JP2002250329A - シールねじ - Google Patents
シールねじInfo
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- JP2002250329A JP2002250329A JP2001049095A JP2001049095A JP2002250329A JP 2002250329 A JP2002250329 A JP 2002250329A JP 2001049095 A JP2001049095 A JP 2001049095A JP 2001049095 A JP2001049095 A JP 2001049095A JP 2002250329 A JP2002250329 A JP 2002250329A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】組立作業の自動化をより確実にすることを可能
にしたシールねじを得る。 【解決手段】頭部2と一体でねじ山が形成された脚部3
とからなるねじにおいて、脚部3に頭部側が大径なテー
パ部20を形成し、テーパ部20に続いてねじ無し円筒
部21を設け、これの先端に雄ねじ部22を形成し、頭
部座面とテーパ部20との境からねじ無し円筒部21に
かけて軸回りにシール部材4を一体に形成したシールね
じであるので、都度、ねじの座面とカバーとの間にシー
ル剤を塗布する必要がなく、この作業に手間がかからな
い。また、安価な製品の提供が可能になる。一方、シー
ル部材がねじの脚部に沿って嵌着されているので、シー
ル部材が座ぐり穴の角に引っ掛かったり、擦れたりする
ことなく円滑に嵌まり、密着作用が確実になる。しか
も、ねじ込み時に生じる引っ張り力が少なくなり、シー
ル部材に亀裂が生じず、十分な密封効果が得られる。
にしたシールねじを得る。 【解決手段】頭部2と一体でねじ山が形成された脚部3
とからなるねじにおいて、脚部3に頭部側が大径なテー
パ部20を形成し、テーパ部20に続いてねじ無し円筒
部21を設け、これの先端に雄ねじ部22を形成し、頭
部座面とテーパ部20との境からねじ無し円筒部21に
かけて軸回りにシール部材4を一体に形成したシールね
じであるので、都度、ねじの座面とカバーとの間にシー
ル剤を塗布する必要がなく、この作業に手間がかからな
い。また、安価な製品の提供が可能になる。一方、シー
ル部材がねじの脚部に沿って嵌着されているので、シー
ル部材が座ぐり穴の角に引っ掛かったり、擦れたりする
ことなく円滑に嵌まり、密着作用が確実になる。しか
も、ねじ込み時に生じる引っ張り力が少なくなり、シー
ル部材に亀裂が生じず、十分な密封効果が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製品の外観を構成
する樹脂製のケースを組み立てるためのねじであって、
ねじ込み箇所からケースの内部に湿気及び雨水等の水分
が浸入するのを防止するシール部材をねじに組み合わせ
たシールねじに関する。
する樹脂製のケースを組み立てるためのねじであって、
ねじ込み箇所からケースの内部に湿気及び雨水等の水分
が浸入するのを防止するシール部材をねじに組み合わせ
たシールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にねじは製品を組み立てたり、部品
を取り付けたりするのに、その組立部品としてあらゆる
製品に使用されている。ところが最近では、製品に組み
込まれている部品が精密であったり、水分を嫌う精度の
高い電子部品であったりして、これらを内蔵するケース
の組立には種々の工夫がなされている。その一例とし
て、携帯電話、コンピュータ機器等では電子機器を内蔵
する樹脂製のケースの組立において、ねじ込み箇所にそ
の都度、シール剤を塗布してねじの頭部とカバーとをを
密着させたり、図7及び図8に示すようなOリング10
4をねじ101の首部120に嵌め込み、これをケース
本体130に固定されるカバー132の貫通穴133に
挿入してねじ込むことで、このOリング104が貫通穴
133の上部に形成されている座ぐり穴134とねじ1
01の頭部102の座面との間で撓み変形してカバー1
32とねじ101とに密着して隙間を無くして湿気及び
雨水等の水分が内部に浸入しないようにしているのが現
状である。
を取り付けたりするのに、その組立部品としてあらゆる
