JP2002243660A - 電磁シールド性能測定構造 - Google Patents

電磁シールド性能測定構造

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JP2002243660A
JP2002243660A JP2001047043A JP2001047043A JP2002243660A JP 2002243660 A JP2002243660 A JP 2002243660A JP 2001047043 A JP2001047043 A JP 2001047043A JP 2001047043 A JP2001047043 A JP 2001047043A JP 2002243660 A JP2002243660 A JP 2002243660A
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electromagnetic
electromagnetic shielding
partition wall
electromagnetic wave
shielding performance
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JP2001047043A
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Yoshiyuki Takahashi
嘉幸 高橋
Jiyunjiro Muro
淳二郎 室
Yoshiaki Takahashi
好明 高橋
Yoshitaka Wakinaka
義孝 脇中
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁シールド部材全体への電磁シールド処理
が完了する前に電磁シールド性能を測定できる電磁シー
ルド性能測定構造を得る。 【解決手段】 区画壁12一側に発信アンテナ18を設
置すると共に区画壁12他側にアルミボックス26(測
定アンテナ32を含む)を設置し、発信アンテナ18か
ら電磁波を発信する。区画壁12を透過してアルミボッ
クス26内に到達した電磁波を測定アンテナ32が受信
することで、この電磁波の強度が検出されて区画壁12
のアルミボックス26被覆部位での電磁シールド性能が
測定される。したがって、区画壁12の一部における電
磁シールド性能が測定され、区画壁12全体への電磁シ
ールド処理が完了する前でも電磁シールド性能を測定で
きる。これにより、区画壁12の仕上工事を施工する前
に電磁シールド性能を測定できて、電磁シールド処理の
是正工事を低コストかつ短時間で行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波の透過を遮
蔽するための電磁シールド処理が行われた電磁シールド
部材の電磁シールド性能(電磁波遮蔽性能)を測定する
電磁シールド性能測定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、建築物では、部屋を区画する区
画壁(扉が設置された扉部の他、設備配管、ダクト、吊
ボルト及び支持金物等が貫通された貫通部等を含む)全
体に所謂電磁シールド処理(電磁シールド工事)を行っ
て電磁波を遮蔽する電磁シールド層を形成する等によ
り、電磁波が区画壁を透過することが遮蔽される。これ
により、区画壁を介しての電磁波の部屋外部への漏洩や
部屋内部への侵入が防止される。
【0003】また、電磁シールド処理の品質を確保する
ために、一般に、区画壁の電磁シールド性能が測定され
る。ここで、区画壁の電磁シールド性能を測定する際に
は、例えば、区画壁全体に電磁シールド処理を行った後
に、区画壁の一側(例えば部屋の内側)に発信アンテナ
を設置する一方、区画壁の他側(例えば部屋の外側)に
測定アンテナを設置して、発信アンテナにより電磁波を
発信させる。これにより、区画壁を透過して区画壁の他
側に漏洩した電磁波を測定アンテナが受信することで、
この電磁波の強度が検出されて電磁シールド性能が測定
される。
【0004】しかしながら、このような電磁シールド性
能の測定方法では、区画壁に電磁シールド処理が行われ
ていない部位があるとその部位から電磁波が漏洩するた
め、電磁シールド性能を測定することができない。この
ため、この電磁シールド性能の測定方法は、扉部や貫通
部等を含む区画壁全体に電磁シールド処理を行った後で
なければ実施できない。
【0005】ここで、区画壁全体に電磁シールド処理を
行った後には、通常、区画壁の仕上工事が少なくとも一
部において完了している。したがって、電磁シールド性
