JP2002241693A - コーティング用組成物及び光学部材 - Google Patents

コーティング用組成物及び光学部材

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JP2002241693A
JP2002241693A JP2001036720A JP2001036720A JP2002241693A JP 2002241693 A JP2002241693 A JP 2002241693A JP 2001036720 A JP2001036720 A JP 2001036720A JP 2001036720 A JP2001036720 A JP 2001036720A JP 2002241693 A JP2002241693 A JP 2002241693A
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coating composition
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Masahiro Kurokawa
正弘 黒川
Toshikazu Hirota
俊積 広田
Yasumitsu Higuchi
泰光 樋口
Masahiro Harada
正広 原田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外の厳しい太陽光線、雨、湿度、高温及び
低温の温度差に耐えうる性能を有するコーティング用組
成物を提供する。 【解決手段】 熱硬化オルガノポリシロキサンからなる
コーティング樹脂組成物であり、オルガノポリシロキサ
ン中の1〜2量体成分は実質的に存在せず、3量体成分
が3%以下、4量体成分が15%以下、5量体成分が1
3%以下であって、数平均重合度が8〜100であるコ
ーティング用組成物及び光学部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコーティング用組成
物に関し、更に詳細には高い透明性を維持し表面硬度、
耐擦傷性、耐摩耗性、耐熱性、耐水性、耐候性、耐汚染
性に優れたコーティング用組成物であって、長期耐久密
着性に優れたコーティング膜を得るためのコーティング
用組成物及び、そのコーティング組成物を利用した光学
部材に関する。
【0002】
【従来の技術】有機透明プラスチックス材料、特にポリ
カーボネート樹脂は優れた耐衝撃性、及び高い熱変形温
度を有し、寸法安定性、加工性及び自己消火性が優れる
ことより光学材料として多くの用途で使用されている。
しかしながら、表面硬度が低いため耐擦傷性、耐摩耗性
に劣るため透明材料として最も重要な透明度が損なわれ
ると云う問題点を有している。
【0003】また、他の透明プラスチックス材料、例え
ばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニルなどはその透明性、軽量性、易加工性、及び耐衝
撃性に優れるため種々の用途に使用されているが、これ
ら材料からなる成形体も他の素材と比較して耐摩耗性、
耐薬品性、及び耐溶剤性が乏しく、且つ表面が傷つき易
いという問題点を有している。
【0004】これらの問題点を解決するためにオルガノ
ポリシロキサン系樹脂がポリカーボネート樹脂やアクリ
ル樹脂等のプラスチックス成形品の表面硬度や耐擦傷性
を向上させるコーティング剤として使用されてきてい
る。
【0005】しかしながら、オルガノポリシロキサン系
樹脂をコーティングした透明プラスチックスを屋外で使
用した場合、例えば自動車及び車両の窓やランプカバ
ー、温室等の透明な屋根や採光窓、眼鏡レンズ、及びカ
メラレンズなど屋外の厳しい太陽光線、雨、湿度、高温
及び低温の温度差に耐えうる性能を有するコーティング
剤は未だに十分ではない状況にある。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は、厳
しい環境下でも、初期の性能を維持するオルガノポリシ
ロキサン系樹脂コーティング組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記欠点を解決するために鋭意検討した結果、モノマー
であるアルコキシシラン中のシラノール基を縮合して得
られるオルガノポリシロキサン中のオリゴマー成分に着
目し、その含有量を種々変更したものを塗膜化してその
性能を評価したところ、驚くべきことに5量体以下のそ
れぞれの量をある特定以下にしたオリゴマー組成におい
て、厳しい耐候性試験後においても耐擦傷性、密着性に
優れた塗膜を得ることができたることを見い出し、本発
明を完成した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、熱硬化オルガノポリシ
ロキサンからなるコーティング樹脂組成物であり、オル
ガノポリシロキサン中の1〜2量体を実質的に含まず、
3量体成分が3%以下、4量体成分が15%以下、5量
体成分が13%以下であって、数平均重合度が8〜10
0であるコーティング用組成物及び光学部材である。
【0009】本発明で使用する熱硬化オルガノポリシロ
キサンは、一般式R1 n Si(OR2)4-nで表される通常のオル
ガノシロキサンを加水分解、縮合して得られ加水分解物
及び/または部分縮合物であり、本発明で得られる組成
物中の OR2基及び/又はOH基は結合剤として作用する。
