JP2002249529A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2002249529A
JP2002249529A JP2001050163A JP2001050163A JP2002249529A JP 2002249529 A JP2002249529 A JP 2002249529A JP 2001050163 A JP2001050163 A JP 2001050163A JP 2001050163 A JP2001050163 A JP 2001050163A JP 2002249529 A JP2002249529 A JP 2002249529A
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polyester resin
unsaturated polyester
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unsaturated
polymerizable double
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JP2001050163A
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English (en)
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Shinya Ueno
慎也 植野
Toshio Mita
俊夫 三田
Osamu Nakagawa
修 中川
Rie Tashiro
理恵 田代
Mitsuyuki Kanzaki
満幸 神崎
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(MH
HPA)を必須原料成分として使用し、樹脂液、および
硬化物の色数が小さく、耐候性に優れ、被覆材、土木建
築材料に有用な樹脂組成物を提供することにある。 【解決手段】(A)4−メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸を使用して得られ、ラジカル重合性の二重結合を有す
る不飽和ポリエステル樹脂と(B)エチレン性不飽和単
量体とを含んでなり、且つ樹脂組成物の色数がJIS
K−6901のハーゼン色数法で50以下であることを
特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4−メチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸を必須原料成分として使用しポリエ
ステル主鎖にラジカル重合性の二重結合を含む不飽和ポ
リエステル樹脂を主成分とする樹脂液の色数がJIS
K−6901のハーゼン色数法で50以下である不飽和
ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】淡色樹脂組成物としては、イソフタル酸
を用いた不飽和ポリエステルや、MMAと呼称されるア
クリルシラップ組成物が知られている。
【0003】イソフタル酸を用いた不飽和ポリエステル
樹脂はスチレン系不飽和ポリエステルとしては樹脂色数
が小さいが、耐候性はMMAと呼称されるアクリルシラ
ップ組成物と比べると耐候性、樹脂色数何れにおいても
劣っており、景観鋪装材、型枠材等の屋外用途では使用
困難である。また、アクリルシラップ組成物も硬化系に
BPO/アミン系を用いるものが殆どであり、この硬化
系で用いられるアミンの影響で、硬化後の樹脂が黄変す
るという課題を抱えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、初期樹
脂色数、硬化物の色数、耐候性が良好で、景観舗装、型
枠等の屋外での用途など、例えば土木建築材料、被覆材
に有用な樹脂組成物を提供する。
【0005】即ち、本発明の目的は、MHHPAを必須
原料成分として使用し、樹脂液、および硬化物の色数が
小さく、耐候性に優れ、被覆材、土木建築材料に有用な
樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)4−メ
チルヘキサヒドロ無水フタル酸(以下、MHHPAとい
う)を使用して得られ、ラジカル重合性の二重結合を有
する不飽和ポリエステル樹脂と(B)エチレン性不飽和
単量体とを含んでなり、且つ樹脂組成物の色数がJIS
K−6901のハーゼン色数法で50以下であること
を特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物およびこの
