JP2002248929A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents
冷凍サイクル装置Info
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- JP2002248929A JP2002248929A JP2001045259A JP2001045259A JP2002248929A JP 2002248929 A JP2002248929 A JP 2002248929A JP 2001045259 A JP2001045259 A JP 2001045259A JP 2001045259 A JP2001045259 A JP 2001045259A JP 2002248929 A JP2002248929 A JP 2002248929A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧縮機1の吐出ガス冷媒を減圧して直接蒸発
器6に流入させる暖房モードを設定可能な冷凍サイクル
装置において、そのホットガスバイパス運転時における
暖房性能を効果的に向上させる。 【解決手段】 蒸発器6を収納し空調空気の通路を形成
する空調ケース11内の、蒸発器6の空気上流側に電気
発熱体14を設け、暖房モードでのホットガスバイパス
運転時に電気発熱体14に通電する。これにより、電気
発熱体14が暖房用熱交換器13の補助熱源として、車
室内への吹出空気を加熱するだけでなく、この加熱した
空気が下流にある蒸発器6を通過する際に、蒸発器6内
を流通しているガス冷媒を加熱することにより、ホット
ガスサイクルの温度が早く立ち上がって暖房の即効性を
高めると共に、ホットガスサイクル全体の作動温度が高
められて暖房性能が向上する。
器6に流入させる暖房モードを設定可能な冷凍サイクル
装置において、そのホットガスバイパス運転時における
暖房性能を効果的に向上させる。 【解決手段】 蒸発器6を収納し空調空気の通路を形成
する空調ケース11内の、蒸発器6の空気上流側に電気
発熱体14を設け、暖房モードでのホットガスバイパス
運転時に電気発熱体14に通電する。これにより、電気
発熱体14が暖房用熱交換器13の補助熱源として、車
室内への吹出空気を加熱するだけでなく、この加熱した
空気が下流にある蒸発器6を通過する際に、蒸発器6内
を流通しているガス冷媒を加熱することにより、ホット
ガスサイクルの温度が早く立ち上がって暖房の即効性を
高めると共に、ホットガスサイクル全体の作動温度が高
められて暖房性能が向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房時に圧縮機吐
出ガス冷媒(ホットガス)を凝縮器をバイパスし、減圧
して蒸発器に導入することにより、蒸発器をガス冷媒の
放熱器として使用するホットガスバイパス機能を持った
冷凍サイクル装置に関するもので、特に、ホットガスバ
イパス運転時における暖房性能の向上を図ったもので、
例えば車両用空調装置に用いて好適である。
出ガス冷媒(ホットガス)を凝縮器をバイパスし、減圧
して蒸発器に導入することにより、蒸発器をガス冷媒の
放熱器として使用するホットガスバイパス機能を持った
冷凍サイクル装置に関するもので、特に、ホットガスバ
イパス運転時における暖房性能の向上を図ったもので、
例えば車両用空調装置に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置では冬期暖房時に
温水(エンジン冷却水)を暖房用熱交換器に循環させ、
この暖房用熱交換器にて温水を熱源として空調空気を加
熱するようにしている。この場合、温水温度が低い時に
は車室内への吹出空気温度が低下して必要な暖房能力が
得られない場合がある。
温水(エンジン冷却水)を暖房用熱交換器に循環させ、
この暖房用熱交換器にて温水を熱源として空調空気を加
熱するようにしている。この場合、温水温度が低い時に
は車室内への吹出空気温度が低下して必要な暖房能力が
得られない場合がある。
【0003】そこで、特開平10−157444号公報
等においては、車両用空調装置における暖房用熱交換器
の空気下流側通路又は乗員足元への吹出部にPTCヒー
タからなる電気発熱体を配置して、暖房用熱交換器の熱
