JP2002234815A - 多層型化粧料 - Google Patents

多層型化粧料

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JP2002234815A
JP2002234815A JP2001032418A JP2001032418A JP2002234815A JP 2002234815 A JP2002234815 A JP 2002234815A JP 2001032418 A JP2001032418 A JP 2001032418A JP 2001032418 A JP2001032418 A JP 2001032418A JP 2002234815 A JP2002234815 A JP 2002234815A
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weight
sodium silicate
aluminum chloride
oil
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JP2001032418A
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Yoshiharu Nishida
美晴 西田
Masaaki Ishiwatari
正昭 石渡
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振とう時に均一に分散し、静置時には外観上
美しい層状となり、使用感にも優れる多層型化粧料を提
供する。 【解決手段】 a)ケイ酸ナトリウム及び塩化アルミニ
ウムで表面処理された処理粉末、b)油分、c)水を含
有させる。なお、a)成分において、粉末とケイ酸ナト
リウムの比が重量比で1:0.005〜1:1、粉末と
塩化アルミニウムの比が重量比で1:0.005〜1:
1となるように、イオン交換水中に分散した粉末にケイ
酸ナトリウムと塩化アルミニウムを添加、混合すること
により粉末の表面処理を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静置した状態で油
層、水層、粉末層が分離しており、使用時に振とうする
と各層が均一に分散した乳液状を呈する多層型化粧料に
関し、さらに詳しくは、振とう時に粉末の分散性に優
れ、使用後はすみやかに多層に分離し、分離した界面が
明瞭で見た目にも美しく、使用性が良好な多層型化粧料
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
油層−水層−粉末層からなる多層型化粧料においては、
粉末層が油層に吸着してしまうために美しい層状態を作
りにくく、配合する活性剤や粉末の種類を特定するな
ど、種々の工夫がなされてきた。たとえば、活性剤とし
て特定のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
を配合した場合、層状態が得られるとの記載があるが
(特開昭56−95109)、粉末層が油層に吸着して
しまうため、外観上十分に美しい層状とはならず、安定
に配合可能な油分の種類も限定されてしまう。また、粉
末の種類を特定の含水酸化ケイ素に限定することによ
り、美しい層状態が実現できるが(特開平2−3168
8)、粉末の種類が限定され、使用できる活性剤の種類
も限られるために使用感の幅が狭く、含水酸化ケイ素は
着色が難しいため粉末層の色が限定されてしまう。ま
た、単純に油層−水層の二層型化粧料に粉末を添加して
も、粉末がケーキングを起こし、振とう時に均一に分散
されない。
【0003】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、配合する粉末、界面活性剤、油分等の
種類を厳しく限定しなくても、振とう時には容易に各層
が分散し、使用後はすみやかに外観上美しい層状態とな
り、使用感にも優れた多層型化粧料を得ることを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、無機粉末及び有
機粉末より選んだ1種又は2種以上の粉末を、イオン交
換水中で十分に分散させ、ケイ酸ナトリウム水溶液を加