製品に使用されている。ところが最近では、製品に組み
込まれている部品が精密であったり、水分を嫌う精度の
高い電子部品であったりして、これらを内蔵するケース
の組立には種々の工夫がなされている。その一例とし
て、携帯電話、コンピュータ機器等では電子機器を内蔵
する樹脂製のケースの組立において、ねじ込み箇所にそ
の都度、シール剤を塗布してねじの頭部とカバーとをを
密着させたり、図7及び図8に示すようなOリング10
4をねじ101の首部120に嵌め込み、これをケース
本体130に固定されるカバー132の貫通穴133に
挿入してねじ込むことで、このOリング104が貫通穴
133の上部に形成されている座ぐり穴134とねじ1
01の頭部102の座面との間で撓み変形してカバー1
32とねじ101とに密着して隙間を無くして湿気及び
雨水等の水分が内部に浸入しないようにしているのが現
状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにねじ込み作業の都度、ねじの座面とカバーとの間に
シール剤を塗布するようにした場合は、都度、シール剤
の塗布作業が必要になり、これら一連の作業に手間がか
かるとともに、ねじをねじ込むことでシール剤がはみ出
て外観を汚して製品としての美観を損なったりしてい
る。また、組立作業に要する工程が増加することになる
ので、この組立コストが上昇し、安価な製品の供給が困
難となっている。一方、ねじの脚部にOリングを嵌め込
んでからこのねじをねじ込むようにした場合は、ねじ込
まれるにしたがってこのOリングはカバーとねじ座面と
の間で接触することになる。そして、この作用によりO
リングには徐々に大きな引っ張り力が生じて亀裂が生じ
たり、破断することもあり、十分に水分の浸入を阻止で
きない。更に、ねじにはOリングが嵌め込まれている
が、これがねじの脚部から抜け落ちることがあるととも
にねじ込み時にねじのねじ無し円筒部から外れた位置に
ある等してねじ込み不良が生じ易く、作業の都度、この
Oリングの位置を確認しながらねじ込む必要があった。
しかも、ねじ込み力が大きいと、Oリングの変形が大き
くなり、この変形力がカバーに加わって、樹脂製のカバ
ーに亀裂が生じたりする等の課題が発生している。
うにねじ込み作業の都度、ねじの座面とカバーとの間に
シール剤を塗布するようにした場合は、都度、シール剤
の塗布作業が必要になり、これら一連の作業に手間がか
かるとともに、ねじをねじ込むことでシール剤がはみ出
て外観を汚して製品としての美観を損なったりしてい
る。また、組立作業に要する工程が増加することになる
ので、この組立コストが上昇し、安価な製品の供給が困
難となっている。一方、ねじの脚部にOリングを嵌め込
んでからこのねじをねじ込むようにした場合は、ねじ込
まれるにしたがってこのOリングはカバーとねじ座面と
の間で接触することになる。そして、この作用によりO
リングには徐々に大きな引っ張り力が生じて亀裂が生じ
たり、破断することもあり、十分に水分の浸入を阻止で
きない。更に、ねじにはOリングが嵌め込まれている
が、これがねじの脚部から抜け落ちることがあるととも
にねじ込み時にねじのねじ無し円筒部から外れた位置に
ある等してねじ込み不良が生じ易く、作業の都度、この
Oリングの位置を確認しながらねじ込む必要があった。
しかも、ねじ込み力が大きいと、Oリングの変形が大き
くなり、この変形力がカバーに加わって、樹脂製のカバ
ーに亀裂が生じたりする等の課題が発生している。
【0004】本発明の目的は、このような課題を解消す
るとともに組立作業の自動化をより確実にすることを可
能にしたシールねじの提供である。
るとともに組立作業の自動化をより確実にすることを可
能にしたシールねじの提供である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ドライ
バビットが係合する駆動部10を備えた頭部2とこれと
一体で且つねじ山が形成された脚部3とからなるねじに
おいて、脚部3に頭部側が大径でねじ山側が小径のテー
パ部20を形成し、このテーパ部20に続いてねじ無し
円筒部21を設け、このねじ無し円筒部21の先端に前
記ねじ山が形成された雄ねじ部22を形成し、前記頭部
座面とテーパ部20との境からねじ無し円筒部21にか
けて軸回りに弾性体からなるシール部材4を一体に形成
したシールねじを提供することで達成される。またこの