能の測定により電磁シールド性能を充分に確保できてい
ないことが判明しても、その後に電磁シールド処理の是
正工事(手直し工事)を行うためには、隠蔽部分の工事
が必要となって、膨大な費用と時間が必要となる場合が
あるという問題がある。
【0006】一方、電磁シールド処理の是正工事が必要
になることを考慮して、仮に区画壁全体への電磁シール
ド処理を区画壁の仕上工事に優先して行うと、区画壁の
施工工程の非効率化等により区画壁施工遅延の原因にな
るという問題が生じる。
【0007】また、上記電磁シールド性能の測定方法で
は、区画壁の一部における電磁シールド性能を測定でき
ないため、電磁シールド性能が低い部分の特定が困難と
なって、電磁シールド性能を確保できない原因の解明が
困難であるという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮し、電磁シールド部材全体への電磁シールド処理が
完了する前に電磁シールド性能を測定できる電磁シール
ド性能測定構造を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の電磁シ
ールド性能測定構造は、電磁波の透過を遮蔽するための
電磁シールド処理が行われた電磁シールド部材の電磁シ
ールド性能を測定する電磁シールド性能測定構造におい
て、前記電磁シールド部材の一側に設けられ、電磁波を
発信する電磁波発信手段と、電磁波を反射する材料で形
成されると共に開口を有する中空が内部に設けられ、前
記電磁シールド部材の他側に前記開口の外周において接
触されることで前記電磁シールド部材の他側の一部に被
せられた中空部材と、前記中空部材内に設けられ、前記
電磁波発信手段が電磁波を発信した際に前記電磁シール
ド部材を一側から他側へ透過して前記中空部材内に到達
する電磁波を受信することでこの電磁波の強度が測定さ
れる測定手段と、を備えている。
【0010】請求項1に記載の電磁シールド性能測定構
造では、電磁波発信手段が電磁シールド部材の一側に設
けられており、電磁波発信手段は電磁波を発信する。ま
た、電磁波を反射する材料で形成された中空部材が、そ
の開口外周において電磁シールド部材の他側に接触され
て電磁シールド部材の他側の一部に被せられている。さ
らに、中空部材の内部には、測定手段が設けられてい
る。
【0011】ここで、電磁波発信手段が電磁波を発信し
た際に電磁シールド部材を一側から他側へ透過して中空
部材内に到達する電磁波を測定手段が受信することでこ
の電磁波の強度が測定され、これにより、電磁シールド
部材の中空部材が被せられた部位(以下「被覆部位」と
いう)における電磁シールド性能が測定される。したが
って、電磁シールド部材の一部(被覆部位)における電
磁シールド性能を簡単に測定することができ、このた
め、電磁シールド部材の被覆部位における電磁シールド
処理さえ完了していれば、電磁シールド部材全体への電
磁シールド処理が完了する前でも電磁シールド性能を測
定できる。
【0012】このように、電磁シールド部材の一部にお
ける電磁シールド性能を測定できるため、電磁シールド
性能が低い部分の特定が容易となって電磁シールド性能
を確保できない原因を容易に解明でき、したがって、電
磁シールド部材の品質を確実に確保することができる。
【0013】さらにまた、この電磁シールド性能測定構
造を例えば建築物の区画壁に適用した場合には、扉部や
貫通部等を含む区画壁全体への電磁シールド処理が完了
する前に電磁シールド性能を測定でき、これにより、区
画壁の仕上工事を施工する前に電磁シールド性能を測定
できる。
【0014】したがって、電磁シールド性能の測定によ
り電磁シールド性能を充分に確保できていないことが判
明しても、その後の電磁シールド処理の是正工事(手直
し工事)を低コストかつ短時間で行うことができる。ま
た、区画壁全体への電磁シールド処理を区画壁の仕上工
事に優先して行う必要がないため、区画壁の施工工程の
非効率化等を防止して、区画壁の施工が遅延することを
防止することができる。
【0015】請求項2に記載の電磁シールド性能測定構
造は、請求項1に記載の電磁シールド性能測定構造にお
いて、前記電磁シールド部材を透過して前記中空部材の
開口外周と前記電磁シールド部材の他側との間に到達し
た電磁波を前記中空部材内へ反射する反射手段を備え
た、ことを特徴としている。
【0016】請求項2に記載の電磁シールド性能測定構
造では、電磁シールド部材を透過して中空部材の開口外
周と電磁シールド部材の他側との間に到達した電磁波が
反射手段によって中空部材内へ反射されるため、中空部
材の開口外周と電磁シールド部材の他側との間から電磁
