対象は、エンジンであり、前記エンジンの
燃料噴射量、前記エンジンの過渡状態において前記燃料
噴射量を補正する過渡補正量、前記燃料噴射量の補正値
または前記過渡補正量の補正値をニューラルネットワー
クにより生成するようになっており、前記個体情報に
は、前記制御係数として、前記ニューラルネットワーク
におけるシナプスの結合係数を割り当てるようになって
いる。
【0025】このような構成であれば、ニューラルネッ
トワークにより、燃料噴射量、過渡補正量、燃料噴射量
の補正値または過渡補正量の補正値が生成されるが、評
価値を向上する方向に個体群が進化していくにつれて、
高い評価値を得ることが期待できる、ニューラルネット
ワークにおけるシナプスの結合係数が決定される。さら
に、本発明に係る請求項9記載の進化的手法による制御
対象の制御装置は、請求項3および4のいずれかに記載
の進化的手法による制御対象の制御装置において、前記
制御対象は、電気モータであり、前記評価値は、第1評
価値と第2評価値とからなり、前記第1評価値は、前記
電気モータの電力消費であり、前記第2評価値は、前記
電気モータの回転変化率である。
【0026】このような構成であれば、進化シミュレー
ションでは、個体情報操作手段により、遺伝子操作を模
倣した情報操作が個体情報に対して行われ、評価値算出
手段により、電力消費および回転変化率が算出され、個
体選択手段により、算出された評価値に基づいて個体の
生存または淘汰が行われる。そして、この個体情報操作
手段による遺伝的操作および個体選択手段による個体選
択操作が、同一世代においてそれぞれ少なくとも1回行
われることにより世代が進行する。こうして最終的に個
体が進化を遂げると、その個体の個体情報が制御係数と
して用いられる。その結果、電気モータの制御特性のう
ち電力消費特性および回転変化率特性が最適化される。
【0027】一方、上記目的を達成するために、本発明
に係る請求項10記載の進化的手法による最適解探索プ
ログラムは、複数の個体の集合からなる個体群を仮想的
に生成するとともに、前記各個体ごとにその個体の遺伝
情報に見立てて個体情報を構成し、同一世代において、
遺伝子操作を模倣した情報操作を前記個体情報に対して
行う遺伝的操作、および評価関数により得られる前記個
体の評価値に基づいて前記個体の生存または淘汰を行う
個体選択操作をそれぞれ少なくとも1回行って世代を進
行させることにより、前記評価関数の最適解を探索する
コンピュータ実行可能なプログラムであって、所定の領
域からなりかつ与えられた入力要素からその領域上の位
置を特定可能な第1マップ領域および第2マップ領域を
仮想的に形成し、前記第1マップ領域を複数の領域に区
分し、その各区分領域ごとに前記個体群を生成して対応
付けるとともに、前記第1マップ領域とは区分領域が異
なるように前記第2マップ領域を複数の領域に区分し、
その各区分領域ごとに前記個体群を生成して対応付けて
おき、前記入力要素が与えられたときは、与えられた入
力要素により前記第1マップ領域の区分領域および前記
第2マップ領域の区分領域をそれぞれ特定し、それら区
分領域に対応する個体群のなかから前記個体をそれぞれ
取得して集合し、集合してなる個体群に対して前記進化
シミュレーションを行う処理をコンピュータに実行させ
るためのプログラムである。
【0028】このような構成であれば、プログラムに従
ってコンピュータが実行したときは、請求項1記載の進
化的手法による最適解探索装置と同等の作用が得られ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1ないし図11は、本発明
に係る進化的手法による最適解探索装置、進化的手法に
よる制御対象の制御装置および進化的手法による最適解
探索プログラムの実施の形態を示す図である。
【0030】まず、本発明の基本概念を図1を参照しな
がら説明する。図1は、本発明の基本概念を示す図であ
る。本発明の基本構成は、図1に示すように、最適化対
象1と、最適化対象1の操作結果に基づいて最適化対象
1の評価値を算出する評価部2と、評価部2で算出した
評価値および最適化対象1の操作結果に基づいて進化型
最適化アルゴリズムにより最適化対象1の操作量を決定
し出力する進化機構3とで構成されている。
【0031】進化機構3は、評価部2で算出した評価値
および最適化対象1の操作結果に基づいて、GAによ
り、最適化対象1の操作特性が最適となるような操作量
を決定し、決定した操作量を最適化対象1に出力するよ
うになっている。次に、本発明の基本構成を図2を参照
しながら説明する。図2は、本発明の基本構成を示すブ
ロック図である。
【0032】本発明の基本構成は、図2に示すように、
制御対象50と、制御対象50の制御結果に基づいて制
御対象50の制御量を制御する制御装置60とで構成さ
れている。制御装置60は、反射層500および進化適
応層700の2つの制御層からなり、制御対象50から
制御結果を入力し、入力した制御結果に基づいて反射層
500で基本制御量を決定し、進化適応層700で基本
制御量に対する補正率を決定し、これら基本制御量およ
び補正率から最終的な制御量を決定する。以下、反射層
500および進化適応層700の構成を詳細に説明す
る。
【0033】反射層500は、数式、マップ、ニューラ
ルネットワーク、ファジールール、サブサンプションア
ーキテクチャ等の形式で、基本制御量と制御結果との関
係を定義付ける基礎制御部510を備え、基礎制御部5
10は、制御対象50から制御結果を入力し、入力した
制御結果に基づいて基本制御量を決定して出力する。な
お、サブサンプションアーキテクチャとは、並列的な処
理を行う行動型人工知能として公知である。
【0034】進化適応層700は、GAによる進化シミ
ュレーションを行って制御対象50の制御特性を最適化
する進化適応部720と、GAにおける個体の評価値を
算出する評価部730とで構成されている。進化適応部
720は、制御結果に基づいて、反射層500からの基
本制御量を補正するための進化過渡補正率を出力する制
御モジュールを少なくとも一つ有し、GAにより制御モ
ジュールを最適化するように構成されている。GAで
は、複数の個体の集合からなる個体群を仮想的に生成す
るとともに、各個体ごとにその個体の遺伝情報に見立て
て個体情報を構成する。ここで、各個体情報には、制御
モジュールを構築するための制御係数を割り当てる。そ
して、同一世代において、遺伝子操作を模倣した情報操
作を個体情報に対して行う遺伝的操作、および個体の評
価値に基づいて個体の生存または淘汰を行う個体選択操