え混合し、更に、塩化アルミニウム水溶液を加え混合す
ることにより表面処理を行った処理粉末を配合すること
により、活性剤や油分の種類に影響されることなく、振
とう時には粉末が均一に分散し、使用後はすみやかに各
層が外観上美しい層状態となり、かつ使用感に優れた多
層型化粧料が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。なお、本発明においては、使用できる粉末、
油分、活性剤の種類が広いため、使用感の幅が広く、消
費者の嗜好にあった種々の使用感を実現できるほか、粉
末層の着色が可能となることから、外観上も豊かな色彩
をもった美しい多層型化粧料を得ることができる。
【0005】すなわち本発明の請求項1は、a)ケイ酸
ナトリウム及び塩化アルミニウムで表面処理された粉
末、b)油分、c)水とを含有することを特徴とする多
層型化粧料に関する。また本発明の請求項2は、前記
a)成分が、無機粉末及び有機粉末より選ばれる1種又
は2種以上の粉末をイオン交換水中で分散させ、ケイ酸
ナトリウム水溶液を添加、混合し、更に、塩化アルミニ
ウム水溶液を添加、混合することにより表面処理された
処理粉末であることを特徴とする請求項1記載の多層型
化粧料に関する。また、本発明の請求項3は、前記a)
成分が、粉末を分散させたイオン交換水中に、粉末とケ
イ酸ナトリウムの比が重量比で1:0.005〜1:
1、粉末と塩化アルミニウムの比が重量比で1:0.0
05〜1:1となるように、ケイ酸ナトリウムおよび塩
化アルミニウムを添加、混合することにより、表面処理
された処理粉末である請求項1、2記載の多層型化粧料
に関する。また、本発明の請求項4は、化粧料全量に対
して、ケイ酸ナトリウムを0.01〜2.0重量%、塩
化アルミニウムを0.005〜3.0重量%、粉末を
0.1〜8.0重量%、油分、および水を配合すること
を特徴とする多層型化粧料に関する。また、本発明の請
求項5は、化粧料全量に対して、ケイ酸ナトリウムを
0.01〜2.0重量%、塩化アルミニウムを0.00
5〜3.0重量%、粉末を0.1〜8.0重量%添加
し、製造過程において粉末表面を処理することを特徴と
する多層型化粧料の製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の多層型化粧料はa)ケイ酸ナトリ
ウム及び塩化アルミニウムで表面処理された処理粉末、
b)油分、c)水とを含有する。
【0007】本発明で用いられるa)成分、即ちケイ酸
ナトリウム及び塩化アルミニウムで表面処理された処理
粉末は、以下の方法で製造することができる。無機粉末
及び有機粉末より選ばれる1種又は2種以上を、ホモジ
ナイザー等を用いて、イオン交換水中で十分に分散させ
た後、ケイ酸ナトリウム水溶液を加えて攪拌混合する。
更に、塩化アルミニウム水溶液を加えて同様に攪拌混合
することにより、表面処理を行うことができる。粉末の
水中への分散、攪拌混合は均一に分散できるものであれ
ば特に制限はないが、ホモジナイザー、ディスパーなど
を用いて行うことが好ましい。ケイ酸ナトリウム水溶液
と、塩化アルミニウム水溶液の添加順序は、いずれが先
であってもよいが、ケイ酸ナトリウムを先に添加するこ
とが処理粉末の分散性の点でより好ましい。攪拌混合は
室温で行う。反応時のpHは2.5〜12であることが
好ましい。
【0008】ケイ酸ナトリウムと塩化アルミニウムによ
る粉末の表面処理は、化粧料とは別パーツとして行い、
化粧料に添加してもよいが、化粧料の製造過程におい
て、一連の工程中で行ってもよい。本発明で用いられる
ケイ酸ナトリウム、塩化アルミニウムは市販の試薬を用
いることができる。
【0009】粉末に対するケイ酸ナトリウム、塩化アル
ミニウムの添加量は、ケイ酸ナトリウムとしては、粉末
とケイ酸ナトリウムの比が重量比で1:0.005〜
1:1となるように添加混合することが好ましい。さら
に好ましくは、1:0.01〜1:0.6、最も好まし
くは、1:0.1〜1:0.3である。また、塩化アル
ミニウムとしては、粉末と塩化アルミニウムの比が重量
比で1:0.005〜1:1となるように添加、混合す
ることが好ましい。さらに好ましくは、1:0.01〜
1:0.8、最も好ましくは、1:0.05〜1:0.