源である温水(エンジン冷却水)の温度が低い時に、電
気発熱体に通電して、電気発熱体の発熱により車室内へ
の吹出空気を加熱することにより、暖房の即効性を高め
るものが提案されている。
等においては、車両用空調装置における暖房用熱交換器
の空気下流側通路又は乗員足元への吹出部にPTCヒー
タからなる電気発熱体を配置して、暖房用熱交換器の熱
源である温水(エンジン冷却水)の温度が低い時に、電
気発熱体に通電して、電気発熱体の発熱により車室内へ
の吹出空気を加熱することにより、暖房の即効性を高め
るものが提案されている。
【0004】また、特開平5−223357号公報にお
いては、ホットガスバイパスにより暖房性能を発揮でき
る冷凍サイクル装置が提案されている。この従来装置で
は、圧縮機吐出側から凝縮器をバイパスして蒸発器入口
側に直接連通するホットガスバイパス通路を設けると共
に、このホットガスバイパス通路に減圧手段を設け、エ
ンジン始動時の如く温水温度が所定温度より低い時に
は、圧縮機吐出ガス冷媒(ホットガス)をホットガスバ
イパス通路の減圧手段で減圧した後に蒸発器に直接導入
し、蒸発器でガス冷媒から空調空気に放熱することによ
り、暖房機能を発揮できるようにしている。
いては、ホットガスバイパスにより暖房性能を発揮でき
る冷凍サイクル装置が提案されている。この従来装置で
は、圧縮機吐出側から凝縮器をバイパスして蒸発器入口
側に直接連通するホットガスバイパス通路を設けると共
に、このホットガスバイパス通路に減圧手段を設け、エ
ンジン始動時の如く温水温度が所定温度より低い時に
は、圧縮機吐出ガス冷媒(ホットガス)をホットガスバ
イパス通路の減圧手段で減圧した後に蒸発器に直接導入
し、蒸発器でガス冷媒から空調空気に放熱することによ
り、暖房機能を発揮できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ディーゼルエ
ンジン車のように、温水(エンジン冷却水)温度が比較
的低い温度となる低熱源車を、極寒冷地で使用する場合
等は、上記のように、電気発熱体を配置して通電し、車
室内への吹出空気を加熱する補助熱源としたり、エアコ
ンの冷媒サイクルにホットガスバイパスを設けて、蒸発
器でも空調空気に放熱して暖房機能を発揮するようにし
ても、更なる暖房能力が要望される場合がある。
ンジン車のように、温水(エンジン冷却水)温度が比較
的低い温度となる低熱源車を、極寒冷地で使用する場合
等は、上記のように、電気発熱体を配置して通電し、車
室内への吹出空気を加熱する補助熱源としたり、エアコ
ンの冷媒サイクルにホットガスバイパスを設けて、蒸発
器でも空調空気に放熱して暖房機能を発揮するようにし
ても、更なる暖房能力が要望される場合がある。
【0006】本発明は、従来の上記点に鑑みて成された
ものであり、ホットガスバイパス運転時における暖房性
能を効果的に向上させることを目的とする。
ものであり、ホットガスバイパス運転時における暖房性
能を効果的に向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では以下の技術的手段を採用する。
め、本発明では以下の技術的手段を採用する。
【0008】請求項1記載の発明では、蒸発器(6)を
収納し空調空気の通路を形成する空調ケース(11)内
の、蒸発器(6)の空気上流側に電気発熱体(14)を
設け、暖房モードでの運転時に電気発熱体(14)に通
電することを特徴とする。
収納し空調空気の通路を形成する空調ケース(11)内
の、蒸発器(6)の空気上流側に電気発熱体(14)を
設け、暖房モードでの運転時に電気発熱体(14)に通
電することを特徴とする。
【0009】これにより、電気発熱体が暖房用熱交換器
の補助熱源として、車室内への吹出空気を加熱するだけ
でなく、この加熱した空気が下流にある蒸発器を通過す
る際に、蒸発器内を流通しているガス冷媒を加熱するこ
とにより、ホットガスサイクルの温度が早く立ち上がっ
て暖房の即効性を高めると共に、ホットガスサイクル全
体の作動温度が高められて暖房性能が向上する。
の補助熱源として、車室内への吹出空気を加熱するだけ
でなく、この加熱した空気が下流にある蒸発器を通過す
る際に、蒸発器内を流通しているガス冷媒を加熱するこ
とにより、ホットガスサイクルの温度が早く立ち上がっ
