JP2002250749A - 分岐ケーブル線路の事故点特定方法及び特定装置 - Google Patents

分岐ケーブル線路の事故点特定方法及び特定装置

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JP2002250749A
JP2002250749A JP2001047904A JP2001047904A JP2002250749A JP 2002250749 A JP2002250749 A JP 2002250749A JP 2001047904 A JP2001047904 A JP 2001047904A JP 2001047904 A JP2001047904 A JP 2001047904A JP 2002250749 A JP2002250749 A JP 2002250749A
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Katsutoshi Kawasaki
勝利 川崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分岐線路から更に分岐する様な、複雑な多分
岐ケーブル線路中に存在する事故点の特定作業を、容易
にしかも能率良く行なえる様にする。 【解決手段】 課電装置11により、主線路1及び第一
〜第五の分岐線路16〜20に高電圧を印加し、事故点
βで放電させる。この結果発生したサージ電流を、セン
サ〜で検出し、その到達時刻及び検出レベルを求め
る。そして、この検出レベルが最も高いセンサと二番
目に高いセンサとの到達時刻に基づいて、事故点βを
求める計算を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る分岐ケーブル
線路の事故点特定方法及び特定装置は、例えば変電所等
に於いて、地下に埋設した高圧電力ケーブルの絶縁が劣
化して放電性地絡事故が発生した場合に、その事故が発
生した場所(事故点)の特定を行なう為に利用する。
【0002】
【従来の技術】変電所等に敷設したCVケーブル等の電
力ケーブルの絶縁被覆は、長期間に亙って多湿状態に置
かれる事で次第に劣化し、遂には絶縁破壊に結び付く放
電性地絡事故を発生する場合がある。上記電力ケーブル
が地中に埋設されたものである場合には、この様な放電
性地絡事故が地中で発生するので、修復の為に上記電力
ケーブルを掘り出したり、或は洞道内でケーブルの修復
個所を調査するのに先立って、事故点を特定する必要が
ある。この為に従来から、高電圧の印加に伴って事故点
で発生する、地絡事故電流であるサージ電流(パルス)
が上記電力ケーブルの両端に到達する時間の差を利用し
て、上記事故点を特定する事が行なわれている。
【0003】即ち、放電性地絡事故を発生している電力
ケーブルの導体に高電圧を印加すると、事故点で放電
し、その結果発生したサージ電流が上記ケーブルの両端
に向けて進行する。そこで、この電力ケーブルの両端に
設置した1対の時計により、上記サージ電流が到達する
時刻(時間の経過に関する或る一瞬の占める位置を相対
的に表す語で、日常生活で使用する、x時y分の如き絶
対的なものである必要はない。本明細書全体で同じ。)
を計測し、到達した時刻の差と予め分っている上記電力
ケーブルの全長とから、上記事故点を特定する。
【0004】特に、本発明の対象となる様な、主線路
と、この主線路から分岐した1本乃至複数本の分岐線路
とを備えた分岐ケーブル線路の事故点の特定作業を比較
的容易に行なえる事故点特定方法として従来から、特開
平8−184635号公報に記載されたものが知られて
いる。図2により、この公報に記載されている従来方法
に就いて、簡単に説明する。事故点を特定すべき分岐ケ
ーブル線路は、主線路1と、この主線路1から分岐した
複数本の分岐線路2a〜2cとから成る。これら各線路
1、2a〜2cの端部には、それぞれサージ電流を検出
する為のセンサ3a〜3eを設けている。これら各セン
サ3a〜3eは、GPS(全地球測位システム)用衛星
から送られてくるGPS用のクロックパルスにより同期
した状態で、上記サージ電流が到達した時刻を、互いに
正確に関連付けて測定する。
【0005】例えば、分岐線路2aの途中のx点で絶縁
が劣化した場合、次の様にして、このx点を特定する。
先ず、上記主線路1の両端部に設けたセンサ3a、3b
がサージ電流を検出した時刻同士の時間差から、事故点
の計算を行なう。この計算の結果、事故点は、上記主線
路1と上記分岐線路2aとの分岐部4であると計算され
る。そこで、この分岐部4により上記主線路1から分岐
した上記分岐線路2aの端部に設けたセンサ3cが上記
サージ電流を検出した時刻と、上記主線路1の一端部に
設けたセンサ3aがサージ電流を検出した時刻との時間
差から、上記x点を特定する。この様に上記公報に記載
された従来方法の場合には、上記主線路1の両端部に設
