JP2002249359A - 吹付材料及びそれを用いた吹付工法 - Google Patents

吹付材料及びそれを用いた吹付工法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉塵、ミスト、及びリバウンドが少なく、長
期強度が向上し、耐久性に優れた吹付構造物が得られる
吹付材料の提供。 【解決手段】 水硬性材料、骨材、高分子エマルジョ
ン、及び水を含有するセメントコンクリートと、アルカ
リ金属ケイ酸塩を含有する急結剤とを含有する吹付材
料。吹付材料には、繊維、粘性調整剤、微粉を含有して
もよい。急結剤には、アルカリ金属炭酸塩類を含有して
もよい。急結剤は液状が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路、鉄道、及び
導水路等のトンネル掘削工事において露出した地山面や
地山が露出した法面が崩落するのを防止し、又、コンク
リート構造物等を補修するために使用する吹付材料に関
する。尚、本発明では、モルタル及びコンクリートを総
称してセメントコンクリートといい、水を含有しないセ
メントコンクリートをドライセメントコンクリート、水
を含有するセメントコンクリートをウエットセメントコ
ンクリートという。
【0002】
【従来の技術】従来、道路や鉄道のトンネル掘削等にお
いては、露出した地山面の崩落を防止するために、急結
剤とコンクリートを混合した急結性コンクリートを吹付
材料として用いる吹付工法が実施されている。この工法
としては、通常、工事現場に設置したコンクリート製造
設備で、セメント、骨材、及び水を練混ぜてコンクリー
トを調製し、アジテータ車で吹付現場まで運搬し、吹付
機でコンクリートを空気搬送し、その途中に設けた混合
管の一方より空気搬送された急結剤を合流混合し、急結
性吹付コンクリートとして吹付けるNATM工法が挙げ
られる。
【0003】又、TBM工法による掘削後の後吹きで
は、予め水硬性材料と骨材を混合したドライモルタルを
連続練混ぜ方式のミキサーポンプにより連続的に水と混
合してウエットモルタルを調製、圧送し、液体急結剤と
合流混合し、急結性吹付モルタルとして吹付ける工法が
実施されている。
【0004】法面における吹付では、フリーフレーム工
法にて吹付けたモルタルのダレを防止するために、水ガ
ラスを主成分とした液体急結剤をコンクリートと合流混
合し、急結性吹付コンクリートとして吹付ける工法が実
施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来からの
各種吹付工法において、例えば、道路や鉄道のトンネル
掘削における吹付工法では一般的に粉体急結剤を使用す
るため、吹付施工時に発生する粉塵により作業環境が悪
化するおそれがある。そこで、粉塵に対する防護を十分
にしなければならず、作業性が悪くなるという課題があ
った。
【0006】近年、コンクリートの早期劣化が問題とな
っており、急結性吹付コンクリートに対して凍結融解抵
抗性、中性化に対する抵抗性、及び乾燥収縮抵抗性とい
った耐久性の向上が要求されている。そのため、急結性
吹付コンクリートの高品質化を図る必要がある。しかし
ながら、従来の急結性吹付コンクリートを使用すると、
0.1〜3mm程度の比較的大きな空隙の増加により急
結性吹付コンクリート中の空隙の割合が急結剤を使用し
ない吹付コンクリートよりも多くなるので、耐久性が低
下するおそれがあるという課題があった。
【0007】本発明者はこれらの課題を解決するために
種々検討した結果、特定の吹付材料を用いることにより
課題を解決できる知見を得て本発明を完成するに至っ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、水硬性材
料、骨材、高分子エマルジョン、及び水を含有してなる
セメントコンクリートと、アルカリ金属ケイ酸塩を含有
してなる急結剤とを含有してなる吹付材料であり、さら
に、微粉を含有してなる該吹付材料であり、さらに、粘
性調整剤を含有してなる該吹付材料であり、さらに、繊
維を含有してなる該吹付材料であり、微粉の粒度がブレ
ーン値で3000cm2/g以上である該吹付材料であ
り、さらに、急結剤がアルカリ金属炭酸塩類を含有して
なる該吹付材料であり、急結剤が液状急結剤である該吹
付材料である。そして、水硬性材料、骨材、高分子エマ
ルジョン、及び水を含有してなるセメントコンクリート
を圧送し、圧送途中でアルカリ金属ケイ酸塩を含有して
なる急結剤を合流混合して急結性セメントコンクリート
を調製し、吹付けることを特徴とする吹付工法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明は、水硬性材料、骨材、高分子エマ