て暖房の即効性を高めると共に、ホットガスサイクル全
体の作動温度が高められて暖房性能が向上する。
【0010】請求項2記載の発明では、蒸発器(6)に
電気発熱体(14)を接合したことを特徴とする。
電気発熱体(14)を接合したことを特徴とする。
【0011】これにより、空調ケース内の蒸発器の空気
上流側に、電気発熱体を配置するスペースが特段必要な
くなることより、従来レイアウトのままで電気発熱体の
追加が可能となるうえ、蒸発器に直接電気発熱体を接合
したことにより蒸発器へ熱伝導して、通過する空気及び
冷媒を効率よく加熱することができる。
上流側に、電気発熱体を配置するスペースが特段必要な
くなることより、従来レイアウトのままで電気発熱体の
追加が可能となるうえ、蒸発器に直接電気発熱体を接合
したことにより蒸発器へ熱伝導して、通過する空気及び
冷媒を効率よく加熱することができる。
【0012】請求項3記載の発明では、蒸発器(6)の
熱交換用コア部(23)の一部に冷媒が流通するチュー
ブ(21)と異なる保持板(25)を接合して、保持板
(25)内に電気発熱体(14)を内蔵したことを特徴
とする。
熱交換用コア部(23)の一部に冷媒が流通するチュー
ブ(21)と異なる保持板(25)を接合して、保持板
(25)内に電気発熱体(14)を内蔵したことを特徴
とする。
【0013】既存のPTCヒータ(電気発熱体)では体
格が大きく、通風抵抗による影響も大きかったのに対し
て、これにより、蒸発器に電気発熱体を追加しても通風
に対する影響をなくせることより、風量が減ったり、風
量や温度が偏って温度コントロール特性が悪くなったり
するようなことがないうえ、蒸発器のフィンを通して通
過する空気及び冷媒を効率よく加熱することができる。
格が大きく、通風抵抗による影響も大きかったのに対し
て、これにより、蒸発器に電気発熱体を追加しても通風
に対する影響をなくせることより、風量が減ったり、風
量や温度が偏って温度コントロール特性が悪くなったり
するようなことがないうえ、蒸発器のフィンを通して通
過する空気及び冷媒を効率よく加熱することができる。
【0014】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を、図面
に基づき説明する。
に基づき説明する。
【0016】図1は車両用空調装置における冷凍サイク
ル装置に、本発明を適用した実施形態を示している。圧
縮機1は、電磁クラッチ1aを会して車両エンジン(図
示せず)により駆動されている。圧縮機1の吐出側には
第1電磁弁2を介して凝縮器3が接続されている。そし
て、凝縮器3の出口側には、逆止弁4を介して第1減圧
装置5が接続されている。この第1減圧装置5は本例で
はキャピラリーチューブ(固定絞り)にて構成されてい
る。
ル装置に、本発明を適用した実施形態を示している。圧
縮機1は、電磁クラッチ1aを会して車両エンジン(図
示せず)により駆動されている。圧縮機1の吐出側には
第1電磁弁2を介して凝縮器3が接続されている。そし
て、凝縮器3の出口側には、逆止弁4を介して第1減圧
装置5が接続されている。この第1減圧装置5は本例で
はキャピラリーチューブ(固定絞り)にて構成されてい
る。
【0017】第1減圧装置5の出口側は蒸発器6に接続
され、蒸発器6の出口側はアキュームレータを介して圧
縮機1の吸入側に接続される。一方、圧縮機1の吐出側
を蒸発器6の入口側に直接接続するホットガスバイパス
通路8が設けてあり、このバイパス通路8には第2電磁
弁9と第2減圧装置10が直列に設けてある。この第2
減圧装置10は本例では圧縮機1の吐出圧が所定値以上
になると開弁する定圧弁にて構成されている。
され、蒸発器6の出口側はアキュームレータを介して圧
縮機1の吸入側に接続される。一方、圧縮機1の吐出側
を蒸発器6の入口側に直接接続するホットガスバイパス
通路8が設けてあり、このバイパス通路8には第2電磁
弁9と第2減圧装置10が直列に設けてある。この第2
減圧装置10は本例では圧縮機1の吐出圧が所定値以上
になると開弁する定圧弁にて構成されている。
【0018】蒸発器6は車両用空調装置の空調ケース1
1内に設置され、空調用送風機12により送風される空
気(車室内空気又は外気)を夏期冷房モード時には冷却
する。また、冬期暖房モード時には、蒸発器6はホット