けた1対のセンサ3a、3bの検出時刻に基づいて事故
が発生した分岐線路2aを特定し、次いで、事故点を挟
む状態で存在する、この分岐センサ2aの端部に設けた
センサ3cと上記主線路1の一端に設けたセンサ3aと
の検出時刻に基づいて、上記x点を特定する様にしてい
る。
【0006】上述の様な従来方法の場合には、主線路か
ら分岐した分岐線路から更に分岐線路が分岐する様な、
複雑な多分岐ケーブル線路の事故点を特定する事ができ
ない。この理由は、分岐線路2aに事故点が存在した場
合、その分岐線路2aを特定する作業を、主線路1の両
端部に設けた1対のセンサ3a、3bの測定値に基づい
て行なっている為である。即ち、最終的に事故点を特定
する為には、1対のセンサを結ぶ線路上に事故点が存在
する様に、この1対のセンサを選択しなければならない
が、上述した従来方法では、主線路から分岐した分岐線
路から更に分岐した別の分岐線路部分に事故点が存在し
た場合には、この事故点を特定する事ができない場合が
ある。
【0007】
【先発明の説明】この様な従来方法の有する不都合を解
消する為の技術として、特願平11−346368号に
係る分岐ケーブル線路の事故点特定方法がある。本発明
は、この先発明に係る事故点特定方法に類似するもので
あって、要件の多くの点がこの先発明と共通しているの
で、先ず、この先発明の方法に就いて、図3〜6により
詳しく説明する。
【0008】先ず、図3〜4は、先発明の事故点特定方
法により、比較的簡単な分岐ケーブル線路で発生した事
故点を特定する場合に実施する、先発明の実施の形態の
1例に就いて示している。この分岐ケーブル線路は、主
線路1と、この主線路1から分岐した複数本(図示の例
の場合には5本)の分岐線路2a〜2eとから成る。こ
れら各線路1、2a〜2eの端部には、それぞれサージ
電流を検出する為の、図4に示す様なセンサ3a〜3g
を設けている。即ち、上記主線路1の両端部にセンサ3
a、3bを設けると共に、それぞれの基端部をこの主線
路1に接続した上記各分岐線路2a〜2eの先端部に、
それぞれセンサ3c〜3gを設けている。
【0009】これら各センサ3a〜3gは、上記各線路
1、2a〜2eを構成する芯線5、5に流れる電流のみ
を検出するもので、本例の場合には上記各センサ3a〜
3gを、変流器6をこれら各芯線5、5の周囲に配置す
る事により構成している。尚、図4には、線路を3本の
ケーブル12、12により構成している例を示している
が、各線路を構成するケーブル12、12の数は特に問
題とはならない。線路が複数本のケーブル12、12に
より構成されており、このうちの何れかのケーブル12
の絶縁が劣化した場合、先発明の方法により事故点の特
定作業を行なえば、その後、複数本のケーブル12、1
2のうちから絶縁が劣化しているケーブル12を特定す
る作業は、従来から広く知られている各種方法により、
容易に行なえる。但し、実際の場合には事故相ケーブル
が既知である場合が多く、この場合には事故相ケーブル
にのみ課電する。従って、健全相には殆ど電流が流れ
ず、複数本のケーブル(図示の例では3相)を一括して
計測しても、上記健全相の存在が事故点特定の妨げとな
る事はない。そして、事故点を特定さえすれば、その後
にケーブル12を特定する作業は不要である。
【0010】上記変流器6の検出信号は、波形取り込み
回路7を介してパルス到達時刻判定回路8に送り込んで
いる。上記各センサ3a〜3gに組み込んだ各波形取り
込み回路7は、時刻同期回路9により、互いに正確に時
刻同期させている。尚、この時刻同期回路9部分で時刻
同期させる手段としては、GPS用衛星から送られてく
るGPS用のクロックパルスを取り込む為のGPSアン
テナ、或は原子時計等を採用できる。何れにしても上記
各センサ3a〜3g毎に設けた時刻同期回路9は、これ
ら各センサ3a〜3g同士の間で時刻を同期させて、上
記各センサ3a〜3gにサージ電流が到達した時刻を正
確に関連付ける。
【0011】上述の様な構成を有する上記各センサ3a
〜3gに組み込んだ、上記パルス到達時刻判定回路8が
判定した、これら各センサ3a〜3gにサージ電流が到
達した時刻は、モデム、或は変電所内に設置した構内L
AN等により、判定装置10に送る。そして、この判定
装置10は、後述する手順により、前記分岐ケーブル線
路中に存在する事故点を特定する。尚、事故点を特定す
る事故点特定作業を行なう際には、前記主線路1の一端
部(図3の左端部)に課電装置11を接続する。
【0012】次に、上述の様に各線路1、2a〜2eの
端部にセンサ3a〜3gを設け、主線路1の一端部に課
電装置11を接続した状態で、事故点特定作業を行なう
状況に就いて説明する。先ず、この課電装置11によ
り、上記主線路1並びにこの主線路1から分岐した前記
各分岐線路2a〜2eの芯線5、5に直流高電圧を印加
し、事故点で放電を発生させる。この様に事故点で発生
