JP2002250428A - インボリュート歯車装置、エンジンの始動機構、およびスタータ - Google Patents

インボリュート歯車装置、エンジンの始動機構、およびスタータ

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JP2002250428A
JP2002250428A JP2001050482A JP2001050482A JP2002250428A JP 2002250428 A JP2002250428 A JP 2002250428A JP 2001050482 A JP2001050482 A JP 2001050482A JP 2001050482 A JP2001050482 A JP 2001050482A JP 2002250428 A JP2002250428 A JP 2002250428A
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driven gear
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tooth
drive gear
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Yasuhiko Maruhashi
康彦 丸橋
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸方向に摺動して噛み合う駆動歯車と従動歯車
の歯面側面取りの面取り幅、すなわち面取りの大きさの
組合せを最適化することにより、歯車の噛合い性を悪化
させることなく、歯の端面の摩耗が進行するのを抑制し
て歯車装置、エンジンの始動機構、およびスタータの耐
久性を向上させる。 【解決手段】駆動歯車1の歯1aの反回転方向歯面側面
取り部1bの面取り幅L3と従動歯車2の歯2aの回転
方向歯面側面取り部2bの面取り幅L4を、歯数の大き
い歯車の面取り幅が歯数の小さい歯車の面取り幅よりも
大きくなるように、それぞれの歯の面取り部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インボリュート歯
車装置、エンジンの始動機構、およびスタータに係わ
り、特に、駆動歯車と従動歯車の少なくとも一方が、軸
方向に摺動して噛合いと離脱を行うインボリュート歯車
装置、およびこれを用いたエンジンの始動機構、スター
タに関する。
【0002】
【従来の技術】駆動歯車と従動歯車を備え、駆動歯車を
軸方向に摺動して噛合い、離脱を行い、駆動歯車の歯面
と端面の稜線部の反回転方向に面取りが施され、従動歯
車の歯面と端面の稜線部の回転方向に面取りが施された
インボリュート歯車装置は、自動車等のエンジンの始動
機構に使用されている。駆動歯車であるピニオンの歯の
反回転方向歯面側面取り部と、従動歯車であるリングギ
ヤの歯の回転方向歯面側面取り部の大きさは、歯の軸方
向から見たとき、歯の端面部の面積の3割程度から場合
によっては5割以上の大きな面取りが施されている。
【0003】このインボリュート歯車装置を、エンジン
を始動するスタータに応用した例として、特開昭62−
85172号公報に記載されている技術が知られてい
る。このスタータは、駆動歯車であるスタータのピニオ
ンを軸方向に摺動するとともに回転して、従動歯車であ
るリングギヤと噛合わせ、エンジンを始動するものであ
る。
【0004】また、このようなインボリュート歯車装置
の歯車における面取りの形状に関するものとして特開2
000−170882号公報がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開2000−1
70882号公報に記載されている従来技術では、駆動
歯車であるピニオンの歯の反回転方向歯面側面取り部
と、従動歯車であるリングギヤの歯の回転方向歯面側面
取り部が、それぞれの歯の歯面側面取り部と端面との稜
線が軸方向から見たときに、それぞれの歯形インボリュ
ート曲線と同一形状のインボリュート曲線で構成されて
おり、スタータの動作時に、駆動歯車であるピニオンと
従動歯車であるリングギヤの歯の端面が衝突したとき
に、上記特開2000−170882号公報に記載され
たもの以外の面取り形状に比べて、ピニオンとリングギ
ヤの歯の端面が衝突したときに、歯の端面における接触
部の接触面積を大きく確保して、接触部の接触面圧を低
減することができるが、駆動歯車であるピニオンの歯の
反回転方向歯面側面取り部と、従動歯車であるリングギ
ヤの歯の回転方向歯面側面取り部の面取り幅、すなわち
面取りの大きさの組合せを最適化することについては考
慮されていなかった。
【0006】本発明の目的は、駆動歯車と従動歯車の歯
面側面取りの面取り幅、すなわち面取りの大きさの組合
せを最適化することにより、歯車の噛合い性を悪化させ
ることなく、歯の端面の摩耗が進行するのを抑制して歯
車装置の耐久性を向上することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、駆動歯車と
従動歯車の歯数を異ならしめ、駆動歯車の歯面側面取り
部と従動歯車の歯面側面取り部を、歯数の多い方の歯車
の面取り幅が歯数の少ない歯車の面取り幅よりも大きく
なるようにすることにより達成される。
【0008】その結果、駆動歯車であるピニオンの歯面
側面取り部(反回転方向歯面側面取り部)と、従動歯車
であるリングギヤの歯面側面取り部(回転方向歯面側面
取り部)の大きさの組合せを最適化して、ピニオンとリ