ガスバイパス通路8からの高温冷媒ガス(ホットガス)
が流入して空気を加熱するので、放熱器としての役割を
果たす。空調ケース11内において、蒸発器6の空気下
流側には車両エンジンからの温水を熱源として送風空気
を加熱する温水式の暖房用熱交換器13が設置されてお
り、この暖房用熱交換器13の下流側に設けられた吹出
口(図示せず)から車室内へ空調空気を吹き出すように
なっている。
1内に設置され、空調用送風機12により送風される空
気(車室内空気又は外気)を夏期冷房モード時には冷却
する。また、冬期暖房モード時には、蒸発器6はホット
ガスバイパス通路8からの高温冷媒ガス(ホットガス)
が流入して空気を加熱するので、放熱器としての役割を
果たす。空調ケース11内において、蒸発器6の空気下
流側には車両エンジンからの温水を熱源として送風空気
を加熱する温水式の暖房用熱交換器13が設置されてお
り、この暖房用熱交換器13の下流側に設けられた吹出
口(図示せず)から車室内へ空調空気を吹き出すように
なっている。
【0019】次に、本発明の要部となる蒸発器6と電気
発熱体14について説明する。
発熱体14について説明する。
【0020】図2は、電気発熱体14を組み込んだ蒸発
器6の概略斜視図である。蒸発器6は、プレスで成形し
たプレートを合せて冷媒通路を形成するチューブ21を
多数枚連ね、そのチューブ21の各相互間に波形状に成
形したコルゲートフィン22を配置する形で積層し、全
体をろう付けで接合して作られている。そしてこのチュ
ーブ21とフィン22とで熱交換用コア部23が形成さ
れている。
器6の概略斜視図である。蒸発器6は、プレスで成形し
たプレートを合せて冷媒通路を形成するチューブ21を
多数枚連ね、そのチューブ21の各相互間に波形状に成
形したコルゲートフィン22を配置する形で積層し、全
体をろう付けで接合して作られている。そしてこのチュ
ーブ21とフィン22とで熱交換用コア部23が形成さ
れている。
【0021】また、蒸発器6の側面の一端には、冷媒配
管等を接続するための配管接続部24が設けられてい
る。そして、熱交換用コア部23の一部の部位に、チュ
ーブ21の代わりに電気発熱体14を設置している。図
2の例では、蒸発器6の空気上流側(図2中A側)にお
いて、熱交換用コア部23の3個所に電気発熱体14を
設置している。
管等を接続するための配管接続部24が設けられてい
る。そして、熱交換用コア部23の一部の部位に、チュ
ーブ21の代わりに電気発熱体14を設置している。図
2の例では、蒸発器6の空気上流側(図2中A側)にお
いて、熱交換用コア部23の3個所に電気発熱体14を
設置している。
【0022】図3は、電気発熱体14の設置部位の拡大
詳細図であり、熱交換用コア部23のうち、電気発熱体
14の設置部位では、隣接するフィン22の折り曲げ頂
部の間に、チューブ21の長手方向に延びる断面U字状
の保持板25を配置している。この保持板25のU字状
曲げ形状からなる閉塞端部25aが熱交換用コア部23
の空気入口側(図中の矢印A側)に向き、他端側の開口
部25bが熱交換用コア部23の空気出口側に向くよう
に、保持板25の配置方向が設定されている。
詳細図であり、熱交換用コア部23のうち、電気発熱体
14の設置部位では、隣接するフィン22の折り曲げ頂
部の間に、チューブ21の長手方向に延びる断面U字状
の保持板25を配置している。この保持板25のU字状
曲げ形状からなる閉塞端部25aが熱交換用コア部23
の空気入口側(図中の矢印A側)に向き、他端側の開口
部25bが熱交換用コア部23の空気出口側に向くよう
に、保持板25の配置方向が設定されている。
【0023】また、保持板25は、その対向する2つの
板面25c、25d相互の間に所定間隔を設定し、その
状態で、この2つの板面25c、25dをそれぞれフィ
ン22の折り曲げ頂部に接合するようにしてある。電気
発熱体14は、開口部25bから保持板25の内部に挿
入されて保持される。ここで、電気発熱体14は保持板
25に対して後述の構造により電気的に絶縁して保持さ
れる。
板面25c、25d相互の間に所定間隔を設定し、その
状態で、この2つの板面25c、25dをそれぞれフィ
ン22の折り曲げ頂部に接合するようにしてある。電気
発熱体14は、開口部25bから保持板25の内部に挿