した放電に基づいて生じたサージ電流は、この事故点か
ら上記各線路1、2a〜2eの端部に向け、これら各線
路1、2a〜2eを構成する芯線5、5を、同じ速度で
送られる。尚、この様に芯線5、5をサージ電流が送ら
れる速度は既知である。
【0013】この様にして上記各線路1、2a〜2eの
端部に送られたサージ電流は、上記各センサ3a〜3g
で検出する。そして、このサージ電流を最も早く検出し
た第一のセンサと、二番目に検出した第二のセンサとの
検出時刻の時間差に基づいて、事故点を計算する。例え
ば、図3のα点で上記主線路1の絶縁性が劣化した(事
故点がα点である)とした場合には、図3の左から2番
目の分岐線路2bの端部に設けたセンサ3dが上記サー
ジ電流を最も早く検出する。次いで、図3の左から3番
目の分岐線路2cの端部に設けたセンサ3eが、上記サ
ージ電流を検出する。そこで、これら両センサ3d、3
eがサージ電流を検出した時刻t3d、t 3eと、これら両
センサ3d、3e間の距離L3d-3e と、上記芯線5、5
中をサージ電流が送られる速度vとから、次式により、
最初にサージ電流を検出したセンサ3dから事故点αま
での距離xd を計算する。 xd =(L3d-3e /2)−(t3e−t3d)×v/2 そして、この式に基づく計算値が、上記各線路の分岐部
から所定長さ以上離れている場合には、その計算値を事
故点として特定する。
【0014】これに対して、上記式に基づく計算値が、
上記各線路1、2a〜2eの分岐部から所定長さ(例え
ば±10m)以上離れていない場合には、次の計算を行
なう。即ち、(本例の場合は異なるが)上記計算値が線
路の分岐部に該当した場合には、サージ電流を最も早く
検出した第一のセンサと二番目に検出した第二のセンサ
との間に事故点が存在しないと考えられる。又、非常に
早いサージ電流の速度vに基づいて行なう事故点特定の
精度上、或る程度の誤差は避けられない。そこで、上記
計算値が上記各線路の分岐部から所定長さ以上離れてい
ない場合には、上述の様に第一、第二のセンサ同士の間
に事故点が存在せず、事故点を求められなかったとし
て、次の計算を行なう。
【0015】この様な場合に行なう次の計算は、上記計
算により特定された分岐部から分岐する分岐線路の端部
に設けた第三のセンサと、上記第一のセンサ又は上記第
二のセンサとの検出時刻の時間差によって事故点を計算
する。そして、この作業を、この計算値が上記各線路の
分岐部から所定長さ以上離れた値になるまで行なって、
上記事故点を特定する。この様にして行なう本発明の分
岐ケーブル線路の事故点特定方法によれば、主線路1か
ら分岐した分岐線路2a〜2eから更に分岐線路が分岐
する様な、複雑な多分岐ケーブル線路の場合でも、事故
点を確実に、しかも能率良く特定できる。尚、この様に
前記各センサ3a〜3gから送り込まれるサージ電流の
到達時刻を表わす信号に基づいて事故点を計算により求
める作業は、前記判定装置10を構成するコンピュータ
にインストールしたソフトウェアにより、自動的に行な
う。
【0016】更に、図5〜6は、先発明の分岐ケーブル
線路の事故点特定方法を実施する場合の、より具体的な
場合に就いて示している。事故点の特定を行なうべき多
分岐ケーブル線路は、図5に示す様に、主線路1の途中
に第一の分岐線路16の一端を接続し、この第一の分岐
線路16の途中に第二の分岐線路17の一端を接続して
いる。又、この第一の分岐線路16の他端に、第三の分
岐線路18の中間部を接続して、その接続部を分岐部2
1としている。更に、この第三の分岐線路18の中間部
に、第四、第五の分岐線路19、20の一端部を接続し
ている。そして、上記主線路1の両端部にセンサ
を、上記第二の分岐線路17の他端部にセンサを、上
記第三の分岐線路18の両端部にセンサを、上記第
四、第五の分岐線路19、20の他端部にセンサ
を、それぞれ設けている。尚、図5で各線路1、16〜
20の脇に示した数値は、各分岐部同士、或は各分岐部
と当該線路の端部との距離である。
【0017】この様な多分岐ケーブル線路中、上記第一
の分岐線路16の中間部で、上記第二の分岐線路17の
分岐部22からこの第一の分岐線路16の他端側に20
7mずれたβ部分で絶縁破壊に結び付く放電性地絡事故
が発生した場合に就いて検証した。上記主線路1の一端
部に上記センサに隣接して設けた課電装置11により
上記各線路1、16〜20に直流高電圧を印加し、上記
β部分で放電に基づくサージ電流を発生させた。この結
果、上記各センサ〜が、図6(a)〜(g)に示す
様な波形を観測した。尚、図6の(a)はセンサの観
測波形を、(b)はセンサの観測波形を、(c)はセ
ンサの観測波形を、(d)はセンサの観測波形を、
(e)はセンサの観測波形を、(f)はセンサの観
測波形を、(g)はセンサの観測波形を、それぞれ表
わしている。
【0018】この図6(a)〜(g)から、上記サージ
電流を最も早く検出した第一のセンサはセンサであ