4である。これ以外の範囲では、外観が層状になりにく
い場合があり、経時において粉末がケーキングを起こす
場合がある。
【0010】化粧料の製造工程中で粉末の表面処理を行
う場合、化粧料中におけるケイ酸ナトリウムの配合量
は、化粧料全量に対して、0.01〜2.0重量%、よ
り好ましくは0.03〜1.5重量%、最も好ましくは
0.1〜1.0重量%である。0.01重量%未満では
処理が十分ではなくなり、粉末層が油層に吸着してしま
うことがある。2.0重量%を超えると均一に混和でき
なくなる場合がある。また、塩化アルミニウムの好まし
い配合量としては、化粧料全量に対して0.005〜3
重量%、より好ましくは0.01〜1.5重量%、最も
好ましくは0.05〜1重量%である。0.01重量%
未満では再分散性が悪く、ケーキングを起こしてしま
う。3.0重量%を超えると粉末の面沈降性が悪くな
り、明瞭に三層とならない場合がある。
【0011】本発明で用いられる粉末としては、無機粉
末、有機粉末のいずれでもよく、化粧料に配合できる粉
末であれば特に制限はない。例えばセルロース粉末、ポ
リアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉
末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、
スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグア
ナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末等の有機粉
末、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、
白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲
母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸
マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸
金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリ
ウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カル
シウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セ
ラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パル
ミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒
化ホウ素等の無機粉末、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
鉄、チタン酸鉄、γ−酸化鉄、黄酸化鉄、黄土、カーボ
ンブラック、低次酸化チタン、マンゴバイオレット、コ
バルトバイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、チタ
ン酸コバルト、群青、紺青等の無機顔料、酸化チタンコ
ーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビス
マス、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビ
スマス、魚鱗箔等のパール顔料、アルミニウムパウダ
ー、カッパーパウダー、等の金属粉末顔料、赤色201
号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色
220号、赤色228号、赤色405号、橙色203
号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び
青色404号等の無機顔料、赤色3号、赤色104号、
赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色40
1号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5
号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、及び青色
1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレー
キ等の有機顔料等の天然色素等が挙げられる。
【0012】これらの中でも、シリカ、セリサイト、タ
ルク、カオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、硫
酸バリウム、重炭酸カルシウムなどが使用感触及び再分
散性の点で好ましい。粉末の配合量は処理前の重量とし
て、化粧料全量に対して0.1〜8重量%、より好まし
くは0.3〜5重量%、最も好ましくは0.5〜3重量
%である。0.1重量%未満では、さらさらとした使用
感触を得ることができない場合がある。また、8重量%
を超えると粉っぽさが生じ、かさつきが出てくる場合が
ある。
【0013】本発明で用いられる油分は、化粧料に配合
できる液状の油性成分であれば特に制限されず、例え
ば、アボガド油,ツバキ油,タートル油,マカデミアナ
ッツ油,トウモロコシ油,ミンク油,オリーブ油,ナタ
ネ油,卵黄油,ゴマ油,パーシック油,小麦胚芽油,サ
ザンカ油,ヒマシ油,アマニ油,サフラワー油,綿実
油,エノ油,大豆油,落花生油,茶実油,カヤ油,コメ
ヌカ油,シナギリ油,日本キリ油,ホホバ油,胚芽油,
トリオクタン酸グリセリン,トリイソパルミチン酸グリ
セリン,イソオクタン酸セチル,ミリスチン酸イソプロ
ピル等の液体油脂、流動パラフィン,スクワラン,イソ
パラフィン,オレフィンオリゴマー等の液状炭化水素,
ジメチルポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサ
ン,メチルポリシロキサン,メチルシリコーン,メチル
フェニルシリコーン,シクロメチコン,デカメチルシク
ロペンタシロキサン,オクタメチルシクロシロキサン,
ドデカメチルポリシロキサン,テトラメチルテトラハイ
ドロジェンポリシロキサンなどのシリコーン類、オレイ
ルアルコール,2−オクチルドデカノール,2−エチル
ヘキサン酸セチル等が挙げられ、なかでも流動パラフィ
ン、オレフィンオリゴマー、スクワラン、オクタメチル
シクロシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
ン、2−エチルヘキサン酸セチルが乳化性及び液層の透
明性の点で好ましく用いられる。油分の配合量は、化粧
料全量に対して、1重量%〜40重量%、さらに好まし
くは5重量%〜30重量%である。
【0014】本発明で用いられる活性剤は、化粧料に配