作をそれぞれ少なくとも1回行って世代を所定回進行さ
せることにより、個体群を進化させる。所定回数の世代
交代が終了したときは、個体群のなかから評価値が最も
高い個体を抽出し、抽出した個体の個体情報を制御係数
として用い制御モジュールを構築する。以下、評価値が
最も高い個体の個体情報を用いて構築した制御モジュー
ルのことを「最適制御モジュール」という。なお、制御
モジュールとは、制御系のあるまとまった制御を行う一
単位をいう。
【0035】また、進化適応部720は、最適制御モジ
ュールを構築した後、進化適応部720の制御モジュー
ルをその最適制御モジュールに固定し、反射層500か
らの基本制御量を補正する進化補正率による制御を行
う。そして、制御装置60は、反射層500からの基本
制御量に進化適応層700からの進化補正率を乗算する
ことにより制御量を算出する。この制御量を制御対象5
0に出力する。
【0036】以下、本発明のより具体的な実施の形態を
説明する。本実施の形態は、本発明に係る進化的手法に
よる最適解探索装置、進化的手法による制御対象の制御
装置および進化的手法による最適解探索プログラムを、
図3に示すように、車両用エンジン10の燃費特性およ
びレスポンス特性をGAにより最適化する場合について
適用したものである。
【0037】まず、本発明を適用するエンジン制御シス
テムの構成を図3を参照しながら説明する。図3は、本
発明を適用するエンジン制御システムの構成を示すブロ
ック図である。エンジン制御システムは、図3に示すよ
うに、エンジン10と、エンジン10の作動状態を検出
してエンジン10の作動状態に関する各種の情報(以
下、外界情報と総称する。)を出力する各種センサ20
と、各種センサ20からの外界情報に基づいてエンジン
10の燃料噴射量を制御する制御装置30とで構成され
ている。
【0038】各種センサ20は、エンジン10の作動状
態および車両の走行状態を検出し、その検出結果に基づ
いて、エンジン10の回転数、スロットル開度、スロッ
トル開度の変化率、距離パルス、燃料噴射量、平均車速
および車速変化率を外界情報として出力するようになっ
ている。制御装置30は、反射層100および進化適応
層300の2つの制御層からなり、各種センサ20から
外界情報を入力し、入力した外界情報に基づいて反射層
100で燃料の基本噴射量を決定し、進化適応層300
で基本噴射量に対する補正量を決定し、これら基本噴射
量および補正量から最終的な燃料噴射量を決定する。以
下、反射層100および進化適応層300の構成を詳細
に説明する。
【0039】反射層100は、数式、マップ、ニューラ
ルネットワーク、ファジールール、サブサンプションア
ーキテクチャ等の形式で、基本噴射量および過渡補正率
と外界情報との関係を定義付ける基礎制御部110を備
え、基礎制御部110は、各種センサ20から外界情報
を入力し、入力した外界情報に基づいて基本噴射量およ
び過渡補正率を決定して出力する。
【0040】進化適応層300は、GAによる進化シミ
ュレーションを行ってエンジン10の制御特性を最適化
する進化適応部320と、GAにおける個体の評価値を
算出する評価部330とで構成されている。進化適応部
320は、外界情報に基づいて、反射層100からの基
本噴射量および過渡補正率を補正するための補正率(以
下、この補正率うち基本噴射量を補正するものを進化補
正率といい、過渡補正率を補正するものを進化過渡補正
率という。)を出力する制御モジュールを少なくとも一
つ有し、GAにより制御モジュールを最適化するように
構成されている。また、進化適応部320は、最適制御
モジュールを構築した後、進化適応部320の制御モジ
ュールをその最適制御モジュールに固定し、反射層10
0からの基本噴射量を補正する進化補正率による制御お
よび反射層100からの過渡補正率を補正する進化過渡
補正率による制御を行う。
【0041】そして、制御装置30は、反射層100か
らの基本噴射量に進化適応層300からの進化補正率を
乗算し、これを第1の乗算結果とする一方、反射層10
0からの過渡補正率に進化適応層300からの進化過渡
補正率を乗算し、これを第2の乗算結果とし、第1の乗
算結果に第2の乗算結果を乗算することにより燃料噴射
量を算出する。この燃料噴射量をエンジン10に出力す
る。
【0042】次に、進化適応部320および評価部33
0の構成を図4を参照しながら詳細に説明する。図4
は、進化適応部320および評価部330の構成を示す
ブロック図である。評価部330は、図4に示すよう
に、燃料噴射量および距離パルスに基づいてエンジン1
0の燃費を算出する燃費算出部332と、スロットル開
度およびエンジン回転数に基づいてレスポンス度を算出
するレスポンス度算出部334とで構成されている。
【0043】燃費算出部332は、燃料噴射量および距
離パルスを外界情報として入力し、所定距離走行するご
とに入力される距離パルスの入力間隔で燃料噴出量を総
和して燃費として算出し、算出した燃費を、GAにおけ
る個体の第1評価値として進化適応部320に出力する
ようになっている。レスポンス度算出部334は、スロ
ットル開度およびエンジン回転数を外界情報として入力
し、スロットル開度の変化率およびエンジン回転数の変
化率を算出し、エンジン回転数の変化率をスロットル開
度の変化率で除算することによりレスポンス度を算出
し、算出したレスポンス度を、GAにおける個体の第2
評価値として進化適応部320に出力するようになって
いる。
【0044】進化適応部320は、図4に示すように、
制御モジュール322を有し、制御モジュール322
は、スロットル開度、スロットル開度の変化率およびエ
ンジン回転数を外界情報として入力し、その入力情報に
基づいて進化補正率および進化過渡補正率を出力するよ
うになっている。制御モジュール322の入出力関係
は、スロットル開度なまし率、スロットル開度側増量係
数補正率、吸気管差圧なまし率、吸気管側増量係数補正
率、非同期噴射時間補正率および非同期噴射回数により
決定される。また、制御モジュール322は、図5に示
すように、平均車速を縦軸にとりかつ車速変化率を横軸
にとったマップ領域を仮想的に形成し、このマップ領域
を用いて車両の走行状態を区分し、車両の走行状態に応
じて進化補正率および進化過渡補正率を出力するように
なっている。図5の例では、マップ領域のうち左上部分
の波線で囲まれた領域が高速道路を走行している状態
を、左下部分の波線で囲まれた領域が渋滞路を走行して
いる状態を、右中央やや下方の波線で囲まれた領域が市