樹脂組成物を用いた被覆材、土木建築材料を提供するも
のである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物の(A)成分
としてのMHHPAを必須原料成分として使用し、ポリ
エステル主鎖にラジカル重合性の二重結合を含む不飽和
ポリエステル樹脂とは、JIS K−6901のハーゼ
ン色数法で50以下、好ましくは40以下のものであ
り、特にMHHPAを必須原料成分として得られる不
飽和ポリエステルであって、ポリエステル主鎖中にラジ
カル重合性の二重結合を有するもの、MHHPAを必
須原料成分として得られる不飽和ポリエステルであっ
て、ポリエステル主鎖中にラジカル重合性の二重結合を
有し、且つ該ポリエステル主鎖の中間部又は末端にラジ
カル重合性の二重結合、好ましくは(メタ)アクリロイ
ル基を結合したもの、MHHPAを必須原料成分とし
て得られる飽和ポリエステルの分子ポリエステル主鎖の
中間部又は末端にラジカル重合性の二重結合、好ましく
は(メタ)アクリロイル基を結合したものが挙げられ
る。
【0008】本発明で使用される不飽和ポリエステル樹
脂(A)は、JIS K−6901で規定しているハー
ゼン色数法により、50以下のものであり、好ましくは
40以下のものである。かかる数値が50を越えると、
樹脂組成物が着色されることにより、透明感が減少し、
また着色剤を添加した場合に色のくすみが生じて好まし
くない。また、樹脂組成物の耐候性も低下するという不
都合が生じる。
【0009】不飽和ポリエステル樹脂(A)及びエチレ
ン性不飽和単量体(B)などを含有した本発明の樹脂組
成物は、淡色を示し、JIS K−6901のハーゼン
色数法で50以下、好ましくは40以下である。該組成
物に於いて不飽和ポリエステル樹脂(A)以外の併用さ
れるものは上記色数範囲を損なわないように選択して使
用される。また、本発明の樹脂組成物は、サンシャイン
ウエザーメーター1000時間試験後のΔEが好ましく
は1.6以下、より好ましくは1以下の耐候性を示すも
のである。かかるΔEは、後述する実施例に示す方法で
作成した3mm厚の注型板をスガ試験機(株)製サンシ
ャインウエザーメーターS80HBを用いて1000時
間促進試験後、ミノルタ社製CM−3500d型色差計
により求めたものである。
【0010】本発明の(A)成分としての飽和二塩基酸
としてMHHPAを必須原料成分として使用し、ポリエ
ステル主鎖にラジカル重合性の二重結合を含む不飽和ポ
リエステル樹脂について更に詳細に説明する。
【0011】上記の不飽和ポリエステル樹脂として
は、例えばグリコールとMHHPAを必須成分とする飽
和多塩基酸及び不飽和多塩基酸、好ましくはフマル酸と
の縮合反応により生成するポリエステルであり、飽和多
塩基酸としてはMHHPAを単独で用いることがより好
ましい。尚、MHHPAは、カルボン酸、エステルの形
状にして反応することもできる。
【0012】上記ポリエステル主鎖にラジカル重合性の
二重結合を含む不飽和ポリエステル樹脂中のグリコール
単位としては、例えばエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル
1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シ
クロヘキサンジメタノール、2,4,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール等に代表される脂肪族鎖状グ
リコール類;ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリブチレングリコール等に代表されるポリア
ルキレングリコール類;ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノー
ルA等に代表される2価フェノールとエチレンオキサイ
ドやプロピレンオキサイドに代表されるアルキレンオキ
サイドとの付加反応生成物などがあるが、好ましくはネ
オペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール等の
脂肪族鎖状グリコール、シクロへキサンジメタノール等
の脂環型グリコールが挙げられる。
【0013】またMHHPA以外の飽和二塩基酸も、上
記ハーゼン色数法での樹脂色数範囲を逸脱させない程度
に併用する事ができ、例えば、オルトフタル酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、1,12−ドデカン二酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、