構成において、シール部材4は高温時には流動性があ
り、常温時には弾力性のある熱可塑性樹脂であって、こ
れを射出成形によりねじ1と一体にしたシールねじであ
ってもよい。更に、前記目的は、これら構成におけるシ
ール部材4がテーパ部20からねじ無し円筒部21にか
けて形成された係止部23に係止されたシールねじを提
供することによっても達成される。しかも、前記係止部
23は平坦外周面に対して突出あるいはへこんだ形状で
あって、外周面上に形成されている形状であってもよ
い。
バビットが係合する駆動部10を備えた頭部2とこれと
一体で且つねじ山が形成された脚部3とからなるねじに
おいて、脚部3に頭部側が大径でねじ山側が小径のテー
パ部20を形成し、このテーパ部20に続いてねじ無し
円筒部21を設け、このねじ無し円筒部21の先端に前
記ねじ山が形成された雄ねじ部22を形成し、前記頭部
座面とテーパ部20との境からねじ無し円筒部21にか
けて軸回りに弾性体からなるシール部材4を一体に形成
したシールねじを提供することで達成される。またこの
構成において、シール部材4は高温時には流動性があ
り、常温時には弾力性のある熱可塑性樹脂であって、こ
れを射出成形によりねじ1と一体にしたシールねじであ
ってもよい。更に、前記目的は、これら構成におけるシ
ール部材4がテーパ部20からねじ無し円筒部21にか
けて形成された係止部23に係止されたシールねじを提
供することによっても達成される。しかも、前記係止部
23は平坦外周面に対して突出あるいはへこんだ形状で
あって、外周面上に形成されている形状であってもよ
い。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図6に基づき説明する。図1及び図2において、1
は頭部2とこの頭部2と一体で且つねじ山が形成された
雄ねじ部22を有する脚部3とからなるねじである。こ
のねじ1の頭部2にはドライバビット(図示せず)の駆
動穂先と係合する駆動部10が形成してあり、この駆動
部10はねじ1の中心線上に形成されたガイド穴11と
頭部2の外周側にねじ1の中心から放射方向の三等分さ
れた位置に形成された係合溝12とから構成されてい
る。この係合溝12は三等分されて形成されているが、
この他に四等分された所謂、+形状であってもよく、こ
の他に頭部2の外形が六角形状等の多角形状であっても
よく、駆動部10の形状は特に限定されるものではな
い。
乃至図6に基づき説明する。図1及び図2において、1
は頭部2とこの頭部2と一体で且つねじ山が形成された
雄ねじ部22を有する脚部3とからなるねじである。こ
のねじ1の頭部2にはドライバビット(図示せず)の駆
動穂先と係合する駆動部10が形成してあり、この駆動
部10はねじ1の中心線上に形成されたガイド穴11と
頭部2の外周側にねじ1の中心から放射方向の三等分さ
れた位置に形成された係合溝12とから構成されてい
る。この係合溝12は三等分されて形成されているが、
この他に四等分された所謂、+形状であってもよく、こ
の他に頭部2の外形が六角形状等の多角形状であっても
よく、駆動部10の形状は特に限定されるものではな
い。
【0007】このような頭部2の下部には、頭部側が大
径でねじ山側が小径の円錐形状となったテーパ部20が
一体に形成してあり、このテーパ部20にはねじ無し円
筒部21が連続して設けられている。このねじ無し円筒
部21に続く脚部3には前記ねじ山が脚部3の先端まで
形成された雄ねじ部22が設けてあり、この雄ねじ部2
2の外径は前記ねじ無し円筒部21の外径とほぼ同径か
僅か小径となっている。また、前記テーパ部20とねじ
無し円筒部21との間には断面V字形状の環状溝が外周
に沿い形成された係止部23が設けてあり、この部分に
シール部材4としての熱可塑性樹脂の一部が嵌まるよう
になっている。
径でねじ山側が小径の円錐形状となったテーパ部20が
一体に形成してあり、このテーパ部20にはねじ無し円
筒部21が連続して設けられている。このねじ無し円筒
部21に続く脚部3には前記ねじ山が脚部3の先端まで
形成された雄ねじ部22が設けてあり、この雄ねじ部2
2の外径は前記ねじ無し円筒部21の外径とほぼ同径か
僅か小径となっている。また、前記テーパ部20とねじ
無し円筒部21との間には断面V字形状の環状溝が外周
に沿い形成された係止部23が設けてあり、この部分に
シール部材4としての熱可塑性樹脂の一部が嵌まるよう