ングギヤの歯の端面の衝突が解除される位置から、ピニ
オンとリングギヤの歯が噛合うまでにピニオンが回転で
きる角度を確保しながら、歯の端面における接触部の接
触面積をより大きく確保し、接触面圧を低減すること
で、歯の端面の摩耗が進行するのを抑制して耐久性を向
上することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る実
施例の図面を参照して説明する。
【0010】なお、図面の中の図形に関する記号の定義
を以下にまとめて記載する。
【0011】La…駆動歯車1と従動歯車2の中心距離 R1…駆動歯車1の歯先円半径 R2…従動歯車2の歯先円半径 B1…歯1aの歯面側面取り部1bと端面1dの稜線
(第一の稜線) B2…歯1aの先端面取り部1cと端面1dの稜線(第
二の稜線) P1…稜線B1と稜線B2の交点(第一の交点) C1…中心距離Laから従動歯車1の歯先円半径R2を
差し引いた距離L1(L1=La−R2)を半径とする
駆動歯車1と同軸の仮想円筒 G1…駆動歯車1の基礎円 A1…駆動歯車1の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線で交点P1を通る仮想インボリュ
ート曲線 P2…仮想インボリュート曲線A1と仮想円筒C1との
交点(第二の交点) P3…稜線B1と仮想円筒C1との交点(第三の交点) θ1…線分P1−P2と線分P1−P3のなす角度 B3…歯2aの歯面側面取り部2bと端面2dの稜線
(第三の稜線) B4…歯2aの先端面取り部2cと端面2dの稜線(第
四の稜線) P4…稜線B3と稜線B4の交点(第四の交点) C2…中心距離Laから駆動歯車2の歯先円半径R1を
差し引いた距離L2(L2=La−R1)を半径とする
従動歯車2と同軸の仮想円筒 G2…従動歯車2の基礎円 A2…従動歯車2の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線で交点P4を通る仮想インボリュ
ート曲線 P5…仮想インボリュート曲線A2と仮想円筒C2との
交点(第五の交点) P6…稜線B3と仮想円筒C2との交点(第六の交点) θ2…線分P4−P5と線分P4−P6のなす角度 θe…駆動歯車1と従動歯車2の歯の端面どうしの接触
が無くなる位置から、駆動歯車1が従動歯車2に噛合う
位置までに駆動歯車1が回転する角度Le…駆動歯車1
が従動歯車2に噛合うときの軸方向の移動距離 B5…歯1aの反回転方向歯元側面取り部1eと端面1
dの稜線(第一の稜線) B6…歯1aの反回転方向先端側面取り部1fと端面1
dの稜線(第二の稜線) P7…稜線B5と稜線B6の交点(第七の交点) P8…稜線B5と仮想円筒C1との交点(第八の交点) P9…稜線B6と歯形曲線との交点(第九の交点) A3…駆動歯車1の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線で稜線B5と稜線B6の面取り側
に存在する仮想インボリュート曲線(第一の仮想インボ
リュート曲線) A4…駆動歯車1の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線で稜線B5と稜線B6の端面側に
存在する仮想インボリュート曲線(第二の仮想インボリ
ュート曲線) L3…駆動歯車1の面取り幅 L4…従動歯車2の面取り幅 図11は、自動車等のスタータのピニオンと、エンジン
に装着されたリングギヤからなる始動機構の構成を示す
側面図である。電動機7を有するスタータ6には、電動
機7で回転駆動されるピニオンである駆動歯車1が設け
られ、駆動歯車1が軸方向に移動して、図示しないエン
ジンのクランクシャフトに連結した軸5に取り付けられ
たリングギヤである従動歯車2と噛合ってクランクシャ
フトが回転し、エンジンが始動する。
【0012】図1は図11に示した始動機構の歯車装置
の構成例を示す側面図である。駆動歯車1は軸4を中心
として軸4の回転方向に係合されて回転するとともに軸
4上で軸方向に移動できるようになっている。従動歯車
2は軸5を中心として回転し軸5も回転する。駆動歯車
1と従動歯車2は中心距離Laを隔てて相対しており、
駆動歯車1が軸4の軸方向に摺動、回転して従動歯車2
との噛合い、離脱を行う。その結果、軸4の回転駆動力
が駆動歯車1から従動歯車2に伝わり、軸5に伝わる。
【0013】このインボリュート歯車装置を自動車等の
エンジンのスタータに用いた場合は、軸4がスタータの
電動機に、軸5がエンジンのクランクシャフトに接続さ
れているので、電動機の回転駆動力がエンジンのクラン
クシャフトを回転させて、エンジンが始動する。
【0014】図2から図6に本発明の第1の実施例を示
す。
【0015】図2は、駆動歯車1の面取り形状を示す斜
視図である。駆動歯車1の歯1aの反回転方向歯面側面
取り部1bと端面1dとの稜線B1は、軸方向から見た
ときに、駆動歯車1の歯形インボリュート曲線と同一形
状のインボリュート曲線となっている。
【0016】図3は、従動歯車2の面取り形状を示す斜
視図である。従動歯車2の歯2aの回転方向歯面側面取
り部2bと端面2dとの稜線B2は、軸方向から見たと
きに、従動歯車2の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線となっている。
【0017】次に、このように構成された装置の動作に
ついて説明する。図4は、駆動歯車1と従動歯車2の動
作時の噛合い状態を表し、(a)は正面図、(b)は
(a)のV−V断面図である。図5は、同じく、駆動歯
