JP2002250485A - 油井鋼管用継手 - Google Patents
油井鋼管用継手Info
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Abstract
シール性に優れた油井鋼管用継手を提供することを目的
としている。 【解決手段】管体の先端側に環状面、後端側に雄ネジを
設けた外周面を有する雄部材と、この雄部材を内部に収
容する空洞を有し、その空洞に前記雄ネジに螺合する雌
ネジ、前記先端側の環状面に接触、衝合する環状面を有
する雌部材とで形成される油井鋼管用継手において、前
記雌部材の環状面に凹溝を設け、該凹溝にシール・リン
グを嵌め込むと共に、前記雄ネジ及び雌ネジの荷重面を
負のロード・フランク角を有するネジ山で形成する。
Description
係わり、詳しくは、継手の雄部材外周面と雌部材内周面
との間のシール性を改良する技術である。
及ぶ地中から汲み上げられることが多い。そのために
は、鋼管用継手(以下、単に継手という)を用いて連結
した多数本の油井鋼管が使用される。したがって、油井
鋼管を連結する継手は、高圧、高荷重の下でシール性
(管の外部にガスや原油を漏らさないこと)に優れてい
ることが要求される。
に、雌ネジ1を設けた内周面を有する雌部材(ボックス
又はカップリングという)2と、その雌ネジ1に螺着す
る雄ネジ3を外周面に設けた雄部材(ピンという)4と
を備えた方式である。それは、油井鋼管5の長手方向の
両端にピンを設け、それをボックスである雌部材2内に
挿入し、ネジ同士を螺着させるものである。現在では、
シール性を向上させるため、図5に示したように、ピン
4の外周面に設けるネジを先端部分の手前で、ボックス
2の内周面に設けるネジも奥手前までとし、ネジを設け
ていない環状面である金属面6同士を接触させるように
している。つまり、雄部材4と雌部材2とを完全に噛み
合わせた時に、雄部材4の金属面6と雌部材3の金属面
6との接触でシールを行なうのである。
度が高くなってきたが、油井鋼管5の軸方向に圧縮力が
負荷されることが多い。この場合、かかる金属面6同士
の接触でシール性を高めた継手でも、その後に管の自重
でネジに引張力あるいは曲げ力が負荷されると、通常用
いられているネジ山が台形の所謂「バットレス型継手
(ネジ山の形状、サイズについてはAPI規格で規
定)」では、ネジ山が浮き、内部流体(天然ガス、原
油)が外部に漏れるという不具合が生じることがある。
うに、雌部材2のネジ山群の中に凹溝8を掘り、例え
ば、テフロン(登録商標)製のシール・リング9をはめ
込み、シール性を高めるようにした継手も開発されてい
る。この継手を使用すると、従来に比べてシール性は著
しく向上し、良好な使用成績を得ていた。
産に関する最近の作業環境は、以前に比べ益々悪化し、
深度1万メートルにも達するようになった。そのため、
このようなシール・リングを備えた継手を使用しても、
軸方向圧縮力が継手の降伏点強度(記号YS)の40%
に達すると、シール性が損なわれ、最悪な事態では、や
むなく作業の中断や油井の放棄をする場合も出現してい
る。
に鑑み、以前より苛酷な作業環境においてもシール性に
優れた油井鋼管用継手を提供することを目的としてい
る。
成するため、ネジ山群の間にシール・リング9を挿入し
た鋼管用継手のシール性が損なわれる原因について調査
した。その結果、油井鋼管の施工時に、継手の前記ピン
4をボックス2にネジ込むと、ピン側のネジ山が硬いシ
ール・リング9に当たってゴーリング(むしれ)を起こ
し、ネジ山の形状が正規の状態にならない場合のあるこ
とを見出した。そこで、発明者は、シール・リング9の
配置位置に着眼して、対策を鋭意研究し、その成果を本
発明に具現化した。
面、後端側に雄ネジを設けた外周面を有する雄部材と、
この雄部材を内部に収容する空洞を有し、その空洞に前
記雄ネジに螺合する雌ネジ、前記先端側の環状面に接
触、衝合する環状面を有する雌部材とで形成される油井
鋼管用継手において、前記雌部材の環状面に凹溝を設
け、該凹溝にシール・リングを嵌め込むと共に、前記雄
ネジ及び雌ネジの荷重面を負のロード・フランク角を有
するネジ山で形成してなることを特徴とする油井鋼管用
継手である。この場合、前記ロード・フランク角を−
0.5°〜−25°とするのが好ましい。
ジ山のゴーリングが解消される。その結果、以前より苛
酷な作業環境、つまり降伏強度の70%においてもシー
ル性が優れた油井鋼管用継手を供給できるようになる。
