JP2002248184A - ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法。 - Google Patents
ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法。Info
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- JP2002248184A JP2002248184A JP2001049594A JP2001049594A JP2002248184A JP 2002248184 A JP2002248184 A JP 2002248184A JP 2001049594 A JP2001049594 A JP 2001049594A JP 2001049594 A JP2001049594 A JP 2001049594A JP 2002248184 A JP2002248184 A JP 2002248184A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シャフトの先端部を補強するにあたり、製造
に手間を要さず、更にはシャフトの剛性分布、調子、質
量に悪影響を及ぼすことなく補強を施すことができ、且
つ、打球時の衝撃によるシャフト先端部への応力の集中
を分散させることによって、シャフトの折損を防止する
ことができるゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 複数の繊維強化樹脂層で成形され、後端
部4から先端部3にかけて徐々に径が細くなるようにテ
ーパ状に形成されたシャフト本体1aの、先端部3の内
壁5に熱可塑性プラスチックからなる管状体2が固着一
体化された構成となっていることにより、シャフト1が
形成されている。
に手間を要さず、更にはシャフトの剛性分布、調子、質
量に悪影響を及ぼすことなく補強を施すことができ、且
つ、打球時の衝撃によるシャフト先端部への応力の集中
を分散させることによって、シャフトの折損を防止する
ことができるゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 複数の繊維強化樹脂層で成形され、後端
部4から先端部3にかけて徐々に径が細くなるようにテ
ーパ状に形成されたシャフト本体1aの、先端部3の内
壁5に熱可塑性プラスチックからなる管状体2が固着一
体化された構成となっていることにより、シャフト1が
形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化プラスチ
ック製のゴルフクラブ用シャフトに関し、該ゴルフクラ
ブ用シャフトのシャフト先端部の衝撃強度を向上させた
ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法に関するもの
である。
ック製のゴルフクラブ用シャフトに関し、該ゴルフクラ
ブ用シャフトのシャフト先端部の衝撃強度を向上させた
ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】現在のゴルフクラブ用シャフト(以下、
シャフトと省略する。)には、繊維強化プラスチック製
(以下、FRP製と省略する。)と金属製のものがあ
る。
シャフトと省略する。)には、繊維強化プラスチック製
(以下、FRP製と省略する。)と金属製のものがあ
る。
【0003】前記FRP製のシャフトは、複数の繊維強
化樹脂層が積層されて形成されている。該FRP製シャ
フトは、繊維強化樹脂材料をシャフト製造用のマンドレ
ルの外周に巻回層成し、その表面をラッピングテープ等
で巻き締めた後、加熱硬化することにより製造されてい
る。その為、これらFRP製のシャフトは軽量で、且
つ、強度が高く、設計の自由度等が大きいことから、一
般的に使用されるようになってきている。
化樹脂層が積層されて形成されている。該FRP製シャ
フトは、繊維強化樹脂材料をシャフト製造用のマンドレ
ルの外周に巻回層成し、その表面をラッピングテープ等
で巻き締めた後、加熱硬化することにより製造されてい
る。その為、これらFRP製のシャフトは軽量で、且
つ、強度が高く、設計の自由度等が大きいことから、一
般的に使用されるようになってきている。
【0004】また、近年、ゴルフクラブは軽量化の傾向