車1と従動歯車2の動作時の噛合い状態を表し、(a)
は正面図、(b)は(a)のW−W断面図である。図6
は、同じく、駆動歯車1と従動歯車2の動作時の噛合い
状態を表し、(a)は正面図、(b)は(a)のX−X
断面図である。図7は、従来技術における駆動歯車1と
従動歯車2の動作時の噛合い状態を表し、(a)は正面
図、(b)は(a)のY−Y断面図である。
【0018】駆動歯車1を従動歯車2側に移送すると
き、駆動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯2
aの端面2dが衝突しない場合には、駆動歯車1はその
まま従動歯車2に噛合う。また、図4に示すように、駆
動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯2aの端
面2dが衝突した場合には、駆動歯車1が従動歯車2に
押し付けられた状態で駆動歯車1が回転し、図5に示す
位置で駆動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯
2aの端面2dの干渉が無くなる。駆動歯車1がさらに
回転すると、図6に示すように、駆動歯車1は回転しな
がら軸方向に移動して従動歯車2に噛合う。
【0019】図7に示すように、従来の技術の歯数の小
さな駆動歯車1の歯1aの反回転方向歯面側面取り部1
bの面取り幅L3が、歯数の大きな従動歯車2の歯2a
の回転方向歯面側面取り部2bの面取り幅L4よりも大
きくなっていると、駆動歯車1と従動歯車2のそれぞれ
の歯の端面が衝突したときに、歯の端面における接触部
3c、3dの接触面積S3、S4の合計値(S3+S
4)が小さく、接触部3c、3dの接触面圧が高くな
る。
【0020】これに対し、本発明の場合には、歯数の小
さな駆動歯車1の歯1aの反回転方向歯面側面取り部1
bの面取り幅L3が、歯数の大きな従動歯車2の歯2a
の回転方向歯面側面取り部2bの面取り幅L4よりも小
さくなっているので、図4における歯の端面の接触部3
a、3bの接触面積S1、S2の合計値は(S1+S
2)となり、これらの接触部の接触面積は(S1+S2
>S3+S4)の関係となり、従来の技術よりも歯の端
面における接触部の接触面積を大きく確保して、接触部
の接触面圧を低減することで、歯の端面の摩耗が進行す
るのを抑制することができる。しかも、駆動歯車1と従
動歯車2の歯の端面どうしの接触が無くなる図5に示す
位置から、駆動歯車1が従動歯車2に噛合う図6に示す
位置までに駆動歯車1が回転する角度θeは、従来の技
術の場合と同等の角度を確保できるので、駆動歯車1が
従動歯車2に噛合うときの軸方向の移動距離Leも従来
の技術の場合と同等であり、駆動歯車1の噛合い性が悪
化することはない。
【0021】以上のように、本発明の第1の実施例によ
れば、歯車の噛合い性を悪化させることなく、歯の端面
の摩耗が進行するのを抑制して歯車装置の耐久性を向上
することができる。
【0022】図8から図9に、本発明の第2の実施例を
示し、図8は駆動歯車1の面取り形状を示す正面図、図
9は従動歯車2の面取り形状を示す正面図である。図8
は、駆動歯車1の歯1aを軸方向から見たときの形状を
示している。
【0023】図8において、歯1aの反回転方向歯面側
面取り部1bと端面1dの稜線をB1とし、歯1aの先
端面取り部1cと端面1dの稜線をB2とし、稜線B1
と稜線B2の交点をP1とする。駆動歯車1と従動歯車
2の中心距離Laから従動歯車2の歯先円半径R2を差
し引いた距離L1(L1=La−R2)を半径とする駆
動歯車1と同軸の仮想円筒をC1とする。基礎円の中心
が駆動歯車1の中心軸上にあり、駆動歯車1の歯形イン
ボリュート曲線と同一形状のインボリュート曲線のなか
で、交点P1を通る仮想インボリュート曲線をA1とす
る。仮想インボリュート曲線A1と仮想円筒C1との交
点をP2とし、稜線B1と仮想円筒C1との交点をP3
とするとき、線分P1−P2と線分P1−P3のなす角
度θ1が5度以下となるように駆動歯車1の歯1aの反
回転方向歯面側面取り部1bが設けられている。
【0024】そして、駆動歯車1の歯の反回転方向歯面
側面取り部1bと端面1dとの稜線B1は、少なくとも
直線、歯の歯面側に凸の円弧、歯底側の方が曲率半径の
小さい歯面側に凸のクロソイド曲線のいずれかで構成さ
れているとよい。
【0025】図9は、従動歯車2の歯2aを軸方向から
見たときの形状を示している。図9において、歯2aの
回転方向歯面側面取り部2bと端面2dの稜線をB3と
し、歯2aの先端面取り部2cと端面2dの稜線をB4
とし、稜線B3と稜線B4の交点をP4とする。駆動歯
車1と従動歯車2の中心距離Laから駆動歯車1の歯先
円半径R1を差し引いた距離L2(L2=La−R1)
を半径とする従動歯車2と同軸の仮想円筒をC2とす
る。基礎円の中心が従動歯車2の中心軸上にあり、従動
歯車2の歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリ
ュート曲線のなかで、交点P4を通る仮想インボリュー
ト曲線をA2とする。仮想インボリュート曲線A2と仮
想円筒C2との交点をP5とし、稜線B2と仮想円筒C
2との交点をP6とするとき、線分P4−P5と線分P
4−P6のなす角度θ2が5度以下となるように従動歯
車2の歯2aの回転方向歯面側面取り部2bが設けられ
ている。
【0026】そして、従動歯車2の歯の回転方向歯面側
面取り部2bと端面2dとの稜線B3は、少なくとも直
線、歯の歯面側に凸の円弧、歯底側の方が曲率半径の小
さい歯面側に凸のクロソイド曲線のいずれかで構成され