交え、本発明の実施の形態について説明する。
備えた従来の継手(図4参照)が、過酷な条件下で使用
されると、シール性が損なわれる原因を追求した。その
結果、前記したように、その継手は、雄部材4のネジ込
み時に雄部材4及び雌部材2のネジ山がゴーリングを起
こし、破損することに起因することがわかった。そこ
で、対策として、シール・リング9の嵌め込む位置をネ
ジ山群ではなく、雄部材4の先端と接触、衝合する雌部
材2の環状面6に凹溝8を設け、そこに埋め込めば良い
と考えた。雄部材4のネジ込み時に、そのネジ山とシー
ル・リング9との接触が回避され、ネジ山のゴーリング
が起きないからである。
向に圧縮力を負荷後にシール性を調査したところ、まだ
不十分な結果しか得られなかった。その原因調査の結
果、この継手では、圧縮された際に雄部材4と雌部材2
のネジ山の噛み合いが外れるばかりでなく、先端側で接
触しているはずの金属面6同士の間も大きな間隙が生じ
てシール・リング9が凹溝8から外れて、落下してしま
うことが判明した。そこで、発明者は、この問題を解決
することに努力し、雄部材4と雌部材2のネジ山の噛み
合いが外れるのは、図4(a)及び(b)に示したよう
に、圧縮力を支えるネジ山の荷重面10が正のロード・
フランク角を有するためであると考えた。そして、図3
に示すように、最近注目されるようになった負のロード
・フランク角17(記号αで表し、例えば、雄ネジが−
4.5°、雌ネジが−5.0°)を有するネジ山を設け
れば、この外れはかなり抑制できると考え、この考えで
本発明を完成させた。つまり、図1(a)及び(b)に
示すように、雌部材2の環状面6に凹溝8を設け、該凹
溝8にシール・リング9を嵌め込むと共に、前記雄ネジ
3及び雌ネジ1の荷重面10を負のロード・フランク角
17を有するネジ山で形成した継手としたのである。こ
の場合、前記ロード・フランク角(α)17を−0.5
°〜−25°とするのが好ましい。−0.5°未満で
は、噛み合い外れの抑止効果がなく、−25°超えで
は、効果が飽和し、それ以上の角度にする必要がないか
らである。
状や材質については、特に限定するものではない。試行
によって外周面が平らなものでも、丸みのある所謂「O
リング」でも、有効であることを確認しているからであ
る。材質も、テフロン等の各種合成樹脂、硬質ゴム等で
あれば良い。
用いれば、かなり苛酷な条件下でもネジ山、金属面6同
士の接触及びシール・リング9の3箇所でシール作用が
安定して発揮でき、従来の継手よりもシール性が良くな
ると期待できる。
ド・フランク角17は下記のような2段の角度を有して
いるのが良い。それは、このロード・フランク角17の
全体を単に負にすると、油井鋼管5の施工(接続)作業
時に雄ネジ3と雌ネジ1の荷重面10が強接触して応力
が集中し、ネジの角部が損傷してしまい、ガス及び液漏
れの原因となる可能性があるからである。そこで、図2
に示すように、前記雄ネジ3及び雌ネジ1の荷重面10
を負のロード・フランク角17を有するネジ山で形成
し、該荷重面10を雄ネジ3の高さ方向で上下に二分す
る位置で、前記ロード・フランク角17を変化させ、上
方のロード・フランク角(α1)を下方(α2)よりも
0.5〜2.0°程度小さくする。これによって、油井
鋼管5の施工時あるいは使用時にネジの角部が損傷する
ことがなく、圧縮や曲げがかかってもガスや流体の漏れ
が防止できるようになるからである。
製作し、流体漏れの調査を行った。製作した雄部材4及
び雌部材2の各部のサイズは、表1の通りである。ま
た、本発明の効果を確認するため、ネジ山が台形で、ネ
ジ山群の中にシール・リング9を設けた従来の継手での
調査も行った。いずれの調査も、流体として原油や天然
ガスに替え高圧の水及びガスを採用し、漏れ程度の評価
は、API規格別でクラス−1(最上級)+αに準ずる
方法で行った。
り、本発明に係る鋼管用継手は、降伏強度の70%の圧
縮力がかかった後でも、ガス及び液漏れも生じないこと
が明らかである。それに対して、従来の継手の場合は、
やはり損傷及び流体漏れが生じていた。なお、表2の損
傷率、あるいは流体漏れ率は、各実施例でそれぞれ油井
鋼管5の接続を50本行い、それらの発生率で示してい
る。
ル・リングによるネジ山のゴーリングが解消される。そ
の結果、以前より苛酷な作業環境、つまり降伏強度の7
0%においてもシール性が優れた油井鋼管用継手を供給
できるようになる。
(a)は全体、(b)は先端部である。
・フランク角が2段になった状況を示す図である。
ることを説明する図である。
し、ネジ山群の中にシール・リングを設けた従来継手を
示す図であり、(a)は全体、(b)はシール・リング
の配置部である。
井鋼管用継手を説明する図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 管体の先端側に環状面、後端側に雄ネジ
を設けた外周面を有する雄部材と、この雄部材を内部に
収容する空洞を有し、その空洞に前記雄ネジに螺合する
雌ネジ、前記先端側の環状面に接触、衝合する環状面を
有する雌部材とで形成される油井鋼管用継手において、 前記雌部材の環状面に凹溝を設け、該凹溝にシール・リ
ングを嵌め込むと共に、前記雄ネジ及び雌ネジの荷重面
を負のロード・フランク角を有するネジ山で形成してな
ることを特徴とする油井鋼管用継手。 - 【請求項2】 前記ロード・フランク角を−0.5°〜
−25°としたことを特徴とする請求項1記載の油井鋼
管用ネジ継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001047895A JP2002250485A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | 油井鋼管用継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001047895A JP2002250485A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | 油井鋼管用継手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002250485A true JP2002250485A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18909243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001047895A Pending JP2002250485A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | 油井鋼管用継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002250485A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010531418A (ja) * | 2007-06-25 | 2010-09-24 | ヴァルレック・マンネスマン・オイル・アンド・ガス・フランス | 対向するねじ切り部を伴うコンポーネントのねじ山付き要素および対応する管状ねじ山付き連結体 |
CN102691481A (zh) * | 2011-03-22 | 2012-09-26 | 杰富意钢铁株式会社 | 钢管用螺纹接头 |
-
2001
- 2001-02-23 JP JP2001047895A patent/JP2002250485A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010531418A (ja) * | 2007-06-25 | 2010-09-24 | ヴァルレック・マンネスマン・オイル・アンド・ガス・フランス | 対向するねじ切り部を伴うコンポーネントのねじ山付き要素および対応する管状ねじ山付き連結体 |
CN102691481A (zh) * | 2011-03-22 | 2012-09-26 | 杰富意钢铁株式会社 | 钢管用螺纹接头 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050812 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050927 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051128 |
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A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
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