波が漏洩することを防止でき、これにより、電磁シール
ド性能を高精度に測定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の実施の形態に
係る電磁シールド性能測定構造10の主要部が側面図に
て示されており、図2には、電磁シールド性能測定構造
10の全体構成が概略的な側面図にて示されている。
【0018】本実施の形態に係る電磁シールド性能測定
構造10は、電磁波シールド部材としての区画壁12に
おける電磁シールド性能の測定に適用され、区画壁12
は建築物の部屋を区画している。区画壁12には、例え
ば設備配管、ダクト、吊ボルト及び支持金物等の貫通部
材14が配設されており、貫通部材14は、区画壁12
を一側(例えば部屋の内側)から他側(例えば部屋の外
側)へ貫通されている。また、本実施の形態では、貫通
部材14の区画壁12他側からの突出長さは、200m
m以内とされると共に、貫通部材14は筒状とされて内
部の中空により区画壁12の一側と他側とを連通してい
る。
【0019】区画壁12の他側には、少なくとも貫通部
材14の周辺部位において電磁シールド材16Aが着設
されており、電磁シールド材16Aは電気的導通性を有
して電磁波を反射する性質を有している。これにより、
電磁シールド材16A着設部位における区画壁12で
は、電磁シールド処理が行われて区画壁12の一側と他
側間で電磁波が透過することが遮蔽される。さらに、こ
の電磁シールド材16Aは、貫通部材14の区画壁12
他側から突出した部位まで延設されている。これによ
り、区画壁12の貫通部材14貫通部位周縁が電磁シー
ルド材16Aで塞がれて電磁シールド処理が行われてお
り、この貫通部材14貫通部位周縁を電磁波が透過する
ことが遮蔽される。
【0020】本実施の形態に係る電磁シールド性能測定
構造10は、区画壁12の貫通部材14貫通部位におけ
る電磁シールド性能を測定することを目的としており、
貫通部材14の他側端部及びその周辺に、上記電磁シー
ルド材16Aと同様の性質を有する電磁シールド材16
Bが着設されている(電磁シールド材16Aと異なり電
磁シールド材16Bは電磁シールド性能を測定する際の
みに着設されるものである)。これにより、貫通部材1
4の他側端部が電磁シールド材16Bで簡易に塞がれて
電磁シールド処理が行われており、貫通部材14の内部
(中空)を介して区画壁12の一側と他側間で電磁波が
透過することが遮蔽される。
【0021】区画壁12の一側には、電磁波発信手段と
しての発信アンテナ18が設置されており、発信アンテ
ナ18は貫通部材14に対向する位置に配置されてい
る。発信アンテナ18は電磁波を発信する機能を有して
おり、発信アンテナ18としては、例えばアンリツ株式
会社のダイポールアンテナ(型名MP651A)が使用
されて、470MHzから1700MHzの電磁波を発
信可能とされている。また、本実施の形態では、発信ア
ンテナ18の長さ(図1のA)は、200mmとされて
いる。
【0022】発信アンテナ18には、電磁波増幅器20
がケーブル22によって接続されており、電磁波増幅器
20は電磁波を増幅させる機能を有している。電磁波増
幅器20としては、例えば日本イー・エヌ・アイ株式会
社のRFパワーアンプ(型名604L)が使用されて、
500MHzから1000MHzの電磁波を出力可能と
されている。また、ケーブル22としては、例えばエコ
ム株式会社のケーブル(型名5D−2W)が使用され
て、規格がN−N/10mケーブルとされている。
【0023】電磁波増幅器20には、電磁波発生器24
が上記と同様のケーブル22によって接続されており、
電磁波発生器24は電磁波を発生する機能を有してい
る。電磁波発生器24としては、例えば日本ヒューレッ
ド・パッカード株式会社の標準信号発生器(型名865
7B)が使用されて、100kHzから2060kHz
の電磁波を発生可能とされている。
【0024】したがって、電磁波発生器24によって発
生された電磁波が、ケーブル22を介して電磁波増幅器
20に伝達されて増幅され、さらに、ケーブル22を介
して発信アンテナ18に伝達される。これにより、発信
アンテナ18から電磁波が区画壁12一側の貫通部材1
4貫通部位及びその周辺部位に発信される。
【0025】一方、区画壁12の他側には、中空部材と
してのアルミボックス26が設置されており、アルミボ
ックス26は、直方体箱状とされて内部に中空を有して
いる。アルミボックス26は、アルミニウム製とされて
電気的導通性を有しており、このため、電磁波を反射す
る性質を有している。また、本実施の形態では、アルミ
ボックス26は、一辺600mmの立方体箱状とされ
