JP2002234732A - ジルコニア系複合材料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
面積を有する材料を提供する。 【解決手段】酸化ジルコニウム及びリン酸含有ジルコニ
アを含有することを特徴とするジルコニア系複合材料及
びその製造方法に係る。
Description
系複合材料及びその製造方法に関する。特に、本発明
は、有機ハロゲン化合物の処理に適した材料に関する。
易に反応し、リン酸ジルコニウムを生成する。一般的に
は、リン酸化合物溶液とジルコニウム化合物溶液とを混
合して反応することによりリン酸ジルコニウムが製造さ
れている。リン酸ジルコニウムは、耐熱性、耐薬品性等
に優れたミクロ多孔質材料として知られており、ジルコ
ニア、アルミナ等の酸化物に比して、酸化イオウ、塩
素、フッ素ガス等の腐食性ガスに安定である。ところ
が、熱処理したリン酸ジルコニウムは加熱により構造変
化し、その細孔径が数オングストロームと小さくなり、
比表面積が低くなることが知られている。
(例えば、PO4)を含むジルコニアであり、例えばジ
ルコニア粉末にリン酸化合物溶液を含浸させることによ
り得られる。このリン酸含有ジルコニアはリンとジルコ
ニウムとが完全に反応(P−O−Zr)していないため
に、製造中の洗浄工程中又は使用中にリン酸が流失して
最終的にはジルコニアとなる。
品性等に優れた触媒材料として知られている。しかし、
酸化イオウ、塩素、フッ素ガス等の腐食性ガスを含有し
た数百度の高温多湿条件下ではガスに直接接触した表面
から徐々に化学反応を起こして腐食される。また、ジル
コニアは、前駆体である非晶質体では比表面積が高いも
のの、500℃以上に加熱される場合はその温度上昇に
伴って結晶化度・結晶構造変化し、比表面積が低下する
という問題がある。
クロロエチレン、ハロン等の有機ハロゲン化合物は、冷
媒をはじめ、発泡剤、消火剤等の工業用材料として幅広
く利用されている。その一方で、これらの有機ハロゲン
化合物は、オゾン層破壊、人体への悪影響等の点で問題
視されている材料である。このため、有機ハロゲン化合
物を分解等によって無害化するための処理剤の開発が急
務とされている。
水蒸気又は水蒸気と分子状酸素の存在下、パーフルオロ
化合物を分解する反応において、リン酸塩を触媒に用い
ることを特徴とするパーフルオロ化合物の分解方法(特
開平10−323537号)が知られている。
ウムのリン酸塩(リン酸ジルコニウム等)は、それ自体
高温多湿雰囲気下、ハロゲン雰囲気下又は硫黄含有雰囲
気下において安定であり、その点において有機ハロゲン
化合物処理剤等の用途として期待できる材料の一つであ
る。
ロゲン化合物処理剤等の用途として実用化するために
は、上記のような化学的安定性のほか、ある程度大きな
比表面積を確保することが必要となるが、リン酸ジルコ
ニウム比表面積が比較的小さく、かかる用途に利用する
にはなお改善の余地が残されている。
に優れるとともに比較的大きな比表面積を有するジルコ
ニア系複合材料を提供することにある。
技術の問題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定の方法
によって得られる材料が特異な物性を有することから、
上記目的を達成できることを見出し、ついに本発明を完
成するに至った。
複合材料及びその製造方法に係る。
コニアを含有することを特徴とするジルコニア系複合材
料。
前項1記載のジルコニア系複合材料。
が100m2/g以上の粉状体からなる前項1又は2に
記載のジルコニア系複合材料。
が非晶質である前項3記載のジルコニア系複合材料。
ニア系複合材料を含む有機ハロゲン化合物処理剤。
カリを添加して得られるジルコニウム含有沈殿物を当該
溶液中で60℃以上で加熱エージングし、次いで当該沈
殿物とリン酸イオンを含む溶液とを混合した後、当該混
合液から固形分を回収し、当該固形分を400〜110
0℃で熱処理することを特徴とするジルコニア系複合材
料の製造方法。(第一方法) 7.難溶性ないしは不溶性ジルコニウム化合物とリン酸
イオンを含む溶液とを混合した後、当該混合液から固形
分を回収し、当該固形分を400〜1100℃で熱処理
することを特徴とするジルコニア系複合材料の製造方
法。(第二方法)
びリン酸含有ジルコニアを含有することを特徴とする。
酸根とジルコニウム成分とを含むものであれば限定的で
ない。例えば、リン酸ジルコニウムのようなものも包含
される。
は特に限定されず、最終製品の用途、使用目的等に応じ
て適宜設定できる。例えば、本発明材料を有機ハロゲン