入されて保持される。ここで、電気発熱体14は保持板
25に対して後述の構造により電気的に絶縁して保持さ
れる。
【0024】尚、保持板25の全体の厚さは、チューブ
21の厚さと同一に設定することにより、チューブ21
の代わりに保持板25を隣接するフィン22相互の間に
設置できる。本例における蒸発器6では、上記各構成部
品21〜25の全てがアルミニウム(アルミニウム合金
も含む)にて形成されている。
21の厚さと同一に設定することにより、チューブ21
の代わりに保持板25を隣接するフィン22相互の間に
設置できる。本例における蒸発器6では、上記各構成部
品21〜25の全てがアルミニウム(アルミニウム合金
も含む)にて形成されている。
【0025】次に、電気発熱体14は図3に示すよう
に、板状の発熱体素子26と、この発熱体素子26の表
裏両面に配置された細長の平板状の電極板27、28と
からなる3層のサンドウイッチ構造になっている。そし
て、この電極板27、28の周囲を全周にわたって電気
的絶縁材料からなる被覆部材29により被覆している。
に、板状の発熱体素子26と、この発熱体素子26の表
裏両面に配置された細長の平板状の電極板27、28と
からなる3層のサンドウイッチ構造になっている。そし
て、この電極板27、28の周囲を全周にわたって電気
的絶縁材料からなる被覆部材29により被覆している。
【0026】ここで、発熱体素子26は所定の設定温度
(例えば200℃付近)T0にて抵抗値が急増する正の
抵抗温度特性を有する抵抗体材料(例えば、チタン酸バ
リウム)からなるPTCヒータ素子である。両電極板2
7、28はアルミニウム、銅、ステンレス等の導電材料
から成形され、この両電極板27、28の長手方向にお
いて発熱体素子26は複数箇所配置されている。そし
て、発熱体素子26と両電極板27、28は互いに圧接
することにより、両者間の電気的導通を得るようにして
ある。被覆部材29が保持板25の板面25c、25d
の内側面に圧接するようにして、電気発熱体14は保持
板25の内部に組み付けられる。
(例えば200℃付近)T0にて抵抗値が急増する正の
抵抗温度特性を有する抵抗体材料(例えば、チタン酸バ
リウム)からなるPTCヒータ素子である。両電極板2
7、28はアルミニウム、銅、ステンレス等の導電材料
から成形され、この両電極板27、28の長手方向にお
いて発熱体素子26は複数箇所配置されている。そし
て、発熱体素子26と両電極板27、28は互いに圧接
することにより、両者間の電気的導通を得るようにして
ある。被覆部材29が保持板25の板面25c、25d
の内側面に圧接するようにして、電気発熱体14は保持
板25の内部に組み付けられる。
【0027】ここで、被覆部材29は保持板25と両電
極板27、28との間の電気的な絶縁作用を果たすもの
であるが、発熱体素子26の熱を保持板25に伝達する
役割を果たすため、保持板25と両電極板27、28と
の間の被覆部材29の厚さは25μ〜100μ程度の薄
膜状にして、良好な熱伝導作用を確保している。この被
覆部材29の具体的材質としては、高耐熱性の樹脂(例
えば、ポリイミド樹脂等)が好ましい。
極板27、28との間の電気的な絶縁作用を果たすもの
であるが、発熱体素子26の熱を保持板25に伝達する
役割を果たすため、保持板25と両電極板27、28と
の間の被覆部材29の厚さは25μ〜100μ程度の薄
膜状にして、良好な熱伝導作用を確保している。この被
覆部材29の具体的材質としては、高耐熱性の樹脂(例
えば、ポリイミド樹脂等)が好ましい。
【0028】蒸発器6のタンク部には、図示しない樹脂
の電気絶縁材からなる電気接続カバーが装着され、その
電気接続カバー内に設けられた端子板が各電気発熱体1
4の両電極板27、28に圧接嵌合することにより、電
気接続カバーと各電気発熱体14との間の電気接続がな
され、電気接続カバーから出るリード線によって外部回
路と接続されるようになっている。
の電気絶縁材からなる電気接続カバーが装着され、その
電気接続カバー内に設けられた端子板が各電気発熱体1
4の両電極板27、28に圧接嵌合することにより、電
気接続カバーと各電気発熱体14との間の電気接続がな
され、電気接続カバーから出るリード線によって外部回
路と接続されるようになっている。
【0029】本実施形態では、上記の構造において、蒸