にあり、そのため、FRP製シャフトにおいても軽量化
が図られ、それらは高弾性、高強度の補強繊維を用いた
繊維強化樹脂材料を使用して、シャフトの肉厚を薄くす
ることにより実現していた。
にあり、そのため、FRP製シャフトにおいても軽量化
が図られ、それらは高弾性、高強度の補強繊維を用いた
繊維強化樹脂材料を使用して、シャフトの肉厚を薄くす
ることにより実現していた。
【0005】一方、ゴルフクラブ用ヘッドはヘッド材質
が金属のメタルヘッドが主流となり、且つ、大型化して
きている。また、低重心化を図るためにシャフト先端部
を挿入して固着するためのホーゼル部分が極端に短くな
ってきている。
が金属のメタルヘッドが主流となり、且つ、大型化して
きている。また、低重心化を図るためにシャフト先端部
を挿入して固着するためのホーゼル部分が極端に短くな
ってきている。
【0006】その結果、前記シャフトとヘッドを固着し
てゴルフクラブとした場合には、固着した部分であるシ
ャフトの先端部に非常に大きな応力が加わるため、シャ
フトの先端部の折損が多くなっており、シャフトの先端
部の耐衝撃強度を高くすることが要求されていた。
てゴルフクラブとした場合には、固着した部分であるシ
ャフトの先端部に非常に大きな応力が加わるため、シャ
フトの先端部の折損が多くなっており、シャフトの先端
部の耐衝撃強度を高くすることが要求されていた。
【0007】そこで、前記シャフト先端部の折損を防止
する目的で、例えば、シャフト先端部に、高弾性または
高強度の炭素繊維、あるいは伸びの大きいガラス繊維を
用いた補強材を先端部に配設して補強することが行われ
ている。
する目的で、例えば、シャフト先端部に、高弾性または
高強度の炭素繊維、あるいは伸びの大きいガラス繊維を
用いた補強材を先端部に配設して補強することが行われ
ている。
【0008】また、実開平4−15963号公報に開示
されているように、中空のシャフトのチップ側先端に、
クラブヘッドのホーゼル部に設けられた嵌挿部を挿入し
固定するゴルフクラブシャフトにおいて、シャフトをプ
ラスチック製とするとともに、少なくとも嵌挿部が挿入
されたシャフトのチップ側先端部に金属パイプを内挿
し、補強したものが見られる。
されているように、中空のシャフトのチップ側先端に、
クラブヘッドのホーゼル部に設けられた嵌挿部を挿入し
固定するゴルフクラブシャフトにおいて、シャフトをプ
ラスチック製とするとともに、少なくとも嵌挿部が挿入
されたシャフトのチップ側先端部に金属パイプを内挿
し、補強したものが見られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記の高弾性または高
強度の炭素繊維、あるいは伸びの大きいガラス繊維を用
いた補強材で先端部を補強する方法は、シャフトとして
の必要強度まで前記補強材を配設すると、前記先端部の
強度を満足させることは可能であるが、その分シャフト
の先端部の肉厚が厚くなり質量が大となる傾向がある。
更に、先端部の補強により、該補強部分の剛性が他の部
分に比べ高くなり、シャフトのキックポイントがバット
側へ移行し、手元調子と言われるシャフトとなってしま
うなど、シャフトの剛性分布などの特性を設計通りに設
定する事が困難であった。
強度の炭素繊維、あるいは伸びの大きいガラス繊維を用
いた補強材で先端部を補強する方法は、シャフトとして
の必要強度まで前記補強材を配設すると、前記先端部の
強度を満足させることは可能であるが、その分シャフト
の先端部の肉厚が厚くなり質量が大となる傾向がある。
更に、先端部の補強により、該補強部分の剛性が他の部
分に比べ高くなり、シャフトのキックポイントがバット
側へ移行し、手元調子と言われるシャフトとなってしま
うなど、シャフトの剛性分布などの特性を設計通りに設
定する事が困難であった。
【0010】また、金属製パイプを使用する方法は、補
強効果は得られるが、シャフトの先端部の質量が大とな
り、ヘッドの設計上の制約条件となってしまう。更に、
前記金属製パイプを接着剤によりシャフト内部に固着し
ているため、多大な工数が必要になり、また、接着剤の
塗布量のバラツキ等によりゴルフクラブの質量バランス
のバラツキが生ずるという問題があった。
強効果は得られるが、シャフトの先端部の質量が大とな
り、ヘッドの設計上の制約条件となってしまう。更に、
前記金属製パイプを接着剤によりシャフト内部に固着し
ているため、多大な工数が必要になり、また、接着剤の