合できる活性剤であれば特に限定されないが、中でも液
層の透明性などの点で親水性非イオン界面活性剤、親油
性非イオン界面活性剤が好適に用いられる。
【0015】親水性非イオン界面活性剤の例としては、
ポリオキシエチレン(以下、「POE」と略記)ソルビ
タンモノオレート、POEソルビタンモノステアレー
ト、POEソルビタンテトラオレエート等のPOEソル
ビタン脂肪酸エステル類;POEソルビットモノラウレ
ート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビ
ットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレ
ート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類;POEグ
リセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソ
ステアレート、POEグリセリントリイソステアレート
等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類;POEモノオ
レエート、POEジステアレート、POEモノジオレエ
ート、ジステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂
肪酸エステル類;POEラウリルエーテル、POEオレ
イルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘ
ニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、
POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエー
テル類;POEオクチルフェニルエーテル、POEノニ
ルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル
等のPOEアルキルフェニルエーテル類;POE硬化ヒ
マシ油誘導体、POEショ糖脂肪酸エステル、POEス
テロール誘導体等が例示され、より具体的には、ポリオ
キシエチレン(30)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレ
ン(40)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(50)
硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレン(15)デシルテトラデシルエ
ーテル、ポリオキシエチレン(20)デシルテトラデシ
ルエーテル、ポリオキシエチレン(25)デシルテトラ
デシルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ヘキシル
デシルエーテル、ポリオキシエチレン(15)ヘキシル
デシルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ヘキシル
デシルエ−テル、ポリオキシエチレン(25)ヘキシル
デシルエーテル、ポリオキシエチレン(10)オクチル
ドデシルエーテル、ポリオキシエチレン(16)オクチ
レドデシシルエ−テル、ポリオキシエチレン(20)オ
クチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレン(25)
オクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレン(1
5)グリセリルモノイソステアレート、ポリオキシエチ
レン(30)グリセリルモノイソステアレート、ポリオ
キシエチレン(30)グリセリルトリイソステアレー
ト、ポリオキシエチレン(40)グリセリルトリイソス
テアレート、ポリオキシエチレン(30)トリメチロ−
ルプロパントリミリステ−ト、ポリオキシエチレン(2
0)ソルビタンモノラウレ−ト、ポリオキシエチレン
(20)モノステアレート、ポリオキシエチレン(2
0)ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレン(3
0)ソルビトールテトラオレート、ポリオキシエチレン
(40)ソルビト−ルテトラオレート、ポリオキシエチ
レン(10)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(1
5)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)セチ
ルエーテル、ポリオキシエチレン(25)セチルエーテ
ル、オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(15)オ
レイルエーテル、ポリオキシエチレン(20)オレイル
エーテル、ポリオキシエチレン(25)オレイルエーテ
ル、ポリオキシエチレン(10)ノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレン(15)ノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレン(20)ノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレン(25)ノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレン(20)コレステリルエーテ
ル、ポリオキシエチレン(30)コレステリルエ−テ
ル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)、ヤ
シ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)、ラウリン
酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールア
ミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノール
アミド等が挙げられる。
【0016】親油性非イオン界面活性剤の例としてはグ
リセリル脂肪酸エステルに代表される多価アルコール脂
肪酸エステル、グリセリル高級アルコールエーテル、ポ
リグリセル脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油誘導体等が挙
げられる。なかでもグリセリル脂肪酸エステル等が好適
に用いられる。
【0017】これらは1種又は2種以上を組み合わせて
使用される。好ましくは、POEソルビット脂肪酸エス
テル類、POEアルキルフェニルエーテル類、グリセリ
ル脂肪酸エステル類、ポリグリセル脂肪酸エステル類な
どが液層の透明性、乳化性などの点で好ましく用いられ
る。
【0018】配合量としては、化粧料全量に対して、
0.001〜2.0重量%、好ましくは0.01〜1.