ルジョン、及び水を練混ぜてセメントコンクリートを調
製し、このセメントコンクリートに、急結剤を合流混合
することにより急結性セメントコンクリートを調製し、
この急結性セメントコンクリートを吹付材料として吹付
けるものである。特に高分子エマルジョンにより、流動
性、付着性、凍結融解抵抗性、中性化に対する抵抗性、
及び乾燥収縮抵抗性が向上し、粉塵、ミスト、及びリバ
ウンドが少なく、初期や長期の強度発現性に優れるとい
う効果を有するものである。
【0011】本発明で使用する水硬性材料としては、セ
メント類、セメント類とカルシウムサルホアルミネート
類の混合物、並びに、セメント、カルシウムサルホアル
ミネート類、及びセッコウとの混合物等が挙げられる。
これらの中では、初期強度発現性や反応活性に優れる点
で、セメント類とカルシウムサルホアルミネート類の混
合物が好ましい。
【0012】セメント類としては、普通、早強、中庸
熱、超早強、及び低熱等の各種ポルトランドセメント、
これらポルトランドセメントにフライアッシュや高炉ス
ラグ等を混合した各種混合セメント、並びに、微粒子セ
メント等が挙げられる。
【0013】本発明で使用するカルシウムサルホアルミ
ネート類としては、遊離石灰と無水石膏を焼結したもの
等が挙げられる。カルシウムサルホアルミネート類の代
わりにカルシウムアルミネート類を用いてもよい。
【0014】カルシウムサルホアルミネート類の中で
は、乾燥収縮抵抗性に優れる点で、C 43SO3(尚、
CはCaOの略、AはAl23の略)が好ましい。
【0015】カルシウムサルホアルミネート類の粒度
は、反応性の点で、ブレーン値で2000cm2/g以
上が好ましく、3000cm2/g以上がより好まし
い。2000cm2/g未満だと反応性が小さく、十分
な効果を発揮できないおそれがある。
【0016】カルシウムサルホアルミネート類の使用量
は、セメント類100質量部に対して、0.5〜8質量
部が好ましく、2〜7質量部がより好ましい。0.5質
量部未満だと初期凝結を促進しにくく、乾燥収縮抵抗性
の向上を促しにくいおそれがあり、8質量部を越えると
セメントコンクリートの流動性を阻害するおそれがあ
る。
【0017】本発明で使用する骨材としては、川砂、山
砂、海砂、及び石灰砂等が挙げられる。骨材は吹付現場
で水硬性材料や水と練混ぜて使用してもよく、又、乾燥
処理を行った骨材を水硬性材料と混合してプレミックス
タイプのドライセメントコンクリートとし、このドライ
セメントコンクリートを現場に輸送してもよい。
【0018】骨材の粒径は、圧送性等の点で、2.5mm
以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましい。2.5
mmを越えると圧送性が低下し、吹付けた時のリバウンド
率が大きくなるおそれがある。
【0019】骨材の使用量は、水硬性材料100質量部
に対して、150〜300質量部が好ましく、180〜
270質量部がより好ましい。150質量部未満だと乾
燥収縮抵抗性が低下するおそれがあり、300質量部を
越えると吹付けた時のリバウンド率が大きくなるおそれ
がある。
【0020】本発明で使用する高分子エマルジョンは、
高分子化合物が水中に分散安定化した水系エマルジョン
であり、通常市販されているものが使用できる。高分子
エマルジョンは練り混ぜ時に空気を巻き込んで流動性を
大きくし、急結性セメントコンクリート硬化後の保水性
を高め、急結性セメントコンクリートの粒子表面を被覆
するために、凍結融解抵抗性、中性化に対する抵抗性、
及び乾燥収縮抵抗性を向上できる。従って、高分子エマ
ルジョンを添加した急結性セメントコンクリートは耐久
性に優れる。
【0021】高分子エマルジョン中の高分子化合物とし
ては、急結性セメントコンクリート同士の接着性が大き
いために耐久性が大きくなる等の点で、スチレン−ブタ
ジエン系共重合体、ポリクロロプレン、ポリウレタン、
アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル系共重合体、
及びエチレン−酢酸ビニル系共重合体等が挙げられる。
これらの中では、セメント類との混和性が良くなり、セ
メントコンクリートや急結性セメントコンクリートの各
種物性を向上できる点で、スチレン-ブタジエン系共重
合体の使用が好ましい。
【0022】高分子エマルジョンの濃度は、30〜65
%が好ましく、40〜55%がより好ましい。30%未
満だと流動性や耐久性が向上しないおそれがあり、65
%を越えるとエマルジョン自体の安定性が悪く、流動性