り、二番目に検出した第二のセンサはセンサである事
が分かる。又、これらセンサの検出時刻の時間差が
0.825μsである事も分かる。そこで、この時間差
に基づいて、上記センサから事故点までの距離と思わ
れる値x4 を、次の式により求める。 x4 =477(m)/2−0.825(μs) ×156.4(m/μs)/2 =174(m) この様にして求められた174mなる値は、上記センサ
から、前記第一の分岐線路16と前記第三の分岐線路
18との分岐部21までの距離に一致する。従って、上
記174mなる値は、上記事故点を表わさないと判定す
る。
【0019】そこで、次に、上記分岐部21から分岐す
る第一、第二の分岐線路16、17の端部に設けた、第
三のセンサであるセンサ(センサでも良い)と、
上記センサ(センサでも良い)との検出時刻の時間
差によって事故点の特定を行なう。即ち、これら両セン
サの検出時刻の時間差、4.649μsに基づい
て、上記センサから事故点である上記β部分までの距
離と思われるx4 ´を、次の式により求める。 x4 ´=1475(m)/2 −4.649(μs) ×156.4(m/μs)/2 =374(m) この様にして求められた374mなる値は、上記両セン
サの間に存在する分岐部21、22から十分に離れ
ているので、このセンサからセンサに向けて374
m寄った部分を、事故点として特定する。尚、上記x4
´も分岐部の位置を表わす値となったならば、当該分岐
部に接続された何れかのセンサと上記センサ(又はセ
ンサ)との間で同様の作業を繰り返し行なう。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述した様な、先発明
に係る分岐ケーブル線路の事故点特定方法は、事故点を
特定する為の準備作業を容易に行なえるにも拘らず、複
雑な多分岐ケーブル線路の事故点を特定する作業を能率
良く行なえるが、条件によっては、作業能率をより一層
改善する為の改良の余地がある。
【0021】先ず、事故点特定方法の手順の面から先発
明を見た場合、各センサへのサージ電流の到達時刻のみ
を利用している為、分岐部が存在した場合に演算処理を
複数回繰り返す必要が生じる可能性がある。この演算処
理が1回で済む方法を実現できれば、事故点の特定作業
の能率をより一層向上できる。
【0022】又、事故点の特定作業に使用する装置の面
からは、次の様な点を改良する事が望まれる。即ち、先
発明の場合には、時刻同期をGPSや原子時計により行
なうとしているが、GPSでは、地下に敷設したケーブ
ルの事故点特定作業を行なう際に、地下に設置したセン
サから地上に設置したGPSアンテナまで信号を取り出
す為の配線が必要になる。この為、時刻精度の高いGP
Sアンテナ自体が高価である事と相まって、事故点特定
作業の為の設備費が嵩んでしまう。一方、時刻同期を原
子時計により行なう場合も、原子時計自体が非常に高価
である為、やはり事故点特定作業の為の設備費が嵩む。
本発明の分岐ケーブル線路の事故点特定方法及び特定装
置は、この様な事情に鑑みて発明したものである。
【0023】
【課題を解決する為の手段】本発明の分岐ケーブル線路
の事故点特定方法及び特定装置のうち、請求項1に記載
した分岐ケーブル線路の事故点特定方法は、主線路と、
この主線路から分岐した1本乃至複数本の分岐線路とか
ら成る分岐ケーブル線路を構成する各線路の端部にサー
ジ電流を検出する為のセンサを設置する事により、これ
ら各線路に高電圧を印加した状態で事故点で発生する放
電に基づいて発生したサージ電流を上記各センサで検出
する。尚、本発明の場合、分岐ケーブル線路の停止状態
では勿論、活線状態でも事故点の特定作業を行なえる。
従って、上記高電圧とは、停止状態の場合には直流又は
交流高電圧とし、活線状態の場合には交流高電圧とす
る。特に、本発明の分岐ケーブル線路の事故点特定方法
の場合には、上記サージ電流を最も高いレベルで検出し
た第一のセンサと二番目に高いレベルで検出した第二の
センサとの検出時刻の時間差に基づいて、事故点を計算
する。
【0024】又、請求項2に記載した分岐ケーブル線路
の事故点特定装置の場合には、複数のセンサと、主処理
装置と、それぞれ複数ずつの、光ファイバケーブルと、
計時手段と、センサ側処理装置とを備える。このうちの
複数個のセンサは、主線路及びこの主線路から分岐した
1本乃至複数本の分岐線路とから成る分岐ケーブル線路
を構成する各線路の端部に設置されたもので、サージ電
流を検出する為のものである。この様なセンサは、各線
路の端部に着脱自在に設けても良いが、常時監視システ
ムを構成する場合には、各線路の端部に固定したままと
しても良い。又、上記主処理装置は、上記各センサから
送り込まれる信号に基づいて事故点を算出する機能を有
する。又、上記光ファイバケーブルは、上記主処理装置
と上記各センサとの間に設置されたものである。又、上
記各計時手段は、上記各センサ毎に設けられて、上記各