このオルガノシロキサン中のR1は炭素数1〜8の有機基
であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基、i−ブチル基、sec-ブチル基、n−ヘキ
シル基、n−ヘプチル基などのアルキル基、その他、γ
−クロロプロピル基、ビニル基、3,3,3−トリフロ
ロプロピル基、γ−グリシキドキシプロピル基、γ−メ
タクリロキシプロピル基、γ―メルカプトプロピル基、
フェニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基
などが挙げられる。また、オルガノシラン中のR2は、炭
素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜4のアシル基で
あり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル基、i−ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチ
ル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基などが
挙げられる。
【0010】これらオルガノシランの具体例としては、
テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n
−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエト
キシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プ
ロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシ
ラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシキドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシキドキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ―メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ―メルカプトプ
ロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシ
クロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポ
キシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエ
チルジエトキシシラン、ジn−プロピルジメトキシシラ
ン、ジn−プロピルジエトキシシラン、ジi−プロピル
ジメトキシシラン、ジi−プロピルジエトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシ
ランなどを挙げることができ、好ましくはテトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシランである。
【0011】これらのオルガノシランは、1種類単独、
もしくは2種以上を併用して使用することができる。
又、上記オルガノシランのうち、好ましくは40モル%
以上、さらに好ましくは50モル%以上がCH3Si(OR2)3
である場合が好ましい。なお、これらオルガノシラン類
は15℃以下、好ましくは10℃以下で所定量の水を用
いて加水分解・縮合され、オリゴマー化され、単量体は
ほぼ消費されており、反応系内には存在しない。その
後、所望のオリゴマー組成となるように更に反応を進め
る。その反応温度は、通常25〜70℃、好ましくは3
0〜60℃、更に好ましくは30〜50℃で、徐々に後
反応させる。しかし、25℃未満では、所望のオリゴマ
ー組成にするのに長時間を要するため、好ましくない。
70℃を越えると架橋反応が起こることがあるので、好
ましくない。その結果、GPC分析によって求められる
オルガノシロキサン組成物中のオリゴマーが、1〜2量
体成分は実質的に存在せず、3量体成分が3%以下、4
量体成分が15%以下、5量体成分が13%以下である
コーティング用組成物となるように加水分解・縮合させ
る必要がある。好ましくは、3量体成分が2%以下、4
量体成分が13%以下、5量体成分が14%以下である
コーティング用組成物である。さらに好ましくは、3量
体成分が1%以下、4量体成分が12%以下、5量体成
分が13%以下であるコーティング用組成物である。本
発明のコーティング用組成物の数平均重合度は、通常8
〜100、好ましくは9〜70、更に好ましくは10〜
50である。但し、この数平均重合度は、分子量既知の
ポリスチレンのGPCのリテンション時間から求めたポ
リスチレン換算の重合度である。
【0012】本発明で使用するポリシロキサン樹脂を得
るためのアルコキシシランの加水分解は、通常の方法に
より行うことができ、酸性の加水分解性触媒を含有した
水の存在下で行うことが好ましい。上記加水分解触媒と
しては、pH2〜5の酸性を示す公知の触媒から選択使
用できる。例えば、酸性のハロゲン化水素、カルボン
酸、スルホン酸、酸性あるいは弱酸性の無機塩、もしく
はイオン交換樹脂などの固体酸を使用することが好まし
い。
【0013】具体例としては、フッ化水素、塩酸、硝