街地を走行している状態をそれぞれ表している。図5
は、車両の走行状態を区分したマップ領域を示す図であ
る。
【0045】進化適応部320は、島モデルを用いたG
Aを採用し、図6に示すように、平均車速を縦軸にとり
かつ車速変化率を横軸にとった所定の領域からなる3つ
のマップ領域を仮想的に形成し、各マップ領域を複数の
領域に区分し、その各区分領域ごとに個体群を生成して
対応付ける。対応付けるのは個体群であるから、少なく
とも2つの個体の集合からなっている。図6は、GAに
おける個体群の対応付けを示したマップ領域である。
【0046】第1マップ領域は、図6左端に示すよう
に、形状が同一となる9個の方形領域に区分(縦横それ
ぞれ3個ずつに区分)されている。最下段の3つの区分
領域P a1,Pa2,Pa3には、図面左から順に個体群
1,A2,A3がそれぞれ対応付けられており、中段の
3つの区分領域Pa4,Pa5,Pa6には、図面左から順に
個体群A4,A5,A6がそれぞれ対応付けられており、
最上段の3つの区分領域Pa7,Pa8,Pa9には、図面左
から順に個体群A7,A8,A9がそれぞれ対応付けられ
ている。
【0047】第2マップ領域は、図6中央に示すよう
に、第1マップ領域を右側に区分領域の横幅の1/3だ
けシフトさせたものであり、シフトの結果、第1マップ
領域における右端の領域のうち1/3の領域が左端にシ
フトすることとなるため、結果的に12個の方形領域に
区分(縦3個横4個に区分)されている。最下段の4つ
の区分領域Pb1,Pb2,Pb3,Pb4には、図面左から順
に個体群B1,B2,B3,B4がそれぞれ対応付けられて
おり、中段の3つの区分領域Pb5,Pb6,Pb7,Pb8
は、図面左から順に個体群B5,B6,B7,B8がそれぞ
れ対応付けられており、最上段の3つの区分領域Pb9
b10,Pb11,Pb12には、図面左から順に個体群B9
10,B11,B12がそれぞれ対応付けられている。
【0048】第3マップ領域は、図6右端に示すよう
に、第1マップ領域を右側に区分領域の横幅の2/3だ
けシフトさせたものであり、シフトの結果、第1マップ
領域における右端の領域のうち2/3の領域が左端にシ
フトすることとなるため、結果的に12個の方形領域に
区分(縦3個横4個に区分)されている。最下段の4つ
の区分領域Pc1,Pc2,Pc3,Pc4には、図面左から順
に個体群C1,C2,C3,C4がそれぞれ対応付けられて
おり、中段の3つの区分領域Pc5,Pc6,Pc7,Pc8
は、図面左から順に個体群C5,C6,C7,C8がそれぞ
れ対応付けられており、最上段の3つの区分領域Pc9
c10,Pc11,Pc12には、図面左から順に個体群C9
10,C11,C12がそれぞれ対応付けられている。
【0049】一方、GAにおける個体の個体情報には、
制御モジュール322の入出力関係を決定するための各
係数を割り当てる。具体的には、図7に示すように、上
位ビットから順に、スロットル開度なまし率、スロット
ル開度側増量係数補正率、吸気管差圧なまし率、吸気管
側増量係数補正率、非同期噴射時間補正率および非同期
噴射回数を割り当てる。図7は、個体情報のデータ構造
を示す図である。
【0050】次に、進化適応部320で実行される処理
を図8を参照しながら詳細に説明する。図8は、進化適
応部320で実行される処理を示すフローチャートであ
る。GAは、各個体にランダムな初期値を与えて探索空
間内に配置し、世代ごとに交叉、突然変異と呼ばれる遺
伝的操作を適用し、個体の評価値に応じて個体の増殖お
よび選択を行うことにより、次世代の個体の集合を得
る。このような世代交代を繰り返すことにより、漸近的
に最適解に近づくことを目的とする。以下、遺伝的操作
である交叉、突然変異、選択について説明する。
【0051】交叉とは、少なくとも2つの個体を親と
し、親となる個体の個体情報の一部を入れ替えることに
より、子孫となる個体を1以上生成する操作である。あ
る個体の個体情報のよい部分と別の個体の個体情報のよ
い部分を合体させることにより、より評価値の高い個体
を得ることが期待できる。例えば、2つの個体を親とし
て子孫となる2つの個体を生成する場合、一方の親とな
る個体の個体情報を「000110」、他方の親となる個体の
個体情報を「110111」とし、3番目の位置で交叉させる
ことにより、「000111」の個体情報をもつ個体と、「11
0110」の個体情報をもつ個体とを子孫となる個体として
得る。
【0052】突然変異とは、所定の確率で個体の個体情
報のうち特定部分を変更する操作であり、個体群内での
多様性を増加させる。具体的には、個体情報の特定のビ
ットを反転させる操作であり、例えば、ある個体の個体
情報を「000111」とし、その3番目の位置で突然変異を
起こすことにより、「001111」の個体情報をもつ個体を
得る。
【0053】選択とは、個体の評価値に応じて個体群の
なかのよりよい個体を次世代に残すための操作である。
ルーレット選択と呼ばれる選択方法では、各個体は評価
値に比例した確率で選択される。例えば、ある世代にお
いて、「000000」、「111011」、「110111」、「01011
1」の個体情報をもつ個体の評価値がそれぞれ「8」、
「4」、「2」、「2」であったとする。それぞれの個
体が選択される確率は、「8/16」、「4/16」、
「2/16」、「2/16」となる。したがって、平均
的には、次世代において、「000000」の個体情報をもつ
個体は2つに増え、「111011」の個体情報をもつ個体は
一つのままで、「110111」の個体情報をもつ個体または
「010111」の個体情報をもつ個体はいずれかが残るよう
な個体群が得られる。
【0054】以上のことをふまえて、進化適応部320
で実行される処理を説明する。なお、図8のフローチャ
ートに示す処理は、例えば、ROMにあらかじめ格納さ
れているプログラムを読み出し、読み出したプログラム
に従ってCPUが実行する。図8に示すように、まず、
ステップS100に移行して、平均車速および車速変化
率を入力したか否かを判定し、平均車速および車速変化
率を入力したと判定したとき(Yes)は、ステップS10
2に移行するが、そうでないと判定したとき(No)は、平
均車速および車速変化率を入力するまでステップS10
0で待機する。
【0055】ステップS102では、入力した平均車速
および車速変化率により第1マップ領域の区分領域を特
定し、ステップS104に移行して、特定した区分領域
に対応する個体群のなかから所定数(例えば、3個)の
個体を取得し、ステップS106に移行する。ステップ