や耐久性が向上しないおそれがある。
【0023】高分子エマルジョンの使用量は、水硬性材
料100質量部に対して、固形分換算で1〜20質量部
が好ましく、3〜15質量部がより好ましい。1質量部
未満だと流動性や耐久性が向上しないおそれがあり、2
0質量部を越えると長期強度発現性が低下するおそれが
ある。
【0024】さらに、本発明では、圧送性と吹付時の付
着特性を向上するために、微粉を使用してもよい。
【0025】微粉の粒度は、圧送性と吹付時の付着特性
の向上の点で、ブレーン値で3000cm2/g以上が
好ましく、7000cm2/g以上がより好ましい。
【0026】微粉としては、層状アルミノケイ酸塩類を
主成分とするバイデライト、ベントナイト、メタカオリ
ン、カオリナイト、ハロイサイト、モンモリロナイト、
パイロフィライト、バーミキュライト、雲母、緑泥石、
サポナイト、セピオライト、及び酸性白土等の粘土鉱
物、微粉スラグ、微粉フライアッシュ、シリカフュー
ム、及び石灰石粉末等が挙げられる。これらの中では、
圧送性、流動性、及び吹付時の付着特性の点で、シリカ
フューム、石灰石粉末、及び粘土鉱物からなる群から選
ばれる1種又は2種以上が好ましく、シリカフュームが
より好ましい。
【0027】微粉の使用量は、水硬性材料100質量部
に対して、0.5〜5質量部が好ましく、1〜3質量部
がより好ましい。0.5質量部未満だと吹付時の付着特
性が向上しないおそれがあり、5質量部を越えると圧送
性や流動性が低下するおそれがある。
【0028】さらに、本発明では、セメントコンクリー
トに粘性を付与し、吹付時の付着特性を向上する粘性調
整剤を使用してもよい。
【0029】本発明で使用する粘性調整剤としては、親
水性を有する高分子化合物が挙げられる。親水性高分子
化合物としては、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルエ
チルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース
類、アミロース、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリ
ウム、プルラン、及びグアガム等の多糖類、これらを骨
格とする各種誘導体、ポリビニルアルコール、並びに、
ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。これらの中で
は、付着特性に優れ、強度発現性を阻害しにくい点で、
セルロース類が好ましく、メチルセルロースがより好ま
しい。
【0030】粘性調整剤の使用量は、水硬性材料と必要
に応じて使用する微粉の合計100質量部に対して、
0.02〜0.3質量部が好ましく、0.08〜0.2
質量部がより好ましい。0.02質量部未満だと粘性を
付与しにくいおそれがあり、0.3質量部を越えると流
動性が低下しすぎて圧送性に支障をきたすおそれがあ
る。
【0031】さらに、本発明では、吹付により硬化した
急結性セメントコンクリートの曲げ特性を向上し、剥離
等でモルタルが落下するのを防止するために、繊維を使
用してもよい。繊維は主にセメントコンクリート側に予
め添加するが、急結剤側に予め添加してもよい。
【0032】繊維としては、鋼繊維、ガラス繊維、及び
高分子繊維等が挙げられる。これらの中では、水硬性材
料との分散性が良く、曲げ特性を向上する点で、高分子
繊維が好ましい。高分子繊維としては、ビニロン繊維、
ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリアクリロ
ニトリル繊維、及びアラミド繊維などが挙げられる。こ
れらの中では、曲げじん性の点で、ビニロン繊維が好ま
しい。
【0033】繊維の繊維長は2〜15mmが好ましく、4
〜10mmがより好ましい。2mm未満だと曲げ特性が向上
しないおそれがあり、15mmを越えるとセメントコンク
リートの圧送性に支障をきたすおそれがある。
【0034】繊維の使用量は、水硬性材料、骨材、及び
必要に応じて使用する微粉と粘性調整剤の合計100質
量部に対して0.05〜1質量部が好ましく、0.1〜
0.8質量部がより好ましい。0.05質量部未満だと
曲げ特性を向上しないおそれがあり、1質量部を越える
とセメントコンクリートの流動性が低下し、圧送性に支
障をきたすおそれがある。
【0035】本発明で使用する急結剤は、アルカリ金属
ケイ酸塩(以下ケイ酸塩という)を含有する。急結剤の
中では、急結剤中の成分を均一に分散でき、取り扱いが
容易な点で、液状急結剤、即ちケイ酸塩を含有する水溶
液が好ましい。
