JP2002245429A - 共振タグおよびその製造方法 - Google Patents

共振タグおよびその製造方法

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JP2002245429A
JP2002245429A JP2001044466A JP2001044466A JP2002245429A JP 2002245429 A JP2002245429 A JP 2002245429A JP 2001044466 A JP2001044466 A JP 2001044466A JP 2001044466 A JP2001044466 A JP 2001044466A JP 2002245429 A JP2002245429 A JP 2002245429A
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Japan
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capacitors
resonance tag
forming
electrode pattern
electrode
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JP2001044466A
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English (en)
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Kiyoshi Inui
喜好 乾
Masanobu Kominami
昌信 小南
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Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
NIS KK
Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 共振タグ10は絶縁フィルム12を含み、絶
縁フィルム12の両面にはアルミ箔の電極パターン14
が形成される。この電極パターン14によって、コンデ
ンサC1〜C4およびコイルLが形成され、このコンデ
ンサC1〜C4およびコイルLは直列接続され、かつ閉
ループが形成される。つまり、LC共振回路が形成され
る。たとえば、コンデンサC1〜C3は電気的に絶縁破
壊させることができる。したがって、LC発振回路は、
4種類の周波数で発振することができる。つまり、各周
波数毎に所定の情報を割り当てておけば、1つの共振タ
グ10で異なる4つの情報を扱うことができる。 【効果】 電機的にコンデンサを短絡できるので、簡単
に周波数を変更することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は共振タグおよびその製
造方法に関し、特にたとえば絶縁性の基材の両面に形成
される導体の配線パターンによって直列接続されたコイ
ルと少なくとも2つのコンデンサとを形成する、共振タ
グおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の共振タグの一例が、平成
11年1月29日に出願公開された特開平11−252
29号[G06K 19/10,G06K 17/0
0,G06K 19/06,G07F 7/08,G1
1B 5/80]公報に開示されている。この磁気記録
カードでは、並列接続した複数個のコンデンサとコイル
とが配線パターンによって直列接続され、配線パターン
をパンチ穴で断線することにより、合成キャパシタンス
を変化させ、共振無線周波数を変化させることができ
る。したがって、この磁気記録カードは、テレホンカー
ドのようなプリペードカードに適用され、公衆電話機等
でパンチ穴を形成することにより、共振無線周波数を変
化させて、通話可能な時間(料金)などの情報を記録し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
では、プリペードカードとして使用することができる
が、他の分野への応用が困難であった。つまり、この磁
気記録カードをトナーカートリッジのリサイクル回数な
どの情報を記録するような識別カードに適用した場合に
は、リサイクル時にパンチ穴を形成するため、磁気記録
カードをトナーカートリッジから取り外す必要があっ
た。つまり、情報の書き換えが面倒であった。また、レ
ーザ光によって、パンチ穴を形成するようにすれば、こ
のような手間を省くことができるが、レーザ光を照射す
る装置が必要であるため、高価になってしまっていた。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、発
振周波数を容易に変更することができる、共振タグおよ
びその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、絶縁性の
基材の両面に形成される導体の配線パターンによって直
列接続されたコイルと少なくとも2つのコンデンサとを
形成する共振タグであって、基材の少なくとも2つのコ
ンデンサが形成されるべき位置に貫通孔を形成し、少な
くとも2つのコンデンサを形成する対向電極を貫通孔を
含む領域に形成し、貫通孔が形成された位置で対向電極
を互いに接近させ、対向電極を接近させた部分に絶縁性
物質を介挿した、共振タグである。
【0006】第2の発明は、第1の発明の共振タグの製
造方法であって、所定間隔で並んで形成された複数の貫
通孔を有する絶縁性の基材に導体を積層した積層体を形
成し、積層体を複数の貫通孔が配列される方向に搬送
し、そして複数の貫通孔が形成された列上にコンデンサ
を形成する対向電極を形成するようにした、共振タグの
製造方法。
【0007】第3の発明は、絶縁性の基材の両面に形成
される導体の配線パターンによって直列接続されたコイ
ルと少なくとも2つのコンデンサとを形成する共振タグ
であって、基材の少なくとも2つのコンデンサが形成さ
れるべき位置に凹部を形成し、少なくとも2つのコンデ
ンサを形成する対向電極を凹部を含む領域に形成し、凹
部が形成された位置で対向電極を互いに接近させた、共
振タグである。
【0008】第4の発明は、第3の発明の共振タグの製
造方法であって、絶縁性の基材に導体を積層した積層体
を形成し、積層体の少なくとも一方主面に所定間隔に配
列される複数の凹部を形成し、複数の凹部が形成された
積層体を複数の凹部が配列される方向に搬送し、そして
複数の凹部が形成された列上にコンデンサを形成する対
向電極を形成するようにした、共振タグの製造方法であ
る。
【0009】
【作用】第1の発明の共振タグは、絶縁性の基材(絶縁
フィルム)の両面に絶縁性の接着剤で貼り付けられるア
ルミ箔のような金属箔(導体)の配線パターンによっ
て、直列接続されるコイルと少なくとも2つのコンデン
サとが形成される。ただし、配線パターンは、C(炭
素),Ag(銀)ペーストあるいはCu(銅)等の導体
を塗布(印刷)したものであってもよい。つまり、LC
発振回路が形成される。基材には、少なくとも2つのコ
ンデンサが形成されるべき位置に貫通孔が形成される。
一方、それぞれのコンデンサを形成する対向する2つの
電極(対向電極)は、貫通孔を含む領域に形成される。
たとえば、対向電極の一方の電極には、貫通孔と略同じ
形状(大きさ)の凹部が基材側に窪んで設けられ、した
がって、対向電極は貫通孔が設けられた部分で互いに接
近される。このように接近させた部分には、絶縁性の接
着剤のような絶縁性物質が介挿される。ただし、対向電
極において、接近させた部分以外の部分は、絶縁性フィ
ルムおよび接着剤を介して互いに対向される。このよう
な共振タグでは、LC発振回路が所定の周波数で発振さ
れる。また、コンデンサを電機的に短絡して、発振周波
数を変更(シフト)することができる。具体的には、共
振タグがその共振周波数を有する強電磁界に置かれる
と、コイルが磁気結合し、比較的大きな電圧が発生され
る。したがって、コンデンサの電極間、特に対向電極を
接近させた部分で放電(アーク放電)が発生し、金属箔
が析出して、電極間が短絡される。つまり、コンデンサ
が短絡される。したがって、周波数に応じた情報を割り
当てておけば、1つの共振タグで複数の情報を扱うこと
ができる。
【0010】たとえば、同じ容量(キャパシタンス)の
コンデンサを用いるようにすれば、いずれのコンデンサ
を短絡しても、所望の発振周波数にシフトすることがで
きる。
【0011】また、互いに異なるキャパシタンスのコン
デンサを用いるようにすれば、キャパシタンスの小さい
順に絶縁破壊を起こさせることができる。すなわち、分
圧比が異なるため、キャパシタンスの小さい順い絶縁破
壊が起こり、コンデンサの数が多い初期状態においても
容易にコンデンサを短絡させることができる。
【0012】第2の発明は、第1の発明のような共振タ
グを製造する方法であり、まず、所定間隔で並んで形成
された複数の貫通孔を有する絶縁性の基材にアルミ箔の
ような金属箔(導体)を積層(ラミネート)した積層体
が形成される。ただし、積層体は、C(炭素),Ag
(銀)ペーストあるいはCu(銅)等の導体を積層して
形成してもよい。また、導体を基材にラミネートしたと
きに、対向電極が互いに接近される。この積層体は複数
の貫通孔が配列される方向に搬送され、複数の貫通孔が
形成された列上にコンデンサを形成する対向電極が形成
される。具体的には、所定の配線パターンに従って導体
すなわち金属箔をエッチングすることにより、共振タグ
が形成される。したがって、隣り合う貫通孔の所定間隔
を電極の長さよりも短くしておけば、コンデンサの位置
と貫通孔の位置とが積層体の搬送方向にずれたとして
も、貫通孔を含む領域にコンデンサの対向電極を確実に
形成することができる。つまり、対向電極と貫通孔との
位置決めをするような、面倒な工程を削除することがで
きる。
【0013】第3の発明の共振タグは、絶縁性の基材
(絶縁フィルム)の両面に絶縁性の接着剤で貼り付けら
れるアルミ箔のような金属箔(導体)の配線パターンに
よって、直列接続されるコイルと少なくとも2つのコン
デンサとが形成される。ただし、配線パターンは、C
(炭素),Ag(銀)ペーストあるいはCu(銅)等の
導体を塗布(印刷)したものであってもよい。つまり、
LC発振回路が形成される。基材の一方主面あるいは他
方主面には、少なくとも2つのコンデンサが形成される
べき位置に凹部が形成される。一方、それぞれのコンデ
ンサを形成する対向する2つの対向電極は、凹部を含む
領域に形成される。たとえば、この対向電極の一方の電
極には、基材に設けられた凹部と略同じ形状の凹部が形
成され、したがって、対向電極は凹部が形成された部分
で互いに接近させる。このような共振タグもまた、LC
発振回路が所定の周波数で発振され、コンデンサを電機
的に短絡して、発振周波数をシフトさせることができ
る。コンデンサを短絡する方法等は、第1の発明の共振
タグの場合と同じである。したがって、周波数に応じた
情報を割り当てておけば、1つの共振タグで複数の情報
を扱うことができる。
【0014】ただし、基材の両主面であり、少なくとも
2つのコンデンサが形成されるべき位置に互いに対向す
る位置に凹部を形成し、それぞれのコンデンサを形成す
る対向する2つの対向電極を凹部を含む領域に形成し
て、凹部が形成された部分で対向電極を接近させるよう
にしてもよい。
【0015】第4の発明は、第3の発明の共振タグを製
造する方法であり、まず、絶縁性の基材にアルミ箔のよ
うな金属箔(導体)を積層(ラミネート)した積層体が
形成される。ただし、積層体は、C(炭素),Ag
(銀)ペーストあるいはCu(銅)等の導体を積層して
形成してもよい。次に、この積層体の少なくとも一方主
面に、所定間隔で配列される複数の凹部が形成される。
つまり、一方主面あるいは他方主面のいずれか一方に複
数の凹部が形成される。また、一方主面および他方主面
の両主面に複数の凹部を形成するようにしてもよい。た
だし、両主面に凹部を形成する場合には、一方主面に形
成される凹部と他方主面に形成される凹部とが互いに対
向する位置に形成される。このように、凹部が形成され
た積層体は、その複数の凹部が配列される方向に搬送さ
れ、複数の凹部が形成された列上にコンデンサを形成す
る対向電極が形成される。具体的には、所定の配線パタ
ーンに従って導体すなわち金属箔をエッチングすること
により、共振タグが形成される。したがって、隣り合う
凹部の所定間隔を電極の長さよりも短くしておけば、コ
ンデンサの位置と凹部の位置とが積層体の搬送方向にず
れたとしても、対向電極に確実に凹部を形成することが
できる。つまり、対向電極の形成位置と凹部の形成位置
との位置決めをするような、面倒な工程を削除すること
ができる。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、コンデンサを電機的
に短絡するだけで発振周波数を変更できるので、発振周
波数を容易に変更することができる。
【0017】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0018】
【実施例】図1を参照して、この実施例の共振タグ10
は絶縁性の基材(絶縁フィルム)12を含み、絶縁フィ
ルム12の両面には配線パターン14が形成される。絶
縁フィルム12は、ポリプロピレンあるいはポリエチレ
ンのような樹脂で形成され、その厚みは略18μmであ
る。
【0019】なお、図1においては、分かり易くするた
め、絶縁フィルム12は厚みを設けて示してある。
【0020】配線パターン14は、導体で形成され、こ
の実施例では、アルミ箔のような導電性を有する金属箔
で形成される。ただし、配線パターン14は、C(炭
素),Ag(銀)ペーストあるいはCu(銅)等の導体
を絶縁フィルム12に塗布(印刷)したものであっても
よい。この配線パターン14は、図2(A)および図2
(B)に示すように、絶縁フィルム12の一方主面12
aに形成される電極パターン16a、16b、16cお
よび16dと絶縁フィルム12の他方主面12bに形成
される電極パターン18a、18b、18cおよび18
dとを含み、電極パターン16a〜16dおよび18a
〜18dは略正方形状に形成される。
【0021】電極パターン16aは絶縁フィルム12を
介して電極パターン18aに対向して設けられ、電極パ
ターン16bは絶縁フィルム12を介して電極パターン
18bに対向して設けられる。また、電極パターン16
cは絶縁フィルム12を介して電極パターン18cに対
向して設けられ、電極パターン16dは絶縁フィルム1
2を介して電極パターン18dに対向して設けられる。
【0022】つまり、図1のIII −III 断面図である図
3に示すように、電極パターン16aと電極パターン1
8aとが対向して設けられ、コンデンサC1が形成され
る。図示は省略するが、同様に、電極パターン16bと
電極パターン18bとによってコンデンサC2が形成さ
れ、また電極パターン16cと電極パターン18cとに
よってコンデンサC3が形成され、さらに電極パターン
16dと電極パターン18dとによってコンデンサC4
が形成される。
【0023】図1に戻って、配線パターン14は連結パ
ターン20を含み、連結パターン20は電極パターン1
6a〜16dおよび電極パターン18a〜18dを所定
のパターンで連結する。具体的には、図2(A)および
図2(B)からよく分かるように、連結パターン20
は、絶縁フィルム12の一方主面12a側では、電極パ
ターン16aと電極パターン16dとを連結し、連結パ
ターン16bと連結パターン16cとを連結する。一
方、他方主面12b側では、連結パターン20は、電極
パターン18aと電極パターン18bとを連結し、電極
パターン18cと電極パターン18dとを連結する。
【0024】さらに、図1および図2(A)からよく分
かるように、電極パターン16aと電極パターン16d
との間の連結パターン20は渦巻き状に連結され、した
がって、コイルLが形成される。
【0025】コンデンサC1〜C3について詳しく説明
すると、図3に示すように、絶縁フィルム12には、対
向する電極パターン16aおよび電極パターン18aが
形成されるべき位置に貫通孔12cが形成される。一
方、電極パターン16aおよび電極パターン18aは、
絶縁性フィルム12に設けられた貫通孔12cを含む領
域に形成され、絶縁性フィルム12に絶縁性の接着剤2
2によって貼り付けられる。たとえば、接着剤22とし
ては、ポリオレフィン系の接着剤が使用される。また、
電極パターン18aの一部には、電極パターン16a側
に窪んだ凹部18a′が形成される。
【0026】このため、凹部18a′は接着剤22を介
して電極パターン16aに貼り付けられる。つまり、対
向する電極パターン16aおよび電極パターン18a
は、貫通孔12cが設けられる位置で接近し、その接近
した部分に接着剤22が介挿されている。このように、
コンデンサC1は形成され、コンデンサC2およびC3
も同様に形成される。つまり、電極パターン18bおよ
び電極パターン18cのそれぞれにも凹部18a′と同
様の凹部が設けられる。
【0027】なお、図3においては、貫通孔12cを分
かり易く説明するため、貫通孔12cの大きさを凹部1
8a′の大きさと異なる大きさで示してあるが、実際に
は略同じ大きさに形成される。また、図示は省略する
が、貫通孔12cの形状および凹部18a′の形状も略
同じに形成される。さらに、図3においては、凹部18
a′を電極パターン18aの略中央に設けるように記載
してあるが、中央に設ける必要性はなく、電極パターン
18aの領域内であればいずれの位置に設けるようにし
てもよい。
【0028】また、この実施例では、電極パターン18
a〜18cに凹部を設けるようにしてあるが、電極パタ
ーン16a〜16cに電極パターン18a〜18c側に
窪む凹部を設けるようにしてもよい。
【0029】さらに、電極パターン16a〜16cおよ
び電極パターン18a〜18cの両方に凹部を設けるよ
うにしてもよい。つまり、対向する電極の少なくとも一
方に凹部を設けて、対向する電極が貫通孔12cが形成
される位置で互いに接近されればよい。
【0030】さらにまた、図示は省略するが、コンデン
サC4を構成する電極パターン16dおよび電極パター
ン18dには、凹部は形成されない。つまり、電極パタ
ーン16dと電極パターン18dとの間には、絶縁フィ
ルム12および接着剤22が設けられる。
【0031】また、図3では、分かり易くするため、絶
縁フィルム12、電極パターン16a、電極パターン1
8a、連結パターン20および接着剤22のそれぞれに
厚みを設けて示しているが、実際は薄膜の膜厚である。
【0032】このような共振タグ10の等化回路は、図
4のように示される。つまり、共振タグ10は、コンデ
ンサC1〜C4およびコイルLが直列接続され、かつ閉
ループにされたLC発振回路30を含む。このLC発振
回路30の発振周波数fは、数1で算出される。
【0033】
【数1】f=1/2π√(LC) ただし、C=1/(1/C1+1/C2+1/C3+1
/C4) つまり、LC発振回路30の発振周波数fは、リアクタ
ンスLや合成キャパシタンスCを変更することにより、
変更できる。ただし、この実施例では、合成キャパシタ
ンスCを変更するようにしている。
【0034】なお、説明の便宜上、コイルおよびインダ
クタンスは同じ文字(L)で表現し、同様に、コンデン
サおよびキャパシタンスも同じ文字(C1〜C4)で表
現することとする。以下、この明細書において同じであ
る。
【0035】具体的には、この実施例では、コンデンサ
C1〜C3を短絡して、合成キャパシタンスCを変更す
るようにしている。上述したように、電極パターン18
a〜18cには、凹部が形成されるため、共振タグ10
をその発振周波数を有するエネルギの大きな電磁界(強
電磁界)中に置くと、コイルLが磁気結合され、電磁誘
導によってコイルLに大きな電圧が生じる。したがっ
て、コンデンサC1〜C3のいずれか1つにおいて、電
極間で放電(アーク放電)が生じる。たとえば、コンデ
ンサC1の電極間で放電が生じると、すなわち電極パタ
ーン16aと電極パターン18aに設けられた凹部18
a′との間で放電が生じると、導体金属(この実施例で
は、アルミ)が蒸発する。このため、その導体金属が電
極間に析出され、電極間が短絡される。すなわち、電極
パターン16aと電極パターン18aとが連結され、コ
ンデンサC1が絶縁破壊(短絡)される。
【0036】なお、コンデンサC2およびコンデンサC
3を絶縁破壊させる場合にも、同様に対向する電極間が
短絡される。
【0037】たとえば、コンデンサC1〜C3のそれぞ
れが同じキャパシタンス(C1=C2=C3)である場
合には、短絡する順番に拘わらず、所望の周波数で発振
させることができる。ただし、コンデンサC4は、コン
デンサC1〜C3とは異なるキャパシタンスである。つ
まり、コンデンサC1〜C3を1つずつ短絡すると、L
C発振回路30の発振周波数fは、周波数f0 から順に
周波数f1 ,f2 ,f 3 に変更(シフト)される。この
ように、1つの共振タグ10を用いて4種類の周波数で
発振させることができる。
【0038】ここで、周波数f0 ,f1 ,f2 およびf
3 の大小関係は数2で示され、その分布は図5のように
示される。
【0039】
【数2】f0 >f1 >f2 >f3 なお、コンデンサC4のみを異なるキャパシタンスにす
るようにしているが、これはコンデンサC4が絶縁破壊
を起こして短絡してしまうのを防止するためである。し
かし、コンデンサC4は絶縁破壊が起こりにくい構造に
してあるので、つまり電極パターン16dは絶縁フィル
ム12および接着剤22を介して電極パターン18dに
対向するとともに、電極パターン18dには凹部を設け
ていないので、コンデンサC1〜C4をすべて同じキャ
パシタンスにするようにしてもよい。
【0040】一方、コンデンサC1〜C4のそれぞれが
異なるキャパシタンスである場合には、キャパシタンス
C1〜C3の大小関係によって、短絡されるコンデンサ
C1,C2またはC3が決定される。たとえば、強電磁
界によって誘発されるコイルLの起電力の分圧比は、1
/C1:1/C2:1/C3: 1/C4で決定される。
【0041】ここで、キャパシタンスC1〜C4の大小
関係をC1<C 2<C3<C4と仮定すると、容量(キ
ャパシタンス)の一番小さいコンデンサC1で集中的に
放電が発生し、コンデンサC1が短絡される。このと
き、合成キャパシタンスCは、1/(1/C2+1/C
3+1/C4)となる。
【0042】次に、コンデンサC2が短絡され、そして
コンデンサC3が短絡される。つまり、キャパシタンス
の小さい順にコンデンサC1〜C3が短絡される。した
がって、LC発振回路30の発振周波数fは、周波数f
0 から順に周波数f1 ,f2,f3 (f0 >f1 >f2
>f3 )にシフトされる。
【0043】なお、発振周波数fは、説明の便宜上、キ
ャパシタンスC1〜C3をすべて同じ値にした場合と同
じ文字(f0 〜f3 )を用いているが、実際の周波数は
異なる数値である。
【0044】このように、コンデンサC1〜C4をそれ
ぞれ異なるキャパシタンスに設定しておけば、コンデン
サの数が多い初期状態においても放電を起こり易くする
ことができ、しかも所望のコンデンサを短絡させること
ができる。また、コンデンサC1〜C3を1つ短絡させ
る毎に、分圧される電圧が大きくなるため、次第に放電
させ易くなる。
【0045】なお、上述したように、コンデンサC4を
構成する電極パターン18dには、凹部は形成されてい
ないので、コンデンサC4が短絡されてしまうことはな
い。
【0046】たとえば、図6に示すように、共振タグ1
0は、周波数読取装置40がアンテナ42を介して発す
る所定周波数 (f0 ,f1 ,f2 またはf3 )あるいは
その近傍の周波数の電磁波によって、誘導的に発振され
る。したがって、共振タグ10から所定の発振周波数f
0 ,f1 ,f2 またはf3 の電磁波が出力され、その電
磁波がアンテナ42を介して周波数読取装置40に与え
られる。周波数読取装置40は、共振タグ10からの電
磁波の周波数fを読み取る。このように読み取られた周
波数fがたとえば表示装置(図示せず)に表示される。
したがって、予め周波数f0 ,f1 ,f2 およびf3
それぞれに対応して所定(特定)の情報を割り当ててお
けば、読み取った共振タグ10の発振周波数fから特定
の情報を取得することができる。
【0047】なお、図6においては、簡単に示すため、
絶縁フィルム12に形成される配線パターン14は省略
してある。
【0048】この実施例によれば、共振タグを強電磁界
に置くだけで発振周波数をシフトさせることができるの
で、発振周波数の変更が簡単である。また、パンチ穴を
開けるような煩わしさがない。さらに、レーザ光を照射
するような装置も必要なく、しかも1つの共振タグで複
数の情報を扱うことができるので、低コストにすること
ができる。
【0049】また、このような共振タグ10を製造(形
成)する場合には、図7(A)に示すような絶縁フィル
ム12が連続的に複数形成された連続フィルム50が用
いられる。この連続フィルム50には、貫通孔12cが
複数形成される。また、複数の貫通孔12cはA方向に
所定間隔で一列に並んで設けられ、この実施例ではその
列が3列(X,YおよびZ)設けられる。さらに、隣り
合う貫通孔12cの所定間隔は、電極パターン16a
(16b,16c,18a,18bまたは18c)の辺
の長さよりも小さくされる。すなわち、所定間隔は、コ
ンデンサC1(C2またはC3)の辺の長さよりも小さ
くされる。
【0050】図7(B)に示すように、ロール状にされ
た連続フィルム50は、搬送ローラ52および圧着ロー
ラ54を介してロール56によって巻き取られ、A方向
に搬送される。この連続フィルム50の両面には、接着
剤22が塗布される。また、アルミ箔シート58aおよ
び58bが供給され、圧着ローラ54によって、連続フ
ィルム50にアルミ箔シート58aおよび58bが圧着
(積層)される。したがって、接着剤22、連続フィル
ム50、アルミ箔シート58aおよびアルミ箔シート5
8bによる積層体60が形成される。
【0051】このように、圧着ローラ54によって、ア
ルミ箔シート58aおよび58bが積層(ラミネート)
されると、連続フィルム50に形成されたそれぞれの貫
通孔12cに対応して、たとえばアルミ箔シート58b
に窪みが形成される。つまり、図3で示したような凹部
18a′がアルミ箔シート58bに形成される。
【0052】なお、上述したように、貫通孔12cが設
けられた位置で対向する電極が接近されれば良いので、
アルミ箔シート58aに凹部が形成されてもよく、また
アルミ箔シート58aおよび58bの両方に凹部が形成
されてもよい。
【0053】図8に示すように、ロール状にされた積層
体60は、搬送ローラ62および補助ローラ64によっ
て、A方向に搬送される。具体的には、積層体60は、
複数の貫通孔12cが配列された方向(A方向)に搬送
される。搬送中では、図9(A)および図9(B)に示
すような配線パターン14が連続的に複数(この実施例
では、12個)形成された連続パターン66aおよび6
6bに従って、レジスト(グラビア印刷)が積層体60
の両主面にそれぞれ印刷(転写)される。
【0054】つまり、図9(A)に示すような連続パタ
ーン66aに従って、形成されるコンデンサC1〜C3
の電極パターン16a〜16cが貫通孔12cの列X,
YおよびZ上に形成されるように、積層体60の一方主
面60a側にレジストが転写される。一方、図9(B)
に示すような連続パターン66bに従って、電極パター
ン18a〜18cが貫通孔12cの列X,YおよびZ上
に形成されるように、積層体60の他方主面60b側に
レジストが転写される。
【0055】続いて、連続パターン66aおよび66b
のそれぞれに従って、エッチング処理が施される。具体
的には、連続パターン66aに従って、積層体60の一
方主面60a側がエッチングされ、連続パターン66b
に従って、積層体60の他方主面60b側がエッチング
される。したがって、不要なアルミ箔が除去される。つ
まり、レジストを転写した場合と同様に、電極パターン
16a〜16cおよび電極パターン18a〜18cが貫
通孔12cの列X,YおよびZ上に形成されるように、
エッチング処理が施される。その後、積層体60は、1
つの共振タグ10毎に切断され、単体の共振タグ10が
複数形成される。
【0056】なお、積層体60は、連続パターン66a
(66b)単位で搬送されるとともに、レジストの印刷
およびエッチング処理が施される。
【0057】このように、形成される電極パターン16
a〜16cおよび電極パターン18a〜18cが、貫通
孔12cの列X,YおよびZ上に形成されるように、積
層体60を搬送するとともに、連続パターン66aおよ
び66bに従って、レジストの転写およびエッチング処
理を施すので、A方向に対して連続パターン66aおよ
び66bの転写ずれが生じても、貫通孔12cを含む領
域にコンデンサC1〜C3(電極パターン18a〜18
c)を確実に形成することができる。つまり、貫通孔1
2cと電極パターン(16a〜16cおよび18a〜1
8c)との位置決めの必要がない。したがって、簡単に
製造することがことができる。
【0058】なお、上述の実施例では、一旦積層体60
を形成し、その積層体60を用いて共振タグ10を製造
(形成)するように示したが、連続的な処理によって、
共振タグ10を形成するようにしてもよい。つまり、圧
着ローラ54で積層体60を形成した後に、そのままレ
ジストを印刷し、エッチング処理を施すようにしてもよ
い。
【0059】他の実施例の共振タグ10は、コンデンサ
C1〜C3の構造が異なる以外は図1実施例の共振タグ
10と同じであるため、重複した説明は省略する。な
お、共振タグ10の外形は、図1実施例とほとんど同じ
であるため、共振タグ10の全体を示す図面も省略す
る。
【0060】図10は、この他の実施例の共振タグ10
の断面図の一部であり、絶縁フィルム12に凹部12d
が形成される。図10から分かるように、凹部12dが
形成される部分では、厚みが絶縁フィルム12の他の部
分に比べて薄くされる。また、この凹部12dは、コン
デンサC1を形成する電極パターン18aに設けられた
凹部18a′と略同様に形成される。つまり、形状、大
きさおよび位置のそれぞれが略同様に形成される。した
がって、電極パターン16aと電極パターン18aと
が、凹部12dおよび凹部18a′が形成される部分で
互いに接近される。
【0061】なお、図示は省略するが、コンデンサC2
およびコンデンサC3もコンデンサC1と同様に構成さ
れるため、重複する説明は省略する。以下、他の実施例
において同じである。
【0062】また、電極パターン18a〜18cにのみ
凹部を設けるようにしてあるが、絶縁フィルム12側に
窪む凹部を電極パターン16a〜16cにのみ設けるよ
うにしてもよい。この場合、絶縁フィルム12の凹部1
2dは反対向き(図10の下向き)に窪んで形成され
る。
【0063】さらに、図11に示すように、電極パター
ン16aおよび電極パターン18aの両方に凹部を設け
るようにしてもよい。この場合、電極パターン16aに
形成される、かつ絶縁フィルム12側に窪む凹部16
a′と上述した凹部18a′とが互いに対向する位置に
設けられる。また、図11から分かるように、絶縁フィ
ルム12の両主面には、互いに対向する位置に凹部12
d′が設けられる。また、凹部12d′が設けられる部
分では、厚みが絶縁フィルム12の他の部分に比べて薄
くされる。したがって、電極パターン16aと電極パタ
ーン18aとが凹部16a′および凹部18a′によっ
て凹部12d′が形成される位置で互いに接近される。
【0064】さらにまた、他の実施例では、絶縁フィル
ム12によって、電極パターン16a〜16cと電極パ
ターン18a〜18cとは互いに絶縁されるため、絶縁
性の接着剤22を必ずしも使用する必要はない。
【0065】この他の実施例の共振タグ10において
も、上述の実施例と同様に、コンデンサを電機的に短絡
して、発振周波数をシフトさせることができる。
【0066】このような共振タグ10の製造方法は、図
7(A)、図7(B)および図8を用いて説明した図1
実施例の共振タグ10の製造方法と略同じであるため、
重複する説明については簡単に説明することとする。ま
た、図7(A)、図7(B)および図8で示した装置等
と同じものについては同じ参照番号を付して説明するこ
ととする。
【0067】具体的には、他の実施例の共振タグ10を
製造する場合には、まず、図12(A)に示すような絶
縁フィルム12が連続的に複数形成された連続フィルム
80が用いられる。この連続フィルム80は、シート状
に形成される。
【0068】図12(B)に示すように、ロール状にさ
れた連続フィルム80は、搬送ローラ52および圧着ロ
ーラ54を介してロール56によって巻き取られ、A方
向に搬送される。この連続フィルム80の両面には、接
着剤22が塗布される。また、アルミ箔シート58aお
よび58bが供給され、圧着ローラ54によって、連続
フィルム50にアルミ箔シート58aおよび58bが圧
着(積層)される。したがって、接着剤22、連続フィ
ルム80、アルミ箔シート58aおよびアルミ箔シート
58bによる積層体82が形成される。
【0069】続いて、図13(A)に示すように、ロー
ル状にされた積層体82は、搬送ローラ62および補助
ローラ64によって、A方向に搬送される。搬送中で
は、まず、圧印加工(エンボッシング)され、所定間隔
でA方向に配列される複数の凹部18a′が形成され
る。具体的には、積層体82はステージ84が設けられ
る位置で、その一方主面82aから下方向に凹部18
a′と略同じ形状の突起(図示せず)が押圧される。
【0070】なお、図10を用いて説明したように、電
極パターン18a〜18cにのみ凹部18a′を設ける
場合には、電極パターン16a〜16cと電極パターン
18a〜18cとを互いに接近させるため、電極パター
ン16a〜16cを平面にする必要がある。つまり、電
極パターン16a〜16cには凹部が形成されないた
め、突起を押圧したときに、形状が変化しないステージ
84を用いる必要がある。
【0071】たとえば、このようなエンボッシングによ
って、図13(B)に示すように、A方向に所定間隔で
配列される複数の凹部18a′が積層体82の一方主面
82aに3列(列U、VおよびW)形成される。このと
き、凹部18a′とともに、連続フィルム80(絶縁フ
ィルム12)に凹部12dが形成される。また、このエ
ンボッシングによって凹部12dが形成される位置の絶
縁フィルム12の厚みが薄くされる。
【0072】図13(A)に戻って、次に、図9(A)
および図9(B)で示したような配線パターン14が連
続的に複数形成された連続パターン66aおよび66b
に従って、レジストが積層体82の両主面にそれぞれ転
写される。
【0073】つまり、図9(A)に示したような連続パ
ターン66aに従って、形成されるコンデンサC1〜C
3の電極パターン16a〜16cが凹部18a′の列
U,VおよびW上に形成されるように、積層体82の他
方主面82b側にレジストが転写される。一方、図9
(B)で示したような連続パターン66bに従って、電
極パターン18a〜18cが凹部18a′の列U,Vお
よびW上に形成されるように、積層体82の一方主面8
2a側にレジストが転写される。
【0074】ただし、図10に示す他の実施例の共振タ
グ10を製造する場合には、連続パターン66aと連続
パターン66bとを転写する面が図1実施例とは逆にな
るため、図9(A)および図9(B)に示す連続パター
ン66aおよび66bに対する矢印(A方向)の向きが
逆になる。
【0075】続いて、連続パターン66aおよび66b
のそれぞれに従って、エッチング処理が施される。具体
的には、連続パターン66aに従って、積層体82の他
方主面82b側がエッチングされ、連続パターン66b
に従って、積層体82の一方主面82a側がエッチング
される。したがって、不要なアルミ箔が除去される。つ
まり、レジストを転写した場合と同様に、電極パターン
16a〜16cおよび電極パターン18a〜18cが凹
部18a′の列U,VおよびW上に形成されるように、
エッチング処理が施される。その後、積層体82は、1
つの共振タグ10毎に切断され、単体の共振タグ10が
複数形成される。
【0076】このように、形成される電極パターン16
a〜16cおよび電極パターン18a〜18cが、凹部
18a′の列U,VおよびW上に形成されるように、積
層体82を搬送するとともに、連続パターン66aおよ
び66bに従って、レジストの転写およびエッチング処
理を施すので、A方向に対して連続パターン66aおよ
び66bの転写ずれが生じても、凹部18a′を含む領
域にコンデンサC1〜C3(電極パターン18a〜18
c)を確実に形成することができる。つまり、凹部18
a′(および凹部16a′)を形成する位置と電極パタ
ーン(16a〜16cおよび18a〜18c)を形成す
る位置との位置決めの必要がない。したがって、簡単に
製造することがことができる。
【0077】なお、エンボッシングによって凹部18
a′を形成してから、レジストを転写し、エッチングす
るようにしたが、レジストを転写し、エッチングした後
に凹部18a′を形成するようにしてもよい。
【0078】また、上述したように、電極パターン16
a〜16cにのみ凹部を設ける場合には、図1実施例と
同様に、積層体82の一方主面82aに連続パターン6
6aに従ってレジストを転写し、積層体82の他方主面
82bに連続パターン66bに従ってレジストを転写
し、そしてエッチングするようにすればよい。ただし、
電極パターン16a〜16cおよび電極パターン18a
〜18cが列U,VおよびW上に形成されるように、レ
ジストを転写し、エッチングする必要がある。
【0079】さらに、図11に示した共振タグ10を製
造する場合には、エボッシングにおいて、積層体82の
両主面(一方主面82aおよび他方主面82b)を突起
で押圧し、図1実施例と同様に、レジスト転写およびエ
ッチングをすればよい。ただし、積層体82の一方主面
82aおよび他方主面82bに形成される凹部16a′
および18a′は互いに対向する位置に形成する必要が
ある。また、凹部16a′および18a′を形成すると
きに、連続フィルム80(絶縁フィルム12)の両主面
に凹部12d′が形成される。このようにエンボッシン
グすることによって、凹部12d′が形成される位置の
絶縁フィルム12の厚みが薄くされる。
【0080】また、上述の実施例では、4つのコンデン
サを設けるようにしたが、コンデンサは少なくとも2つ
以上設けれるようにすればよい。また、コンデンサが5
つ以上であってもよいことはもちろんであるが、共振タ
グ自体が大きくなってしまうので、使用形態に応じて考
慮すべきである。
【0081】たとえば、3つのコンデンサあるいは2つ
のコンデンサを設ける場合の配線パターンの例が、図1
4(A),(B)および図15(A),(B)に示され
る。以下、簡単に説明するが、図面においては、図1実
施例と同じものには同じ参照番号を付すこととし、また
重複する説明は省略することにする。
【0082】まず、図14(A)および図15(B)に
示すように、この共振タグ90では、図1実施例で示し
た共振タグ10において、コンデンサC4が省略され
る。つまり、図示は省略するが、電極パターン16d′
と電極パターン18d′とが予め短絡された構造となっ
ている。
【0083】この共振タグ90では、電極パターン18
a〜18cのいずれか2つに凹部が設けられ、他の1つ
については凹部が設けられない。
【0084】つまり、この共振タグ90では、コンデン
サC1〜C3のいずれか2つを短絡することによって、
3種類の発振周波数fで発振させることができる。すな
わち、3つの情報を扱うことができる。
【0085】次に、図15(A)および図15(B)に
示すように、この共振タグ100では、図1実施例で示
した共振タグ10において、2つのコンデンサ(たとえ
ばコンデンサC1およびC3)が省略される。つまり、
図1実施例で示した電極パターン16a〜16cのそれ
ぞれが連続的に形成され、電極パターン16b′が形成
される。また、図1実施例で示した電極パターン18a
および電極パターン18cが省略される。さらに、電極
パターン18bと電極パターン18dとが連結パターン
20によって連結される。
【0086】なお、電極パターン16d、18bおよび
18dの形状は、図1実施例と同じであり、電極パター
ン18bに凹部が設けられる。
【0087】また、電極パターン16b′は、図1実施
例で示した電極パターン16aと電極パターン16cを
削除して、電極パターン16bのみを残すようにしても
よい。
【0088】つまり、この共振タグ100では、コンデ
ンサC2を短絡することによって、2種類の発振周波数
fで発振させることができる。すなわち、2つの情報を
扱うことができる。
【0089】なお、上述の実施例で示した共振タグ1
0、90および100の配線パターンは単なる例示であ
り、これに限定されるべきではない。
【0090】また、上述の実施例で示した共振タグ90
および100も、共振タグ10と同様の製造方法で製造
(形成)することができる。この場合、図14(A)、
(B)または図15(A)、(B)で示したような配線
パターンが連続的に複数形成された連続パターンに従っ
て、レジストが転写され、エッチング処理が施される。
【0091】ただし、共振タグ90および100のそれ
ぞれの端縁に配置されるコンデンサを孔12c′(また
は凹部18a′)の列X,YおよびZ(または列U,V
およびW)上に形成する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す図解図である。
【図2】図1実施例に示す共振タグの配線パターンを示
す図解図である。
【図3】図1実施例に示す共振タグの断面図の一部であ
る。
【図4】図1実施例に示す共振タグの等化回路を示す回
路図である。
【図5】図1実施例に示す共振タグの発振周波数の分布
を示すグラフである。
【図6】図1実施例に示す共振タグの使用形態を示す図
解図である。
【図7】図1実施例に示す共振タグを製造する場合に用
いる積層体を製造する工程を示す図解図である。
【図8】図1実施例に示す共振タグを製造する工程を示
す図解図である。
【図9】図1実施例に示す共振タグを製造する場合の連
続パターンを示す図解図である。
【図10】この発明の他の共振タグを示す断面図の一部
である。
【図11】この発明のその他の共振タグを示す断面図の
一部である。
【図12】図10実施例に示す共振タグを製造する場合
に用いる積層体を製造する工程を示す図解図である。
【図13】図10実施例に示す共振タグを製造する工程
を示す図解図である。
【図14】この発明の他の共振タグの配線パターンの例
を示す図解図である。
【図15】この発明のその他の共振タグの配線パターン
の例を示す図解図である。
【符号の説明】
10、90、100 …共振タグ 12 …絶縁フィルム 14 …配線パターン 16a,16b,16c,16d,18a,18b,1
8c,18d …電極パターン 20 …連結パターン 22 …接着剤 30 …LC発振回路 40 …周波数読取装置 50 …連続フィルム 54 …圧着ローラ 58a,58b …アルミ箔シート 60,82 …積層体 66a,66b …連続パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 乾 喜好 大阪府堺市浜寺石津町東1−5−15 エヌ アイエス株式会社内 (72)発明者 小南 昌信 大阪府寝屋川市初町18−8 大阪電気通信 大学内 Fターム(参考) 2C005 MA19 MB07 NA09 RA22 5B035 AA00 BA05 BB09 BC00 CA01 CA08 CA23 5J024 AA10 DA04 DA29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性の基材の両面に形成される導体の配
    線パターンによって直列接続されたコイルと少なくとも
    2つのコンデンサとを形成する共振タグであって、 前記基材の前記少なくとも2つのコンデンサが形成され
    るべき位置に貫通孔を形成し、 前記少なくとも2つのコンデンサを形成する対向電極を
    前記貫通孔を含む領域に形成し、 前記貫通孔が形成された位置で前記対向電極を互いに接
    近させ、 前記対向電極を接近させた部分に絶縁性物質を介挿し
    た、共振タグ。
  2. 【請求項2】少なくとも1つの前記コンデンサを前記接
    近させた部分で絶縁破壊させるようにした、請求項1記
    載の共振タグ。
  3. 【請求項3】前記コンデンサをすべて同じ容量にした、
    請求項1または2記載の共振タグ。
  4. 【請求項4】前記コンデンサのそれぞれを異なる容量に
    した、請求項1または2記載の共振タグ。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の共振
    タグの製造方法であって、 所定間隔で並んで形成された複数の貫通孔を有する絶縁
    性の基材に導体を積層した積層体を形成し、 前記積層体を前記複数の貫通孔が配列される方向に搬送
    し、そして前記複数の貫通孔が形成された列上にコンデ
    ンサを形成する対向電極を形成するようにした、共振タ
    グの製造方法。
  6. 【請求項6】絶縁性の基材の両面に形成される導体の配
    線パターンによって直列接続されたコイルと少なくとも
    2つのコンデンサとを形成する共振タグであって、 前記基材の前記少なくとも2つのコンデンサが形成され
    るべき位置に凹部を形成し、 前記少なくとも2つのコンデンサを形成する対向電極を
    前記凹部を含む領域に形成し、 前記凹部が形成された位置で前記対向電極を互いに接近
    させた、共振タグ。
  7. 【請求項7】請求項6記載の共振タグの製造方法であっ
    て、 絶縁性の基材に導体を積層した積層体を形成し、 前記積層体の少なくとも一方主面に所定間隔に配列され
    る複数の凹部を形成し、 前記複数の凹部が形成された積層体を前記複数の凹部が
    配列される方向に搬送し、そして前記複数の凹部が形成
    された列上にコンデンサを形成する対向電極を形成する
    ようにした、共振タグの製造方法。
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