ているとよい。
【0027】それぞれの歯車を軸方向から見たときの、
駆動歯車1の面取り部の稜線B1と稜線B2の交点P1
から面取り側歯面までの最短距離L3を駆動歯車1の面
取り幅と定義し、従動歯車2の面取り部の稜線B3と稜
線B4の交点P4から面取り側歯面までの最短距離L4
を従動歯車2の面取り幅と定義したときに、歯数の大き
い従動歯車2の面取り幅L4が歯数の小さい駆動歯車1
の面取り幅L3よりも大きくなっている。
【0028】このような駆動歯車1と従動歯車2の噛合
わせによっても、歯車の噛合い性を悪化させることな
く、歯の端面の摩耗が進行するのを抑制して歯車装置の
耐久性を向上することができる。
【0029】図10に、本発明の第3の実施例を示し、
図10は駆動歯車1の面取り形状を示す正面図である。
図10は、駆動歯車1の歯1aを軸方向から見たときの
形状を示している。
【0030】図10において、歯1aの反回転方向歯元
側面取り部1eと端面1dの稜線をB5とし、歯1aの
反回転方向先端側面取り部1fと端面1dの稜線をB6
とし、稜線B5と稜線B6の交点をP7とする。駆動歯
車1と従動歯車2の中心距離Laから従動歯車2の歯先
円半径R2を差し引いた距離L1(L1=La−R2)
を半径とする駆動歯車1と同軸の仮想円筒をC1とし、
稜線B5と仮想円筒C1とが交差する点をP8とする。
また、稜線B6と歯形曲線との交点をP9とする。ま
た、駆動歯車1を軸方向から見たときに、稜線B5と稜
線B6の面取り側に存在する駆動歯車1の歯形インボリ
ュート曲線と同一形状の仮想インボリュート曲線A3
と、稜線B5と稜線B6の端面側に存在する駆動歯車1
の歯形インボリュート曲線と同一形状の仮想インボリュ
ート曲線A4とが、駆動歯車1の回転方向に互いに5度
ずれた位置に存在して、交点P7、交点P8及び交点P
9は仮想インボリュート曲線A3と仮想インボリュート
曲線A4との間に存在している。
【0031】それぞれの歯車を軸方向から見たときの、
駆動歯車1の面取り部の稜線B5と稜線B6の交点P7
から面取り側歯面までの最短距離L3を駆動歯車1の面
取り幅と定義し、この駆動歯車1と組合わせる従動歯車
2の面取り部の稜線B3と稜線B4の交点P4から面取
り側歯面までの最短距離L4を従動歯車2の面取り幅と
定義したときに、歯数の小さい駆動歯車1の面取り幅L
3が歯数の大きい従動歯車2の面取り幅L4よりも小さ
くなっている。
【0032】このような駆動歯車1によっても、歯車の
噛合い性を悪化させることなく、歯の端面の摩耗が進行
するのを抑制して歯車装置の耐久性を向上することがで
きる。
【0033】以上のように、実施例に記載された構成に
よって、歯車の噛合い性を悪化させることなく、歯車噛
合い時に駆動歯車と従動歯車の歯の端面が衝突した場合
の、歯の端面における接触部の接触面積を確保して、接
触部の接触面圧を低減することで、駆動歯車と従動歯車
における歯の端面の摩耗が進行するのを抑制して歯車装
置の耐久性を向上することができる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、軸
方向に摺動して噛み合う歯車の噛合い性を悪化させるこ
となく、歯の端面の摩耗が進行するのを抑制して歯車装
置、エンジンの始動機構、およびスタータの耐久性を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯車装置の構成例を示す側面図。
【図2】本発明の第1の実施例にかかわるもので、駆動
歯車の歯の面取り形状を示す斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例にかかわるもので、従動
歯車の歯の面取り形状を示す斜視図。
【図4】本発明の第1の実施例にかかわるもので、駆動
歯車と従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図およ
び断面図。
【図5】本発明の第1の実施例にかかわるもので、駆動
歯車と従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図およ
び断面図。
【図6】本発明の第1の実施例にかかわるもので、駆動
歯車と従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図およ
び断面図。
【図7】従来技術の駆動歯車と従動歯車の動作時の噛合
い状態を表す正面図および断面図。
【図8】本発明の第2の実施例にかかわるもので、駆動
歯車の歯の面取り形状を示す正面図。
【図9】本発明の第2の実施例にかかわるもので、従動
歯車の歯の面取り形状を示す正面図。
【図10】本発明の第3の実施例にかかわるもので、駆
動歯車の歯の面取り形状を示す正面図。
【図11】スタータのピニオンとリングギヤからなる始
動機構の構成を示す側面図。
【符号の説明】
1…駆動歯車、1a、2a…歯、1b…反回転方向歯面
側面取り部、1c、2c…先端面取り部、1d、2d…
端面、2…従動歯車、2b…回転方向歯面側面取り部、
L3、L4…面取り幅。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸心の方向に移動して噛み合いと離脱
    が行われ、かつインボリュート歯形を有する駆動歯車お
    よび従動歯車と、前記駆動歯車の反回転方向にあたる歯
    面と端面の稜線部に形成された駆動歯車の歯面側面取り
    部と、前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面の稜