線路の端部に上記サージ電流が到達した時刻を計測する
ものである。又、上記各センサ側処理装置は、上記各計
時手段が求めた時刻を表す信号を処理するものである。
そして、上記各センサ側処理装置から上記主処理装置
に、少なくともサージ電流の到達時刻を表す信号を送り
込み自在としている。
【0025】又、上記各計時手段は、高周波発振器と、
カウンタと、同期手段と、ラッチ回路とを備える。この
うちの高周波発振器は、例えば100MHz程度(分解能
を10ns程度にする場合)の高周波信号を発振する。
又、上記カウンタは、上記各センサ毎に設けられて、上
記高周波発振器から送られてくる高周波信号の変動数を
計測する。又、上記同期手段は、上記主処理装置から上
記各光ファイバケーブルを通じて送られてくる同期信号
に基づいて、上記各カウンタを同期させる。又、上記ラ
ッチ回路は、上記各センサがサージ電流を検出する事に
基づいてこれら各センサから出力される事故信号と、上
記各カウンタが計測したカウント値とに基づき、上記サ
ージ電流の到達時刻を求める。更に、上記各センサ側処
理装置は、上記ラッチ回路により特定された、上記サー
ジ電流の到達時間を表す信号を、上記各光ファイバケー
ブルを通じて上記主処理装置に送る機能を有する。
【0026】
【作用】前述の様に構成する本発明の分岐ケーブル線路
の事故点特定方法によれば、主線路から分岐した分岐線
路から更に別の分岐線路が分岐する様な、複雑な多分岐
ケーブル線路の場合でも、事故点を確実にしかも能率良
く特定できる。即ち、事故点で発生して各ケーブルを各
センサに流れるサージ電流のレベルは、これら各ケーブ
ルの分岐部を通過する毎に大幅に減衰する。例えば、分
岐部を介して接続されたケーブル同士のサージインピー
ダンスが互いに等しい場合には、当該分岐部を通過する
事によりサージ電流は1/3程度に減衰する。従って、
一般的な分岐ケーブル線路の場合には、サージ電流を最
も高いレベルで検出した第一のセンサと、二番目に高い
レベルで検出した第二のセンサとの間に事故点が存在す
る事になる。そこで、これら第一、第二のセンサの検出
時刻の時間差に基づいて、事故点を特定できる。
【0027】又、上述の様に構成する本発明の分岐ケー
ブル線路の事故点特定装置によれば、事故点特定作業の
為の設備費の低廉化を図れる。即ち、1個の主処理装置
と複数個のセンサ側処理装置とを結ぶ光ファイバケーブ
ルに関しては、近年普及が進んでいる、配電自動化の為
の光ファイバケーブルを利用できる為、事故点特定作業
の為に専用の光ファイバケーブルを敷設する必要はな
い。又、計時手段を構成する、高周波発振器と、カウン
タと、同期手段と、センサ側処理装置とに関しても、特
に(GPSアンテナや原子時計を組み込むもの程)コス
トが嵩むものではない。従って、事故点で発生して各セ
ンサに伝わるサージ電流の到達時刻を正確に測定する装
置を、低コストで実現できる。更には、上記光ファイバ
ケーブルを利用する事により、常時監視システムを構築
する事も可能になる為、事故発生から復旧までに要する
時間の短縮も可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の分岐ケーブル線
路の事故点特定装置の実施の形態の1例を示すブロック
図である。尚、本発明の分岐ケーブルの事故点特定装置
を分岐ケーブル線路に組み付けた状態は、前述した先発
明に係る分岐ケーブルの事故点特定方法を実施する状態
と同様になる。即ち、本発明の分岐ケーブルの事故点特
定装置を分岐ケーブル線路に組み付けた状態も、前述の
図5に示した様に、主線路1の両端部にセンサを、
第二の分岐線路17の他端部にセンサを、第三の分岐
線路18の両端部にセンサを、第四、第五の分岐線
路19、20の他端部にセンサを、それぞれ設けた
状態となる。これら各センサ〜は、事故点で発生し
て上記各線路1、17〜20を送られてくるサージ電流
を検出する機能を有する。尚、上記各センサ〜の構
造に就いては特に限定はしない。鉄心とコイルとを備え
たメタル式のものでも、或はファラデー効果を利用した
光磁界センサでも利用できる。立ち上がり速度の速いサ
ージ電流を高精度で検出できる事から、光磁界センサを
使用する事が好ましいが、メタル式のものでも、鉄心を
構成する鋼板の厚さを十分に小さくすれば、必要とする
検出精度を確保できる。又、上記各センサ〜の設置
位置に関しては、上記各線路1、17〜20を構成する
ケーブルの遮蔽層の接地状態等に応じて、上記サージ電
流を精度良く検出できる部分を選択する。
【0029】特に、本発明の分岐ケーブルの事故点特定
装置の場合には、上記各センサ〜と図示しない主処
理装置との間に、光ファイバケーブル23(図1参照)
を敷設して、この主処理装置と上記各センサ〜との
間での信号の伝達を自在としている。又、この主処理装
置は、これら各センサ〜から送り込まれる信号に基
づいて事故点を算出する機能を有する。又、これら各セ