化合物処理剤として使用する場合は、モル比でP/Zr
が0.02〜1程度、好ましくは0.1〜0.7に設定
すれば良い。
品の用途、使用目的等に応じて適宜変更することができ
る。例えば、成形体、粉状体、粒状体(造粒体)等のい
ずれであっても良い。
等の限定は特にないが、平均粒径0.2〜30μm程度
とすることが好ましい。また、粉状体を600℃の熱処
理に供した後のBET比表面積が100m2/g以上で
あることが好ましい。本発明では、上記熱処理条件は、
具体的には、100gのサンプルを大気中600℃で3
時間熱処理するものとする(以下同じ。)。
における結晶構造が非晶質であることが好ましい。かか
る非晶質構造を有することによって、比表面積の増大を
図ることができる。
の存在割合が粒子表面から中心部に向かって次第に少な
くなるような傾斜構造を有することが望ましい。すなわ
ち、粒子表面は主としてリン酸含有ジルコニアが存在
し、粒子中心部に向かうに従いリン酸含有ジルコニアの
割合が減少するとともに酸化ジルコニウムの割合が増加
し、粒子中心部では主として酸化ジルコニウムから構成
されるような構造が好ましい。かかる構造をとる場合に
は、高温多湿下で分解生成された腐食性ハロゲン化水素
に耐久性のあるリン酸含有ジルコニア(リン酸ジルコニ
ウム等)で粒子表面を保護し、粒子内部にある触媒活性
の高いジルコニアで有機ハロゲン化合物を分解促進する
という機能をより効果的に発揮することができる。
き、特に有機ハロゲン化合物処理剤として有用である。
すなわち、本発明は、ジルコニア系複合材料を含む有機
ハロゲン化合物処理剤を提供することができる。 2.ジルコニア系複合材料の製造方法 (1)第一方法 第一方法は、ジルコニウムイオンを含む溶液にアルカリ
を添加して得られるジルコニウム含有沈殿物を当該溶液
中で60℃以上で加熱エージングし、次いで当該沈殿物
とリン酸イオンを含む溶液とを混合した後、当該混合液
から固形分を回収し、得られた固形分を400〜110
0℃で熱処理することを特徴とする。
水溶性ジルコニウム化合物を水又は適当な水系溶媒に溶
解させて得られる溶液を用いることができる。水溶性ジ
ルコニウム化合物としては、例えばオキシ塩化ジルコニ
ウム、ヒドロオキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニ
ウム、臭化ジルコニウム等のハロゲン化ジルコニウム;
硫酸ジルコニウム、塩基性硫酸ジルコニウム、硝酸ジル
コニウム等の鉱酸のジルコニウム塩;酢酸ジルコニル、
ギ酸ジルコニル等の有機酸ジルコニウム塩;炭酸ジルコ
ニウムアンモニウム、硫酸ジルコニウムナトリウム、酢
酸ジルコニウムアンモニウム、シュウ酸ジルコニウムナ
トリウム、クエン酸ジルコニウムアンモニウム等のジル
コニウム錯塩のほか、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコ
ニウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使
用することができる。これらの中でも、オキシ塩化ジル
コニウム及び硫酸ジルコニウムの少なくとも1種を用い
ることが好ましい。
ルコニウム(イオン)濃度は特に限定されないが、通常
は0.01〜25重量%程度、好ましくは0.1〜10
重量%とすれば良い。
限定されない。例えば、アンモニア水、アミン等のほ
か、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩等が挙げられ
る。これらは1種又は2種以上で使用することができ
る。これらの中でも水酸化ナトリウム及びアンモニア水
の少なくとも1種が好ましい。これらアルカリは、水溶
液で使用することが好ましい。
ウム含有沈殿物を上記溶液中で加熱エージングする。主
として、沈殿物を加熱エージングすることにより粉状物
(通常はケーキ状)を形成させる。従って、かかる粉状
物が形成される限りエージング条件は制限されないが、
加熱温度については60℃以上(特に70℃以上)とす
ることが好ましい。エージング時間は、加熱温度等によ
って適宜変更できるが、通常は1時間以上とすれば良
い。
ングされた沈殿物を固液分離により回収し、水洗しても
良い。固液分離は公知の方法に従えば良く、例えばろ
過、遠心分離、デカンテーション等が挙げられる。
オン(PO4 3-)を含む溶液とを混合する。沈殿物は、
適当な量の水に分散させた水分散液として用いることが
望ましい。水の使用量は、粉状物の状態等により適宜設
定すれば良い。
水溶性リン酸化合物を水に溶解させることよって調製す