0重量%である。
【0019】本発明の多層型化粧料には上記成分のほ
か、一般の化粧料に用いられる成分、例えばプロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレ
ングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、それ以上の分
子量であるポリエチレングリコール等のグリコール類;
グリセリン、ジグリセリン、それ以上の分子量のポリグ
リセリン類;ソルビトール、マンニトール、マルチトー
ル、キシリトール、エリスリトール等の糖アルコール
類;フルクトース、グルコース、ガラクトース、マルト
ース、ラクトース、トレハロース等の糖類;アスコルビ
ン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、
酢酸トコフェロール、パルミチン酸レチノール、ビタミ
ンB6塩酸塩、パントテニルエチルエーテル等のビタミ
ン類;紫外線吸収剤、キレート剤、殺菌剤、消炎剤、防
腐剤、植物抽出液、アミノ酸、清涼剤等の薬剤;エタノ
ール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール等を
本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合できる。
【0020】なお、本発明において、多層型化粧料は、
特に油層−水層−粉末層からなる三層型の化粧料を好適
とする。本発明の多層型化粧料は、スキンローション、
アフターシェーブローション、カーマインローション、
ボディーローションなどのスキンケア製品、ヘアリン
ス、ヘアリキッド、スカルプローション等のヘア製品、
フレグランス製品等、幅広い応用が可能である。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
配合量の単位は重量百分率(重量%)である。
【0022】評価方法及び基準 (1)静置時の外観 試料組成物を100ml比色管に定量入れて、手動で上下に
強く振とうして均一に混和してから静置する。24時間
後に美しい外観(三層)を呈しているかを観察評価し
た。 ○:明瞭に三層に分離している。 △:やや不明瞭であるが、三層に分離している。 ×:三層に分離していない。
【0023】(2)振とう時の均一混和性の評価 (1)と同様に手動で振とうし、均一混和性を観察して評
価した。 ○:振とう後容易に均一に混和する。 △:振とう後均一に混和する。 ×:振とう後均一に混和しない。
【0024】(3)経時での粉末の体積の評価(粉末沈
降量) 試料組成物を100ml比色管に100ml入れ、沈降
した粉末の体積量を読みとり、1時間後、24時間後の
体積量を観察した。体積量が大きいと、ケーキングを起
こしにくくなり、粉末のかさが高いことで外観的にも好
ましいと評価できる。
【0025】(4)使用性の評価 専門パネル10名により、さっぱり感、しっとり感、清
涼感などを官能評価した。 ◎:使用時にべたつき感がなく、良好なさっぱり感を有
すると答えた人が9名以上 ○:使用時にべたつき感がなく、良好なさっぱり感を有
すると答えた人が6〜8名 △:使用時にべたつき感がなく、良好なさっぱり感を有
すると答えた人が3〜5名 ×:使用時にべたつき感がなく、良好なさっぱり感を有
すると答えた人が2名以下
【0026】処理粉末の製造例 粉末として、シリカ粉末(平均粒子径1μm)1.0
g、セリサイト粉末(平均粒子径5.2μm)1.0g
を、20gのイオン交換水中にホモジナイザーを用いて
十分に分散させた(9000rpm/s、10分)。続いて室温
で、10%ケイ酸ナトリウム水溶液5mlを添加し、ホ
モジナイザーで攪拌、さらに10%塩化アルミニウム水
溶液2mlを添加し、ホモジナイザーで攪拌混合した
後、苛性カリにて中和し、処理粉末分散溶液を得た。
【0027】粉末とケイ酸ナトリウム、塩化アルミニウ
ムの添加量の検討 上記の製造方法において、粉末と、粉末処理剤としての
ケイ酸ナトリウム及び塩化アルミニウムとを表1に示す
配合量で処理し、後述の実施例1の配合量にて油層、水
層に分散させて多層型化粧料を作成した。化粧料の製造
方法は、実施例1に従った。
【0028】
【表1】
【0029】この結果から、粉末に対する各処理剤の配
合比率は、重量比でそれぞれ、1:0.005〜1:1
が好ましいことがわかる。
【0030】処方例 実施例1〜8、比較例1 (ボディー用化粧料) 次の表2および表3に示す処方でボディー用化粧料を調
製し、静置時の外観、振とう時の均一混和性、経時での