塗布量のバラツキ等によりゴルフクラブの質量バランス
のバラツキが生ずるという問題があった。
【0011】そこで、本発明の目的は、シャフトの先端
部を補強するにあたり、製造に手間を要さず、更にはシ
ャフトの剛性分布、調子、質量に悪影響を及ぼすことな
く補強を施すことができ、且つ、打球時の衝撃によるシ
ャフト先端部への応力の集中を分散させることによっ
て、シャフトの折損を防止することができるゴルフクラ
ブ用シャフト及びその製造方法を提供することを目的と
するものである。
部を補強するにあたり、製造に手間を要さず、更にはシ
ャフトの剛性分布、調子、質量に悪影響を及ぼすことな
く補強を施すことができ、且つ、打球時の衝撃によるシ
ャフト先端部への応力の集中を分散させることによっ
て、シャフトの折損を防止することができるゴルフクラ
ブ用シャフト及びその製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明は以下のような構成とした。本発明の請求項
1に係るゴルフクラブ用シャフトは、複数の繊維強化樹
脂層からなるゴルフクラブ用シャフトにおいて、該ゴル
フクラブ用シャフトは繊維強化樹脂製のシャフト本体の
先端部の内壁に、熱可塑性プラスチックからなる管状体
が固着一体化されて成ることを特徴とするゴルフクラブ
用シャフトである。
に、本発明は以下のような構成とした。本発明の請求項
1に係るゴルフクラブ用シャフトは、複数の繊維強化樹
脂層からなるゴルフクラブ用シャフトにおいて、該ゴル
フクラブ用シャフトは繊維強化樹脂製のシャフト本体の
先端部の内壁に、熱可塑性プラスチックからなる管状体
が固着一体化されて成ることを特徴とするゴルフクラブ
用シャフトである。
【0013】また、本発明の請求項2に係るゴルフクラ
ブ用シャフトの製造方法は、繊維強化樹脂製のゴルフク
ラブ用シャフトの製造方法において、マンドレルの先端
部に、熱可塑性プラスチックからなる管材を被せ、該管
材をマンドレルの形状に沿わせて配設する工程と、該マ
ンドレル及び前記管材の外側に繊維強化樹脂材料を巻回
した後、ラッピングテープを巻き付け加熱硬化後、マン
ドレルを引抜く工程とから成ることを特徴とするゴルフ
クラブ用シャフトの製造方法である。
ブ用シャフトの製造方法は、繊維強化樹脂製のゴルフク
ラブ用シャフトの製造方法において、マンドレルの先端
部に、熱可塑性プラスチックからなる管材を被せ、該管
材をマンドレルの形状に沿わせて配設する工程と、該マ
ンドレル及び前記管材の外側に繊維強化樹脂材料を巻回
した後、ラッピングテープを巻き付け加熱硬化後、マン
ドレルを引抜く工程とから成ることを特徴とするゴルフ
クラブ用シャフトの製造方法である。
【0014】また、本発明の請求項3に係るゴルフクラ
ブ用シャフトの製造方法は、請求項2に係るゴルフクラ
ブ用シャフトの製造方法であって、前記管材は、加熱に
より収縮する熱可塑性プラスチックからなり、該管材を
マンドレルの先端部に被せた後、加熱収縮させることに
よりマンドレルの形状に沿わせて配設することを特徴と
するゴルフクラブ用シャフトの製造方法である。
ブ用シャフトの製造方法は、請求項2に係るゴルフクラ
ブ用シャフトの製造方法であって、前記管材は、加熱に
より収縮する熱可塑性プラスチックからなり、該管材を
マンドレルの先端部に被せた後、加熱収縮させることに
よりマンドレルの形状に沿わせて配設することを特徴と
するゴルフクラブ用シャフトの製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1、図2
に示す図面に基づいて説明する。図1は、本発明のシャ
フトについて、要部を端面図にして表す全体図、図2
は、図1の要部拡大端面図である。
に示す図面に基づいて説明する。図1は、本発明のシャ
フトについて、要部を端面図にして表す全体図、図2
は、図1の要部拡大端面図である。
【0016】即ち、本発明のシャフト1は図1、図2に
示すように、複数の繊維強化樹脂層が積層され、後端部
4から先端部3にかけて徐々に径が細くなるようにテー
パ状に形成されたシャフト本体1aの、先端部3の内壁
5に熱可塑性プラスチックからなる管状体2が固着一体
化された構成となっている。
示すように、複数の繊維強化樹脂層が積層され、後端部
4から先端部3にかけて徐々に径が細くなるようにテー
パ状に形成されたシャフト本体1aの、先端部3の内壁
5に熱可塑性プラスチックからなる管状体2が固着一体