ンサ〜には、図1に示す様な計時手段24とセンサ
側処理装置25とを、それぞれに組み込んでいる。尚、
上記光ファイバケーブル23は、分岐ケーブル線路の事
故点特定装置の為の専用のものを敷設する必要はない。
高圧開閉器の自動操作や自動検針等の為に、変電所等と
高圧ケーブルを引き込んでいる大口需要家との間に敷設
した光ケーブルを利用する事ができる。
【0030】このうちの計時手段24は、上記各線路
1、17〜20の端部に上記サージ電流が到達した時刻
を計測するものである。又、上記センサ側処理装置25
は、上記計時手段24が求めた時刻を表す信号を処理し
て、上記主処理装置に、少なくとも上記各センサ〜
にサージ電流が到達した時刻を表す信号を、場合によっ
ては時刻を表す信号に加えて到達したサージ電流のレベ
ル(波高値)を表す信号を送り込む機能を有する。
【0031】又、上記計時手段24は、高周波発振器2
6と、カウンタ27と、同期手段を構成するシフトレジ
スタ28と、ラッチ回路29とを備える。このうちの高
周波発振器26は、例えば100MHz程度(分解能を1
0ns程度にする場合)の高周波信号を発振する。この
様な高周波発振器26は、上記各センサ〜毎に設け
た計時手段24毎にそれぞれ設けても良いが、コスト低
減と計時精度の向上とを両立させる為には、上記主処理
装置の側に1個のみ設ける事が好ましい。何となれば、
各計時手段24毎に別々の高周波発振器26を設けた場
合には、各高周波発振器26の周波数特性(特に発振す
る高周波信号の周波数)に関する精度を十分に高くしな
い限り、各高周波発振器26毎の周波数の差が、そのま
ま事故点の測定精度に影響を及ぼす為である。
【0032】これに対して上記高周波発振器26を上記
主処理装置の側に1個のみ設け、この1個の高周波発振
器26が発振する高周波信号を上記各光ファイバケーブ
ル23を通じて上記各カウンタ27に送り込む様にすれ
ば、上記高周波発振器26の周波数特性を極端に高くし
なくても、十分な測定精度を確保できる。但し、1個の
高周波発振器26で総ての計時手段24の駆動を行なう
場合でも、高周波信号の周期のぶれを十分に低くする事
は必要である。この理由は、上記1個の高周波発振器2
6から上記各計時手段24のカウンタ27までの距離が
異なる為、上記周期のぶれがそのまま経過時間測定の誤
差の原因となる為である。
【0033】又、上記カウンタ27は、上記高周波発振
器26から送られてくる高周波信号の変動数を計測(カ
ウント)する。即ち、この高周波数の変動数を計測する
事により、後述するリセット時点からの経過時間を求
め、この経過時間により時刻を求める。又、前記シフト
レジスタ28には、上記主処理装置から上記各光ファイ
バケーブル23を通じて同期信号を送り込む。上記シフ
トレジスタ28は、この同期信号に基づいて、各センサ
〜毎に異なる所定の遅延時間の経過後に、上記カウ
ンタ27にリセット信号を送り込む機能を有する。この
様なシフトレジスタ28の遅延時間は、0〜1μs程度
までの間で任意に調節でき、且つ、上記高周波発振器2
6が発生する100MHzの高周波信号に対応できる性能
を有する(調節精度が10ns以下である)。そして上
記シフトレジスタ28は、設定された遅延時間の後にリ
セット信号を発振して、上記カウンタ27をリセットす
る。
【0034】この様な機能を有する上記シフトレジスタ
28の遅延時間は、上記主処理装置から前記センサ〜
までの距離に応じて、これら各センサ〜毎に異な
らせている。即ち、上記主処理装置からの距離が短く、
この主処理装置から送り出された同期信号が速く到達す
るセンサに付属のシフトレジスタ28の遅延時間は長く
している。これに対して、上記主処理装置からの距離が
長く、この主処理装置から送り出された送り出された同
期信号が遅れて到達するセンサに付属のシフトレジスタ
28の遅延時間は短くしている。即ち、上記主処理装置
から上記各センサ〜までの距離に比例する、同期信
号がこの主処理装置から各シフトレジスタ28に達する
までの時間T1 と、各シフトレジスタ28の遅延時間T
2 とは、厳密に関連付けている。より具体的には、これ
ら両時間の和(T1 +T2 )が、総てのセンサ〜に
付属のシフトレジスタ28に関して同じになる様に、各
シフトレジスタ28の遅延時間を調節している。従っ
て、上記主処理装置から送り出される同期信号に基づい
て、上記総てのセンサ〜にそれぞれ付属したシフト
レジスタ28が同時にリセット信号を出し、これら総て
のセンサ〜のカウンタ27が同期させられる。
【0035】又、前記ラッチ回路29には、上記カウン
タ27のカウント値を入力する他、上記各センサ〜
がサージ電流を検出した事を表す事故信号を、波形変換
器30を介して送り込む様にしている。上記各センサ
〜が上記サージ電流を検出する事に伴って発生する事
故信号は、上記波形変換器30を通過する事でC−MO
Sレベルに変換する事により、スレッシュホールド値