粉末の体積、使用性を前記の基準で評価した。
【0031】(製造方法)粉末をディスパーを用いてイ
オン交換水中で十分に分散させ、10%ケイ酸ナトリウ
ム水溶液、10%塩化アルミニウム水溶液を添加し、さ
らにホモジナイザーで十分に攪拌混合した後、苛性ソー
ダにて中和する。保湿剤などを含む水層を添加、混合
し、更に油層を添加、混合し、表2及び3のボディー用
化粧料を作成した。
【0032】
【表2】実施例1〜4、比較例1
【0033】
【表3】実施例5〜8
【0034】処理粉末の種類による差異
【表4】
【0035】表4からわかるように、その他の処理粉末
を用いた多層型化粧料より、本発明のケイ酸ナトリウ
ム、塩化アルミニウムによる処理粉末を配合した多層型
化粧料のほうが優れていることがわかる。
【0036】実施例8(多層型フレグランス) (1)スクワラン 3.0 (2)ジメチルポリシロキサン 5.0 (3)香料 10.0 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.3 (5)オレイン酸グリセリル 0.05 (6)イオン交換水 75.45 (7)キシリトール 2.0 (8)タルク 3.0 (9)ケイ酸ナトリウム 0.6 (10)塩化アルミニウム 0.5 (11)苛性カリ 0.1
【0037】(製法)上記成分の(8)を(6)の一部
に加え十分に分散させ、(9)、(10)を10%水溶
液にしたものを添加し、ホモジナイザーで十分攪拌混合
する。(11)を加えて中和する(粉末部)。(6)の
残部に(7)及び(4)を溶解後、粉末部に添加し、混
合する。更に(1)、(2)、(3)、(5)を攪拌溶
解したものを加え混合し、層状フレグランスを作成し
た。本実施例は粉末の分散性、使用性ともに好ましいも
のであった。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多層型化
粧料は、振とう時に均一に分散し、静置時には外観上美
しい層状となり、使用感にも優れるものである。また、
粉末や活性剤の種類を厳しく限定しないことから、消費
者の幅広い嗜好に対応できる使用感触と豊かな色彩をも
った外観とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA122 AB032 AB051 AB221 AB222 AB232 AB371 AB372 AB432 AB442 AC022 AC122 AC342 AC422 AD022 AD042 AD172 AD662 BB11 BB25 CC17 CC22 DD05 FF04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)ケイ酸ナトリウム及び塩化アルミニ
    ウムで表面処理された処理粉末、b)油分、c)水を含
    有することを特徴とする多層型化粧料。
  2. 【請求項2】 前記a)成分が、無機粉末及び有機粉末
    より選ばれる1種又は2種以上の粉末を、イオン交換水
    中で分散させ、ケイ酸ナトリウム水溶液を添加、混合
    し、更に、塩化アルミニウム水溶液を添加、混合するこ
    とにより表面処理された処理粉末であることを特徴とす
    る請求項1記載の多層型化粧料。
  3. 【請求項3】 前記a)成分が、粉末を分散させたイオ
    ン交換水中に、粉末とケイ酸ナトリウムの比が重量比で
    1:0.005〜1:1、粉末と塩化アルミニウムの比
    が重量比で1:0.005〜1:1となるように、ケイ
    酸ナトリウムおよび塩化アルミニウムを添加、混合する
    ことにより、表面処理された処理粉末である請求項1、
    2記載の多層型化粧料。
  4. 【請求項4】 化粧料全量に対して、ケイ酸ナトリウム
    を0.01〜2.0重量%、塩化アルミニウムを0.0
    05〜3.0重量%、粉末を0.1〜8.0重量%、油
    分、および水を配合することを特徴とする多層型化粧
    料。
  5. 【請求項5】 化粧料全量に対して、ケイ酸ナトリウム
    を0.01〜2.0重量%、塩化アルミニウムを0.0
    05〜3.0重量%、粉末を0.1〜8.0重量%添加
    し、製造過程において粉末表面を処理することを特徴と
    する多層型化粧料の製造方法。
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Cited By (4)

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