化された構成となっている。
【0017】図1に示す前記シャフト本体1aは、炭素
繊維強化樹脂層を複数層積層し、また、先端部には強度
等の補強のために、繊維強化樹脂材料からなる補強層を
部分的に配置して形成されている。
繊維強化樹脂層を複数層積層し、また、先端部には強度
等の補強のために、繊維強化樹脂材料からなる補強層を
部分的に配置して形成されている。
【0018】そして、図2に示すように、前記シャフト
本体1aの先端部3の内壁5には熱可塑性プラスチック
製の管材からなる管状体2が固着されている。
本体1aの先端部3の内壁5には熱可塑性プラスチック
製の管材からなる管状体2が固着されている。
【0019】前記管状体2を構成する材料としては、適
度な柔軟性を有する熱可塑性プラスチック材料が望まし
い。具体的には、曲げ弾性率が、490N/cm2〜4
900N/cm2、比重が、0.9〜1.60のナイロ
ン等のアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等
のオレフィン系樹脂、ABS、AES等のスチレン系樹
脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等
のエステル系樹脂、ポリアセタール等のエーテル系樹脂
等が挙げられる。
度な柔軟性を有する熱可塑性プラスチック材料が望まし
い。具体的には、曲げ弾性率が、490N/cm2〜4
900N/cm2、比重が、0.9〜1.60のナイロ
ン等のアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等
のオレフィン系樹脂、ABS、AES等のスチレン系樹
脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等
のエステル系樹脂、ポリアセタール等のエーテル系樹脂
等が挙げられる。
【0020】また、前記材料の曲げ弾性率が490N/
cm2よりも小さいと、シャフト1の先端部3の耐衝撃
強度が上がらず、又、前記材料の曲げ弾性率が4900
N/cm2よりも大きいと、シャフトのバランス、剛性
が変化する可能性がある。
cm2よりも小さいと、シャフト1の先端部3の耐衝撃
強度が上がらず、又、前記材料の曲げ弾性率が4900
N/cm2よりも大きいと、シャフトのバランス、剛性
が変化する可能性がある。
【0021】したがって、前記管状体2は、柔軟性を有
し、且つ、軽量なものであるため、シャフトの剛性、質
量にほとんど影響を与えずに、耐衝撃強度を上げること
ができる。更に、管状体2をシャフト本体1aの先端部
3の内壁5に固着したことにより、シャフト1の先端部
3に打撃時の衝撃による大きな応力が作用しても、応力
を分散させることとなり、シャフトの折損を防止するこ
とができる。
し、且つ、軽量なものであるため、シャフトの剛性、質
量にほとんど影響を与えずに、耐衝撃強度を上げること
ができる。更に、管状体2をシャフト本体1aの先端部
3の内壁5に固着したことにより、シャフト1の先端部
3に打撃時の衝撃による大きな応力が作用しても、応力
を分散させることとなり、シャフトの折損を防止するこ
とができる。
【0022】また、前記管状体2はシャフト本体1aの
加熱硬化成形時に内壁5に固着させるものであることか
ら、シャフト本体1aを形成する材料との接着性に優れ
た熱可塑性プラスチック材料を選択することが好まし
い。また、前記熱可塑性プラスチック材料の中で、接着
性に優れないものにおいては、あらかじめ表面処理を施
して用いることも可能である。
加熱硬化成形時に内壁5に固着させるものであることか
ら、シャフト本体1aを形成する材料との接着性に優れ
た熱可塑性プラスチック材料を選択することが好まし
い。また、前記熱可塑性プラスチック材料の中で、接着
性に優れないものにおいては、あらかじめ表面処理を施
して用いることも可能である。
【0023】前記管状体2の配設範囲Lとしては、好ま
しくはシャフト本体1aの先端から10mm〜200m
mまでの範囲であるのがよい。10mm未満であると耐
衝撃強度が上がらず、一方、200mmを超えると、シ
ャフトのバランス、剛性が変化する可能性がある。
しくはシャフト本体1aの先端から10mm〜200m
mまでの範囲であるのがよい。10mm未満であると耐
衝撃強度が上がらず、一方、200mmを超えると、シ
ャフトのバランス、剛性が変化する可能性がある。