S106では、入力した平均車速および車速変化率によ
り第2マップ領域の区分領域を特定し、ステップS10
8に移行して、特定した区分領域に対応する個体群のな
かから所定数(例えば、3個)の個体を取得し、ステッ
プS110に移行する。
【0056】ステップS110では、入力した平均車速
および車速変化率により第3マップ領域の区分領域を特
定し、ステップS112に移行して、特定した区分領域
に対応する個体群のなかから所定数(例えば、3個)の
個体を取得し、ステップS114に移行する。ステップ
S114では、ステップS104,S108,S112
で取得した個体を集合することにより新たな個体群を生
成し、ステップS116に移行して、個体群のうち先頭
の個体の個体情報を読み出し、ステップS118に移行
して、読み出した個体情報に基づいて制御モジュール3
22を構築し、構築した制御モジュール322によりエ
ンジン10の制御を開始する。このとき、進化適応層3
00からの出力は、スロットル開度、スロットル開度の
変化率およびエンジン回転数を制御モジュール322に
入力し、さらにその出力を下式(1)により線形変換す
ることにより算出する。また、スロットル開度、スロッ
トル開度の変化率およびエンジン回転数の入力情報は、
それぞれを正規化したものを用いる。下式(1)におい
て、Yは進化補正率または進化過渡補正率であり、xは
制御モジュール322の出力であり、Gは所定のゲイン
である。
【0057】
【数1】
【0058】このように、制御モジュール322の出力
xを線形変換して用いることにより、進化適応層300
から出力される進化補正率または進化過渡補正率の値が
極端に大きくなることがなく、全体として進化シミュレ
ーションが少しずつ進行するようになり、エンジン10
の挙動が評価や進化シミュレーションのために極端に変
動することがなくなる。
【0059】次いで、ステップS120に移行して、燃
費およびレスポンス度を評価部330から取得する。こ
こで、個体情報に基づいて制御モジュール322を構築
し、構築した制御モジュール322によりエンジン10
の制御を開始し、その結果得られた燃費およびレスポン
ス度は、その個体に対する評価値とする。この評価値が
高いほど、すなわち、第1評価値である燃費について
は、小さければ小さいほど、第2評価値であるレスポン
ス度については、高ければ高いほど、GAによる進化シ
ミュレーションにおいて優秀な個体であると位置付ける
ことができる。
【0060】次いで、ステップS122に移行して、個
体群のすべての個体についてステップS118からS1
20までの処理が終了したか否かを判定し、すべての個
体について処理が終了したと判定したとき(Yes)は、ス
テップS124に移行する。ステップS124では、G
Aにおける個体の生殖または淘汰を行う個体選択処理を
実行し、ステップS126に移行して、GAにおける個
体の交叉を行う交叉処理を実行する。具体的に、ステッ
プS126では、選択された個体群のなかから乱数を用
いて2個の親個体を選択し、これらに交叉を施して2個
の子個体を生成する。この処理を5回行うことにより、
再び、9個の子個体からなる個体群を生成する(10番
目の子個体は破棄する)。交叉処理には、例えば、上記
の1点交叉処理のほかに、2点交叉処理または正規分布
交叉処理等を採用することができる。正規分布交叉処理
とは、実数値表現の個体情報について、両親個体を結ぶ
軸に対して回転対称な正規分布にしたがって子個体を生
成する処理である。正規分布の標準偏差は、両親個体を
結ぶ主軸方向の成分については両親個体間の距離に比例
させ、その他の軸の成分については両親個体を結ぶ直線
と個体群のなかからサンプルした第3の親個体との距離
に比例させる。この交叉方法は、親個体の特質が子個体
に引き継がれやすいという利点がある。
【0061】次いで、ステップS128に移行して、G
Aにおける個体の突然変異を行う突然変異処理を実行
し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。一
方、ステップS122で、個体群のすべての個体につい
てステップS118からS120までの処理が終了して
いないと判定したとき(No)は、ステップS130に移行
して、個体群のうち次の個体の個体情報を読み出し、ス
テップS118に移行する。
【0062】次に、上記実施の形態の動作を図面を参照
しながら説明する。進化適応部320では、平均車速お
よび車速変化率を入力すると、ステップS100〜S1
12を経て、入力された平均車速および車速変化率によ
り第1マップ領域、第2マップ領域および第3マップ領
域の区分領域がそれぞれ特定され、それら区分領域に対
応する個体群のなかから3個の個体がそれぞれ取得され
る。例えば、図9に示すように、平均車速および車速変
化率がいずれも中域である入力iが与えられると、第1
マップ領域においては入力iにより区分領域Pa5が、第
2マップ領域においては入力iにより区分領域Pb7が、
第3マップ領域においては入力iにより区分領域Pc6
それぞれ特定される。そして、それら区分領域Pa5,P
b7,Pc6に対応する個体群A5,B7,C6のなかから3
個の個体がそれぞれ取得される。図9は、入力iにより
各マップ領域の区分領域を特定する場合を説明するため
の図である。
【0063】次いで、ステップS114を経て、取得さ
れた9個の個体を集合することにより新たな個体群が生
成され、進化シミュレーションが開始される。進化シミ
ュレーションでは、まず、ステップS116,S118
を経て、個体群のうち先頭の個体の個体情報が読み出さ
れ、読み出された個体情報に基づいて制御モジュール3
22が構築され、構築された制御モジュール322によ
りエンジン10の制御が開始され、しばらくの間その制
御モジュール322による制御が行われる。その間、ス
テップS120を経て、燃費およびレスポンス度が評価
部330から取得される。
【0064】これと同じ要領で、ステップS118から
S120までの処理が個体群のすべての個体について終
了すると、ステップS124〜S128を経て、個体選
択処理、交叉処理および突然変異処理が行われる。ここ
までの処理を経て、1世代の進化シミュレーションが終
了する。こうした進化シミュレーションを平均車速およ
び車速変化率を入力するごとに行っていき、個体群A1
〜A9,B1〜B12,C1〜C12を次々に進化させてい
く。その後、所定回数の世代交代を経て、進化シミュレ
ーションが完了すると、入力した平均車速および車速変