酸、硫酸、酢酸、マレイン酸に代表される有機酸、メチ
ルスルホン酸、表面にスルホン酸基、又はカルボン酸基
を有するカチオン交換樹脂などが挙げられる。又、加水
分解触媒の添加量は各種用途に従って適宜調整するば良
いが、本発明においては、アルコキシシランに対して
0.001〜5モル%の範囲であることが好ましい。
【0014】また、pHを調節するための緩衝剤となる
酸・塩基性化合物の組合せ(酢酸と酢酸ナトリウム、リ
ン酸水素二ナトリウムとクエン酸など)、分散溶媒、或
いは優れた被膜性能を付与するために有機樹脂、顔料、
染料、レベリング剤、紫外線吸収剤、保存安定剤などを
適宜添加して使用することができる。
【0015】分散溶媒は本発明の効果を損なわない範囲
で使用することができ、分散溶媒としてはゾルの安定性
や入手のし易さの観点から、水、或いは低級アルコール
であるメタノール、エタノール、イソプロノール、n−
ブタノール、イソブタノール、ケトン類であるメチルエ
チルケトン、ジアセチルアセトンなどを用いることが好
ましい。又、本発明において前記溶媒効果を発現させる
ためには、組成物中の水分含有量が15%以下とするこ
とが好ましい。15%以上では水がシラノール基に選択
的に配位するため、シラノール基の安定性が損なわれ
る。
【0016】本発明のコーティング用組成物の保存方法
は、通常20℃以下、好ましくは10℃以下、更に好ま
しくは0℃以下である。20℃を越えると、保存期間が
長い場合に、加水分解・縮合反応が徐々に進行するので
好ましくない。
【0017】本発明のコーティング用組成物を用いて硬
化被膜を形成させる際、硬化被膜の硬度や耐擦傷性の向
上、又は高屈折率化などの光学的機能性を付与させるた
めに、公知の硬化触媒や金属酸化物及びその他の添加物
を適宜加えても良い。
【0018】硬化触媒の具体例としては、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメ
チラート、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、蟻酸ナトリ
ウム、蟻酸カリウム、n−ヘキシルアミン、プロピオン
酸カリウム、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデ
センのごとき塩基性化合物、テトライソプロピルチタネ
ート、テトラブチルチタネート、アルミニウムトリイソ
ブトキシド、アルミニウムトリイソプポキシド、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、アルミニウムアセチ
ルアセトナート、過塩素酸アルミニウム、塩化アルミニ
ウム、コバルトオクチレート、コバルトアセチルアセト
ナート、鉄アセチルアセトナート、錫アセチルアセトナ
ート、ジブトキシ錫オクチレートの如き金属化合物類、
p−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸の如き酸性化
合物類が挙げられる。硬化触媒の添加量は、オルガノポ
リシロキサン樹脂100部に対して0.01〜10重量
部であることが好ましい。
【0019】金属酸化物の具体例としては、シリカ、ア
ルミナ、酸化チタン、酸化セリウム、酸化錫、酸化ジル
コニウム、酸化アンチモン、酸化鉄などが挙げられる。
なお、耐擦傷性を目的としたコーティング剤とする場合
には、特にシリカゾルが好適である。ハードコート剤と
して使用する場合の金属酸化物の添加量は、オルガノポ
リシロキサン樹脂100部に対して5〜500重量部、
特に10〜200重量部であることが好ましい。これら
の金属酸化物の存在下に縮合反応を行っても良く、また
縮合反応後に加えても良い。
【0020】本発明の光学部材の構成は、基材/上記コ
ーティング組成物、或いは基材/プライマー/上記コー
ティング組成物からなる。基材は目的に応じて異なり、
例えば鉄、アルミ、ステンレスなどの金属、セメント、
コンクリート、モルタル、スレート、石膏、セラミック
スなどの無機窯業系基材、フェノール、エポキシ、ポリ
エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート、ABSなどの樹脂
成型品、シート、フィルムなど、木材、紙、ガラスなど
の基材に加え、塗り替え塗装のための劣化した塗膜など
が挙げられる。
【0021】基材と本発明のコーティング組成物との間
にプライマーを使用する場合は、プライマー層は特に限
定されず、基材と発明されたコーティング組成物とを密
着させる働きがあれば良く、基材、塗装目的に応じて選
択すればよい。プライマーは1種或いは2種以上用いて
も良く、また顔料、紫外線吸収剤などを含んだ塗料で
も、含んでいないクリアーでも良く、さらには硬化促進
剤を併用してもよい。
【0022】プライマーの種類は、金属の場合、アルキ
ド樹脂、アミノアルキド樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ
素樹脂である。窯業系基材においては、アルキド樹脂、
アミノアルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルエマル
ジョン、エポキシエマルジョン、ポリウレタンエマルジ
ョン、ポリエステルエマルジョン、プラスチックスの場
合は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルエマルジョン、エポ
キシエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、ポリエ
ステルエマルジョン、木材の場合は、ニトロセルロース
ラッカー、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、紙の場合はエポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルエマル
ジョン、エポキシエマルジョン、ポリウレタンエマルジ
ョン、ポリエステルエマルジョン、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロースなど、旧塗膜において
はエポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリルエマルジョ
ン、エポキシエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン
が挙げられる。上記いずれのプライマーにも本発明のコ
ーティング組成物は密着可能であるが、好ましくは、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂である。用途によっては水や温度変化など厳
しい条件下での密着性が必要であり、その場合上記樹脂
の対して官能基を加え変性することもできる。官能基、
結合基としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カル
ボニル基、アミド基、アミノ基、グリシジル基、アルコ
キシシリル基、ヒドロキシシリル基、エーテル基、エス
テル基などがある。
【0023】塗装方法は塗装目的に応じて、刷毛、ロー
ル、ディッピング、流し塗り、スプレー、ロールコータ
ー、フローコーター、遠心コーター、超音波コーター、
スクリーンプロセス、電着塗装、蒸着塗装などがある。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに詳述す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
また、特に断らない限り、以下に記す「部」及び「%」
はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を意味する。
【0025】〔コーティング用組成物のGPC分析〕コ
ーティング用組成物5gを氷浴中、10mmHg以下の減圧
下で揮発成分(主に水、及び有機溶剤;アルコール類、
アセチルアセトンなど)を除去する。次いでTHFに溶
解して濃度0.1%溶液にメスアップし、0.45μの
メンブランフィルターを通した後、GPC分析した。 分析条件:機器 Shodexシステム21(昭和電工) カラム(低分子量用):KF-803L ×1本+KF-802.5×1
本+KF-801×2本 分子量測定範囲=200〜70,000 (測定条件)試料濃度:0.1%THF 溶離液:THF オーブン温度:40℃ 検量線標準物質:ポリスチレン
【0026】本実施例で用いた評価、試験方法を以下に
示す。 (1)耐候性:岩崎電気(株)製スーパーUVテスター
を使用し、光照射5時間(紫外線強度50mW/c
2 、ブラックパネル温度63℃、湿度50%)、結露
1時間(温度30℃以上、湿度100%)のサイクルで
試験を行い、更に光照射時に10分毎に10秒間シャワ
ーを行った。各時間におけるクラック、自然剥離等外観
変化を観察し、変化なしを合格とした。 (2)テーバー摩耗性:ASTM1044に準拠し、テ
ーバー摩耗試験機にて摩耗輪CS−10Fを装着し、荷
重500g下で500回転後のヘイズを測定し、試験前
のヘイズを引いた値を示した。 (3)初期密着性:JIS K5400に準拠し、サン
プルをカミソリの刃で2mm間隔に6本ずつ切れ目を入れ
て25個の碁盤目をつくり、市販のセロテープ(登録商
標)をよく密着させた後、90゜手前方向に急激に剥が
した時、塗膜が剥離せずに残存したマス目数をX/25
で表示した。 (4)光学特性/ヘイズ:日本電色工業(株)製ヘーズ
メーターΣ80−NDHにて測定。 (5)耐煮沸性:評価サンプルを100℃の沸騰水に2
時間浸漬した後の外観変化、密着性を評価。 (6)耐熱性:評価サンプルを130℃の熱風循環乾燥
機中に1時間放置下の後の外観変化、密着性を評価。
【0027】実施例1 攪拌機、還流冷却器を備えた反応器にメチルトリメトキ
シシラン272部、メタノール160部を加え、窒素雰
囲気下で氷冷して10℃以下とした。次に0.1%の酢
酸水溶液400部を40分かけて滴下し、アルコキシシ
ランの加水分解を行った。滴下終了後に、氷冷下で1時
間反応継続してから室温で3時間攪拌し、加水分解を完
結させた。得られたシラノール溶液に、メタノールシリ
カゾル(粒径15μm、シリカ固形分30%)200部
及びイソプロパノール600部を加え、20〜50mmHg
の減圧下で、内温を35℃以下の条件でストリッピング
し、メタノール及び残存する水を除去した。最終的に得
られたオルガノポリシロキサン溶液は650部であっ
た。これをコーティング用組成物Aとする。該組成物A
のGPC分析を行った結果(図1参照)、1〜2量体は
存在せず、3量体が4.2%、4量体が17.8%、5
量体14.8%であった。また、数平均重合度は8.5