【0024】また、前記管状体2の肉厚tは、好ましく
は、0.1mmから3.0mmであるのがよい。0.1
mm未満であると耐衝撃強度が上がらず、一方、3.0
mmを超えると、シャフトの剛性が変化する可能性があ
る。
は、0.1mmから3.0mmであるのがよい。0.1
mm未満であると耐衝撃強度が上がらず、一方、3.0
mmを超えると、シャフトの剛性が変化する可能性があ
る。
【0025】次に本発明に係わるシャフト1の製造方法
について、図3から図5に基づいて説明する。図3は、
管材2aをマンドレル6の先端部8に差し込み、前記マ
ンドレル6の形状に沿わせて配設させた状態図である。
図4は、他の製造方法を示す状態図である。図5は、硬
化成形後、マンドレル6を引抜く状態図である。
について、図3から図5に基づいて説明する。図3は、
管材2aをマンドレル6の先端部8に差し込み、前記マ
ンドレル6の形状に沿わせて配設させた状態図である。
図4は、他の製造方法を示す状態図である。図5は、硬
化成形後、マンドレル6を引抜く状態図である。
【0026】本発明のシャフト1の製造方法は、各々製
作するゴルフクラブ用シャフトに対応した任意のテーパ
を有するマンドレル6と熱可塑性プラスチックからなる
管材2aを用意する。
作するゴルフクラブ用シャフトに対応した任意のテーパ
を有するマンドレル6と熱可塑性プラスチックからなる
管材2aを用意する。
【0027】そして、図3に示すように、マンドレル6
の先端部8に段差部7を形成しておき、前記段差部7を
埋める形で、前記管材2aを被せ、マンドレル6の形状
に沿わせて配設する。
の先端部8に段差部7を形成しておき、前記段差部7を
埋める形で、前記管材2aを被せ、マンドレル6の形状
に沿わせて配設する。
【0028】次に、前記マンドレル6及び管材2a外側
に、繊維強化樹脂材料からなるシート状プリプレグを所
定形状に切断して各々巻回し、ラッピングテープを巻き
付けて加熱硬化後、図5に示すようにマンドレル6を引
抜く。そして、前記ラッピングテープを取り除くことに
より、シャフト本体1aの先端部3の内壁5に管状体2
が一体に成形されたシャフト1が得られる。
に、繊維強化樹脂材料からなるシート状プリプレグを所
定形状に切断して各々巻回し、ラッピングテープを巻き
付けて加熱硬化後、図5に示すようにマンドレル6を引
抜く。そして、前記ラッピングテープを取り除くことに
より、シャフト本体1aの先端部3の内壁5に管状体2
が一体に成形されたシャフト1が得られる。
【0029】また、前記の製造方法において、前記管材
2aを熱収縮性を有する熱可塑性プラスチックからなる
ものとしても良く、そのような場合は、図4に示すよう
に、熱収縮性を有する熱可塑性プラスチックからなる管
材2bを用意する。前記管材2bの内径を、前記マンド
レル6の先端部8の段差部7の外径寸法より少し大きく
形成しておく。そして、段差部7に管材2bを被せる。
次に、該管材2bを所定温度に加熱、収縮させ、マンド
レル6の形状に沿わせて管状体2となして配設する方法
としてもよい。
2aを熱収縮性を有する熱可塑性プラスチックからなる
ものとしても良く、そのような場合は、図4に示すよう
に、熱収縮性を有する熱可塑性プラスチックからなる管
材2bを用意する。前記管材2bの内径を、前記マンド
レル6の先端部8の段差部7の外径寸法より少し大きく
形成しておく。そして、段差部7に管材2bを被せる。
次に、該管材2bを所定温度に加熱、収縮させ、マンド
レル6の形状に沿わせて管状体2となして配設する方法
としてもよい。
【0030】したがって、マンドレル6の先端部8から
前記管材2bを挿入する際に、マンドレル6の外径寸法
を気にせず、容易に挿入し、収縮させ、管状体2となし
て配設させることができる。
前記管材2bを挿入する際に、マンドレル6の外径寸法
を気にせず、容易に挿入し、収縮させ、管状体2となし
て配設させることができる。
【0031】なお、前記管材2a、2bは、シャフト本
体1aを形成する材料との接着性に優れた材料を用い、
あるいは、接着性に優れないものにおいては、あらかじ
め表面処理を施して用いる。したがって、シャフト本体
1aの加熱硬化時に先端部3の内壁5に管材2a、2b
を固着することとなるため、接着剤を塗布しなくても強
固にシャフト本体1aの先端部3の内壁5に固着するこ
とができる。
体1aを形成する材料との接着性に優れた材料を用い、