(トリガーレベル)を高く(12V電源で3〜7V程
度)してから、上記ラッチ回路29に送り込まれる。そ
して、このラッチ回路29は、上記カウンタ27が計測
したカウント値と上記事故信号とに基づいて、上記各セ
ンサ〜へのサージ電流の到達時刻を求める。この事
故信号は、上記波形変換器30を通過してC−MOSレ
ベルに変換される事により、TTLレベルの場合(5V
電源でスレッシュホールド値が0.5〜0.7V程度)
よりも十分に高くなっているので、上記ラッチ回路29
による上記事故信号の検出は、誤動作の可能性を低くし
て、安定して行なえる。
【0036】上述の様に上記ラッチ回路29は、上記各
シフトレジスタ28からのリセット信号に基づいてリセ
ットされた後、上記波形変換器30から送り込まれる事
故信号に基づいてラッチ(保持)する。この結果、リセ
ット後ラッチするまでの上記各カウンタ27の測定値
(リセット時からの変動の回数=カウント値)が、上記
サージ電流の到達時刻を表す信号として得られる。又、
必要に応じて上記ラッチ回路29は、上記波形変換器3
0から送り込まれる事故信号のレベル(波高値)も、上
記到達時刻を表す信号に加えて取り込む。そして、上記
ラッチ回路29は、この様にして得たカウント値、更に
は事故信号のレベルを表す信号を、前記各センサ側処理
装置25に送り出す。そして、これら各センサ側処理装
置25は、上記ラッチ回路29により特定された、上記
サージ電流の到達時刻、更には事故信号のレベルを表す
信号を、通信制御により前記各光ファイバケーブル23
を通じて前記主処理装置に送る。
【0037】そして、この主処理装置は、前記各センサ
〜に付属の各センサ側処理装置25から送り込まれ
る信号に基づいて事故点を算出する。この様に上記主処
理装置が事故点を算出するのは、到達時刻を表す信号の
みで行なう方法(第一の方法)と、到達時刻を表す信号
に加えて事故信号のレベルを表す信号も勘案して行なう
方法(第二の方法)とがある。このうちの第一の方法
は、前述した先発明(特願平11−346368号)に
係る方法そのものである為、重複する説明は省略し、以
下、請求項1に係る発明である、上記第二の方法に就い
て、図6を参照しつつ説明する。尚、本発明の事故点特
定方法の場合には、前記光ファイバケーブル23を使用
する事により構成した常時監視システムで、事故が発生
した瞬間に事故点の特定作業を行なえる。従って、この
場合には図5に示した課電装置11は主線路1等に、交
流電圧を印加する。
【0038】この図6(a)〜(g)から、上記サージ
電流を最も早く検出した第一のセンサはセンサであ
り、二番目に検出した第二のセンサはセンサである
が、このうちのセンサが検出した事故信号のレベルは
低い。これは、事故点とセンサとの間に分岐点が2個
所存在する為、事故点とセンサとの距離が近いにも拘
らず、このセンサに達する事故信号のレベルが低くな
る為である。この事から明らかな通り、検出した事故信
号のレベルが低いセンサに関しては、当該センサと事故
点との間に複数の分岐部が存在する可能性が高い。複数
の線路の接続状態、更にはこれら各センサのサージイン
ピーダンス等にもよるが、この様に事故点との間に複数
の分岐部が存在する可能性が高いセンサの信号を利用し
ても、上記事故点の位置を最終的に求められる可能性が
低い。
【0039】そこで、本例の場合には、検出した事故信
号のレベルが高いセンサを2個選出する。すると、図6
の(c)(d)から明らかな通り、センサの検出レベ
ルが最も高く、次いでセンサの検出レベルが高い事が
分かる。そこで、このセンサと上記センサとの検出
時刻の時間差によって事故点の特定を行なう。即ち、こ
れら両センサの検出時刻の時間差、4.649μs
に基づいて、上記センサから事故点であるβ部分まで
の距離と思われるx4 ´を、次の式により求める。 x4 ´=1475(m)/2 −4.649(μs) ×156.4(m/μs)/2 =374(m) この様にして求められた374mなる値から、上記セン
サからセンサに向けて374m寄った部分を、事故
点として特定する。この様に、本発明の分岐ケーブル線
路の事故点特定方法によれば、事故信号の検出レベルを
表す信号を利用する事により、事故点の特定を常に1回
の計算で求める事ができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の分岐ケーブル線路の事故点特定
方法及び特定装置は、以上に述べた通り、低コストで設
置可能な装置を使用するにも拘らず、事故点を特定する
為の準備作業を比較的容易に行なえる。しかも、比較的
簡単な分岐ケーブル線路は勿論、分岐が繰り返される様
な多分岐ケーブル線路中で発生した放電性地絡事故の発
生地点を確実に特定できる。更に、必要に応じて、常時
監視システムの構築も可能にする為、事故発生から復旧
までに要する時間の短縮を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示すブロック図。