であった。該組成物Aを暗所40℃、4日間縮合反応を
徐々に進行させた。これをコーティング用組成物Bとす
る。該組成物BのGPC分析を行った結果(図1参
照)、1〜2量体は存在せず、3量体が0.2%、4量
体が9.9%、5量体11.3%であった。このオリゴ
マー化反応の間、各分子は直鎖状に連結したものと考え
ている。また、数平均重合度は12.1であった。
【0028】実施例2 ポリカーボネート板に熱硬化型アクリル樹脂〔紫外線吸
収剤としてシーソーブ100(シプロ化成製)10%、
及び抗酸化剤としてイルガノックス1222(チバスペ
シャリティーケミカル社製)5%含有〕からなるプライ
マー層を膜厚10μm塗布し、120℃、30分硬化さ
せた。その後、この硬化したプライマー層の上に、実施
例1で調整したコーティング用組成物A100部当た
り、0.5%酢酸ナトリウム水溶液を5部添加し、塗布
し130℃、1時間硬化させた。また、実施例1で調整
したコーティング用組成物Bについても、該組成物Aと
同様にして、該硬化したプライマー層の上に、塗布し、
硬化させた。塗膜の1次評価(外観、密着性(碁盤目試
験)、耐熱性、耐煮沸性)及び耐候性試験結果を表1に
示す。
【0029】実施例3 実施例1と同様の装置にメタノールシリカゾル(粒径1
5μm、シリカ固形分34%)200部に氷酢酸0.2
gを加えた。10℃以下で攪拌しながらメチルトリメト
キシシラン138部を加え、メタノールとメチルトリシ
ラノールを発生させた。約1時間放置後、組成物のpH
は4.5に調整した。この組成物にイソプロパノールを
加え、固形分25%ととした。これをコーティング用組
成物Cとする。該組成物CのGPC分析を行った結果
(図2参照)、1〜2量体は存在せず、3量体が3.9
%、4量体が17.2%、5量体が13.9%であっ
た。また、数平均重合度は9.6であった。該組成物C
を暗所40℃、4日間縮合反応を徐々に進行させた。こ
れをコーティング用組成物Dとする。該組成物DのGP
C分析を行った結果(図2参照)、1〜2量体は存在せ
ず、3量体が0.2%、4量体が9.8%、5量体が1
2.4%であった。また、数平均重合度は12.5であ
った。
【0030】実施例4 共押出しにより作成したアクリル樹脂〔紫外線吸収剤と
してシーソーブ100(シプロ化成製)3%と抗酸化剤
としてイルガノックス1222(チバスペシャリティ−
ケミカル社製)0.5%含有〕で片面を被覆されたポリ
カーボネート板のアクリル樹脂層側に、実施例3で調整
したコーティング用組成物C100部当たり、0.5%
酢酸ナトリウム水溶液を5部添加し、塗布し130℃、
1時間硬化させた。また、実施例3で調整したコーティ
ング用組成物Dについても、該組成物Cと同様にして、
該ポリカーボネート板のアクリル樹脂層側に、塗布し、
硬化させた。塗膜の1次評価(外観、密着性(碁盤目試
験)、耐熱性、耐煮沸性)及び耐候性試験結果を表1に
示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明のコーティング用組成物は、特定
のオリゴシロキサン化合物を含有してなるオルガノポリ
シロキサン樹脂組成物であり、基材及びプライマーとの
密着性に優れ、耐光性、耐薬品性、耐擦傷性、耐汚染性
に優れ、硬化性、乾燥性に優れ、得られた塗膜は高光沢
で鮮映感のある仕上がりの良い塗膜が得られ、かつ本発
明のコーティング用組成物は、保存安定性に優れ、貯蔵
や輸送を容易にすることができる。本発明のコーティン
グ用組成物をハードコート材に好適に使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で製造したコーティング組成物A及び
BのGPC溶出曲線
【図2】実施例3で製造したコーティング組成物C及び
DのGPC溶出曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 正広 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社平塚研究所内 Fターム(参考) 2K009 AA15 BB24 CC24 CC33 CC34 CC35 CC42 DD02 DD06 EE00 4J038 DL051 DL071 DL091 DL111 GA01 GA07 GA12 GA13 LA03 MA06 MA14 NA03 NA04 NA05 NA11 NA12 NA14 PA04 PA06 PA07 PA19 PB08 PC02 PC03 PC04 PC06 PC08 PC10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化オルガノポリシロキサンからなる
    コーティング樹脂組成物であり、オルガノポリシロキサ
    ン中の1〜2量体成分は実質的に存在せず、3量体成分
    が3%以下、4量体成分が15%以下、5量体成分が1
    3%以下でであって、数平均重合度が8〜100である
    コーティング用組成物。
  2. 【請求項2】 基材表面に請求項1のコーティング用組
    成物を塗布し、乾燥してなる光学部材。
  3. 【請求項3】 上記基材表面に、プライマー層を介し
    て、上記コーティング用組成物を塗布する請求項2に記
    載の光学部材。
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