になっている。
【0008】この熱可塑性樹脂は弾力性を有する弾性体
であり、これは常温においてゴム状の弾性を有し、高温
では流動状態となる熱可塑性エラストマーである。この
熱可塑性エラストマーを使用することで、前記金属製の
ねじ1の所定箇所にシール部材4として高温時に所定量
これを流動させて成形する射出成形を施し、続いてこれ
を常温に冷却することで前記ねじ1とシール部材4とを
一体化することができる。この時、前記環状溝にも流動
して固まっているので、シール部材4がねじ1から脱落
することがない。このシール部材4の外側表面はねじ込
み箇所の形状に嵌まり接触する形状に成形されており、
必要に応じてシール部材4は頭部座面とテーパ部20と
の境からねじ無し円筒部21の所定位置まであるいは雄
ねじ部22の近くまで覆った構成となっている。
であり、これは常温においてゴム状の弾性を有し、高温
では流動状態となる熱可塑性エラストマーである。この
熱可塑性エラストマーを使用することで、前記金属製の
ねじ1の所定箇所にシール部材4として高温時に所定量
これを流動させて成形する射出成形を施し、続いてこれ
を常温に冷却することで前記ねじ1とシール部材4とを
一体化することができる。この時、前記環状溝にも流動
して固まっているので、シール部材4がねじ1から脱落
することがない。このシール部材4の外側表面はねじ込
み箇所の形状に嵌まり接触する形状に成形されており、
必要に応じてシール部材4は頭部座面とテーパ部20と
の境からねじ無し円筒部21の所定位置まであるいは雄
ねじ部22の近くまで覆った構成となっている。
【0009】尚、この実施の形態では、前記係止部23
は環状溝形状となっているが、これに限定されず、例え
ば、平坦外周面上に突起(図示せず)あるいはへこみ
(図示せず)を設けてもよく、この他にローレット加工
を施す等して平坦外周面に対して突出あるいはへこんだ
形状とすればよい。一方、脚部3の雄ねじ部22は円柱
形状であるが、この他に断面略三角形状等の略多角形状
であってもよい。
は環状溝形状となっているが、これに限定されず、例え
ば、平坦外周面上に突起(図示せず)あるいはへこみ
(図示せず)を設けてもよく、この他にローレット加工
を施す等して平坦外周面に対して突出あるいはへこんだ
形状とすればよい。一方、脚部3の雄ねじ部22は円柱
形状であるが、この他に断面略三角形状等の略多角形状
であってもよい。
【0010】このように構成されたシールねじ1をケー
スを構成するケース本体30にカバー32を固定するの
に使用する場合は、図3に示すように、カバー32にあ
らかじめねじ1の脚部径より僅か大径の貫通穴33を形
成し、この貫通穴33のカバー32の表面側にねじ1の
座面側に位置するシール部材4が嵌まる形状の座ぐり穴
34が形成されている。このようにしてからカバー32
をケース本体30に形成されているねじ穴31に位置さ
せて後、このシールねじ1をねじ込む。この状態でねじ
込んでいくと、ねじ1の座面にあるシール部材4は前記
座ぐり穴34に入り、シール部材4はねじ1の頭部2と
カバー32との間に挟まれて密着する。この時、シール
部材4には圧縮方向に力が作用するが、ねじり方向には
ほとんど力が作用しないため、シール部材4には亀裂が
生じにくく、座ぐり穴34に密着可能となる。
スを構成するケース本体30にカバー32を固定するの
に使用する場合は、図3に示すように、カバー32にあ
らかじめねじ1の脚部径より僅か大径の貫通穴33を形
成し、この貫通穴33のカバー32の表面側にねじ1の
座面側に位置するシール部材4が嵌まる形状の座ぐり穴
34が形成されている。このようにしてからカバー32
をケース本体30に形成されているねじ穴31に位置さ
せて後、このシールねじ1をねじ込む。この状態でねじ
込んでいくと、ねじ1の座面にあるシール部材4は前記
座ぐり穴34に入り、シール部材4はねじ1の頭部2と
カバー32との間に挟まれて密着する。この時、シール
部材4には圧縮方向に力が作用するが、ねじり方向には
ほとんど力が作用しないため、シール部材4には亀裂が
生じにくく、座ぐり穴34に密着可能となる。
【0011】また、図4は本発明のシール部材4の変形
例を示しており、このシール部材4の外側表面形状は前
記座ぐり穴34の形状に合わせたテーパと円筒の組合せ
形状となっており、これも同様の操作によりねじ込まれ