    線部に形成された従動歯車の歯面側面取り部とを備えた
    インボリュート歯車装置において、 前記両歯車の歯数を異ならしめ、 前記歯面側面取り部の前記端面から前記歯面までの面取
    り幅は、歯数の多い歯車の方を歯数の少ない歯車よりも
    大きいことを特徴とするインボリュート歯車装置。
  2. 【請求項2】回転軸心の方向に移動して噛み合いと離脱
    が行われ,かつインボリュート歯形を有する駆動歯車お
    よび従動歯車と,前記駆動歯車の反回転方向にあたる歯
    面と端面の稜線部に形成された駆動歯車の歯面側面取り
    部と,前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面の稜
    線部に形成された従動歯車の歯面側面取り部とを備えた
    インボリュート歯車装置と、前記駆動歯車を回転させる
    電動機とを備えたエンジンの始動機構において、 前記両歯車の歯数を異ならしめ、 前記歯面側面取り部の前記端面から前記歯面までの面取
    り幅は、歯数の多い歯車の方を歯数の少ない歯車よりも
    大きいことを特徴とするエンジンの始動機構。
  3. 【請求項3】回転軸心の方向に摺動可能なるインボリュ
    ート歯形を有する駆動歯車と、 該駆動歯車の反回転方向にあたる歯面と端面の稜線部に
    形成された駆動歯車の歯面側面取り部と、 前記駆動歯車を回転させる電動機と、 エンジンに取り付けられ、かつ前記駆動歯車に噛み合
    い、離脱する従動歯車と、 前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面の稜線部に
    形成された従動歯車側の歯面側面取り部と、 前記従動歯車を駆動してエンジンを始動させるスタータ
    において、 回転軸心の方向から見た前記両歯車の端面から面取り部
    面側歯面までの距離を面取り幅とし、前記駆動歯車の面
    取り幅が、前記従動歯車の面取り幅よりも小さいことを
    特徴とするスタータ。
  4. 【請求項4】回転軸心の方向に移動して噛み合いと離脱
    が行われ、かつインボリュート歯形を有する駆動歯車お
    よび従動歯車と、前記駆動歯車の反回転方向にあたる歯
    面と端面の稜線部に形成された駆動歯車の歯面側面取り
    部と、前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面の稜
    線部に形成された従動歯車の歯面側面取り部とを備え、
    前記両歯車は前記歯面側面取り部と前記端面との稜線
    が、回転軸心の方向から見た形状が前記インボリュート
    歯形と同じ形状のインボリュート曲線、または、歯面側
    に凸の曲線、あるいは、直線で形成されるインボリュー
    ト歯車装置において、 前記両歯車の歯数を異ならしめ、 前記歯面側面取り部における前記端面から前記歯面まで
    の面取り幅は、歯数の多い歯車の方が歯数の少ない歯車
    よりも大きいことを特徴とするインボリュート歯車装
    置。
  5. 【請求項5】回転軸心の方向に移動して噛み合いと離脱
    が行われ、かつインボリュート歯形を有する駆動歯車お
    よび従動歯車と、前記駆動歯車の反回転方向にあたる歯
    面と端面の稜線部に形成された駆動歯車の歯面側面取り
    部と、前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面の稜
    線部に形成された従動歯車の歯面側面取り部とを備え、
    前記両歯車は前記歯面側面取り部と前記端面との稜線
    が、回転軸心の方向から見た形状が前記インボリュート
    歯形と同じ形状のインボリュート曲線、または、歯面側
    に凸の曲線、あるいは、直線で形成されるインボリュー
    ト歯車装置と、前記駆動歯車を回転駆動させる電動機と
    を備えたエンジンの始動機構において、 前記両歯車の歯数を異ならしめ、 前記歯面側面取り部における前記端面から前記歯面まで
    の面取り幅は、歯数の多い歯車の方が歯数の少ない歯車
    よりも大きいことを特徴とするエンジンの始動機構。
  6. 【請求項6】回転軸心の方向に摺動可能なるインボリュ
    ート歯形を有する駆動歯車と、 該駆動歯車の反回転方向にあたる歯面と端面の稜線部に
    形成された駆動歯車側の歯面側面取り部と、 前記歯面側面取り部と前記端面との稜線が、回転軸心の
    方向から見た形状が前記インボリュート歯形と同じ形状
    のインボリュート曲線、または、歯面側に凸の曲線、あ
    るいは、直線で形成され、 前記駆動歯車を回転駆動させる電動機と、 エンジンに取り付けられ、かつ前記駆動歯車が噛み合
    い、離脱する従動歯車と、 前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面の稜線部に
    形成された従動歯車側の歯面側面取り部と、 前記従動歯車側の歯面側面取り部と端面との稜線が、回
    転軸心の方向から見た形状が前記インボリュート歯形と
    同じ形状のインボリュート曲線、または、歯面側に凸の
    曲線、あるいは、直線で形成され、 前記従動歯車を回転駆動してエンジンを始動させるスタ
    ータにおいて、 回転軸心の方向から見た前記両歯車の端面から面取り側
    歯面までの距離を面取り幅とし、前記駆動歯車の面取り
    幅が、前記従動歯車の面取り幅よりも小さいことを特徴