あるいは、接着性に優れないものにおいては、あらかじ
め表面処理を施して用いる。したがって、シャフト本体
1aの加熱硬化時に先端部3の内壁5に管材2a、2b
を固着することとなるため、接着剤を塗布しなくても強
固にシャフト本体1aの先端部3の内壁5に固着するこ
とができる。
【0032】また、前記マンドレル6の先端部8には段
差部7が形成されているが、これに限定されることな
く、例えば、マンドレル6の先端部8に段差部7を形成
しないで、そのまま、先端部8に管材2aを被せ、マン
ドレル6の形状に沿わせて配設し、マンドレル6及び管
材2aの外側に繊維強化樹脂材料を巻回した後、ラッピ
ングテープを巻き付け加熱硬化後、マンドレル6を引抜
いてシャフト1を形成することができる。また、前記管
材2aが熱収縮性を有する管材2bの場合も、そのま
ま、先端部8に管材2bを被せ、所定温度で加熱収縮さ
せ、マンドレル6の形状に沿わせて管状体2となして配
設し、シャフト1を成形することができる。
差部7が形成されているが、これに限定されることな
く、例えば、マンドレル6の先端部8に段差部7を形成
しないで、そのまま、先端部8に管材2aを被せ、マン
ドレル6の形状に沿わせて配設し、マンドレル6及び管
材2aの外側に繊維強化樹脂材料を巻回した後、ラッピ
ングテープを巻き付け加熱硬化後、マンドレル6を引抜
いてシャフト1を形成することができる。また、前記管
材2aが熱収縮性を有する管材2bの場合も、そのま
ま、先端部8に管材2bを被せ、所定温度で加熱収縮さ
せ、マンドレル6の形状に沿わせて管状体2となして配
設し、シャフト1を成形することができる。
【0033】以上、実施例の製造方法においては、前記
シャフト本体1aの成形方法として、前記したシート状
プリプレグを用いるシートワインディング法の他、ヤー
ンプリプレグやトウプリプレグを用いるフィラメントワ
インディング法、3軸ブレーディング法等による成形方
法でもよい。
シャフト本体1aの成形方法として、前記したシート状
プリプレグを用いるシートワインディング法の他、ヤー
ンプリプレグやトウプリプレグを用いるフィラメントワ
インディング法、3軸ブレーディング法等による成形方
法でもよい。
【0034】
【実施例】本発明の効果を確認する為に、下記の実施例
と、比較例のゴルフクラブ用シャフトを用意した。
と、比較例のゴルフクラブ用シャフトを用意した。
【0035】シャフト1は、シートワインディング法に
より成形した。まず、実施例のシャフト1は、シャフト
1の全長を約1120mmに設定したマンドレル6の先
端部8に、段差部7を形成しておき、前記先端部8に、
厚さ0.4mm、長さ90mmのポリオレフィン系樹脂
からなり、熱収縮性を有する熱可塑性プラスチックの管
材2bを被せ、130℃で加熱し、収縮させ、マンドレ
ル6の形状に沿わせて管状体2となし配設させた。次
に、前記マンドレル6及び管材2bの外側に、炭素繊維
を用いた繊維強化樹脂材料のバイアスプリプレグを、シ
ャフト長手方向に対して約±45゜に配向させて、各々
3層づつ巻回してバイアス層を形成した。前記バイアス
層の先端部の外側に、補強プリプレグを巻回して補強層
を形成し、その外側に炭素繊維を用いた繊維強化樹脂材
料のストレートプリプレグを3層巻回してストレート層
を形成しシャフト1とした。
より成形した。まず、実施例のシャフト1は、シャフト
1の全長を約1120mmに設定したマンドレル6の先
端部8に、段差部7を形成しておき、前記先端部8に、
厚さ0.4mm、長さ90mmのポリオレフィン系樹脂
からなり、熱収縮性を有する熱可塑性プラスチックの管
材2bを被せ、130℃で加熱し、収縮させ、マンドレ
ル6の形状に沿わせて管状体2となし配設させた。次
に、前記マンドレル6及び管材2bの外側に、炭素繊維
を用いた繊維強化樹脂材料のバイアスプリプレグを、シ
ャフト長手方向に対して約±45゜に配向させて、各々
3層づつ巻回してバイアス層を形成した。前記バイアス
層の先端部の外側に、補強プリプレグを巻回して補強層
を形成し、その外側に炭素繊維を用いた繊維強化樹脂材
料のストレートプリプレグを3層巻回してストレート層
を形成しシャフト1とした。
【0036】比較例のシャフト1は、実施例と同様の前
記繊維強化樹脂材料のシャフト1に、前記熱可塑性プラ
スチックの管状体2を配設させないものを形成し、シャ
フト1とした。
記繊維強化樹脂材料のシャフト1に、前記熱可塑性プラ