ることができる。上記リン酸化合物としては、水溶性で
あれば特に限定されない。例えば、リン酸のほか、第一
リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸
ナトリウム等のオルトリン酸のアルカリ金属塩;第一リ
ン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、第三リン
酸アンモニウム等のオルトリン酸のアンモニウム塩;メ
タリン酸、ピロリン酸等の少なくとも1個のP−O−P
結合を有する縮合リン酸のアルカリ金属塩及びアンモニ
ウム塩等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使
用することができる。これらの中でも、リン酸及びオル
トリン酸のアルカリ塩の少なくとも1種を用いることが
好ましい。
は、用いるジルコニウム化合物の種類、所望の特性等に
応じて適宜設定すれば良い。また、上記水溶液の使用量
は、リン酸濃度、上記ジルコニウム化合物の種類等によ
って適宜変更することができるが、通常は最終的に得ら
れる複合材料のP/Zrモル比が0.02〜1程度、好
ましくは0.1〜0.7となるように調節すれば良い。
殿物に滴下することにより添加すれば良い。必要に応じ
て、pH調整等のために、上記溶液を添加した混合液に
対してアルカリを添加することによって、pH3〜11
(好ましくは3〜9)の範囲に調整することもできる。
この場合、pH値が変化しなくなった時点をアルカリ添
加の終点とすれば良い。
得られた固形分を熱処理する。固形分の回収は、公知の
固液分離方法に従って行えば良い。例えば、ろ過、遠心
分離、デカンテーション等の方法を採用できる。また、
必要に応じて固形分を水洗、乾燥等をしても良い。
0℃で熱処理する。熱処理温度は限定的ではないが、通
常は400〜1100℃程度、好ましくは600〜10
00℃とすれば良い。熱処理雰囲気は限定的でなく、通
常は大気中又は酸化性雰囲気中とすれば良い。熱処理時
間は、熱処理温度等に応じて適宜設定すれば良い。 (2)第二方法 第二方法は、難溶性ないしは不溶性ジルコニウム化合物
にリン酸イオンを含む溶液に添加混合した後、当該混合
液から固形分を回収し、得られた固形分を400〜11
00℃で熱処理することを特徴とする。
ないしは不溶性のものであれば限定的でない。例えば、
水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、塩基性硫酸ジ
ルコニウム等が挙げられる。水酸化ジルコニウムの水酸
根、炭酸ジルコニウムの炭酸根又は塩基性硫酸ジルコニ
ウムの硫酸根は、リン酸根と容易に反応してZr−O−
Pのイオン結合を形成する。一般に、このイオン結合
は、水洗工程、熱処理工程等により破壊されない。従っ
て、本発明では、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウ
ム及び塩基性硫酸ジルコニウムの少なくとも1種を用い
ることが好ましい。
されない。例えば、顆粒状、粉末状等のいずれの形態で
あっても良い。
様のものを使用すれば良い。また、使用量は、ジルコニ
ウム化合物の種類、温度等によって変更されるが、通常
は最終的に得られる複合材料のP/Zrモル比が0.0
2〜1.0程度、好ましくは0.1〜0.7となるよう
に調節すれば良い。
殿物に滴下して付与すれば良い。必要に応じて、pH調
整等のために上記溶液が添加された混合液に対してアル
カリを添加することにより、pH3〜11程度(好まし
くは3〜9)の範囲に調整することができる。この場
合、pH値が変化しなくなった時点をアルカリ添加の終
点とする。
得られた固形分を熱処理する。固形分の回収は、公知の
固液分離方法に従って行えば良い。例えば、ろ過、遠心
分離、デカンテーション等の方法を採用できる。また、
必要に応じて固形分の水洗、乾燥等を実施しても良い。
400〜1100℃程度、好ましくは600〜1000
℃すれば良い。熱処理雰囲気は限定的でなく、通常は大
気中又は酸化性雰囲気中とすれば良い。熱処理時間は、
熱処理温度等に応じて適宜設定すれば良い。
及び物性をもつジルコニウム系複合材料を提供すること
ができる。
的安定性に優れるとともに、比較的大きな比表面積を有
している。このため、有機ハロゲン化合物処理剤をはじ
め、各種の触媒材料(触媒担体、触媒活性体等)にも好
適に用いることができる。有機ハロゲン化合物処理剤と
して使用する場合は、例えば本発明材料を充填した装置
に有機ハロゲン化合物を含むガスを流通させれば良い。