【0036】ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウム、ケ
イ酸リチウム、及びケイ酸カリウム等が挙げられる。こ
れらの中では、水に対する溶解度が大きいので、初期凝
結、強度発現性、及び吹付時の付着特性が良好で、ダレ
が見られず、リバウンドが少ない点で、ケイ酸ナトリウ
ムが好ましい。
【0037】ケイ酸ナトリウム水溶液としては、市販さ
れ、入手しやすい点で、水ガラスが好ましい。水ガラス
としては、JIS K 1408に規定されるものが挙
げられ、Na2O/SiO2の違いにより1〜3号まで市
販されている。これらの中では、初期凝結の点で、Na
2O/SiO2(モル比)=1/2.0〜2.2が好まし
く、1/2.1がより好ましい。Na2O/SiO2(モ
ル比)=1/2.1のケイ酸ナトリウム水溶液として
は、1号水ガラスが挙げられる。
【0038】さらに、本発明では、強度発現性をより向
上するために、液状急結剤としてケイ酸塩とアルカリ金
属炭酸塩類(以下炭酸塩類という)を併用してもよい。
【0039】炭酸塩類としては、炭酸ナトリウム、炭酸
リチウム、及び炭酸カリウム等の炭酸塩や、重炭酸ナト
リウム、重炭酸リチウム、及び重炭酸カリウム等の重炭
酸塩が挙げられる。これらの中では、水に対する溶解度
が大きいので、初期凝結、強度発現性、及び吹付時の付
着特性が良好で、ダレが見られず、リバウンドが少ない
点で、炭酸塩が好ましく、炭酸カリウムがより好まし
い。
【0040】炭酸塩類の使用量は、ケイ酸塩100質量
部に対して5〜50質量部が好ましく、10〜30質量
部がより好ましい。5質量部未満だと強度発現性が小さ
いおそれがあり、50質量部を越えても更なる凝結特性
の向上は期待できず、経済的に好ましくないおそれがあ
る。
【0041】液状急結剤中の成分濃度は、30〜60%
が好ましく、35〜50%がより好ましい。30%未満
だと初期凝結や強度発現性を阻害するおそれがあり、6
0%を越えると液状急結剤の粘度が大きくなり、液状急
結剤とセメントコンクリート中が充分混和しにくくな
り、長期強度発現性が小さくなり、液状急結剤の取り扱
いが難しくなるおそれがある。
【0042】急結剤の使用量は、水硬性材料100質量
部に対して成分換算で、0.2〜10質量部が好まし
く、0.5〜8質量部がより好ましい。0.2質量部未
満だと初期凝結を促しにくく、強度発現性が小さくな
り、吹付時の付着特性が低下し、ダレやリバウンドが多
くなるおそれがあり、10質量部を越えると初期凝結が
早すぎて配管内に固化物が付着するおそれがあり、長期
強度発現性が小さくなるおそれがある。
【0043】さらに、本発明では、減水剤や凝結遅延剤
を併用してもよい。
【0044】本発明のセメントコンクリートの水粉体比
(W/P)は30〜70%が好ましく、35〜65%が
より好ましい。30%未満だとセメントコンクリートの
粘性が大きく吹付作業性や圧送性が低下するおそれがあ
り、70%を越えると強度発現性や初期凝結に悪影響を
与えるおそれがある。なお、ここでいう水には高分子エ
マルジョン中の水を考慮するが、液状急結剤中の水を考
慮しない。粉体とは、水硬性材料、及び必要に応じて使
用する微粉と粘性調整剤の合計をいう。
【0045】本発明の吹付材料の調製方法としては、例
えば、以下の方法が挙げられる。液状急結剤をプランジ
ャーポンプ等で、内側の壁面に幾つかの孔又は溝を設け
た二重管の外側に圧送する。又、二重管の内側にはセメ
ントコンクリートを圧送する。空気と混合してミスト状
になった液状急結剤を、二重管の外側から二重管の孔又
は溝を介して二重管の内側に圧送することによりセメン
トコンクリートと合流混合し、急結性セメントコンクリ
ートとして吹付ける。
【0046】
【実施例】以下、実験例に基づき詳細に説明する。
【0047】実験例1 表1に示す水硬性材料100質量部と骨材200質量部
を混合し、ドライセメントモルタルを調製した。このド
ライセメントモルタルに、水硬性材料100質量部に対
して固形分濃度で表1に示す質量部の高分子エマルジョ
ンと水粉体比45%の水を混合し、ウエットセメントモ
ルタルを調製した。得られた急結剤を含有しないウエッ
トセメントモルタルにつきモルタルフローを測定した。
結果を表1に示す。なお、実験例2以降において、この
ウエットセメントモルタルに、ケイ酸塩100質量部と
炭酸塩15質量部からなり、成分濃度45%の液状急結
剤を水硬性材料100質量部に対して成分換算で5質量
部加え、10秒間練混ぜ、急結性セメントモルタルを調
製するようにした。
【0048】(使用材料) 水硬性材料a:普通ポルトランドセメント(比重3.1
6、市販品)100質量部とカルシウムサルホアルミネ