化率により区分領域が特定され、それら区分領域に対応
する個体群のなかから評価値が最も高い個体が抽出さ
れ、抽出された個体の個体情報に基づいて最適制御モジ
ュールが構築され、制御モジュール322が最適制御モ
ジュールに固定される。そして、最適制御モジュールに
より、進化補正率および進化過渡補正率が進化適応層3
00から出力され、出力された進化補正率および進化過
渡補正率、並びに反射層100からの基本噴射量および
過渡補正率に基づいて燃料噴射量が算出され、算出され
た燃料噴射量がエンジン10に出力される。これによ
り、エンジン10の燃料噴射量が制御される。
【0065】従来では、一般的な島モデル、すなわち、
第1マップ領域だけを用いてエンジン10の最適化を行
っていたため、図10に示すように、例えば、高速道
路、市街地および渋滞路については、それぞれ最適な燃
費特性およびレスポンス特性を得ることができるが、市
街地での走行状態と高速道路での走行状態のちょうど中
間あたりの走行状態、例えば郊外を走行するのに最適な
燃費特性およびレスポンス特性を得ることはできなかっ
た。図10は、従来のエンジン制御システムにより制御
特性を最適化した場合を示す図である。なお、図10で
は、マップ領域に対して垂直方向の高さを燃費特性およ
びレスポンス特性の大きさとして示している。
【0066】これに対して、本実施の形態では、図11
に示すように、高速道路、市街地および渋滞路について
は、それぞれ最適な燃費特性およびレスポンス特性を得
ることができる上に、さらに、市街地での走行状態と高
速道路での走行状態のちょうど中間あたりの走行状態
や、渋滞路での走行状態と市街地での走行状態のちょう
ど中間あたりの走行状態でも、最適な燃費特性およびレ
スポンス特性を得ることができる。図11は、本実施の
形態に係るエンジン制御システムにより制御特性を最適
化した場合を示す図である。なお、図11では、マップ
領域に対して垂直方向の高さを燃費特性およびレスポン
ス特性の大きさとして示している。
【0067】このようにして、本実施の形態では、進化
適応部320は、所定の領域からなりかつエンジン10
の走行状態を入力要素としてその入力要素からその領域
上の位置を特定可能な第1マップ領域、第2マップ領域
および第3マップ領域を仮想的に形成し、第1マップ領
域を複数の領域に区分し、その各区分領域ごとに個体群
を生成して対応付け、第1マップ領域とは区分領域が異
なるように第2マップ領域を複数の領域に区分し、その
各区分領域ごとに個体群を生成して対応付け、第1マッ
プ領域および第2マップ領域とは区分領域が異なるよう
に第3マップ領域を複数の領域に区分し、その各区分領
域ごとに個体群を生成して対応付けておき、入力要素が
与えられたときは、与えられた入力要素により第1マッ
プ領域、第2マップ領域および第3マップ領域の区分領
域をそれぞれ特定し、それら区分領域に対応する個体群
のなかから個体をそれぞれ取得して集合し、集合してな
る個体群に対して進化シミュレーションを行うようにな
っている。
【0068】これにより、第1マップ領域の同一区分領
域内であっても、その区分領域に対応する個体群のなか
から個体が取得されるほか、入力要素によっては、第2
マップ領域および第3マップ領域の異なる区分領域に対
応する個体群のなかから個体が取得されるので、それら
個体の集合からなる個体群に対して進化シミュレーショ
ンを行えば、第1マップ領域の同一区分領域内であって
も所々に多様性を維持することができる。したがって、
従来に比して、エンジン10の走行状態に応じて比較的
連続的に最適な燃費特性およびレスポンス特性を得るこ
とができる。
【0069】さらに、本実施の形態では、マップ領域へ
の入力要素は、平均車速および車速変化率であり、第1
マップ領域、第2マップ領域および第3マップ領域は、
平均車速および車速変化率からその領域上の位置を特定
可能な仮想二次元空間である。これにより、車両の走行
速度およびその変化に応じて比較的連続的に最適な燃費
特性およびレスポンス特性を得ることができる。
【0070】さらに、本実施の形態では、個体の評価値
は、第1評価値と第2評価値とからなり、第1評価値
は、エンジン10の燃費であり、第2評価値は、レスポ
ンス度である。これにより、燃費およびレスポンス度を
向上する方向に個体群が進化していくので、エンジン1
0の制御特性のうち燃費特性およびレスポンス特性を最
適化することができるとともに、車両の走行状態に応じ
て比較的連続的に最適な燃費特性およびレスポンス特性
を得ることができる。
【0071】さらに、本実施の形態では、個体情報に
は、スロットル開度なまし率、スロットル開度側増量係
数補正率、吸気管差圧なまし率、吸気管側増量係数補正
率、非同期噴射時間補正率および非同期噴射回数を割り
当てるようになっている。これにより、高い評価値を得
ることが期待できる、スロットル開度なまし率、スロッ
トル開度側増量係数補正率、吸気管差圧なまし率、吸気
管側増量係数補正率、非同期噴射時間補正率および非同
期噴射回数を決定することができる。
【0072】上記実施の形態において、エンジン10
は、請求項3ないし6記載の制御対象に対応し、平均車
速および車速変化率は、請求項1ないし5または10記
載の入力要素に対応し、ステップS102,S106,
S110は、請求項2または4記載の領域特定手段に対
応し、ステップS104,S108,S112は、請求
項2または4記載の個体取得手段に対応している。ま
た、ステップS116〜S130は、請求項2または4
記載の進化シミュレーション実行手段に対応し、ステッ
プS126,S128は、請求項3記載の個体情報操作
手段に対応し、ステップS120は、請求項3記載の評
価値算出手段に対応し、ステップS124は、請求項3
記載の個体選択手段に対応している。
【0073】また、上記実施の形態において、車両は、
請求項5記載の移動体に対応している。なお、上記実施
の形態においては、区分領域が異なる3つのマップ領域
を用いて異なる複数の個体群から個体をそれぞれ取得す
るように構成したが、これに限らず、区分領域が異なっ
ていれば、2つのマップ領域または4つ以上のマップ領
域を用いて異なる複数の個体群から個体をそれぞれ取得
するように構成してもよい。こうした構成であっても、
上記実施の形態と同等の効果が得られる。もちろん、マ
ップ領域が多ければ多いほど、エンジン10の走行状態
に応じてさらに連続的に最適な燃費特性およびレスポン
ス特性を得ることができる。
【0074】また、上記実施の形態においては、第2マ