スチックの管状体2を配設させないものを形成し、シャ
フト1とした。
【0037】本発明の実施例のシャフト1と比較例のシ
ャフト1について、シャルピー衝撃試験を行ない、この
時の試験結果を表1に示す。得られたシャフト1の先端
から60mmの位置を中心として、長さ120mmのテ
ストサンプルを切り出し、測定した。測定条件は、持ち
上げ角:140.5度、ハンマーの重量:10.965
kg、ハンマーの重心距離:514cm、打撃速度:
4.64m/sとした。
ャフト1について、シャルピー衝撃試験を行ない、この
時の試験結果を表1に示す。得られたシャフト1の先端
から60mmの位置を中心として、長さ120mmのテ
ストサンプルを切り出し、測定した。測定条件は、持ち
上げ角:140.5度、ハンマーの重量:10.965
kg、ハンマーの重心距離:514cm、打撃速度:
4.64m/sとした。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示すように、衝撃強度の値を比較す
ると、実施例のシャフトは、質量を大きく変えることも
なく、衝撃強度を向上させることができた。
ると、実施例のシャフトは、質量を大きく変えることも
なく、衝撃強度を向上させることができた。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明のシャフトは、シ
ャフト本体の先端部の内壁に配設されている管状体によ
り、前記シャフトの先端部に打撃時の衝撃による大きな
応力が作用しても、応力を分散させることによって、耐
衝撃強度を上げることができ、シャフトの折損を防止す
ることができる。
ャフト本体の先端部の内壁に配設されている管状体によ
り、前記シャフトの先端部に打撃時の衝撃による大きな
応力が作用しても、応力を分散させることによって、耐
衝撃強度を上げることができ、シャフトの折損を防止す
ることができる。
【0041】前記管状体は、弾性率が非常に小さいもの
であり、且つ、軽量であるため、シャフトの剛性、質量
にほとんど影響を与えずに、更に耐衝撃強度を上げるこ
とができる。
であり、且つ、軽量であるため、シャフトの剛性、質量
にほとんど影響を与えずに、更に耐衝撃強度を上げるこ
とができる。
【0042】また、本発明のゴルフクラブ用シャフト製
造方法において、管材は、シャフト本体を形成する材料
との接着性に優れた材料を用い、あるいは、接着性に優
れないものにおいては、あらかじめ表面処理を施して用
いる為、接着剤を塗布しなくても、シャフト本体の加熱
硬化時に、先端部の内壁に管材を強固に固着一体化する
ことができる。
造方法において、管材は、シャフト本体を形成する材料
との接着性に優れた材料を用い、あるいは、接着性に優
れないものにおいては、あらかじめ表面処理を施して用
いる為、接着剤を塗布しなくても、シャフト本体の加熱
硬化時に、先端部の内壁に管材を強固に固着一体化する
ことができる。
【0043】管材を熱収縮性を有する熱可塑性プラスチ
ックを使用した場合には、前記管材は、所定温度により
熱収縮する特徴があるため、マンドレルの先端部から管
材を挿入する際に、マンドレルの外径寸法を気にせず容
易に挿入し、収縮させ管状体となし配設させることがで
きる。
ックを使用した場合には、前記管材は、所定温度により
熱収縮する特徴があるため、マンドレルの先端部から管
材を挿入する際に、マンドレルの外径寸法を気にせず容
易に挿入し、収縮させ管状体となし配設させることがで
きる。
【図1】本発明のゴルフクラブ用シャフトを示す全体
図。
図。
【図2】図1の拡大端面図。
【図3】管材をマンドレルの先端部に差し込み、前記マ
ンドレルの形状に沿わせて配設させた状態図。
ンドレルの形状に沿わせて配設させた状態図。
【図4】他の製造方法を示す状態図。
【図5】硬化成形後、マンドレルを引抜く状態図。
1 シャフト 1a シャフト本体 2 管状体 2a 管材 2b 管材 3 先端部 4 後端部 5 内壁 6 マンドレル 7 段差部 8 先端部
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の繊維強化樹脂層からなるゴルフク
ラブ用シャフトにおいて、該ゴルフクラブ用シャフトは
繊維強化樹脂製のシャフト本体の先端部の内壁に、熱可
塑性プラスチックからなる管状体が固着一体化されて成
ることを特徴とするゴルフクラブ用シャフト。 - 【請求項2】 繊維強化樹脂製のゴルフクラブ用シャフ