て、持ち運びが容易にされている。
【0026】アルミボックス26の区画壁12側側面は
開口されており、この開口部分の周縁外側の全てには、
反射手段としてのシールドフィンガー28が形成されて
いる。シールドフィンガー28は、所定幅(本実施の形
態では25mm)とされて区画壁12の電磁シールド材
16Aに固定(接触)されており、これにより、アルミ
ボックス26の開口中央に貫通部材14が配置された状
態で区画壁12他側の一部にアルミボックス26が被せ
られている。シールドフィンガー28は電気的導通性を
有しており、これにより、区画壁12とアルミボックス
26との間に電気的導通性を持たせている。このため、
発信アンテナ18から発信されて区画壁12を透過しか
つ区画壁12の他側とアルミボックス26の開口外周と
の間に到達した電磁波がシールドフィンガー28によっ
てアルミボックス26内に反射される。
【0027】アルミボックス26の反区画壁12側側面
の外側中央には、筒状の配管30が突設されており、本
実施の形態では、配管30の突出長さが150mmとさ
れている。
【0028】アルミボックス26内の中央(貫通部材1
4に対向する位置)には、測定手段としての測定アンテ
ナ32が配設されており、測定アンテナ32は、アルミ
ボックス26内に立設された固定棒34によってアルミ
ボックス26内に固定されている。測定アンテナ32は
電磁波を受信する機能を有しており、測定アンテナ32
としては、例えばアンリツ株式会社のダイポールアンテ
ナ(型名MP651B)が使用されて、470MHzか
ら1700MHzの電磁波を受信可能とされている。ま
た、測定アンテナ32の長さ(図1のB)は、アルミボ
ックス26内に収容可能な長さとされており、本実施の
形態では、約160mmから200mmとされている。
【0029】測定アンテナ32には、配管30を貫通さ
れた上記と同様のケーブル22によって電磁波受信器3
6が接続されており、配管30の先端部(電磁波受信器
36側端部)とケーブル22との隙間は、電磁シールド
材38で塞がれている。電磁シールド材38はアルミニ
ウム製テープとされており、電気的導通性を有して電磁
波を反射する性質を有している。このため、発信アンテ
ナ18から発信されて区画壁12を透過しかつアルミボ
ックス26内を経て配管30の先端部とケーブル22と
の隙間に到達した電磁波が、電磁シールド材38によっ
てアルミボックス26内に反射される。また、電磁波受
信器36は、ケーブル22を介して伝達された電磁波を
受信する機能を有しており、電磁波受信器36として
は、例えば株式会社アドバンテストのスペクトラムアナ
ライザ(型名R3261C)が使用されて、9kHzか
ら2600kHzの電磁波を受信可能とされている。
【0030】電磁波受信器36には、電磁波強度検出器
40が上記と同様のケーブル22によって接続されてお
り、電磁波強度検出器40は電磁波の強度(電圧)を検
出する機能を有している。電磁波強度検出器40として
は、例えば日本ヒューレッド・パッカード株式会社のア
ッテネーター(型名11682A)が使用されて、規格
がDC〜18GHzで3dB、6dB、10dB、20
dBに固定可能とされている。
【0031】したがって、発信アンテナ18から電磁波
が発信された際に区画壁12を一側から他側へ透過して
アルミボックス26内に到達した電磁波を測定アンテナ
32が受信し、さらに、この電磁波が、ケーブル22を
介して電磁波受信器36に伝達されて受信された後に、
ケーブル22を介して電磁波強度検出器40に伝達され
てその強度が検出される。これにより、区画壁12(特
に貫通部材14貫通部位)を一側から他側へ透過してア
ルミボックス26内に到達した電磁波の強度が測定され
る構成である。
【0032】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0033】以上の構成の電磁シールド性能測定構造1
0では、電磁シールド性能の測定法に所謂挿入損失法が
適用される。すなわち、区画壁12一側に発信アンテナ
18を設置すると共に区画壁12他側にアルミボックス
26(測定アンテナ32を含む)を設置する前に、図3
に示す如く、区画壁12がない場所で発信アンテナ18
及びアルミボックス26(測定アンテナ32を含む)を
設置する。具体的には、アルミボックス26開口を発信
アンテナ18に向けて発信アンテナ18と測定アンテナ
32とを互いに対向させることで発信アンテナ18と測
定アンテナ32との間に何らの障害物がない状態にする
と共に、発信アンテナ18と測定アンテナ32とを所定
距離離間させる。さらに、この状態で、電磁波発生器2