ート類(主成分C43SO3、ブレーン比表面積350
0cm2/g)5質量部からなる混合物 水硬性材料b:普通ポルトランドセメント、比重3.1
6、市販品 水硬性材料c:早強ポルトランドセメント(比重3.1
4、市販品)100質量部、カルシウムアルミネート類
(主成分C127、非晶質、ブレーン比表面積5900
cm2/g)2質量部、及びセッコウ2質量部からなる
混合物 骨材:新潟県青海町産石灰砂、粒径1.5mm以下、比重
2.67 高分子エマルジョン:スチレンーブタジエン系共重合体
エマルジョン、固形分濃度45%、市販品 ケイ酸塩:ケイ酸ナトリウム、Na2O/SiO2(モル
比)=1/2.1、市販品 炭酸塩:炭酸カリウム、市販品
【0049】(測定方法) モルタルフロー:急結剤を含有しないウエットセメント
モルタルにつき、JISA 5201に準じて測定し
た。
【0050】
【表1】
【0051】実験例2 ドライセメントモルタルに、水硬性材料a100質量部
に対して固形分濃度で5質量部の高分子エマルジョン、
水硬性材料と骨材の合計100質量部に対して表2に示
す質量部の繊維、及び水粉体比45%の水を混合してウ
エットセメントモルタルを調製し、ケイ酸塩100質量
部と炭酸塩15質量部からなり、成分濃度45%の液状
急結剤を水硬性材料100質量部に対して成分換算で5
質量部加えて急結性セメントモルタルを調製し、得られ
た急結剤を含有しないウエットセメントモルタルにつき
モルタルフローを、得られた急結性セメントモルタルに
つき曲げじん性係数を測定したこと以外は実験例1と同
様に行った。結果を表2に示す。
【0052】(使用材料) 繊維A:ビニロンファイバー、繊維長6mm、市販品 繊維B:ポリプロピレンファイバー、繊維長6mm、市販
【0053】(測定方法) 曲げじん性係数:急結性セメントモルタルにつき、JS
CE−G 552に準じて測定した。測定材齢は28日
である。
【0054】
【表2】
【0055】実験例3 ドライセメントモルタルに、水硬性材料a100質量部
に対して固形分濃度で5質量部の高分子エマルジョンと
表3に示す質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材料、
骨材、及び粘性調整剤の合計100質量部に対して0.
5質量部の繊維A、並びに、水粉体比45%の水を混合
してウエットセメントモルタルを調製し、得られた急結
剤を含有しないウエットセメントモルタルにつきモルタ
ルフローを測定したこと以外は実験例1と同様に行っ
た。結果を表3に示す。
【0056】(使用材料) 粘性調整剤:メチルセルロース、市販品
【0057】
【表3】
【0058】実験例4 ドライセメントモルタルに、水硬性材料a100質量部
に対して固形分濃度で5質量部の高分子エマルジョン、
表4に示す質量部の微粉、水硬性材料と微粉の合計10
0質量部に対して0.1質量部の粘性調整剤、並びに、
水硬性材料、骨材、粘性調整剤、及び微粉の合計100
質量部に対して0.5質量部の繊維A、並びに水粉体比
45%の水を混合してウエットセメントモルタルを調製
し、得られた急結剤を含有しないウエットセメントモル
タルにつきモルタルフローを測定したこと以外は実験例
1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0059】(使用材料) 微粉:シリカフューム、比表面積7000cm2/g以
上、市販品
【0060】
【表4】
【0061】実験例5 ドライセメントモルタルに、水硬性材料a100質量部
に対して固形分濃度で5質量部の高分子エマルジョン、
2質量部の微粉、水硬性材料と微粉の合計100質量部
に対して0.1質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材
料、骨材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量部に
対して0.5質量部の繊維A、並びに水粉体比45%の
水を混合してウエットセメントモルタルを調製し、ケイ
酸塩100質量部と炭酸塩15質量部からなり、成分濃
度45%の液状急結剤を水硬性材料100質量部に対し
て成分換算で表5に示す質量部加えて急結性セメントモ
ルタルを調製し、得られた急結性セメントモルタルにつ
き凝結性状と角柱圧縮強度を測定したこと以外は実験例
1と同様に行った。結果を表5に示す。
【0062】(測定方法) 凝結性状:20℃の条件下にて、液状急結剤を混合し、
10秒間練混ぜて調製した急結性セメントモルタルにつ
き、素早く型枠に充填してからプロクター貫入抵抗値が
3.5N/mm2に達する迄の時間を始発とし、28.