4,4’−ビフェニルジカルボン酸およびこれらの酸無
水物、エステル化物等があげられる。
【0014】上記ポリエステル主鎖にラジカル重合性の
二重結合を含む不飽和ポリエステル樹脂中の不飽和二塩
基酸単位としては、無水マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸等があげられるが、特にフマル酸が
好ましい。
【0015】上記の不飽和ポリエステル樹脂として
は、ポリエステルポリエステル主鎖中にラジカル重合性
の二重結合を有し、しかも該ポリエステル主鎖の中間部
又は末端にラジカル重合性の二重結合が結合されている
ものであって、例えば上記の不飽和ポリエステル樹脂
の末端官能基又はポリエステル主鎖中の側鎖の官能基に
該官能基と反応する官能基を有し、且つラジカル重合性
の二重結合を有する化合物を反応せしめて該ラジカル重
合性の二重結合を結合することによって得られるもので
ある。例えば、不飽和ポリエステル樹脂の末端及び/又
は側鎖のカルボキシル基にグリシジル基含有アクリル系
化合物を反応せしめるとか、不飽和ポリエステル樹脂の
末端及び/又は側鎖の水酸基に、ポリイソシアネートを
付加し、次いで水酸基含有アクリル系化合物を反応せし
めるか、又はイソシアネート基含有アクリル系化合物を
反応せしめることによって得ることができる。
【0016】好ましくは、例えばグリコールと飽和多塩
基酸及び不飽和多塩基酸、好ましくはフマル酸との縮合
反応により生成する不飽和ポリエステル樹脂の末端カル
ボキシル基にグリシジル(メタ)アクリレートの様なエ
ポキシ(メタ)アクリレートを付加させた不飽和ポリエ
ステル(メタ)アクリレート樹脂であり、飽和酸として
はMHHPAを単独で用いることがより好ましい。
【0017】上記不飽和ポリエステル樹脂中のグリコー
ル単位としては、上記の不飽和ポリエステルで用いる
ものと同様のものを用いることができる。
【0018】又、上記不飽和ポリエステル樹脂中の飽和
二塩基酸及び不飽和二塩基酸としては、上記の飽和ポ
リエステルで用いるものと同様のものを用いることがで
きる。
【0019】上記不飽和ポリエステル樹脂で用いられる
グリシジル基含有アクリル系化合物としては、例えばグ
リシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート等
のエポキシ(メタ)アクリレートが好ましい。イソシア
ネート基含有アクリル系化合物としては、水酸基含有
(メタ)アクリル系化合物とポリイソシアネートとの反
応化物などが挙げられる。また、ポリイソシアネートと
しては、優れた耐候性をもたらすことから、特にヘキサ
メチレンジイソシネート、イソホロンジイソシアネート
が好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲であれば
他のジイソシアネートも使用できる。
【0020】尚、本発明でのハーゼン色数の範囲を逸脱
しなければ、不飽和ポリエステル樹脂の官能基と反応す
る官能基を有する重合性二重結合含有化合物を併用若し
くは単独で使用することもできる。
【0021】本発明でのの不飽和ポリエステル樹脂と
しては、例えばグリコールと飽和多塩基酸との縮合反応
により生成する飽和ポリエステル樹脂のポリエステル主
鎖の中間部又は末端にラジカル重合性の二重結合が結合
されているものであって、飽和ポリエステル樹脂の末端
官能基又はポリエステル主鎖中の側鎖の官能基に該官能
基と反応する官能基を有し、且つラジカル重合性の二重
結合を有する化合物を反応せしめて該ラジカル重合性の
二重結合を結合することによって得られるものである。
例えば、不飽和ポリエステル樹脂の末端及び/又は側鎖
のカルボキシル基にグリシジル基含有アクリル系化合物
を反応せしめるとか、不飽和ポリエステル樹脂の末端及
び/又は側鎖の水酸基に、ポリイソシアネートを付加
し、次いで水酸基含有アクリル系化合物を反応せしめる
か、又はイソシアネート基含有アクリル系化合物を反応
せしめることによって得ることができる。
【0022】上記グリシジル基含有アクリル系化合物、
イソシアネート基含有アクリル系化合物及びポリイソシ
アネートは、上述するものが使用される。尚、本発明で
のハーゼン色数の範囲を逸脱しなければ、不飽和ポリエ
ステル樹脂の官能基と反応する官能基を有する重合性二
重結合含有化合物を併用若しくは単独で使用することも
できる。
【0023】上記の不飽和ポリエステル樹脂中のグリ
コール及び飽和二塩基酸としては、上記の不飽和ポリ
エステルで用いるものと同様のものを用いることができ