徴をより明確にする。但し、本発明は、これらの実施例
に限定されるものではない。
6gを純水に分散させ、これに10%H3PO4水溶液2
33gを攪拌しながら添加し、これに5%NH 4OH濃
度の調整したアンモニア水を室温条件下で添加し、pH
6.8まで中和し、濾過、水洗後に固液分離し、ケーキ
状生成物を回収した。この生成物を600℃で3時間で
焼成した後、焼成体を粉砕してリン酸含有ジルコニア粉
末100gを得た。この生成物の化学組成は、酸化物換
算(重量%)でZrO2:83%,P2O5:17%,灼
熱減量(H2O)5%であり、P/Zrモル比は0.3
5であった。
定、X線回折法による構造分析測定、示差熱分析法によ
る熱分析測定(DTA)、アンモニア昇温脱離法による
TPD測定をそれぞれ行った。その結果を図1〜4に示
す。
後の結果とともに、800℃及び1000℃で3時間熱
処理した後の比表面積(図1の縦軸、単位m2/g)も
併記する。図1(A)からも明らかなように、600℃
で3時間の熱処理した後の上記粉末の比表面積は152
m2/gであった。
焼成した後の結晶構造の分析結果を図2に示す。図2よ
り、この材料は、非晶質であることが確認された。
は1000℃まで変化がなかった。一方、TPDデータ
を示す図4にも示されているように、200℃付近に著
しい変化が確認された。これらの結果より、本発明品
は、固体酸量が高いことがわかる。
256gを純水に溶解することにより、ZrO2換算で
1%溶液を調整した。これに3%NH4OH濃度に調整
したアンモニア水を室温中で添加し、pH8.5まで中
和した後、90〜102℃で7時間加熱エージングし、
水酸化ジルコニウムの沈殿物を得た。約3時間静置した
後、上澄み液を除去し、沈殿物を含有した残液に10%
リン酸含有水溶液180gを攪拌しながら添加した。次
いで、濾過、水洗後に固液分離し、ケーキ状生成物を回
収した。この生成物を大気中600℃で3時間焼成した
後、粉砕してリン酸含有ジルコニア粉末100gを得
た。
(重量%)でZrO2:87%,P2O 5:13%,H
2O:5%であり、P/Zrモル比は0.25であっ
た。
時間熱処理した後の比表面積は148m2/gであっ
た。また、上記熱処理をした後の結晶構造は非晶質であ
ることが確認された。
た。この沈殿物を濾過及び水洗した後に固液分離し、ケ
ーキ状生成物を得た。この生成物を600℃で3時間焼
成し、得られた焼成体を粉砕してジルコニア粉末を得
た。次いで、上記ジルコニア粉末を純水に分散した後、
これに10%リン酸含有水溶液28gを添加し、濾過及
び水洗した後に固液分離し、ケーキ状生成物を回収し
た。この生成物を600℃で3時間で焼成し、粉砕して
粉末を得た。
量%)でZrO2:99.86%,P2O5:0.02
%,灼熱減量(H2O):0.12%であり、P/Zr
モル比は0.0003であった。
して各物性の測定を行った。その結果を図1〜4に示
す。
℃で3時間焼成した後の比表面積を示す。上記粉末を大
気中600℃で3時間焼成した後の比表面積は67m2
/gであった。図1には、この粉末の一部をさらに80
0℃及び1000℃で熱処理後の比表面積を測定した結
果も図1に併記する。
焼成した後における構造分析の結果を図2に示す。この
材料は結晶質であり、ジルコニアの立方晶系に属するこ
とが確認された。
は1000℃まで変化がないことがわかる。一方、TP
Dデータを図4に示す。200℃付近で観察されている
吸着アンモニアの脱離量が実施例1のそれと比べて少な
い。このことから、比較例1の材料は、実施例1よりも
固定酸量が低いことがわかる。さらに、比較例1では、
より低温側でアンモニアの脱離が完了している。このこ
とから、比較例1の材料は、実施例1よりも固体酸強度
が低いことがわかる。
47gを純粋に溶解しZrO2換算で1%溶液を調整し
た。これに10%リン酸含有水溶液690gを攪拌しな
がら添加後、3%NH4OH濃度の調整したアンモニア
水を室温中で添加し、pH8.5まで中和し、次いで9
0〜102℃で7時間加熱エージングし、沈殿物を得
た。静置後、濾過及び水洗した後に固液分離し、ケーキ
状生成物を回収した。この生成物を600℃で3時間焼
成し、得られた焼成体を粉砕して粉末を得た。
量%)でZrO2:50%,P2O5:50%,H2O:
1.62%で、P/Zrモル比=1.8であった。この
粉末を実施例1と同様にして物性の測定を行った。図1
(C)、図3及び図4にそれぞれ示す。
600℃で3時間熱処理した後の比表面積は17m2/
gであった。さらに、粉末の一部を800℃及び100
0℃で3時間熱処理した後の比表面積を測定した。その