0N/mm2に達する迄の時間を終結とした。 角柱圧縮強度:予め全ての材料温度を5℃に冷却した後
に調製して得られた急結性セメントモルタルを素早く4
cm×4cm×16cmの型枠に振動させながら詰め、
所定材齢まで20℃で養生した。尚、養生は温度20
℃、湿度60%の気中養生を行い、圧縮強度の測定はJ
IS R 5201に準じた。
【0063】
【表5】
【0064】実験例6 ドライセメントモルタルに、水硬性材料a100質量部
に対して固形分濃度で5質量部の高分子エマルジョン、
2質量部の微粉、水硬性材料と微粉の合計100質量部
に対して0.1質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材
料、骨材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量部に
対して0.5質量部の繊維A、並びに水粉体比45%の
水を混合してウエットセメントモルタルを調製し、ケイ
酸塩100質量部と炭酸塩15質量部からなり、表6に
示す成分濃度の液状急結剤を水硬性材料100質量部に
対して成分換算で5質量部加えて急結性セメントモルタ
ルを調製し、得られた急結性セメントモルタルにつき凝
結性状と角柱圧縮強度を測定したこと以外は実験例1と
同様に行った。結果を表6に示す。
【0065】
【表6】
【0066】実験例7 ドライセメントモルタルに、水硬性材料a100質量部
に対して固形分濃度で5質量部の高分子エマルジョン、
2質量部の微粉、水硬性材料と微粉の合計100質量部
に対して0.1質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材
料、骨材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量部に
対して0.5質量部の繊維A、並びに水粉体比45%の
水を混合してウエットセメントモルタルを調製し、ケイ
酸塩100質量部と表7に示す質量部の炭酸塩からな
り、成分濃度45%の液状急結剤を水硬性材料100質
量部に対して成分換算で5質量部加えて急結性セメント
モルタルを調製し、得られた急結性セメントモルタルに
つき凝結性状と角柱圧縮強度を測定したこと以外は実験
例1と同様に行った。結果を表7に示す。
【0067】
【表7】
【0068】実験例8 水硬性材料a100質量部、骨材200質量部、微粉2
質量部、水硬性材料と微粉の合計100質量部に対して
0.1質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材料、骨
材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量部に対して
表8に示す質量部の繊維Aからなるドライセメントモル
タルを調製した。このドライセメントモルタルをパン型
ミキサーに投入し、水硬性材料a100質量部に対して
固形分換算で5質量部の高分子エマルジョンと水粉体比
45%の水を混合し、5分間練り混ぜ、ウエットセメン
トモルタルを調製した。次に、このウエットセメントモ
ルタルをホッパーに落とし、スクイズポンプを用い、内
径50mmの配管10mを介して圧送した。このときの
吐出能力は1.9m3/hrであった。得られた急結剤
を含有しないウエットセメントモルタルにつきモルタル
圧送性を測定した。結果を表8に示す。なお、実験例9
以降において、ケイ酸塩100質量部と炭酸塩15質量
部からなり、成分濃度45%の液状急結剤を水硬性材料
100質量部に対して成分換算で5質量部、ノズル手前
でウエットセメントモルタルと合流混合して急結性セメ
ントモルタルを調製し、ノズルから吹付けるようにし
た。
【0069】(測定方法) モルタル圧送性:急結剤を含有しないウェットセメント
モルタルを圧送後、連続的にモルタルがホース先端より
吐出する場合を○、吐出はできるが、不連続な吐出が少
し認められる場合を△、不連続な吐出が多く、かつ、圧
送抵抗がかかりホースが脈動する場合を×とした。
【0070】
【表8】
【0071】実験例9 水硬性材料a100質量部、骨材200質量部、微粉2
質量部、水硬性材料と微粉の合計100質量部に対して
表9に示す質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材料、
骨材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量部に対し
て0.5質量部の繊維Aからなるドライセメントモルタ
ルを調製し、水硬性材料a100質量部に対して固形分
換算で5質量部の高分子エマルジョンと水粉体比45%
の水を混合してウエットセメントモルタルを調製し、ケ
イ酸塩100質量部と炭酸塩15質量部からなり、成分
濃度45%の液状急結剤を水硬性材料100質量部に対
して成分換算で5質量部加えて急結性セメントモルタル
を調製し、得られた急結剤を含有しないウエットセメン
トモルタルにつきモルタル圧送性を、得られた急結性セ
メントモルタルにつき付着特性を測定したこと以外は、
実験例8と同様に行った。結果を表9に示す。