【図2】従来から知られている分岐ケーブル線路の事故
点特定方法の1例を説明する為の回路図。
【図3】先発明の実施の形態の1例を示す回路図。
【図4】この例でのセンサ取付部分のブロック図。
【図5】先発明及び本発明の具体的な実施例を示す回路
図。
【図6】この実施例で各センサが検出する波形を示す線
図。
【符号の説明】
1 主線路 2a、2b、2c、2d、2e 分岐線路 3a、3b、3c、3d、3e、3f、3g センサ 4 分岐部 5 芯線 6 変流器 7 波形取り込み回路 8 パルス到達時刻判定回路 9 時刻同期回路 10、10a 判定装置 11 課電装置 12 ケーブル 16 第一の分岐線路 17 第二の分岐線路 18 第三の分岐線路 19 第四の分岐線路 20 第五の分岐線路 21 分岐部 22 分岐部 23 光ファイバケーブル 24 計時手段 25 センサ側処理装置 26 高周波発振器 27 カウンタ 28 シフトレジスタ 29 ラッチ回路 30 波形変換器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主線路と、この主線路から分岐した1本
    乃至複数本の分岐線路とから成る分岐ケーブル線路を構
    成する各線路の端部にサージ電流を検出する為のセンサ
    を設置する事により、これら各線路に高電圧を印加した
    状態で事故点で発生する放電に基づいて発生したサージ
    電流を上記各センサで検出し、このサージ電流を最も高
    いレベルで検出した第一のセンサと二番目に高いレベル
    で検出した第二のセンサとの検出時刻の時間差に基づい
    て事故点を計算する分岐ケーブル線路の事故点特定方
    法。
  2. 【請求項2】 主線路及びこの主線路から分岐した1本
    乃至複数本の分岐線路とから成る分岐ケーブル線路を構
    成する各線路の端部に設置された、サージ電流を検出す
    る為の複数のセンサと、これら各センサから送り込まれ
    る信号に基づいて事故点を算出する機能を有する主処理
    装置と、この主処理装置と上記各センサとの間に設置さ
    れた複数本の光ファイバケーブルと、これら各センサ毎
    に設けられて、上記各線路の端部に上記サージ電流が到
    達した時刻を計測する計時手段と、この計時手段が求め
    た時刻を表す信号を処理するセンサ側処理装置とを備
    え、これら各センサ側処理装置から上記主処理装置に、
    少なくともサージ電流の到達時刻を表す信号を送り込み
    自在としており、上記各計時手段は、高周波発振器と、
    上記各センサ毎に設けられてこの高周波発振器から送ら
    れてくる高周波信号の変動数を計測するカウンタと、上
    記主処理装置から上記各光ファイバケーブルを通じて送
    られてくる同期信号に基づいて上記各カウンタを同期さ
    せる同期手段と、上記各センサがサージ電流を検出する
    事に基づいて上記各センサから出力される事故信号と上
    記各カウンタが計測したカウント値とに基づいて上記サ
    ージ電流の到達時刻を求めるラッチ回路とを備え、上記
    各センサ側処理装置は、この到達時間を表す信号を上記
    各光ファイバケーブルを通じて上記主処理装置に送る機
    能を有するものである分岐ケーブル線路の事故点特定装
    置。
  3. 【請求項3】 各センサは、サージ電流の到達時間に加
    えて、到達したサージ電流のレベルを検出し、このレベ
    ルを表す信号を主処理装置に送る機能を有するものであ
    り、この主処理装置は、各センサ側処理装置から送られ
    てくる、各センサ毎に異なるサージ電流のレベルを表す
    信号に基づいて、このサージ電流を最も大きなレベルで
    検出した第一のセンサと二番目に大きなレベルで検出し
    た第二のセンサとを特定し、これら両センサが上記サー
    ジ電流を検出した時刻の時間差に基づいて事故点を算出
    する機能を有する、請求項2に記載した分岐ケーブル線
    路の事故点特定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160030023A (ko) * 2014-09-05 2016-03-16 엘에스전선 주식회사 3상 송전선로의 절연 열화 진단 방법 및 그의 절연 열화 진단 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160030023A (ko) * 2014-09-05 2016-03-16 엘에스전선 주식회사 3상 송전선로의 절연 열화 진단 방법 및 그의 절연 열화 진단 장치
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