るようになっており、前記と同様の作用が得られる。
例を示しており、このシール部材4の外側表面形状は前
記座ぐり穴34の形状に合わせたテーパと円筒の組合せ
形状となっており、これも同様の操作によりねじ込まれ
るようになっており、前記と同様の作用が得られる。
【0012】更に、図5はケースを組み立てるカバー3
2に形成されている座ぐり穴34の形状が前記実施の形
態とは異なった形状となっており、この座ぐり穴34は
前記貫通穴33に対して僅かに大きい内径の円筒形状と
なっている。そのため、この座ぐり深さHより僅かに長
い長さLを有するシール部材4をねじ1のテーパ部20
からねじ無し円筒部21にかけて嵌着させているねじ1
をねじ込むことにより、図6に示すように、軸方向の圧
縮力が働いてシール部材4がこの座ぐり穴34とねじ1
との間において撓み、隙間を密封することになる。この
ねじ込み作用においてもシール部材4はねじり方向の力
が僅かしか作用しないので、シール部材4には亀裂が生
じにくい。
2に形成されている座ぐり穴34の形状が前記実施の形
態とは異なった形状となっており、この座ぐり穴34は
前記貫通穴33に対して僅かに大きい内径の円筒形状と
なっている。そのため、この座ぐり深さHより僅かに長
い長さLを有するシール部材4をねじ1のテーパ部20
からねじ無し円筒部21にかけて嵌着させているねじ1
をねじ込むことにより、図6に示すように、軸方向の圧
縮力が働いてシール部材4がこの座ぐり穴34とねじ1
との間において撓み、隙間を密封することになる。この
ねじ込み作用においてもシール部材4はねじり方向の力
が僅かしか作用しないので、シール部材4には亀裂が生
じにくい。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上説明した実施の形態から明
らかなように、ドライバビットが係合する駆動部10を
備えた頭部2とこれと一体で且つねじ山が形成された脚
部3とからなるねじ1において、脚部3に頭部側が大径
でねじ山側が小径のテーパ部20を形成し、これに続い
てねじ無し円筒部21を設け、ねじ無し円筒部21の先
端に雄ねじ部22を形成し、前記頭部座面とテーパ部2
0との境からねじ無し円筒部21にかけて軸回りに弾性
体からなるシール部材4を一体に形成したシールねじで
ある。
らかなように、ドライバビットが係合する駆動部10を
備えた頭部2とこれと一体で且つねじ山が形成された脚
部3とからなるねじ1において、脚部3に頭部側が大径
でねじ山側が小径のテーパ部20を形成し、これに続い
てねじ無し円筒部21を設け、ねじ無し円筒部21の先
端に雄ねじ部22を形成し、前記頭部座面とテーパ部2
0との境からねじ無し円筒部21にかけて軸回りに弾性
体からなるシール部材4を一体に形成したシールねじで
ある。
【0014】このため、従来のように、ねじ込み作業の
都度、ねじの座面とカバーとの間にシール剤を塗布する
必要がなく、この作業に手間がかからない。また、ねじ
をねじ込むことでシール剤がはみ出て外観を汚すことも
ない。更に、組立作業工程が減少するのでコストが低減
されるとともに安価な製品の提供が可能になる。一方、
ねじの脚部にOリングを嵌め込んでねじをねじ込むよう
にしたものに比べて、このシール部材がねじの脚部に沿
って嵌着されているので、シール部材が座ぐり穴の角に
引っ掛かったり、擦れたりすることなく円滑に嵌まるこ
とになり、密着作用が確実になる。しかも、Oリングの
ようにシール部材にはねじ込み時に接触により生じる引
っ張り力が少なくなり、シール部材の亀裂の発生が減少
するとともに破断も生じず、十分な密封効果が得られ
る。その上、シール部材の変形力がカバーに伝わって樹
脂製のカバーに亀裂が生じるといったことがなくなる。
都度、ねじの座面とカバーとの間にシール剤を塗布する
必要がなく、この作業に手間がかからない。また、ねじ
をねじ込むことでシール剤がはみ出て外観を汚すことも
ない。更に、組立作業工程が減少するのでコストが低減
されるとともに安価な製品の提供が可能になる。一方、
ねじの脚部にOリングを嵌め込んでねじをねじ込むよう
にしたものに比べて、このシール部材がねじの脚部に沿
って嵌着されているので、シール部材が座ぐり穴の角に
引っ掛かったり、擦れたりすることなく円滑に嵌まるこ
とになり、密着作用が確実になる。しかも、Oリングの
ようにシール部材にはねじ込み時に接触により生じる引