る。飽和多塩基酸としてはMHHPAを単独で用いるこ
とが好ましい。
【0024】本発明樹脂組成物の(B)成分としてのエ
チレン性不飽和単量体とは、不飽和ポリエステル樹脂
(A)と架橋反応可能な不飽和モノマーあるいは不飽和
オリゴマー等が挙げられ、好ましくはスチレン又は一分
子中に(メタ)アクリロイル基を1個有するモノマー又
はオリゴマーであり、全量または1部が、(メタ)アク
リロイル基を有する不飽和単量体であることが好まし
い。特に好ましくは、一分子中に(メタ)アクリロイル
基を1個有するモノマー又はオリゴマーであり、(メ
タ)アクリル酸エステルモノマーである。(メタ)アク
リロイル基を有するこれらのモノマーの具体的な例とし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−
t−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸−n−オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸−
2−ハイドロキシエチル、アクリル酸−2−ハイドロキ
シプロピル、アクリル酸−β−エトキシエチル、アクリ
ル酸−2−シアノエチル、アクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル、メ
タアクリル酸ヘキシル、メタアクリル酸デシル、メタア
クリル酸ラウリル、メタアクリル酸ステアリル、メタア
クリル酸−2−ハイドロキシエチル、メタアクリル酸−
2−ハイドロキシプロピル、p−t−ブチルシクロヘキ
シルメタアクリレート、メタアクリル酸フェニルカルビ
トールアクリレート、ノニルフェニルカルビトールアク
リレート、ノニフェノキシプロピルアクリレート、ポリ
カプロラクトンアクリレート、アクリロイルオキシエチ
ルフタレート、アクリロイルオキシサクシネート、ジシ
クロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキ
シエチルアクリレート等が挙げられ、これらは単独で、
又は2種以上の併用で用いられる。
【0025】本発明の(メタ)アクリロイル基を有する
エチレン性不飽和単量体(B)としては、一分子中に少
なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物も使用可
能であり、硬化物表面の耐摩耗性、耐擦傷性、耐摺動
性、耐薬品性等を向上される目的で好ましく使用され
る。この一分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を
有する化合物、即ち多官能不飽和モノマーは、好ましく
は、多官能の(メタ)アクリル酸エステルモノマーであ
り、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
トのようなアルカンジオールジ−(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート等のポリオキシア
ルキレン−グリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニ
ルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルフタレー
ト、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレ
ート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフマレー
ト等が挙げられ、これらは単独で、又は2種以上の併用
で用いられる。
【0026】本発明の(メタ)アクリロイル基を含有す
るエチレン性不飽和単量体(B)としては、不飽和アル
コール単量体を用いることもできる。この不飽和アルコ
ール単量体は、アクリロイル基と水酸基を有するもので
あり、具体例としては、メタアクリル酸−2−ヒドロキ
シエチル、メタアクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル等がある。
【0027】上記不飽和ポリエステル樹脂(A)を製造
する際には、ゲル化を防止する目的や、生成する樹脂の
保存安定性あるいは硬化性調整の目的で重合禁止剤を使
用することが推奨される。ここで、使用される上記重合
禁止剤として代表的なものを挙げれば、ハイドロキノ
ン、p−t−ブチルカテコール若しくはモノ−t−ブチ
ルハイドロキノンなどのハイドロキノン類;ハイドロキ
ノンモノメチルエーテル若しくはジ−t−ブチル−p−
クレゾールなどのフェノール類:ナフテン酸銅の如き銅