4によって電磁波を発生させることで、この電磁波を、
ケーブル22を介して電磁波増幅器20に伝達して所定
周波数(本実施の形態では800MHz)に増幅させた
後に、ケーブル22を介して発信アンテナ18に伝達
し、これにより、所定周波数の電磁波を発信アンテナ1
8からアルミボックス26の開口へ向けて発信する。一
方、アルミボックス26内に到達した電磁波を測定アン
テナ32が受信し、この電磁波が、ケーブル22を介し
て電磁波受信器36に伝達されて受信された後に、ケー
ブル22を介して電磁波強度検出器40に伝達されてそ
の強度(電圧)が検出される。これにより、発信アンテ
ナ18と測定アンテナ32との間に何らの障害物がない
状態で発信アンテナ18からアルミボックス26内に到
達する電磁波の強度(以下「基準電圧」という)が予め
測定される。
【0034】その後に、図1に示す如く、区画壁12一
側に発信アンテナ18を設置すると共に、貫通部材14
の他側端部及びその周辺に電磁シールド材16Bを着設
した上で区画壁12他側にアルミボックス26(測定ア
ンテナ32を含む)を設置し、かつ、発信アンテナ18
と測定アンテナ32との離間距離を上記と同様の所定距
離とする。この状態で、上記と同様にして所定周波数の
電磁波を発信アンテナ18から区画壁12一側の貫通部
材14貫通部位及びその周辺部位に発信する。一方、区
画壁12を一側から他側へ透過してアルミボックス26
内に到達した電磁波を測定アンテナ32が受信すること
で、この電磁波の強度が上記と同様に検出される。これ
により、発信アンテナ18から区画壁12を一側から他
側へ透過してアルミボックス26内に到達した電磁波の
強度(以下「測定電圧」という)が測定される。
【0035】ここで、基準電圧から測定電圧を差し引い
た電圧が、区画壁12のアルミボックス26が被せられ
た部位(以下「被覆部位」という)における電磁シール
ド性能(区画壁12を透過することによる電磁波の減衰
量)となり、これにより、区画壁12の被覆部位(特に
貫通部材14貫通部位)における電磁シールド性能が測
定される。具体的には、基準電圧が100dBである一
方、測定電圧が60dBである場合には、100dBか
ら60dBを差し引いた40dBが、区画壁12の被覆
部位における電磁シールド性能となる。なお、本実施の
形態では、電磁シールド性能が30dB以上であれば、
電磁シールド性能が良好と判断される。
【0036】したがって、区画壁12の一部(被覆部
位)における電磁シールド性能が簡単に測定される。こ
のため、区画壁12の被覆部位における電磁シールド処
理さえ完了していれば、区画壁12全体への電磁シール
ド処理が完了する前でも電磁シールド性能を測定でき、
これにより、区画壁12の仕上工事を施工する前に電磁
シールド性能を測定できる。
【0037】このため、電磁シールド性能の測定により
電磁シールド性能を充分に確保できていないことが判明
しても、その後の電磁シールド処理の是正工事(手直し
工事)を低コストかつ短時間で行うことができる。さら
に、区画壁12全体への電磁シールド処理を区画壁12
の仕上工事に優先して行う必要がないため、区画壁12
の施工工程の非効率化等を防止して、区画壁12の施工
が遅延することを防止することができる。
【0038】また、区画壁12の一部における電磁シー
ルド性能を測定できるため、電磁シールド性能が低い部
分の特定が容易となって電磁シールド性能を確保できな
い原因を容易に解明でき、したがって、区画壁12の品
質を確実に確保することができる。
【0039】さらにここで、区画壁12の被覆部位を透
過してアルミボックス26の開口外周と区画壁12の他
側との間に到達した電磁波がシールドフィンガー28に
よってアルミボックス26内へ反射される。このため、
アルミボックス26の開口外周と区画壁12の他側との
間から電磁波が漏洩することを防止でき、これにより、
電磁シールド性能を高精度に測定することができる。
【0040】さらに、アルミボックス26内を経て配管
30の先端部とケーブル22との隙間に到達した電磁波
が電磁シールド材38によってアルミボックス26内に
反射される。このため、この隙間から電磁波が漏洩する
ことを防止でき、これにより、電磁シールド性能を一層
高精度に測定することができる。
【0041】また、本実施の形態に係る電磁シールド性
能測定構造10では、区画壁12への仕上工事の施工の
有無に拘らず電磁シールド性能を測定できるため、仕上
工事が既に完了している既存の建築物の区画壁12にお
ける電磁シールド性能の測定にも適用することができ
る。
【0042】なお、本実施の形態では、電磁シールド性