っ張り力が少なくなり、シール部材の亀裂の発生が減少
するとともに破断も生じず、十分な密封効果が得られ
る。その上、シール部材の変形力がカバーに伝わって樹
脂製のカバーに亀裂が生じるといったことがなくなる。
【0015】更に、前記シール部材4は高温時には流動
性があり、常温時には弾力性のある熱可塑性樹脂であっ
て、これを射出成形により金属製ねじと一体にすること
で、金属製ねじに密着状態で嵌め合わせることができ、
シール部材としての必要な形状が簡単に得られるととも
に必要なシール作用が確実に得られる。その上、テーパ
部20とねじ無し円筒部21との間の所定位置に係止部
23が形成されているので、シール部材がねじに常時所
定位置で係止可能になり、従来のOリングのようにこれ
がねじの脚部から抜け落ちることがないとともに傾くこ
ともなくなり、ねじ込み不良が生じない。しかも、ねじ
込み作業の都度、シール部材の位置を確認する必要がな
い。一方、前記係止部23は平坦外周面に対して突出あ
るいはへこんだ形状であるので、加工が簡単で且つシー
ル部材の係止作用もより確実になる等の特有の効果が得
られる。
性があり、常温時には弾力性のある熱可塑性樹脂であっ
て、これを射出成形により金属製ねじと一体にすること
で、金属製ねじに密着状態で嵌め合わせることができ、
シール部材としての必要な形状が簡単に得られるととも
に必要なシール作用が確実に得られる。その上、テーパ
部20とねじ無し円筒部21との間の所定位置に係止部
23が形成されているので、シール部材がねじに常時所
定位置で係止可能になり、従来のOリングのようにこれ
がねじの脚部から抜け落ちることがないとともに傾くこ
ともなくなり、ねじ込み不良が生じない。しかも、ねじ
込み作業の都度、シール部材の位置を確認する必要がな
い。一方、前記係止部23は平坦外周面に対して突出あ
るいはへこんだ形状であるので、加工が簡単で且つシー
ル部材の係止作用もより確実になる等の特有の効果が得
られる。
【図1】本発明の実施の形態を示すシールねじの一部断
面を含む正面図である。
面を含む正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】ケースの組立状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明の変形例を示す要部断面図である。
【図5】本発明の他の変形例によるねじ込み開始状態を
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
【図6】図5の変形例によるねじ込み状態を示す要部断
面図である。
面図である。
【図7】従来例によるねじ込み開始状態を示す要部断面
図である。
図である。
【図8】図7のねじ込み状態を示す要部断面図である。
1 ねじ 2 頭部 3 脚部 4 シール部材 10 駆動部 11 ガイド穴 12 係合溝 20 テーパ部 21 ねじ無し円筒部 22 雄ねじ部 23 係止部 30 ケース本体 31 ねじ穴 32 カバー 33 貫通穴 34 座ぐり穴
Claims (4)
- 【請求項1】 ドライバビットが係合する駆動部(1
0)を備えた頭部(2)とこれと一体で且つねじ山が形
成された脚部(3)とからなるねじにおいて、 脚部に頭部側が大径でねじ山側が小径のテーパ部(2
0)を形成し、このテーパ部に続いてねじ無し円筒部
(21)を設け、このねじ無し円筒部の先端に前記ねじ
山が形成された雄ねじ部(22)を形成し、前記頭部座
面とテーパ部との境からねじ無し円筒部にかけて軸回り
に弾性体からなるシール部材(4)を一体に形成したこ
とを特徴とするシールねじ。 - 【請求項2】 シール部材は高温時には流動性があり、
常温時には弾力性のある熱可塑性樹脂であって、これを
射出成形によりねじと一体にしたことを特徴とする請求
項1記載のシールねじ。 - 【請求項3】 シール部材はテーパ部からねじ無し円筒
部にかけて形成された係止部(23)に係止されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載のシールねじ。 - 【請求項4】 係止部は平坦外周面に対して突出あるい
はへこんだ形状であって、外周面上に形成されているこ
とを特徴とする請求項3記載のシールねじ。
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