結果も図1に併記する。600℃で3時間熱処理した後
の結晶構造は図2の実施例1のものと同様の非晶質パタ
ーンを示した。
では、900℃付近で発熱ピークが観測された。大気中
900℃で3時間焼成したものをX線回折法による構造
分析測定した結果、ピロリン酸ジルコニウム結晶構造を
示した。すなわち、600℃での生成物は非晶質リン酸
ジルコニムであり、上記発熱ピークは非晶質リン酸ジル
コニウムから結晶質ピロリン酸ジルコニウムへの結晶構
造変化を示すことがわかる。
(PO4/ZrO2モル比:0.35)を打錠成型(直径
3mm×高さ3mm)し、大気中800℃で3時間処理
した。この成型体Aを常圧固定床反応器中に充填し、有
機ハロゲン化合物としてクロロフルオロカーボン(CF
C−12)の分解反応用触媒として用いた。
力:常圧、供給ガスGHSV:540hr-1、触媒10
mlとした。供給ガスの組成はCFC−12:O2:
N2:H 2O(vol%)=1.2:7.7:30.8:
60.3とした。なお、O2源としては空気を用いた。
反応温度とCFC−12の分解結果を図5に示す。
料を用い、成型体Aと同様にして作製された成型体B及
びCについて同様の試験をした結果を併せて示す。
1)及びC(比較例2)よりも低温域からCFC−12
が分解しはじめていることから、これらよりも分解活性
に優れていることがわかる。
N2:H2O(vol%)=12.0:5.5:22.
2:60.3とした。なお、O2源としては空気を用い
た。反応温CFC−12含有雰囲気(CFC−12の濃
度が12vol%)下550℃において、870時間の
加速連続反応を実施した。
に分解率が急激に低下し、最終分解率は32%まで低下
した。これに対し、本発明品である成型体Aは、分解率
100%を維持することができ、分解率や耐久性におい
て優れた効果を発揮することがわかる。
5)
果を示す。
示す。
Claims (7)
- 【請求項1】酸化ジルコニウム及びリン酸含有ジルコニ
アを含有することを特徴とするジルコニア系複合材料。 - 【請求項2】モル比P/Zrが0.02〜1である請求
項1記載のジルコニア系複合材料。 - 【請求項3】600℃の熱処理後における比表面積が1
00m2/g以上の粉状体からなる請求項1又は2に記
載のジルコニア系複合材料。 - 【請求項4】600℃の熱処理後における結晶構造が非
晶質である請求項3記載のジルコニア系複合材料。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のジルコニ
ア系複合材料を含む有機ハロゲン化合物処理剤。 - 【請求項6】ジルコニウムイオンを含む溶液にアルカリ
を添加して得られるジルコニウム含有沈殿物を当該溶液
中で60℃以上で加熱エージングし、次いで当該沈殿物
とリン酸イオンを含む溶液とを混合した後、当該混合液
から固形分を回収し、当該固形分を400〜1100℃
で熱処理することを特徴とするジルコニア系複合材料の
製造方法。 - 【請求項7】難溶性ないしは不溶性ジルコニウム化合物
とリン酸イオンを含む溶液とを混合した後、当該混合液
から固形分を回収し、当該固形分を400〜1100℃
で熱処理することを特徴とするジルコニア系複合材料の
製造方法。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007223963A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Koei Chem Co Ltd | アニリン類の製造方法 |
JP2013521104A (ja) * | 2009-03-02 | 2013-06-10 | ズードケミー インコーポレイテッド | 活性化された酸化ジルコニウム触媒支持体 |
-
2001
- 2001-02-02 JP JP2001026477A patent/JP2002234732A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2007223963A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Koei Chem Co Ltd | アニリン類の製造方法 |
JP2013521104A (ja) * | 2009-03-02 | 2013-06-10 | ズードケミー インコーポレイテッド | 活性化された酸化ジルコニウム触媒支持体 |
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