【0072】(測定方法) 付着特性:ノズルを固定して高さ4m×幅4m×長さ5
mの模擬トンネルの側壁に急結性セメントモルタルを1
5秒間吹付け、吹付面たる側壁から付着した急結性セメ
ントモルタルの頂点までの距離を測定し、付着特性とし
た。
【0073】
【表9】
【0074】実験例10 水硬性材料a100質量部、骨材200質量部、表10
に示す質量部の微粉、水硬性材料と微粉の合計100質
量部に対して0.1質量部の粘性調整剤、並びに、水硬
性材料、骨材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量
部に対して0.5質量部の繊維Aからなるドライセメン
トモルタルを調製し、水硬性材料a100質量部に対し
て固形分換算で5質量部の高分子エマルジョンと水粉体
比45%の水を混合してウエットセメントモルタルを調
製し、ケイ酸塩100質量部と炭酸塩15質量部からな
り、成分濃度45%の液状急結剤を水硬性材料100質
量部に対して成分換算で5質量部加えて急結性セメント
モルタルを調製し、得られた急結剤を含有しないウエッ
トセメントモルタルにつきモルタル圧送性を、得られた
急結性セメントモルタルにつき付着特性を測定したこと
以外は、実験例8と同様に行った。結果を表10に示
す。
【0075】
【表10】
【0076】実験例11 水硬性材料a100質量部、骨材200質量部、微粉2
質量部、水硬性材料と微粉の合計100質量部に対して
0.1質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材料、骨
材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量部に対して
0.5質量部の繊維Aからなるドライセメントモルタル
を調製し、水硬性材料a100質量部に対して固形分換
算で5質量部の高分子エマルジョンと水粉体比45%の
水を混合してウエットセメントモルタルを調製し、ケイ
酸塩100質量部と炭酸塩15質量部からなり、成分濃
度45%の液状急結剤を水硬性材料100質量部に対し
て成分換算で表11に示す質量部加えて急結性セメント
モルタルを調製し、得られた急結性セメントモルタルに
つきダレ、リバウンド率、付着強度、及びノズルの閉塞
状況を測定したこと以外は、実験例8と同様に行った。
結果を表11に示す。
【0077】(測定方法) ダレ:急結性セメントモルタルを2m3/hの圧送速度
で2分間、鉄板でアーチ状に製作した高さ3.5m×幅
2.5mの模擬トンネルに吹付けた後の状態を観察し
た。ダレが生じなかったものを○とし、ダレが少し生じ
たものを△とし、ダレが多く生じたものを×とした。 リバウンド率:急結性セメントモルタルを2m3/hの
圧送速度で2分間、鉄板でアーチ状に製作した高さ3.
5m×幅2.5mの模擬トンネルに吹付けた。その後、
(リバウンド率)=(模擬トンネルに付着せずに落下し
た急結性セメントモルタルの質量)/(模擬トンネルに
吹付けた急結性セメントモルタルの質量)×100
(%)で算出した。 付着強度:付着特性を付着強度でも示した。縦30cm
×横30cm×厚さ6cmの表面をチッピングしたコン
クリート板に厚さ4〜6cmになるように急結性セメン
トモルタルを吹付け、直ぐにその表面をキャッピングし
た。その後、温度20℃、湿度60%の条件下で28日
間気中養生し、4cm×4cmになるように表面から碁
盤目状にコンクリートカッターで切断し、建研式により
付着強度を測定した。 ノズルの閉塞状況:急結性セメントモルタルをノズルか
ら4分間吹付けた後、ノズル内部を観察し、内部断面の
30%以上が閉塞した場合を×、内部断面の10〜30
%が閉塞した場合を△、内部断面の10%未満が閉塞し
た場合を○とした。
【0078】
【表11】
【0079】実験例12 水硬性材料a100質量部、骨材200質量部、微粉2
質量部、水硬性材料と微粉の合計100質量部に対して
0.1質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材料、骨
材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量部に対して
0.5質量部の繊維Aからなるドライセメントモルタル
を調製し、水硬性材料a100質量部に対して固形分換
算で5質量部の高分子エマルジョンと水粉体比45%の
水を混合してウエットセメントモルタルを調製し、ケイ
酸塩100質量部と炭酸塩15質量部からなり、表12
に示す成分濃度の液状急結剤を水硬性材料100質量部
に対して成分換算で5質量部加えて急結性セメントモル
タルを調製し、得られた急結性セメントモルタルにつき
急結性モルタル混和性を測定したこと以外は、実験例8
と同様に行った。結果を表12に示す。
【0080】(測定方法) 急結性モルタル混和性:急結性セメントモルタルを2m
3/hの圧送速度で2分間、鉄板でアーチ状に製作した
高さ3.5m×幅2.5mの模擬トンネルに吹付けた。
急結性セメントモルタルの吹付面を指触し、硬化してる
部分と硬化していない部分がある場合を×、硬化してい
るが硬さにばらつきがある場合を△、均一な硬さで硬化