ップ領域は、第1マップ領域を右側に区分領域の横幅の
1/3だけシフトさせたものとして、第3マップ領域
は、第1マップ領域を右側に区分領域の横幅の2/3だ
けシフトさせたものとして構成したが、n個のマップ領
域を用いる場合は、2番目以降の各マップ領域は、第1
マップ領域を右側にそれぞれ区分領域の横幅の1/nだ
けシフトさせたものとして構成する。また、区分領域の
横方向にシフトさせるに限らず、区分領域の縦方向にシ
フトさせたものとして構成してもよい。さらに、方形領
域として区分したが、任意の形状で区分してもよい。
【0075】また、上記実施の形態においては、制御モ
ジュール322の入出力関係を、スロットル開度なまし
率、スロットル開度側増量係数補正率、吸気管差圧なま
し率、吸気管側増量係数補正率、非同期噴射時間補正率
および非同期噴射回数により決定し、個体情報には、ス
ロットル開度なまし率、スロットル開度側増量係数補正
率、吸気管差圧なまし率、吸気管側増量係数補正率、非
同期噴射時間補正率および非同期噴射回数を割り当てる
ように構成したが、これに限らず、個体情報には、エン
ジン10の燃料噴射量、エンジン10の過渡状態におい
て燃料噴射量を補正する過渡補正量、燃料噴射量の補正
値または過渡補正量の補正値を割り当てるように構成し
てもよい。
【0076】これにより、高い評価値を得ることが期待
できる、エンジン10の燃料噴射量、過渡補正量、燃料
噴射量の補正値または過渡補正量の補正値を決定するこ
とができる。また、エンジン10の燃料噴射量、エンジ
ンの過渡状態において燃料噴射量を補正する過渡補正
量、燃料噴射量の補正値または過渡補正量の補正値をニ
ューラルネットワークにより生成するようにし、個体情
報には、ニューラルネットワークにおけるシナプスの結
合係数を割り当てるように構成してもよい。この場合、
ニューラルネットワークに代えて、CMAC(Cerebell
ar Model Arithmetic Computer)を用いてもよい。CM
ACを用いる利点としては、階層型ニューラルネットワ
ークに比べて、追加学習の能力が優れていること、学習
が高速である等が挙げられる。
【0077】これにより、高い評価値を得ることが期待
できる、ニューラルネットワークにおけるシナプスの結
合係数を決定することができる。また、上記実施の形態
においては、制御装置30の制御対象として車両用エン
ジン10を適用しているが、制御装置30の制御対象は
本実施の形態に限定されることなく任意のものでよく、
例えば、車体のサスペンションやシートのダンパー特性
の制御または、電気モータやエンジンを補助動力とする
自転車或いは車イスにおける補助動力のアシスト特性、
またはパーソナルロボットの動作特性(きびきびした動
作やのんびりした動作)の制御に適用してもよい。
【0078】また、本実施の形態においては、制御出力
として燃料噴射量を取り扱っているが、制御対象として
エンジン10を適用する場合、制御出力としては、その
他に、例えば、噴射時間、点火時期、吸気バルブタイミ
ング、電子スロットル開度、バルブリフト量、排気バル
ブタイミング、または吸排気制御用バルブタイミング等
が考えられる。ここで、吸気制御用バルブとは、タンブ
ルおよびスワールの制御を行うために吸気管に設けられ
るバルブであり、また、排気制御バルブとは、排気脈動
を制御するために排気管に設けられるバルブである。
【0079】また、上記実施の形態においては、エンジ
ン10の燃費特性およびレスポンス特性を最適化するの
にGAを用いたが、これに限らず、GPやES等の進化
的アルゴリズムを用いることもできる。また、上記実施
の形態において、図8のフローチャートに示す処理を実
行するにあたっては、ROMにあらかじめ格納されてい
るプログラムを実行する場合について説明したが、これ
に限らず、これらの手順を示したプログラムが記録され
た記録媒体から、そのプログラムをRAMに読み込んで
実行するようにしてもよい。
【0080】ここで、記録媒体とは、RAM、ROM等
の半導体記録媒体、FD、HD等の磁気記録型記録媒
体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記
録媒体、MO等の磁気記録型/光学的読取方式記録媒体
であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法の
いかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記
録媒体であれば、あらゆる記録媒体を含むものである。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求
項1記載の進化的手法による最適解探索装置によれば、
第1マップ領域の同一区分領域内であっても、その区分
領域に対応する個体群のなかから個体が取得されるほ
か、入力要素によっては、第2マップ領域の異なる区分
領域に対応する個体群のなかから個体が取得されるの
で、それら個体の集合からなる個体群に対して進化シミ
ュレーションを行えば、第1マップ領域の同一区分領域
内であっても所々に多様性を維持することができる。し
たがって、従来に比して、適用対象の状況に応じて最適
解が異なるような問題に適用する場合に、適用対象の状
況に応じて比較的連続的に最適解を得ることができると
いう効果が得られる。
【0082】一方、本発明に係る請求項3記載の進化的
手法による制御対象の制御装置によれば、第1マップ領
域の同一区分領域内であっても、その区分領域に対応す
る個体群のなかから個体が取得されるほか、入力要素に
よっては、第2マップ領域の異なる区分領域に対応する
個体群のなかから個体が取得されるので、それら個体の
集合からなる個体群に対して進化シミュレーションを行
えば、第1マップ領域の同一区分領域内であっても所々
に多様性を維持することができる。したがって、従来に
比して、制御対象の動作環境に応じて比較的連続的に最
適な制御特性を得ることができるという効果が得られ
る。
【0083】さらに、本発明に係る請求項5記載の進化
的手法による制御対象の制御装置によれば、移動体の移
動速度およびその変化に応じて比較的連続的に最適な制
御特性を得ることができるという効果も得られる。さら
に、本発明に係る請求項6記載の進化的手法による制御
対象の制御装置によれば、燃費およびレスポンス度を向
上する方向に個体群が進化していくので、エンジンの制
御特性のうち燃費特性およびレスポンス特性を最適化す
ることができるとともに、エンジンの動作環境に応じて