塩、リン酸などがある。
【0028】本発明の不飽和ポリエステル樹脂(A)
と、エチレン性不飽和単量体(B)の好ましい配合重量
比率〔A/B〕は、2/8〜8/2である。(A)の比
率が上記範囲であると、樹脂組成物の硬化性が良好であ
る。
【0029】本発明の組成物は乾燥性を向上させる目的
でパラフィン及び/又はワックス類を併用してもよい。
【0030】本発明で用いられるパラフィン及び/又は
ワックスとしては、パラフィンワックス、ポリエチレン
ワックス等が挙げられるが、好ましくはパラフィンワッ
クスが用いられる。このパラフィン及び/又はワックス
は、塗膜表面における硬化反応中の空気遮断作用、耐汚
れ性の向上を目的に添加される。添加量としては樹脂組
成物100重量部に対して、0.1〜5重量部、好まし
くは0.2〜2重量部である。
【0031】本発明の樹脂組成物は、通常硬化剤を添加
して硬化する。添加しうる硬化剤としては、熱硬化剤が
用いられる。また、場合によっては紫外線硬化剤、光硬
化剤が用いられる。硬化剤の使用量は、樹脂組成物10
0重量部に対して通常0.1〜10重量部、好ましくは
1〜5重量部である。
【0032】熱硬化剤とは、有機過酸化物が挙げられ、
具体的にはジアシルパーオキサイド系、パーオキシエス
テル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオ
キサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタ
ール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系
等の公知のものが使用され、混練条件、養生温度等で適
宜選択される。
【0033】紫外線硬化剤とは、光増感性物質であり、
その具体的なものとしては、ベンゾインアルキルエーテ
ルのようなベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、ベ
ンジル、メチルオルソベンゾイルベンゾエートなどのベ
ンゾフェノン系、ベンジルジメチルケタール、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロア
セトフェノンなどのアセトフェノン系、2−クロロチオ
キサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロ
ピルチオキサントンなどのチオキサントン系などが挙げ
られる。
【0034】光硬化剤とは、ヒドロキシアルキルフェノ
ン系化合物、アルキルチオキサントン系化合物、スルホ
ニウム塩系化合物が挙げられる。
【0035】また、硬化促進剤、すなわち硬化剤の有機
過酸化物をレドックス反応によって分解し、活性ラジカ
ルの発生を容易にする作用のある物質を添加することも
できる。硬化促進剤としては、例えばコバルト系、カリ
ウム系、カルシウム系、バナジウム系、マンガン系等の
金属石鹸類等がある。
【0036】硬化促進剤としては、具体的には、ナフテ
ン酸コバルト、オクチル酸コバルト、オクチル酸バナジ
ル、ナフテン酸バリウム、ナフテン酸カルシウム、オク
チル酸カリウムなどの有機金属塩等があるが、好ましく
はオクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルトが、更に好
ましくは、ナフテン酸コバルトとナフテン酸カルシウ
ム、オクチル酸カリウムとの併用が挙げられる。
【0037】その添加量は、通常使用されている量であ
り、好ましくは、樹脂組成物100重量部に対して0.
01〜4重量部である。上記硬化剤同士、硬化促進剤同
士を組合わせて使用しても良い。
【0038】本発明に係わる樹脂組成物には、上記添加
剤以外に繊維強化材、充填材、骨材、顔料、染料等の着
色剤等を添加しても良い。
【0039】本発明で使用される繊維強化材としては、
例えばガラス繊維、アミド、アラミド、ビニロン、ポリ
エステル、フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金
属繊維、セラミック繊維等を単独、或いはこれらを組合
わせて用いられる。施工性、経済性を考慮した場合、好
ましいのはガラス繊維、有機繊維である。また、繊維の
形態は、平織り、朱子織り、不織布、マット状等がある
が、施工法、厚み保持等よりマット状が好ましい、ま
た、ガラスロービングを20〜100mmにカットして
チョップドストランドにして使用することも可能であ
る。
【0040】充填材としては、炭酸カルシウム粉、クレ
ー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリ
カパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化
アルミニウム、セルロース糸、硅砂、川砂、寒水石、大
理石屑、砕石など公知のものが挙げられ、なかでも硬化
時半透明性を与えるのでガラス粉、水酸化アルミニウ
ム、硫酸バリウムなどが好ましい。
【0041】また、本発明の樹脂組成物に充填材を配合
してパテ、シーリング材や被覆材として使用することが
できる。
【0042】本発明の樹脂組成物は、FRP成形材料、
パテ、注形品、接着剤、トップコート材、ゲルコート
材、封止材、被覆材用途:例えば塗料、床及び壁面コー
ティング材、シーリング材、ライニング材、防水材、床
材、道路マーキング材等の土木建築関係用途に用いられ
る。
【0043】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また文章中「部」とあるのは、重量部を示すもの
で「%」は特に断わりのない限り重量基準である。
【0044】合成例1〔不飽和ポリエステル(A−1)
の合成〕 温度計、攪拌機および冷却器を具備した5L四ツ口フラ
スコに、ネオペンチルグリコール1528.8g(1
4.7モル)、プロピレングリコール558.6g
(7.35モル)、MHHPA(新日本理化(株)製リ
カシッドMH)1176g(7.0モル)、フマル酸1
624g(14.0モル)を仕込んで、窒素雰囲気下2
15℃まで昇温させ、同温度で11時間反応を続け、6
0%スチレン(以下SMと略す)溶液が酸価10.0、
ガードナー粘度Qになったところで、トルハイドロキノ
ン0.851gを加え、120゜Cまで冷却し、SM141
9g、メチルメタアクリレート(以下MMAと略す)1
419g、5%ナフテン酸銅0.071g、ヒドロキノ
ンモノメチルエーテル0.142gを加え、不揮発分6
0%、ハーゼン色数40の液状樹脂を得た。
【0045】合成例2〔不飽和ポリエステル(A−2)
の合成〕 温度計、攪拌機および冷却器を具備した5L四ツ口フラ
スコに、ネオペンチルグリコール1310.4g(1
2.6モル)、プロピレングリコール478.8g
(6.3モル)、MHHPA(新日本理化(株)製リカ
シッドMH)1512g(9.0モル)、フマル酸10
44g(9.0モル)を仕込んで、窒素雰囲気下215 ℃
まで昇温させ、同温度で12時間反応を続け、60%ス
チレン(以下SMと略す)溶液が酸価9.9、ガードナー
粘度O−Pになったところで、トルハイドロキノン0.
380gを加え、120゜Cまで冷却し、SM1286g、
MMA1286g、5%ナフテン酸銅0.060g、ヒ
ドロキノンモノメチルエーテル0.120gを加え、不
揮発分60%、ハーゼン色数33の液状樹脂を得た。
【0046】合成例3〔不飽和ポリエステル(A−3)
の合成〕 温度計、攪拌機および冷却器を具備した5L四ツ口フラ
スコに、ネオペンチルグリコール1310.4g(1
2.6モル)、プロピレングリコール478.8g
(6.3モル)、MHHPA(新日本理化(株)製リカ
シッドMH)2016g(12.0モル)、フマル酸6
96g(6.0モル)を仕込んで、窒素雰囲気下215 ℃
まで昇温させ、同温度で16時間反応を続け、60%ス
チレン(以下SMと略す)溶液が酸価10.0、ガードナー
粘度K−Lになったところで、トルハイドロキノン0.
270gを加え、120゜Cまで冷却し、SM1356g、
MMA1356g、5%ナフテン酸銅0.070g、ヒ
ドロキノンモノメチルエーテル0.140gを加え、不
揮発分60%、ハーゼン色数30の液状樹脂を得た。
【0047】合成例4〔不飽和ポリエステル(A−4)
の合成〕 温度計、攪拌機および冷却器を具備した5L四ツ口フラ
スコに、1,6−ヘキサンジオール1475g(12.
5モル)、MHHPA(新日本理化(株)製リカシッド
MH)1680g(10.0モル)、フマル酸290g
(2.5モル)、リン酸0.3445gを仕込んで、窒
素雰囲気下210 ℃まで昇温させ、同温度で17時間反応
を続け、60%スチレン(以下SMと略す)溶液が酸価
6.2、ガードナー粘度N−Oになったところで、トル
ハイドロキノン0.212gを加え、120゜Cまで冷却
し、SM1058g、MMA1058g、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル0.106g、5%ナフテン酸銅
0.106gを加え、不揮発分60%、ハーゼン色数1
7の液状樹脂を得た。
【0048】合成例5〔不飽和ポリエステル(A−5)
の合成〕 温度計、攪拌機および冷却器を具備した5L四ツ口フラ
スコに、1,6−ヘキサンジオール1619g(13.