    とするスタータ。
  7. 【請求項7】回転軸心の方向に移動して噛み合いと離脱
    が行われ、かつインボリュート歯形を有する駆動歯車お
    よび従動歯車と、前記駆動歯車の反回転方向にあたる歯
    面と端面の稜線部に形成された駆動歯車側の歯面側面取
    り部と、前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面の
    稜線部に形成された従動歯車側の歯面側面取り部とを有
    し、 前記駆動歯車の前記歯面側面取り部と端面との稜線にな
    る第一の稜線と、前記駆動歯車の先端面取り部と端面と
    の稜線になる第二の稜線とが交差する点を第一の交点と
    し、 該第一の交点を通り前記駆動歯車の歯形と同じ形状の仮
    想インボリュート曲線と、 前記駆動歯車と前記従動歯
    車との中心距離から前記従動歯車の歯先円半径を差し引
    いた距離を半径とする前記駆動歯車と同軸上の仮想円筒
    とが交差する点を第二の交点とし、前記第一の稜線と前
    記仮想円筒とが交差する点を第三の交点とし、前記第一
    の交点と前記第二の交点との間で形成される仮想線分と
    前記第一の交点と前記第三の交点の間で形成される仮想
    線分とのなす角が5度以下となるように、前記駆動歯車
    の前記歯面側面取り部が設けられ、 前記従動歯車の前記歯面側面取り部と端面との稜線にな
    る第三の稜線と、前記従動歯車の先端面取り部と端面と
    の稜線になる第四の稜線とが交差する点を第四の交点と
    し、 この第四の交点を通り前記従動歯車の歯形と同じ形状の
    仮想インボリュート曲線と、 前記駆動歯車と前記従動歯車との中心距離から前記駆動
    歯車の歯先円半径を差し引いた距離を半径とする前記従
    動歯車と同軸上の仮想円筒とが交差する点を第五の交点
    とし、前記第三の稜線と前記仮想円筒とが交差する点を
    第六の交点とし、 前記第四の交点と前記第五の交点と
    の間で形成される仮想線分と前記第四の交点と前記第六
    の交点の間で形成される仮想線分とのなす角が5度以下
    となるように、前記従動歯車の前記歯面側面取り部が設
    けられたインボリュート歯車装置において、 前記両歯車の歯数を異ならしめ、 前記駆動歯車を回転軸心の方向から見た第一の交点から
    面取り側歯面までの最短距離を前記駆動歯車の面取り幅
    とし、同じく前記従動歯車の第四の交点から面取り側歯
    面までの最短距離を前記従動歯車の面取り幅とし、 前記歯面までの面取り幅は、歯数の多い歯車の方が歯数
    の少ない歯車よりも大きいことを特徴とするインボリュ
    ート歯車装置。
  8. 【請求項8】回転軸心の方向に移動して噛み合いと離脱
    が行われ、かつインボリュート歯形を有する駆動歯車お
    よび従動歯車と、前記駆動歯車の反回転方向にあたる歯
    面と端面の稜線部に形成された駆動歯車側の歯面側面取
    り部と、前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面の
    稜線部に形成された従動歯車側の歯面側面取り部とを有
    し、 前記駆動歯車の前記歯面側面取り部と端面との稜線にな
    る第一の稜線と、前記駆動歯車の先端面取り部と端面と
    の稜線になる第二の稜線とが交差する点を第一の交点と
    し、 該第一の交点を通り前記駆動歯車の歯形と同じ形状の仮
    想インボリュート曲線と、 前記駆動歯車と前記従動歯
    車との中心距離から前記従動歯車の歯先円半径を差し引
    いた距離を半径とする前記駆動歯車と同軸上の仮想円筒
    とが交差する点を第二の交点とし、前記第一の稜線と前
    記仮想円筒とが交差する点を第三の交点とし、前記第一
    の交点と前記第二の交点との間で形成される仮想線分と
    前記第一の交点と前記第三の交点の間で形成される仮想
    線分とのなす角が5度以下となるように、前記駆動歯車
    の前記歯面側面取り部が設けられ、 前記従動歯車の前記歯面側面取り部と端面との稜線にな
    る第三の稜線と、前記従動歯車の先端面取り部と端面と
    の稜線になる第四の稜線とが交差する点を第四の交点と
    し、 この第四の交点を通り前記従動歯車の歯形と同じ形状の
    仮想インボリュート曲線と、 前記駆動歯車と前記従動歯車との中心距離から前記駆動
    歯車の歯先円半径を差し引いた距離を半径とする前記従
    動歯車と同軸上の仮想円筒とが交差する点を第五の交点
    とし、前記第三の稜線と前記仮想円筒とが交差する点を
    第六の交点とし、 前記第四の交点と前記第五の交点と
    の間で形成される仮想線分と前記第四の交点と前記第六
    の交点の間で形成される仮想線分とのなす角が5度以下
    となるように、前記従動歯車の前記歯面側面取り部が設
    けられたインボリュート歯車装置と、 前記駆動歯車を
    回転駆動させる電動機とを備えたエンジンの始動機構に
    おいて、 前記両歯車の歯数を異ならしめ、 前記駆動歯車を回転軸心の方向から見た第一の交点から
    面取り側歯面までの最短距離を前記駆動歯車の面取り幅
    とし、同じく前記従動歯車の第四の交点から面取り側歯
    面までの最短距離を前記従動歯車の面取り幅とし、 前記歯面までの面取り幅は、歯数の多い歯車の方が歯数
    の少ない歯車よりも大きいことを特徴とするエンジンの
    始動機構。