発器6はホットガスバイパス通路8からの高温冷媒ガス
(ホットガス)を流入させて空気を加熱する暖房モード
での運転時に、電気発熱体14に通電するようにしたも
のである。電気発熱体14はPTCヒータ素子構成であ
るため、自身の抵抗値変化に応じて自己発熱制御して、
ホットガスの熱と自身の発熱により決まる周囲温度を所
定状態に調整できる。
発器6はホットガスバイパス通路8からの高温冷媒ガス
(ホットガス)を流入させて空気を加熱する暖房モード
での運転時に、電気発熱体14に通電するようにしたも
のである。電気発熱体14はPTCヒータ素子構成であ
るため、自身の抵抗値変化に応じて自己発熱制御して、
ホットガスの熱と自身の発熱により決まる周囲温度を所
定状態に調整できる。
【0030】これにより、電気発熱体14が暖房用熱交
換器13の補助熱源として、車室内への吹出空気を加熱
するだけでなく、この加熱した空気が下流にある蒸発器
6を通過する際に、蒸発器6内を流通しているガス冷媒
を加熱することにより、ホットガスサイクルの温度が早
く立ち上がって暖房の即効性を高めると共に、ホットガ
スサイクル全体の作動温度が高められて暖房性能が向上
する。
換器13の補助熱源として、車室内への吹出空気を加熱
するだけでなく、この加熱した空気が下流にある蒸発器
6を通過する際に、蒸発器6内を流通しているガス冷媒
を加熱することにより、ホットガスサイクルの温度が早
く立ち上がって暖房の即効性を高めると共に、ホットガ
スサイクル全体の作動温度が高められて暖房性能が向上
する。
【0031】また、蒸発器6に電気発熱体14を接合し
ている。
ている。
【0032】これにより、空調ケース11内の蒸発器6
の空気上流側に、電気発熱体14を配置するスペースが
特段必要なくなることより、従来レイアウトのままで電
気発熱体14の追加が可能となるうえ、蒸発器6に直接
電気発熱体14を接合したことにより蒸発器6へ熱伝導
して、通過する空気及び冷媒を効率よく加熱することが
できる。
の空気上流側に、電気発熱体14を配置するスペースが
特段必要なくなることより、従来レイアウトのままで電
気発熱体14の追加が可能となるうえ、蒸発器6に直接
電気発熱体14を接合したことにより蒸発器6へ熱伝導
して、通過する空気及び冷媒を効率よく加熱することが
できる。
【0033】また、蒸発器6の熱交換用コア部23の一
部に冷媒が流通するチューブ21と異なる保持板25を
接合して、保持板25内に電気発熱体14を内蔵してい
る。
部に冷媒が流通するチューブ21と異なる保持板25を
接合して、保持板25内に電気発熱体14を内蔵してい
る。
【0034】既存のPTCヒータ(電気発熱体)では体
格が大きく、通風抵抗による影響も大きかったのに対し
て、これにより、蒸発器6に電気発熱体14を追加して
も通風に対する影響をなくせることより、風量が減った
り、風量や温度が偏って温度コントロール特性が悪くな
ったりするようなことがないうえ、蒸発器6のフィン2
2を通して通過する空気及び冷媒を効率よく加熱するこ
とができる。
格が大きく、通風抵抗による影響も大きかったのに対し
て、これにより、蒸発器6に電気発熱体14を追加して
も通風に対する影響をなくせることより、風量が減った
り、風量や温度が偏って温度コントロール特性が悪くな
ったりするようなことがないうえ、蒸発器6のフィン2
2を通して通過する空気及び冷媒を効率よく加熱するこ
とができる。
【0035】(その他の実施形態)上述の実施形態では
蒸発器6に電気発熱体14を一体に構成しているが、別
体の電気発熱体14を空調用送風機12と蒸発器6との
間に設置して構成してもよい。
蒸発器6に電気発熱体14を一体に構成しているが、別
体の電気発熱体14を空調用送風機12と蒸発器6との
間に設置して構成してもよい。
【図1】本発明の一実施形態を示す冷凍サイクル図であ
る。
る。
【図2】本発明の一実施形態による電気発熱体付蒸発器
の概略斜視図である。
の概略斜視図である。
【図3】図2の蒸発器における電気発熱体設置部の拡大
破断斜視図である。
破断斜視図である。
1 圧縮機 3 凝縮器 5 第1減圧装置 6 蒸発器 8 ホットガスバイパス通路 10 第2減圧装置 11 空調ケース 14 電気発熱体 21 チューブ 23 熱交換用コア部 25 保持板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 39/00 F25B 39/00 C