72モル)、MHHPA(新日本理化(株)製リカシッ
ドMH)2116.8g(12.6モル)、フマル酸1
62.4g(1.4モル)、リン酸0.374gを仕込
んで窒素雰囲気下205 ℃まで昇温させ、同温度で31時
間反応を続け、70%SM溶液が酸価17.0、ガードナー
粘度Tになったところで、トルハイドロキノン0.55
2gを加え、110゜Cまで冷却し、窒素/空気=1/1雰
囲気下でグリシジルメタアクリレート234.3g
(1.65モル)を仕込み、135゜Cで3時間反応を行い、
75%MMA溶液が酸価7.6になったところで、90゜Cま
で冷却し、MMA1285g、SM1285g、5%ナ
フテン酸銅0.092gを加え、不揮発分60%、ハー
ゼン色数40の液状樹脂を得た。
【0049】合成例6〔不飽和ポリエステル(A−6)
の合成〕 温度計、攪拌機および冷却器を具備した5L四ツ口フラ
スコに、1,6−ヘキサンジオール1602.44g
(13.58モル)、MHHPA(新日本理化(株)製
リカシッドMH)2352.0g(14.0モル)、リ
ン酸0.3954gを仕込んで窒素雰囲気下205 ℃まで
昇温させ、同温度で23時間反応を続け、70%SM溶
液が酸価20.2、ガードナー粘度M−Nになったところ
で、トルハイドロキノン0.528gを加え、110゜Cま
で冷却し、窒素/空気=1/1雰囲気下でグリシジルメ
タアクリレート284.0g(2.00モル)を仕込
み、135゜Cで3時間反応を行い、75%MMA溶液が酸価
8.5になったところで、90゜Cまで冷却し、MMA132
9g、SM1329g、5%ナフテン酸銅0.079
g、t-ブチルカテコール0.264gを加え、不揮発分
60%、ハーゼン色数35の液状樹脂を得た。
【0050】実施例1〜4(耐候性試験) 前記合成例1〜4で得られた樹脂各200gに日本フェ
ロー社製トナーホワイトNV-3012を10g、大日本イン
キ化学工業株式会社製促進剤RP−126を2g、日本
油脂製硬化剤パーメックNを2g添加して3mmの注型
板を作製し、サンシャインウエザーメーター1000時
間試験後のΔEを測定した。評価結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】表1の結果から明らかなごとく、サンシャ
インウエザーメーター1000hでの試験結果は実施例
1〜4の何れにおいてもΔEが1以下の優れた数値を示
している。
【0053】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、色数、耐候性に
優れた性能を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田代 理恵 大阪府泉大津市田中町4−5−401 (72)発明者 神崎 満幸 大阪府岸和田市畑町500−2 Fターム(参考) 4J027 AB02 AB23 BA07 CD08 4J038 DD181 DD241 FA061 FA121 FA131 FA141 FA151 FA161 FA271 JA32 JA66 JC02 KA03 MA12 NA01 NA03 PB05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)4−メチルヘキサヒドロ無水フタ
    ル酸を使用して得られ、ラジカル重合性の二重結合を有
    する不飽和ポリエステル樹脂と(B)エチレン性不飽和
    単量体とを含んでなり、且つ樹脂組成物の色数がJIS
    K−6901のハーゼン色数法で50以下であること
    を特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 不飽和ポリエステル樹脂(A)がポリエ
    ステル主鎖中にラジカル重合性の二重結合を有すること
    を特徴とする請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 不飽和ポリエステル樹脂(A)がポリエ
    ステル主鎖中にラジカル重合性の二重結合を含む、又
    は、含まないポリエステル主鎖の中間部又は末端にラジ
    カル重合性の二重結合が結合された不飽和ポリエステル
    樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の不
    飽和ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 不飽和ポリエステル樹脂のポリエステル
    主鎖中にフマル酸成分を含有することを特徴とする請求
    項1〜3に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン性不飽和単量体(B)の全量ま
    たは1部が、(メタ)アクリル基を有する不飽和単量体
    であることを特徴とする請求項1〜4に記載の不飽和ポ
    リエステル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載され
    た樹脂組成物と骨材とを含有することを特徴とする不飽
    和ポリエステル樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 土木建築用であることを特徴とする請求
    項1〜6記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項に記載され
    た不飽和ポリエステル樹脂組成物を含有することを特徴
    とする被覆材。
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