比較的連続的に最適な燃費特性およびレスポンス特性を
得ることができるという効果も得られる。
【0084】さらに、本発明に係る請求項7記載の進化
的手法による制御対象の制御装置によれば、高い評価値
を得ることが期待できる、燃料噴射量、過渡補正量、燃
料噴射量の補正値または過渡補正量の補正値を決定する
ことができるという効果も得られる。さらに、本発明に
係る請求項8記載の進化的手法による制御対象の制御装
置によれば、高い評価値を得ることが期待できる、ニュ
ーラルネットワークにおけるシナプスの結合係数を決定
することができるという効果も得られる。
【0085】さらに、本発明に係る請求項9記載の進化
的手法による制御対象の制御装置によれば、電力消費お
よび回転変化率を向上する方向に個体群が進化していく
ので、電気モータの制御特性のうち電力消費特性および
回転変化率特性を最適化することができるとともに、電
気モータの動作環境に応じて比較的連続的に最適な電力
消費特性および回転変化率特性を得ることができるとい
う効果も得られる。
【0086】一方、本発明に係る請求項10記載の進化
的手法による最適解探索プログラムによれば、請求項1
記載の進化的手法による最適解探索装置と同等の効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本概念を示す図である。
【図2】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図3】本発明を適用するエンジン制御システムの構成
を示すブロック図である。
【図4】進化適応部320および評価部330の構成を
示すブロック図である。
【図5】車両の走行状態を区分したマップ領域を示す図
である。
【図6】GAにおける個体群の対応付けを示したマップ
領域である。
【図7】個体情報のデータ構造を示す図である。
【図8】進化適応部320で実行される処理を示すフロ
ーチャートである。
【図9】入力iにより各マップ領域の区分領域を特定す
る場合を説明するための図である。
【図10】従来のエンジン制御システムにより制御特性
を最適化した場合を示す図である。
【図11】本実施の形態に係るエンジン制御システムに
より制御特性を最適化した場合を示す図である。
【符号の説明】
10 エンジン 20 各種センサ 30 制御装置 100 反射層 110 基礎制御部 300 進化適応層 320 進化適応部 322 制御モジュール 330 評価部 332 燃費算出部 334 レスポンス度算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G05B 13/02 G05B 13/02 K Fターム(参考) 3G084 BA13 DA04 EB02 EB08 EB09 EB13 EB25 EC04 FA05 FA10 FA13 FA33 FA34 3G301 HA01 MA11 MA22 NA01 NC04 ND05 ND43 ND45 PA11Z PA12Z PB03A PB03Z PE01Z PE02Z PF01Z 5H004 GA30 GB12 KC03 KC08 KD67

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の個体の集合からなる個体群を仮想
    的に生成するとともに、前記各個体ごとにその個体の遺
    伝情報に見立てて個体情報を構成し、同一世代におい
    て、遺伝子操作を模倣した情報操作を前記個体情報に対
    して行う遺伝的操作、及び評価関数により得られる前記
    個体の評価値に基づいて前記個体の生存又は淘汰を行う
    個体選択操作をそれぞれ少なくとも1回行って世代を進
    行させることにより、前記評価関数の最適解を探索する
    装置であって、 所定の領域からなり且つ与えられた入力要素からその領
    域上の位置を特定可能な第1マップ領域及び第2マップ
    領域を仮想的に形成し、前記第1マップ領域を複数の領
    域に区分し、その各区分領域ごとに前記個体群を生成し
    て対応付けるとともに、前記第1マップ領域とは区分領
    域が異なるように前記第2マップ領域を複数の領域に区
    分し、その各区分領域ごとに前記個体群を生成して対応
    付けておき、 前記入力要素が与えられたときは、与えられた入力要素
    により前記第1マップ領域の区分領域及び前記第2マッ
    プ領域の区分領域をそれぞれ特定し、それら区分領域に
    対応する個体群のなかから前記個体をそれぞれ取得して
    集合し、集合してなる個体群に対して前記進化シミュレ
    ーションを行うようになっていることを特徴とする進化
    的手法による最適解探索装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1マップ領域及び第2マップ領域を仮想的に形成
    するマップ領域形成手段と、前記第1マップ領域の各区
    分領域ごとに前記個体群を生成して対応付ける第1個体
    群対応付手段と、前記第2マップ領域の各区分領域ごと
    に前記個体群を生成して対応付ける第2個体群対応付手
    段と、前記入力要素により前記第1マップ領域の区分領
    域及び前記第2マップ領域の区分領域をそれぞれ特定す
    る領域特定手段と、前記領域特定手段で特定した各区分
    領域に対応する個体群のなかから前記個体をそれぞれ取
    得する個体取得手段と、前記個体取得手段で取得した個
    体を集合してなる個体群に対して前記進化シミュレーシ
    ョンを行う進化シミュレーション実行手段とを備えるこ
    とを特徴とする進化的手法による最適解探索装置。
  3. 【請求項3】 複数の個体の集合からなる個体群を仮想
    的に生成するとともに、前記各個体ごとにその個体の遺
    伝情報に見立てて個体情報を構成し、当該個体情報に
    は、制御対象の特性を制御する制御系の制御特性に影響
    を及ぼす制御係数を割り当て、さらに、遺伝子操作を模
    倣した情報操作を前記個体情報に対して行う個体情報操
    作手段と、前記個体の評価値を算出する評価値算出手段
    と、前記評価値算出手段で算出した評価値に基づいて前
    記個体の生存又は淘汰を行う個体選択手段とを備え、同
    一世代において、前記個体情報操作手段による遺伝的操
    作及び前記個体選択手段による個体選択操作をそれぞれ
    少なくとも1回行って世代を進行させ、これにより進化
    を遂げた個体の個体情報を前記制御係数として用いるこ
    とにより、前記制御系の制御特性を最適化していく装置
    であって、 所定の領域からなり且つ前記制御対象の動作環境を入力
    要素としてその入力要素からその領域上の位置を特定可
    能な第1マップ領域及び第2マップ領域を仮想的に形成
    し、前記第1マップ領域を複数の領域に区分し、その各
    区分領域ごとに前記個体群を生成して対応付けるととも
    に、前記第1マップ領域とは区分領域が異なるように前
    記第2マップ領域を複数の領域に区分し、その各区分領
    域ごとに前記個体群を生成して対応付けておき、 前記入力要素が与えられたときは、与えられた入力要素
    により前記第1マップ領域の区分領域及び前記第2マッ
    プ領域の区分領域をそれぞれ特定し、それら区分領域に
    対応する個体群のなかから前記個体をそれぞれ取得して
    集合し、集合してなる個体群に対して前記進化シミュレ
    ーションを行うようになっていることを特徴とする進化
    的手法による制御対象の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記第1マップ領域及び第2マップ領域を仮想的に形成
    するマップ領域形成手段と、前記第1マップ領域の各区
    分領域ごとに前記個体群を生成して対応付ける第1個体
    群対応付手段と、前記第2マップ領域の各区分領域ごと
    に前記個体群を生成して対応付ける第2個体群対応付手
    段と、前記入力要素により前記第1マップ領域の区分領
    域及び前記第2マップ領域の区分領域をそれぞれ特定す
    る領域特定手段と、前記領域特定手段で特定した各区分
    領域に対応する個体群のなかから前記個体をそれぞれ取
    得する個体取得手段と、前記個体取得手段で取得した個
    体を集合してなる個体群に対して前記進化シミュレーシ
    ョンを行う進化シミュレーション実行手段とを備えるこ
    とを特徴とする進化的手法による制御対象の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3及び4のいずれかにおいて、 前記制御対象は、移動のための動力を移動体に与える移
    動体用エンジンであり、 前記入力要素は、前記移動体用エンジンを搭載する移動
    体の平均速度及び前記移動体の速度変化率であり、 前記第1マップ領域及び前記第2マップ領域は、前記平
    均速度及び前記速度変化率からその領域上の位置を特定
    可能な仮想二次元空間であることを特徴とする進化的手
    法による制御対象の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至5のいずれかにおいて、 前記制御対象は、エンジンであり、 前記評価値は、第1評価値と第2評価値とからなり、前
    記第1評価値は、前記エンジンの燃費であり、前記第2
    評価値は、前記エンジンの回転数変化率及びスロットル
    開度変化率により定まるレスポンス度であることを特徴
    とする進化的手法による制御対象の制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6のいずれかにおいて、 前記制御対象は、エンジンであり、 前記個体情報には、前記制御係数として、前記エンジン
    の燃料噴射量、前記エンジンの過渡状態において前記燃
    料噴射量を補正する過渡補正量、前記燃料噴射量の補正
    値又は前記過渡補正量の補正値を割り当てるようになっ
    ていることを特徴とする進化的手法による制御対象の制
    御装置。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至6のいずれかにおいて、 前記制御対象は、エンジンであり、 前記エンジンの燃料噴射量、前記エンジンの過渡状態に
    おいて前記燃料噴射量を補正する過渡補正量、前記燃料
    噴射量の補正値又は前記過渡補正量の補正値をニューラ
    ルネットワークにより生成するようになっており、 前記個体情報には、前記制御係数として、前記ニューラ
    ルネットワークにおけるシナプスの結合係数を割り当て
    るようになっていることを特徴とする進化的手法による
    制御対象の制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項3及び4のいずれかにおいて、 前記制御対象は、電気モータであり、 前記評価値は、第1評価値と第2評価値とからなり、前
    記第1評価値は、前記電気モータの電力消費であり、前
    記第2評価値は、前記電気モータの回転変化率であるこ
    とを特徴とする進化的手法による制御対象の制御装置。
  10. 【請求項10】 複数の個体の集合からなる個体群を仮
    想的に生成するとともに、前記各個体ごとにその個体の
    遺伝情報に見立てて個体情報を構成し、同一世代におい
    て、遺伝子操作を模倣した情報操作を前記個体情報に対
    して行う遺伝的操作、及び評価関数により得られる前記
    個体の評価値に基づいて前記個体の生存又は淘汰を行う
    個体選択操作をそれぞれ少なくとも1回行って世代を進
    行させることにより、前記評価関数の最適解を探索する
    コンピュータ実行可能なプログラムであって、 所定の領域からなり且つ与えられた入力要素からその領
    域上の位置を特定可能な第1マップ領域及び第2マップ
    領域を仮想的に形成し、前記第1マップ領域を複数の領
    域に区分し、その各区分領域ごとに前記個体群を生成し
    て対応付けるとともに、前記第1マップ領域とは区分領
    域が異なるように前記第2マップ領域を複数の領域に区
    分し、その各区分領域ごとに前記個体群を生成して対応
    付けておき、 前記入力要素が与えられたときは、与えられた入力要素
    により前記第1マップ領域の区分領域及び前記第2マッ
    プ領域の区分領域をそれぞれ特定し、それら区分領域に
    対応する個体群のなかから前記個体をそれぞれ取得して
    集合し、集合してなる個体群に対して前記進化シミュレ
    ーションを行う処理をコンピュータに実行させるための
    プログラムであることを特徴とする進化的手法による最
    適解探索プログラム。
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