している場合を○とした。
【0081】
【表12】
【0082】実験例13 水硬性材料a100質量部、骨材200質量部、微粉2
質量部、水硬性材料と微粉の合計100質量部に対して
0.1質量部の粘性調整剤、並びに、水硬性材料、骨
材、粘性調整剤、及び微粉の合計100質量部に対して
0.5質量部の繊維Aからなるドライセメントモルタル
を調製し、水硬性材料a100質量部に対して固形分換
算で表13に示す質量部の高分子エマルジョンと水粉体
比45%の水を混合してウエットセメントモルタルを調
製し、ケイ酸塩100質量部と炭酸塩15質量部からな
り、成分濃度45%の液状急結剤を水硬性材料100質
量部に対して成分換算で5質量部加えて急結性セメント
モルタルを調製し、得られた急結性セメントモルタルに
つきサイクル数、中性化深さ、長さ変化、円柱圧縮強
度、及び付着強度を測定したこと以外は、実験例8と同
様に行った。結果を表13に示す。
【0083】(測定方法) サイクル数:耐凍結融解抵抗性につき、サイクル数で評
価した。得られた急結性セメントモルタルを縦50cm
×横50cm×厚さ20cmの箱型枠に吹付けた後、縦
40cm×横10cm×厚さ10cmの角柱を切断して
取り出し、供試体とした。この供試体を用い、凍結融解
試験をJSCE−G 501に準じて測定した。相対動
弾性係数を15サイクル毎に評価し、相対動弾性係数が
60%以下を示したサイクル数を測定した。 中性化深さ:中性化に対する抵抗性につき、中性化深さ
で評価した。得られた急結性セメントモルタルを縦50
cm×横50cm×厚さ20cmの箱型枠に吹付けた
後、直径5cm×高さ10cmの円柱を切断して取り出
し、供試体とした。この供試体を用いて促進中性化試験
を行った。供試体を、温度20℃、湿度60%の条件下
で、28日間気中養生後、供試体の上面と下面をエポキ
シ樹脂でシールし、温度30℃、湿度60%、二酸化炭
素濃度5%の条件下の促進中性化装置に貯蔵し、所定材
齢における中性化深さを測定した。 長さ変化:乾燥収縮抵抗性につき、長さ変化で評価し
た。得られた急結性セメントモルタルを縦4cm×横4
cm×厚さ16cmの三連型枠に吹付け、脱型したもの
を供試体とした。この供試体を用いて長さ変化試験を行
った。供試体を、温度20℃、湿度60%の条件下で気
中養生し、JIS A 1129、ダイヤルゲージ方法
に準じて、所定材齢における長さ変化を測定した。 円柱圧縮強度:得られた急結性セメントモルタルを縦5
0cm×横50cm×厚さ20cmの箱型枠に吹付けた
後、直径5cm×高さ10cmの円柱を切断して取り出
し、供試体とした。この供試体を用い、圧縮強度試験を
をJIS A 1108に準じて測定した。
【0084】
【表13】
【0085】
【発明の効果】本発明の吹付材料を用いることにより、
耐久性に優れた吹付構造物が得られる。特に、液状急結
剤を使用すると粉塵、ミスト、及びリバウンドも少な
く、長期強度も向上できる。又、劣化が進行した表面部
を削りとった後、本発明のセメントモルタルを吹付けて
コンクリート構造物の補修した場合、補修箇所に10cm
以上の厚吹きができる。従って、鉄筋の裏側までセメン
トコンクリートを深くはつり取る場合の補修にも使用で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 22:08 C04B 22:08 A 24:26 24:26 G 20:00 20:00 B 24:38 24:38 D 16:06 16:06 A 22:10) 22:10) 103:12 103:12 111:70 111:70 111:72 111:72

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水硬性材料、骨材、高分子エマルジョ
    ン、及び水を含有してなるセメントコンクリートと、ア
    ルカリ金属ケイ酸塩を含有してなる急結剤とを含有して
    なる吹付材料。
  2. 【請求項2】 さらに、微粉を含有してなる請求項1記
    載の吹付材料。
  3. 【請求項3】 さらに、粘性調整剤を含有してなる請求
    項1又は2記載の吹付材料。
  4. 【請求項4】 さらに、繊維を含有してなる請求項1〜
    3のうちの1項記載の吹付材料。
  5. 【請求項5】 微粉の粒度がブレーン値で3000cm
    2/g以上である請求項2記載の吹付材料。
  6. 【請求項6】 さらに、急結剤がアルカリ金属炭酸塩類
    を含有してなる請求項1〜5のうちの1項記載の吹付材
    料。
  7. 【請求項7】 急結剤が液状急結剤である請求項1〜6
    のうちの1項記載の吹付材料。
  8. 【請求項8】 水硬性材料、骨材、高分子エマルジョ
    ン、及び水を含有してなるセメントコンクリートを圧送
    し、圧送途中でアルカリ金属ケイ酸塩を含有してなる急
    結剤を合流混合して急結性セメントコンクリートを調製
    し、吹付けることを特徴とする吹付工法。
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