能測定構造10を区画壁12の貫通部材14貫通部位及
びその周辺部位における電磁シールド性能の測定に適用
した構成としたが、電磁シールド性能測定構造を区画壁
の他の部位(例えば扉が設置された扉部等)における電
磁シールド性能の測定に適用した構成としてもよい。
【0043】さらに、本実施の形態では、電磁シールド
性能測定構造10を建築物の区画壁12に適用した構成
としたが、これに限らず、本発明に係る電磁シールド性
能測定構造は、電磁シールド処理が行われた電磁シール
ド部材であれば適用することができる。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載の電磁シールド性能測定
構造では、電磁シールド部材の一部における電磁シール
ド性能を簡単に測定することができるため、電磁シール
ド性能が低い部分の特定が容易となって電磁シールド性
能を確保できない原因を容易に解明できる。
【0045】さらに、例えば区画壁の仕上工事を施工す
る前に電磁シールド性能を測定できるため、電磁シール
ド処理の是正工事を低コストかつ短時間で行うことがで
きる。また、区画壁全体への電磁シールド処理を区画壁
の仕上工事に優先して行う必要がないため、区画壁の施
工が遅延することを防止することができる。
【0046】請求項2に記載の電磁シールド性能測定構
造では、電磁シールド部材を透過した電磁波が中空部材
の開口外周と電磁シールド部材の他側との間から漏洩す
ることを防止できるため、電磁シールド性能を高精度に
測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電磁シールド性能測
定構造の主要部を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電磁シールド性能測
定構造の全体構成を概略的に示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態において基準電圧を測定す
る際の主要構成を示す側面図である。
【符号の説明】
10 電磁シールド性能測定構造 12 区画壁(電磁シールド部材) 18 発信アンテナ(電磁波発信手段) 26 アルミボックス(中空部材) 28 シールドフィンガー(反射手段) 32 測定アンテナ(測定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 好明 愛知県名古屋市中区錦1丁目18番22号 株 式会社竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 脇中 義孝 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波の透過を遮蔽するための電磁シー
    ルド処理が行われた電磁シールド部材の電磁シールド性
    能を測定する電磁シールド性能測定構造において、 前記電磁シールド部材の一側に設けられ、電磁波を発信
    する電磁波発信手段と、 電磁波を反射する材料で形成されると共に開口を有する
    中空が内部に設けられ、前記電磁シールド部材の他側に
    前記開口の外周において接触されることで前記電磁シー
    ルド部材の他側の一部に被せられた中空部材と、 前記中空部材内に設けられ、前記電磁波発信手段が電磁
    波を発信した際に前記電磁シールド部材を一側から他側
    へ透過して前記中空部材内に到達する電磁波を受信する
    ことでこの電磁波の強度が測定される測定手段と、 を備えた電磁シールド性能測定構造。
  2. 【請求項2】 前記電磁シールド部材を透過して前記中
    空部材の開口外周と前記電磁シールド部材の他側との間
    に到達した電磁波を前記中空部材内へ反射する反射手段
    を備えた、ことを特徴とする請求項1記載の電磁シール
    ド性能測定構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007183211A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Tomoe Corp 電磁波シールド扉のシールド性能測定装置および測定方法
CN103630777A (zh) * 2013-11-19 2014-03-12 陕西海泰电子有限责任公司 一种电子装备屏蔽效能测试系统及方法
CN117147981A (zh) * 2023-10-23 2023-12-01 合肥先进封装陶瓷有限公司 一种射频滤波器测试设备及方法

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