トの製造方法において、マンドレルの先端部に、熱可塑
性プラスチックからなる管材を被せ、該管材をマンドレ
ルの形状に沿わせて配設する工程と、該マンドレル及び
前記管材の外側に繊維強化樹脂材料を巻回した後、ラッ
ピングテープを巻き付け加熱硬化後、マンドレルを引抜
く工程とから成ることを特徴とするゴルフクラブ用シャ
フトの製造方法。 - 【請求項3】 前記管材は、加熱により収縮する熱可塑
性プラスチックからなり、該管材をマンドレルの先端部
に被せた後、加熱収縮させることによりマンドレルの形
状に沿わせて配設することを特徴とする請求項2記載の
ゴルフクラブ用シャフトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001049594A JP2002248184A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001049594A JP2002248184A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002248184A true JP2002248184A (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=18910676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001049594A Pending JP2002248184A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002248184A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120100927A1 (en) * | 2008-04-08 | 2012-04-26 | Martin John Lenzini | Inhibiting vibration in sports equipment and hand tools |
US20130035177A1 (en) * | 2010-11-24 | 2013-02-07 | Fujikura Rubber Ltd. | Golf club shaft and method of producing the same |
US9387369B2 (en) | 2013-05-30 | 2016-07-12 | Dunlop Sports Co. Ltd. | Golf club |
-
2001
- 2001-02-26 JP JP2001049594A patent/JP2002248184A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120100927A1 (en) * | 2008-04-08 | 2012-04-26 | Martin John Lenzini | Inhibiting vibration in sports equipment and hand tools |
US20130035177A1 (en) * | 2010-11-24 | 2013-02-07 | Fujikura Rubber Ltd. | Golf club shaft and method of producing the same |
US8517857B2 (en) * | 2010-11-24 | 2013-08-27 | Fujikura Rubber Ltd. | Golf club shaft and method of producing the same |
US9387369B2 (en) | 2013-05-30 | 2016-07-12 | Dunlop Sports Co. Ltd. | Golf club |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070122 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090911 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091008 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100305 |