  9. 【請求項9】回転軸心の方向に移動して従動歯車に噛み
    合いと離脱が行われ、かつ歯形がインボリュート歯形を
    有する駆動歯車と、該駆動歯車の反回転方向にあたる歯
    面と端面の稜線部に形成された駆動歯車側の歯面側面取
    り部と、 該駆動歯車を回転駆動させる電動機と、前記駆動歯車の
    前記歯面側面取り部と端面との稜線になる第一の稜線
    と、前記歯の先端面取り部と端面との稜線になる第二の
    稜線とが交差する点を第一の交点とし、 該第一の交点を通り前記駆動歯車の歯形と同じ形状の仮
    想インボリュート曲線と、 前記駆動歯車と前記従動歯
    車との中心距離から前記従動歯車の歯先円半径を差し引
    いた距離を半径とする前記駆動歯車と同軸上の仮想円筒
    とが交差する点を第二の交点とし、前記第一の稜線と前
    記仮想円筒とが交差する点を第三の交点とし、 前記第
    一の交点と前記第二の交点との間で形成される仮想線分
    と前記第一の交点と前記第三の交点の間で形成される仮
    想線分とのなす角が5度以下となるように前記駆動歯車
    の前記歯面側面取り部が設けられ、 エンジンに取り付けられて、回転方向の歯面と端面の稜
    線部に歯面側面取り部が設けられた従動歯車を回転駆動
    してエンジンを始動させるスタータにおいて、 前記駆動歯車を軸方向から見たときの、前記駆動歯車の
    第一の交点から面取り部側歯面までの最短距離を前記駆
    動歯車の面取り幅とし、前記従動歯車を軸方向から見た
    ときの、前記従動歯車の端面から面取り部側歯面までの
    最短距離を前記従動歯車の面取り幅とし、前記駆動歯車
    の面取り幅が、前記従動歯車の面取り幅よりも小さいこ
    とを特徴とするスタータ。
  10. 【請求項10】回転軸心の方向に移動して噛み合いと離
    脱が行われ、かつインボリュート歯形を有する駆動歯車
    および従動歯車と、前記駆動歯車の反回転方向にあたる
    歯面と端面の稜線部に形成された駆動歯車側の歯面側面
    取り部と、前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面
    の稜線部に形成された従動歯車側の歯面側面取り部とを
    有し、 前記駆動歯車の前記歯面側面取り部の歯元側面取り部と
    端面との稜線になる第一の稜線と、前記歯の反回転方向
    先端側面取り部と端面との稜線になる第二の稜線とが交
    差する点を第七の交点とし、 前記第一の稜線と、前記駆動歯車と前記従動歯車との中
    心距離から前記従動歯車の歯先円半径を差し引いた距離
    を半径とする前記駆動歯車と同軸上の仮想円筒とが交差
    する点を第八の交点とし、 前記第二の稜線と歯形曲線との交点を第九の交点とし、 前記駆動歯車を回転軸心の方向から見たときに、前記第
    一の稜線と前記第二の稜線の前記歯面側面取り部側に存
    在する前記駆動歯車の歯形と同じ形状の第一の仮想イン
    ボリュート曲線と、前記第一の稜線と前記第二の稜線の
    端面側に存在する前記駆動歯車の歯形と同じ形状の第二
    の仮想インボリュート曲線とが、前記駆動歯車の回転方
    向に5度ずれた位置に存在して、前記第七の交点、前記
    第八の交点及び前記第九の交点は、前記第一の仮想イン
    ボリュート曲線と前記第二の仮想インボリュート曲線と
    の間に存在しているように、前記駆動歯車の前記歯面側
    面取り部を設けるとともに、 前記従動歯車の前記歯元側面取り部と端面との稜線にな
    る第三の稜線と、前記従動歯車の前記歯面側面取り部の
    先端側面取り部と端面との稜線になる第四の稜線とが交
    差する点を第十の交点とし、 前記第三の稜線と、前記駆動歯車と前記従動歯車との中
    心距離から前記駆動歯車の歯先円半径を差し引いた距離
    を半径とする前記従動歯車と同軸上の仮想円筒とが交差
    する点を第十一の交点とし、前記第四の稜線と歯形曲線
    との交点を第十二の交点とし、 前記従動歯車を回転軸心の方向から見たときに、前記第
    三の稜線と前記第四の稜線の前記歯面側面取り部側に存
    在する前記従動歯車の歯形と同じ形状の第三の仮想イン
    ボリュート曲線と、 前記第三の稜線と前記第四の稜線の端面側に存在する前
    記従動歯車の歯形と同じ形状の第四の仮想インボリュー
    ト曲線とが、前記従動歯車の回転方向に5度ずれた位置
    に存在して、前記第十の交点、前記第十一の交点及び前
    記第十二の交点は、前記第三の仮想インボリュート曲線
    と前記第四の仮想インボリュート曲線との間に存在して
    いるように、前記従動歯車の前記歯面側面取り部を設け
    たインボリュート歯車装置において、 前記両歯車の歯数を異ならしめ、 前記両歯車を軸方向から見たときの、前記駆動歯車の第
    七の交点から面取り側歯面までの最短距離を前記駆動歯
    車の面取り幅とし、前記従動歯車の第十の交点から面取
    り側歯面までの最短距離を前記従動歯車の面取り幅と
    し、歯数の多い歯車の面取り幅が歯数の少ない歯車の面
    取り幅よりも大きいことを特徴とするインボリュート歯
    車装置。
  11. 【請求項11】回転軸心の方向に移動して噛み合いと離
    脱が行われ、かつインボリュート歯形を有する駆動歯車
    および従動歯車と、前記駆動歯車の反回転方向にあたる
    歯面と端面の稜線部に形成された駆動歯車側の歯面側面
    取り部と、前記従動歯車の回転方向にあたる歯面と端面
    の稜線部に形成された従動歯車側の歯面側面取り部とを
    有し、 前記駆動歯車の歯元側面取り部と端面との稜線になる第
    一の稜線と、前記駆動歯車の先端側面取り部と端面との
    稜線になる第二の稜線とが交差する点を第七の交点と
    し、 前記第一の稜線と、前記駆動歯車と前記従動歯車との中
    心距離から前記従動歯車の歯先円半径を差し引いた距離
    を半径とする前記駆動歯車と同軸上の仮想円筒とが交差
    する点を第八の交点とし、 前記第二の稜線と歯形曲線との交点を第九の交点とし、 前記駆動歯車を回転軸心の方向から見たときに、前記第
    一の稜線と前記第二の稜線の前記歯面側面取り部側に存
    在する前記駆動歯車の歯形と同じ形状の第一の仮想イン
    ボリュート曲線と、 前記第一の稜線と前記第二の稜線の端面側に存在する前
    記駆動歯車の歯形インボリュート曲線と同一形状の第二
    の仮想インボリュート曲線とが、前記駆動歯車の回転方
    向に5度ずれた位置に存在して、前記第七の交点、前記
    第八の交点及び前記第九の交点は、前記第一の仮想イン
    ボリュート曲線と前記第二の仮想インボリュート曲線と
    の間に存在しているように、前記駆動歯車の前記歯面側
    面取り部を設けるとともに、 前記従動歯車の前記歯元側面取り部と端面との稜線にな
    る第三の稜線と、前記歯の回転方向先端側面取り部と端
    面との稜線になる第四の稜線とが交差する点を第十の交
    点とし、前記第三の稜線と、前記駆動歯車と前記従動歯
    車との中心距離から前記駆動歯車の歯先円半径を差し引
    いた距離を半径とする前記従動歯車と同軸上の仮想円筒
    とが交差する点を第十一の交点とし、前記第四の稜線と
    歯形曲線との交点を第十二の交点とし、 前記従動歯車を回転軸心の方向から見たときに、前記第
    三の稜線と前記第四の稜線の前記歯面側面取り部側に存
    在する前記従動歯車の歯形と同じ形状の第三の仮想イン
    ボリュート曲線と、前記第三の稜線と前記第四の稜線の
    端面側に存在する前記従動歯車の歯形と同じ形状の第四
    の仮想インボリュート曲線とが、前記従動歯車の回転方
    向に5度ずれた位置に存在して、前記第十の交点、前記
    第十一の交点及び前記第十二の交点は、前記第三の仮想
    インボリュート曲線と前記第四の仮想インボリュート曲
    線との間に存在しているように、前記従動歯車の前記歯
    面側面取り部を設けたインボリュート歯車装置と、前記
    駆動歯車を回転駆動させる電動機とを備えたエンジンの
    始動機構において、 前記両歯車の歯数を異ならしめ、 前記両歯車を回転軸心の方向から見たときの、前記駆動
    歯車の第七の交点から面取り側歯面までの最短距離を前
    記駆動歯車の面取り幅とし、前記従動歯車の第十の交点
    から面取り側歯面までの最短距離を前記従動歯車の面取
    り幅とし、歯数の多い歯車の面取り幅が歯数の少ない歯
    車の面取り幅よりも大きいことを特徴とするエンジンの
    始動機構。
  12. 【請求項12】回転軸心の方向に移動して従動歯車に噛
    み合いと離脱が行われ、かつ歯形がインボリュート歯形
    を有する駆動歯車と、該駆動歯車の反回転方向にあたる
    歯面と端面の稜線部に形成された駆動歯車側の歯面側面
    取り部と、 該駆動歯車を回転駆動させる電動機と、 前記駆動歯車の歯元側面取り部と端面との稜線になる第
    一の稜線と、前記駆動歯車の歯面側面取り部の先端側面
    取り部と端面との稜線になる第二の稜線が交差する点を
    第七の交点とし、 前記第一の稜線と、前記駆動歯車と前記従動歯車との中
    心距離から前記従動歯車の歯先円半径を差し引いた距離
    を半径とする前記駆動歯車と同軸上の仮想円筒とが交差
    する点を第八の交点とし、 前記第二の稜線と歯形曲線との交点を第九の交点とし、 前記駆動歯車を回転軸心の方向から見たときに、前記第
    一の稜線と前記第二の稜線の前記歯面側面取り部側に存
    在する前記駆動歯車の歯形と同じ形状の第一の仮想イン
    ボリュート曲線と、前記第一の稜線と前記第二の稜線の
    端面側に存在する前記駆動歯車の歯形と同じ形状の第二
    の仮想インボリュート曲線とが、前記駆動歯車の回転方
    向に5度ずれた位置に存在して、前記第七の交点、前記
    第八の交点及び前記第九の交点は、前記第一の仮想イン
    ボリュート曲線と前記第二の仮想インボリュート曲線と
    の間に存在しているように、前記駆動歯車の前記歯面側
    面取り部が設けられ、 エンジンに取り付けられて、回転方向の歯面と端面の稜
    線部に歯面側面取り部が設けられた従動歯車を回転駆動
    してエンジンを始動させるスタータにおいて、 前記駆動歯車を回転軸心の方向から見たときの、前記駆
    動歯車の第七の交点から面取り側歯面までの最短距離を
    前記駆動歯車の面取り幅とし、前記従動歯車を回転軸心
    の方向から見たときの、前記従動歯車の端面から面取り
    側歯面までの最短距離を前記従動歯車の面取り幅とし、
    前記駆動歯車の前記歯面側面取り部の面取り幅が、前記
    従動歯車の面取り幅よりも小さいことを特徴とするスタ
    ータ。
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