Claims (3)
- 【請求項1】 圧縮機(1)の吐出ガス冷媒を凝縮器
(3)で凝縮し、減圧した後に蒸発器(6)に流入させ
る冷房モードと、 前記圧縮機(1)より前記凝縮器(3)をバイパスさせ
た吐出ガス冷媒を減圧して前記蒸発器(6)に流入させ
る暖房モードとを切替可能な冷凍サイクル装置におい
て、 前記蒸発器(6)を収納し空調空気の通路を形成する空
調ケース(11)内の、前記蒸発器(6)の空気上流側
に電気発熱体(14)を設け、前記暖房モードでの運転
時に前記電気発熱体(14)に通電することを特徴とす
る冷凍サイクル装置。 - 【請求項2】 前記蒸発器(6)に前記電気発熱体(1
4)を接合したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍
サイクル装置。 - 【請求項3】 前記蒸発器(6)の熱交換用コア部(2
3)の一部に冷媒が流通するチューブ(21)と異なる
保持板(25)を接合して、前記保持板(25)内に前
記電気発熱体(14)を内蔵したことを特徴とする請求
項2に記載の冷凍サイクル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001045259A JP2002248929A (ja) | 2001-02-21 | 2001-02-21 | 冷凍サイクル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001045259A JP2002248929A (ja) | 2001-02-21 | 2001-02-21 | 冷凍サイクル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002248929A true JP2002248929A (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=18907090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001045259A Withdrawn JP2002248929A (ja) | 2001-02-21 | 2001-02-21 | 冷凍サイクル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002248929A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1422085B2 (en) † | 2002-11-19 | 2008-12-10 | Delphi Technologies, Inc. | Dual evaporator air conditioning system and method of use |
WO2013166910A1 (zh) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 杭州雪中炭恒温技术有限公司 | 制冷量控制装置,使用该装置的试验设备及控制方法 |
-
2001
- 2001-02-21 JP JP2001045259A patent/JP2002248929A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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GB2516389A (en) * | 2012-05-11 | 2015-01-21 | Xutemp Temptech Co Ltd | Refrigerating capacity control device, and test apparatus and control method using the device |
GB2516389B (en) * | 2012-05-11 | 2018-08-29 | Xutemp Temptech Co Ltd | Refrigerating Apparatus |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |