JP2002243941A - 偏光発生装置およびプロジェクタ - Google Patents

偏光発生装置およびプロジェクタ

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JP2002243941A
JP2002243941A JP2001040702A JP2001040702A JP2002243941A JP 2002243941 A JP2002243941 A JP 2002243941A JP 2001040702 A JP2001040702 A JP 2001040702A JP 2001040702 A JP2001040702 A JP 2001040702A JP 2002243941 A JP2002243941 A JP 2002243941A
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Toshimasa Ikegami
敏正 池上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却効率を高めることにより高輝度化および携
帯性に優れ、さらには、低騒音化を達成できる偏光発生
装置およびそれを用いたプロジェクタを提供すること。 【解決手段】金属製の基枠と偏光発生素子アレイと透光
性基板とで形成される領域に溶液を収納し、さらには基
枠に溶液と接触する段差部を設け、熱せられた溶液の熱
を効率よく基枠に伝え、その基枠から外部に放熱するこ
とから、偏光発生装置の冷却効率を高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入射する非偏光
(ランダム)な光を所定の偏光方向に変換する偏光発生
装置の冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプロジェクタは、光源から照射さ
れた光の照度分布を均一化し、かつ、偏光方向が揃った
状態で液晶パネルに入射させるための照明光学系と、こ
の照明光学系から射出される光を、赤・緑・青の各色光
R・G・Bに分離し、分離された赤および青色光を対応
する液晶パネルに導く色光分離光学系と、色光分離光学
系によって分離された各色光のうち、青色光を対応する
液晶パネルに導くリレー光学系と、各色光を与えられた
画像情報(画像信号)に従って変調する光変調装置とし
ての3枚の液晶パネルと、変調された各色光を合成する
色光合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム
と、合成された光を投写面上に拡大投写する投写レンズ
とを備える。
【0003】この照明光学系は、光源(リフレクタを含
む)と、第1および第2レンズアレイと、複数の透明体
と、その透明体の界面に偏光分離膜と反射膜を交互に配
置した偏光発生素子アレイと、偏光分離膜に対応する位
置に偏光方向を変換するλ/2位相差板と、重畳レンズ
等から構成されている。この偏光発生素子アレイは、複
数の透明体がその界面にアクリル系のUV接着剤等によ
って接着されており、λ/2位相差板は、有機材料で形
成されている。また、光変調装置は、入射および出射側
に偏光板がそれぞれ配置されており、この偏光板も有機
材料で構成されている。接着剤や有機材料から形成され
ている光学部品は、耐熱性が低く光源から射出された光
が照射されると、温度上昇によって偏光特性等の光学特
性が劣化する。
【0004】なお、上述の光学部品のうち、偏光発生装
置における温度上昇は、偏光板等に比べて少ないが、偏
光発生装置の温度上昇に伴う光学特性の劣化は、後段の
光学部品、例えば入射側偏光板の光学特性を急速に劣化
させる。そのため、これらの光学部品を冷却するため
に、外気を取り込み、光学部品を冷却した空気を外部に
排気する複数の冷却ファンを用いた空冷式や液体中にこ
れらの光学部品を収納して冷却する液冷式が提案されて
いる。
【0005】一方、プロジェクタは、様々な用途に使用
されることから、携帯性すなわちプロジェクタの小型・
軽量化や高輝度化が望まれている。従って、小型・軽量
化を促進するとともに高輝度化による上述の光学部品の
温度上昇を防止するために、冷却ファンの数を削減する
とともに、さらに冷却効率を高められる冷却装置が求め
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プロジ
ェクタの小型・軽量化や高輝度化に対応するためには、
空冷方式では冷却性能に限界があり、より冷却性能を高
めるためには、冷却ファンを高速回転させることから騒
音が発生する。一方、液冷方式には、光学部品全体を収
納する構造であるため、容器が大型化するとともに重く
なってしまう。
【0007】本発明はこれらの課題を解決するためにな
されたもので、冷却効率を高めることにより高輝度化お
よび携帯性に優れ、さらには、低騒音化を達成できる偏
光発生装置およびそれを用いたプロジェクタを提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の透明体
と、その透明体の界面に偏光分離膜と反射膜を交互に配
置した偏光発生素子アレイと、前記偏光分離膜または反
射膜のいずれか一方に対応する位置に設けた偏光方向を
変換する位相差部と、透光性基板と、を備えた偏光発生
装置であって、前記透光性基板と前記偏光発生素子アレ
イとの間を離間するとともに入射する光を通過させる開
口の周囲に形成した複数の固定部を有する金属製の基枠
と、前記透光性基板と偏光発生素子アレイと基枠で形成
された領域に溶液を収納したことを特徴とする。
【0009】このような構成によると、温められた溶液
の熱が金属製の基枠に伝わり、外部へ放熱できることか
ら、位相差部の発熱に対する冷却効率を高められる。
【0010】本発明の偏光発生装置では、前記複数の固
定部の断面方向に前記溶液が接する段差部を設けたこと
を特徴とする。
【0011】このような構成によると、溶液と基枠との
接触面積が広くなり、温められた溶液の熱が金属製の基
枠に伝わり易いことから、位相差部の発熱に対する冷却
効率をさらに高められる。
【0012】本発明の偏光発生装置では、前記段差部
は、前記基枠の少なくとも上面側に形成されていること
を特徴とする。このような構成によると、基枠の加工工
程が削減できるとともに形状の簡略化が図れる。
【0013】本発明の偏光発生装置では、前記段差部の
断面方向に凹部を形成したことを特徴とする。このよう
な構成によると、溶液と基枠との接触面積がさらに広く
なり、温められた溶液の熱が金属製の基枠により伝わり
易いことから、位相差部の発熱に対する冷却効率をより
一層高められる。
【0014】本発明の偏光発生装置では、前記溶液は、
前記透明体または透光性基板の少なくとも一方の屈折率
と略等しくしたことを特徴とする。このような構成によ
ると、偏光発生装置から射出された偏光方向が揃えられ
た光をそのまま入射側偏光板に入射させることができる
ため、入射側偏光板の発熱を抑制することができる。
【0015】本発明の偏光発生装置では、前記偏光発生
素子アレイの溶液が接する面は、無機質の透明な膜また
は板で構成されていることを特徴とする。このような構
成によると、偏光発生素子アレイの接着による密閉度が
低くても溶液の漏れを防止できるため、接着後の検査を
省略することができる。
【0016】本発明の偏光発生装置では、前記偏光発生
素子アレイ以外の光学部品を前記基枠に一体化したこと
を特徴とする。このような構成によると、偏光発生素子
アレイ以外の光学部品を固定する枠を廃止できる。
【0017】本発明の偏光発生装置では、前記基枠の外
周面に冷却用フィンを形成したことを特徴とする。この
ような構成によると、金属製の基枠に伝わった熱を外部
に効率よく放熱できることから、冷却効率を高められ
る。
【0018】本発明の偏光発生装置では、前記偏光発生
素子アレイおよび透光性基板は、前記基枠の外側からパ
ッキンを介して金属フレームで基枠に装着されているこ
とを特徴とする。このような構成によると、偏光発生装
置に収納された溶液の漏れを確実に防止できる。
【0019】一方、本発明のプロジェクタは、上述した
いずれかの偏光発生装置を用いたことを特徴とする。こ
のようなプロジェクタでも、上記偏光発生装置を用いる
ことにより、上述した作用効果に加え、冷却用ファンの
数を低減できるため、小型化・軽量化さらには低騒音化
が図れるから、本発明の目的が達成できる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の手順で説明する。 A.プロジェクタの光学系の構成例: B.偏光発生装置: C.変形例:
【0021】A.プロジェクタの光学系の構成例:図1
は、本発明の一実施例であるプロジェクタの光学系の構
成を示す平面図である。
【0022】このプロジェクタの光学系は、偏光発生装
置150を含む照明光学系100と、色光分離光学系2
00と、電気光学装置としての液晶ライトバルブ400
R、400G、400Bと、色光合成光学系としてのダ
イクロイックプリズム500、および投写レンズ550
とを備える。
【0023】図2は、本発明の照明光学系100の機能
および作用を説明する模式図である。
【0024】図に示すように、照明光学系100は、光
源(リフレクタを含む)110、UVカットフィルタ1
20、複数の小レンズからなる第1および第2レンズア
レイ131,132、偏光発生素子アレイ160を含む
偏光発生装置150、重畳レンズ140から構成されて
いる。光源110から射出された非偏光光は、第1レン
ズアレイ131を構成する複数の小レンズによって複数
の部分光束102に分割され、第2レンズアレイ132
を構成する複数の小レンズによって後述する偏光発生素
子アレイ160の偏光分離膜166の近傍に集光され
る。なお、ここでは偏光発生装置150を構成する光学
部品とその作用についてのみ説明する。
【0025】偏光発生素子アレイ160は、2つの偏発
生素子アレイ161,162を光源110から射出した
光束の中心軸(光軸)を挟んで対称な向きに配置したも
ので構成されている。これらの偏光発生素子アレイ16
1,162は、入射された非偏光の光を1種類の直線偏
光光(例えば、S偏光光やP偏光光)に変換して射出す
る機能を有する。
【0026】図3は、偏光発生素子アレイ161を拡大
して示す説明図である。図3(A)は、偏光発生素子ア
レイ161の斜視図を示しており、図3(B)は、平面
図を示している。また、偏光発生素子アレイ162の構
成や作用も偏光発生素子アレイ161と同様である。な
お、図3は、説明を解り易くするために、図面を簡略化
してある。
【0027】偏光発生素子アレイ161は、略平行四辺
形の断面形状を有する柱状の透明体(ガラス製)165
が複数貼り合せて構成されている。各透明体165の界
面には、偏光分離膜166と反射膜167が交互に形成
されている。また、その界面は、アクリル系のUV接着
剤163等により貼り付けられている。
【0028】偏光発生素子アレイ161の入射面および
射出面は、研磨等により平滑化処理が施され、その表面
にはコーティング(TiO2,SiO2)処理により無反射層1
60a、bを形成して反射を防止している。
【0029】偏光発生素子アレイ161の光入射面に、
S偏光成分やP偏光成分とを含む非偏光光(ランダムな
偏光方向を含む入射光)が入射すると、この入射光は、
まず、偏光分離膜166によってS偏光光とP偏光光に
分離される。S偏光光は偏光分離膜166によってほぼ
垂直に反射され、反射膜167によってさらに反射され
てから射出される。一方、P偏光光は、偏光分離膜16
6をそのまま透過する。偏光分離膜166を透過したP
偏光光の射出面には、その射出面と所定の間隔を置いて
λ/2位相差板164が配置されており、このλ/2位
相差板164の位相差部164aにより、P偏光光がS
偏光光に変換されて射出する。S偏光光の射出面に対向
する位置には、λ/2位相差板164の透光部164b
を配してあり、S偏光光はそのまま偏光方向を変えずに
射出される。従って、偏光発生素子アレイ161を通過
した光は、そのほとんどがS偏光光となって射出され
る。
【0030】なお、このλ/2位相差板164は、入射
したP偏光光をS偏光光に変換する位相差部164aと
変換機能をもたない透光部164bとが交互に配置され
た構成となっている。
【0031】なお、このλ/2位相差板164は、上述
の偏光分離膜166を透過したP偏光光の射出面に直接
接着剤により貼り合わせてもよい。
【0032】また、偏光発生素子アレイ161から射出
される光をP偏光光としたい場合には、λ/2位相差板
164の位相差部164aを、反射膜167によって反
射されたS偏光光の射出する射出面に配置すればよい。
また、偏光方向を揃えられる限り、λ/4位相差板を用
いたり、所望の位相差板をP偏光光とS偏光光の射出面
の双方に設けたりしてもよい。
【0033】図1にもどり、色光分離光学系200は、
照明光学系100から射出された1種類の直線偏光光
を、赤色光(R)を反射し他の色光を透過する第1ダイ
クロイックミラー211と、緑色光(G)を反射し他の
色光を透過する第2ダイクロイックミラー212と、第
1ダイクロイックミラー211で分離された赤色光を第
1の液晶ライトバルブ400Rに導く反射ミラー213
で構成されている。
【0034】また、第1ダイクロイックミラー211を
透過した緑および青色光は第2ダイクロイックミラー2
12に入射する。その光のうち、第2ダイクロイックミ
ラー212で反射した緑色光は第2の液晶ライトバルブ
400Gに入射する。一方、第2ダイクロイックミラー
212を透過した青色光はリレー光学系300に入射す
る。
【0035】リレー光学系300は、入射側レンズ31
1、リレーレンズ313、出射側レンズ315および反
射ミラー312、314を備えており、例えば、青色光
を液晶ライトバルブ400Bまで導く機能を有してい
る。なお、このリレー光学系300は、青色光の光路長
が、他の色光の光路長に比べて長く、光の拡散などによ
る光の利用効率の低下を防止している。
【0036】色分離光学系200を射出した各色光は、
各液晶ライトバルブ400R、400G、400Bの光
入射面に入射する光を平行にするフィールドレンズ14
5、および出射側レンズ315を経て各色光に対応する
液晶ライトバルブ400R、400G、400Bに射出
される。
【0037】液晶ライトバルブ400R、400G、4
00Bを構成する各液晶パネルは、入射した光を与えら
れた画像情報(画像信号)に従って変調する光変調装置
としての機能を有しており、そこに入射した各色光は、
与えられた画像情報に従って変調されて各色光に対応す
る画像を形成する。
【0038】それぞれの液晶ライトバルブ400R、4
00G、400Bから射出された各変調光は、4つの直
角プリズムを組み合わせるとともに、赤色光を反射する
誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、界
面に略X字状に形成されているクロスダイクロイックプ
リズム500によって3色の変調光が合成され、その合
成光が投写光学系である投写レンズ550によってスク
リーンSC上にカラー画像として投写(表示)される。
【0039】B.偏光発生装置: B−1.第1実施例:図4は、本発明の実施例に係る液
冷方式を適用した偏光発生装置150を示す斜視図であ
る。図5および図6は、図4の偏光発生装置150の断
面図および基枠170の詳細を示す正面図である。
【0040】図に示すように、偏光発生装置150は、
金属製の基枠170、偏光発生素子アレイ160、パッ
キン181、182、ガラス製の透光性基板185、金
属フレーム187、188、溶液190から構成されて
いる。
【0041】基枠170は、断面L字状としてあり、そ
の平面部170aには、光学部品を保持している図示し
ないライトガイドにねじ等で固着され、プロジェクタの
筐体内に収納されている。また、立設部170bには開
口部171が形成されている。照明光学系100から射
出された光の入射側において、基枠170には開口部1
71の周辺に形成された偏光発生素子アレイ160を固
定する第1固定部172aが形成されている。また、光
射出側には、段差部172bと、その周囲に透光性基板
185を固定する第2固定部172cが形成されてい
る。その段差部172bには、断面的に凹部172d
(図6)が形成されており、基枠170と溶液190と
の接触面積を広くして冷却効率を高めている。さらに、
立設部170bの上部には、溶液190を注入するため
の注入口174が形成されている。この注入口174は
パッキン184とねじ189によって溶液190が漏れ
ない構造としてある。
【0042】基枠170の光入射側からは、上述の偏光
発生素子アレイ160が、第1固定部172aに挿入さ
れ、パッキン181を介して金属フレーム187と4本
のねじ183によって基枠170に固定される。一方、
基枠170の光射出側からは、透光性部材185が第2
固定部172cに挿入され、パッキン182を介して金
属フレーム188と、図示(図4)を省略した4本のね
じ183によって基枠170に固定される。また、透光
性部材185の射出側の面には、λ/2位相差板164
が貼り付けられている。
【0043】この偏光発生素子アレイ160に入射した
光は、上述したように偏光分離膜166によってS偏光
光とP偏光光に分離され、S偏光光はそのまま射出され
る。一方、P偏光光は、偏光分離膜166をそのまま透
過し、位相差部164aによりS偏光光に変換されて射
出する。このP偏光光の変換時に発生した熱は、透光性
基板185に伝達され溶液190へと伝わり、温まった
溶液190が上昇して、偏光発生装置150の上部へと
対流する。温まった溶液190は、段差部172bや凹
部172dから基枠170へと伝わり外部へ放熱され
る。一方、λ/2位相差板164の射出側の面は、筐体
内の空気と接しているため、自然に放熱される。また、
図5の二点鎖線で示すように、基枠170の外周面にフ
ィン状の凹凸を設けることにより、より冷却効率を上げ
ることもできる。
【0044】なお、透光性基板185は、ガラスに替え
て熱伝導率の比較的高いサファイアや水晶等で形成して
もよい。また、溶液190としては、純水、フッ素を含
有する液状化合物等を使用することができる。これら
は、偏光発生素子アレイ160を構成する複数の柱状透
明体165の屈折率にほぼ近い値であることから、偏光
発生装置150から射出する光が楕円偏光光となるのを
極力抑制することができ、後段の入射側偏光板の発熱を
低減することができる。
【0045】B−2.第2実施例:図7は、本発明の偏
光発生装置の他の実施例を示す断面図である。図4ない
し6の第1実施例と同じ機能を有する部品には同じ番号
を附し、説明を省略もしくは簡略化する。
【0046】図に示すように、第1実施例とは、基枠1
70´の光入射側に段差部172eを形成し、溶液19
0を基枠170´の段差部172eに接触させている。
この構成により、温められた溶液190は対流して段差
部172b、172eから基枠170´へと伝わり、外
部に放熱されるため、さらに冷却効率を向上させること
ができる。
【0047】なお、偏光発生素子アレイ160は、基枠
170´の固定部172aにパッキン181を介して金
属フレーム187で固定されている。
【0048】さらに、偏光発生装置150´の冷却効率
を向上させるには、第1実施例と同様に各段差部172
b、172eに凹部を形成してもよい。
【0049】B−3.第3実施例 図8は、本発明の偏光発生装置の他の実施例を示す断面
図である。図4ないし6の第1実施例と同じ機能を有す
る部品には同じ番号を附し、説明を省略もしくは簡略化
する。
【0050】図に示すように、偏光発生装置150″
は、金属製の基枠170″、偏光発生素子アレイ16
0、このアレイ160の光射出面に貼り付けられたλ/
2位相差板164、パッキン181、182、ガラス製
の透光性基板185、186、金属フレーム187、1
88、溶液190から構成されている。
【0051】基枠170″の平面部170″aは、図示
しないライトガイドにねじ等で固着され、プロジェクタ
の筐体内に収納されている。また、立設部170″bに
は開口部171が形成されている。照明光学系100か
ら射出された光の入射側において、基枠170″には、
開口部171の周囲に第1固定部172aが形成されて
いる。また、光射出側には、段差部172bと、その周
囲に第2固定部172cが形成されている。その段差部
172bには、断面的に凹部172dが形成されてお
り、基枠170″と溶液190との接触面積を多くして
冷却効率を高めている。さらに、立設部170″bの上
部には、溶液190を注入するための注入口174が形
成されている。この注入口174はパッキン184とね
じ189のよって溶液190が漏れない構造としてい
る。
【0052】基枠170″の光入射側からは、上述の一
体化された偏光発生素子アレイ160とλ/2位相差板
164と透光性基板186が、第1固定部172aに挿
入され、パッキン181を介して金属フレーム187と
4本のねじ183によって基枠170″に固定される。
一方、基枠170″の光射出側からは、透光性部材18
5が第2固定部172cに挿入され、パッキン182を
介して金属フレーム188と、4本のねじ183によっ
て基枠170″に固定される。
【0053】この偏光発生素子アレイ160に入射した
光は、上述したように偏光分離膜166によってS偏光
光とP偏光光に分離され、S偏光光はそのまま射出され
る。一方、P偏光光は、偏光分離膜166をそのまま透
過し、位相差部164aによりS偏光光に変換されて射
出する。このP偏光光への変換時に発生した熱は、透光
性基板186に伝達され溶液190へと伝わり、温まっ
た溶液190が上昇して、偏光発生装置150″の上部
へと対流する。温まった溶液は、段差部172bや凹部
172dから基枠170″へと伝わり外部へ放熱され
る。
【0054】なお、透光性基板185、186は、ガラ
スに替えて熱伝導率の比較的高いサファイアや水晶等で
形成してもよい。
【0055】上記のような構成にすることで、第1実施
例の効果の他に、偏光発生装置150″の溶液190の
膨張による耐圧性を増すことができる。
【0056】また、二点鎖線で示すように、基枠17
0″を断面逆T字状とし、光入射側にレンズアレイ13
2の固定部170”cを形成し、その端部の第3固定部
170”dに接着剤等によってレンズアレイ132を固
定し、偏光発生装置150″と一体化することも可能で
ある。このような構成とすることにより、レンズアレイ
132を図示しないライトガイドに固定するための基枠
を省略することができる。なお、レンズアレイの他に偏
光発生素子アレイ以外の光学部品を偏光発生装置15
0”と一体化してもよく、それにより同様な効果が得ら
れる。
【0057】C.変形例 なお、本発明は上記の実施例や実施形態に限られるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態
様において実施することが可能であり、例えば次のよう
な変形も可能である。
【0058】上述の実施例において、段差部や凹部を全
周に亙って形成したが、温まった溶液は上部に対流する
ことから、基枠の上部の一辺のみ、あるいは3辺に形成
してもよいし、例えば開口部の上半分だけに形成しても
よい。
【0059】また、パッキンは、偏光発生素子および透
光性基板の外側(入射側、射出側)に介在させている
が、溶液側に介在させてもよいし、偏光発生素子および
透光性基板の両側にそれらを挟むように介在させてもよ
い。また、パッキンを介在させずに、偏光発生素子およ
び透光性基板と各固定部を接着剤で固定してもよい。
【0060】さらに、上記の実施形態では、3つの液晶
ライトバルブを用いたプロジェクタの例のみを挙げた
が、本発明は、1つの液晶ライトバルブのみを用いたプ
ロジェクタ、2つの液晶ライトバルブを用いたプロジェ
クタ、あるいは、4つ以上の液晶ライトバルブを用いた
プロジェクタにも適用可能である。また、上記の実施形
態では、光変調装置として液晶ライトバルブを用いてい
たが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外
の光変調装置を用いてもよい。さらに、上記の実施形態
では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の光変調装
置を用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる
反射型の光変調装置を用いてもよい。さらにまた、上記
の実施形態では、スクリーンを観察する方向から投写を
行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げた
が、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側か
ら投写を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能で
ある。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、偏光発生装置の冷却効
率を高めることにより、高輝度化および携帯性に優れ、
さらには、低騒音化を達成できる偏光発生装置およびそ
れを用いたプロジェクタを得ることができる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるプロジェクタの光学系
の構成を示す平面図である。
【図2】図2は、図1の照明光学系100の機能および
作用を説明する模式図である。
【図3】本発明の偏光発生素子アレイ161を拡大して
示す説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る液冷方式を適用した偏光
発生装置150を示す斜視図である。
【図5】図4の偏光発生装置150の断面図である。
【図6】図4の偏光発生装置150の詳細を示す正面図
である。
【図7】本発明の偏光発生装置の他の実施例を示す断面
図である。
【図8】本発明の偏光発生装置の他の実施例を示す断面
図である。
【符号の説明】
150,150´,150″ 偏光発生装置 160 偏光発生素子アレイ 164 λ/2位相差板 164a 位相差部 170,170´,170″ 金属製の基枠 171 開口部 172a 第1固定部 172b,172e 段差部 172c 第2固定部 172d 凹部 181,182,184 パッキン 185,186 透光性基板 187,188 金属フレーム 190 溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/14 G03B 21/14 Z 21/16 21/16 Fターム(参考) 2H043 AE17 AE23 2H049 BA02 BA06 BA42 BA43 BA47 BB03 BB63 BC22 2H088 EA12 HA01 HA13 HA17 HA18 HA23 HA24 MA20 2H089 JA10 QA06 QA11 TA11 TA12 TA17 TA18 UA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の透明体と、その透明体の界面に偏
    光分離膜と反射膜を交互に配置した偏光発生素子アレイ
    と、前記偏光分離膜または反射膜のいずれか一方に対応
    する位置に設けた偏光方向を変換する位相差部と、透光
    性基板と、を備えた偏光発生装置であって、前記透光性
    基板と前記偏光発生素子アレイとの間を離間するととも
    に入射する光を通過させる開口の周囲に形成した複数の
    固定部を有する金属製の基枠と、前記透光性基板と偏光
    発生素子アレイと基枠で形成された領域に溶液を収納し
    たことを特徴とする偏光発生装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の固定部の断面方向に前記溶液
    が接する段差部を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の偏光発生装置。
  3. 【請求項3】前記段差部は、前記基枠の少なくとも上面
    側に形成されていることを特徴とする請求項2記載の偏
    光発生装置。
  4. 【請求項4】 前記段差部の断面方向に凹部を形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の偏光発生装置。
  5. 【請求項5】 前記溶液は、前記透明体または透光性基
    板の少なくとも一方の屈折率と略等しくしたことを特徴
    とする請求項1記載の偏光発生装置。
  6. 【請求項6】 前記偏光発生素子アレイの溶液が接する
    面は、無機質の透明な膜または板で構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の偏光発生装置。
  7. 【請求項7】 前記偏光発生素子アレイ以外の光学部品
    を前記基枠に一体化したことを特徴とする請求項1ない
    し6に記載の偏光発生装置。
  8. 【請求項8】 前記基枠の外周面に冷却用フィンを形成
    したことを特徴とする請求項第1乃至7に記載の偏光発
    生装置。
  9. 【請求項9】 前記偏光発生素子アレイおよび透光性基
    板は、前記基枠の外側からパッキンを介して金属フレー
    ムで基枠に装着されていることを特徴とする請求項第1
    乃至8に記載の偏光発生装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項1乃至9に記載のいずれか
    の偏光発生装置を用いたことを特徴とするプロジェク
    タ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007240645A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Seiko Epson Corp 光学装置及びプロジェクタ
JP2009288262A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Sony Corp 偏光変換素子および画像表示装置

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